JPH08111614A - 負帰還可変利得増幅回路および負帰還増幅回路 - Google Patents
負帰還可変利得増幅回路および負帰還増幅回路Info
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- JPH08111614A JPH08111614A JP20587895A JP20587895A JPH08111614A JP H08111614 A JPH08111614 A JP H08111614A JP 20587895 A JP20587895 A JP 20587895A JP 20587895 A JP20587895 A JP 20587895A JP H08111614 A JPH08111614 A JP H08111614A
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Abstract
を可能とし、帰還回路を通しての、入力側から出力側へ
の信号伝達を防止する。 【解決手段】 増幅器の出力信号を、出力端子から入力
端子に帰還する帰還回路を、FETで構成し、この帰還
FETのゲート端子を、コンデンサを介して、増幅器の
出力端子に接続し、ソース端子を増幅器の入力端子に接
続する。帰還FETのゲート端子に印加するバイアス電
圧を制御することによって、帰還FETの相互コンダク
タンスを変化させて、増幅器の利得を制御する。
Description
C(Automatic Gain Control)回路等に好適な負帰還可
変利得増幅回路に関する。
幅変動の激しい受信信号を、ほぼ一定レベルの信号に変
換する、ダイナミックレンジが広く、かつ線形性の高い
可変利得増幅回路が強く要請されている。
示している。この負帰還増幅回路は、増幅器1と、帰還
回路3とを備え、帰還回路3は、コンデンサ3aと抵抗
3bとから構成されている。また、増幅器1と入力端子
5との間には、入力整合回路7が接続され、増幅器1と
出力端子11との間には、出力整合回路9が接続されて
いる。
るため、入力信号が増幅器1の入力側から出力側に伝達
されるという問題があった。特に、増幅器1の利得が1
よりも小さい場合、帰還回路3を通して出力側に伝達さ
れる信号の影響が大きくなるという問題があった。
路を示している。図2の増幅回路は、増幅器としてデュ
アルゲートFET21を用い、デュアルゲート端子の一
方を制御端子23として、可変利得増幅回路を実現して
いる。なお、入力整合回路7には、それを構成するFE
Tのゲート端子に、バイアス端子27を介して、ゲート
バイアス電圧Vgが印加され、出力整合回路9には、そ
れを構成するFETのドレイン端子に、バイアス端子2
9を介して、ドレインバイアス電圧Vddが印加されて
いる。
によってカスコード増幅器を構成し、FET33のゲー
ト端子を制御端子35として、可変利得増幅回路を実現
している。図2および図3の可変利得増幅回路は等価で
あり、いずれもFETの相互コンダクタンスを変化させ
て、その利得を制御している。
ベルが低く、増幅器の利得を大きくしなければならない
場合は、制御端子35への印加電圧を正の値として、F
ET31のドレインへの電圧配分を大きくし、その相互
コンダクタンスgmを増加させる。逆に、増幅回路への
入力信号のレベルが高く、増幅器の利得を小さくしなけ
ればならない場合は、制御端子35への印加電圧を負の
値として、FET31のドレインへの電圧配分を小さく
するとともに、FET33のゲート・ソース間の逆バイ
アスを深くして、両FET31および33の相互コンダ
クタンスgmを減少させる。
クタンスが減少するにつれて、大幅に劣化する。このた
め、FETの相互コンダクタンスを変化させることによ
って、利得を変化させているこれらの増幅回路では、利
得低下時に、FET31の増幅率が急激に低下するとと
もに、FET33の線形性が著しく劣化する。この結
