JPH0810409A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

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JPH0810409A
JPH0810409A JP6148373A JP14837394A JPH0810409A JP H0810409 A JPH0810409 A JP H0810409A JP 6148373 A JP6148373 A JP 6148373A JP 14837394 A JP14837394 A JP 14837394A JP H0810409 A JPH0810409 A JP H0810409A
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JP6148373A
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English (en)
Inventor
Shohachi Ugawa
詔八 鵜川
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Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像表示装置に表示する背景画像に変化性を
持たせることにより、画面の表示状態が臨場感に溢れ、
視覚的な刺激が豊富な弾球遊技機を提供することにあ
る。 【構成】 画面において、図柄の変動が左側と右側と中
央とで一斉に開始される。戦闘機かミサイルが発射さ
れ、UFOを撃破することにより、左側、右側、中央の
順で、図柄の変動が停止される。左側と右側との図柄が
停止表示された時点でリーチが成立すると、画面の背景
画像が、それまでの地球空間を表わす画像101から宇
宙空間を表わす画像103へとスクロールにより変化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ遊技機やコイ
ン遊技機などに代表される弾球遊技機に関し、詳しく
は、打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわれ、画像を
表示する画像表示装置の表示結果が予め定められた特定
の表示態様となった場合に、所定の遊技価値が付与可能
となる弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の弾球遊技機として一般的に知ら
れているものに、たとえば以下のようなものがある。弾
球遊技機には画像表示装置が備えられている。画像表示
装置は、たとえば、CRT(Cathode Ray Tube)やLC
D(Liquid Crystal Display)等を用いて構成される。
画像表示装置は、数字や図柄等の複数種類の識別情報の
画像が順次変動表示されたり、あるストーリーに沿って
キャラクタの画像が変動表示されたりする。そして、こ
れらの変動表示の結果、画像表示装置の表示状態が、あ
る同一種類の識別情報の画像が所定数個揃って停止表示
されたり、キャラクタの画像が所定の結末を表わす状態
で表示されたりするなどの予め定められた特定の表示態
様となった場合に、景品が払出されたり、遊技状態が遊
技者にとって有利となるなどの所定の遊技価値が遊技者
に付与される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の弾球遊技機では、前述したような所定の遊技価値を付
与可能とするか否かを決定する表示結果を導出するため
に変動表示される画像や、その他たとえばメッセージな
どを表示する画像、あるいは、遊技状態が予め定められ
た特定の状態となったことを表わすための画像などのよ
うに、何らかの情報を表わすための情報表示画像が表示
されるときの背景となる画像が、画一的で変化性に乏し
いものであった。したがって、いかに情報表示画像の品
質を向上させたとしても画面の表示状態が臨場感に欠け
るために視覚的な刺激が不足し、画像表示による遊技効
果が十分に発揮されているとはいえなかった。
【0004】本発明は、係る実情に鑑み考え出されたも
のであり、画像表示装置に表示する背景画像に変化性を
持たせることにより、画面の表示状態が臨場感に溢れ、
視覚的な刺激が豊富な弾球遊技機を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、打玉を遊技領域に打込ん
で遊技が行なわれ、画像を表示する画像表示装置の表示
結果が予め定められた特定の表示態様となった場合に、
所定の遊技価値が付与可能となる弾球遊技機であって、
情報を表わす情報表示画像の表示データを記憶する情報
表示画像記憶領域と、該情報表示画像の背景となる背景
画像の表示データを記憶する背景画像記憶領域を有する
表示データ記憶手段と、前記表示データ記憶手段の前記
各領域に含まれ、前記画像表示装置の表示画面に対応す
る読出領域をそれぞれ定め、該それぞれの読出領域から
読出した表示データに基づいて、情報表示画像と背景画
像とを合わせて前記画像表示装置に表示させる画像表示
制御手段とを含み、前記背景画像記憶領域は、背景画像
の表示データを読出領域よりも大きい記憶領域に記憶
し、前記画像表示制御手段は、所定の条件が成立した場
合に、背景画像の表示データの読出領域として異なる所
定の領域を順次定めることにより、背景画像をスクロー
ル表示させることを特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明は、前記画像表示装置
は、複数種類の情報表示画像を可変表示した後、時期を
異ならせて表示結果としての情報表示画像を導出表示
し、予め定められた個数の情報表示画像が表示結果とし
て導出表示された段階で、その導出表示結果が予め定め
られた特定の情報表示画像の組合わせとなった場合に前
記特定の表示態様が成立するように構成されており、前
記所定の条件は、前記予め定められた個数の情報表示画
像が表示結果として導出表示される以前の段階におい
て、既に表示結果として導出表示された情報表示画像が
前記予め定められた特定の情報表示画像の組合せとなる
表示条件を満たしていることであることを特徴とする。
【0007】請求項3記載の発明は、前記所定の条件
は、前記画像表示装置の表示結果が前記特定の表示態様
となったことであることを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1記載の構成により、表示データ記憶手
段において、情報を表わす情報表示画像の表示データを
情報表示画像記憶領域が記憶し、情報表示画像の背景と
なる背景画像の表示データを背景画像記憶領域が記憶す
る。画像表示制御手段は、表示データ記憶手段の各領域
に含まれ、画像表示装置の表示画面に対応する読出領域
をそれぞれ定め、それぞれの読出領域から読出した表示
データに基づいて、情報表示画像と背景画像とを合わせ
て画像表示装置に表示させる。背景画像記憶領域は、背
景画像の表示データを読出領域よりも大きい記憶領域に
記憶する。画像表示制御手段は、所定の条件が成立した
場合に、背景画像の表示データの読出領域として、背景
画像記憶領域における異なる所定の領域を順次定めるこ
とにより、背景画像をスクロール表示させる。
【0009】請求項2記載の構成により、画像表示装置
は、複数種類の情報表示画像を可変表示した後、時期を
異ならせて表示結果としての情報表示画像を導出表示
し、予め定められた個数の情報表示画像が表示結果とし
て導出表示された段階で、その導出表示結果が予め定め
られた特定の情報表示画像の組合わせとなった場合に所
定の遊技価値が付与可能となるための特定の表示態様が
成立する。画像表示装置において予め定められた個数の
情報表示画像が表示結果として導出表示される以前の段
階において、既に表示結果として導出表示された情報表
示画像が予め定められた特定の情報表示画像の組合わせ
となる表示条件を満たしている場合に、画像表示制御手
段が、背景画像の表示データの読出領域として異なる所
定の領域を順次定めることにより、背景画像をスクロー
ル表示させる。
【0010】請求項3記載の構成により、画像表示装置
の表示結果が、所定の遊技価値が付与可能となるための
特定の表示態様となった場合に、画像表示制御手段が、
背景画像の表示データの読出領域として異なる所定の領
域を順次定めることにより、背景画像をスクロール表示
させる。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の弾球遊技機の一実施例につ
いて図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施
例においては、弾球遊技機の一例としてパチンコ遊技機
の構成を示すが、本発明はこれに限られるものではな
く、打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわれ、画像を
変動表示する画像表示装置の表示結果が予め定められた
特定の表示態様となった場合に、所定の遊技価値が付与
可能となる弾球遊技機であれば、すべてに適用すること
が可能である。
【0012】図1は、本実施例に係るパチンコ遊技機の
遊技盤の構成を示す正面図である。パチンコ遊技機の遊
技盤1の前面には、外レール2aと内レール2bとが円
状に植設されている。外レール2aと内レール2bとで
囲まれた領域を遊技領域3という。
【0013】パチンコ遊技機の本体には、遊技盤1の下
方に、遊技者がパチンコ玉の打込みを操作するための打
球操作ハンドル(図示せず)が設けられている。この打
球操作ハンドルを遊技者が操作することにより、パチン
コ玉が1個ずつ発射される。発射されたパチンコ玉は、
外レール2aと内レール2bとの間に形成された誘導路
によって遊技領域3内に導かれる。なお、遊技領域3に
打込まれたパチンコ玉を以下の説明では「打玉」とい
う。
【0014】遊技領域3の中央には、可変表示装置4が
設けられている。可変表示装置4には、LCDを用いて
構成された表示部5が備えられている。可変表示装置4
の下部には、始動記憶表示器6が設けられている。可変
表示装置4の上部には、普通図柄表示器7が設けられて
いる。
【0015】さらに、遊技領域3には、可変表示装置4
の下方に、可変入賞球装置(通称「普通電動役物」)8
が設けられている。可変入賞球装置8は、左右1対の玉
受部材9を備える。玉受部材9は、正面側から見て左右
方向に所定範囲で回動する。玉受部材9は、回動により
左右の部材が閉じた状態と開いた状態とに変化する。図
では、玉受部材9が閉じて、可変入賞球装置8への打玉
の侵入路が狭められた状態が示されている。可変入賞球
装置8には、始動記憶表示器19が設けられている。
【0016】さらに遊技領域3には、可変入賞球装置8
の下方に、可変入賞球装置10が設けられている。可変
入賞球装置10には、大入賞口51が形成されている。
大入賞口51の前面には、大入賞口51の下部に軸支さ
れ、正面側から見て前後方向に所定範囲で回動可能な開
閉板11が設けられている。開閉板11の前後方向の回
動動作により、大入賞口51が開成状態または閉成状態
となる。開閉板11は、透明のプラスチックなどを平板
状に成形して構成されている。大入賞口51の内部に
は、10カウント表示器12が設けられている。10カ
ウント表示器12は、たとえば、7セグメント表示器を
用いて構成する。10カウント表示器12は、大入賞口
51に入賞した打玉の個数を表示する。可変入賞球装置
10の背面側には、入賞玉検出器23と、特定玉検出器
24と、始動玉検出器25とが配設あれている。入賞玉
検出器23は、大入賞口51に入賞した打玉を検出す
る。特定玉検出器24は、大入賞口51に入賞した打玉
のうち、大入賞口51内に形成された特定領域(通称
「Vポケット」)に進入した打玉を検出する。始動玉検
出器25は、可変入賞球装置8に入賞した打玉を検出す
る。なお、背面側に構成されたこれらの検出器23,2
4,25を図では破線で示す。
【0017】さらに、遊技領域3には、正面側から見て
可変表示装置4の左側に、通過口13が設けられてい
る。通過口13は、通過玉を検出するための通過玉検出
器14を備える。また、正面側から見て可変表示装置4
の右側には、普通入賞口16が設けられている。これら
通過口13と普通入賞口16とが設けられている部分
は、通称「肩部」と呼ばれる。表面側から見て通過口1
3と普通入賞口16とのそれぞれの下方の通称「袖部」
と呼ばれる位置には、普通入賞口17a,17bが設け
られている。さらに、表面側から見て可変入賞球装置1
0の左右両側の通称「落とし部」と呼ばれる位置には、
普通入賞口53a,53bが設けられている。さらに、
遊技領域3には、正面側から見て最下部にアウト口55
が設けられている。
【0018】遊技領域に3に打込まれた打玉は、上部か
ら下部へと流下する途中で可変入賞球装置8,10と、
普通入賞口16,17a,17b,53a,53bとの
いずれかの入賞口に入賞するか、または、アウト口55
へ導かれてアウト玉として処理される。可変入賞球装置
10に打玉が入賞した場合は、入賞玉1個に対して15
個の景品玉が遊技者に払出される。可変入賞球装置8と
普通入賞口16,17a,17b,53a,53bとの
いずれかに打玉が入賞した場合は、入賞玉1個に対して
7個の景品玉が遊技者に払出される。このように、可変
入賞球装置10の入賞玉に対して払出される景品玉数
は、それ以外の入賞口の入賞玉に対して払出される景品
玉数よりも相対的に多くなるように設定されている。
【0019】さらに、遊技領域3には、正面側から見た
左右両端部に、サイドランプ18a,18bが設けら
れ、可変表示装置4の左右両脇の上部に、風車ランプ1
5a,15bが設けられている。また、袖部の普通入賞
口17a,17bに袖ランプ22a,22bが設けられ
ている。これらサイドランプ18a,18bと袖ランプ
22a,22bとは、遊技盤面を装飾したり、遊技状態
を遊技者に報知したりして遊技効果を高めるために、遊
技中に必要に応じて点灯する。
【0020】なお、図1では省略しているが、遊技領域
3には、打玉の流下経路を多様化させるための複数の釘
が植立されている。また、同様に図示を省略している
が、前述のサイドランプ18a,18bや袖ランプ22
a,22bの他、遊技領域3やその周辺部に各種のラン
プ類やLED(Light Emitting Diode)類が配設されて
いる。さらに、同様に図示を省略しているが、パチンコ
遊技機には、種々の効果音を発生させるためのスピーカ
が設けられている。
【0021】普通図柄表示器7について説明する。普通
図柄表示器7は、7セグメント表示器により構成されて
いる。普通図柄表示器7は、通過口13を打玉が通過
し、その通過玉を通過玉検出器14が検出したことに応
答して、複数種類の図柄を1個ずつ順次表示する動作を
開始する。この変動表示は所定時間が経過した時点で停
止される。変動表示が停止したときに、普通図柄表示器
7に表示されている図柄が予め定められた種類の図柄で
あった場合には、可変入賞球装置8の玉受部材9が、正
面側から見て外方向へ移動し、可変入賞球装置8の打玉
