JPH08111417A - 半導体バンプ電極の試験方法および試験装置 - Google Patents

半導体バンプ電極の試験方法および試験装置

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JPH08111417A
JPH08111417A JP6244316A JP24431694A JPH08111417A JP H08111417 A JPH08111417 A JP H08111417A JP 6244316 A JP6244316 A JP 6244316A JP 24431694 A JP24431694 A JP 24431694A JP H08111417 A JPH08111417 A JP H08111417A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】半導体チップを基板等に組み付けることなく、
半導体バンプ電極の引張強度試験を可能とする。 【構成】半導体バンプ電極21内に挿入されるプローブ
14を当該バンプ電極21の金属が溶融する温度まで加
熱し、ついで、バンプ電極21の金属が溶融する温度ま
で加熱されたプローブ14をバンプ電極21内に挿入し
て、当該バンプ電極21の金属を溶融させ、さらに、溶
融されたバンプ電極21の金属をプローブ14とともに
冷却して固化させ、その後、バンプ電極21内で固化さ
れたプローブ14をバンプ電極21に対して垂直方向に
バンプ電極21が剥離するまで引張するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体バンプ電極の試
験方法および試験装置に係り、特に、半導体バンプ電極
の引張強度の試験方法および引張強度の試験装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータや自動車等の電子機器用ハ
イブリッドICのコストダウンを実現するために、高密
度実装が要望されている。この内、半導体バンプ電極
(バンプ電極)を用いたフリップチップ実装方式は、接
合面積が他の実装方式と比較して小さく、また、その接
合強度も高いということで、高密度実装方式として着目
されるようになった。とりわけ、近年においては、製品
の高集積化、多機能化に伴い、ICも高集積化してお
り、そのため、バンプ電極は微細化の傾向にある。
【0003】この種バンプ電極の引張強度試験として
は、図5に示されるように、半導体バンプ20のバンプ
電極21を基板40等の被着物に組み付けた後、半導体
チップ20全体を引張治具30を用いて引張することに
より、バンプ電極21の強度を試験するというものであ
った。また、特開昭57−2550号公報において開示
されているように、ワイヤーリードをバンプ電極に接続
し、このワイヤーリードを引張することによりバンプ電
極強度を試験する方法も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示されるように、半導体チップ20のバンプ電極21を
基板40等の被着物に組み付けた後、半導体チップ20
全体を引張する方法においては、当該半導体チップ20
の内の1つのバンプ電極21のみが低強度であったとし
も、半導体チップ20全体を引張して試験するため、ど
のバンプ電極21が低強度あったかを知ることができな
いという問題を生じた。また、低強度のバンプ電極21
のその強度を測定することができないという問題も生じ
た。また、ワイヤーリードをバンプ電極に接続してワイ
ヤーリードを引張する方法においては、ワイヤーリード
をバンプ電極に接続するために一般的に考えられる接着
剤を用いると、例えば、シアノアクリレート系等の接着
剤を用いた場合、接着剤とバンプ電極との接着界面で破
壊が起こり、バンプ電極の破壊には至らないという問題
を生じた。また、エポキシ系接着剤を用いた場合、最大
の接着強度を発揮するようになるまでに、数日間の日数
を要するため、実用的ではないという問題を生じた。
【0005】そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなさ
れたものであり、半導体チップを基板等に組み付けるこ
となく半導体バンプ電極の引張強度試験を可能とするこ
とを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ワイヤーリー
ドとバンプ電極との接続部が剥がれなければ、各バンプ
電極毎の引張強度の測定ができるという知見に基づいて
なされたものである。即ち、本発明は、半導体バンプ電
極の引張強度を試験する半導体バンプ電極の試験方法で
