JPH08111874A - 3次元カメラ - Google Patents

3次元カメラ

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Publication number
JPH08111874A
JPH08111874A JP6247463A JP24746394A JPH08111874A JP H08111874 A JPH08111874 A JP H08111874A JP 6247463 A JP6247463 A JP 6247463A JP 24746394 A JP24746394 A JP 24746394A JP H08111874 A JPH08111874 A JP H08111874A
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JP
Japan
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distance
image
dimensional camera
hmd
camera
Prior art date
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Pending
Application number
JP6247463A
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English (en)
Inventor
Kenji Ishibashi
賢司 石橋
Yasumasa Sugihara
康正 杉原
Yasushi Tanijiri
靖 谷尻
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 左右のカメラで視差を有する左右像を撮影す
る3次元カメラにおいて、輻輳設定とピント設定を連動
させて、鮮鋭で自然な立体像を再現する左右像撮影を可
能にする。 【構成】 左右撮影レンズ102L、102Rの相互間隔
を変化させて輻輳設定を行い、左右カメラ101L、1
01Rそれぞれの撮影レンズ102L、102Rと受光の
ためのCCDセンサー103L、103Rの距離を変化さ
せてピント設定を行うとともに、左右カメラを設置する
台板131に所定形状のカム溝110L、110Rを形成
し、これに係合するピン109L、109Rを左右カメラ
に設けて、撮影レンズ相互間距離の変化と撮影レンズと
CCDセンサー間の距離変化を連動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は左右1対のカメラにより
立体映像を撮影する3次元カメラに関するものであり、
より詳しくは3次元カメラの輻輳設定とピント調節に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より左右2台のカメラで被写体を撮
影し視差のある左右像を供する3次元カメラが知られて
いる。これらの3次元カメラでは、被写体を左右両方の
カメラで捉えるために左右光軸の交点上に被写体が位置
するように輻輳調節を行うとともに、鮮明な撮影を行う
ために左右カメラのピント調節を行う必要がある。
【0003】たとえば、特開昭62-122493号では、2台
のカメラを被写体に対して輻輳設定し、設定した輻輳か
らそれぞれのカメラの焦点位置を計算して焦点調節を行
う技術が開示されている。また、特公昭62-20734号で
は、被写体に対して焦点調節を行い、設定した焦点位置
に応じて輻輳を設定する技術が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、輻輳から焦点
位置を計算する方法では複雑な計算が必要であり、焦点
位置に基づいて輻輳を設定する方法では焦点調節におけ
る誤差が輻輳設定に反映されて輻輳にも誤差が生じると
いう問題点がある。また、上述のいずれの技術において
も輻輳設定と焦点調節とは独立に制御されており、構成
が複雑であった。
【0005】本発明の目的は、簡単な構成で、精度よく
3次元カメラの輻輳設定とピント設定を行うことにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、撮影対象からの光を結像光学系によっ
て撮像素子に結像させるカメラを左右1対有する3次元
カメラにおいて、左右結像光学系の相互間隔を変化させ
ることで輻輳設定を行い、左右の結像光学系と撮像素子
の距離を変化させることでピント設定を行うとともに、
左右結像光学系と撮像素子の距離変化を左右結像光学系
の相互間隔の変化に連動させることにより、輻輳設定と
ピント設定を連動させる構成とする。
【0007】また、左右結像光学系の相互間隔を変化さ
せて、左右の撮像素子に結像する撮影対象領域を変える
左右1対の輻輳設定手段と、撮像素子に結像する像が鮮
鋭になるように左右それぞれの結像光学系と撮像素子の
距離を変化させる左右1対のピント設定手段と、左右そ
れぞれの輻輳設定手段とピント設定手段を連動させて、
輻輳設定とピント設定を連動させる左右1対の連動手段
と、輻輳設定手段とピント設定手段に駆動力を与える駆
動手段と、撮像素子に結像する左右像に基づいて撮影対
象までの距離を検出し、検出した距離に応じて駆動手段
を制御する制御手段とを有する構成とする。
【0008】さらに、上記構成において、左右輻輳設定
手段による左右結像光学系の相互間隔の変化、および左
右ピント設定手段による結像光学系と撮像素子の距離の
変化を左右対称に行う。
【0009】
【作用】撮影対象からの光を結像光学系によって撮像素
子に結像させるカメラを左右1対有する3次元カメラに
おいて、左右結像光学系の相互間隔を変化させることで
輻輳設定を行い、左右の結像光学系と撮像素子の距離を
変化させることでピント設定を行うとともに、左右結像
光学系と撮像素子の距離変化を左右結像光学系の相互間
隔の変化に連動させることにより、輻輳設定とピント設
定を連動させた構成では、左右のカメラに対して輻輳の
設定とピントの設定がなされ、しかも輻輳とピントとに
矛盾が生じないように設定される。
【0010】また、左右結像光学系の相互間隔を変化さ
せて、左右の撮像素子に結像する撮影対象領域を変える
左右1対の輻輳設定手段と、撮像素子に結像する像が鮮
鋭になるように左右それぞれの結像光学系と撮像素子の
距離を変化させる左右1対のピント設定手段と、左右そ
れぞれの輻輳設定手段とピント設定手段を連動させて、
輻輳設定とピント設定を連動させる左右1対の連動手段
と、輻輳設定手段とピント設定手段に駆動力を与える駆
動手段と、撮像素子に結像する左右像に基づいて撮影対
象までの距離を検出し、検出した距離に応じて駆動手段
を制御する制御手段とを有する構成の3次元カメラで
は、左右のカメラは輻輳とピントが矛盾なく設定され、
しかも、観察対象までの距離に応じて自動的に設定が変
更される。
【0011】さらに、上記構成において、左右輻輳設定
手段による左右結像光学系の相互間隔の変化、および左
右ピント設定手段による結像光学系と撮像素子の距離の
変化を左右対称に行うことにより、主たる撮影対象を常
に左右撮像素子それぞれの中央に撮影することができ
る。
【0012】
【実施例】図23に3次元カメラとHMD(ヘッドマウ
ンテッドディスプレイ)を組み合わせて成る立体視シス
テムの概要を示す。3次元カメラ1は左右2つのカメラ
を有し、被写体Oの近傍に設置される。HMD2は左右
の眼にそれぞれ虚像を投影する左右の虚像投影装置を内
蔵しており、3次元カメラ1の左カメラで捉えた被写体
像を左眼に、右カメラで捉えた被写体像を右眼にそれぞ
れ虚像投影することにより、HMD2を装着した観察者
に立体映像SVを提供する。HMD2は3次元カメラ1
の近くに配置する必要はなく、HMD装着者は撮影現場
から離れた場所で像観察を行うことができる。3はコン
トローラで、3次元カメラ1とHMD2を制御する。コ
ントローラ3はHMD装着者が操作できるようにHMD
の近くに配置される。
【0013】3次元カメラ1で観察対象物の左右像を捉
えてこれらの左右像をHMD2で表示して自然な立体感
を有する立体像を再現するためには、次のような人間の
視覚の特徴を3次元カメラ1およびHMD2に備える必
要がある。
【0014】すなわち、人間の視覚は、左右の眼の間隔
とそれぞれの眼球の水晶体の屈折力調節によって遠近感
と立体感を認識する。左右の眼が離れているため対象物
を観察する際に左右の網膜に結像する像にはいわゆる視
差が生じる。この視差により物体の相対的な遠近感が知
覚される。また、対象物観察に際し両眼の視軸は対象物
を向き、いわゆる輻輳が設定される。両視軸のなす角す
なわち輻輳角は対象物が近いほど大きく遠いほど小さく
なり、無限遠では両視軸は平行になる。
【0015】また、対象物を網膜上に鮮明に結像させる
ために、対象物までの距離に応じて水晶体の屈折力を変
化させてピント調節すなわち視度調節がなされる。視度
調節に要する眼の緊張は、対象物が近距離にあるほど大
きく遠距離にあるほど小さい。この緊張度から対象物ま
での距離がある程度認識される。
【0016】左右像の撮影を行う3次元カメラは、対象
物に対して正しく輻輳設定でき、かつ、像を鮮明に撮影
するために正しくピント設定されなければならない。3
次元カメラの輻輳設定について図24を参照して説明す
る。図24においてA1、B1、C1は、3次元カメラ
の左カメラ101L、右カメラ101Rの輻輳が一定で、
3次元カメラから観察対象物Oまでの距離が異なった状
態を示している。各状態における左カメラ101Lと右
カメラ101Rが捉えた像はそれぞれA2、B2、C2