の進入路が拡げられる。これにより、可変入賞球装置8
に打玉が入賞する確率が高くなる。なお、普通図柄表示
器7にて表示される図柄と、後述する表示部5にて表示
される図柄とを区別するために、普通図柄表示器7の図
柄を「普通図柄」といい、表示部5の図柄を「特別図
柄」という。
【0022】次に、可変入賞球装置8について説明す
る。可変入賞球装置8に打玉が入賞すると、表示部5に
て特別図柄の変動が開始される。すなわち、可変入賞球
装置8は、表示部5における図柄の変動表示に対する始
動口として機能する。可変入賞球装置8に備えられた玉
受部材9は、通常時には、左部と右部とが閉じて、打玉
の進入路が狭められた状態となっている。そして、普通
図柄の変動表示が行なわれ、その変動表示の結果、所定
の種類の普通図柄が停止表示されれば、それに応答し
て、玉受部材9の左部と右部とが開いた状態となり、打
玉の進入路が広げられる。これにより、打玉が可変入賞
球装置8に入賞しやすくなり、表示部5にて特別図柄の
変動表示が行なわれる機会が増える。可変入賞球装置8
に入賞した打玉は、始動玉検出器25により検出され
る。
【0023】なお、変動条件成立手段の1つである始動
口としての可変入賞球装置8は、本実施例のような玉受
部材を備えた入賞口ではなく玉受部材のない入賞口や通
過式に構成してもよい。また、特別図柄の変動が開始さ
れる条件は、特定の入賞口や通過口に打玉が入賞または
通過したことに限らず、所定数個(たとえば20個)の
打玉が発射される毎に成立するようにしてもよい。
【0024】可変入賞球装置8に設けられた始動記憶表
示器19は、通過口13を打玉が通過したことが記憶さ
れていることを表示する。通過口13を打玉が通過すれ
ば、通常は、所定時間(0.002秒)が経過した時点
で普通図柄表示器7にて普通図柄の変動表示が行なわれ
るが、その時点で、先の打玉が通過口13を通過したこ
とに応答して既に普通図柄表示器7にて変動表示が行な
われている最中であるときは、通過口13を打玉が通過
したことが、一旦、記憶される。そして、普通図柄表示
器7の変動表示が停止し、次の回の変動表示が開始可能
な状態となったときに、記憶に基づいて普通図柄の変動
表示が開始される。
【0025】始動記憶表示器19は、通過口13を打玉
が通過したことが記憶されているときには点滅する。通
過口13を打玉が通過したことは、最大4回分が記憶さ
れる。但し、始動記憶表示器19は、記憶の個数を表示
するようには構成されていない。普通図柄の変動表示
は、後述する特別図柄の変動表示に比べて、表示結果に
応じて遊技者に付与される遊技価値が相対的に小さい。
したがって、遊技中に遊技者が通過口13を打玉が通過
した回数を気にすることは極めて稀である。そのため、
本実施例では、始動記憶表示器19を記憶の有無のみを
表示し、記憶の数までは表示しないように構成してい
る。これにより、始動記憶表示器19の組立コストが低
減される。
【0026】次に、表示部5について説明する。表示部
5は、LCD表示器231(図26参照)の画像表示面
である。可変入賞球装置8に打玉が入賞すると、表示部
5にて左側、中央、右側の3つの領域のそれぞれにおい
て、複数種類の特別図柄が変動表示される。この変動表
示が停止したときの左側、中央、右側の3つの特別図柄
の組合わせが、予め定められた特定の組合わせとなれ
ば、「大当り」が発生する。大当りが発生すると、可変
入賞球装置10が打玉が入賞しにくい遊技者にとって不
利な状態(以下、これを「第2の状態」という)から、
打玉が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(以下、
これを「第1の状態」という)となる。大当りが発生
し、可変入賞球装置10が第1の状態となっている状態
を特定遊技状態という。
【0027】なお、表示部5には、前述の特別図柄の変
動表示の他、パチンコ遊技機の電源が投入されてから最
初に可変入賞球装置8に打玉が入賞するまでと、特別図
柄の変動表示が終了してから所定時間次の特別図柄の変
動表示が行なわれない場合となどに、遊技者に対して、
所定の情報を提供したり、視覚的に楽しませたりするた
めのデモンストレーション画面や、特定遊技状態にある
ときに、遊技効果を高めるための大当り画面などが表示
される。表示部5の表示内容の詳細については、他の図
面を参照して後述する。
【0028】可変入賞球装置8に打玉が入賞した時点
で、先の打玉の可変入賞球装置8への入賞に応答して既
に表示部5にて特別図柄の変動表示が行なわれていた
り、その変動表示の結果に基づいて特定遊技状態となっ
ていたりしたときには、可変入賞球装置8に打玉が入賞
したことが、一旦、記憶される。なお、以下の説明で
は、前述した通過口13を打玉が通過したことの記憶を
「普通始動記憶」といい、可変入賞球装置8に打玉が入
賞したことの記憶を「特別始動記憶」という。特別始動
記憶がある場合には、始動記憶表示器6が点灯する。特
別始動記憶は、最大4回分が記憶される。始動記憶表示
器6は、4個のLEDを有し、これら4個のLEDのう
ちの記憶数に応じた個数のLEDを点灯する。遊技者
は、特別始動記憶に対しては、記憶の有無のみならず記
憶の数についても高い関心を持っている。したがって、
本実施例では、始動記憶表示器6を記憶の有無のみなら
ず、記憶数をも表示するように構成している。
【0029】ここで、普通始動記憶と特別始動記憶とに
ついて、さらに詳細に説明する。前述したように、通過
口13を打玉が通過した時点で、先の打玉が通過口13
を通過したことに応答して既に普通図柄の変動表示が行
なわれている最中であれば、その打玉が通過口13を通
過したことが普通始動記憶として記憶される。また、可
変入賞球装置8に打玉が入賞した時点で、先の打玉の可
変入賞球装置8への入賞に応答して既に特別図柄が変動
表示されている最中であったり、特定遊技状態となって
いたりするときは、その打玉の可変入賞球装置8への入
賞が特別始動記憶として記憶される。
【0030】普通始動記憶と特別始動記憶とは、制御回
路60(図2参照)に含まれるRAMに記憶される。そ
して、普通始動記憶の場合は、普通図柄表示器7の変動
表示が停止し、次の回の変動表示が開始可能な状態とな
ったときにRAMの所定の記憶領域が参照され、普通始
動記憶がある場合に、それが読出されて次の回の普通図
柄の変動表示が行なわれる。同様に、特別始動記憶の場
合には、表示部5の特別図柄の変動表示が終了し、か
つ、表示結果に基づいて特定遊技状態となっていた場合
は、その特定遊技状態が終了し、次の回の特別図柄の変
動表示が開始可能な状態となったときに、RAMの所定
の領域が参照され、特別始動記憶がある場合は、それが
読出されて次の回の特別図柄の変動表示が行なわれる。
これらの制御は、制御回路60において、基本回路26
(図2参照)が遊技制御用プログラムに従って行なう。
なお、制御回路60および基本回路26の構成について
は後述する。
【0031】普通始動記憶と特別始動記憶とは、それぞ
れ、先の打玉の通過に応答して普通図柄の変動表示が行
なわれている最中、および、先の打玉の入賞に応じて特
別図柄の変動表示が行なわれている最中のみにRAMに
記憶されるのではない。通過口13を打玉が通過すれ
ば、必ず一度はそのことがRAMに記憶される。また、
可変入賞球装置8に打玉が入賞すれば、必ず一度はその
ことがRAMに記憶される。ただし、打玉の通過および
打玉の入賞が記憶された時点で、それぞれ、普通図柄の
変動表示および特別図柄の変動表示が行なわれていなけ
れば、直ちに、RAMから記憶が読出され、その記憶に
基づいて普通図柄の変動表示および特別図柄の変動表示
を行なうための処理が開始される。この場合、RAMか
ら読出された、打玉が通過したことの記憶および打玉が
入賞したことの記憶は消去される。このように、直ちに
読出されて消去される記憶ではなく、その時点で行なわ
れている普通図柄の変動表示および特別図柄の変動表示
が終了した後に読出される記憶のことを、それぞれ、特
に、普通始動記憶と特別始動記憶という。
【0032】次に、可変入賞球装置10について説明す
る。可変入賞球装置10には、前述したように大入賞口
51が形成されている。大入賞口51は、正面側から見
て前後方向に所定範囲で傾動可能な開閉板11により、
開成状態または閉成状態となる。開閉板11は、ソレノ
イド21により駆動される。可変入賞球装置10は、通
常時には、開閉板11が閉じて、大入賞口51に打玉が
入賞することが不可能な第2の状態となっている。そし
て、前述したように、可変入賞球装置8に打玉が入賞し
たことに基づいて、表示部5にて特別図柄の変動表示が
行なわれ、その変動表示が終了した時点で、所定の特別
図柄の組合わせが表示されていれば大当りが発生する。
大当りが発生すれば、可変入賞球装置10は、開閉板1
1を傾動させて開いた状態にし、大入賞口51に打玉が
入賞することが可能な第1の状態となる。
【0033】可変入賞球装置10の第1の状態は、開閉
板11が開いてから29.5秒が経過するか、または、
大入賞口51に打玉が10個入賞するかのうちのいずれ
か早いほうの条件が成立したことにより終了して、開閉
板11が閉じて可変入賞球装置10が第2の状態とな
る。
【0034】大入賞口51の内部には、特定領域(Vポ
ケット)が設けられている。大入賞口51に入った打玉
が、この特定領域に入賞すれば、その入賞玉が、特定玉
検出器24により検出される。なお、以下の説明では、
特定領域に入賞した打玉を「特定入賞玉」といい、特定
領域に打玉が入賞したことを「V入賞」という。特定入
賞玉が検出されると、その回の可変入賞球装置10の第
1の状態が終了してから、再度、可変入賞球装置10が
第1の状態に駆動制御される。これを「繰返し継続制
御」という。この繰返し継続制御により、可変入賞球装
置10は、最大16回連続して第1の状態となる。以下
の説明では、繰返し継続される1回目〜16回目の第1
の状態をそれぞれ第1〜第16ラウンドという。
【0035】可変入賞球装置10に設けられた10カウ
ント表示器12は、大入賞口51に入賞した打玉の個数
を表示する。前述したように、可変入賞球装置10の1
回の第1の状態を終了させる2つの条件のうちの1つ
が、大入賞口51への入賞玉が10個に至ることであ
る。10カウント表示器12の個数表示により、遊技者
に、大入賞口51の入賞玉が10個に至ったことが報知
される。
【0036】前述した遊技盤1の構成により、打玉が遊
技領域3に打込まれ、上部から下部へ流下する途中で、
通過口13を通過すれば、普通図柄表示器7において普
通図柄の変動表示が開始される。普通図柄の変動表示が
停止した時点で、予め定められた特定の種類の普通図柄
が表示されている場合には、可変入賞球装置8の玉受部
材9が開いて、可変入賞球装置8に打玉が入賞しやすい
状態となる。さらに打玉が遊技領域3に打込まれ、その
打玉が可変入賞球装置8に入賞すれば、表示部5におい
て特別図柄の変動表示が開始される。そして、特別図柄
の変動表示が停止した時点で、予め定められた特定の特
別図柄の組合わせが表示されている場合には、可変入賞
球装置10の開閉板11が開いて、可変入賞球装置10
が第2の状態から第1の状態となる。可変入賞球装置1
0が第1の状態となることにより、打玉の大入賞口51
への入賞率が通常時と比較して大幅に高くなる。さら
に、大入賞口51に入賞した打玉が、特定領域に進入す
れば、可変入賞球装置10の第1の状態が繰返し継続さ
れる。遊技者は、本実施例のパチンコ遊技機を用いて、
これらの一連のパチンコ遊技を楽しむ。
【0037】図2は、本実施例のパチンコ遊技機に用い
られる制御回路の構成を示すブロック図である。本実施
例のパチンコ遊技機では、図示した制御回路60によ
り、パチンコ遊技が所定の手順で制御される。制御回路
60は、制御用プログラムに従ってパチンコ遊技機の各
種機器を制御するための基本回路26と、この基本回路
26からの制御指令を受けて駆動する各種の機能別の回
路とを含む。機能別の回路としては、アドレスデコード
回路27と、初期リセット回路28と、クロック用リセ
ットパルス発生回路29と、スイッチ入力回路30と、
7セグメントLED/LED/ランプ回路31、ランプ
/ソレノイド情報出力回路32と、LCD制御回路33
とがある。さらに、制御回路60は、電源回路35を含
む。
【0038】基本回路26の内部には、制御用プログラ
ム等を記憶しているROM(Read Only Memory)と、そ
の制御用プログラムに従って制御動作を行なうためのC
PU(Central Processing Unip )と、CPUのワーク
用メモリとして機能するRAM(Random Access Memor
y)と、I/O(Input/Output)ポート等とが設けられ
ている。なお、基本回路26の内部構成については図示
を省略する。
【0039】アドレスデコード回路27は、基本回路2
6から送られてきたアドレス信号を解読(デコード)
し、基本回路26の内部に含まれるROM、RAM、I
/Oポート等のうちのいずれかを選択するための信号を
出力する回路である。アドレスデコード回路27から出
力される信号は、チップセレクト信号として基本回路2
6またはスイッチ入力回路30に送られる。
【0040】初期リセット回路28は、電源投入時に基
本回路26をリセットするための回路である。この初期
リセット回路28から送られてきた初期リセットパルス
に応答して、基本回路26がパチンコ遊技機を初期化す
る。
【0041】クロック用リセットパルス発生回路29
は、基本回路26に定期リセット用のクロックパルスを
供給するための回路である。基本回路26のCPUは、
クロック用リセットパルス発生回路29から定期的に送
られてくるリセットパルスに応答して、所定のゲーム制
御用プログラムを先頭から繰返し実行させるためのリセ
ット処理を行なう。
【0042】スイッチ入力回路30は可変入賞球装置1
0の大入賞口51に入賞した打玉を検出するための入賞
玉検出器23と、大入賞口51の内部に設けられた特定
領域に入賞した打玉を検出するための特定入賞玉検出器
24と可変入賞球装置8に入賞した打玉を検出するため
の始動玉検出器25と、通過口13を通過した打玉を検
出するための通過玉検出器14とのそれぞれからの検出
信号を基本回路26へ送信するための回路である。
【0043】7セグメントLED/LED/ランプ回路
31は基本回路26からの制御信号に従って、特別図柄
用の始動記憶表示器6と、普通図柄表示器7と、10カ
ウント表示器12と、普通図柄用の始動記憶表示器19
との点灯を制御するための回路である。
【0044】ランプ/ソレノイド情報出力回路32は、
基本回路26からの制御信号に従って、可変入賞球装置
8の玉受部材9を駆動するためのソレノイド20と、可
変入賞球装置10の開閉板11を駆動するためのソレノ
イド21を制御する。さらに、ランプ/ソレノイド情報
出力回路32は、基本回路26からの制御信号に従っ
て、風車ランプ15a,15bと、サイドランプ18
a,18bと、袖ランプ22a,22bなどの点灯を制
御する。さらに、ランプ/ソレノイド情報出力回路32
は、基本回路26から与えられるデータ信号に基づい
て、表示部5(図1参照)における特別図柄の変動表示