果、振幅の大きな入力信号に応答して利得を下げるほ
ど、許容最大入力レベルが低下してしまうという問題が
あった。すなわち、低歪み動作の範囲が狭いという不都
合があった。
を解決するために開発された増幅回路を示す。これは、
1991年のIEEE MTT-S International Microwave Sym
posiumにおいて発表されたものである。この増幅回路
は、増幅器としてソース接地のFET41を用い、帰還
回路としてコンデンサ43aとFET43bとの直列回
路を用いている。また、FET43bのゲート端子をバ
イパス用のコンデンサ45を介して接地するとともに、
このゲート端子を制御端子47に接続している。そし
て、制御端子47に印加する電圧を制御して、FET4
3bのドレイン・ソース間の抵抗値を変化させることに
よって、増幅回路の利得を制御している。
して動作するFET41のドレインバイアス電圧が一定
となるので、低歪み動作の範囲が、図3の可変利得増幅
回路に比較して増加する。また、入力信号の振幅増加に
応答して、FET43bのドレイン・ソース間抵抗を下
げ、増幅器の利得を低下させると、増幅器の入力インピ
ーダンスが下がる。このため、FET41のゲートに印
加される電圧レベルを低く抑えることができ、許容最大
入力レベルをさらに上げることができる。
信号レベルまで低歪みで動作させるためには、増幅器の
入力インピーダンスを広い範囲で変化させることが重要
である。
ト制御電圧と、ドレイン・ソース間抵抗Rdsとの関係
を示す図である。FET43bのゲート幅は、100μ
mに設定され、そのときのFET43bの最小抵抗値は
数十オームである。このため、図4の増幅回路の最小利
得も−10dB程度が限界であった。増幅回路の最小利
得をより下げるためには、帰還FET43bのドレイン
・ソース間抵抗をさらに減少させる必要がある。このた
めには、FET43bのゲート幅を大きくしなければな
らない。しかしながら、これによる寄生容量の増加は、
増幅器の性能(利得・帯域幅積)を低下させるという問
題があった。
る。これは、SU543133に開示されたものであ
る。この増幅回路は、トランジスタ51および53から
構成された2段増幅器と、帰還トランジスタ52とを備
えている。帰還トランジスタ52のベースは、抵抗54
を介して出力トランジスタ53のコレクタに接続される
とともに、コンデンサ55を介して出力トランジスタ5
3のベースに接続されている。また、帰還トランジスタ
52のエミッタは、抵抗56を介して出力トランジスタ
53のベースに接続されている。出力トランジスタ53
のコレクタにおける不安定電圧は、抵抗54を通って帰
還トランジスタ52のベースに電流を発生する。この電
流は、帰還トランジスタ52によって増幅され、抵抗5
6を介して出力トランジスタ53のベースに供給され、
コレクタの不安定を補償する。これによって、出力トラ
ンジスタ53の出力損失を低減し、最大出力信号を増加
させることができる。
は、出力トランジスタ53と帰還トランジスタ52とが
一体化されており、これらのトランジスタを独立に制御
することはできない。このため、増幅回路の利得を外部
から変化させることはできなかった。
6号に開示された、Kobayashiによる従来の負
帰還増幅回路である。この増幅回路は、ダーリントン増
幅器62と、アクティブフィードバック回路64とを備
えている。このアクティブフィードバック回路64は、
トランジスタQF、抵抗RteおよびRbtを有し、ト
ランジスタQFのベースが、抵抗Rbtを介して、ダー
リントン増幅器62の出力端に接続されるとともに、エ
ミッタが抵抗RFを介して、ダーリントン増幅器62の
入力端に接続されている。この増幅回路において、アク
ティブフィードバック回路64のインダクタンス値は、
抵抗RbtおよびRteの抵抗値を変えることによっ
て、変化させることができる。これによって、この増幅
