JPH08116694A - ステッピングモータ駆動装置 - Google Patents
ステッピングモータ駆動装置Info
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- JPH08116694A JPH08116694A JP27604094A JP27604094A JPH08116694A JP H08116694 A JPH08116694 A JP H08116694A JP 27604094 A JP27604094 A JP 27604094A JP 27604094 A JP27604094 A JP 27604094A JP H08116694 A JPH08116694 A JP H08116694A
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- phase
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ステッピングモータの角度対ホールディング
特性の歪みに起因する角度誤差を最小限にすることがで
きるステッピングモータ駆動装置を提供すること。 【構成】 駆動装置16は、CPU20,メリモ22,
D/Aコンバータ24,26,A相電流回路28,B相
電流回路30,モータドライバ32,電流検出回路34
を含んで構成されている。メモリ22にはステッピング
モータ14の角度対ホールディングトルク特性の特徴デ
ータが記憶されており、CPU20は、この特徴データ
に基づいて、上述した角度対ホールディングトルク特性
に相似形の駆動電流波形のデータを出力する。このデー
タに基づいて、各ステップの駆動電流が決定され、モー
タドライバ32からステッピングモータ14の各相の励
磁巻線に対する通電が行われる。
特性の歪みに起因する角度誤差を最小限にすることがで
きるステッピングモータ駆動装置を提供すること。 【構成】 駆動装置16は、CPU20,メリモ22,
D/Aコンバータ24,26,A相電流回路28,B相
電流回路30,モータドライバ32,電流検出回路34
を含んで構成されている。メモリ22にはステッピング
モータ14の角度対ホールディングトルク特性の特徴デ
ータが記憶されており、CPU20は、この特徴データ
に基づいて、上述した角度対ホールディングトルク特性
に相似形の駆動電流波形のデータを出力する。このデー
タに基づいて、各ステップの駆動電流が決定され、モー
タドライバ32からステッピングモータ14の各相の励
磁巻線に対する通電が行われる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステッピングモータを
マイクロステップ駆動方式によって駆動するステッピン
グモータ駆動装置に関する。
マイクロステップ駆動方式によって駆動するステッピン
グモータ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、高精度な位置決めが要求され
る分野、例えばコンピュータのプリンタ等においてステ
ッピングモータが使用されており、その駆動方法として
はマイクロステップ駆動方式が一般に知られている。
る分野、例えばコンピュータのプリンタ等においてステ
ッピングモータが使用されており、その駆動方法として
はマイクロステップ駆動方式が一般に知られている。
【0003】マイクロステップ駆動方式によってステッ
ピングモータを駆動する場合、図6に示すA相およびB
相の各励磁巻線に流す駆動電流Iを図7に示すように正
弦波で与えてやれば、理想的には角度誤差が0となるは
ずである。しかし、実際には図8に角度誤差の一例を示
すように各ステップ毎にステップ角が周期的に変化し
て、周期的な角度誤差が発生する。そのため、この角度
誤差を減らすものとして、例えば特開昭63−1711
97号公報や特開平1−194897号公報、特開平4
−308497号公報には、ステッピングモータ駆動方
式およびその改良技術が開示されている。
ピングモータを駆動する場合、図6に示すA相およびB
相の各励磁巻線に流す駆動電流Iを図7に示すように正
弦波で与えてやれば、理想的には角度誤差が0となるは
ずである。しかし、実際には図8に角度誤差の一例を示
すように各ステップ毎にステップ角が周期的に変化し
て、周期的な角度誤差が発生する。そのため、この角度
誤差を減らすものとして、例えば特開昭63−1711
97号公報や特開平1−194897号公報、特開平4
−308497号公報には、ステッピングモータ駆動方
式およびその改良技術が開示されている。
【0004】特開昭63−171197号公報に開示さ
れた「ステップモータ駆動装置」は、一般のマイクロス
テップ駆動方式では電気角で与えられる駆動命令量に対
してモータの実際の機械的回転角度がノン・リニアリテ
ィ特性となっており、高精度の位置決めが困難であるこ
とを改善している。具体的には、そのノン・リニアリテ
ィ特性を改善するために、A相およびB相の各駆動電流
Ia,Ib のそれぞれが、
れた「ステップモータ駆動装置」は、一般のマイクロス
テップ駆動方式では電気角で与えられる駆動命令量に対
してモータの実際の機械的回転角度がノン・リニアリテ
ィ特性となっており、高精度の位置決めが困難であるこ
とを改善している。具体的には、そのノン・リニアリテ
ィ特性を改善するために、A相およびB相の各駆動電流
Ia,Ib のそれぞれが、
【数1】
【数2】 となるように補正するものであり、このような各駆動電
流Ia,Ib によって各相を駆動することにより位置決め
精度を上げている。
流Ia,Ib によって各相を駆動することにより位置決め
精度を上げている。
【0005】また、特開平1−194897号公報に開
示された「ステッピングモータの駆動方法」は、ステッ
ピングモータの各ステップ毎の角度位置誤差データを予
めROMに記憶しておいて、基準位置検出センサにより
検出したステッピングモータのロータの基準位置に基づ
いて、ROM内の誤差データを読み出してマイクロステ
