JPH08112381A

JPH08112381A - ゴルフ用ティ

Info

Publication number: JPH08112381A
Application number: JP6274396A
Authority: JP
Inventors: Hachiro Taniguchi; 八郎谷口
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-10-12
Filing date: 1994-10-12
Publication date: 1996-05-07

Abstract

(57)【要約】【目的】ティ・ショット時に打球にバック・スピンが
かからず、普通の打球よりも距離のでる、いわゆるフラ
イヤ現象を生じさせ得るゴルフ用ティを提供する。【構成】ボール載置部１２を軟質合成樹脂もしくは軟
質ゴムで構成すると共に、ボール載置部１２のゴルフボ
ールを載置する部分を皿状とし、その皿状部１８の直径
が２５〜４０ｍｍとしたゴルフ用ティである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はゴルフ用ティに関するも
のであり、特にフライヤー現象すなわちゴルフボールに
バック・スピンがかからず、普通の打球より距離の出る
現象を生じ得るようにしたゴルフ用テイに関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ゴルフ用ティのボール載置部
はゴルフボールを載置し得るに足る程度の小さなものと
し、ティ・ショット時ゴルフボールにできるだけ力学的
影響を与えないようにされているのが通例である。とこ
ろで、ゴルフのショットにおいては、どのクラブを使っ
てもロフト、すなわちクラブ・フェイスの角度がついて
おり、ゴルフボールに多少のバック・スピンがかかるよ
うになっているが、前述のようにゴルフ用ティは打球に
影響力を与えないようにされているのでティ・ショット
の場合においてもその例外でなく同様にバック・スピン
がかかるのが普通である。図５は、従来のゴルフ用ティ
２に載置したゴルフボール４をクラブ６で打球した際、
矢印Ｇ方向の回転力を生じ、バック・スピンがかかる状
態を示す。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、ゴルフボー
ルにバック・スピンがかかると、オーバー・スピンの場
合よりもキャリーすなわち空中飛行距離は大きくなる
が、オーバー・スピンは着地してからはブレーキの役目
をはたし、ゴルフボールの転がる距離が短くなり、全体
として距離が出にくいという問題点があった。本発明は
このような事情を背景としてなされたものであり、本発
明の目的はティ・ショット時ゴルフボールにバック・ス
ピンがかからず普通の打球より距離の出やすいゴルフ用
ティを提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するためになされたものであり、本発明は下記
のように構成される。Ａ先端の尖った突刺軸部の他端側にゴルフボールを載
置し得るボール載置部を備えたゴルフ用ティにおいて、
前記ボール載置部はゴルフボールが嵌り得る凹曲面を有
する皿状をなすと共に軟質合成樹脂もしくは軟質ゴムで
構成され、かつ前記皿状の部分の直径は２５ｍｍ〜４０
ｍｍとしたことを特徴とするゴルフ用ティ。Ｂ前記Ａ項記載のゴルフ用ティにおいて、前記ボール
載置部は軟質塩化ビニールで構成されると共に、皿状の
部分はゴルフボールの凸球面に沿い得る凹球面を有し、
かつ皿状の部分の直径は２５ｍｍ〜４０ｍｍとしたこと
を特徴とするゴルフ用ティ。ここに、「皿状」とはボール載置部の外縁に切目がない
場合に限らず、切目がある場合も含むものである。

【０００５】

【作用】クラブ・フェイスがインパクトの瞬間、ゴルフ
ボールはボール載置部の打球反対側の部分を乗り越えて
飛び出そうとするが、その際この部分はゴルフボールの
移動に対する抵抗力を生じるので、オーバー・スピン方
向の回転力が与えられ、クラブのロフト等により生ずる
バック・スピン方向の回転力と相殺される結果、バック
・スピンがかからないように働く。

【０００６】

【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。図１に示すようにゴルフ用ティ１０はボール
載置部１２と突刺軸部１４とからなり、ボール載置部１
２の下方に突出した筒状の取付部１６を突刺軸部１４の
上端部に嵌め込むようにして、両者が一体とされてい
る。ボール載置部１２は図２に示すようにその上部が円
形の皿状部１８をなし、その内面はゴルフボールの凸球
面に沿い得る凹球面をなしている。皿状部１８の直径Ｄ
は約２５〜４０ｍｍである。望ましくは、皿状部１８の
直径Ｄは３０ｍｍである。なお、ラージ・サイズのゴル
フボール（直径…４２．６７ｍｍ）を基準にとれば、ゴ
ルフボールの直径に対する皿状部１８の直径Ｄの比は、
皿状部１８の直径Ｄが２５〜４０ｍｍのとき約０．５９
〜０．９４倍、上記直径Ｄが３０ｍｍのとき約０．７倍
となる。

【０００７】ボール載置部１２は軟質塩化ビニールで構
成され適度な柔軟性と弾性をもつようにされており、例
えばガラスや鏡面等の平坦な面に物を取付ける際使用す
る吸盤程度の柔軟性と弾性をもつようにされている。ま
た、皿状部１８の肉厚は周縁で薄く、中心部に近づく程
肉厚がやや厚くなるようにされ、適度な柔軟性と弾性を
保持するようにされている。皿状部１８は凹球面の中央
部付近は図２に示すように若干引っ込められて、逃がし
が形成されている。

