JPH08106874A - 粒子ビーム装置 - Google Patents

粒子ビーム装置

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JPH08106874A
JPH08106874A JP6241615A JP24161594A JPH08106874A JP H08106874 A JPH08106874 A JP H08106874A JP 6241615 A JP6241615 A JP 6241615A JP 24161594 A JP24161594 A JP 24161594A JP H08106874 A JPH08106874 A JP H08106874A
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JP
Japan
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filament
circuit
current
particle beam
filament circuit
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Application number
JP6241615A
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English (en)
Inventor
Shuichi Kawashima
島 秀 一 川
Fusao Saito
藤 房 男 斎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィラメントの断線の有無を確実に検出する
ことを可能にする。 【構成】 一電源4に複数のフィラメント31 ,…3n
が並列に接続されているフィラメント回路3をイオン源
とする粒子ビーム装置において、フィラメント回路に並
列に接続されたフィラメント回路と等価な等価回路7
と、フィラメント回路を流れる電流を検出する第1の電
流検出手段5と、等価回路を流れる電流を検出する第2
の電流検出手段8と、第1および第2の電流検出手段の
検出値に基づいてフィラメント回路のフィラメントの断
線の有無を判定する判定手段10と、を備えていること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粒子ビーム装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に粒子ビーム装置のイオン源は図6
に示すようにイオンを生成するイオン生成部1と、イオ
ンを外部へ引出し加速する引出し加速部2に分かれてい
る。イオン生成部1では、電源4に接続されたフィラメ
ント30を加熱することにより熱電子を生成し、フィラ
メント3を陰極、イオン源壁を陽極としてこの間にアー
ク放電を発生させイオン源内の気体をイオン化させてい
る。
【0003】イオン源内の気体を大量にイオン化して粒
子ビーム電流を大きくするためには、フィラメント30
の数を増加させることが必要であるが、電源4は経済
的、空間的制約からフィラメントと同数の構成にするこ
とはせず、一電源4から複数のフィラメント30に通電
するのが一般的である。
【0004】一般にフィラメント30は多頻度又は長時
間の通電等の原因により不規則に断線する。そして熱電
子の放出量はフィラメント30の数に比例するため、こ
のフィラメント30の断線は粒子ビーム電流に直接影響
する。したがってフィラメントの断線を検出することは
粒子ビーム装置保守の点から大変重要である。
【0005】また粒子ビーム装置は高電圧で加速された
荷電粒子がビームダンプなどの金属板に衝突し、そのと
きに発生する放射線などにより放射化されるためフィラ
メント30の断線状態を即座にテスター等で確認するこ
とは困難である。したがって、従来の粒子ビーム装置は
電流測定器5により測定したフィラメント30のフラッ
トトップ時の通電々流が通常より減少していることを検
出しフィラメント断線と判断していた。すなわち、図7
に示すようにフィラメント通電直後はフィラメント30
のインピーダンスが小さいために突入電流が流れる。そ
の後、電流が流れることによりフィラメント30が加熱
され、インピーダンスが増加すると共に通電々流もフラ
ットトップとなる。通電開始から通電々流がフラットト
ップになるまでの時間tを事前に設定しておき、時間t
経過以降の通電々流が通常より減少していることを検出
する。フィラメント電源は電圧一定制御を行っているた
め、通電々流が通常より減少している場合には複数のフ
ィラメント30の総合インピーダンスが増加しているこ
とが判り、フィラメント30が断線していると判断して
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の粒子ビーム装置