ップのステップ数を増減して、角度位置誤差を補償する
というものである。
示された「ステッピングモータの駆動方法」は、ステッ
ピングモータの各ステップ毎の角度位置誤差データを予
めROMに記憶しておいて、基準位置検出センサにより
検出したステッピングモータのロータの基準位置に基づ
いて、ROM内の誤差データを読み出してマイクロステ
ップのステップ数を増減して、角度位置誤差を補償する
というものである。
【0006】また、特開平4−308497号公報に開
示された「ステッピングモータ制御装置」は、ステッピ
ングモータ毎に、複数の励磁巻線間の電気角誤差量に基
づくランクを予め求めておき、制御対象となるステッピ
ングモータのランクに対応して予め記憶手段に記憶して
ある補正値を読み出し、この補正値分だけ各相の切換え
タイミングを補正して各相励磁電流の位相を調整するこ
とにより、各相の角度精度が多少低いモータでも所期の
マイクロステップ駆動効果が得られるというものであ
る。
示された「ステッピングモータ制御装置」は、ステッピ
ングモータ毎に、複数の励磁巻線間の電気角誤差量に基
づくランクを予め求めておき、制御対象となるステッピ
ングモータのランクに対応して予め記憶手段に記憶して
ある補正値を読み出し、この補正値分だけ各相の切換え
タイミングを補正して各相励磁電流の位相を調整するこ
とにより、各相の角度精度が多少低いモータでも所期の
マイクロステップ駆動効果が得られるというものであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した特
開昭63−171197号公報に開示された装置によれ
ば、ホールディングトルク特性の歪みに起因する位置精
度の悪化を改善することができなかった。すなわち、図
9に示すように、一般のステッピングモータの角度対ホ
ールディングトルク特性(以下、「θ−T特性」とい
う。)100は、正弦波110に対して歪んでおり、こ
の歪みが位置精度の悪化の原因の一つであったが、駆動
電流を上述した(1)式および(2)式のように補正し
ただけでは、このθ−T特性の歪み分を補正することは
できず、位置精度の改善が不十分であった。
開昭63−171197号公報に開示された装置によれ
ば、ホールディングトルク特性の歪みに起因する位置精
度の悪化を改善することができなかった。すなわち、図
9に示すように、一般のステッピングモータの角度対ホ
ールディングトルク特性(以下、「θ−T特性」とい
う。)100は、正弦波110に対して歪んでおり、こ
の歪みが位置精度の悪化の原因の一つであったが、駆動
電流を上述した(1)式および(2)式のように補正し
ただけでは、このθ−T特性の歪み分を補正することは
できず、位置精度の改善が不十分であった。
【0008】また、上述した特開平1−194897号
公報に開示された方式によれば、予め角度位置誤差デー
タを求めておいて実際に検出したロータ位置に基づいて
補正を行っており、この角度位置誤差データの再現性が
悪いため正確な補正ができず、しかも実際のロータ位置
に基づくフィードバック制御を行っているため制御系が
複雑になってしまう。
公報に開示された方式によれば、予め角度位置誤差デー
タを求めておいて実際に検出したロータ位置に基づいて
補正を行っており、この角度位置誤差データの再現性が
悪いため正確な補正ができず、しかも実際のロータ位置
に基づくフィードバック制御を行っているため制御系が
複雑になってしまう。
【0009】また、上述した特開平4−308497号
公報に開示された装置によれば、やはり電気角誤差量の
再現性が悪いため正確な補正ができず、しかもある範囲
の電気角誤差量に各ランクを対応させているためある程
度の誤差を許容しており、位置精度についての改善が不
十分であった。
公報に開示された装置によれば、やはり電気角誤差量の
再現性が悪いため正確な補正ができず、しかもある範囲
の電気角誤差量に各ランクを対応させているためある程
度の誤差を許容しており、位置精度についての改善が不
十分であった。
【0010】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、その目的はステッピングモータの角度対ホ
ールディング特性の歪みに起因する角度誤差を最小限に
することができるステッピングモータ駆動装置を提供す
ることにある。
ものであり、その目的はステッピングモータの角度対ホ
ールディング特性の歪みに起因する角度誤差を最小限に
することができるステッピングモータ駆動装置を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1のステッピングモータ駆動装置は、ス
テッピングモータの角度対ホールディングトルク特性の
特徴データを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶され
た特徴データに基づいて前記角度対ホールディングトル
ク特性と相似形の駆動電流波形を設定する駆動電流設定
部と、前記駆動電流設定部によって設定された駆動電流
を前記ステッピングモータの励磁巻線に対して供給する
電流供給部と、を備えることを特徴とする。
ために、請求項1のステッピングモータ駆動装置は、ス
テッピングモータの角度対ホールディングトルク特性の
特徴データを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶され
た特徴データに基づいて前記角度対ホールディングトル
ク特性と相似形の駆動電流波形を設定する駆動電流設定
部と、前記駆動電流設定部によって設定された駆動電流
を前記ステッピングモータの励磁巻線に対して供給する
電流供給部と、を備えることを特徴とする。
【0012】請求項2のステッピングモータ駆動装置
は、請求項1のステッピングモータ駆動装置において、
前記記憶部は、実測により求められた前記特徴データを
各ステップのそれぞれに対応させて記憶していることを
特徴とする。
は、請求項1のステッピングモータ駆動装置において、