による大当りの発生に関する大当り情報と、可変入賞球
装置8への打玉の入賞個数のうち実際に表示部5におけ
る特別図柄の変動表示の始動に使用された個数などを示
すための有効始動情報と、確率変動(後述)に関する情
報とをホストコンピュータであるホール用管理コンピュ
ータ等に対して出力する。
【0045】LCD制御回路33は、基本回路26から
の制御信号に従って、LCD制御基板34へ表示制御信
号を送る。さらに、LCD制御回路33は、LCD制御
基板34に対して、直流の+12Vと、交流のAC24
Vの電圧とを供給する。LCD制御基板34は、表示部
5を駆動制御するための基板である。LCD制御回路3
3からLCD制御基板34へ送られる表示制御信号の中
には、LCD_D0〜D7と、LCD_STARTと、
LCD_STROBEとがある。LCD制御基板34
は、表示部5を制御するとともに、スピーカへ制御信号
を送る。本実施例では、表示部5における画像の表示を
制御するための制御系と、スピーカからの効果音の発生
を制御するための制御系とを同一のLCD制御基板34
に備えている。これにより、パチンコ遊技機に備える制
御基板の数を減らすとともに、表示部5の表示状態の併
わせて適正なタイミングで効果音を発生させるようにし
ている。
【0046】電源回路35はAC24Vの交流電源に接
続されて、パチンコ遊技機に対して、+30V,+L
V,+12V,+5V(Vcc用)の複数種類の直流電
圧と、AC24Vの交流電圧とを供給するための回路で
ある。
【0047】次に、図3ないし図10を参照して、表示
部5における特別図柄の変動表示について説明する。
【0048】図3は、特別図柄の変動表示の制御に用い
られるランダムカウンタの種類とその内容とを示す説明
図である。ランダムカウンタとは、プログラムにより乱
数をカウントするための手段である。本実施例のパチン
コ遊技機では、特別図柄の変動表示を制御するためにラ
ンダム1,2,3,6の4種類のランダムカウンタが用
いられる。これらランダムカウンタの値が、パチンコ遊
技中の所定のタイミングで読出され、その値に基づいて
表示部5における特別図柄の変動表示が制御される。さ
らに、図3では、変形例の構成として確率変動(後述)
を決定するためのランダム7と、大当り画面(後述)の
種類を選択するためのランダム8と、飾り図柄の表示を
制御するためのランダム9の内容を示している。
【0049】ランダム1は、表示部5における特別図柄
の変動表示の結果を大当りとするか否かを事前に決定す
るためのランダムカウンタである。大当り発生させるか
否かを事前に決定する手順については、図4を参照して
後述する。ランダム1は、「0」〜「229」の範囲で
0.002秒ごとに1ずつカウントアップされる。
【0050】ランダム2は、表示部5における特別図柄
の変動表示の結果を大当り以外とすることが事前に決定
された場合に、左側、中央、右側の3つの領域のそれぞ
れにおいて停止表示させる特別図柄の種類を決定するた
めのランダムカウンタである。ランダム2は、1個のカ
ウンタであるが、その値に基づいて、左側、中央、右側
のそれぞれで停止表示させる特別図柄を決定するための
3つの値が個別に定められる。左側、中央、右側の停止
図柄を定めるためにカウントされる値は「0」〜「1
4」の範囲でカウントされる。ランダム2のカウントア
ップは、0.002秒ごとに1ずつと、割込処理の余り
時間内に所定の周期で1ずつカウントアップされる。
【0051】ここでいう割込処理とは、遊技制御用のメ
インプログラム(後述)のある回の実行中に、次の回の
実行のためのリセット信号が入力されたことに応答して
割込を発生させ、その回のプログラムの実行を中断し
て、プログラムを先頭から再実行することである。そし
て、割込処理の余り時間とは、メインプログラムに含ま
れる主要な各処理命令に従った動作が終了してから次回
の実行のためのリセット信号が入力されて割込が発生す
るまでの時間のことである。
【0052】ランダム3は、特別図柄の変動表示中にリ
ーチを発生させることが事前に決定された場合に、最後
に停止する中央の特別図柄の変動表示の手順を複数種類
の中から選択して決定するためのランダムカウンタであ
る。本実施例では、表示部5において左側、中央、右側
の領域で特別図柄の変動が一斉に開始する。そして、所
定時間が経過した時点で、各領域の変動表示が左側、右
側、中央の順で順次停止する。「リーチ」とは、左側の
変動表示が停止し、続いて右側の変動表示が停止した時
点で、左側と右側とで停止した特別図柄の種類が同一で
あり、さらに、中央の特別図柄が同一種類の図柄で停止
表示されれば、大当りが発生するという状態をいう。リ
ーチを成立させるときの変動表示の手順は、後述するよ
うにリーチ1〜リーチ4の4種類である。ランダム3は
「0」〜「7」の範囲でカウントアップされる。ランダ
ムカウンタの値とリーチの種類との対応関係について
は、図9を参照して後述する。ランダム3のカウントア
ップは、0.002秒ごとに1ずつと、割込処理の余り
時間内に所定の周期で1ずつ行なわれる。
【0053】ランダム6は、リーチ1またはリーチ2の
手順で変動表示を制御することが事前に決定された場合
に、中央の特別図柄の変動表示が停止される直前の変動
動作の内容を決定するためのランダムカウンタである。
リーチ1とリーチ2とでは、中央の特別図柄の変動を停
止させる直前に、変動速度を減速させる。この減速表示
を何図柄分行なうかを決定するのが、ランダム6であ
る。ランダム6の値は「0」〜「5」の範囲でカウント
アップされる。カウンタの値が「0」または「1」であ
れば1図柄分の、値が「2」または「3」であれば2図
柄分の、値が「4」または「5」であれば3図柄分の減
速表示を行なうことが事前に決定される。ランダム6の
カウンタアップは、0.002秒ごとに1ずつと、割込
処理の余り時間内に所定の周期で1ずつ行なわれる。
【0054】ランダム6は、特別図柄の変動表示中にリ
ーチを成立させることが事前に決定された場合に、最後
に停止する中央の特別図柄の変動表示の手順を複数種類
の中から選択して決定するためのランダムカウンタであ
る。本実施例では、後述するようにリーチを成立させる
ときの中央の特別図柄の変動表示をリーチ1〜リーチ4
の4種類の中からいずれか1種類を選ぶようにしてい
る。ランダム6は「0」〜「5」の範囲でカウントアッ
プされる。ランダム6の値とリーチの種類との対応関係
については図9を参照して後述する。ランダム6のカウ
ントアップは、0.002秒ごとに1ずつと、割込処理
の余り時間内に一定の周期で1ずつ行なわれる。
【0055】以下に説明するランダム7とランダム8と
ランダム9とは、本実施例のパチンコ遊技機では用いら
れていないが、変形例の構成として説明する。
【0056】ランダム7は、特別図柄の変動表示の結果
が大当りとなる確率を変動させるか否かを決定するため
のランダムカウンタである。確率変動とは、特別図柄の
変動表示の結果が大当りとなる確率をある所定の条件が
成立したことに基づいて変動させることをいう。この確
率変動制御を行なうか否かを決定するために用いられる
のがランダム7である。本実施例では、特別図柄の変動
表示の結果が所定の図柄の組合わせ(後述)となった場
合に確率変動制御を行なうが、ランダム7を用いて、変
動表示の結果の内容に関係なく確率変動制御を行なうか
否かを決定するように変形してもよい。
【0057】ランダム7は、「0」〜「2」の範囲でカ
ウントアップされる。ランダム7の値が「0」であれば
次回の特別図柄の変動表示の結果を大当りとする確率を
高く設定する。これにより、遊技中に大当りとなる確率
が高まり、遊技者に遊技の興趣を与えることが可能とな
る。
【0058】ランダム8は特別図柄の変動表示の結果、
大当りが発生し、特定遊技状態となっているときに表示
部5に表示される大当り画面の種類を選択するためのラ
ンダムカウンタである。本実施例では大当り画面は1種
類であるが、たとえば、大当り画面の種類を3種類用意
し、その中のいずれかをランダム8の値により選択する
ように変形してもよい。ランダム8は「0」〜「2」の
範囲でカウントアップされる。ランダム8のカウントア
ップは0.002秒ごとに1ずつと、割込処理の余り時
間内に所定の周期で1ずつ行なわれる。
【0059】ランダム9は、飾り図柄を選択するための
ランダムカウンタである。本実施例のパチンコ遊技機
は、飾り図柄を表示するための手段を備えていないが、
たとえば、図1に示した遊技盤1に飾り図柄表示器を設
けてもよい。飾り図柄は、遊技の制御に直接関係するも
のではなく、遊技場側が、たとえば表示された飾り図柄
の種類に応じて、特定遊技状態となっている間に付与さ
れた賞品玉を景品に交換することを義務付けるか、また
は、賞品玉をそのまま遊技に使用することを許可するか
を決定する場合などに用いられる。飾り図柄表示器は、
たとえば、6個のLEDを用いて構成する。これら6個
のLEDにそれぞれ「1」〜「6」の番号を付け、その
番号を飾り図柄とする。特別図柄の変動表示中に所定の
タイミングで飾り図柄の変動表示を行なう。飾り図柄の
変動表示は、6個のLEDのうちの1個ずつを順次点灯
表示して行なう。所定の時間が経過した時点で点灯の変
動を停止させ、その時点で点灯されているLEDの番号
を停止飾り図柄とする。この停止飾り図柄が、ランダム
9の値により事前に決定される。ランダム9は、「0」
〜「5」の範囲でカウンタアップされる。カウンタの値
の「0」〜「5」が飾り図柄の「1」〜「6」にそれぞ
れ対応する。ランダム9のカウンタアップは、0.00
2秒ごとに1ずつと、割込処理の余り時間内に所定の周
期で1ずつ行なわれる。
【0060】本実施例のパチンコ遊技機では、ランダム
2とランダム3とランダム6とのカウントアップが、割
込処理の余り時間内の他に、必ず、0.002秒ごとに
1回行なわれる。従来のパチンコ遊技機では、この種の
ランダムカウンタのカウントアップを割込処理の余り時
間内のみに行なっていた。したがって、割込処理の余り
時間がない場合や短い場合などには、ランダムカウンタ
のカウントアップが行なわれず、たとえば、特別図柄の
変動表示の結果が前回と今回とで同一であったり、長時
間にわたってリーチが成立しなかったりするという不具
合が発生していた。そこで、本実施例では、ランダム1
のみならず、所定の時間内に必ず値が更新されることが
望ましいランダムカウンタのすべてが、少なくとも0.
002秒ごとに1ずつ必ずカウントアップされるように
構成している。この0.002秒というのは、各ランダ
ムカウンタをカウントアップするためのサブルーチンプ
ログラムを含むゲーム制御用プログラムが、定期的にリ
セットされる周期の長さである。また、変形例において
用いるランダム8とランダム9とについても、同様に少
なくとも0.002秒ごとに1ずつ必ずカウントアップ
されるようにしている。ランダム1,2,3,6のカウ
ントアップ処理については、フローチャートを参照して
後述する。
【0061】図4はランダムカウンタの値により大当り
を発生させるか否かを事前に決定するための手順を示す
フローチャートである。同図を参照して、表示部5にお
ける特別図柄の変動表示の結果を大当りとするか大当り
以外とするかを事前に決定し、さらに、左側、中央、右
側の特別図柄の停止図柄の種類を決定するための手順に
ついて説明する。
【0062】大当りとするか大当り以外とするか、ラン
ダム1の値を判定することにより決定する。ランダム1
の値が、「3」であれば大当りとし、「3」以外であれ
ば大当り以外とすることが事前に決定される。また、確
率変動制御が行なわれているときには、ランダム1の値
が、「3」,「5」,「7」,「11」,「13」のい
ずれかであれば大当りとし、それ以外であれば大当り以
外とすることが事前に決定される。ランダム1の値は
「0」〜「229」の230個の値を取り得る。したが
って、確率変動制御が行なわれていないときには、大当
りが発生する確率は1/230であり、確率変動制御が
行なわれているときには、大当りが発生する確率が通常
の5倍の5/230となる。
【0063】大当りとすることが決定された場合は、引
続いて、ランダム2の値を判定することにより、大当り
を発生させるための特別図柄の種類と配列とを決定す
る。大当りを発生させる場合にはランダム2の左側の特
別図柄を決定するためのカウント値を左側と右側と中央
とのすべての特別図柄の種類を決定するための値として
用いる。一方、大当り以外とすることが事前に決定され
た場合は、引続いて、ランダム2の値を判定することに
より、左側と右側と中央とのそれぞれの特別図柄につい
てのカウント値を読出して、左側と右側と中央との特別
図柄の停止図柄の種類が決定される。なお、大当り以外
とする場合に、ランダム2の3種類のカウント値に基づ
いて決定された特別図柄の組合わせ配列が、偶然、大当
りとなる図柄の組合わせ配列となる場合は、中央の特別
図柄を決定するためのカウント値に「3」を加算し、強
制的にはずれ図柄の組合わせ配列で特別図柄の変動表示
が停止されるように調整する。
【0064】図5は、ランダム2の値と、左側、中央、
右側の特別図柄の停止図柄の種類との対応関係を示す説
明図である。特別図柄は、「0」〜「9」の10種類の
数字図柄と、「イカ」、「カニ」、「ロボット」、「火
星人」、「タコ」の5種類のキャラクタ図柄を含む。左
側、中央、右側の図柄の種類を決定するためのランダム
2の3つの値の「0」〜「9」が、数字図柄の「0」〜
「9」にそれぞれ対応する。また、ランダム2の3つの
値の「10」〜「14」がキャラクタ図柄の「イカ」、
「カニ」、「ロボット」、「火星人」、「タコ」にそれ
ぞれ対応する。
【0065】これら15種類の特別図柄が表示部5にお
いて変動表示され、その変動表示の結果は、左側、中
央、右側の停止図柄がすべて同一種類の図柄であれば大
当りが発生する。また、大当りの発生が、数字図柄の
「3」,「5」,「7」のうちのいずれかの図柄が3個
揃った組合わせである場合に、その大当りの発生に応じ
て特定遊技状態となり、その特定遊技状態が終了した時
点以降から普通図柄の確率変動の制御が行なわれる。こ
れら「3」,「5」,「7」の3つの数字図柄を特に
「確率変動図柄」という。
【0066】次に、図6ないし図10を参照して、表示
部5における特別図柄の変動表示の制御について説明す
る。
【0067】図6は、特別図柄の変動状態の種類を示す
説明図である。特別図柄の変動状態には、A〜Hの8種
類の変動状態がある。変動状態Aでは、一定の速度で図
柄が変動表示される。変動状態Bでは、1.000秒間
にて徐々に変動速度を遅くして最終的に変動を停止させ
る。この変動状態Bでは、3図柄分の変動が行なわれ
る。変動状態Cでは、1図柄分の変動を0.300秒間
にて行なう一定の速度で図柄を変動させる。変動状態D
では、0.400〜1.200秒間にて徐々に変動速度
を遅くして最終的に変動を停止させる。変動状態Dで
は、1〜3図柄分の変動が行なわれる。変動状態Eと変
動状態Fとでは、変動状態Cと同様に1図柄分の変動が
0.300秒間にて行なわれる一定の速度で図柄が変動
される。
【0068】変動状態Gでは、1図柄分の変動を0.1
00秒間にて行なう一定の速度で図柄が変動される。変