あって、本発明の構成上の第1の特徴は、半導体バンプ
電極内に挿入されるプローブを当該バンプ電極の金属が
溶融する温度まで加熱し、このバンプ電極の金属が溶融
する温度まで加熱されたプローブをバンプ電極の金属内
に挿入して、当該バンプ電極の金属を溶融させ、この溶
融されたバンプ電極の金属をプローブとともに冷却して
固化させ、バンプ電極内で固化されたプローブを引張
し、引張した時の引張力を検出することによりバンプ電
極の引張強度を試験することにある。
【0007】また、本発明の構成上の第2の特徴は、半
導体バンプ電極内に挿入されるプローブを半導体バンプ
電極内に挿入した後、プローブをバンプ電極の金属が溶
融する温度まで加熱して、当該バンプ電極の金属を溶融
させ、溶融されたバンプ電極の金属をプローブとともに
冷却して固化させ、バンプ電極内で固化されたプローブ
を引張して、引張した時の引張力を検出することにより
バンプ電極の引張強度を試験することにある。
【0008】また、本発明の構成上の第3の特徴は、上
述のバンプ電極内で固化されたプローブをバンプ電極に
対して垂直方向にバンプ電極が剥離するまで引張して、
バンプ電極が剥離したときの力あるいは重量を測定する
ことにある。また、本発明の構成上の第4の特徴は、上
述のバンプ電極が剥離したときの力あるいは重量の測定
をロードセルにより行うことにある。
【0009】さらに、本発明は、被測定半導体バンプ電
極にプローブを固定し、当該プローブを引張することに
より、半導体バンプ電極の引張強度を測定する半導体バ
ンプ電極の試験装置であって、本発明の構成上の第5の
特徴は、被測定半導体バンプ電極内に挿入するプローブ
と、プローブを加熱するヒータとを備え、力あるいは重
量をそれに比例した電気信号に変換するロードセルとプ
ローブとを接続するとともに、プローブを引張する引張
装置を設けたことにある。また、本発明の構成上の第6
の特徴は、被測定半導体バンプ電極内に挿入するプロー
ブと、プローブをバンプ電極の金属を溶融する温度まで
加熱するヒータと、力あるいは重量をそれに比例した電
気信号に変換するロードセルと、このロードセルを保持
しプローブを上下動させるプローブ移動手段と、先端に
プローブを配設するとともに、ロードセルとプローブと
を連結する治具とを備えたことにある。
【0010】さらに、本発明の構成上の第7の特徴は、
上述のヒータの熱がロードセルに伝導しないように、ヒ
ータとロードセルとの間に熱絶縁体を配置したことにあ
る。さらに、本発明の構成上の第8の特徴は、上述のプ
ローブはバンプ電極の金属と濡れ性が良好な、銅、銀、
白金、鉄合金、銅合金から選択した金属もしくは合金か
らなることにある。さらに、本発明の構成上の第9の特
徴は、上述のプローブはその先端部が尖った形状の針状
部材からなることにあり、本発明の構成上の第10の特
徴は、上述のプローブはその先端部が丸い形状の針状部
材からなることにあり、さらに、本発明の構成上の第1
1の特徴は、上述のプローブはその先端部が平坦な形状
の針状部材からなることにある。
【0011】
【発明の作用・効果】上記のように構成した本発明にお
いては、半導体バンプ電極を基板等の被着物に組み付け
ることなく、各バンプ電極毎の引張強度の測定を行うこ
とができるようになる。また、プローブの先端に接着剤
を用いてバンプ電極とプローブとを接続することによる
接着剤自体で破断するということも生じなく、各バンプ
電極毎の引張強度とその破壊モードとを正確に測定でき
るようになる。さらに、プローブを加熱するためのヒー
タの熱がロードセルに伝導熱しないように、ロードセル
とヒータとの間に熱絶縁物を介挿しているので、ロード
セルが熱により誤動作することなく、正確な測定を行う
ことができるようになる。さらに、プローブは、バンプ
電極の金属と濡れ性が良好な金属を用いているので、バ
ンプ電極とプローブとの固着が強固となるという格別の
効果を奏する。
【0012】
【実施例】図1は本発明の実施例の半導体バンプ電極の
試験装置の全体構成を示す図である。図1において、試
験装置の本体10の下部には基台11が設けられてお
り、また、試験装置の本体10の上部には、本体10内
に設けられた図示しない可動機構により、本体10に対
して上下方向に可動状態となる可動部12が設けられて
いる。この可動部12に対して垂直に支柱19が設けら
れており、この支柱19にはロードセル18が取り付け
られている。このロードセル18は、力(荷重)あるい
は重量を力(荷重)あるいは重量に比例した電気信号に
変換する変換器であり、力(荷重)あるいは重量を力
(荷重)あるいは重量に比例した電気信号に変換して、
その電気信号を本体10内に配置された検出部(図示せ