前記記憶部は、実測により求められた前記特徴データを
各ステップのそれぞれに対応させて記憶していることを
特徴とする。
【0013】請求項3のステッピングモータ駆動装置
は、請求項1のステッピングモータ駆動装置において、
前記記憶部は、計算により求められた前記特徴データを
各ステップのそれぞれに対応させて記憶していることを
特徴とする。
は、請求項1のステッピングモータ駆動装置において、
前記記憶部は、計算により求められた前記特徴データを
各ステップのそれぞれに対応させて記憶していることを
特徴とする。
【0014】請求項4のステッピングモータ駆動装置
は、請求項1〜3のいずれかのステッピングモータ駆動
装置において、前記記憶部に記憶される特徴データは、
前記角度対ホールディングトルク特性に相似形の駆動電
流の大きさを示すデータであり、このデータに基づいて
前記駆動電流波形が設定されることを特徴とする。
は、請求項1〜3のいずれかのステッピングモータ駆動
装置において、前記記憶部に記憶される特徴データは、
前記角度対ホールディングトルク特性に相似形の駆動電
流の大きさを示すデータであり、このデータに基づいて
前記駆動電流波形が設定されることを特徴とする。
【0015】請求項5のステッピングモータ駆動装置
は、請求項1〜3のいずれかのステッピングモータ駆動
装置において、前記記憶部に記憶される特徴データは、
前記角度対ホールディングトルク特性をフーリエ級数展
開したときの係数データであり、この係数データに基づ
いて前記駆動電流設定部によって計算を行うことにより
前記駆動電流波形が設定されることを特徴とする。
は、請求項1〜3のいずれかのステッピングモータ駆動
装置において、前記記憶部に記憶される特徴データは、
前記角度対ホールディングトルク特性をフーリエ級数展
開したときの係数データであり、この係数データに基づ
いて前記駆動電流設定部によって計算を行うことにより
前記駆動電流波形が設定されることを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明によれば、記憶部に記憶されているステ
ッピングモータの角度対ホールディングトルク特性の特
徴データに基づいて駆動電流設定部によって駆動電流の
設定を行うことにより、電流供給部からステッピングモ
ータの励磁巻線へは上述した角度対ホールディングトル
ク特性と相似形の波形形状を有する駆動電流が供給され
る。したがって、角度対ホールディングトルク特性が正
弦波形状から歪むことに起因する位置決め精度の低下を
防止することができ、高精度な位置決めが可能となる。
ッピングモータの角度対ホールディングトルク特性の特
徴データに基づいて駆動電流設定部によって駆動電流の
設定を行うことにより、電流供給部からステッピングモ
ータの励磁巻線へは上述した角度対ホールディングトル
ク特性と相似形の波形形状を有する駆動電流が供給され
る。したがって、角度対ホールディングトルク特性が正
弦波形状から歪むことに起因する位置決め精度の低下を
防止することができ、高精度な位置決めが可能となる。
【0017】特に、上述した記憶部に記憶する特徴デー
タは、実際にステッピングモータの角度対ホールディン
グトルク特性を測定することにより、あるいは有限要素
法等の手法を用いて計算することにより求めることがで
きる。これらのいずれの方法によって特徴データを求め
た場合であっても、再現性のあるデータを得ることがで
き、常に高い位置決め精度を維持することができる。
タは、実際にステッピングモータの角度対ホールディン
グトルク特性を測定することにより、あるいは有限要素
法等の手法を用いて計算することにより求めることがで
きる。これらのいずれの方法によって特徴データを求め
た場合であっても、再現性のあるデータを得ることがで
き、常に高い位置決め精度を維持することができる。
【0018】また、上述した特徴データは、角度対ホー
ルディングトルク特性に相似形の電流波形の大小そのも
のをデータとする場合、あるいは角度対ホールディング
トルク特性をフーリエ級数展開したときの係数データと
する場合が考えられる。電流波形の大小そのものをデー
タとした場合には、このデータから直接に駆動電流を決
定することができるためデータ変換処理が容易となる。
また、フーリエ級数展開したときの係数データを用いる
場合には、各ステップ角に対応させて記憶しておく特徴
データ全体のデータ数を低減することができ、全体の装
置規模を小さくすることができる。
ルディングトルク特性に相似形の電流波形の大小そのも
のをデータとする場合、あるいは角度対ホールディング
トルク特性をフーリエ級数展開したときの係数データと
する場合が考えられる。電流波形の大小そのものをデー
タとした場合には、このデータから直接に駆動電流を決
定することができるためデータ変換処理が容易となる。
また、フーリエ級数展開したときの係数データを用いる
場合には、各ステップ角に対応させて記憶しておく特徴
データ全体のデータ数を低減することができ、全体の装
置規模を小さくすることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を適用した一実施例のステッピ
ングモータ駆動装置について、図面を参照しながら具体
的に説明する。
ングモータ駆動装置について、図面を参照しながら具体
的に説明する。
【0020】図1は、一実施例のステッピングモータ駆
動装置を用いてステッピングモータを駆動して、車両用
エンジンのアイドル・スピード・コントロールを行う場
合の適用例を示す図である。
動装置を用いてステッピングモータを駆動して、車両用
エンジンのアイドル・スピード・コントロールを行う場
合の適用例を示す図である。
【0021】同図に示すように、エンジン10の吸気弁
12にステッピングモータ14が連結されている。この
ステッピングモータ14は、車速等の入力信号やアクセ
ル位置センサからの信号に応じて駆動装置16によって
制御されており、適切な駆動電流が流れて所定の回転角
に設定されるようになっている。なお、吸気弁10に取