回路の帯域幅を可変にすることができる。しかしなが
ら、アクティブフィードバック回路64のトランジスタ
QFは、増幅器62から独立して動作することはできな
い。したがって、外部から増幅回路の利得を制御するこ
とはできなかった。
ember, 1989, Vol 25, No. 19, pp.1317-1318に発表さ
れた従来の負帰還可変利得増幅回路である。この増幅回
路は、差動増幅器である。図において、主増幅部は、ト
ランジスタQ1およびQ2からなり、トランジスタQ3
が負帰還回路を構成している。すなわち、帰還トランジ
スタQ3のベースが出力トランジスタQ2の出力端子に
接続されるとともに、帰還トランジスタQ3のエミッタ
が、抵抗RL1を介して、出力トランジスタQ2の入力
端子に接続されている。このようにトランジスタQ3を
帰還回路に使用することにより、この可変利得増幅回路
の帯域幅を広げることができる。また、この可変利得増
幅回路は、トランジスタQ1の相互コンダクタンスを変
えることによって、利得を変化させている。
路では、帰還トランジスタQ3は、主増幅部から独立し
て動作することができず、帰還量を制御して利得を制御
することは不可能であった。さらに、この可変利得増幅
回路は、主増幅部のトランジスタQ1の相互コンダクタ
ンスを変えることによって利得を制御しているので、前
述した欠点があった。すなわち、可変利得増幅回路の利
得が低い場合に、トランジスタQ1は、その増幅率が急
激に低下し、線形性が著しく劣化する。このため、利得
を下げるほど、許容最大入力レベルが低下し、低歪み動
作を実現する許容最大入力レベルが、比較的低いという
欠点があった。
では、増幅器の線形性が悪いために、許容最大入力レベ
ルが抑制されていた。
路では、可変利得増幅器を構成するFETの物理的寸法
によって、許容最大入力レベルが限定されていた。
回路においては、帰還部を形成するトランジスタが、主
増幅部から独立して動作することができないため、増幅
回路の利得を制御することができなかった。
では、帰還部を形成するトランジスタが、主増幅部から
独立して動作することができないため、増幅回路の利得
を制御することができなかった。また、増幅器の線形性
が悪いために、許容最大入力レベルが抑制されていた。
は、線形性に優れ、かつ許容最大入力レベルの大きな負
帰還可変利得増幅回路を提供することである。
入力側から出力側へ、帰還回路を通って伝達することの
ない負帰還可変利得増幅回路を提供することである。
幅する増幅器と、第1の電圧が印加される第1の端子
と、第2の電圧が印加される第2の端子と、制御端子が
前記第1の端子に接続され、第1主電流端子が前記増幅
器の入力端子に接続され、かつ第2主電流端子が前記第
2の端子に接続された帰還トランジスタと、前記増幅器
の出力端子と前記帰還トランジスタの制御端子との間に
接続されたコンデンサとを具備し、前記第1の電圧およ
び前記第2の電圧の少なくとも一方に応答して、その利
得を変化させることを特徴とする。
らに、前記負帰還可変利得増幅回路への入力信号の電力
を測定し、該電力を示す検出信号を出力する測定手段
と、前記検出信号に基づいて、前記第1の電圧を出力す
る制御回路と、前記第2の電圧を出力する定電圧源とを
具備してもよい。
らに、前記第1の電圧を出力する定電圧源と、前記負帰
還可変利得増幅回路への入力信号の電力を測定し、該電
力を示す検出信号を出力する測定手段と、前記検出信号
に基づいて、前記第2の電圧を出力する制御回路とを具
備してもよい。
らに、前記負帰還可変利得増幅回路への入力信号の電力
を測定し、該電力を示す検出信号を出力する測定手段
と、前記検出信号に基づいて、前記第1の電圧および前
記第2の電圧を出力する制御回路とを具備してもよい。
子の少なくとも一方を、コンデンサを介して接地しても
よい。
あってもよい。
もよい。
トランジスタであり、前記制御端子はそのゲート端子、
前記第1主電流端子はそのソース端子、前記第2主電流