ず)に送出するものである。
【0013】ロードセル18の下部には、支柱19を介
してセラミックよりなる熱絶縁体17が配置されてお
り、この熱絶縁体17には、金属製の治具15が取り付
けられている。この治具15にはヒータ16が設けられ
ており、また、この治具15の下部にはプローブ14が
取り付けられている。また、基台11の上部には、載置
台13が配置されており、この載置台13の上に引張試
験が行われる半導体バンプ20が配置されている。
【0014】図2、図3は本実施例の試験装置のヒータ
部分および先端部分の拡大図であり、図2および図3に
基づいて、さらに詳細に本実施例を説明する。図2、図
3において、治具15は熱伝導が良好な金属、例えば、
真鍮により形成されており、その内部には、ヒータ16
が埋設されている。このヒータ16は、本体10内に配
置された図示しない電源より電源線16aを介してその
電力が供給されるようになっている。
【0015】プローブ14は、熱伝導が良好で、かつ、
ハンダバンプ電極21のハンダと濡れ性が良好な金属、
例えば、銅、銀、白金等の金属、およびZr−Cu、F
e−Cu、Ni−Cu等の銅合金、あるいは42アロイ
(42%Ni−Fe)等の鉄合金よりなり、針状に形成
されている。また、針状に形成されたプローブ14は、
ハンダバンプ電極21と接触する先端部が、先鋭端部、
円形端部、平坦な端部となるように形成されている。
【0016】ついで、本実施例の半導体バンプ電極の試
験装置の動作について説明する。まず、半導体チップ
(または半導体ウェハ)20上に形成したハンダバンプ
電極21(図3参照)に銅製のプローブ14を突き刺す
かあるいは押し当てる。ついで、この銅製のプローブ1
4をハンダバンプ電極21(図3参照)に突き刺すかあ
るいは押し当てたまま、ヒータ16をハンダバンプ電極
21のハンダが溶融する温度(例えば、ハンダとして共
晶ハンダを用いた場合は約250℃)まで加熱させ、ハ
ンダバンプ電極21のハンダを溶融させる。ハンダバン
プ電極21のハンダが溶融した後、ヒータ16の加熱を
止め、室温まで冷却して、溶融したハンダを凝固させ
る。溶融したハンダが凝固する際に、銅製のプローブ1
4がハンダバンプ電極21内に強固に固着される。
【0017】ついで、半導体バンプ電極の試験装置10
内に配置された図示しない可動機構により、可動部12
を可動させ、ハンダバンプ電極21内に強固に固着され
た銅製のプローブ14を、ハンダバンプ電極21に対し
て垂直方向に引張し、ハンダバンプ電極が破壊した時点
の引張強度を測定する。次の表1はその引張強度試験に
より測定した各ハンダバンプ電極の測定値を表してい
る。
【0018】
【表1】
【0019】上記のように構成した本実施例において
は、半導体チップ(または半導体ウェハ)20のハンダ
バンプ電極21を基板等の被着物に組み付けることな
く、各ハンダバンプ電極21毎の引張強度の測定を行う
ことができるようになる。また、プローブ14の先端に
接着剤を用いてハンダバンプ電極21とプローブ14と
を接続することによる接着剤自体で破断するということ
も生じなく、各ハンダバンプ電極21毎の引張強度とそ
の破壊モードとを正確に測定できるようになる。さら
に、プローブ14を加熱するためのヒータ16の熱がロ
ードセル18に伝導しないように、ロードセル18とヒ
ータ16との間に熱絶縁物17を介挿しているので、ロ
ードセル18が熱により誤動作することなく、正確な測
定を行うことができるようになる。さらに、プローブ1
4は、ハンダバンプ電極21のハンダと濡れ性が良好な
金属を用いているので、ハンダバンプ電極21とプロー
ブ14との固着が強固となるという格別の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の半導体バンプ電極の試験装置
の全体構成を示す図である。
【図2】図1の半導体バンプ電極の試験装置の先端部分
およびヒータ部分を拡大して示した図である。
【図3】図1の半導体バンプ電極の試験装置の先端部分
を拡大して示した図である。
【図4】本発明の実施例の半導体バンプ電極の試験装置
により半導体バンプ電極が破壊された場合の剥離面の模
式図であり、(a)はその上面図であり、(b)は
(a)のA−A断面図である。
【図5】従来の半導体バンプ電極の試験装置を用いて半
導体バンプ電極を破壊する例を示す図である。
【符号の説明】
10…試験装置本体、11…基台、12…可動部、13
…載置台、14…プローブ、15…治具、16…ヒー
タ、17…熱絶縁体、18…ロードセル、19…支柱、
20…半導体チップ(または半導体ウェハ)、21…ハ