り付けられた角度センサ18は、吸気弁10の初期位置
を設定するためのものである。
12にステッピングモータ14が連結されている。この
ステッピングモータ14は、車速等の入力信号やアクセ
ル位置センサからの信号に応じて駆動装置16によって
制御されており、適切な駆動電流が流れて所定の回転角
に設定されるようになっている。なお、吸気弁10に取
り付けられた角度センサ18は、吸気弁10の初期位置
を設定するためのものである。
【0022】図2は、上述した駆動装置16の詳細な構
成を示す図である。なお、ステッピングモータ14は、
例えば、互いに位相が90度異なる駆動電流が印加され
るモータを考え、基本ステップ角を1.8度とする。
成を示す図である。なお、ステッピングモータ14は、
例えば、互いに位相が90度異なる駆動電流が印加され
るモータを考え、基本ステップ角を1.8度とする。
【0023】同図に示すように、駆動装置16は、CP
U20,メリモ22,D/Aコンバータ24,26,A
相電流回路28,B相電流回路30,モータドライバ3
2,電流検出回路34を含んで構成されている。
U20,メリモ22,D/Aコンバータ24,26,A
相電流回路28,B相電流回路30,モータドライバ3
2,電流検出回路34を含んで構成されている。
【0024】CPU20は、駆動装置16の全体を制御
するためのものであり、メモリ22に記憶されたデータ
に基づいて所定形状の駆動電流波形を設定し、ステッピ
ングモータ14の各相に印加すべき各ステップ毎の駆動
電流に対応するデジタルデータを出力する。メモリ22
にはθ−T特性曲線に関する特徴データが記憶されてお
り、CPU20は、このメモリ22に記憶された特徴デ
ータを読み出して所定の計算を行うことにより、θ−T
特性曲線と相似形の駆動電流波形を設定する。電流検出
回路34は、モータドライバ32からA相及びB相の各
励磁巻線に供給される電流を検出し、検出電流値を対応
するA相電流回路28,B相電流回路30に向け出力す
る。
するためのものであり、メモリ22に記憶されたデータ
に基づいて所定形状の駆動電流波形を設定し、ステッピ
ングモータ14の各相に印加すべき各ステップ毎の駆動
電流に対応するデジタルデータを出力する。メモリ22
にはθ−T特性曲線に関する特徴データが記憶されてお
り、CPU20は、このメモリ22に記憶された特徴デ
ータを読み出して所定の計算を行うことにより、θ−T
特性曲線と相似形の駆動電流波形を設定する。電流検出
回路34は、モータドライバ32からA相及びB相の各
励磁巻線に供給される電流を検出し、検出電流値を対応
するA相電流回路28,B相電流回路30に向け出力す
る。
【0025】A/D(デジタル−アナログ)コンバータ
24は、CPU20から出力されるデータに対応するア
ナログ信号を出力する。このアナログ信号は、ステッピ
ングモータ14のA相の励磁巻線に供給される電流値を
設定するためのものであり、A相電流回路28に入力さ
れている。A相電流回路28は、モータドライバ32を
制御し、A/Dコンバータ24から出力されるアナログ
信号の大小に応じた電流をステッピングモータ14のA
相の励磁巻線に対して供給する。
24は、CPU20から出力されるデータに対応するア
ナログ信号を出力する。このアナログ信号は、ステッピ
ングモータ14のA相の励磁巻線に供給される電流値を
設定するためのものであり、A相電流回路28に入力さ
れている。A相電流回路28は、モータドライバ32を
制御し、A/Dコンバータ24から出力されるアナログ
信号の大小に応じた電流をステッピングモータ14のA
相の励磁巻線に対して供給する。
【0026】同様に、A/Dコンバータ26は、CPU
20から出力されるデータに対応するアナログ信号を出
力する。このアナログ信号は、ステッピングモータ14
のB相の励磁巻線に供給される電流値を設定するための
ものであり、B相電流回路30に入力されている。B相
電流回路30は、モータドライバ32を制御し、A/D
コンバータ26から出力されるアナログ信号の大小に応
じた定電流をステッピングモータ14のB相の励磁巻線
に対して供給する。
20から出力されるデータに対応するアナログ信号を出
力する。このアナログ信号は、ステッピングモータ14
のB相の励磁巻線に供給される電流値を設定するための
ものであり、B相電流回路30に入力されている。B相
電流回路30は、モータドライバ32を制御し、A/D
コンバータ26から出力されるアナログ信号の大小に応
じた定電流をステッピングモータ14のB相の励磁巻線
に対して供給する。
【0027】モータドライバ32は、CPU20から入
力されるA相励磁信号およびB相励磁信号に基づいて、
駆動電流の供給を行う巻線を決定し、この巻線に対して
A相電流回路28あるいはB相電流回路30から指示さ
れる所定の駆動電流を供給する。例えば、CPU20か
ら出力されるA相励磁信号の論理がHであるときにA相
電流回路28から指示される駆動電流をステッピングモ
ータ14のA相の励磁巻線に供給し、CPU20から出
力されるB相励磁信号の論理がHであるときにB相電流
回路30から指示される駆動電流をステッピングモータ
14のB相の励磁巻線に供給する。
力されるA相励磁信号およびB相励磁信号に基づいて、
駆動電流の供給を行う巻線を決定し、この巻線に対して
A相電流回路28あるいはB相電流回路30から指示さ
れる所定の駆動電流を供給する。例えば、CPU20か
ら出力されるA相励磁信号の論理がHであるときにA相
電流回路28から指示される駆動電流をステッピングモ
ータ14のA相の励磁巻線に供給し、CPU20から出
力されるB相励磁信号の論理がHであるときにB相電流
回路30から指示される駆動電流をステッピングモータ
14のB相の励磁巻線に供給する。
【0028】本実施例の駆動装置16はこのような構成
を有しており、図9に示したようなθ−T特性に相似形
の波形を有する駆動電流を各相へ通電することにより、
高精度な位置決めを可能としている。
を有しており、図9に示したようなθ−T特性に相似形