動状態Hでは、大当りの対象となる特別図柄の図5に示
した図柄配列における2図柄分手前の図柄から変動が開
始され、対象となる特別図柄通過するまでゆっくりとし
た速度で図柄が変動される。このときの図柄の変動速度
は、1図柄分の変動を0.600秒間にて行なう速度で
ある。このゆっくりとした変動表示が行なわれている以
外の変動表示中には、1図柄分の変動を0.100秒間
にて行なう早い速度で図柄が変動される。
【0069】図7は、大当りを発生させず、また、リー
チも成立させないとき(以下、「通常時」という)にお
ける特別図柄の変動表示の制御手順を示すタイミングチ
ャートである。可変入賞球装置8(図では始動口)に打
玉が入賞すると、その入賞玉が始動玉検出器25(図1
参照)により検出される。その検出パルスが立上がるタ
イミングで、基本回路26(図2参照)のCPUによ
り、ランダム1とランダム2の値が抽出され、基本回路
26のRAMに格納される。
【0070】続いて、CPUは、可変入賞球装置8への
打玉の始動入賞が検出されてから0.002秒後に、検
出パルスの立下がりのタイミングで、RAMに格納され
ているランダム1の値を読出し、読出した値に基づい
て、特別図柄の変動表示の結果を大当りとするか否かを
事前に決定する。大当りとするか否かを事前に決定する
処理は、図4に示した手順で行なう。このランダム1の
値の読出しと判定処理とともに、CPUは、ランダム2
の値の読出しを行なう。同図に示す制御手順において
は、ランダム1の値の判定により、大当りを発生させな
いことが事前に決定され、さらに、ランダム2の3種類
の値(図3参照)により、リーチも成立させないことが
事前に決定される。
【0071】通常時において、左側、中央、右側の特別
図柄の変動表示の具体的な手順は以下のとおりである。
基本回路26は、CPUによる決定結果に基づいてLC
D制御回路33(図2参照)に制御指令を送り、LCD
制御回路33は、この制御指令に基づいて表示制御信号
をLCD制御基板34(図2参照)におくる。これによ
り、表示部5において可変入賞球装置8への打玉の入賞
が検出されてから0.006または4.686秒が経過
した時点で左側、中央、右側の特別図柄の変動が一斉に
開始される。
【0072】打玉の入賞が検出されてから、図柄の変動
が開始されるまでの間隔を0.006秒とするか4.6
68秒とするかは、前回の特別図柄の変動表示が大当り
以外で終了した場合には、その変動表示が終了した時点
が、また、前回の特別図柄の変動表示が大当りで終了し
た場合には、その大当りの発生に応答した特定遊技状態
が終了した時点が、打玉の入賞が検出された時点より前
の1分以内であったか否かによって決定する。前記いず
れかの時点が1分以内であれば、0.006秒が経過し
た時点で図柄の変動が開始され、1分以内でなければ
4.668秒が経過した時点で図柄の変動が開始され
る。
【0073】始動入賞が検出されてから特別図柄の変動
表示が開始されるまでの時間が2つ設定されているのは
以下の理由による。パチンコ遊技機の電源が投入されて
から最初の始動入賞に基づいて特別図柄の変動表示を行
なう場合には、遊技者は、特別図柄の変動表示の内容を
ほとんど認識していない。このまま特別図柄の変動表示
を行なったとしても、さまざまに工夫を凝らした特別図
柄が変動表示による遊技効果が十分に発揮されず、却っ
て遊技者に不満感を抱かせることになる。そこで、本実
施例のパチンコ遊技機では、パチンコ遊技機の電源が投
入されてから最初の始動入賞に基づいて特別図柄の変動
表示を行なう場合には、他の場合よりも図柄の変動表示
が開始されるタイミングを遅延させている。この遅延さ
せた時間にて特別図柄の変動表示に関する情報を表した
画像を表示する。このときに表示される画面を以下の説
明では「変動開始前デモンストレーション画面(単に
「変動開始前デモ画面」)という。
【0074】また、ある回の特別図柄の変動表示が終了
した時点で、または、特定遊技状態が終了した時点で、
特別始動記憶がない場合にも、同様に特別図柄の変動表
示の開始タイミングを遅延させる。この場合は、遊技者
に変動表示の内容を認識させるという目的ではなく、特
別図柄の変動表示を連続的に行なう状態を発生しやすく
して、遊技者に興趣を与えるという効果が狙いである。
すなわち変動表示の開始タイミングを遅延させることに
より、変動表示の所要時間が長くなり、その分だけ特別
図柄の始動入賞が記憶されやすくなる。しかも、実際に
図柄が変動表示されている時間は変わらないので、表示
制御用のプログラムを別途改良したり、複雑なプログラ
ムモジュールを時間の変更に伴なって複数用いたりする
ことがなくなるので、パチンコ遊技機の組立コストの上
昇を極力防止することができる。
【0075】一方、所定の時間内に可変入賞球装置8に
打玉が入賞した場合や、変動表示が終了した時点または
特定遊技状態が終了した時点で、特別始動記憶があった
場合には、遊技者に変動表示の内容を認識させる格別の
処理は必要ではなく、また、既に変動表示が連続的に行
なわれる状態が発生しているので、変動表示の開始タイ
ミングを遅延させる必要はない。この場合には、可変入
賞球装置8に始動入賞があった時点または前回の変動表
示が終了した時点もしくは特定遊技状態が終了した時点
で特別始動記憶があったことに基づいて、変動表示を行
なう処理が開始された時点から0.006秒が経過した
時点で左側、右側、中央の特別図柄の変動表示が開始さ
れる。このように、本実施例では、パチンコ遊技機の状
態に応じて特別図柄の変動表示のタイミングを切換え
て、無駄なく遊技効果が高められるようにしている。
【0076】左側の特別図柄に対しては、変動を開始し
てから5.000秒間にて変動状態Aの表示制御が行な
われる。なお、()内の変動時間は短縮変動(後述)を
行なうときの時間である。5.000秒が経過した時点
で、ランダム2の値により事前に決定された停止図柄
(以下「予定停止図柄」)の図柄配列における3図柄分
手前の図柄が停止位置にセットされ、その後、変動状態
Bの表示制御が行なわれる。変動状態Bの表示制御は
1.000秒間行なわれ、その間に3図柄分の変動が行
なわれて、最終的に予定停止図柄が停止表示される。
【0077】右側の特別図柄に対しては、変動を開始し
てから6.000秒間にて変動状態Aの表示制御が行な
われ、続いて、1.000秒間にて変動状態Bの表示制
御が行なわれる。変動状態Bでは、左側の変動表示と同
様に、予定停止図柄の3図柄分手前の図柄が停止位置に
セットされ、その後、1.000秒間で3図柄分の変動
を行ない、最終的に予定停止図柄が停止表示される。
【0078】中央の特別図柄に対しては、変動を開始し
てから7.000秒間にて変動状態Aの表示制御が行な
われ、続いて、1.000秒間にて変動状態Bの表示制
御が行なわれる。変動状態Bでは、左側と右側の変動表
示と同様に、予定停止図柄の3図柄分手前の図柄が停止
位置にセットされ、その後、その3図柄分を変動させ
て、最終的に、予定停止図柄が停止表示される。
【0079】図8および図9は、最終的に大当りを発生
させるとき(以下「大当り時」)を含むリーチを成立さ
せるとき(以下「リーチ時」)の変動表示の制御手順を
示すタイミングチャートである。なお、リーチ時のうち
最終的に大当りを発生させないリーチを成立させるとき
を「はずれリーチ時」という。
【0080】図8を参照して、リーチ時には、可変入賞
球装置8への打玉の入賞が検出され、その検出パルスが
立上がるタイミングで、基本回路26のCPUにより、
ランダム1とランダム2の値が抽出され、RAMに格納
される。
【0081】続いて、CPUは、始動入賞が検出されて
から0.002秒後に、検出パルスの立下がりのタイミ
ングで、RAMに格納されているランダム1の値を読出
し、読出した値に基づいて、特別図柄の変動表示の結果
を大当りとするか否かを事前に決定する。さらに、CP
Uは、ランダム2の値の読出しを行なう。以上の手順
は、図7に示した通常時の制御手順と同様である。
【0082】リーチ時には、始動入賞が検出されてから
0.002秒後にさらに以下の処理を行なう。CPU
は、ランダム1の値の判定により、大当りを発生させる
ことを事前に決定した場合と、読出したランダム2の3
種類の値がリーチを成立させることを示している場合と
に、ランダム3とランダム6の値の抽出を行なう。さら
に、図3を参照して説明した変形例にて用いるランダム
7とランダム8とランダム9とは、このタイミングで抽
出される。
【0083】その後、左側と右側と中央との特別図柄の
変動表示が一斉に開始される。変動表示が開始される時
期は、通常時と同様に、始動入賞の検出パルスが立上が
ってから0.006秒後と4.686秒後とのうちのい
ずれかである。リーチ時の左側の変動表示と右側の変動
表示との制御手順は、通常時の手順と同様である。
【0084】図9を参照して、リーチ時の中央の変動表
示について説明する。リーチ時の中央の変動表示の手順
は、リーチ1〜リーチ4の4種類がある。これら4種類
のリーチのうちのいずれか1種類がランダム3の値によ
り選択される。ランダム3の値が「0」であればリーチ
1が選択される。ランダム3の値が「1」または「2」
であればリーチ2が選択される。ランダム3の値が
「3」または「4」または「6」であれば、リーチ3が
選択される。ランダム3の値が「5」または「7」であ
れば、リーチ4が選択される。リーチ1〜リーチ4のい
ずれの手順においても、変動表示が開始されてから7.
000秒間は変動状態Aの表示制御が行なわれ、7.0
00秒が経過した時点(図の「ハ」の時点)で、左側と
右側とで停止表示されてリーチを成立させている特別図
柄と同じ種類の図柄が停止位置にセットされる。ハの時
点では、図8に示すように既に左側の変動表示が停止
し、続いて、右側の変動表示が停止した時点である。な
お、短縮変動時には、変動状態Aの期間が3.600秒
に短縮される。
【0085】ハの時点以降のリーチ1〜リーチ4のそれ
ぞれの制御手順を個別に説明する。リーチ1では、その
後4.800〜13.800秒間にて変動状態Cの表示
制御が行なわれる。変動状態Cでは、1図柄分の変動を
0.300秒で行なう一定の速度で、16〜46図柄分
の変動が行なわれる。次に、予定停止図柄の図柄配列に
おける1〜3図柄分前の図柄が停止位置にセットされた
時点から変動状態Dの表示制御に切換えられ、変動速度
を減速させる。1〜3図柄分のうちの何図柄分前から減
速させるかは、ランダム6の値により決定する。決定さ
れた図柄数に応じて1〜3図柄分の変動が0.400〜
1.200秒間にて行なわれ、最終的に、予定停止図柄
が停止表示される。
【0086】リーチ2では、ハの時点から4.500秒
間にて変動状態Eの表示制御が行なわれる。変動状態E
では、1図柄分の変動を0.300秒間で行なう一定の
速度で15図柄分の変動が行なわれる。その後、変動状
態Fの表示制御が行なわれる。変動状態Fでは、変動状
態Eと同様に1図柄分の変動を0.300秒間で行なう
一定の速度で4.800〜9.300秒間にて16〜3
1図柄分の変動が行なわれる。
【0087】その後、リーチ1と同様に、予定停止図柄
の1〜3図柄分のうちのいずれかの図柄分より前の図柄
が停止位置にセットされた時点から変動状態Dの表示制
御に切換えられ、減速制御が開始される。何図柄分前か
ら減速制御を開始するかは、リーチ1と同様にランダム
6の値により決定する。ランダム6の値が「0」または
「1」であれば1図柄分前から、値が「2」または
「3」であれば2図柄分前から、値が「4」または
「5」であれば3図柄分前からそれぞれ減速制御が開始
される。変動状態Dでは、0.400〜1.200秒間
にて徐々に変動速度を遅くして、1〜3図柄分のうちの
ランダム6の値により決定した図柄分だけ変動を行な
い、最終的に予定停止図柄を表示した状態で変動を停止
させる。
【0088】リーチ3では、ハの時点から、変動状態E
の表示制御が行なわれる。1図柄分の変動を0.300
秒間にて行なう一定の速度で15図柄分の変動が4.5
00秒間にて行なわれる。その後、変動と一時停止とを
繰返す表示制御が行なわれる。始めに、変動状態Gの表
示制御が1.300秒間にて行なわれる。変動状態Gで
は、1図柄分の変動を0.100秒間にて行なう一定の
速度で13図柄分変動させる。次に、図柄の変動が0.
400秒間にて一時停止される。次に、再び変動状態G
の表示制御が1.600秒間にて行なわれ、16図柄分
の変動が行なわれる。その後、再び0.400秒間にて
変動が一時停止される。その後、再び変動状態Gの表示
制御が1.600〜1.700秒間にて行なわれ、16
〜17図柄分の変動の後、最終的に予定停止図柄が停止
された状態で変動を停止させる。
【0089】リーチ4では、ハの時点から変動状態Eの
表示制御が行なわれ、4.500秒間にて15図柄分の
変動が行なわれる。その後、変動状態Hの表示制御が行
なわれ、6.900〜7.500秒間にて44〜45図
柄分の変動が行なわれた後、最終的に予定停止図柄が表
示された状態で変動が停止される。
【0090】このように、本実施例のパチンコ遊技機で
は、リーチ時に、リーチ1〜リーチ5の複数の制御手順
の中のいずれかを無作為的に選択して実行する。したが
って、遊技者は、従来のようにリーチが成立するたびに
同一の制御手順が繰返されていた場合と比べて変化性に
富んだ面白味のある遊技を行なうことができる。
【0091】また、リーチ1およびリーチ2では、変動
表示が停止する直前の減速を開始するタイミングをラン
ダムカウンタの値により随時選択するようにしている。
従来のパチンコ遊技機では、減速が開始するタイミング
が一律であった。したがって、遊技者は、当該パチンコ
遊技機に慣れてくると、減速が開始されるときに表示さ
れている図柄の種類を見て停止図柄を予測できるように
なってしまい、遊技の面白味を低減させる原因となって
いた。一方、本実施例のように減速を開始するタイミン
グをさまざまに異ならせれば、遊技者は変動停止前に停
止図柄を予測することができないので、変動が完全に停
止するまで大当りの発生に対する期待感を遊技者に抱き
続かせることができる。
【0092】さらに、リーチ2、リーチ3およびリーチ
4では、変動状態Eの表示制御を行なうときには、後述
するように、表示画面の背景をある種類から別の種類へ
と切換えるようにして、遊技者に視覚的な刺激を与え、
遊技効果を高めるようにしている。
【0093】図10(A)は、特別図柄の変動表示の終
了と大入賞口51の開放/閉鎖との時間的関係を示すタ
イミングチャートである。特別図柄の変動表示が開始さ
れ、左側の図柄が停止し、続いて、右側の図柄が停止
し、最後に中央の図柄が停止して、変動表示が終了した
時点で、停止図柄の組合わせが判定される。停止図柄の
組合わせが同一種類の特別図柄が3個揃った大当りとな
っていれば、変動表示が終了した時点から5.000秒
が経過した時点で大入賞口51が開放状態となる。大入
賞口51の開放状態は、29.500秒が経過するか、
または、大入賞口51内に10個の打玉が入賞するかの
うちのいずれか早いほうの条件が成立した時点で終了す
る。また、大入賞口51が開放状態であるときにV入賞
があったときは、その回の開放状態が終了してから2.