においては、フィラメント30のフラットトップ時の通
電々流が通常より減少していることを検出しフィラメン
ト断線と判断していたが、広範な運転条件に対応でき
ず、運転パターンを変化させるとフィラメント断線を検
出できないという問題があった。すなわち、フィラメン
ト電源は電圧一定制御を行っているため電圧基準値が高
いとフィラメント電流が多く流れフィラメント30が多
数本断線しないと断線検出が行えず、電圧基準値が低い
とフィラメント30が断線していなくても断線している
と誤判断してしまうという問題があった。
【0007】また、フィラメント30の並列接続数が増
加すると一本のフィラメント30が断線しても大きなイ
ンピーダンス変化は望めず、フィラメント30の断線検
出設定値は測定誤差や電源制御精度を考慮すると極端に
通常電流に近い値にできないため、多数本のフィラメン
ト30が断線しなければ断線検出が行えないという問題
があった。
【0008】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
であって、一電源に複数のフィラメントが並列接続され
ている場合に、一本のフィラメントが断線してもこれを
確実に検出できる粒子ビーム装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による粒子ビーム
装置は、一電源に複数のフィラメントが並列に接続され
ているフィラメント回路をイオン源とする粒子ビーム装
置において、前記フィラメント回路に並列に接続された
前記フィラメント回路と等価な等価回路と、前記フィラ
メント回路を流れる電流を検出する第1の電流検出手段
と、前記等価回路を流れる電流を検出する第2の電流検
出手段と、前記第1および第2の電流検出手段の検出値
に基づいて前記フィラメント回路のフィラメントの断線
の有無を判定する判定手段と、を備えていることを特徴
とする。
【0010】また本発明により粒子ビーム装置は、一電
源に複数のフィラメントが並列に接続されているフィラ
メント回路をイオン源とする粒子ビーム装置において、
前記フィラメント回路に印加される電圧を検出する電圧
検出手段と、前記フィラメント回路を流れる電流を検出
する電流検出手段と、前記電圧検出手段の検出値に基づ
いて前記フィラメント回路を流れる電流を模擬して求め
る模擬手段と、前記電流検出手段の検出値および前記模
擬手段の出力に基づいて前記フィラメント回路のフィラ
メントの断線の有無を判定する判定手段と、を備えてい
ることを特徴とする。
【0011】
【作用】上述のように構成された本発明の粒子ビーム装
置によれば、フィラメント断線検出が必要な時に、イオ
ン源内のフィラメント回路と等価回路に同時に通電す
る。フィラメント回路内のフィラメントが断線していな
ければ、フィラメント回路と等価回路の通電々流は等し
くなるが、断線していればフィラメント回路のインピー
ダンスは高くなり、フィラメント回路の通電々流の方が
等価回路の通電々流よりも小さくなる。これらの通電々
流の検出値に基づいて判定手段によってフィラメント断
線の有無が判定される。
【0012】また、上述のように構成された本発明の粒
子ビーム装置によれば、イオン源内のフィラメントが断
線していなければ、フィラメント回路の通電々流と模擬
手段から得られるフィラメント正常状態の通電々流は等
しくなる。フィラメントが断線していればフィラメント
回路のインピーダンスは高くなり、フィラメント回路の
通電々流の方が模擬手段から得られるフィラメント正常
状態の通電々流よりも小さくなる。これらの電流値に基
づいて判定手段によってフィラメント断線の有無が判定
される。
【0013】
【実施例】本発明による粒子ビーム装置の第1の実施例
の構成を図1に示す。この実施例の粒子ビーム装置はイ
オン生成部1内に並列接続された複数(n本)のフィラ
メント31 ,〜3n からなるフィラメント回路3と、電
流測定器5と、スイッチ6と、フィラメント回路3と等
価な等価回路7と、電流測定器8と、ゲイン設定器9
と、比較器10とを備えている。
【0014】電流測定器5はフィラメント回路3を流れ
る電流が測定される。等価回路7はスイッチ6を介して
フィラメント回路3と並列に接続され、この等価回路7
を流れる電流は電流測定器8によって測定される。な
お、フィラメント回路3および等価回路7は電源4に接
続されている。ゲイン設定器9は、フィラメント回路3
のn本のフィラメントのうちの1本のフィラメントが断
線したときのフィラメント回路3のインピーダンスが断
線しない場合のインピーダンスのn/(n−1)倍にな
ることを利用して、フィラメトン回路3と等価回路7の
インピーダンス誤差を補正する係数をkとすると、電流
測定器5の測定値をk・n/(n−1)倍に設定して比
較器10に送出する。比較器10は電流測定器8の測定