の波形を有する駆動電流を各相へ通電することにより、
高精度な位置決めを可能としている。
【0029】次に、上述した駆動装置16を用いること
により、すなわちθ−T特性に相似形の波形を有する駆
動電流をステッピングモータ14の各相へ通電すること
により高精度な位置決めが可能である理由について詳細
に説明する。
により、すなわちθ−T特性に相似形の波形を有する駆
動電流をステッピングモータ14の各相へ通電すること
により高精度な位置決めが可能である理由について詳細
に説明する。
【0030】最初に、駆動電流波形および図9に示した
θ−T特性が厳密に正弦波であると仮定した場合のマイ
クロステップ駆動方式を用いた動作原理を示す。
θ−T特性が厳密に正弦波であると仮定した場合のマイ
クロステップ駆動方式を用いた動作原理を示す。
【0031】図3は、π/2の位相差を有するA相およ
びB相の各駆動電流波形を示す図である。同図に示すよ
うな駆動電流をステッピングモータ14のA相およびB
相の各励磁巻線に供給する場合を考えると、ステッピン
グモータ14は、電気角θeにおけるA相およびB相の
各ホールディングトルクTa,Tb の釣合点、すなわちこ
れらのホールディングトルクTa,Tb の和が0になる位
置で停止する。
びB相の各駆動電流波形を示す図である。同図に示すよ
うな駆動電流をステッピングモータ14のA相およびB
相の各励磁巻線に供給する場合を考えると、ステッピン
グモータ14は、電気角θeにおけるA相およびB相の
各ホールディングトルクTa,Tb の釣合点、すなわちこ
れらのホールディングトルクTa,Tb の和が0になる位
置で停止する。
【0032】図4は、θe =π/8とした場合の各ホー
ルディングトルクTa,Tb を示す図である。同図におい
て、「θ0 」は基本ステップ角を示しており、4θ0 が
電気角の2πに相当する。ここで、各相の駆動電流Ia
およびIb の最大値をともにIm とするとともに、駆動
電流と各相のホールディングトルクTが比例するものと
し、各駆動電流の最大値Im におけるホールディングト
ルクTの最大値をTmとする。
ルディングトルクTa,Tb を示す図である。同図におい
て、「θ0 」は基本ステップ角を示しており、4θ0 が
電気角の2πに相当する。ここで、各相の駆動電流Ia
およびIb の最大値をともにIm とするとともに、駆動
電流と各相のホールディングトルクTが比例するものと
し、各駆動電流の最大値Im におけるホールディングト
ルクTの最大値をTmとする。
【0033】図3に示すようにθe =π/8の場合の各
駆動電流の値Ia,Ib のそれぞれは、0.924Im お
よび0.383Im となり、最大電流がこのようになる
ように、すなわち最大トルクがそれぞれ0.924Tm
および0.383Tm となるようにA相およびB相の各
ホールディングトルクTa,Tb が決まる。そして、これ
らの各ホールディングトルクTa,Tb の和が0になる位
置がステッピングモータ14の停止位置であり、図4に
示すθe =π/8の場合には、機械角θm =θ0 /4が
停止位置となる。
駆動電流の値Ia,Ib のそれぞれは、0.924Im お
よび0.383Im となり、最大電流がこのようになる
ように、すなわち最大トルクがそれぞれ0.924Tm
および0.383Tm となるようにA相およびB相の各
ホールディングトルクTa,Tb が決まる。そして、これ
らの各ホールディングトルクTa,Tb の和が0になる位
置がステッピングモータ14の停止位置であり、図4に
示すθe =π/8の場合には、機械角θm =θ0 /4が
停止位置となる。
【0034】また、図5はθe =0とした場合の各ホー
ルディングトルクTa,Tb を示す図である。図3に示す
ようにθe =0の場合の各駆動電流の値Ia,Ib のそれ
ぞれは、Im および0となり、最大電流がこのようにな
るように、すなわち最大トルクがそれぞれTm および0
となるようにA相およびB相の各ホールディングトルク
Ta,Tb が設定される。そして、これらの各ホールディ
ングトルクTa,Tb の和が0になる位置がステッピング
モータ14の停止位置であり、図5に示すθe=0の場
合には、機械角θm =0が停止位置となる。
ルディングトルクTa,Tb を示す図である。図3に示す
ようにθe =0の場合の各駆動電流の値Ia,Ib のそれ
ぞれは、Im および0となり、最大電流がこのようにな
るように、すなわち最大トルクがそれぞれTm および0
となるようにA相およびB相の各ホールディングトルク
Ta,Tb が設定される。そして、これらの各ホールディ
ングトルクTa,Tb の和が0になる位置がステッピング
モータ14の停止位置であり、図5に示すθe=0の場
合には、機械角θm =0が停止位置となる。
【0035】次に、上述したθe をパラメータとして各
ホールディングトルクTa,Tb の合成トルクの式を求め
る。
ホールディングトルクTa,Tb の合成トルクの式を求め
る。
【0036】電気角θe における各相の駆動電流の値I
a(θe),Ib(θe)は、
a(θe),Ib(θe)は、
【数3】
【数4】 となる。
【0037】電気角θe に対応する機械角、すなわち目
標停止角をαとして(3)式を変形すると、電気角の2
πが4θ0 に相当するため、
標停止角をαとして(3)式を変形すると、電気角の2
πが4θ0 に相当するため、
【数5】 となる。同様に、(4)式を変形すると、
【数6】 となる。
【0038】ところで、駆動電流Ia とIb の最大値が
ともにIm である場合のθ−T特性曲線の式Ta* (θm)
およびTb* (θm)は、
ともにIm である場合のθ−T特性曲線の式Ta* (θm)
およびTb* (θm)は、
【数7】
【数8】 となる。
【0039】したがって、ホールディングトルクが駆動
電流に比例すると考えれば、目標停止角がαのときのθ
−T特性曲線の式Ta(α,θm)およびTb(α,θm)は、
電流に比例すると考えれば、目標停止角がαのときのθ
