JPH08112186A - ハンガー補助具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 衣服を店頭展示並びに保存する際に、従来の
ハンガーに適用する事でハンガーの中央部に膨みを形成
し、あたかも人体に着用させたと同じような感覚を展示
用の衣服に持たせて見栄えを良くして商品価値を向上さ
せるための安価なハンガー補助具の提供。 【構成】 可撓性を有する横長の薄いシート状素材で本
体１が形成され、当該本体１の下辺５から幅方向上方に
向かって切り込まれた切欠部４が２箇所に形成されてい
る。本体１を曲げて両端部を接合してリング状とし、前
記切欠部４をハンガーＨの上縁部７に嵌合させてハンガ
ーＨの中央部に前後方向に膨らみを持った筒状体を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、衣服、主として外衣を
ハンガーを使用して吊り下げ展示し、又は収納保管する
に際して、ハンガーの中央部に取り付けて使用するハン
ガー補助具に関し、衣服の襟部及び襟下部分の形崩れを
防止し、吊り下げ姿を美麗且つ見栄えを良くするに有効
なハンガー補助具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、衣服を店頭に於いて展示したり、
収納保存する時は周知のごとくハンガーを使用して吊下
げる。この場合のハンガーＨは図８、図９に示すように
一般に上縁部７、吊り手８からなり、店頭展示並びに収
納中に於ける衣服等の形崩れを防ぐ目的で図８に示す正
面形状のように正面から見た場合は可能な限り直立時の
人体の肩の部位を模した形状となっているが、前後方向
寸法並びに外形は平坦で遥かに人体に及ばないのが通常
であった。更に安価なハンガーでは材料を節約すると共
に収納数を増加させるために、側面形状を図９に示すよ
うに前後方向寸法を極端に切り詰め、衣服の重量を支え
るに足るだけの偏平なる板状の構造を有するものが一般
的な形状である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】衣服の展示の際、この
様なハンガーを単独で吊り下げ使用すると、ハンガーＨ
の形状が人体とは異なっているため、展示された衣服は
人体に着用した状態とは隔たった偏平な形状で吊り下げ
られ、襟部及び襟下部分が前後方向に偏平となって着用
時のごとき立体的な膨らみが無くなり、店頭に展示した
場合に非常に見劣りがして商品価値が下がるという欠点
があった。

【０００４】そこで本発明は、上記従来に於ける展示の
際の衣服の保持手段が有する課題を解消し、従来のハン
ガーに補助的に使用する事で衣服を店頭展示並びに収納
保存する際に衣服の襟部及び襟下部分に膨らみを持た
せ、見栄えを良くして商品価値を向上させ、衣服の保存
に役立つ安価で手軽なハンガー補助具を提供する事を目
的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係るハンガー補助具を、実施例を示す図１〜
図３を用いて説明すると、可撓性を有する横長の薄いシ
ート状素材で本体１が形成され、当該本体１の下辺５か
ら幅方向上方に向かって切り込まれた切欠部４が２箇所
に形成され、該切欠部４の切り欠き幅ｗは適用するハン
ガーの上縁部を挟み込むに足る大きさに形成され、且つ
これら両切欠部４、４の形成間隔Ｌが１００ｍｍ〜１６
０ｍｍの間隔を保って形成されているハンガー補助具で
ある。

【０００６】

【作用】そして、この様な構成のハンガー補助具では、
当該補助具を曲げて全体をリング状にし、図２に示すよ
うにハンガーＨの吊り手８のまわりにリング状としたハ
ンガー補助具１が位置するようにしてハンガーの上縁部
７を補助具の係止用切欠部４に嵌入した時ハンガーの中
央部の襟部及び襟下相当部分に筒状部が形成されるよう
にする。このようにして衣服を掛けた時に当該衣服９の
襟首を初めとし更に襟下部分にまで適度の膨らみを持た
せることができ、従来のようにハンガーＨを単独で使用
した場合と比較すると、あたかも人体に着用した場合と
近似した外観を衣服に付与して展示した衣服の見栄えを
良くし商品価値を高める事ができる。

【０００７】このハンガー補助具を使用するに当たって
はハンガーＨの上縁部７を切欠部４に嵌入するだけであ
るから、ハンガーＨとの着脱は極めて簡単で、手軽に使
用する事ができる。また、製造に際してはプラスチック
等の可撓性のあるシート素材を所定形状に打ち抜くだけ
でよいので極めて容易且つ安価に能率よく製造する事が
できる。