値とゲイン設定器9の出力とを比較し、ゲイン設定器9
の出力値(フィラメント回路3の電流値)が電流測定器
8の測定値(等価回路7の電流値)以下である場合にフ
ィラメント回路3のフィラメントが断線していると判断
する。
【0015】次に第1の実施例の動作を説明する。フィ
ラメントの断線検出を行う場合は、まずスイッチ6を閉
にし、電源4によりフィラメント回路3と等価回路7に
同時に通電する。そして、電流測定器5に測定されたフ
ィラメント回路3を流れる電流値がゲイン設定器9によ
ってk・n/(n−1)倍され、比較器10に送出され
る。一方、等価回路7を流れる電流は電流測定器8によ
って測定されて比較器10に送られる。そして、比較器
10において、電流測定器8の出力とゲイン設定器9の
出力とが比較され、ゲイン設定器9の出力が小さい場合
(これはフィラメント回路3の少なくとも1本のフィラ
メントが断線している場合)にフィラメント断線と判断
される。
【0016】以上説明したように本実施例によれば、同
一電源からイオン源内のフィラメントと等価回路に同時
に通電しフィラメント断線を検出するため、フィラメン
ト電源の電圧基準値により断線検出が左右されることは
なく、フィラメントが多数本断線しないと断線検出が行
えない不具合や、断線の誤検出という不具合を回避する
ことができる。
【0017】又、フィラメント断線検出設定値は同一電
源を用いた比較であるため電源制御精度を考慮する必要
がない。したがって、フィラメント断線検出設定値を通
常電流に近い値にできるため、フィラメントの並列接続
数が増加しても一本のフィラメントの断線を検出するこ
とができる。
【0018】次に本発明による粒子ビーム装置の第2の
実施例の構成を図2に示す。この実施例の粒子ビーム装
置は図1に示す第1の実施例において、等価回路7をフ
ィラメント回路3のフィラメント31 ,…3n と同数の
並列接続されたフィラメント71 ,…7n に置換えたも
のである。これによりこの第2の実施例の粒子ビーム装
置はより簡便に模擬を行うことができる。なお、この第
2の実施例も第1の実施例と同様の効果を奏することは
言うまでもない。
【0019】次に本発明による粒子ビーム装置の第3の
実施例の構成を図3に示す。この実施例の粒子ビーム装
置は、第1図に示す第1の実施例において、スイッチ
6、等価回路7、電流測定器8、およびゲイン設定器9
を削除し、電圧測定器13および模擬装置14を新たに
設けたものである。電圧測定器13はフィラメント回路
3に印加される電圧、すなわち電源4の電圧を測定す
る。フィラメント回路の電流は電流測定器5に測定さ
れ、測定値が比較器10に送出される。模擬装置14は
フィラメント回路3の電圧に対し、フィラメントが断線
していないときのフィラメント回路3の電流が模擬でき
るように抵抗器14aや増幅器14bで構成されてい
る。比較器10ではフィラメント回路3の電流値と模擬
装置14を介した電流値を比較し、フィラメント回路3
の電流値が模擬装置14を介した電流値より小さければ
フィラメント断線と判断する。
【0020】以上説明したように本実施例によれば、電
源電圧を測定し、フィラメントが断線していないときの
フィラメント回路3の電流を電圧に応じて模擬してフィ
ラメント断線を検出するため、電源4の電圧基準値によ
り断線検出が左右されることはなく、フィラメントが多
数本断線しないと断線検出が行えない不具合や、断線の
誤検出という不具合を回避することができる。
【0021】又、フィラメント断線検出設定値は同一電
源を用いた比較であるため電源制御精度を考慮する必要
がない。したがって、フィラメント断線検出設定値を通
常電流に近い値にできるため、フィラメントの並列接続
数が増加しても一本のフィラメントの断線を検出するこ
とができる。
【0022】次に本発明による粒子ビーム装置の第4の
実施例の構成を図4に示す。この実施例の粒子ビーム装
置は図3に示す第3の実施例において、模擬装置14を
計算機15に置換えたものである。この計算機15はフ
ィラメント回路3に印加される電圧値、(電圧測定器1
3の測定値)に基づいて断線が無い場合のフィラメント
回路3を流れる電流を計算する。そしてこの計算値とフ
ィラメント回路3を実際に流れる電流値(電流測定器5
によって測定される電流値)が比較器10において比較
され、フィラメントの断線検出が行われる。
【0023】この第4の実施例は断線のないフィラメン
ト回路を流れる電流を、電圧測定器13の測定値に基づ
いて計算機15によって求めているため、第3の実施例
に比べてより簡便にフィラメント回路3の模擬を行うこ
とができる。
【0024】次に本発明による粒子ビーム装置の第5の
実施例の構成を図5に示す。この実施例の粒子ビーム装
置は図4に示す第4の実施例において、学習手段16を
新たに設けたものである。この学習手段16は電流測定