に示したようになる。
【0017】左右カメラ101L、101Rの光軸が対象
物O上で交差し輻輳が適切に設定されたB1の状態で
は、左右像はB2に示すように左右の画枠FL、FRそれ
ぞれの中央に位置する。立体視に際してこれらの左右像
が融像するように観察したとき、B3のように左右の画
枠FL、FRも一致する。したがって、画枠内の背景を含
めて左右で一致した像が得られ、自然な立体感が再現さ
れることになる。
【0018】これに対し、輻輳が大きすぎるA1の状態
では、A2に示すように左右像はそれぞれ左右の画枠F
L、FRの中央よりも外側に撮影される。逆に、輻輳が小
さすぎるC1の状態で撮影すると、左右像はC2のよう
に画枠中央よりも内側に位置することになる。A2やC
2の左右像を立体融像させると、A3やC3に示したよ
うに左右の画枠FL、FRに不一致が生じる。左右画枠の
不一致は観察者に違和感をもたらすが、輻輳のずれが大
きくなるにつれて違和感も増大し、ついには像を立体視
することができなくなる。一方、輻輳設定が適切でない
とき画枠FL、FRを一致させて観察すると、A2やC2
から明らかなように対象物の像が左右で一致せず、やは
り立体視することは困難である。
【0019】このように、自然な立体像の観察が可能な
左右像を撮影するためには、3次元カメラの輻輳は観察
対象物までの距離(以下被写体距離という)に応じて適
切に設定される必要がある。左右カメラの間隔が一定で
ある場合、輻輳は被写体距離に応じて一義的に定まる。
また、輻輳設定に対応してピント設定も一義的に定ま
る。
【0020】3次元カメラの輻輳とピントを適切に設定
して撮影した左右像を、HMDによって自然な立体像と
して観察するためには、HMDも輻輳と視度設定を適切
に行う必要がある。
【0021】HMD2は虚像投影装置として表示装置と
凸レンズからなる接眼レンズをそれぞれ左右1対備えて
おり、表示装置に表示された像を接眼レンズを介して観
察者の眼に導く。図21に表示装置の映像を接眼レンズ
を介して観察する状態を模式的に示す。表示装置202
が接眼レンズ203とその前側焦点位置の中間に位置す
るように接眼レンズ203を設定すると、図21に示し
たように、表示装置202の映像光は表示装置202よ
りも遠方の面PVから発せられたように知覚され、面P
V上に虚像が得られる。この虚像面PVの位置は、接眼
レンズ203を固定しておき表示装置202を前後に移
動させること、または、表示装置202を固定しておき
接眼レンズ203を前後に移動させることにより前後に
移動する。観察者の眼Eは虚像面PVまでの距離に応じ
てピントが合うように視度調節される。
【0022】図22に左右の表示装置202L、202R
の像を両眼EL、ERで観察している状態を示す。左眼用
表示装置202L、接眼レンズ203Lと、右眼用表示装
置202R、接眼レンズ203Lをそれぞれ内側に傾ける
ことにより、図中OPで示す位置に像が存在するように
知覚される。図中βが輻輳角である。この輻輳角が撮影
時の3次元カメラの輻輳角と一致していないと被写体距
離が正しく再現されず、自然な立体感は得られない。
【0023】例えば、図25の状況を考える。図中Aは
3次元カメラにより第1の観察対象物O1を撮影してい
る状態を表しており、対象物O1よりも遠方に第2の対
象物O2が存在する。左カメラ101Lと右カメラ10
1Rの光軸は実線で示したように第1の対象物O1上で
輻輳角θで交差している。こうして撮影した左右像を輻
輳を無限距離に設定したHMDで像観察する状態をBに
示す。第1の対象物O1の左右像は、図24のB2と同
様にそれぞれ左右表示装置の中央に位置し、HMDの左
右の光軸206L、206Rは平行になっている。このと
き第2の対象物O2の左右像は光軸206L、206Rよ
り外側に表示される。この状態で対象物O2の像を立体
視するためには、左右の眼球EL、ERの視軸EXL、E
XRはそれぞれ外側を向かなければならない。通常の人
間にとって両眼の視軸を同時に外側に向けるということ
は極めて困難であり、観察者は像を立体視することはで
きない。
【0024】撮影時の3次元カメラと同じく輻輳角をθ
に設定したHMDで観察する状態をCに示す。この場
合、第2の対象物O2の左右像に対する観察者の左右の
視軸EXL、EXRは内側を向き、輻輳が適切に再現され
て、第1の対象物O1とともに第2の対象物O2が立体
像SVとして正しく観察される。この状態では、被写体
距離が正しく再現され、自然な遠近感が得られる。
【0025】このように、HMDは3次元カメラの輻輳
と一致して輻輳設定する必要がある。この輻輳設定に加
えて、前記虚像面PVまでの距離を眼から左右視軸の交
点までの距離に一致するように設定し、左右の虚像を視
軸の交点に位置させると、より自然な立体像を再現する
ことができる。以下眼から虚像面までの距離の設定をH
MDの視度設定というが、これは、次に述べる近視、遠
視を補正するための視度の調節とは異なるものである。
【0026】人間の眼は通常、至近距離から無限遠まで
の観察対象物を鮮明に観察することができるが、近視や
遠視においては水晶体の屈折力調節機能が低下し、遠距
離または近距離の対象物に対してピント調節ができなく
なっている。HMDにおけるその補正の方法を図26を
参照して説明する。図中Aは正視眼の結像の様子を示し
た例であり、表示装置202は接眼レンズ203の前側
焦点位置にある。映像光は接眼レンズ203を透過して
平行光となり、無限遠からの光としてし眼Eに入射す
る。正視眼ではこの平行光に対して屈折力調節が適切に
なされ、網膜上に結像する。
【0027】表示装置202と接眼レンズ203をこれ
と同じ状態に設定したときの近視眼での像観察の状態を
Bに示す。近視眼では平行光あるいは平行に近い光に対
して屈折力調節ができず、映像光は網膜の前方で交差す
る。このため網膜上に鮮明な像を結ばない。この場合、
Cに示したように、接眼レンズ203を眼から少し遠ざ
けると映像光は網膜上で交差する。この補正により鮮明
な像観察が可能になる。遠視の場合は逆に、映像光は網
膜の後方で交差するため、接眼レンズを眼に近づけるこ
とで映像光が網膜上で交差するように補正する。
【0028】この補正に必要な接眼レンズ203の移動
距離ΔMDは近視、遠視の度合いによって異なり、同じ
観察者であっても左右の眼に差がある。このため、HM
Dは左右独立に視度補正ができることが望ましい。接眼
レンズ203の位置を不変とし表示装置202を前また
は後に移動させることで視度補正することもできる。
【0029】図23に示した本実施例の立体視システム
においては、3次元カメラ1とHMD2は上記のような
人間の視覚の特徴を考慮して構成されており、3次元カ
メラ1は輻輳とピントの設定が可変であり、HMD2も
輻輳と視度の設定が可変であるとともに視度補正を行う
ことができる。さらに、HMD2を装着した観察者の頭
部の動きをHMD2で検出し、3次元カメラ1の方位を
HMD2の方位に追随して設定して観察者が注目しよう
としている観察対象物を撮影する。また、3次元カメラ
1で捉えた左右像に基づいて被写体距離を検出し、その
被写体距離に応じて、3次元カメラ1の輻輳とピントの
設定およびHMD2の輻輳と視度の設定を行う。
【0030】このように、本実施例の立体視システム
は、撮影のための3次元カメラと表示のためのHMDの
動作を連動させることにより、観察者が希望する被写体
をリアルタイムで捉え、しかも鮮明で臨場感ある立体映
像を提供するものである。
【0031】図1〜図8を参照して3次元カメラについ
て説明する。図1に示すように、台板131上に2台の
カメラ101L、101Rが設置されている。左カメラ1
01Lは撮影レンズ102L、CCD(チャージカプルド
デバイス)センサー103L、鏡筒104L、およびレン
ズ保持鏡筒105Lを有する。CCDセンサー103Lは
撮影レンズ102Lを透過た光を受けて電気信号に変換
するもので、撮影レンズ102Lの光軸106Lに対し垂
直で、その中心を光軸106Lが通るように設置されて
いる。CCDセンサー103Lは鏡筒104Lに固定保持
されており、撮影レンズ102Lはレンズ保持鏡筒10
5Lに固定保持されている。
【0032】レンズ保持鏡筒105Lは撮影レンズ10
2Lの光軸106Lに沿って移動可能なように鏡筒104
Lに装入されており、至近距離から無限遠までの被写体
に対してピント設定可能になっている。図1は無限遠被
写体に対してピントを合わせた状態を示しており、CC
Dセンサー103Lから撮影レンズ102Lまでの距離L
0はレンズ保持鏡筒105Lの移動可能範囲内でほぼ最短
になっている。
【0033】CCDセンサー103Lの受光面中央の下
方に位置する鏡筒104L外面にはピン107Lが設けら
れており、台板131にはピン107Lの径よりも僅か
に大径の孔108Lが形成されている。鏡筒104Lはピ
ン107Lを孔108Lに挿入して台板131に保持さ
れ、かつピン107Lを軸として回転可能に配設されて
いる。レンズ保持鏡筒105Lの外面下方にもピン10
9Lが設けられており、ピン109Lは台板131に形成
されたカム溝110Lに係合している。左カメラ101L
の回転に応じてピン109Lはカム溝110Lに沿って移
動し、レンズ保持鏡筒105Lは光軸106Lに沿って移
動する。したがって、カメラ101Lの回転に応じて撮
影レンズ102Lの繰り出し量も変化する。
【0034】右カメラ101Rも左カメラ101Lと同様
に、撮影レンズ102R、CCDセンサー103R、鏡筒
104R、レンズ保持鏡筒105R、鏡筒104Rに設け
られたピン107Rおよびレンズ保持鏡筒105Rに設け
られたピン109Rを有しており、台板131には孔1