000秒が経過した時点で、再度、大入賞口51が開放
状態となる。
【0094】図10(B)は、大入賞口51の開放/閉
鎖と、次の回の特別図柄の変動表示の開始との時間的関
係を示すタイミングチャートである。ある回の特定遊技
状態が終了し、開放状態となっていた大入賞口51が閉
鎖状態となった時点で、特別始動記憶(前述)があった
場合には、12.500秒または10.500秒が経過
した時点で、その始動記憶に基づいた次の回の変動表示
を行なうための処理が開始される。12.500秒と1
0.500秒とのいずれの時間が経過した時点で処理を
開始するかは、その回の特定遊技状態中に大入賞口51
に打玉が入賞したか否かによって決定される。その回の
特定遊技状態中に少なくとも1個の打玉が大入賞口51
に入賞した場合には、12.500秒が経過した時点で
処理が開始される。また、その回の特定遊技状態中に大
入賞口51に打玉が全く入賞しなかった場合には、1
0.500秒が経過した時点で処理が開始される。処理
が開始されると、ランダム1とランダム2の値が抽出さ
れ、RAMに格納される。
【0095】その後、0.002秒が経過した時点すな
わち大入賞口51が閉鎖されてから12.502秒また
は10.502秒が経過した時点でランダム1の値の読
出しと判定処理が行なわれ、さらに、ランダム2の値の
読出しが行なわれる。これらランダム1とランダム2の
値の抽出、格納、読出、判定などは、図7および図8に
示した可変入賞球装置8に入賞した打玉の検出パルスの
立上がりおよびタッチ下がりに応答した処理に対応す
る。そして、さらに0.004秒が経過した時点すなわ
ち次の回の処理が開始されてから0.006秒が経過し
た時点で次の回の特別図柄(図では左側のみ示す)の変
動が開始される。
【0096】図10(C)は、ある回の特別図柄の変動
表示の終了と次の回の特別図柄の変動表示の開始との時
間的関係を示すタイミングチャートである。ある回の変
動表示が開始され、左側の図柄が停止し、続いて、右側
の図柄が停止し、最後に、中央の図柄が停止して、変動
表示が終了した時点で、停止図柄の組合わせが判定され
る。その時点で、特別始動記憶(前述)があった場合に
は、0.500秒または3.120秒が経過した時点
で、その始動記憶に基づいた次の回の変動表示を行なう
ための処理が開始される。0.500秒と3.120秒
とのいずれの時間が経過した時点で処理を開始するか
は、その回の変動表示の手順の種類によって決定する。
その回の変動表示が通常時の手順またはリーチ1の手順
で行なわれたときには、0.500秒が経過した時点で
処理が開始される。また、その回の変動表示がリーチ
2,3,4のうちのいずれかの手順で行なわれたときに
は、3.120秒が経過した時点で処理が開始される。
処理が開始されると、ランダム1とランダム2の値が抽
出され、RAMに格納される。
【0097】その後、0.002秒が経過した時点すな
わち停止図柄の組合わせの判定処理から0.502秒ま
たは3.122秒が経過した時点でランダム1の値の読
出しと判定処理が行なわれ、さらに、ランダム2の値の
読出しが行なわれる。これらランダム1とランダム2の
値の抽出、格納、読出し、判定などは、図7および図8
に示した可変入賞球装置8に入賞した打玉の検出パルス
の立上がりおよび立下がりに応答した処理に対応する。
そして、さらに0.004秒が経過した時点すなわち次
の回の処理が開始されてから0.006秒が経過した時
点で次の回の左側の図柄の変動が開始される。
【0098】このように、本実施例のパチンコ遊技機で
は、特別始動記憶に基づいて特別図柄の変動表示を連続
的に行なう場合に、前の回の変動表示が終了した時点か
ら次の回の変動表示が開始する時点までの間隔を前の回
の変動表示の制御手順の種類により長くしたり短くした
りする。通常時(リーチ以外)またはリーチ1では、制
御手順の内容に従来と格別異なるところがないので、比
較的短い0.500秒が経過した時点で次の回の処理を
開始する。一方、リーチ2,3,4は、その制御手順の
内容が図9に示したように遊技効果を高めるための種々
の工夫が凝らされたものとなっている。これらの工夫に
よる効果を十分に引出すために、比較的長い3.120
秒が経過した時点で次の回の処理を開始するようにして
いる。
【0099】次に、図11ないし図15を参照して、普
通図柄の変動について説明する。図11は、普通図柄の
表示態様を示す説明図である。普通図柄表示器7は、7
セグメント表示器を用いて構成される。その7セグメン
ト表示により、普通図柄として、「0」〜「9」,
「A」,「J」,「P」,「H」,「L」,「−」の1
6種類の図柄が順に表示される。1個の図柄の表示時間
は0.064秒であり、16種類の図柄をすべて表示し
終わる1周期の時間が1.024秒である。
【0100】図12は、普通図柄の表示を制御するため
に用いられるランダムカウンタの種類とその内容を示す
説明図である。普通図柄用のランダムカウンタとして
は、普通図柄の変動表示の結果を当りとするか否かを事
前に決定するためのランダム4と、変動表示の結果の予
定停止図柄を決定するためのランダム5とがある。ラン
ダム4は、「3」〜「12」の範囲で0.002秒ごと
に1ずつカウントアップされる。また、ランダム5は
「0」〜「15」の範囲で、0.002秒ごとに1ずつ
と、割込処理の余り時間内に所定の周期で1ずつカウン
トアップされる。なお、ランダム4のカウントアップを
0.002秒ごとに1ずつ加算するのに加えて、さら
に、割込処理の余り時間内に所定の周期で1ずつ加算す
るように変形してもよい。
【0101】従来、ランダム5のように普通図柄の予定
停止図柄を決定するためのランダムカウンタは、専ら割
込処理の余り時間内にカウントアップしていた。したが
って、割込処理の余り時間が短い場合または全くない場
合には、ランダムカウンタの値が更新されず、複数回の
連続した変動表示の結果がすべて同一種類の図柄である
という単調な遊技状態が生ずるおそれがあった。そこ
で、本実施例では、前述の特別図柄用のランダム2,
3,6と同様に、普通図柄用のランダム5についても、
割込処理の余り時間内のカウントアップとともに、0.
002秒ごとに必ず1ずつカウントアップするようにし
ている。
【0102】図13は、ランダム5の値と普通図柄の予
定停止図柄の種類との対応関係を示す説明図である。ラ
ンダム5の値により、普通図柄の予定停止図柄が決定さ
れる。ランダム5の値の「0」〜「15」に、普通図柄
の「0」〜「9」,「A」,「J」,「P」,「H」,
「L」,「−」がそれぞれ対応付けられている。
【0103】図14は、ランダム4の値に基づいて変動
表示の結果を当りとするか否かを事前に決定し、さら
に、ランダム5の値に基づいて変動表示の結果の予定停
止図柄を決定する手順を示すフローチャートである。ラ
ンダム4の値が「3」〜「12」のうちの「3」であれ
ば、普通図柄の変動表示の結果を当りとすることが事前
に決定される。ランダム4の値が「3」以外であれば、
当り以外とすることが事前に決定される。
【0104】また、確率変動制御により高確率状態とな
っているときには、ランダム4の値が「3」〜「12」
のうちの「3」〜「11」であれば、普通図柄の変動表
示の結果を当りとすることが事前に決定され、ランダム
4の値が「12」であれば、当り以外とすることが事前
に決定される。確率変動制御が行なわれていない通常確
率時には、普通図柄の変動表示の結果が当りとなる確率
は1/10である。また、確率変動制御が行なわれてい
る高確率時には、普通図柄の変動表示の結果が当りとな
る確率は、通常確率時の9倍の9/10である。
【0105】当りとすることまたは当り以外とすること
が事前に決定されれば、続いて、ランダム5の値を用い
て、変動表示を終了させたときに最終的に停止表示する
普通図柄の種類を決定する。当り以外とする場合には、
ランダム5の値を抽出し、その値に対応する普通図柄
(図13参照)を普通図柄の予定停止図柄とする。この
とき、抽出した値により、偶然、当り図柄である
「3」,「5」,「7」が選ばれた場合には、それぞれ
の次の値に対応する図柄である「4」,「6」,「8」
を選択するようにし、強制的に予定停止図柄を当り以外
の図柄にする。
【0106】当りとする場合にも予定停止図柄はランダ
ム5の値を用いて決定する。ただし、当りの場合には、
ランダム5の値と予定停止図柄の種類とを以下のように
対応付ける。ランダム5の値が「0」〜「4」であれば
「3」の図柄が予定停止図柄として選択される。また、
値が「5」〜「9」であれば、「5」の図柄が選択され
る。さらに、値が「10」〜「15」であれば、「7」
の図柄が選択される。
【0107】図15は、普通図柄の変動表示と通過口1
3(図示では「普通図柄用ゲート」)の打玉の通過と、
可変入賞球装置8(図示では「普通電動役物」)の開放
/閉鎖との時間的関係と、確率変動制御の手順とを示す
タイミングチャートである。
【0108】図15(a)は、普通図柄の変動/停止と
通過口13(普通図柄用ゲート)の打玉の通過との時間
的関係を示すタイミングチャートである。通過口13を
打玉が通過すると、その通過玉が通過玉検出器14(図
1参照)により検出される。その検出パルスが立上がる
タイミングで、基本回路26(図2参照)のCPUによ
り、ランダム4の値が抽出され、基本回路26のRAM
に格納される。
【0109】続いて、CPUは、通過玉が検出されてか
ら0.002秒が経過した時点で、RAMに格納されて
いるランダム4の値の読出しおよび判定と、ランダム5
の値の抽出とを行ない、それと同時に、普通図柄の変動
を開始する。CPUは、RAMに格納されているランダ
ム4の値を読出し、読出した値に基づいて、普通図柄の
変動表示の結果を当りとするか否かを事前に決定する。
さらに、CPUは、ランダム5の値を抽出し、その値に
基づいて、予定停止図柄を決定する。当りとするか否
か、および、予定停止図柄を事前に決定する処理は図1
4に示した手順で行なわれる。
【0110】普通図柄の変動が開始されてからは、16
種類の図柄を1周期が1.024秒の一定の速度で順次
変動させる。そして、25.000秒が経過した後は、
予定停止図柄が表示された時点で変動を停止させる。2
5.000秒が経過した時点から変動が停止するまでの
時間は、予定停止図柄の種類により0〜0.960秒か
かる。
【0111】図15(b),(c)は、普通図柄の変動
/停止と、可変入賞球装置8(普通電動役物)の開放/
閉鎖との時間的関係を示すタイミングチャートである。
(b)は通常確率時の手順を示し、(c)は高確率時の
手順を示す。
【0112】同図(b)を参照して、普通図柄の変動が
停止した時点で、その停止図柄の種類がチェックされ
る。停止図柄が「3」,「5」,「7」のうちのいずれ
かの図柄であった場合には、変動が停止した時点から
0.002秒が経過した時点で可変入賞球装置8の玉受
部材9(図1参照)が正面側から見て外方向へ回転し、
可変入賞球装置8への打玉の進入路が広げられた開放状
態となる。可変入賞球装置8は0.500秒間にて開放
状態となり、その後玉受部材9が正面側から見て内方向
へ回転し可変入賞球装置8への打玉の進入路が狭められ
て閉鎖状態となる。その後、再び通過口13を打玉が通
過して普通図柄の変動表示が行なわれ、当りが発生する
まで可変入賞球装置8は閉鎖状態となる。一方、可変入
賞球装置8が閉鎖状態となった時点で、普通始動記憶が
ある場合は、閉鎖状態となった時点でランダム4の値の
抽出と格納が行なわれ、その後0.002秒が経過した
時点で格納されているランダム4の値の読出および判定
と、ランダム5の値の抽出とが行なわれ、同時に、次の
回の普通図柄の変動表示が開始される。その変動表示の
結果値が発生すれば、前述の手順が繰返される。
【0113】同図(c)を参照して、高確率時には、普
通図柄の変動が停止してから0.002秒が経過した時
点で可変入賞球装置8が開放状態となる。開放状態は、
2.800秒間継続され、その後7.000秒間閉鎖状
態となる。その後、再び可変入賞球装置8が開放状態と
なり、開放状態が2.800秒間継続された後、可変入
賞球装置8が閉鎖状態となる。このように、高確率時に
は、可変入賞球装置8が7.000秒間の閉鎖状態を挟
んで2.800秒間ずつ2回開放状態となるので、通常
確率時と比較して、打玉が可変入賞球装置8へ入賞する
確率が大幅に高くなる。なお、可変入賞球装置8の2回
目の開放状態が終了してから以降の手順は通常確率時と
同様である。
【0114】図15(d)は、確率変動制御の手順を示
すタイミングチャートである。図示した条件装置とは、
表示部5(図1参照)のことである。条件装置の作動状
態とは、表示部5にて特別図柄の変動表示が行なわれた
結果、大当りが発生し、それに応答して特定遊技状態中
の大当りデモ画面が表示されている状態である。図示し
た2つの作動状態の開始時点が、特別図柄の変動表示の
表示結果が導出された時点である。条件装置(表示部
5)にて特別図柄が変動表示され、その表示結果が
「3」,「5」,「7」のうちのいずれかの図柄が3個
揃った大当り図柄の組合わせとなった場合には、その大
当りの発生による特定遊技状態(条件装置の作動状態)
が終了した時点から確率変動制御が開始され、普通図柄
の変動表示の結果が当りとなる確率および特別図柄の変
動表示の結果が大当りとなる確率がそれぞれ高確率状態
となる。確率変動制御が、その後に、表示部5における
特別図柄の変動表示の結果が「3」,「5」,「7」以
外の図柄が3個揃った大当り図柄の組合わせによって発
生した時点で終了する。
【0115】次に、図16ないし図20を参照して、表
示部5の画面表示例について説明する。
【0116】図16(a)〜(g)および図17(a)
〜(g)は、パチンコ遊技機の電源が投入されてから、
最初に可変入賞球装置8へ打玉が入賞したことに応答し
て特別図柄の変動表示が行なわれ、その変動表示が終了
するまでの画面の表示例を示す画面構成図である。電源
が投入された時点から最初の可変入賞球装置8への打玉
の入賞に応答した特別図柄の変動表示が開始される時点
までの間には、図16(a)に示した通常のデモンスト
レーション画面(以下、「通常デモ画面」という)が表
示される。通常デモ画面には、表示部5に表示されるス
トーリーの内容を紹介するためのメッセージがテロップ
として表示される。
【0117】その後、可変入賞球装置8への打玉の入賞
が検出されると、図16(b),(c)に示した特別図
柄の変動開始前のデモンストレーション画面(以下「変
動開始前デモ画面」という)が表示される。本実施例で
は、図示したように、地球が謎のUFO軍団の襲来を受
け、地球軍が地球を防衛するためにUFO軍団と戦闘す
るというストーリーが表示される。始めに、地球軍の基
地から戦闘機が飛び立つシーンを表わす図16(b)の
画面が表示され、その後、戦闘機が空を飛行するシーン
を表わす図16(c)の画面が表示される。
【0118】その後に表示される図16(d)〜(g)
および図17(a)〜(g)は、情報表示画像の一つで
ある特別図柄を変動表示させるための画面(以下「図柄
変動画面」という)である。図16(d)に示したよう
に、図柄変動画面では、始めに、戦闘機が飛行するシー
ンの画像を背景にし、特別図柄の変動が停止する位置
に、初期設定された図柄が表示される。その初期設定図
柄に続く図柄を表したUFO軍団が向こう側からこちら
へと飛行するシーンを表わす画像が表示される。
【0119】次に、図16(b)に示すように、特別図
柄の変動が開始される。本実施例の特別図柄の変動は、
特別図柄を付けたUFOが向こう側からこちらへと飛行