端子はそのドレイン端子であってもよい。
ラトランジスタであり、前記制御端子はそのベース端
子、前記第1主電流端子はそのエミッタ端子、前記第2
主電流端子はそのコレクタ端子であってもよい。
合バイポーラトランジスタであり、前記制御端子はその
ベース端子、前記第1主電流端子はそのエミッタ端子、
前記第2主電流端子はそのコレクタ端子であってもよ
い。
幅器と、一端が前記増幅器の出力端子に接続されたコン
デンサと、制御端子が前記コンデンサの他端に接続さ
れ、第1主電流端子が前記増幅器の入力端子に接続さ
れ、かつ第2主電流端子が交流的に接地された帰還トラ
ンジスタとを具備することを特徴とする。
帰還トランジスタの相互コンダクタンスを変えることに
よって、帰還量を制御しているので、増幅トランジスタ
の物理寸法に依存しない可変利得増幅回路を実現でき
る。すなわち、振幅の大きい入力信号に対しては、帰還
トランジスタの相互コンダクタンスを増加させて、帰還
量を増やし、増幅回路の利得を下げる。逆に、振幅の小
さい入力信号に対しては、帰還トランジスタの相互コン
ダクタンスを減少させて、帰還量を減らし、増幅回路の
利得を上げる。こうして、振幅レベルが制御された信号
を出力する。
ーダンス、すなわち、帰還トランジスタの制御端子(F
ETのゲート、またはバイポーラトランジスタのベー
ス)を見たインピーダンスは、ほぼ一定で高い値に保た
れる。一方、帰還トランジスタの出力インピーダンス、
すなわち、帰還トランジスタの主電流端子(FETのソ
ース、またはバイポーラトランジスタのエミッタ)を見
たインピーダンスは、帰還トランジスタの相互コンダク
タンスに反比例して変化する。言い換えれば、増幅トラ
ンジスタの出力端子から見た帰還トランジスタのインピ
ーダンスは、ほぼ一定で高い値に保たれ、増幅トランジ
スタの入力端子から見た帰還トランジスタのインピーダ
ンスは、帰還トランジスタの相互コンダクタンスに反比
例して変化する。
施例を説明する。
すブロック図である。図において、71は、増幅器を構
成するソース接地のFETである。増幅FET71に
は、帰還FET73が接続されている。すなわち、帰還
FET73のソースが増幅FET71のゲートに接続さ
れ、帰還FET73のゲートがコンデンサ75を介して
増幅FET71のドレインに接続されている。帰還FE
T73のゲートは、さらに、抵抗77を介して制御端子
79に接続され、ドレインは、制御端子81に接続され
ている。また、制御端子79および81は、バイパス用
のコンデンサ83および85を介して、それぞれ接地さ
れている。さらに、増幅FET71のゲートは、入力整
合回路87を介して入力端子91に接続され、ドレイン
は、出力整合回路93を介して、出力端子95に接続さ
れている。
電圧V2を一定(3V)に保ちながら、制御端子79の
電圧V1をピンチオフ電圧から0Vまで変化させた場
合、ゲート幅が100μmの帰還FET73の、入出力
インピーダンスおよび相互コンダクタンスは、図10
(A)のように変化する。
ス電圧V1が、ピンチオフ電圧から0Vに変化すると
き、帰還FET73の相互コンダクタンスは、次第に増
加し、−0.6V付近から0Vまでは、ほぼ一定の値を
とる。また、帰還FET73の入力インピーダンス、す
なわち、ゲート側インピーダンスは、450Ω前後の比
較的高い値でほぼ一定に保たれる。一方、帰還FET7
3の出力インピーダンス、すなわちソース側のインピー
ダンスは、帰還FET73の相互コンダクタンスと反比
例する形で低下する。
0.8V)に保ちながら、制御端子81の電圧V2を0
Vから3Vまで変化させた場合、ゲート幅が100μm
の帰還FET73の、入出力インピーダンスおよび相互
コンダクタンスは、図10(B)のように変化する。す
なわち、制御電圧V2を一定とし、制御電圧V1を変化
させた場合と、ほぼ同様の変化をする。
またはドレイン電圧を変化させると、その相互コンダク