08Rとカム溝110Rが形成されている。右カメラ10
1Rはピン107Rとピン109Rがそれぞれ孔108Rと
カム溝110Rと係合しており、ピン107Rを軸として
台板131に対して回転する。3次元カメラ1は、ピン
107Lとピン107Rとの距離、すなわち左右CCDセ
ンサー103L、103Rの受光面の中心間距離が基線長
となる。左右のカメラ101L、101Rの光軸106
L、106Rは図1においては平行であるが、被写体距離
が短くなるとそれに応じて、左右のカメラ101L、1
01Rはそれぞれ内側に向かって回転し、光軸106L、
106Rは交差する。
【0035】近距離に位置する被写体を撮影する際の左
右カメラ101L、101Rの状態を図2に示す。左右の
カメラ101L、101Rは光軸106L、106Rの交点
上に被写体が位置するように内側を向いている。左右の
光軸106L、106Rがなす角が3次元カメラ1の輻輳
角となる。
【0036】左右カメラ101L、101Rのピン109
L、109Rはカム溝110L、110Rと係合しているた
めレンズ保持鏡筒105L、105Rはカメラ101L、
101Rの向きに応じた位置に設定される。無限遠被写
体に対するCCDセンサー103L、103Rと撮影レン
ズ102L、102Rとの距離はL0であったが、近距離
被写体ではレンズ102L、102Rが繰り出され、セン
サー103L、103Rとレンズ102L、102Rの距離
はL1になる。すなわちピント位置にL1−L0の差が生
じる。本3次元カメラ1においては、被写体距離に応じ
て常時適切なピント合わせがなされるように、カム溝1
10L、110Rは左右カメラ101L、101Rの回転角
度と撮影レンズ102L、102Rの繰り出し量を考慮し
て形成されている。
【0037】回転軸となるピン107L、107Rは前述
のようにCCDセンサー103L、103Rの受光面中央
の下方に設けられているので、左右センサー103L、
103Rの中心間距離、すなわち基線長は常時一定であ
り、無限遠被写体撮影時も近距離被写体撮影時も変化し
ない。
【0038】左右カメラ101L、101Rの輻輳設定機
構を図3に示す。この図において左右カメラ101L、
101Rは図1同様に無限遠被写体を撮影している状態
である。左カメラ101Lのピン107Lには一部に歯を
有するギア111Lが固定装着されており、右カメラ1
01Rのピン107Rにも一部に歯を有するギア111R
が固定装着されている。ギア111Lとギア111Rは噛
み合っており、ギア111Lの回転により左カメラ10
1Lはピン107Lを中心として回転し、右カメラ101
Rはピン107Rを中心として左カメラ101Lと逆方向
に同じ角度回転する。ギア111Lは後述する図外のス
テップモータ132に連結されたギア133とも噛み合
っている。ステップモータ132の回転はギア133、
111Lを介して左カメラ101Lに、さらにギア111
Rを介して右カメラ101Rに伝えられ、左右カメラ10
1L、101Rは同時に反対方向に同じ角度回転する。
【0039】ギア111Lと台板131との間には付勢
バネ112Lが設けられており、ギア111Lを反時計回
り方向に付勢する。ギア111Rと台板131との間に
も付勢バネ112Rが設けられていて、ギア111Rは時
計回り方向に付勢される。付勢バネ112L、112Rに
よってギア111L、111R間のガタは一方向に寄せら
れるため、回転方向にかかわらず左右カメラ101L、
101Rの方向設定に誤差は生じない。
【0040】台板131には電気スイッチ134が備え
られ、ギア111Lに設けられた偏心ピン135との接
離によって開閉する。スイッチ134は左カメラ101
Lが無限遠距離の被写体を撮影する方向を向いた時に閉
じ、それ以外の時には開いた状態となるものである。そ
の開閉位置の調節は、スイッチ134の両端子が開いた
状態で左右カメラ101L、101Rを光軸106L、1
06Rが平行になるように設定しておき、偏心ピン13
5に押されたスイッチ134の一端子が他端子に接触す
るように偏心ピン135を回転させることで厳密になさ
れる。このスイッチ134の閉成信号は、左右カメラ1
01L、101Rの回転の基準位置を示す信号として利用
される。
【0041】また、ギア111Lの回転範囲を規制する
ために、ギア111Lには切欠部136が形成されてお
り、台板131上面には切欠部136に対応する位置に
ピン137が設けられている。これにより、誤って輻輳
が設定され左右カメラ101L、101Rが接触して損傷
するという不都合が防止される。
【0042】近距離被写体に対して輻輳設定がなされて
いる状態を図4に示す。光軸106L、106Rの延長線
上の交点に被写体が存在するように、左右のカメラ10
1L、101Rがステップモータ132によってギア13
3、111L、111Rを介して左右対称に回転される。
前述のように、輻輳設定に伴いピント位置設定も自動的
になされる。このときスイッチ134は開いている。
【0043】3次元カメラ1の各機構部の連結を図5に
示す。ギア133はステップモータ132に連結されて
おり、ギア111Lと噛み合う。左カメラ101Lとギア
111Lの回転軸となるピン107Lは、台板131に形
成された孔108Lに係合する。台板131には右カメ
ラ101Rとギア111Rの回転軸であるピン107Rに
係合する孔108Rも形成されているが、本図には示し
ていない。左カメラ101Lのレンズ保持鏡筒105L下
部に設けられたピン109Lはカム溝110Lに挿入さ
れ、右カメラ101Rのピン109Rはカム溝110Rに
挿入される。
【0044】ステップモータ132の回転はギア13
3、111L、111Rを経て左右のカメラ101L、1
01Rに伝えられ、左右のカメラ101L、101Rが回
転し輻輳設定がなされる。左右カメラ101L、101R
の回転にともない左右のピン109L、109Rはそれぞ
れカム溝110L、110Rに沿って動き、撮影レンズ1
02L、102Rの繰り出し調節が行われる。したがっ
て、輻輳設定に連動してピント設定も行われることにな
る。
【0045】ギア111Lと111Rのガタは付勢バネ1
12L、112Rによって一方向に寄せられ、左右カメラ
101L、101Rの回転範囲は台板131に形成された
ピン137とギア111Lの切欠部136によって規制
される。また、スイッチ134により左右カメラ101
L、101Rが無限遠を向いているか否か、すなわち左右
の光軸106L、106Rが平行であるか否かが判定され
る。
【0046】上記のように構成された3次元カメラ1で
は、左右のカメラ101L、101Rの光軸106L、1
06Rの延長線上の交点に被写体が位置するようにステ
ップモータ132を回転させることにより、輻輳設定が
行われる。左右のカメラ101L、101Rはピン109
L、109Rがカム溝110L、110Rと係合しているた
め、輻輳設定に連動して繰り出し量も調節されてピント
設定が自動的になされる。また、左右カメラ101L、
101Rの基線長は一定に固定されているため、常に正
しい距離感を再現し得る左右像の撮影を行うことが可能
である。
【0047】図6に3次元カメラ1の外観を示す。3次
元カメラ1は固定台板138を有しており、この固定台
板138を水平な場所に設置して、あるいは三脚等によ
り水平に設定して使用する。固定台板138上には水平
方向左右にそれぞれ180゜回転可能な回転台板139
が設置されている。左右カメラ101L、101Rおよび
台板131はカメラケース140に収納されて回転台板
139に設置される。
【0048】カメラケース140は回転軸141を左右
両側に有しており、回転台板139には回転軸141を
支持するための一対の回転軸支持アーム142が設けら
れている。カメラケース140は回転軸141を回転台
板139に平行にしてかつ回転自在に回転支持アーム1
42に支持される。これによりカメラケース140は回
転台板139上に保持されるとともに、垂直方向に回転
可能になっている。回転軸141は左右CCDセンサー
103L、103Rの受光面の中心を結ぶ直線と平行で、
かつ回転台板139の回転の中心軸と直交するように設
定されている。また、左右カメラ101L、101RはC
CDセンサー103L、103Rの受光面の中心が回転台
板139の回転中心から等距離になるように設置されて
いる。
【0049】左右のカメラ101L、101Rの動きを制
御するための信号や、左右カメラ101L、101Rから
の映像信号等は信号ケーブル143を介して入出力され
る。カメラケース140には水銀スイッチから成る水平
センサー144が備えられており、3次元カメラ1の水
平を検出する。水平センサー144はカメラが水平に設
定された時に、すなわち回転軸141に関しての垂直方
向の回転がなされていない時に閉成される。図6中のΔ
BCは、左右のCCDセンサー103L、103Rの受光
面の中心間距離を示しており、前述の3次元カメラの基
線長である。
【0050】図7に3次元カメラの側面図を一部透視し
て示す。カメラケース140の回転軸141の端部には
ギア145が設けられている。ギア145は回転支持ア
ーム142内でステップモータ146に結合されたギア
147に噛み合っており、ステップモータ146の回転
は回転軸141に伝えられてカメラケース140を垂直
方向に回転させる。左右のカメラ101L、101R、台
板131およびギア111L、111Rは透視図示してあ
る。左右カメラ101L、101Rの後方にはCCDセン
サー103L、103Rのドライバー回路113L、11
3Rが配設されており、それぞれフレキシブル基板11