−T特性曲線の式Ta(α,θm)およびTb(α,θm)は、
【数9】
【数10】 となる。したがって、(9)式および(10)式を合計
して合成トルクT (α,θm)を求めると、
して合成トルクT (α,θm)を求めると、
【数11】 となる。これは結局、(7)式で表される1相励磁のと
きのθ−T特性曲線を目標停止角αだけ位相をずらした
ことになり、電気角θe によらずθ−T特性の波形自体
は一定であることを意味する。また、合成トルクT
(α,θm)が釣り合う停止位置を求めると、
きのθ−T特性曲線を目標停止角αだけ位相をずらした
ことになり、電気角θe によらずθ−T特性の波形自体
は一定であることを意味する。また、合成トルクT
(α,θm)が釣り合う停止位置を求めると、
【数12】 となる。(12)式はθm =αのときに成立する。
【0040】以上のことから、電流波形およびθ−T特
性曲線がともに正弦波であれば、停止位置の角度誤差を
0にできることが理解されよう。
性曲線がともに正弦波であれば、停止位置の角度誤差を
0にできることが理解されよう。
【0041】次に、θ−T特性曲線の形状が歪んでいる
場合を考える。(5)式および(6)式で表される駆動
電流波形も正弦波とは異なっているものと仮定し、この
駆動電流波形の(5)式および(6)式をフーリエ級数
展開すると、
場合を考える。(5)式および(6)式で表される駆動
電流波形も正弦波とは異なっているものと仮定し、この
駆動電流波形の(5)式および(6)式をフーリエ級数
展開すると、
【数13】
【数14】 となる。これにより、フーリエ展開された各項目は、正
弦波として取り扱うことができる。
弦波として取り扱うことができる。
【0042】上述した歪みがない場合と同様に駆動電流
Ia とIb の最大値がともにIm である場合のθ−T特
性曲線の式Ta* (θm)およびTb* (θm)を求めると、
Ia とIb の最大値がともにIm である場合のθ−T特
性曲線の式Ta* (θm)およびTb* (θm)を求めると、
【数15】
【数16】 となる。
【0043】ホールディングトルクが駆動電流に比例す
ると考えれば、目標停止角がαのときのθ−T特性曲線
の式Ta(α,θm)およびTb(α,θm)は、
ると考えれば、目標停止角がαのときのθ−T特性曲線
の式Ta(α,θm)およびTb(α,θm)は、
【数17】
【数18】 となる。したがって、(17)式および(18)式を合
計して合成トルクT (α,θm)を求めると、
計して合成トルクT (α,θm)を求めると、
【数19】 となる。ここで、駆動電流波形とθ−T特性波形が相似
形、すなわちフーリエ展開したときの係数ai とbi と
が等しいとすれば、
形、すなわちフーリエ展開したときの係数ai とbi と
が等しいとすれば、
【数20】
【数21】 となる。したがって、合成トルクT (α,θm)が釣り合
う停止位置を求めると、
う停止位置を求めると、
【数22】 となり、これよりθm =αとなる。
【0044】以上より、θ−T特性曲線の形状が歪んで
いても、例えばこの歪みが1%以上と大きい場合であっ
ても、駆動電流波形をこの歪んだθ−T特性曲線の形状
と相似形にすることにより、目標停止角の角度誤差をな
くすことができる。
いても、例えばこの歪みが1%以上と大きい場合であっ
ても、駆動電流波形をこの歪んだθ−T特性曲線の形状
と相似形にすることにより、目標停止角の角度誤差をな
くすことができる。
【0045】上述したように駆動電流波形をθ−T特性
曲線と相似形にする方法としては、以下に示すいくつか
の手法が考えられる。
曲線と相似形にする方法としては、以下に示すいくつか
の手法が考えられる。
【0046】まず、制御対象となるステッピングモータ
14のθ−T特性曲線を求める必要があるが、第1の例
としては、各相の励磁巻線に電流を流したときに実際に
生じるホールディングトルクを測定して、図9に示すよ
うな特性曲線求めることができる。また、第2の例とし
ては、ロータやステータ等の実際の形状に基づいて有限
要素法により計算によってθ−T特性曲線を求めること
ができる。
14のθ−T特性曲線を求める必要があるが、第1の例
としては、各相の励磁巻線に電流を流したときに実際に
生じるホールディングトルクを測定して、図9に示すよ
うな特性曲線求めることができる。また、第2の例とし
ては、ロータやステータ等の実際の形状に基づいて有限
要素法により計算によってθ−T特性曲線を求めること
ができる。
【0047】このようにしてθ−T特性曲線を求めた後
に、その相似形となる駆動電流波形を決定して、そのデ
ータを駆動装置16のメモリ22に格納する。例えば、
θ−T特性曲線に相似する駆動電流波形のデータとし
て、各ステップ毎の駆動電流のデータをメモリ22に格
納しておいて、CPU20によってこれらのデータを順
に読み出してD/Aコンバータ24,26に出力するこ
とにより、θ−T特性曲線に相似する駆動電流がモータ
14の各相の励磁巻線に供給される。あるいは、θ−T
特性曲線に相似する駆動電流波形のデータとして、各ス
テップ毎に上述した(13)式あるいは(14)式で用
いたフーリエ展開の係数ai を格納しておいて、CPU
20によって各ステップ毎の係数ai を読み出して駆動
電流データを計算し、この結果をD/Aコンバータ2
4,26に出力することにより、θ−T特性曲線に相似
する駆動電流がモータ14の各相の励磁巻線に供給され
る。
に、その相似形となる駆動電流波形を決定して、そのデ
ータを駆動装置16のメモリ22に格納する。例えば、
θ−T特性曲線に相似する駆動電流波形のデータとし
て、各ステップ毎の駆動電流のデータをメモリ22に格
納しておいて、CPU20によってこれらのデータを順
に読み出してD/Aコンバータ24,26に出力するこ
とにより、θ−T特性曲線に相似する駆動電流がモータ
14の各相の励磁巻線に供給される。あるいは、θ−T
特性曲線に相似する駆動電流波形のデータとして、各ス
テップ毎に上述した(13)式あるいは(14)式で用