器5および電圧測定器13の測定値を記憶し、フィラメ
ント回路3の最新データを計算機15に伝える。そして
計算機15はこの最新データに基づいてフィラメント回
路3に流れる電流を計算し、比較器10に送出する。こ
の実施例は、フィラメント回路3のフィラメントが例え
ば経年変化によって変化してきた場合でもフィラメント
の断線の有無を検出することができる。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、一電
源に複数のフィラメントが並列に接続されている場合
に、フィラメントが1本断線してもこれを確実に検出す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による粒子ビーム装置の第1の実施例の
構成を示すブロック図。
【図2】本発明による粒子ビーム装置の第2の実施例の
構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第3の実施例の構成を示すブロック
図。
【図4】本発明の第4の実施例の構成を示すブロック
図。
【図5】本発明の第5の実施例の構成を示すブロック
図。
【図6】従来の粒子ビーム装置の構成を示すブロック
図。
【図7】フィラメントの通電電流特性を示すグラフ。
【符号の説明】
1 イオン生成部 2 引出加速部 3 フィラメント回路 4 電源 5 電流測定器 6 スイッチ 7 等価回路 8 電流測定器 9 ゲイン設定器 10 比較器 13 電圧測定器 14 模擬装置 15 計算機 16 学習手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一電源に複数のフィラメントが並列に接続
    されているフィラメント回路をイオン源とする粒子ビー
    ム装置において、 前記フィラメント回路に並列に接続された前記フィラメ
    ント回路と等価な等価回路と、 前記フィラメント回路を流れる電流を検出する第1の電
    流検出手段と、 前記等価回路を流れる電流を検出する第2の電流検出手
    段と、 前記第1および第2の電流検出手段の検出値に基づいて
    前記フィラメント回路のフィラメントの断線の有無を判
    定する判定手段と、 を備えていることを特徴とする粒子ビーム装置。
  2. 【請求項2】前記等価回路は前記フィラメント回路のフ
    ィラメントと同数のフィラメントを並列に接続した回路
    であることを特徴とする請求項1記載の粒子ビーム装
    置。
  3. 【請求項3】一電源に複数のフィラメントが並列に接続
    されているフィラメント回路をイオン源とする粒子ビー
    ム装置において、 前記フィラメント回路に印加される電圧を検出する電圧
    検出手段と、 前記フィラメント回路を流れる電流を検出する電流検出
    手段と、 前記電圧検出手段の検出値に基づいて前記フィラメント
    回路を流れる電流を模擬して求める模擬手段と、 前記電流検出手段の検出値および前記模擬手段の出力に
    基づいて前記フィラメント回路のフィラメントの断線の
    有無を判定する判定手段と、 を備えていることを特徴とする粒子ビーム装置。
  4. 【請求項4】前記模擬手段は計算機であることを特徴と
    する請求項3記載の粒子ビーム装置。
  5. 【請求項5】前記電圧検出手段および前記電流検出手段
    の検出データを記憶し、最新のデータを前記計算機に送
    出する記憶手段を更に備え、前記計算機は前記記憶手段
    から送出される最新のデータに基づいて前記フィラメン
    ト回路を流れる電流を計算することを特徴とする請求項
    4記載の粒子ビーム装置。
JP6241615A 1994-10-05 1994-10-05 粒子ビーム装置 Pending JPH08106874A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014048184A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Shibuya Kogyo Co Ltd 電子線検出装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014048184A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Shibuya Kogyo Co Ltd 電子線検出装置
US9632117B2 (en) 2012-08-31 2017-04-25 Shibuya Kogyo Co., Ltd. Electron beam detecting device

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