4L、114RによってCCDセンサー103L、103R
と接続されている。
【0051】図8に3次元カメラ1の水平方向の方位設
定機構を示す。固定台板138にはステップモータ14
8が設置されており、ステップモータ148にはギア1
49が結合されている。一方、回転台板139の中心に
は回転軸150が設けられ、この回転軸150にはギア
151が結合されている。ギア149とギア151は噛
み合っており、ステップモータ148の回転により回転
台板139は固定台板138に対して回転する。
【0052】ギア151の表面には小さな導電パターン
152が形成されており、固定台板138には導電パタ
ーン152と接触し得るように電気スイッチ153が備
えられている。スイッチ153は両端子が導電パターン
152に同時に接触することにより導通する。導電パタ
ーン152は回転台板139が固定台板138に対して
所定の方向を向いたときにスイッチ153を導通させる
ように配設されており、3次元カメラ1の基準方位検知
に用いられる。回転台板139はスイッチ153が閉じ
る位置から左右両方向に180゜回転する。
【0053】図7に示したように、3次元カメラ1を固
定台板138を水平にして設置したとき、回転台板13
9の回転中心はCCDセンサー103L、103Rの受光
面からΔXC後方に位置し、カメラケース140の垂直
方向の回転中心はCCDセンサー103L、103Rの受
光面の中心からΔYC下方に位置する。
【0054】上記のように構成された3次元カメラ1
は、人間の頭部の回転と同様の回転運動をすることがで
きる。すなわち、人間の頭部は図29に示したように、
垂直方向には、左右の中心で頚部後部に位置する点RP
を通り紙面に垂直な軸RVを中心として回転する。この
回転軸RVの位置は眼球Eの網膜位置よりΔXH後方で
ΔYH下方になる。水平方向には点RPを通る軸RHを
中心として回転する。
【0055】垂直方向に頭部を回転して像観察を行う様
子を図31に示す。観察対象物Oは観察者の顔面近くで
水平な視軸EXより下方に位置している(A)。この対
象物Oを観察するために、頭部は頚部後部の点RPを中
心として下向きに回転する(B)。これが人間の自然な
動作であり、このとき視軸EXは水平とαの角をなし、
眼球Eと対象物Oとの距離はDbとなる。眼球Eを中心
として頭部を下向きに回転して対象物Oを観察すると
(C)、そのときの視軸EXは水平とβの角をなし、眼
球Eと対象物Oとの距離はDcとなる。また、頭部を動
かさず眼球Eを下向きに回転させて対象物Oを観察して
も、対象物Oと眼Eの位置関係はCの動作と同じにな
り、視線は水平とβの角をなし、眼球Eと対象物Oとの
距離はDcである。
【0056】ここでβはαよりも大きく、DcはDbよ
りも大きくなる。眼球Eを中心として頭部を回転させる
Cの動作は極めて非現実的であり、頭部を動かさず眼球
Eのみを動かす動作は可能ではあるが意識的に行う不自
然な動作である。αとβ、DbとDcの差は、観察者と
観察対象物との距離が大きい場合には小さいが、距離が
小さくなるにつれて顕著になってくる。
【0057】したがって、3次元カメラにおいても回転
軸の設定位置は自然な像撮影を行うために重要である。
図7に示したように、3次元カメラの水平方向の回転中
心はCCDセンサー103L、103Rの受光面からΔX
C後方に位置し、垂直方向の回転中心はCCDセンサー
103L、103Rの受光面の中心からΔYC下方に位置
している。これは、上記の人間の頭部の両眼と回転軸Δ
XH、ΔYHの関係と同一であり、図31のBに示した
人間の自然な動作を再現するものである。
【0058】図30に示す両眼の間隔ΔBHは、人間の
視覚による距離認識の基礎となるものであり、3次元カ
メラにおいては基線長ΔBCに対応する。立体像を自然
に撮影するためには、3次元カメラの垂直方向および水
平方向の回転の中心位置の適切な設定に加え、基線長Δ
BCもCCDセンサー103L、103Rの受光面から回
転中心までの距離を考慮して正しく設定する必要があ
る。本実施例においては3次元カメラと人間の頭部の回
転に相似な関係をもたせてあり、自然な立体像が撮影さ
れ、HMDでの映像にさらに臨場感がもたらされる。具
体的には、前述のΔXCとΔXH、ΔYCとΔYH、お
よびΔBCとΔBHとの比が一定に設定されており、3
次元カメラは人間の頭部と相似になっている。
【0059】図27に3次元カメラの第2の構成を示
す。台板191に左右のカメラ171L、171Rが対称
に設置されている。左カメラ171LのCCDセンサー
173Lは台板に191対して垂直に固定設置されてい
る。CCDセンサー173Lの前方にはレンズ保持鏡筒
175L内に固定設置された左撮影レンズ172Lが配設
される。レンズ保持鏡筒175Lの外面下方には1対の
ピン177L、178Lが設けられており、台板191に
形成されているカム溝179L、180Lにそれぞれ係合
してしている。さらに、レンズ保持鏡筒175Lにはピ
ン181Lを介してアーム182Lが設けられている。ア
ーム182Lはピン181Lを中心として回転可能であ
る。
【0060】右カメラ171Rも左カメラ171Lと同様
に構成されており、左右のCCDセンサー173L、1
73Rは受光面が同一平面上に位置するように配置され
ている。左右CCDセンサー173L、173Rの中間に
はステップモータ192が台板191に固定設置され、
軸支持枠193に支持された回転軸194に結合されて
いる。回転軸194に接してその軸方向に移動可能な移
動子195が設けられている。回転軸194外周にはお
ねじが切られ、移動子195にはこれに噛み合うめねじ
が切られており、ステップモータ192の回転によって
移動子195が回転軸194に沿って前後に移動する。
移動子195には前方に延びるアーム196が固定され
ており、アーム196の前端は左右のレンズ保持鏡筒1
75L、175Rに接続されたアーム182L、182Rの
端部とピン197を介して接続される。左右のアーム1
82L、182Rはピン197を中心にアーム196に対
して回転する。この構成により、ステップモータ192
の回転は移動子195、アーム196、182L、18
2Rを介して左右のレンズ保持鏡筒175L、175Rに
伝えられる。
【0061】図27では左右のカメラ171L、171R
は無限遠に輻輳が設定されている状態であり、光軸17
6L、176Rは平行になっている。ステップモータ19
2の回転により左右レンズ保持鏡筒175L、175Rが
駆動され、近距離被写体に輻輳が設定された状態を図2
8に示す。このときも左右撮影レンズ172L、172R
の光軸176L、176Rは平行に保たれている。左CC
Dセンサー173Lの受光面中心と左レンズ172Lの中
心を結ぶ線183Lと、右CCDセンサー173Rの受光
面中心と右レンズ172Rの中心を結ぶ線183Rとの交
点上に被写体が位置する。
【0062】撮影レンズ172L、172RからCCDセ
ンサー173L、173R受光面までの距離は、無限遠被
写体に輻輳設定した場合はL0であったが、近距離被写
体に輻輳設定するとL1となり、長くなっている。この
距離調節を適切に行うことにより、被写体距離に応じた
正しいピント設定がなされる。台板191のカム溝17
9L、180L、179R、180Rは、輻輳の変化に応じ
て適切にピント設定がされるように形状を設定されてい
る。さらに、左右の光軸176L、176Rが常時平行に
保たれるように、カム溝179L、180L、179R、
180Rは形成されている。
【0063】本立体視システムにおける被写体距離の検
出について説明する。図19は3次元カメラから一定距
離にある被写体に対して、輻輳が大きく(A)、適正に
(B)、および小さく(C)設定されている状態と、各
状態において左右のCCDセンサー103L、103Rが
捉えた映像を示している。左右カメラ101L、101R
が被写体に向けられ、輻輳が適正に設定されている場合
(B)には、被写体は左CCDセンサー103Lにおい
ても右CCDセンサー103Rにおいても左右中央に結
像している。このときの左右の被写体像の距離P0は、
本実施例の3次元カメラのように左右のカメラ101
L、101RがそれぞれのCCDセンサー103L、10
3Rの受光面の中心を中心として回転する場合は、カメ
ラから被写体までの距離にかかわらずカメラ固有の一定
の値になる。この左右像の間隔P0を基準像間隔とい
う。輻輳角が大き過ぎる場合(A)には被写体像は受光
面の中央より外側に寄り、輻輳角が小さ過ぎる場合
(C)には被写体像は中央より内側に寄る。この左右被
写体像の距離Pとその時に設定されている3次元カメラ
の輻輳から被写体距離を求めることができる。
【0064】左右被写体像の間隔Pは次のようにして検
出する。いま左右のCCDセンサー103L、103R受
光面の縦方向の中央部に横長で矩形の測距エリアMA
L、MARを考える。図19のAの左右の測距エリアMA
L、MARを拡大して図20に示す。各測距エリアには画
素が横方向にn個、縦方向にm個含まれているとし、左
測距エリアMALの各画素に含まれるデータをXL(i,
j)、右測距エリアMARの各画素に含まれるデータをXR
(i,j)で表す(i=1,n、j=1,m)。まず、左右測距エリア
MAL、MARの画素データを縦方向に加算して、それぞ
れ横方向の1次元データ列YL(i)、YR(i)に変換する。
【0065】
【数1】
【0066】
【数2】
【0067】続いて左測距エリアMALにブロックの大
きさをbnとして検出ブロックB1、B2、B3を設定す
る。 B1 = YL(i) (i=k1,k1+bn-1) B2 = YL(i) (i=k2,k2+bn-1) B3 = YL(i) (i=k3,k3+bn-1)