【０００８】以上のように構成された実施例のゴルフ用
ティ１０は、図３（イ）〜（ニ）に示すようにティ・シ
ョット時において、クラブ２０がゴルフボール２２に接
近し、クラブ・フェイスがインパクトの瞬間、皿状部１
８は図３（ハ）に示すように変形すると共にゴルフボー
ル２２は若干持ち上げられた状態となるが、皿状部１８
の反対側の部分Ｐはゴルフボール２２によりボールの飛
び出し方向に押付けられ、若干沈んだ状態となると共
に、ゴルフボール２２の移動に対し抵抗力を生じさせ、
ゴルフボール２２に対し矢印Ａ方向（図上では反時計方
向）の回転力を与え、オーバースピンがかかることにな
る（インパクトの瞬間ゴルフボールは押しつぶされ変形
するが、ここでは説明の都合上変形しないものとして図
示している）。しかし、既に説明した如くクラブは図５
に示すように、ショット時ゴルフボールにバック・スピ
ンがかかる方向の回転力を生ずるようにつくられてお
り、図３（ハ）に示すようにゴルフボールに矢印Ｂ方向
（図上では時計方向）の回転力を生じさせるので、前記
Ａ方向の回転力と相殺され、ゴルフボールの回転力がな
くなり、図３（ニ）に示すようにバック・スピンがかか
らない状態で発射されることになる。すなわち、フライ
ヤー現象が生ずることになる。このように、バック・ス
ピンがかからなければ、グリーンに落下後ゴルフボール
にブレーキがかかるようなこともないので、距離が出る
ことになる。なお、軟質塩化ビニールは硬質合成樹脂等
に比しゴルフボールに対する摩擦が大きいのでＰ点の抵
抗力が大きくなり、従って前記バック・スピンを相殺す
るのに充分なオーバー・スピンをかけ得る利点がある。

【０００９】上記実施例において、ボール載置部は軟質
塩化ビニールで構成したが、他の軟質プラスチックや軟
質ゴム等で構成してもよい。また、皿状部には切込みを
設けることも可能である。さらに、上記実施例では皿状
部はゴルフボールの表面に沿い得る凹球面としたが、図
４（イ）に示すゴルフ用ティ３０のように、皿状部の中
央部付近はゴルフボール２２の表面との間に隙間がある
ような凹曲面としてもよく、また、図４（ロ）に示すゴ
ルフ用ティ３２のように、皿状部の周辺部においてゴル
フボール２２の表面との間に多少の隙間があるような凹
曲面としてもよい。さらにまた、皿状部は凹球面に代え
て、円錐体あるいは先端部に丸味を有する円錐体の外表
面に沿い得る凹曲面等としてもよい。以上本発明の実施
例について説明したが、本発明はこのような実施例に何
等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲において種々なる態様で実施し得ることは勿論であ
る。

【００１０】

【発明の効果】本発明は上述の通り構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。請求項１記載のゴルフ
用ティによれば、ボール載置部の皿状の部分は従来のゴ
ルフ用ティよりも大きく、かつ適度な大きさとされてい
るので、打球時にゴルフボールは皿状部の打球反対側の
部分を擦りつつ乗り越えて飛び出すことになるので、こ
の部分はゴルフボールの移動に対する抵抗力を生じ、オ
ーバー・スピンを与える方向の回転力を生じさせ、クラ
ブ本来の性質に基づき発生する打球時のバック・スピン
方向の回転力を相殺あるいは減少させ、バック・スピン
がかからず、あるいはかかりにくくなる。その結果、ゴ
ルフボールが着地した後は、ゴルフボールにブレーキが
かからないか、あるいはかかりにくくなるので、普通の
打球より距離が出るという利点を生ずる。また、ボール
載置部は軟質合成樹脂や軟質ゴムで構成されているの
で、打球時に皿状部の打球側は容易に変形し、ゴルフボ
ールを介して皿状部の打球反対側に力を加えるように作
用し、またゴルフボールが皿状部を乗り越える際、その
部分は容易に変形してゴルフボールによく密着し、必要
な抵抗力を生じさせ、上記オーバー・スピンを与える方
向の回転力を生じさせるのに役立つと共に、打球後皿状
部は直ちに原形に復元する。さらに、皿状部が大きいの
で、よく目立ち、打球時ゴルフ用ティが飛散した際探す
のが容易である。請求項２記載のゴルフ用ティによれ
ば、ボール載置部は軟質塩化ビニールで構成されている
ので、打球時ボール載置部の皿状部の打球側はよく変形
してゴルフボールを介して皿状部の打球反対側に力が掛
かり易くし、ゴルフボールが皿状部から飛び出す際、皿
状部の打球反対側の部分が容易に変形してゴルフボール
とよく密着すると共に、必要な摩擦を生じ、バック・ス
ピンを打ち消すためのオーバー・スピン方向の必要な回
転力を生じさせ得る利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す正面図である。

【図２】同実施例の一部を断面した正面図である。

【図３】（イ）〜（ニ）は同実施例の作用を示す説明図
である。

【図４】（イ）、（ロ）はそれぞれ本発明の他の実施例
を示す正面図である。

【図５】従来例の作用を示す説明図である。

【符号の説明】

１０ゴルフ用ティ１２ボール載置部１４突刺軸部１８皿状部３０ゴルフ用ティ３２ゴルフ用ティ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】先端の尖った突刺軸部の他端側にゴルフ
ボールを載置し得るボール載置部を備えたゴルフ用ティ
において、前記ボール載置部はゴルフボールが嵌り得る
凹曲面を有する皿状をなすと共に軟質合成樹脂もしくは
軟質ゴムで構成され、かつ前記皿状の部分の直径は２５
ｍｍ〜４０ｍｍとしたことを特徴とするゴルフ用ティ。
【請求項２】請求項１記載のゴルフ用ティにおいて、
前記ボール載置部は軟質塩化ビニールで構成されると共
に、皿状の部分はゴルフボールの凸球面に沿い得る凹球
面を有し、かつ皿状の部分の直径は２５ｍｍ〜４０ｍｍ
としたことを特徴とするゴルフ用ティ。