するシーンを画面の左側と中央と右側とのそれぞれで表
示することにより、特別図柄の変動が表示される。図柄
の変動は、左側と右側と中央とで一斉に開始される。左
側と右側と中央とのそれぞれの特別図柄の変動を停止さ
せるタイミングがくると、地球軍の戦闘機からミサイル
が発射され、該当するUFOを撃破する。UFOが撃破
されると、そのUFOに付けられていた特別図柄が図柄
の停止表示位置に表示される。図16(f)は、左側の
UFOが撃破されて、「7」の特別図柄が停止表示され
た状態を示す。
【0120】続いて、右側の特別図柄の変動を停止させ
るタイミングがくると、戦闘機から右側のUFOに対し
てミサイルが発射され、図16(g)に示すように右側
のUFOが撃破されて特別図柄が停止位置に表示され
る。その後、図17(a)に示すように、中央のUFO
のみが飛行して来るシーンが表示され、中央の特別図柄
の変動を停止させるタイミングがくると、同様に、戦闘
機からミサイルが発射されて中央のUFOが撃破され、
図17(b)に示すように、中央の特別図柄が停止位置
に表示される。この時点で、左側と右側と中央との3つ
の特別図柄の停止図柄の組合わせが確定する。この停止
図柄の組合わせが、同一種類の図柄の組合わせであれ
ば、大当りが発生する。大当りが発生すると、図17
(c)に示したように、「FEVER」の画像がさらに
追加されて表示される。前述した図17(a)〜(c)
は、リーチ1の表示制御に対応する画面の表示例であ
る。次に、リーチ2,3,4の表示制御に対応する画面
の表示例について図17(d)〜(g)を参照して説明
する。なお、リーチが成立するまでの画面表示例は、リ
ーチ1と同様図16(a)〜(g)に示したとおりであ
る。図17(d)は、図9に示したリーチ2,3,4の
変動状態Eの表示制御が開始された時点で表示される画
面である。リーチが成立すると、画面の背景画像が、そ
れまでの地球空間を表わす画像101から宇宙空間を表
わす画像103へとスクロールにより移動する。そし
て、図17(e)に示すように、宇宙空間の画像103
を背景とした状態で、中央のUFOのみが変動する状態
が表示され、図17(f)に示すように、図柄が停止表
示されるタイミングでUFOが撃破され、中央の特別図
柄の停止図柄が決定する。この時点で、左側と右側と中
央との3つの停止図柄の組合わせが確定し、図17
(g)に示すように、大当りが発生すれば、「FEVE
R」の画像がさらに追加されて表示される。
【0121】図18は、図17(d)を参照して説明し
た地球空間の画像101から宇宙空間の画像103へと
背景画像を切換えるための構成を説明するための模式図
である。本実施例のパチンコ遊技機では、表示部5のコ
ントロールするLCD制御基板34(図2参照)の内部
に画像表示制御回路を含む。画像表示制御回路の基本的
な構成は、従来と格別異なる点がないので、図示を省略
する。画像表示制御回路は、表示画面に表示する画像の
データを一時的に記憶するためのVRAM(Video Rand
om Access Memory)を含む。このVRAMに記憶されて
いる画像のデータが読出されて画面に表示される。図1
8は、特別図柄の変動表示中に背景として表示される画
像のデータを記憶するための領域を示している。一点鎖
線で区切られた領域が、1つの画面に表示される画像デ
ータの記憶領域に相当する。
【0122】図示したように、本実施例では、背景画像
を記憶するための領域を3つ分の画面の画像データ、す
なわち、表示部5に同時に表示できる画像データの3倍
の容量のデータを記憶することが可能なサイズにしてい
る。この記憶領域に、地球空間の画像101のデータ
と、宇宙空間の画像103のデータとを併わせて記憶さ
せ、リーチが成立する前には、図における下部の地球空
間の画像101のデータを読出して表示し、リーチが成
立すると、画像データの読出領域を徐々に図における上
部へ移動させて、背景画像をスクロールさせる。そし
て、最終的に図の上部の画像データを読出して背景画像
として画面に表示する。このように、1画面分の画像デ
ータの記憶領域よりも大容量の記憶領域に背景画像を記
憶させ、必要に応じて読出領域を徐々に移動させること
により、図17(d)に示したように画面の背景部分を
スムーズに変化させて臨場感のある画像表示を行なうこ
とができる。また、通常デモ画面において、ストーリー
紹介用テロップ、機種名、製造メーカー名を情報表示画
像として背景画像をスクロールさせてもよい。さらに
は、背景画像のスルロールをリーチ以外の図柄変動画面
において行ってもよい。
【0123】図19は、大当りが発生した後の特定遊技
状態中に表示されるデモンストレーション画面(以下
「大当りデモ画面」という)の表示例を示す画面構成図
である。図19(a)に示すように、大当りデモ画面に
は、左上部に、情報表示画像の一つである今回の大当り
の組合わせ図柄の種類を表わす画像が表示され、画面の
右上部に情報表示画像の一つである特定遊技状態中にそ
のラウンドにて大入賞口51へ入賞した打玉の個数を表
示するための数字の画像が表示され、さらに、画面の中
央上部に情報表示画像の一つである大入賞玉の個数をア
ナログ表示するためのグラフ画像が表示される。画面の
下部には引続き地球軍の戦闘機の画像が表示される。そ
して、所定時間が経過すると、画面の中央に光の画像が
表示される。
【0124】その後、図19(b)に示すように、中央
の光の画像に切換えて、情報表示画像の一つである第1
ラウンドであることを表わす「1 ROUND」の文字
の画像が表示され、併わせて、敵側のキャラクタが表示
される。続いて、図19(c)に示すように、ラウンド
を表わす文字の画像が消去され、敵側のキャラクタが戦
闘機を攻撃するシーンが表示される。この画面が表示さ
れている間に、V入賞があれば、図19(d)に示すよ
うに、戦闘機からミサイルを発射し、敵側のキャラクタ
を撃破するシーンが表示される。これにより、遊技者
は、V入賞があったことを知ることができる。また、図
19(c),(d)の大入賞玉の個数を表示するための
数字の画像とグラフ画像とは、それぞれその時点で入賞
した大入賞玉の個数を表示した例を示している。これら
の画像表示により、遊技者は、大入賞玉の個数を容易に
知ることができる。また、図19(a)〜(d)の背景
画像をスクロールさせて表示することにより臨場感のあ
る画像表示が行われる。
【0125】図20は、特定遊技状態が終了する直前か
ら終了する時点までに表示されるデモンストレーション
画面(以下「大当り終了デモ画面」という)の表示例を
示す画面構成図である。第1〜第15の各ラウンドでV
入賞があり、繰返継続制御により、順次、次のラウンド
へ進行し、最後の第16ラウンドが終了すると、図20
(a)に示す画面が表示される。ストーリーとしては、
最終ラウンドまで到達すれば、地球軍側の勝利となり、
その旨を示すメッセージが画面に表示される。続いて、
図20(b)に示すように、最終ラウンドまで至った場
合のストーリーの終了を表わす「THE END」の画
像が表示される。
【0126】一方、第1〜第15ラウンドのいずれかの
ラウンドでV入賞がないままに29.5秒が経過するか
または大入賞口51への入賞玉の個数が10個に至り、
そのラウンドが終了した場合には、その時点で特定遊技
状態が終了する。この場合には、図20(c)に示すよ
うに、敵側のキャラクタが地球を攻撃するシーンが表示
され、併わせて、地球軍側が敗北した旨を表わすメッセ
ージが表示される。その後、図20(d)に示すよう
に、最終ラウンドまで至らなかった場合のストーリーの
終了を表わす「GAME OVER」の画像が表示され
る。
【0127】このように、遊技状態に応じてストーリー
の結末を異ならせ、異なる結末にそれぞれ対応する大当
り終了デモ画面を選択して表示することにより、遊技者
は、各ラウンドでV入賞があり、最終ラウンドまで至っ
てから終了したのか、または、あるラウンドでV入賞が
なく、最終ラウンドまで至らずに終了したのかを容易に
知ることが可能となる。
【0128】以上にパチンコ遊技機の電源が投入されて
から、通常デモ画面、変動開始前デモ画面、図柄変動画
面、大当りデモ画面、大当り終了デモ画面が順次表示さ
れる手順について説明した。可変入賞球装置8での最初
の打玉の入賞に応答して行なわれる遊技は、特定遊技状
態が終了して、大当り終了デモ画面が表示された時点で
終了する。また、特別図柄の変動表示の結果が大当りと
ならなかった場合には、特別図柄の変動表示の結果が導
出された時点すなわち図17(b)または図17(f)
の画面が表示された時点で1回の始動入賞に応答した遊
技が終了する。
【0129】大当り終了デモ画面が表示された時点また
は図柄変動画面において大当り以外の表示結果が導出さ
れた時点から以降は以下の2通りの表示制御が行なわれ
る。前記の時点で特別始動記憶がある場合または1分以
内に可変入賞球装置8へ打玉が入賞した場合には、図1
6(d)の画面が表示され、特別図柄の変動表示が開始
される。一方、前記の時点から1分以上が経過すれば、
その時点から図16(a)に示した通常デモ画面の表示
が開始される。通常デモ画面が表示されている間に再度
可変入賞球装置8へ打玉が入賞すれば、それに応答して
図16(b),(c)に示した変動開始前デモ画面が表
示され、それ以降は前述した表示例の手順が繰返され
る。
【0130】このように、変動開始前デモ画面は、電源
が投入されてから最初の可変入賞球装置8への打玉の入
賞に応答して特別図柄の変動表示が行なわれる場合と、
可変入賞球装置8への1回の打玉の入賞(以下「特別始
動入賞」という)または特別始動記憶に応答した一連の
遊技(以下「特別始動入賞に応じた遊技」という)が終
了した時点で特別始動記憶に基づいてまたは1分以内に
特別始動入賞があったことに基づいて特別図柄の変動表
示を行なう場合とに表示される。この変動開始前デモ画
面を表示するか否かは、図7および図8における特別図
柄の変動を開始させるタイミングを始動入賞があってか
ら0.006秒が経過した時点とするかまたは4.68
6秒が経過した時点とするかを切換えることに対応す
る。1回の特別始動入賞に応じた遊技が、特別図柄の変
動表示が大当り以外で終了するか、または、特定遊技状
態が終了するかにより終了すれば、その時点から1分間
は終了時点で表示されていた画面が継続して表示され
る。たとえば、特別図柄の変動表示が大当り以外で終了
した場合には、その表示結果を導出した状態の画面が1
分間表示される。また、特定遊技状態が終了すれば、そ
の遊技状態に応じた2種類の大当り終了デモ画面のうち
のいずれかが表示された状態が1分間継続される。
【0131】特別始動入賞に応じた遊技が終了した時点
で記憶されている特別始動記憶または1分以内の特別始
動入賞に基づいて次の回の特別図柄の変動が開始される
までは、前回の特別始動入賞に応じた遊技の終了時の画
面が表示される。一方、前回の特別始動入賞に応じた遊
技が終了した時点から1分間経過した後に次の回の特別
始動入賞があった場合は、その特別始動入賞が検出され
てから0.006秒が経過した後に変動開始前デモ画面
の表示が開始され、その後4.680秒が経過した時点
で特別図柄の変動が開始される。
【0132】図21は、特別始動入賞または特別始動記
憶があった場合に、表示する画面の種類を選択する手順
を示すフローチャートである。特別図柄の変動表示を行
なうことが可能になった状態で、特別始動入賞または特
別始動記憶(総称して図21では「始動入賞」という)
があるか否かが判定され(S11)、始動入賞があれば
(S11にてY)、続いて、通常デモ画面が表示中であ
るか否かが判定される(S12)。通常デモ画面が表示
中であれが(S12にてY)、通常デモ画面に切換えて
変動開始前デモ画面を表示する(S13)。変動開始前
デモ画面を4.680秒間表示した後、次に、図柄変動
画面を表示する(S14)。一方、S12にて通常デモ
画面が表示中でなければ(S12にてN)、S13の変
動開始前デモ画面の表示処理を省略してS14の図柄変
動画面の表示を行なう。
【0133】以上の手順により、特別始動入賞または特
別始動記憶があった場合に、通常デモ画面が表示されて
いるか否かをS12にて判定して、前回の特別始動入賞
または特別始動記憶に応答した遊技が終了してから1分
以上が経過しているか否かが判定されている。
【0134】次に、図22ないし図25を参照して、本
実施例のパチンコ遊技機の遊技制御の処理手順につい
て、特にランダムカウンタのカウント処理を詳細にして
説明する。
【0135】図22(a)は、遊技制御用のメインプロ
グラムの処理手順を示すフローチャートである。このメ
インプログラムに従って、基本回路26(図2参照)の
内部のCPUがパチンコ遊技機を制御する。メインプロ
グラムは、遊技中にクロック用リセットパルス発生回路
29(図2参照)から0.002秒ごとに発せられるリ
セット信号に応答して1回ずつ実行される。メインプロ
グラムが実行されると、CPUは、始めにスタックをセ
ットする(S31)。次に、CPUは、基本回路26の
内部のRAMの記憶内容が正常であるか否かをチェック
する(S32)。CPUは、RAMの記憶内容が正常で
なければ(S32にてN)、RAMを初期化する(S3
3)。一方、CPUは、RAMの記憶内容が正常であれ
ば(S32にてY)、各種のLEDやランプ類を制御す
るために7セグメントLED/LED/ランプ回路31
やランプ/ソレノイド情報出力回路32(図2参照)な
どのサブCPUに対するコマンドをセットする(S3
4)。
【0136】次に、CPUは、パチンコ遊技機に異常が
あることを表わす警告信号が送られてきているか否かを
チェックする(S35)。この警告信号は、パチンコ遊
技機の内部の障害や外的な不正行為などに起因する異常
を検出する回路(図示せず)から発せられる。CPU
は、警告信号が送られていなれば(S35にてN)、特
別図柄プロセス処理と普通図柄プロセス処理とを行なう
(S36)。また、CPUは、警告信号が送られていれ
ば(S35にてY)、S36の各プロセス処理を省略し
て次へ進む。続いて、CPUは、スイッチ入力回路30
(図2参照)に制御指令を送り、スイッチ入力処理を行
なって入賞玉検出器23や特定玉検出器24などの各種
のスイッチからの入力状態をチェックする(S37)。
【0137】CPUは、S33またはS37に続いて、
ランダム1〜6をカウントアップするための各ランダム
の作成処理を行なう(S38)。なお、S38は図にお
いて1つのブロックで示されているが、実際は、図22
(b)、図23、図24、図25に示すように、ランダ
ムカウンタの種類ごとに個別のサブルーチンプログラム
が実行される。続いて、CPUは、基本回路26のI/
Oポートを介して各種の機能別の回路へ制御指令を送る
ためのI/O出力処理を行なう(S39)。
【0138】次に、CPUは、割込回数フラグが「0」
であるか「1」であるかをチェックする(S40)。割
込回数フラグとは、メインプログラムが実行されるあめ
の割込処理が発生した所定回ごと(たとえば2回ごと)
に「1」がセットされ、他の回では「0」がセットされ
たフラグである。CPUは、割込回数が「1」であれば
(S40にて=1)、普通図柄表示器7にて普通図柄の
変動表示を行なうための普通図柄制御処理を行なう(S
41)。また、CPUは、割込回数が「0」であれば
(S40にて=0)、S41の普通図柄制御処理を省略
して次へ進む。
【0139】これにより、普通図柄制御処理は、プログ
ラムが実行される全ての回で行なわれるのではなく、割
込回数フラグの設定により予め定められた回数ごとに行