【0068】これらの検出ブロックB1、B2、B3それ
ぞれについて、右測距エリアMALの1次元データ列YR
(i)との相関演算を行う。
【0069】
【数3】
【0070】
【数4】
【0071】
【数5】
【0072】以上の計算を行い、Z1(ks)、Z2(ks)、Z
3(ks)について、それぞれ最小となるksを求めることに
より、Pが求められる。図20では検出ブロックB1に
てPが求められた状態を示している。こうして左右被写
体像の間隔Pが求められると、3次元カメラの基線長と
その時の左右カメラの輻輳角に基づいて3次元カメラか
ら被写体までの距離が算出される。
【0073】なお、ここでは検出ブロック数を3として
説明したが、ブロック数は1次元データ列YL(i)の全要
素がいずれかのブロックに含まれるように設定する。ま
た、ブロックの大きさbnもブロック数に合わせて設定す
るが、1次元データ列YL(i)の要素が2つ以上のブロッ
クに属するように隣合うブロックを一部重複させてもよ
いし、データ列YL(i)の各要素が単一のブロックのみに
属するように設定してもよい。
【0074】本実施例のHMDの構成を図9に示す。H
MD2内部には台板231上に左右1対の虚像投影装置
201L、201Rが設置されている。左の虚像投影装置
201Lは、映像表示装置202L、映像表示装置202
Lの画像を左眼ELに導く凸レンズからなる接眼レンズ2
03L、映像表示装置202Lを保持する表示装置保持鏡
筒204L、接眼レンズ203Lを内部に収容し保持する
レンズ保持鏡筒205L、レンズ保持鏡筒205Lを前後
可動に保持する視度補正鏡筒207Lを有する。映像表
示装置202LにはLCD(液晶表示装置)を用い、接
眼レンズ203Lの光軸206Lに対して垂直で、かつ光
軸206Lが表示面中央を通るように設定されている。
【0075】表示装置保持鏡筒204Lの内寸は視度補
正鏡筒207Lの外寸よりも僅かに大きく形成されてお
り、表示装置保持鏡筒204Lの後部内面と視度補正鏡
筒207Lの前部外面とは摺接するように設定されてい
る。
【0076】レンズ保持鏡筒205Lは円筒状で外周に
はおねじが形成されており、視度補正鏡筒207Lの内
面にはこれに噛み合うめねじが形成されている。レンズ
保持鏡筒205Lを光軸206Lのまわりに回転させるこ
とによりレンズ保持鏡筒205Lは接眼レンズ203Lと
ともに光軸206Lに沿って前後に移動する。これによ
り、接眼レンズ203Lと映像表示装置202Lとの距離
が変わり、観察者の個人差に応じて視度補正を行うこと
ができる。右虚像投影装置201Rも左虚像投影装置2
01Lと同様に構成されており、左右の視度補正は独立
に行われる。
【0077】視度補正鏡筒207L、207Rの外面下部
にはピン208L、208Rが設けられており、台板23
1に形成されたカム溝209L、209Rに挿入されてい
る。また、表示装置保持鏡筒204L、204Rにも外面
下部にピン210L、210Rが形成されており、台板2
31に形成されたカム溝211L、211Rにそれぞれ挿
入されている。左右の接眼レンズ203L、203Rの中
間にはステップモータ232が台板231に固定設置さ
れ、軸支持枠233に支持された回転軸234と結合さ
れている。回転軸234の外周にはおねじが切られてお
り、めねじが切られた移動子235と噛み合っている。
ステップモータ232の回転によって移動子235は回
転軸234に沿って前後に移動する。
【0078】移動子235にはピン236が設けられ、
ピン236を中心として回転自在に2本のアーム212
L、212Rが取り付けられている。左表示装置保持鏡筒
204Lには外面下部にピン213Lが設けられており、
アーム212Lの先端部に回転自在に連結されている。
右表示装置保持鏡筒201Rも同様にピン213Rを介し
てアーム212Rに連結されている。アーム212L、2
12Rの中間部には、それぞれピン215L、215Rが
設けられ、台板231に設けられたカム溝216L、2
16Rにそれぞれ挿入されている。回転軸234の先端
近傍の台板231上には電気スイッチ237が設置され
ており、移動子235が回転軸234の先端に位置しス
イッチ237の一端子を押したときに閉成するように設
定されている。左右の虚像投影装置201L、201Rお
よびアーム212L、212Rは回転軸234に関して左
右対称に配置されている。
【0079】図12にステップモータ232近傍の斜視
図を示す。ステップモータ232の回転により回転軸2
34が回転し、移動子235が図の左右方向すなわちH
MD2の前後方向に移動する。それに伴って左右のアー
ム212L、212Rも動く。図12ではスイッチ237
は開いているが、移動子235が図の回転軸左端近傍、
HMD2の回転軸234の前端近傍に移動すると、スイ
ッチ237は移動子235によって閉じられる。すなわ
ち、スイッチ237は無限遠に輻輳設定がなされたとき
に閉成する位置に設けられており、左右虚像投影装置2
01L、201Rの回転の基準として利用される。
【0080】このような構成においては、ステップモー
タ232の回転によって移動子235が前後に移動する
と、アーム212L、212Rはアーム中間部のピン21
5L、215Rがカム溝216L、216Rに沿うように動
き、左右の虚像投影装置201L、201Rもカム溝20
9L、211L、209R、211Rの形状に従って動く。
図9は無限遠被写体を撮影した映像を表示観察している
状態を示したもので、移動子235は回転軸234の先
端近傍に存在し、スイッチ237は閉じている。このと
き、左右接眼レンズ203L、203Rの光軸206L、
206Rは平行になっており、それぞれ左右の眼球EL、
ERの中心を通る。また、左右の映像表示装置202L、
202Rの表示面は同一平面上に存在する。
【0081】ステップモータ232を回転させ、移動子
235をモータ232側に移動させたときのHMD2の
様子を図10に示す。これは、近距離被写体の映像を表
示観察している状態に相当する。このとき、接眼レンズ
203L、203Rの光軸206L、206Rは平行より内
側に傾き、光軸206L、206Rの延長線の交点上に観
察対象物が存在するように輻輳角の設定がなされてい
る。光軸206L、206Rが映像表示装置202L、2
02Rの中心を通ることは図9と同様に維持されてい
る。
【0082】左右のレンズ保持鏡筒205L、205Rは
視度補正鏡筒207L、207Rとともにカム溝209
L、209Rに沿って内側に移動している。左右の表示装
置保持鏡筒204L、204Rもカム溝211L、211R
に沿って内側に移動しているが、それとともに接眼レン
ズ203L、203Rに近づいている。レンズ保持鏡筒2
05L、205Rと表示装置保持鏡筒204L、204Rの
この移動は、カム溝209L、211L、209R、21
1Rの形状によるものである。カム溝209L、209R
は観察者の眼球EL、ERを中心とする円弧状に形成され
ており、左右の虚像投影装置201L、201Rは左右の
眼球EL、ERを中心に、左右対称に回転する。
【0083】図9では無限遠被写体の像に対して輻輳が
設定されており、接眼レンズ203L、203Rと映像表
示装置202L、202Rの距離はS0である。一方、図
10のように近距離被写体の像に対して輻輳が設定され
た場合にはS1となり、接眼レンズ203L、203Rと
映像表示装置202L、202Rの距離は輻輳角の拡大に
連動して小さくなり、視度も被写体距離に対応して設定
される。これにより、輻輳による距離感と視度による距
離感が連動してさらに臨場感のある映像を得ることがで
きる。この輻輳に連動した視度設定は、既に説明した観
察者に固有の視度のずれの補正とは独立に行われるもの
である。なお、近距離に対応しているときには、スイッ
チ237は開いている。
【0084】HMD2の斜視図を図11に示す。既に述
べたように、ステップモータ232の駆動力がアーム2
12L、212Rを介して左右の虚像投影装置201L、
201Rに伝達され、輻輳と視度の設定がなされる。こ
のように構成されたHMD2は図示しないケースで覆わ
れており、ケースには頭部に装着するための装着部材が
備えられている。
【0085】本立体視システムは、HMDを装着した観
察者の頭部の動きに合わせて3次元カメラの向きを変
え、観察者が注目する観察対象を3次元カメラで捉えて
その像をHMDに表示するものであり、観察者の頭部の
動きを検知する必要がある。このために、図11に示し
たように、HMDの台板231には垂直方向の回転角速
度を検出するための垂直角速度センサー238と、水平
方向の回転角速度を検出するための水平角速度センサー
239が設置されている。本実施例では角速度センサー
238、239として圧電セラミックスを用いた振動ジ
ャイロを用いる。
【0086】圧電振動ジャイロは回転運動を検出して、
その角速度に直線的に対応する電圧を出力するものであ
る。圧電振動ジャイロが回転運動をした時の出力電圧と
静止している時の出力電圧との差の符号から回転運動の
方向が知られ、差の絶対値から角速度の大きさを知るこ
とができる。したがって圧電振動ジャイロの出力電圧を
検出し続けることにより、これを装備したHMDの方位
を知ることができる。
【0087】本実施例におけるHMDの方位の検知方法
を図32に示した例を用いて説明する。図32のAは時
間に対する圧電振動ジャイロの出力を示したグラフで、
直流基準出力はHMD装着者が頭部を静止させた状態で
の出力電圧である。この直流基準電圧と検出された出力
電圧の差が角速度の大きさに比例する。したがって、図