タンスも変化する。したがって、このゲート電圧または
ドレイン電圧によって、可変利得増幅回路の利得を制御
することができる。たとえば、ドレインバイアス電圧を
一定とし、ゲートバイアス電圧を深くすれば、相互コン
ダクタンスが減少し、負帰還量が減るので、可変利得増
幅回路の利得は増加する。逆に、ゲートバイアス電圧を
増加させれば、相互コンダクタンスが増加して、負帰還
量が増加するので、可変利得増幅回路の利得は減少す
る。同様の機能は、ゲートバイアス電圧を一定とし、ド
レインバイアス電圧を変化させても実現できる。この場
合、コンデンサ75によって、ゲートバイアス電圧が増
幅FET71のドレインに印加されないようにしてい
る。これによって、帰還FET73を、増幅FET71
とは独立に制御することが可能となる。
S21は、次式で表される。
負荷インピーダンスおよびゲート側信号源インピーダン
ス、gmfは帰還FET73の相互コンダクタンスであ
る。この式から分かるように、Z0 がほぼ一定とすれ
ば、gmfが1/Z0 より十分に小さいときには、帰還量
はほぼgmfに比例して増加し、gmfが1/Z0 より十分
に大きいときには、ほぼ一定(=2)となる。
は、次式で表される。
ダクタンスである。これらの式から分かるように、帰還
FET73の相互コンダクタンスgmfが小さいほど、負
帰還量が減少して、可変利得増幅回路70の利得は増
え、gmf=0のときに最大利得が得られる。逆に、gmf
が最大の時に、負帰還量も最大となり、可変利得増幅回
路70の利得は最小となる。また、帰還FET73のS
12は、常にゼロとなり、帰還回路を通しての入力側か
ら出力側への信号伝達はない。このため、本発明による
負帰還可変利得増幅回路は、常に理想的な負帰還動作を
行う。
おいて、帰還FET73のゲートバイアス電圧V1を変
化させたときに得られた出力レベル特性とD/U比とを
示す。D/U比は、希望波Dと不要波U(3次混変調歪
み波)との出力電力の比である。測定条件は、周波数が
4GHz、および4GHz+10MHzで、入力レベル
が−4dBm/波の2波を、入力端子91に同時に供給
し、このとき出力端子95に得られる3次混変調歪み波
(不要波U)、および4GHzの出力波(希望波D)の
電力を測定した。また、帰還FET73のゲート幅を1
00μm、その相互コンダクタンスを17mSとし、ド
レイン制御電圧V2=3Vとした。
を、ピンチオフ電圧から0Vまで変化させると、可変利
得増幅回路70の出力は、−2.5dB付近から−1
6.5dB付近まで、次第に低下する。希望波Dの入力
レベルが−4dBmであったことを考慮すれば、可変利
得増幅回路70の利得は、1.5dB程度から、−1
2.5dB程度まで変化し、その減少幅は、ほぼ−14
dBであることが分かる。一方、D/U比は、22dB
から61dBに増加している。これらの測定結果から、
本発明による可変利得増幅回路は、帰還FET73の相
互コンダクタンスの変化によって利得が変化すること、
その相互コンダクタンスが大きく、可変利得増幅回路の
利得が小さいときに、低歪み動作となることが確認でき
る。すなわち、この可変利得増幅回路は、振幅の大きな
入力信号に対して、低歪み動作を行うことが分かる。相
互コンダクタンスがさらに大きな高性能FETを、帰還
FETとして用いることによって、さらに大きな利得変
化と、高いD/U比とを得ることができる。
(−10dBm)としたときの、入力電力とD/U比と
の関係を示している。黒丸が本実施例による可変利得増
幅回路での測定値を示し、白丸が図4に示す従来の可変
利得増幅回路での測定値を示している。測定条件は、図
11の場合と同様である。この図から分かるように、本
実施例による可変利得増幅回路は、従来の可変利得増幅
回路に比べて、D/U比が改善されている。特に、入力
電力が−5dBmを越えると、その効果が著しく、それ
らの差は、最大で20dB程度まで拡がっている。