なわれる。メインプログラムは0.002秒ごとに実行
されるが、普通図柄表示器7への制御はそれほど短い間
隔で行なう必要がない。そこで、本実施例では、普通図
柄表示器7に対する制御動作をメインプログラムの所定
回ごとの実行においてのみ行なうようにし、CPUへの
負荷を軽減するようにしている。
【0140】これ以降は、次の回のメインプログラムを
実行させるための割込処理が行なわれるまでの余り時間
となる。CPUは、この余り時間内に所定の周期でラン
ダム2,3,5,6をカウントアップするための各ラン
ダムの作成処理を実行する(S42)。CPUは、割込
を指令するためのリセット信号が入力されるまで、S4
2の各ランダムの作成処理を繰返し実行する。図3を参
照して説明した各種のランダムカウンタのカウントアッ
プのタイミングのうち、0.002秒ごとに1ずつ加算
するタイミングが前記S38に相当する。また、割込処
理の余り時間内に所定の周期で1ずつカウントアップす
るタイミングが、前記S42に相当する。従来は、ラン
ダム1とランダム4のみをS38のタイミングでカウン
トアップし、その他のランダム2,3,5,6などはS
42にて割込処理の余り時間内にカウントアップしてい
た。そのため、余り時間が短い場合や全くない場合など
には、S42のステップが実行されないことがあった。
【0141】その結果、ランダム2,3,5,6などの
値に基づいて決定される内容、たとえば、ランダム2の
場合には特別図柄の通常時の予定停止図柄などが更新さ
れないで次の回の変動表示が行なわれ、前回と全く同一
の種類の特別図柄の組合わせで変動表示が停止するとい
う状態が連続してしまって、遊技状態が単調になり、遊
技者に飽きられてしまうという不具合が発生していた。
【0142】また、変形例に示したランダム7のように
確率変動を行なうか否かを決定するためのランダムカウ
ンタについては、確率変動図柄により大当りが連続した
場合には、射倖性が極端に高いパチンコ遊技機となり、
一方、確率変動図柄以外の図柄による大当りが連続した
場合には、遊技者に不満を抱かせるようなパチンコ遊技
機となり、両者ともに遊技場の経営者側から見ればあま
り望ましい状態とはいえない。そこで、本実施例のパチ
ンコ遊技機では、ランダム2,3,5,6のカウントア
ップ処理をS42のみならず、ランダム1およびランダ
ム4ともにS38にて処理するようにし、1回のメイン
プログラムの実行により、各ランダムカウンタが少なく
とも1回は必ず更新されるように構成している。
【0143】図22(b)は、前記S38のうちのラン
ダム1作成処理の手順を示すフローチャートである。ラ
ンダム1作成処理が開始されると、CPUは、ランダム
1データに1を加算する(S51)。次に、CPUは、
ランダム1の値が「230」以上であるか否かをチェッ
クする(S52)。CPUは、ランダム1の値が「23
0」以上であれば(S52にて≧230)、ランダム1
のデータをクリアする(S53)。一方、CPUは、ラ
ンダム1の値が「230」以下であれば(<230)、
S53を省略して次の処理へ進む。
【0144】図23は、前記S38と前記S42とに示
したランダム2作成処理の手順を示すフローチャートで
ある。図3を参照して説明したように、ランダム2は、
左側と右側と中央との3つの特別図柄に対応させた3つ
の値を個別にカウントアップするためのランダムカウン
タである。以下の説明では、左側の図柄に対応させた値
を「ランダム2+0」とし、中央の図柄に対応させた値
を「ランダム2+1」とし、右側の図柄に対応させた値
を「ランダム2+2」とする。
【0145】ランダム2作成処理が開始されると、CP
Uは、ランダム2+0データに1を加算する(S6
1)。次に、CPUは、ランダム2+0の値が「15」
以上であるか否かをチェックする(S62)。CPU
は、ランダム2+0の値が「15」以上であれば(S6
2にて≧15)、続いて、ランダム2+0のデータをク
リアするとともに、ランダム2+1データに1を加算す
る(S63)。次に、CPUは、ランダム2+1の値が
「15」以上であるか否かをチェックする(S64)。
CPUは、ランダム2+1の値が「15」以上であれば
(S64≧15)、ランダム2+1のデータをクリアす
るとともに、ランダム2+2データに1を加算する(S
65)。次に、CPUは、ランダム2+2の値が「1
5」以上であるか否かをチェックする(S66)。CP
Uは、ランダム2+2の値が「15」であれば(S66
にて≧15)、ランダム2+2データをクリアする(S
67)。
【0146】一方、CPUは、前記S62,S64,S
66のそれぞれにて、ランダム2+0,1,2の値が
「15」以上でなければ(S62,S64,S66にて
<15)、各ステップに続くS63,S65,S67の
処理を省略して次の処理へ進む。
【0147】図24(a)は、前記S38とS42とに
示したランダム3作成処理の手順を示すフローチャート
である。ランダム3作成処理が開始されると、CPU
は、ランダム3データに1を加算する(S71)。次
に、CPUは、ランダム3の値が「8」以上であるか否
かをチェックする(S72)。CPUは、ランダム3の
値が「8」以上であれば(S72にて≧08)、ランダ
ム3のデータをクリアする(S73)。一方、CPU
は、ランダム3の値が「8」以上でなければ(S72に
て<8)、S73の処理を省略して次の処理へ進む。
【0148】図24(b)は、前記S38に示したラン
ダム4作成処理の手順を示すフローチャートである。ラ
ンダム3作成処理が開始されると、CPUは、ランダム
4データに1を加算する(S81)。次に、CPUは、
ランダム4の値が「13」以上であるか否かをチェック
する(S82)。CPUは、ランダム4の値が「13」
以上であれば(S82にて≧13)、ランダム4のデー
タをクリアする(S83)。一方、CPUは、ランダム
4の値が「13」以上でなければ(S82にて<1
3)、S83の処理を省略して次の処理へ進む。
【0149】図25(a)は、前記S38とS42とに
示したランダム5作成処理の手順を示すフローチャート
である。ランダム5作成処理が開始されると、CPU
は、ランダム5データに1を加算する(S91)。次
に、CPUは、ランダム5の値が「16」以上であるか
否かをチェックする(S92)。CPUは、ランダム5
の値が「16」以上であれば(S92にて≧16)、ラ
ンダム5のデータをクリアする(S93)。一方、CP
Uは、ランダム5の値が「13」以上でなければ(S9
2にて<16)、S93の処理を省略して次の処理へ進
む。
【0150】図25(b)は、前記S38とS42とに
示したランダム6作成処理の手順を示すフローチャート
である。ランダム6作成処理が開始されると、CPU
は、ランダム6データに1を加算する(S101)。次
に、CPUは、ランダム6の値が「6」以上であるか否
かをチェックする(S102)。CPUは、ランダム6
の値が「6」以上であれば(S102にて≧6)、ラン
ダム6のデータをクリアする(S103)。一方、CP
Uは、ランダム6の値が「6」以上でなければ(S10
2にて<6)、S103の処理を省略して次の処理へ進
む。
【0151】次に、本実施例のパチンコ遊技機における
表示制御の機能について説明する。図26は、表示部5
を含むLCD表示器231の構成を示すブロック図であ
る。LCD表示器231は、LCDコントロール回路3
01と、LCD表示部303とを含む。図1に示した表
示部5は、LCD表示部303の画像表示面である。L
CDコントロール回路301は、CPU311と、VD
P(Video Display Processor )313と、制御ROM
315と、VRAM317と、キャラクタROM319
と、LCDドライバ321とを含む。
【0152】CPU311は、LCD回路207からの
コマンド信号HD00〜HD11を受信し、受信したコ
マンドに応答して表示部5(図1参照)に表示する画像
データを生成するために、LCDコントロール回路30
1の全体を制御する。LCD回路207は、図2に示し
たLCD制御基板34に含まれる。CPU311は、V
DP313と制御ROM315とに、アドレス信号とデ
ータ信号と制御信号とを送り、VDP313と制御RO
M315との間で、データ信号の送受信を行なう。制御
ROM315は、CPU311の動作を制御するための
制御用プログラムを予め記憶しており、CPU311か
ら送信されてきたアドレス信号と制御信号とに応答し
て、該当する制御用プログラムをデータ信号としてCP
U311に返信する。
【0153】VDP313は、CPU311からの指令
信号に応答して画像データを生成する。VDP313
は、VRAM317にVRAMアドレス信号とVRAM
データ信号とVRAM制御信号とを送信する。VRAM
317からVDP313へは、VRAMデータ信号が返
信される。VDP313は、キャラクタROM319へ
キャラクタROMアドレス信号とキャラクタROMデー
タ信号とキャラクタROM制御信号とを送信する。キャ
ラクタROM319からVDP313へは、キャラクタ
ROMデータ信号が返信される。
【0154】VDP313は、CPU311からの制御
信号に応答して、表示部51に表示される画面を構成す
るための画像のデータを生成する。VRAM317は、
VDP313が生成した画像データを一時的に記憶す
る。VDP313が生成し、VRAM317に記憶され
る画像データは、所定数のドットの集合を単位としたキ
ャラクタの識別番号である。画像データには、複数のキ
ャラクタの識別番号が、表示される配置関係に従って含
まれている。これをマップデータという。個々のキャラ
クタの識別番号は、制御ROM315に予め記憶されて
いる。表示部5に表示される画面を構成するために必要
なキャラクタの識別番号が制御ROM315から読出さ
れ、VDP313により、表示画面における各キャラク
タの配置関係を示すためのマップデータとして、VRA
M317に記憶される。
【0155】キャラクタROM319は、キャラクタの
識別番号に対応するドットデータを予め記憶している。
VDP313は、所定のタイミングで、VRAM317
からマップデータを読出し、マップデータに含まれる各
キャラクタの識別番号に基づいて、各キャラクタのドッ
トデータを読出す。VDP313は、読出したドットデ
ータに基づいてRGB信号を生成する。VDP313
は、生成したRGB信号をLCDドライバ321へ送信
する。LCDドライバ321は、送信されてきたRGB
信号に基づいてLCD表示部303に各種の表示画面に
対応した画像を表示する。
【0156】図示において、LCD回路207からLC
Dコントロール回路301への入力には、1〜20の番
号が付けられている。入力1は、+12.0Vのバック
ライト用電源である。入力2は、+12.0Vのロジッ
ク用電源である。入力3は、+13.0Vの液晶用電源
である。入力4〜入力14(HD00〜HD10)は、
受信コマンドデータの0〜10番目のビットである。こ
れら入力4〜入力14は、図4に示したCD0〜CD1
0に対応する入力である。入力15(HD11)は、受
信コマンドデータのストローブである。入力16は、−
8.0Vの液晶用電源である。入力17は、−20.0
Vの液晶用電源である。入力18〜入力20は、GND
入力である。入力18は、バックライト用の電源として
用いられ、入力19,20は、コモンとして用いられ
る。
【0157】図示において、LCDコントロール回路3
01からLCD表示部303への出力には、1〜16の
番号が付けられている。出力1(/HSY)は、水平同
期信号である。出力2(FRP)は、ビデオ信号であ
る。このビデオ信号には、極性が反転されたものが含ま
れる。
【0158】出力3(SYN)は、複合同期信号であ
る。出力4(VGH)は、+13.0Vの液晶用電源で
ある。出力5(VSL)は、−20.0Vの液晶用電源
である。出力6(VB)は、青色(B)のビデオ信号で
ある。出力7(VR)は、赤色(R)のビデオ信号であ
る。出力8(VG)は、緑色(G)のビデオ信号であ
る。出力9(GND)は、コモンである。
【0159】出力10(VSH)は、+5.0Vの液晶
用電源である。出力11(VSL)は、−8.0Vの液
晶用電源である。出力12(VCDC)は、共通電極駆
動信号のDCバイアスである。出力13(N/P)は、
NTSC/PAL切換端子である。出力14〜出力16
(VSY,TST,TST)は、オープンに設定されて
いる。
【0160】図27は、VDP313(図26参照)の
機能構成をCPU311とVRAM317とキャラクタ
ROM319との関係とともに示すブロック図である。
VDP313は、各種のレジスタ類601と、タイミン
グジェネレータ603と、ファンクションコントローラ
605と、パレットRAM607と、スクリーンセレク
タ609とを含む。これらの各機能部は、内部バス61
1を介して、相互に接続されるとともに、VDP313
の外部のCPU311(図26参照)と、VRAM31
7と、キャラクタROM319と接続されている。CP
U311は、CPUインタフェース(I/F)613を
介して内部バス611に接続し、VDP313のレジス
タ類601やパレットRAM607、および、VRAM
317にアクセスする。
【0161】レジスタ類601は、CPU311から送
られてくる各種の指令信号やデータ信号を受付る。タイ
ミングジェネレータ603は、各機能部の処理を同期さ
せるためのパルス信号を出力する。ファンクションコン
トローラ605は、レジスタ類601が受付けた指令信
号やデータ信号に基づいて、VDP313内部の処理を
制御する。VRAM317は、表示部5(図1,26参
照)に表示される種々の画面(図16〜図20参照)の
データ(以下、「画面データ」という)を記憶するため
の手段である。画面データは、表示画面を構成するキャ
ラクタデータ(後述する)の識別番号の集合である。
【0162】キャラクタROM319は、VRAM31
7に格納されたキャラクタデータの識別番号に対応する
ドット情報(後述)を予め記憶している。パレットRA
M607は、ドット情報に含まれるパレットデータに対
応するカラーデータを格納する手段である。スクリーン
セレクタ609は、パレットRAM607から出力され
たカラーデータ信号をスクリーン(後述)に対応付ける
ための手段である。表示部5に画面を表示する際には、
CPU311は、制御ROM315(図26参照)のプ
ログラムデータに基づいて、レジスタ類601に指令信
号とデータ信号とをセットし、さらに、VRAM317
の内部にキャラクタデータの識別番号を書込む。VDP
313は、ファンクションコントローラ605の制御に
より、VRAM317に格納されたキャラクタデータの
識別番号を読出し、読出した識別番号に対応するドット
情報をキャラクタROM319から読出す。
【0163】VDP313は、ドット情報に含まれるパ
レットデータに対応するカラーデータをパレットRAM
607から読出し、カラーデータ信号としてスクリーン
セレクタ609に送る。スクリーンセレクタ609は、
パレットRAM607を参照して出力されたカラーデー
タ信号を指定されたスクリーンに対応付け、必要に応じ
てスクリーンデータを合成してLCDドライバ321
(図26参照)にRGB信号として出力する。LCDド
ライバ321は、送られてきたRGB信号に基づいてL
CD表示部303を駆動し、表示部5に所定の画面を表
示する。
【0164】上述したように、VDP313は、表示部
5に表示する画面のデータを所定のタイミングで生成す
るための装置である。表示画面は、ドット単位で構成さ