において直流基準電圧とその上方に位置する出力電圧の
曲線に囲まれた部位Saの面積が一方向への回転角を表
し、直流基準電圧とその下方に位置する出力電圧の曲線
に囲まれた部位Sbの面積が逆方向への回転角を表すこ
とになる。時間に対する回転角をグラフで表せばBとな
る。
【0088】圧電振動ジャイロの出力電圧は、温度等の
環境条件の変化によって、角速度との直線関係を保った
ままドリフトする。すなわち、図32のAのグラフは縦
軸方向に平行移動する。したがって、圧電振動ジャイロ
によって角速度を正しく求めるためには、環境条件に合
った直流基準出力を設定する必要がある。また、個々の
圧電振動ジャイロによってもこの直流基準出力は異な
る。このため、各HMDごとに直流基準出力を設定しな
くてはならない。
【0089】本実施例では、立体視システムの起動時に
あるいは起動後任意の時点で、HMD装着者が一定時間
頭部を静止させてその間の圧電振動ジャイロの出力電圧
を検出し、その平均値を取って直流基準出力として用い
る。これにより、上述した温度等の環境条件と圧電振動
ジャイロの個体差による出力電圧の変動が補正され、H
MDの回転速度を常に正しく検出することができる。
【0090】HMDの方位変化量は検出した角速度を時
間について積分することで厳密に求められる。しかしな
がら、積分回路は構成が複雑になるため、本実施例では
微小な時間周期で角速度を検出し、その1周期の間は角
速度が一定であるとして角速度と周期時間の積を算出し
これを近似的にHMDの方位変化量とする。この角速度
検出周期が短いほど算出される方位変化量の精度は高く
なる。本実施例では角速度検出周期を1msecに設定
してあり、HMDの方位を十分な精度で求めることがで
きる。また、HMDは垂直角速度センサー238と水平
角速度センサー239とを備えているため、HMD装着
者の頭部の任意方向の回転を検出すること可能であり、
HMDの方位を正しく知ることができる。
【0091】図13に本実施例の立体視システムの機能
をブロック図で示す。3次元カメラ1は撮影レンズ10
2L、102Rと撮像素子103L、103Rを有する左右
のカメラ101L、101Rを備えている。被写体Oの像
は撮影レンズ102L、102Rによって撮像素子103
L、103Rに結像する。撮像素子103L、103Rの
出力は電気信号として左右の映像処理部115L、11
5Rに送られ映像処理が行われる。また、撮像素子10
3L、103Rは映像処理部115L、115Rに含まれる
ドライバー回路113L、113Rによって駆動される。
映像処理部115L、115Rからの信号はHMD2に伝
送されるとともに、3次元カメラ1とHMD2を制御す
るコントローラ3に送られる。
【0092】HMD2は表示素子202L、202Rと接
眼レンズ203L、203Rを有する左右の虚像投影装置
201L、201Rを備えており、3次元カメラ1で撮影
した被写体像を観察者の左右の眼球EL、ERに供する。
前述のように本実施例では軽量でHMDに好適なLCD
を表示素子として用いている。左カメラ101Lの映像
信号は左眼用の表示素子202Lの駆動回路214Lに入
力され、右カメラ101Rの映像信号は右眼用の表示素
子202Rの駆動回路214Rに入力される。駆動回路2
14L、214Rからの信号により表示素子202L、2
02Rには被写体像が表示される。左右の表示素子20
2L、202Rに表示された映像は接眼レンズ203L、
203Rにより観察者の左右眼球EL、ERにそれぞれ虚
像を生成する。また、HMD2には垂直および水平角速
度センサー238、239を含む方位検出装置240が
設けられており、HMD2を装着した観察者の頭部の方
位が検知される。方位検出装置240の出力はコントロ
ーラ3に送られる。
【0093】コントローラ3では左右映像処理部115
L、115Rからの信号に基づいて被写体距離が検出され
る。コントローラ3は検出した距離に応じて、3次元カ
メラ1に対してはピン109L、109Rやカム溝110
L、110R、ステップモータ132等を含む輻輳、ピン
ト設定部154を制御して輻輳とピントを設定し、HM
D2に対してはピン208L、210L、208R、21
0Rやカム溝209L、211L、209R、211R、ス
テップモータ232等を含む輻輳、視度設定部241を
制御して左右の虚像投影装置201L、201Rの輻輳と
視度を設定する。また、コントローラ3は、HMD2の
方位検出装置240の出力に応じてステップモータ14
6、148等を含む3次元カメラ1のカメラ方位設定機
構155を制御し、観察者の頭部の向きに連動して3次
元カメラ1の方位設定を行う。
【0094】なお、本実施例では測距やカメラ方位の設
定、カメラの輻輳、ピント設定、あるいはHMDの輻
輳、視度設定をコントローラ3によって行っているが、
これらの制御を行う制御装置を3次元カメラ1およびH
MD2にそれぞれ内蔵する構成にしてもよい。また、3
次元カメラの左右映像とともに距離情報をビデオテープ
等に記録しておき、再生映像をHMDで観察する構成に
することもできる。このとき、HMDは記録されている
距離情報に応じて輻輳、視度設定ができるので、リアル
タイムの観察に加えて撮影後任意の時に、自然な立体感
を有する映像を観察することができる。
【0095】本実施例の立体視システムの電気回路を図
14にブロック図で示す。3次元カメラ1とHMD2は
コントローラ3によって制御される。3次元カメラの輻
輳、ピント設定を行うステップモータ132はモータ駆
動回路156を介してコントローラ3に接続されてい
る。スイッチ134は図3に示したものであり、無限遠
被写体に対して輻輳が設定された時に閉じてその信号が
輻輳設定の基準として用いられるとともに、左右カメラ
の光軸106L、106Rが平行より外側を向かないよう
にステップモータ132の駆動を制御する。HMDの輻
輳、視度設定を行うステップモータ232はモータ駆動
回路242を介してコントローラ3に接続される。スイ
ッチ237は図9に示したもので、HMDの左右の光軸
206L、206Rが平行に設定された時に閉成され輻輳
設定の基準として用いられるとともに、光軸206L、
206Rが外側を向くことを防止するようにステップモ
ータ232の駆動を制限する。
【0096】3次元カメラの水平方向の回転を行うステ
ップモータ148およびスイッチ153は図8に示した
ものである。ステップモータ148はモータ駆動回路1
57を介してコントローラ3に接続されており、スイッ
チ153が閉成される点が回転の基準位置として用いら
れる。3次元カメラの垂直方向の回転を行うステップモ
ータ146はモータ駆動回路158を介してコントロー
ラ3に接続されている。垂直方向の回転には、図6に示
した水平センサー144からの信号が基準として用いら
れる。HMDに設置された水平角速度センサー239と
垂直角速度センサー238の出力はA/D変換回路24
3を経て、ディジタル信号としてコントローラ3に送ら
れる。
【0097】301は本システムの動作を開始する信号
を発生するスイッチで、HMDを装着した観察者によっ
て操作される。302は3次元カメラとHMDの方位の
初期設定を要求する信号を発生するスイッチで、これも
HMD装着者によって操作される。また、初期設定時に
HMD装着者に信号を送るためにブザー303が設けら
れている。システムの開始動作と初期設定については後
述する。
【0098】3次元カメラの左右のCCDセンサー10
3L、103Rはそれぞれドライバー回路113L、11
3Rにより駆動される。ドライバー回路113Lと113
RはCCD駆動のタイミングを生成するCCD駆動回路
116に接続されている。このため、左右のCCDセン
サー103L、103Rは同じタイミングにて駆動され
る。左CCDセンサー103Lの出力は左映像処理回路
117Lにより処理されて、HMDの左LCD駆動回路
214Lに送られる。LCD駆動回路214Lは映像処理
回路117Lからの映像信号を受けて、左の表示素子で
あるLCD202Lに映像を表示する。
【0099】映像処理回路117LはA/D変換回路1
18Lを介してフィールドメモリ回路119Lに接続され
ている。映像信号はA/D変換回路118Lにより1フ
ィールド分がディジタル値に変換されて、フィールドメ
モリ回路119Lに記憶される。フィールドメモリ回路
119Lはコントローラ3に接続され、ディジタルデー
タをコントローラ3に転送できるようになっている。
【0100】右のCCDセンサー103Rの出力も全く
同様の構成によって処理される。すなわち、映像処理回
路117Rで処理された信号は、一方でLCD駆動回路
214Rを介してLCD202Rに映像表示され、他方で
A/D変換回路118Rを介してフィールドメモリ回路
119Rに記憶される。映像処理回路117L、117
R、A/D変換回路118L、118Rおよびフィールド
メモリ回路119L、119Rは、タイミングをとるため
にCCD駆動回路116に接続されている。
【0101】次に本実施例の立体視システムの制御プロ
セスを図15〜図18のフローチャートを参照して説明
する。3次元カメラを固定台板を水平にして設置した
後、電源を投入する。コントローラは電源の投入により
自動的にリセットがかかるように回路構成されており、
図15のステップ#105より処理を開始する。まず、
ステップ#110でポートの初期化、内蔵RAMの初期
化等の処理を行い、続いて#115でモータやCCD、
LCDを駆動するためにパワー電源をオンにする。
【0102】続いてHMDと3次元カメラの輻輳を基準
位置である無限遠に設定する。ステップ#120でHM
Dの輻輳、視度設定モータ232をスイッチ237が閉