いたフーリエ展開の係数ai を格納しておいて、CPU
20によって各ステップ毎の係数ai を読み出して駆動
電流データを計算し、この結果をD/Aコンバータ2
4,26に出力することにより、θ−T特性曲線に相似
する駆動電流がモータ14の各相の励磁巻線に供給され
る。
【0048】このように、本実施例の駆動装置16によ
れば、θ−T特性曲線に相似形の駆動電流波形を再現す
るためのデータを、たとえば図8に示す各ステップ毎に
求めメモリ22に格納しておいて、CPU20がこのデ
ータを読み出してD/Aコンバータ24,26およびA
相電流回路28,B相電流回路30に指示を送ることに
より、モータドライバ32からステッピングモータ14
の各相の励磁巻線には上述したθ−T特性曲線に相似し
た駆動電流が供給される。したがって、正確に目標停止
位置においてステッピングモータ14を停止させること
ができ、高精度な位置決めが可能となる。
れば、θ−T特性曲線に相似形の駆動電流波形を再現す
るためのデータを、たとえば図8に示す各ステップ毎に
求めメモリ22に格納しておいて、CPU20がこのデ
ータを読み出してD/Aコンバータ24,26およびA
相電流回路28,B相電流回路30に指示を送ることに
より、モータドライバ32からステッピングモータ14
の各相の励磁巻線には上述したθ−T特性曲線に相似し
た駆動電流が供給される。したがって、正確に目標停止
位置においてステッピングモータ14を停止させること
ができ、高精度な位置決めが可能となる。
【0049】特に、実際に生じる位置決め誤差を測定し
て補正を行っているわけではなく、θ−T特性を測定あ
るいは計算により求めているためデータの再現性がよ
い。
て補正を行っているわけではなく、θ−T特性を測定あ
るいは計算により求めているためデータの再現性がよ
い。
【0050】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。
のではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が
可能である。
【0051】例えば、上述した適用例の一例として車両
用エンジンのアイドル・スピード・コントロールに用い
るステッピングモータの駆動装置について説明したが、
ステッピングモータの用途についてはそれ以外であって
もよい。例えば、プリンタヘッドの位置決めや紙送り、
あるいは複写機やファクシミリ装置、工作機械等に使用
されるステッピングモータの駆動装置であってもよい。
用エンジンのアイドル・スピード・コントロールに用い
るステッピングモータの駆動装置について説明したが、
ステッピングモータの用途についてはそれ以外であって
もよい。例えば、プリンタヘッドの位置決めや紙送り、
あるいは複写機やファクシミリ装置、工作機械等に使用
されるステッピングモータの駆動装置であってもよい。
【0052】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、記憶部
に記憶されている特徴データに基づいて駆動電流設定部
によって駆動電流の設定を行うことにより、電流供給部
からステッピングモータの励磁巻線へは角度対ホールデ
ィングトルク特性と相似形の波形形状を有する駆動電流
が供給されるため、角度対ホールディングトルク特性が
正弦波形状から歪むことに起因する位置決め精度の低下
を防止することができ、高精度な位置決めが可能とな
る。
に記憶されている特徴データに基づいて駆動電流設定部
によって駆動電流の設定を行うことにより、電流供給部
からステッピングモータの励磁巻線へは角度対ホールデ
ィングトルク特性と相似形の波形形状を有する駆動電流
が供給されるため、角度対ホールディングトルク特性が
正弦波形状から歪むことに起因する位置決め精度の低下
を防止することができ、高精度な位置決めが可能とな
る。
【0053】特に、上述した特徴データは、実際にステ
ッピングモータの角度対ホールディングトルク特性を測
定することにより、あるいは有限要素法等の手法を用し
て計算することにより求めることができる。これらのい
ずれの方法によって特徴データを求めた場合であって
も、再現性のあるデータを得ることができ、常に高い位
置決め精度を維持することができる。
ッピングモータの角度対ホールディングトルク特性を測
定することにより、あるいは有限要素法等の手法を用し
て計算することにより求めることができる。これらのい
ずれの方法によって特徴データを求めた場合であって
も、再現性のあるデータを得ることができ、常に高い位
置決め精度を維持することができる。
【0054】また、上述した特徴データは、角度対ホー
ルディングトルク特性に相似形の電流波形の大小そのも
のをデータとする場合、あるいは角度対ホールディング
トルク特性をフーリエ級数展開したときの係数データと
する場合が考えられる。電流波形の大小そのものをデー
タとした場合には、このデータをアナログの電流に変換
することにより駆動電流を決定することができるため処
理が容易となる。また、フーリエ級数展開したときの係
数データを用いる場合には、各ステップに対応させて記
憶しておく特徴データ全体のデータ数を低減することが
でき、全体の装置規模を小さくすることができる。
ルディングトルク特性に相似形の電流波形の大小そのも
のをデータとする場合、あるいは角度対ホールディング
トルク特性をフーリエ級数展開したときの係数データと
する場合が考えられる。電流波形の大小そのものをデー
タとした場合には、このデータをアナログの電流に変換
することにより駆動電流を決定することができるため処
理が容易となる。また、フーリエ級数展開したときの係
数データを用いる場合には、各ステップに対応させて記
憶しておく特徴データ全体のデータ数を低減することが
でき、全体の装置規模を小さくすることができる。
【0055】
【図1】一実施例のステッピングモータ駆動装置を車両
用エンジンのアイドル・スピード・コントロールに適用
した例を示す図である。
用エンジンのアイドル・スピード・コントロールに適用