増幅回路の入力電力対D/U比を示す。黒丸は、本実施
例による可変利得増幅回路70の特性を示し、白丸は、
図4の従来の可変利得増幅回路の特性を示している。測
定条件は、図11の場合と同様である。この図から、本
発明による可変利得増幅回路は、従来の可変利得増幅回
路と比べて、歪みを低くすることができることが分か
る。たとえば、D/U比=50dBにおいては、許容最
大入力レベルを8dB以上増やすことができる。
路が線形動作を行う許容最大入力レベル(D/U比=5
0dBの地点に対応)は、−10dBm程度であった
が、本発明による可変利得増幅回路では、許容最大入力
レベルを0dBm程度まで高めることができる。このよ
うな高い線形性をもつ可変利得増幅回路は、本発明によ
って、初めて実現された。
実施例を示すブロック図である。この第2実施例が、第
1実施例と異なるのは、増幅FET71のドレインとコ
ンデンサ75との間に、アクティブ負荷FET97を挿
入し、増幅部をカスコード増幅器とした点である。ま
た、負荷FET97のゲートは、制御端子99に接続さ
れている。
利得増幅回路と同等の動作を行うことができる。さら
に、制御端子99に印加する電圧を変化させることによ
って、FET71および97の相互コンダクタンスを制
御することができる。すなわち、図14において、増幅
回路への入力信号のレベルが低く、増幅器の利得を大き
くしなければならない場合は、制御端子99への印加電
圧を正の値として、増幅FET71のドレインへの電圧
配分を大きくし、その相互コンダクタンスgm を増加さ
せる。逆に、増幅回路への入力信号のレベルが高く、増
幅器の利得を小さくしなければならない場合は、制御端
子99への印加電圧を負の値として、増幅FET71の
ドレインへの電圧配分を小さくするとともに、負荷FE
T97のゲート・ソース間の逆バイアスを深くして、両
FET71および97の相互コンダクタンスgm を減少
させる。FET97に関するこの動作そのものは、図3
に示す従来例と同様であるが、本実施例では、帰還FE
T73と組み合わせることによって、実施例1の負帰還
可変利得増幅回路よりも、さらに高精度な制御が可能と
なる。
増幅器および帰還回路に、FETを使用したが、FET
に代えて、バイポーラトランジスタ、または、ヘテロ接
合トランジスタを使用することも可能である。この場
合、これらのトランジスタのベースをFETのゲート
と、エミッタをソースと、コレクタをドレインと置き換
えればよい。
能である。
実施例を示すブロック図である。この実施例は、上記実
施例1または2による可変利得増幅回路70をAGC
(自動利得制御)回路に適用した例である。
を通して、電力検出器103に供給される。電力検出器
103は、入力信号の電力を測定して、その結果を制御
回路105に供給する。制御回路105は、入力信号の
電力に応じた制御電圧V1を、可変利得増幅回路70の
制御端子79に供給する。一方、制御端子81へは、定
電圧源107から一定の制御電圧V2が供給されてい
る。
帰還可変利得増幅回路と制御系とを組み合わせることに
よって、それらの可変利得増幅回路の特徴をもった、A
GC回路を構成することができる。
を示すブロック図である。この実施例では、制御端子7
9および81に供給する電圧を、実施例3とは逆にして
いる。すなわち、制御回路105の出力電圧を、制御電
圧V2として、可変利得増幅回路の制御端子81に印加
し、制御端子79には、定電圧源107からの一定電圧
を加える構成をとっている。
明したように、制御電圧V2によって、帰還FETの相
互コンダクタンスを変化させることができる。つまり、
負帰還可変利得増幅回路の利得を制御することができ
る。これによって、ダイナミックレンジの広いAGC回
路を実現することができる。
を示すブロック図である。この実施例では、制御端子7
9および81に供給する電圧V1およびV2を、いずれ
も制御回路105から供給する構成をとっている。