【０００８】

【実施例】以下実施例について説明する。図１ないし図
３は本発明のハンガー補助具の第１実施例を示す図であ
って、図１は展開された正面形状を示し、図２はリング
状としてハンガーＨに装着した状態を示し、図３は衣服
をかけた使用時の形態を示す。以下詳述すると、本発明
ハンガー補助具の本体１は少なくとも首回りの周囲より
長い横長の、プラスチック等可撓性を有する薄いシート
状素材で形成されている。

【０００９】当該本体１は下辺５から幅方向上方に向か
って切り込まれた切欠部４が横方向の中間部から左右に
離れた２箇所に形成され、該切欠部４の切り欠き幅ｗが
適用するハンガーＨの上縁部７を挟み込むに足る大きさ
に形成され、且つこれら両切欠部４、４の形成間隔Ｌが
使用するハンガーの種類によって異なるが、１００ｍｍ
〜１６０ｍｍの間隔を保って形成された構造となってい
る。本実施例の切欠部４は終端部が円形となっていて内
懐が広がった形状となっているが、この形状はハンガー
Ｈを嵌合した時に切欠部４の解放端近傍の部位が撓んで
ハンガーＨの上縁部７を円形部分で挟持し、上縁部７の
厚さが異なる場合でも安定した装着状態とすることがで
きるようにしてある。また、これらの切欠部４、４は、
下辺５から互いに八の字状を形成する方向に少し傾斜さ
せて形成してあり、ハンガーＨに対して装着したとき、
図２、３にみられるようにやや前下り状となるようにし
て、衣服９の襟まわりに沿うようにしてある。

【００１０】更にこの補助具をリング状とした時に本体
１の両端部を接合する目的で、当該本体１の長手方向の
一端部側に突起３と、この突起３と逆方向に突出する切
欠突起６とが形成されると共に、他方側の端部近傍には
これらの突起３、６が挿入できる長さを持った複数個の
係合穴２が並列的に形成されている。当該係合穴２は上
下両端が傾斜した直線上のもので、前記突起３、６の挿
入が容易にできるようになっている。本体１を両端から
緩やかに曲げて前記突起３、６を係合穴２に挿入するこ
とでリング形状を保持せしめる。この係合穴２の選択に
よって吊り下げる衣服９の襟まわりに適した大きさのリ
ング状とすることができる。該実施例のように突起３の
ほかに切欠突起６を形成してあるものとすると、リング
形状とする時に、突起３を係合穴２に挿入すると同時に
切欠突起６を前記突起３が挿入されている係合穴２とは
別の他の係合穴２に逆方向に挿入する事によって、本体
１の弾力で突起３が係合穴２から離脱することを防止
し、リング形状の保持が安定となる効果を有する。

【００１１】図２に本実施例のハンガー補助具を従来の
ハンガーＨに適用した状態を示す。その一つの方法は、
先ず本体１を曲げてリング状としたのち、ハンガーＨの
吊り手８をリング状としたハンガー補助具の内側に通す
ようにしてハンガーの上縁部７を補助具の切欠部４、４
に嵌入する。他の方法としては、先ず切欠部４、４をハ
ンガーＨの上演部７に嵌入させたのち、ハンガーＨの前
側において突起３、６を係合穴２に挿入してリング状と
する。これら何れかの方法によって、ハンガーＨの中央
部の襟部及び襟下相当部分に前後に膨らみを有する筒状
部が形成されることになる。図３は本実施例のハンガー
補助具を適用したハンガーＨに衣服９を掛けた状態を示
し、リング状となったハンガー補助具を襟部が取囲むよ
うな状態で衣服９をハンガーＨに掛ける事により襟部及
び襟下部分に膨らみを持たせ、着用時と近似した感覚を
持たせて吊り下げる事ができる。

【００１２】図４は本発明ハンガー補助具の第２実施例
の形状を示す正面図である。該実施例の補助具は、前記
第１実施例と同一形状に形成した本体１をもち、前記第
１実施例において示した突起３側の端部近傍に切れ目に
よって形成した切欠突起６が形成されていないものとし
たものである。この実施例の補助具にあっては、前述の
ごとく本体１を曲げて両端部を接合するに際して突起３
のみを係合穴２に挿入すればよいので、リング状に形成
することが容易で、吊り下げる衣服が軽量のものである
場合に適している。

【００１３】図５は本発明のハンガー補助具の第３実施
例の形状を示す正面図である。第１実施例と同じく本体
１の下辺５から幅方向上方に向かってハンガーＨの上縁
部７を挟み込むに足る幅で切り込まれた切欠部４が２箇
所に形成されている。本実施例の切欠部４は開口部から
終端部まで同一の幅を有する簡単な構造となっており、
また、切り込みの方向は傾斜状でなくほぼ直線状に上方
に向かって形成してある。このような簡単な形状でも十
分実用になるがこの実施例に於いても第１実施例と同様
形状の切欠部としてもよい事は言うまでもない。