ンダバンプ電極。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体バンプ電極の引張強度を試験する半
    導体バンプ電極の試験方法であって、 前記半導体バンプ電極内に挿入されるプローブを当該バ
    ンプ電極の金属が溶融する温度まで加熱し、 前記バンプ電極の金属が溶融する温度まで加熱されたプ
    ローブを前記バンプ電極の金属内に挿入して、当該バン
    プ電極の金属を溶融させ、 前記溶融されたバンプ電極の金属を前記プローブととも
    に冷却して固化させ、 前記バンプ電極内で固化された前記プローブを引張し、
    引張した時の引張力を検出することにより前記バンプ電
    極の引張強度を試験することを特徴とする半導体バンプ
    電極の試験方法。
  2. 【請求項2】半導体バンプ電極の引張強度を試験する半
    導体バンプ電極の試験方法であって、 前記半導体バンプ電極内に挿入されるプローブを前記半
    導体バンプ電極内に挿入し、 前記プローブを前記バンプ電極の金属が溶融する温度ま
    で加熱して、当該バンプ電極の金属を溶融させ、 前記溶融されたバンプ電極の金属を前記プローブととも
    に冷却して固化させ、 前記バンプ電極内で固化された前記プローブを引張し
    て、引張した時の引張力を検出することにより前記バン
    プ電極の引張強度を試験することを特徴とする半導体バ
    ンプ電極の試験方法。
  3. 【請求項3】前記バンプ電極内で固化された前記プロー
    ブを前記バンプ電極に対して垂直方向に前記バンプ電極
    が剥離するまで引張し、 前記バンプ電極が剥離したときの引張力を測定すること
    を特徴とする請求項1乃至2記載の半導体バンプ電極の
    試験方法。
  4. 【請求項4】前記バンプ電極が剥離したときの引張力を
    ロードセルにより電気信号に変換して測定することを特
    徴とする請求項3記載の半導体バンプ電極の試験方法。
  5. 【請求項5】被測定半導体バンプ電極にプローブを固定
    し、当該プローブを引張することにより半導体バンプ電
    極の引張強度を測定する半導体バンプ電極の試験装置で
    あって、 被測定半導体バンプ電極内に挿入するプローブと、 前記プローブを加熱するヒータと、を備え、 力あるいは重量をそれに比例した電気信号に変換するロ
    ードセルと前記プローブとを接続するとともに、前記プ
    ローブを引張する引張装置を設けたことを特徴とする半
    導体バンプ電極の試験装置。
  6. 【請求項6】被測定半導体バンプ電極にプローブを固定
    し、当該プローブを引張することにより半導体バンプ電
    極の引張強度を測定する半導体バンプ電極の試験装置で
    あって、 被測定半導体バンプ電極内に挿入するプローブと、 前記プローブを前記バンプ電極の金属を溶融する温度ま
    で加熱するヒータと、 力あるいは重量をそれに比例した電気信号に変換するロ
    ードセルと、 前記ロードセルを保持し前記プローブを上下動させるプ
    ローブ移動手段と、 先端に前記プローブを配設するとともに、前記ロードセ
    ルと前記プローブとを連結する治具と、を備えたことを
    特徴とする半導体バンプ電極の試験装置。
  7. 【請求項7】前記ヒータの熱が前記ロードセルに伝導し
    ないように、前記ヒータと前記ロードセルとの間に熱絶
    縁体を配置したことを特徴とする請求6記載の半導体バ
    ンプ電極の試験装置。
  8. 【請求項8】前記プローブは前記バンプ電極の金属と濡
    れ性が良好な金属からなることを特徴とする前記請求項
    5乃至7記載の半導体バンプ電極の試験装置。
  9. 【請求項9】前記バンプ電極の金属と濡れ性が良好な金
    属は銅、銀、白金、鉄合金、銅合金から選択した金属も
    しくは合金からなることを特徴とする前記請求項8記載
    の半導体バンプ電極の試験装置。
  10. 【請求項10】前記プローブはその先端部が尖った形状
    の針状部材からなることを特徴とする前記請求項5乃至
    9記載の半導体バンプ電極の試験装置。
  11. 【請求項11】前記プローブはその先端部が丸い形状の
    針状部材からなることを特徴とする前記請求項5乃至9
    記載の半導体バンプ電極の試験装置。
  12. 【請求項12】前記プローブはその先端部が平坦な形状
    の針状部材からなることを特徴とする前記請求項5乃至
    9記載の半導体バンプ電極の試験装置。
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