じるまで駆動して、HMDの輻輳と視度を無限遠に設定
し、#125で3次元カメラの輻輳、ピント設定モータ
132をスイッチ134が閉じるまで駆動して、3次元
カメラの輻輳とピントを無限遠に設定する。
【0103】次に3次元カメラの方位を基準位置に設定
する。ステップ#130にて垂直方向駆動ステップモー
タ146を水平スイッチ144が閉じるまで駆動して、
垂直方向に関して回転がなされていない状態とする。こ
れにより、3次元カメラは水平に設定される。#135
で水平方向駆動モータ148をスイッチ153が閉じる
まで駆動して、水平方向に関して回転がなされていない
状態とする。これにより3次元カメラは基準方位を向
き、左右両方向へ180゜回転し得る位置に設定され
る。
【0104】さらに、観察者の頭部の向きすなわちHM
Dの方位を表すパラメタを初期化する。ステップ#14
0で、水平方向方位を示すパラメタXH1と垂直方向方
位を示すパラメタYH1をともに0に設定する。
【0105】上記のプロセスでシステムの初期化が終了
し、次いで、ステップ#145にてシステムの起動要求
がなされているか否かを判断する。HMD装着者によっ
てスイッチ301が閉じられて起動要求がなされている
と、起動ルーチン#205に進み起動プロセスが開始さ
れる。スイッチ301が開いており起動要求がなされて
いなければ、#150でパワー電源をオフにし、低消費
電力モードである#155のスリープに進み起動要求が
なされるまでその状態を保持する。
【0106】図16、17に起動プロセスを示す。まず
ステップ#210でパワー電源をオンにし、#215と
#220で3次元カメラを基準方位に設定する。次いで
#225でHMDの方位パラメタXH1とYH1を0に
して初期化する。続いてHMDの輻輳、視度を#230
で一旦無限遠に設定した後、ステップ#235において
予め定められている距離に対応して再設定する。3次元
カメラの輻輳、ピントも#240で一旦無限遠に設定し
た後、ステップ#245でHMDと同じ所定距離に再設
定する。
【0107】上記の所定距離としては本立体視システム
を用いて観察する被写体の最も一般的な被写体距離が選
出されている。これにより、3次元カメラおよびHMD
は実際に観察する被写体距離の近傍に距離設定されるこ
とになり、起動後の3次元カメラとHMDの設定に要す
る時間が短縮される。したがって、起動終了後直ちに像
観察を行うことができる。上記の操作では基準位置であ
る無限遠に距離設定を行った後に所定距離への設定が行
われるため、3次元カメラとHMDは精度よく輻輳やピ
ント、視度設定がなされることになる。なお、最も一般
的な被写体距離に代えて、例えば、遠距離、中距離、近
距離に対応する3つの代表値を記憶保持しておき、スイ
ッチ操作によって任意の1つを選出して3次元カメラの
輻輳、ピントおよびHMDの輻輳、視度を設定するよう
にしてもよい。
【0108】3次元カメラとHMDの設定がなされた
後、図17のステップ#250でCCDセンサーが駆動
されて、3次元カメラによる撮影が開始される。撮影開
始後#255でHMDと3次元カメラの方位の初期化要
求の有無を判断する。方位初期化要求はHMD装着者が
スイッチ302を操作して行う。
【0109】スイッチ302がオフのときは初期化は要
求されておらず、処理は#260に進み、3次元カメラ
の方位を設定する処理を1msecごとに行うタイマ割
り込みを許可する。次いでステップ#265で3次元カ
メラの映像情報がA/D変換され、1フィールドメモリ
されているか否かを判定する。もしメモリされていなけ
れば判定を繰り返してメモリが完了するまで待つ。
【0110】メモリ完了後、#270と#275で右測
距エリアおよび左測距エリアのディジタルデータをコン
トローラに入力し、ステップ#280で、前述の方法に
よって測距演算を行い左右像の間隔Pを求める。次いで
#285で測距が正しく行われたか否かを判定する。被
写体のコントラストが低い等の理由により、測距の信頼
性が低い場合には測距不能と判断しステップ#315へ
分岐する。測距の信頼性が高い場合には#290で像間
隔Pを基準像間隔P0と比較して、3次元カメラの輻輳
が適切に設定されているか否かを判定する。像間隔Pが
所定の許容範囲ΔP内で基準像間隔P0と一致している
ときは、3次元カメラは輻輳が正しく設定されていると
判定されて処理はステップ#315に進む。像間隔Pが
許容範囲ΔPを超えて基準像間隔P0からずれていると
きは、3次元カメラの輻輳は正しく設定されていないと
判定され、次のようにして3次元カメラとHMDの輻輳
設定を行う。
【0111】まず、ステップ#295で設定すべき輻輳
角を計算する。像間隔Pと基準像間隔P0の差の絶対値
と符号から像間隔のずれの大きさとずれの方向が求めら
れ、その時点で設定されている輻輳角に基づいて設定す
べき輻輳角が算出される。次いで#300で3次元カメ
ラの輻輳、ピント設定ステップモータの駆動パルス数を
求める。本実施例の立体視システムでは3次元カメラの
輻輳に合わせてHMDの輻輳も設定するため、#305
でHMDの輻輳、視度設定ステップモータの駆動パルス
数も求める。その後#310で、それぞれのステップモ
ータを適切な方向に算出したパルス数だけ駆動して、3
次元カメラとHMDの輻輳を同時に設定する。
【0112】前記の像間隔の許容範囲ΔPが大き過ぎる
と、輻輳設定が不適切な場合にも正しい輻輳設定である
と判断されて輻輳の再設定が行われないことになり、逆
に小さ過ぎると必要以上に頻繁に輻輳設定を行うことに
なる。したがって、許容範囲ΔPは、実際の撮影と像観
察において輻輳、ピント設定に不都合が生じない範囲で
大きく設定されることになる。
【0113】ステップ#315では起動要求スイッチ3
01の設定状況を判定する。スイッチ301がオンのま
まであれば、#255に戻って制御プロセスが継続され
る。スイッチ301がオフにされていれば、システムの
動作を中止することが要求されており、#320でタイ
マ割り込みを禁止し、#325でパワー電源をオフにし
た後、#330のスリープへと移行する。
【0114】ステップ#255で方位初期化の要求がな
されていると判断されると、#405に分岐して3次元
カメラの方位とHMDの方位の初期化が行われる。これ
は、立体視システムの使用開始にあたって3次元カメラ
の向きをHMD装着者の頭部の向きに一致させるための
ものであるとともに、システムの長時間の連続使用や装
着者の姿勢の変化によって3次元カメラとHMDの方位
に不一致が生じた場合に、両者を再度一致させるための
ものである。
【0115】まず、#410で3次元カメラの方位設定
処理を行う1msecタイマの割り込みを禁止する。続
いて#415で3次元カメラを水平に設定し、#420
で水平方向の回転を基準位置に戻す。その後#425に
てブザーを鳴らし、3次元カメラが初期方位に設定され
たことをHMD装着者に知らせる。HMD装着者はまっ
すぐ前方を向いて頭部を動かさないように注意する。こ
の状態で#430でHMDの水平方向の回転速度を検出
し、#435で垂直方向の回転速度を検出する。この静
止状態でのHMDの回転速度検出は10秒間続けられ、
#440で10秒経過したことが判定されると、#44
5で水平、垂直方向それぞれの回転速度の平均化処理が
行われる。また、#450でブザーはオフにされ、HM
D装着者は頭部を静止させた状態から開放される。
【0116】人間の頭部は静止時においても微小に揺動
するものであり、上記の方法でその水平、垂直方向の角
速度の平均が求められる。こうして求めた平均値は、そ
のHMD装着者の頭部静止時における実質上の角速度セ
ンサーの出力とみなすことができる。ステップ#455
ではこれら値を用いて角速度センサーである圧電振動ジ
ャイロの直流基準出力を設定する。次いで、#460で
HMDの方位パラメタXH1とYH1を0に初期化し、
制御は前述のステップ#260へ進む。
【0117】3次元カメラの方位をHMDの方位に一致
させるための1msecタイマ割り込み処理を図18に
示す。本立体視システムでは制御処理は1msec周期
でステップ#505に移行して以下の処理が行われる。
まず、ステップ#510でHMDの水平方向の回転速度
を水平角速度センサーによって検出し、#515で垂直
方向の回転速度を垂直角速度センサーにより検出する。
次いで、#520で水平方向方位XH1と垂直方向方位
YH1を計算する。具体的にはこれらの計算は次の2式
に従って行われる。 XH1 = XH1 + (XAS - XAD)・ ka YH1 = YH1 + (YAS - YAD)・ ka
【0118】ここでXASは今回検出した水平方向の回転
速度、XADは図17の#445で求めた静止時における
水平方向の回転速度、すなわち水平方向の直流基準出力
である。同様に、YASは今回検出した垂直方向の回転速
度、YADは静止時における垂直方向の回転速度、すなわ
ち垂直方向の直流基準出力である。また、kaは角速度を
表す電圧を角度に変換するための定数である。右辺第1
項のXH1、YH1はそれぞれ前回設定された水平方
向、垂直方向の方位であり、右辺第2項の(XAS- XA
D)・ ka、(YAS - YAD)・ kaはそれぞれ前回より今回
までの間の水平方向、垂直方向の角度の変化量である。
【0119】次に、こうして求めたHMDの方位XH
1、YH1と3次元カメラの設定されている方位XH
2、YH2を比較して、必要に応じてカメラの方位の設
定を行う。ステップ#525で、HMDの水平方向方位
XH1と3次元カメラの水平方向方位XH2の差の絶対
値が所定の許容範囲ΔX内であるか否かを判定し、許容
範囲ΔXを超えていると#535に分岐する。許容範囲