明したように、2つの制御電圧V1およびV2によっ
て、この可変利得増幅回路の利得を制御することができ
る。制御電圧を2つ使用することによって、目的の値を
高精度に決定できるため、高精度のAGC回路を実現す
ることができる。
次のような効果を得ることができる。
信号に対しては、帰還量を増やすために、帰還トランジ
スタの相互コンダクタンスを増加させる。このため、帰
還トランジスタの出力インピーダンスが低下する。すな
わち、増幅回路の入力端子から見たインピーダンスが低
下する。この結果、大振幅の入力信号が供給されたとき
に、増幅トランジスタに印加される入力電圧を低く抑え
ることができる。したがって、許容最大入力レベルの増
加、および低歪み動作の実現を図ることができる。
ンスがほぼ一定に保たれるために、増幅回路の出力イン
ピーダンスもほぼ一定に保たれる。このため、利得を変
化させても、出力整合がずれない可変利得増幅回路を実
現できる。
一般に、ユニラテラルな特性をもっているために、主電
流端子から制御端子への信号伝達は、無視できるほどに
小さい。よって、本発明による負帰還可変利得増幅回路
は、帰還回路を通しての、入力側から出力側への信号伝
達を防止することができる。これによって、可変利得増
幅回路の歪みを減少させることができる。
る。
る。
る。
ック図である。
ドレイン・ソース間抵抗との関係を示すグラフである。
ある。
施例のブロック図である。
Tのゲートバイアス電圧と、この帰還FETの入出力イ
ンピーダンスおよび相互コンダクタンスとの関係を示す
グラフ、(B)は図9の第1実施例における帰還FET
のドレインバイアス電圧と、この帰還FETの入出力イ
ンピーダンスおよび相互コンダクタンスとの関係を示す
グラフである。
トバイアス電圧と、可変利得増幅回路の出力およびD/
U比との関係を示すグラフである。
回路において、出力を一定にしたときの、入力電力とD
/U比との関係を示すグラフである。
回路において、最小利得動作時の、出力とD/U比との
関係を示すグラフである。
実施例のブロック図である。
実施例のブロック図である。
実施例のブロック図である。
実施例のブロック図である。
Claims (17)
- 【請求項1】 入力信号を増幅する増幅器と、 第1の電圧が印加される第1の端子と、 第2の電圧が印加される第2の端子と、 制御端子が前記第1の端子に接続され、第1主電流端子
が前記増幅器の入力端子に接続され、かつ第2主電流端
子が前記第2の端子に接続された帰還トランジスタと、 前記増幅器の出力端子と前記帰還トランジスタの制御端
子との間に接続されたコンデンサとを具備し、 前記第1の電圧および前記第2の電圧の少なくとも一方
に応答して、その利得を変化させることを特徴とする負
帰還可変利得増幅回路。 - 【請求項2】 前記負帰還可変利得増幅回路は、さら
に、 前記負帰還可変利得増幅回路への入力信号の電力を測定
し、該電力を示す検出信号を出力する測定手段と、 前記検出信号に基づいて、前記第1の電圧を出力する制
御回路と、 前記第2の電圧を出力する定電圧源とを具備することを
特徴とする請求項1に記載の負帰還可変利得増幅回路。 - 【請求項3】 前記負帰還可変利得増幅回路は、さら
に、 前記第1の電圧を出力する定電圧源と、 前記負帰還可変利得増幅回路への入力信号の電力を測定
し、該電力を示す検出信号を出力する測定手段と、 前記検出信号に基づいて、前記第2の電圧を出力する制
御回路とを具備することを特徴とする請求項1に記載の
負帰還可変利得増幅回路。 - 【請求項4】 前記負帰還可変利得増幅回路は、さら
に、 前記負帰還可変利得増幅回路への入力信号の電力を測定
し、該電力を示す検出信号を出力する測定手段と、 前記検出信号に基づいて、前記第1の電圧および前記第
2の電圧を出力する制御回路とを具備することを特徴と
する請求項1に記載の負帰還可変利得増幅回路。 - 【請求項5】 前記第1の端子および前記第2の端子の