した例を示す図である。
【図2】図1に示す駆動装置の詳細な構成を示す図であ
る。
る。
【図3】π/2の位相差を有するA相およびB相の各駆
動電流波形を示す図である。
動電流波形を示す図である。
【図4】θe をπ/8とした場合の各ホールディングト
ルクを示す図である。
ルクを示す図である。
【図5】θe を0とした場合の各ホールディングトルク
を示す図である。
を示す図である。
【図6】ステッピングモータの励磁巻線を説明するため
の図である。
の図である。
【図7】図6に示すA相およびB相の各励磁巻線に供給
される駆動電流の波形を示す図である。
される駆動電流の波形を示す図である。
【図8】従来のステッピングモータにおける各ステップ
毎の誤差を示す図である。
毎の誤差を示す図である。
【図9】一般的なステッピングモータの角度対ホールデ
ィングトルク特性の関係を示す図である。
ィングトルク特性の関係を示す図である。
14 ステッピングモータ 16 駆動装置 20 CPU 22 メモリ 24,26 D/Aコンバータ 28 A相電流回路 30 B相電流回路 32 モータドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02P 8/00 Q
Claims (5)
- 【請求項1】 ステッピングモータの角度対ホールディ
ングトルク特性の特徴データを記憶する記憶部と、 前記記憶部に記憶された特徴データに基づいて前記角度
対ホールディングトルク特性と相似形の駆動電流波形を
設定する駆動電流設定部と、 前記駆動電流設定部によって設定された駆動電流を前記
ステッピングモータの励磁巻線に対して供給する電流供
給部と、 を備えることを特徴とするステッピングモータ駆動装
置。 - 【請求項2】 請求項1において、 前記記憶部は、実測により求められた前記特徴データを
各ステップのそれぞれに対応させて記憶していることを
特徴とするステッピングモータ駆動装置。 - 【請求項3】 請求項1において、 前記記憶部は、計算により求められた前記特徴データを
各ステップのそれぞれに対応させて記憶していることを
特徴とするステッピングモータ駆動装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記記憶部に記憶される特徴データは、前記角度対ホー
ルディングトルク特性に相似形の駆動電流の大きさを示
すデータであり、このデータに基づいて前記駆動電流波
形が設定されることを特徴とするステッピングモータ駆
動装置。 - 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記記憶部に記憶される特徴データは、前記角度対ホー
ルディングトルク特性をフーリエ級数展開したときの係
数データであり、この係数データに基づいて前記駆動電
流設定部によって計算を行うことにより前記駆動電流波
形が設定されることを特徴とするステッピングモータ駆
動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27604094A JPH08116694A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | ステッピングモータ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27604094A JPH08116694A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | ステッピングモータ駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08116694A true JPH08116694A (ja) | 1996-05-07 |
Family
ID=17563954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27604094A Withdrawn JPH08116694A (ja) | 1994-10-14 | 1994-10-14 | ステッピングモータ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08116694A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100660859B1 (ko) * | 2005-02-04 | 2006-12-26 | 삼성전자주식회사 | 스텝핑 모터의 속도 제어 방법 및 이에 적합한 장치 |
KR101478675B1 (ko) * | 2013-04-10 | 2015-01-05 | 한양대학교 산학협력단 | 영구자석형 스텝 모터의 위상 보상 마이크로 스테핑 제어 장치 및 방법 |
-
1994
- 1994-10-14 JP JP27604094A patent/JPH08116694A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100660859B1 (ko) * | 2005-02-04 | 2006-12-26 | 삼성전자주식회사 | 스텝핑 모터의 속도 제어 방법 및 이에 적합한 장치 |
US7436146B2 (en) | 2005-02-04 | 2008-10-14 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Stepping motor speed control method and apparatus suitable for the same |
KR101478675B1 (ko) * | 2013-04-10 | 2015-01-05 | 한양대학교 산학협력단 | 영구자석형 스텝 모터의 위상 보상 마이크로 스테핑 제어 장치 및 방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020115 |