ΔX以内であれば#530に進み垂直方向方位を比較す
る。HMD垂直方向方位YH1と3次元カメラ垂直方向
方位YH2の差の絶対値が所定の許容範囲ΔYを超えて
いるときは#535に進む。許容範囲ΔY以内であれ
ば、HMDと3次元カメラの方位は水平方向、垂直方向
ともに一致していることになり、#555で割り込み処
理を終了する。
【0120】ステップ#525、#530において水平
方向または垂直方向の一方にでもHMDと3次元カメラ
の方位に許容範囲を超えるずれがあると判定されると、
#535に進んで3次元カメラの方位をHMDの方位に
一致させる処理が行われる。#540で3次元カメラの
水平方向設定用のステップモータと垂直方向設定用のス
テップモータの駆動パルス数を計算し、#545でこれ
らのステップモータを駆動して3次元カメラの方位を設
定する。また、#550で3次元カメラの方位を表すパ
ラメタXH2、YH2をHMDの方位を表すパラメタX
H1、YH1で置き換える。その後、#555に進み割
り込み処理を終了して、割り込み前に行っていた処理を
再開する。
【0121】HMDの方位と3次元カメラの方位のずれ
の許容範囲ΔX、ΔYは、頭部の動きに対して3次元カ
メラが追従して動かなくても観察者が違和感を受けない
レベルに設定すればよい。また、水平方向の許容範囲Δ
Xと垂直方向の許容範囲ΔYは同じ値に設定してもよい
し、異なる値に設定してもよい。
【0122】以上の割り込み処理により、1msec周
期でHMD装着者の頭部の方位が検知され、3次元カメ
ラの方位とのズレが所定値以上になると3次元カメラの
方位はHMD装着者の頭部の方位と一致するように設定
される。ずれが所定値以内の場合には3次元カメラの方
位は変更されないので、意図しない頭部の細かい動きに
連動した不必要な3次元カメラの細かい方位設定がな
く、違和感のない安定した立体画像をHMDを装着した
観察者に供することができる。
【0123】上記のように構成され制御される本実施例
の立体視システムでは、撮影のための3次元カメラの方
位が表示のためのHMDの方位に連動することにより、
観察者が希望する観察対象物を自動的に撮影し表示する
ことができる。しかも、3次元カメラの輻輳、ピント設
定とHMDの輻輳、視度設定は3次元カメラから対象物
までの距離に応じて適切にかつ自動的に設定される。
【0124】
【発明の効果】本発明の3次元カメラによるときは、左
右カメラそれぞれに対して輻輳設定とピント設定がなさ
れる。しかも、輻輳設定とピント設定が連動するため、
輻輳とピントとを独立に設定する方法に比べ装置構成も
操作も簡単になる。また、精度よく設定できる上、輻輳
とピントとに矛盾が生じる恐れがない。このため、鮮鋭
で自然な立体感を供する左右像を撮影することができ
る。
【0125】請求項2の構成によるときは、輻輳とピン
トが矛盾なく設定できることに加え、制御手段によって
撮影対象までの距離を検出し検出距離に応じて輻輳とピ
ントの設定が変更されるため、自然で臨場感のある立体
像を供する左右像の撮影が常時可能である。また、撮影
に際して輻輳設定とピント設定のための操作をする必要
がなく、立体像の撮影が極めて容易になる。
【0126】請求項3の3次元カメラによるときは、左
右の連動手段を対称に構成することができるので、装置
が複雑にならない。また、主たる撮影対象を常に左右撮
像素子それぞれの中央に撮影することができるため、3
次元カメラによる撮影像を観察する際に、観察者は主た
る対象を真正面に観察することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 3次元カメラの構成を示す無限遠被写体撮影
時の平面図。
【図2】 3次元カメラの構成を示す近距離被写体撮影
時の平面図。
【図3】 3次元カメラの輻輳、ピント設定機構を示す
無限遠被写体撮影時の平面図。
【図4】 3次元カメラの輻輳、ピント設定機構を示す
近距離被写体撮影時の平面図。
【図5】 3次元カメラの分解斜視図。
【図6】 3次元カメラの投影斜視図。
【図7】 3次元カメラの垂直方向の方位設定機構を示
す透視側面図。
【図8】 3次元カメラの水平方向の方位設定機構を示
す平面図。
【図9】 HMDの構成を示す無限遠被写体表示時の平
面図。
【図10】 HMDの構成を示す近距離被写体表示時の
平面図。
【図11】 HMD要部の投影斜視図。
【図12】 HMDの輻輳、視度設定機構を示す要部斜
視図。
【図13】 立体視システムの機能を示すブロック図。
【図14】 立体視システムの電気回路を示すブロック
図。
【図15】 立体視システムのリセットルーチンを示す
フローチャート。
【図16】 立体視システムの起動ルーチンを示すフロ
ーチャート。
【図17】 立体視システムの起動ルーチンを示すフロ
ーチャート。
【図18】 立体視システムの割り込みルーチンを示す
フローチャート。
【図19】 3次元カメラの輻輳設定と左右像間隔の関
係を示す図。
【図20】 3次元カメラの測距エリアと左右像を示す
図。
【図21】 HMDの視度を示す図。
【図22】 HMDの輻輳を示す図。
【図23】 立体視システムの構成の概要を示す図。
【図24】 3次元カメラの輻輳設定と左右像の融像の
関係を示す図。
【図25】 3次元カメラとHMDの輻輳設定の関係を
示す図。
【図26】 HMDの視度補正を示す図。
【図27】 3次元カメラの第2の構成を示す無限遠被
写体撮影時の平面図。
【図28】 3次元カメラの第2の構成を示す近距離被
写体撮影時の平面図。
【図29】 人間の頭部の回転を示す側面図。
【図30】 人間の眼幅を示す正面図。
【図31】 人間の頭部の垂直方向の回転を示す側面
図。
【図32】 角速度センサーによるHMD方位の検出を
示す図。
【符号の説明】
1 3次元カメラ 2 HMD 3 コントローラ (制御手段) 101L 左カメラ 101R 右カメラ 102L 左撮影レンズ (左結像光学系) 102R 右撮影レンズ (右結像光学系) 103L 左CCDセンサー (左撮像素子) 103R 右CCDセンサー (右撮像素子) 104L 左鏡筒 104R 右鏡筒 105L 左レンズ保持鏡筒 105R 右レンズ保持鏡筒 106L 左レンズ光軸 106R 右レンズ光軸 109L、109R ピン (ピント設定手段、連動手
段) 110L、110R カム溝 (ピント設定手段、連動手
段) 111L、111R ギア (輻輳設定手段) 131 台板 132 ステップモータ (駆動手段) 138 固定台板 139 回転台板 144 水平センサー 146 ステップモータ 148 ステップモータ 171L 左カメラ 171R 右カメラ 172L 左撮影レンズ (左結像光学系) 172R 右撮影レンズ (右結像光学系) 173L 左CCDセンサー (左撮像素子) 173R 右CCDセンサー (右撮像素子) 175L 左レンズ保持鏡筒 175R 右レンズ保持鏡筒 177L、177R ピン (ピント設定手段、連動手
段) 178L、178R ピン (ピント設定手段、連動手
段) 179L、179R カム溝 (ピント設定手段、連動手
段) 180L、180R カム溝 (ピント設定手段、連動手
段) 191 台板 192 ステップモータ (駆動手段) 201L 左虚像投影装置 201R 右虚像投影装置 202L 左映像表示装置 202R 右映像表示装置 203L 左接眼レンズ 203R 右接眼レンズ 232 ステップモータ 238、 239 角速度センサー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影対象からの光を結像光学系によって
    撮像素子に結像させるカメラを左右1対有する3次元カ
    メラにおいて、 左右結像光学系の相互間隔を変化させることで輻輳設定
    を行い、 左右の結像光学系と撮像素子の距離を変化させることで
    ピント設定を行うとともに、 前記左右結像光学系と撮像素子の距離変化を前記左右結
    像光学系の相互間隔の変化に連動させることにより、輻
    輳設定とピント設定を連動させたことを特徴とする3次
    元カメラ。
  2. 【請求項2】 撮影対象からの光を結像光学系によって
    撮像素子に結像させるカメラを左右1対有する3次元カ
    メラにおいて、 左右結像光学系の相互間隔を変化させて、左右の撮像素
    子に結像する撮影対象領域を変える左右1対の輻輳設定
    手段と、 撮像素子に結像する像が鮮鋭になるように左右それぞれ
    の結像光学系と撮像素子の距離を変化させる左右1対の
    ピント設定手段と、 左右それぞれの輻輳設定手段とピント設定手段を連動さ
    せて、輻輳設定とピント設定を連動させる左右1対の連
    動手段と、 輻輳設定手段とピント設定手段に駆動力を与える駆動手
    段と、 撮像素子に結像する左右像に基づいて撮影対象までの距
    離を検出し、検出した距離に応じて駆動手段を制御する
    制御手段とを有することを特徴とする3次元カメラ。
  3. 【請求項3】 前記左右輻輳設定手段による左右結像光
    学系の相互間隔の変化、および前記左右ピント設定手段
    による結像光学系と撮像素子の距離の変化は左右対称に
    行われることを特徴とする請求項2に記載の3次元カメ
    ラ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100256777B1 (ko) * 1997-05-29 2000-05-15 이종훈 스테레오카메라에서수평이동식주시각제어방법및장치
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