少なくとも一方を、コンデンサを介して接地したことを
特徴とする請求項1に記載の負帰還可変利得増幅回路。 - 【請求項6】 前記増幅器は、カスコード増幅器である
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの項に記
載の負帰還可変利得増幅回路。 - 【請求項7】 前記増幅器は、多段増幅器であることを
特徴とする請求項1ないし5のいずれかの項に記載の負
帰還可変利得増幅回路。 - 【請求項8】 前記帰還トランジスタは、電界効果トラ
ンジスタであり、前記制御端子はそのゲート端子、前記
第1主電流端子はそのソース端子、前記第2主電流端子
はそのドレイン端子であることを特徴とする請求項1な
いし7のいずれかの項に記載の負帰還可変利得増幅回
路。 - 【請求項9】 前記帰還トランジスタは、バイポーラト
ランジスタであり、前記制御端子はそのベース端子、前
記第1主電流端子はそのエミッタ端子、前記第2主電流
端子はそのコレクタ端子であることを特徴とする請求項
1ないし7のいずれかの項に記載の負帰還可変利得増幅
回路。 - 【請求項10】 前記帰還トランジスタは、ヘテロ接合
バイポーラトランジスタであり、前記制御端子はそのベ
ース端子、前記第1主電流端子はそのエミッタ端子、前
記第2主電流端子はそのコレクタ端子であることを特徴
とする請求項1ないし7のいずれかの項に記載の負帰還
可変利得増幅回路。 - 【請求項11】 入力信号を増幅する増幅器と、 一端が前記増幅器の出力端子に接続されたコンデンサ
と、 制御端子が前記コンデンサの他端に接続され、第1主電
流端子が前記増幅器の入力端子に接続され、かつ第2主
電流端子が交流的に接地された帰還トランジスタとを具
備することを特徴とする負帰還増幅回路。 - 【請求項12】 前記第2主電流端子を、コンデンサを
介して接地したことを特徴とする請求項11に記載の負
帰還増幅回路。 - 【請求項13】 前記増幅器は、カスコード増幅器であ
ることを特徴とする請求項11または12に記載の負帰
還増幅回路。 - 【請求項14】 前記増幅器は、多段増幅器であること
を特徴とする請求項11または12に記載の負帰還増幅
回路。 - 【請求項15】 前記帰還トランジスタは、電界効果ト
ランジスタであり、前記制御端子はそのゲート端子、前
記第1主電流端子はそのソース端子、前記第2主電流端
子はそのドレイン端子であることを特徴とする請求項1
1ないし14のいずれかの項に記載の負帰還増幅回路。 - 【請求項16】 前記帰還トランジスタは、バイポーラ
トランジスタであり、前記制御端子はそのベース端子、
前記第1主電流端子はそのエミッタ端子、前記第2主電
流端子はそのコレクタ端子であることを特徴とする請求
項11ないし14のいずれかの項に記載の負帰還増幅回
路。 - 【請求項17】 前記帰還トランジスタは、ヘテロ接合
バイポーラトランジスタであり、前記制御端子はそのベ
ース端子、前記第1主電流端子はそのエミッタ端子、前
記第2主電流端子はそのコレクタ端子であることを特徴
とする請求項11ないし14のいずれかの項に記載の負
帰還増幅回路。
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JP19164694 | 1994-08-15 | ||
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017085480A (ja) * | 2015-10-30 | 2017-05-18 | アンリツ株式会社 | 帰還増幅回路およびその周波数特性制御方法 |
-
1995
- 1995-08-11 JP JP20587895A patent/JP3371350B2/ja not_active Expired - Fee Related
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