【００１４】又、この実施例では本体１の両端部に突起
３、３を形成してあり、更にこれらの両突起３に対応す
るべくその両端部近傍に夫々一組宛の複数の係合穴２を
夫々設けてある形状としてある。本実施例の係合穴２は
第１実施例が切れ目であったのに対し、突起３が挿入し
得る長さの長円形の貫通穴となっている。この第３実施
例の補助具はリング状とする時に両端の突起３、３をそ
れぞれの係合穴２に対して表側からと裏側とから差し込
んで係止させればよい。

【００１５】図６及び図７は本発明のハンガー補助具の
第４実施例の形状を示す正面図である。該実施例の本体
１は中央部分から左右両側を下方に向かって傾斜させて
あり、前記第１実施例と同じく本体１の下辺５から幅方
向上方に向かって切り込まれた切欠部４が２箇所に形成
されているが、左右両端の端部には突起３も係合穴２も
形成されていない最も基本的な構造となっている。

【００１６】該第４実施例のハンガー補助具をハンガー
Ｈに適用するには本体１を曲げてその両端部を任意の長
さ分だけ前後に重ね、図７に示したように、この重ね合
わせ部の左右２箇所にまたは上下から、若しくは１箇所
に、例えば粘着性のテープ１０等で接合してリング状と
すればよい。以降は第１実施例と同様にハンガーＨの上
縁部７を係止用の切欠部４に嵌入する。または切欠部４
をハンガーＨに嵌入した後でリング状とすればよい。こ
れによりハンガーＨの中央部の襟部及び襟下相当部分に
前後に膨らみを有する筒状部が形成される。この実施例
の補助具は構造が簡単で製造コストを可及的に引下げ得
る利点が有る。

【００１７】以上、本発明に係るハンガー補助具につい
て代表的と思われる実施例を基に詳述したが、本発明に
よるハンガー補助具は上記実施例の構造に限定されるも
のではなく、前記した特許請求の範囲に記載の構成要件
を具備し、本発明にいう作用を呈し、以下に述べる効果
を有する限りにおいて、適宜改変して実施しうるもので
ある。

【００１８】

【発明の効果】本発明のハンガー補助具をハンガーに併
用することにより、ハンガーの中央部に筒状部が形成さ
れ、衣服を掛けた時に襟部を初めとし襟下部分にまであ
る適度人体着用時と近似した膨らみを持たせることがで
き、従来のハンガー単独使用と比較した場合に見られる
衣服が形崩れして見栄えが悪くなる事を防止する。従っ
て店頭展示した場合に従来よりも商品価値が向上する。

【００１９】又、衣服の展示保存が長期に亙って従来の
ごとく形崩れが衣服に定着する事態が生じない。また、
使用時にはハンガーの本体部にハンガー補助具の切欠部
を嵌入してリング状とするだけであるから、ハンガーと
の着脱は極めて簡単で従って誰でも手軽に使用する事が
できる。更に、製造手段としてはプラスチック等の可撓
性のあるシートを所定形状に打ち抜くだけで形成できる
から極めて容易且つ簡単で安価に製造する事ができる等
の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明ハンガー補助具の第１実施例の正面図。

【図２】第１実施例の補助具をハンガーに装着した場合
の正面図。

【図３】図２のハンガーの使用状態の正面図。

【図４】本発明ハンガー補助具の第２実施例の正面図。

【図５】本発明ハンガー補助具の第３実施例の正面図。

【図６】本発明ハンガー補助具の第４実施例の正面図。

【図７】図６の補助具をハンガーに装着した状態の正面
図。

【図８】従来のハンガーの正面図。

【図９】図８のＡ−Ａ線断面図。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 係合穴 ３ 突起 ４ 切欠部 ５ 下辺 Ｌ 両切欠部の間隔 Ｗ 切欠部の幅

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 可撓性を有する横長の薄いシート状素材
   で本体１が形成され、当該本体１の下辺５から幅方向上
   方に向かって切り込まれた切欠部４が２箇所に形成さ
   れ、該切欠部４の切り欠き幅ｗが適用するハンガーの上
   縁部を挟み込むに足る大きさに形成され、且つこれら両
   切欠部４、４の形成間隔Ｌが１００ｍｍ〜１６０ｍｍの
   間隔を保って形成されているハンガー補助具。