れているが、本実施例では、ドットをあるブロック単位
でまとめ、各ブロックに識別番号を付けて管理するよう
にし、表示画面のデータは、これらのブロックを複数種
類組合せて構成するようにしている。このような方式を
キャラクタ方式という。表示画面のデータをキャラクタ
方式により生成することで、多数のドットからなる画像
を比較的短時間で処理することができるとともに、表示
画面のデータを記憶するためのVRAM317を比較的
小さな容量のメモリで構成することができる。
【0165】本実施例では、ブロック単位としての1キ
ャラクタを16×16ドットとしている。各ドットデー
タは、16種類のパレットデータを表わすために4つの
プレーンで構成されている。パレットデータとは、R
(赤),G(緑),B(青)の3色についてのデータを
各々4ビットずつで合計12ビットで構成されたカラー
データを含むデータである。各キャラクタに対応するド
ットデータは、キャラクタROM319に格納されてい
る。本実施例では、キャラクタROM319に1ワード
8ビットのメモリを用いている。1キャラクタ当たりの
データ量は、16(ドット)×16(ドット)×4(プ
レーン)=1024ビット=128バイトである。
【0166】図28に、キャラクタROM319のアド
レスとキャラクタの識別番号との対応関係を示す。図示
したようにキャラクタROM319の内部には、キャラ
クタごとのドットデータが、先頭番地から順番に128
バイトずつ格納されている。この格納された順番がキャ
ラクタの識別番号となる。キャラクタの識別番号のこと
を「マップデータ」という。画面データは、複数のマッ
プデータを集合させて構成される。マップデータは、表
示画面の種類の応じて組合されてVRAM317に記憶
される。VRAM317の所定の記憶領域にマップデー
タを記憶させることを「マッピング」という。
【0167】VRAM317に記憶させるマップデータ
は、CPU311からVDP313を介して送られる。
この場合、CPU311は、レジスタ類601に含まれ
る所定のレジスタにVRAM317の書込アドレスと、
マップデータとをセットして、指定したアドレスにマッ
プデータの書込みを行なう。
【0168】図29に、VRAM317の内部構成を模
式化して示す。図示において、各枡目の中の数値がVR
AM317のアドレスであり、( )内の数値が、その
アドレスに記憶させたキャラクタデータの最左上のドッ
ト座標である。
【0169】次に、表示画面の構成について説明する。
図30は、表示画面の構成を示す模式図であり、(a)
は平面図、(b)は斜視図である。VDP313は、表
示画面701のデータを、第1のスクリーン703と、
第2のスクリーン705と、ボーダ画面707との3種
類のデータで構成する。第1,第2のスクリーン70
3,705は、それぞれ表示画面の中でドットデータに
より表示される領域である。本実施例では、1つのスク
リーンのサイズを水平方向320ドット×垂直方向22
4ドットとしている。
【0170】また、ボーダ画面707は、表示画面70
1において、ドットデータの表示が行なえない領域であ
り、第1,第2のスクリーン703,705の背景とな
る領域である。ボーダ画面707では、ドットデータは
表示できないが、指定された色の表示は行なえる。
【0171】図30(b)に示すように、表示画面70
1は、ボーダ画面707を最下位にして、その上に第2
のスクリーン705と第1のスクリーン703とを重ね
た状態でデータが構成される。図示において、矢印方向
から見た状態の画面が、表示部5(図1,26参照)に
表示される。第1のスクリーン703と第2のスクリー
ン705とのいずれのドットデータを優先して表示する
かは、レジスタ類601の設定を変更することにより任
意に変更できる。
【0172】また、第1のスクリーン703と第2のス
クリーン705とのいずれのスクリーンにもドットデー
タが含まれていない領域では、ボーダ画面707の色が
表示される。ボーダ画面707の表示色についてもレジ
スタ類601の設定により複数種類の色から選択可能に
している。また、第1のスクリーン703と第2のスク
リーン705とのそれぞれに対して独立してパレットデ
ータが設定されている。すなわち、各スクリーンについ
て最大16種類のカラーデータが設定できる。
【0173】図16(d)〜(g)および図17(a)
〜(g)に示した図柄変動画面では、第1のスクリーン
703にUFOの画像および停止表示させる特別図柄の
画像をセットし、第2のスクリーン705に戦闘機の画
像と、背景となる地球空間または宇宙空間の画像をセッ
トし、両方のスクリーンを重ね合わせて表示画面を構成
している。
【0174】このように、本実施例では、表示画面にお
いて、2つのスクリーンのデータを重ね合わせて表示す
ることができるようにしている。なお、図30において
は、説明を容易にするために、第1のスクリーン703
と第2のスクリーン705のサイズを表示画面701の
サイズよりも小さく示しているが、実際には、第1,第
2のスクリーン703,705は、ともに、表示画面7
01とほぼ1対1に対応する。したがって、実際のパチ
ンコ遊技機では、いずれかのスクリーンにおいてドット
データが設定されている場合には、ボーダ画面707の
色が表示される領域は、表示画面701の周縁部のごく
僅かな範囲である。
【0175】表示画面701の2つのスクリーン70
3,705のそれぞれに対応させて、VRAM317の
記憶領域も2系統設けている。ただし、VRAM317
の内部に物理的に分かれた2つの記憶領域を備えるとい
うのではなく、固定アドレスを用いたタイムシェア切換
処理によって、同一のデバイスを必要に応じて2系統の
いずれかとして切換えて使用することができるようにし
ている。1系統の記憶領域の大きさは、水平方向102
4ドット×垂直方向1024ドットである。前述したよ
うに、1つのスクリーンは、水平方向320ドット×垂
直方向224ドットであるので、1系統の記憶領域は、
スクリーンの12枚分の容量を有することになる。
【0176】次に、VDP313のスクロール機能につ
いて説明する。図31は、スクロール機能の内容を示す
概念図である。第1のスクリーン703および第1の系
統の記憶領域721を例にして説明する。前述したよう
に、VRAM317における1系統の記憶領域は、スク
リーンの12枚分の容量を有する。図示したように、記
憶領域721上で、スクリーン703の位置を変更する
ことにより、記憶領域721に格納されている画面デー
タを読出す範囲が変更でき、表示部5においてスクリー
ン703の位置の変更に対応した画像の変動表示を行な
うことができる。これをスクロール機能という。このス
クロール機能は、レジスタ類601の中に含まれるスク
リーンの座標を指定するためのレジスタにセットする値
を変更することにより制御する。
【0177】また、記憶領域721における左端部A
は、右端部A′と、上端部Bは、下端部B′と、それぞ
れ図示したように論理的に接続されている。したがっ
て、スクリーン703が二点鎖線の位置にセットされた
場合には、スクリーン703に含まれる領域のうち、記
憶領域721外にはみ出した領域725a,726a,
727aについては、領域725b,726b,727
bのマップデータを表示するようにする。
【0178】これにより、スクロール用のスクリーンを
記憶領域721上で移動させて、恰も記憶領域721が
無限に連なっているように偽装することが可能となる。
なお、第1のスクリーン703と、第2のスクリーン7
05とは、それぞれ第1の系統の記憶領域721と、第
2の系統の記憶領域(図示を省略)上で、個別にスクロ
ールさせることができる。
【0179】図16(d)〜(g)および図17(a)
〜(g)に示した図柄変動表示画面では、VRAM31
7に図18に示したスクリーン3枚分の表示データを記
憶させ、読出範囲を地球空間の画像101から宇宙空間
の画像103へと徐々に移動させて背景画像をスクロー
ル表示する。
【0180】次に、VDP313のウィンドウ機能につ
いて説明する。図32(a)は、ウィンドウ機能の内容
を示す概念図である。ウィンドウ機能とは、記憶領域7
21上に設定された第1のスクリーン703の中に、矩
形のエリア(ウィンドウ領域)731aを設定し、その
ウィンドウ領域731aのマップデータについては、記
憶領域721の別の箇所に設定したウィンドウ領域73
1bのマップデータを表示するという機能である。本実
施例では、第1のスクリーン703の中に4個のウィン
ドウ領域を設定できるようにしている。
【0181】これら4個のウィンドウは、重ね合わせて
表示することもできる。図32(b)にウィンドウを重
ね合わせた状態を模式化した図を示す。図示において、
第1のスクリーン703に設定された4個のWA,W
B,WC,WDウィンドウ741a,743a,745
a,747aについては、記憶領域721上の別の箇所
に設定されたOA,OB,OC,ODオフセット領域7
41b,743b,745b,747bのマップデータ
が表示される。
【0182】本実施例では、ウィンドウの表示の優先準
位をWA>WB>WC>WDの順で設定している。この
設定は固定である。したがって、WA,WB,WC,W
Dウィンドウ741a,743a,745a,747a
がすべて表示モードに設定されている場合には、WAウ
ィンドウ領域741aにオフセット領域741bのマッ
プデータによって表される画像が表示され、WBウィン
ドウ領域743aの残りの領域についてはオフセット領
域743bのマップデータによって表される画像が表示
される。同様に、WCウィンドウ領域745aの残りの
領域については、オフセット領域745bのマップデー
タによって表される画像が、また、WDウィンドウ領域
747aの残りの領域については、オフセット領域74
7bのマップデータによって表される画像がそれぞれ表
示される。
【0183】ウィンドウ機能の制御は、レジスタ類60
1に含まれるウィンドウレジスタにウィンドウ領域の矩
形の位置を示す始点座標と終点座標とのデータをセット
することにより行なわれる。
【0184】図16(d)〜(g)および図17(a)
〜(g)に示した図柄変動表示画面では、第2のスクリ
ーン705にウィンドウ領域を設定し、そのウィンドウ
領域に戦闘機の画像をセットすることにより、地球空間
または宇宙空間を戦闘機が飛行するシーンを表示する。
【0185】以上本発明の一実施例について説明した。
本実施例の特徴について以下に列挙する。前記VRAM
317により、情報を表わす情報表示画像の表示データ
を記憶する情報表示画像記憶領域と、情報表示画像の背
景となる背景画像の表示データを記憶する背景画像記憶
領域を有する表示データ記憶手段が構成されている。前
記CPU311とVDP313とにより、表示データ記
憶手段の各領域に含まれ、画像表示装置の表示画面に対
応する読出領域をそれぞれ定め、それぞれの読出領域か
ら読出した表示データに基づいて、情報表示画像と背景
画像とを合わせて画像表示装置に表示させる画像表示制
御手段が構成されている。前記LCD表示器231によ
り、画像を表示する画像表示装置が構成されている。前
記VRAM317における、第1のスクリーン703に
対応した第1の系統の記憶領域721により情報表示画
像記憶領域が構成され、同じく、第2のスクリーン70
5に対応した第2の系統の記憶領域により背景画像記憶
領域が構成されている。
【0186】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、背景画像の表示データが、画像表示装置の
表示画面に対応する読出領域よりも大きい記憶領域に記
憶され、所定の条件が成立した場合に、背景画像の表示
データの読出領域として異なる所定の領域が順次定めら
れることにより、画像表示装置に背景画像がスクロール
表示される。これにより、背景画像が変化性に富んだ面
白味のあるものとなり、画面の表示状態が臨場感に溢
れ、視覚的な刺激が豊富な弾球遊技機を提供することが
可能となる。
【0187】請求項2記載の発明によれば、画像表示装
置にて、複数種類の情報表示画像が可変表示された後、
時期を異ならせて予め定められた個数の情報表示画像が
表示結果として導出表示される場合に、予め定められた
個数の情報表示画像が表示結果として導出表示される以
前の段階において、既に表示結果として導出表示された
情報表示画像が予め定められた特定の情報表示画像の組
合せとなる表示条件を満たしている場合に、背景画像が
スクロール表示される。したがって、画像表示装置の表
示結果が予め定められた特定の表示態様が成立する可能
性が高い状態となった時点で背景画像を変化させること
により、特定の表示態様の成立に対する遊技者の期待感
を昂揚させることが可能となる。
【0188】請求項3記載の発明によれば、画像表示装
置の表示結果が特定の表示態様となった場合に、背景画
像がスクロール表示されるので、画像表示装置の表示結
果が自らの期待する状態となった遊技者の満足感を背景
画像を変化させて増幅させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るパチンコ遊技機の遊技
盤の構成を示す正面図である。
【図2】同パチンコ遊技機に用いられる制御回路の構成
を示すブロック図である。
【図3】同パチンコ遊技機において特別図柄の変動表示
の制御に用いられるランダムカウンタの種類とその内容
とを示す説明図である。
【図4】ランダムカウンタの値により大当りを発生させ
るか否かを事前に決定するための手順を示すフローチャ
ートである。
【図5】ランダムカウンタの値と変動が終了した時点で
停止表示させる特別図柄の種類との対応関係を示す説明
図である。
【図6】特別図柄の変動状態の種類を示す説明図であ
る。
【図7】通常時における特別図柄の変動表示の制御手順
を示すタイミングチャートである。
【図8】大当りを発生させるときを含むリーチ時の特別
図柄の変動表示の制御手順を示すタイミングチャートで
ある。
【図9】大当りを発生させるときを含むリーチ時の特別
図柄の変動表示の制御手順を示すタイミングチャートで
ある。
【図10】特別図柄の変動/停止と大入賞口の開放/閉
鎖との時間的関係および特別図柄のある回の変動表示の
終了と次の回の変動表示の開始との時間的関係を示すタ
イミングチャートである。
【図11】普通図柄の表示態様を示す説明図である。
【図12】普通図柄の表示を制御するために用いられる
ランダムカウンタの種類とその内容とを示す説明図であ
る。
【図13】ランダムカウンタの値と変動表示が終了した
時点で停止表示される普通図柄の種類との対応関係を示
す説明図である。
【図14】ランダムカウンタの値に基づいて普通図柄の
変動表示の結果を当りとするか否かを事前に決定するた
めの手順を示すフローチャートである。
【図15】普通図柄の変動表示と、通過口への打玉の通
過の検出と、可変入賞球装置の開放/閉鎖との時間的関
係、および、確率変動制御の手順を示すタイミングチャ
ートである。
【図16】通常デモ画面と変動開始前デモ画面と図柄変
動画面との表示例を示す画面構成図である。
【図17】図柄変動画面の表示例を示す画面構成図であ
る。
【図18】図柄変動画面の背景画像を切換えるための構
成を説明するための模式図である。
【図19】大当りデモ画面の表示例を示す画面構成図で
ある。
【図20】大当り終了デモ画面の表示例を示す画面構成
図である。
【図21】特別図柄の変動に対する始動入賞があった場
合に、表示する画面の種類を選択する手順を示すフロー
チャートである。
【図22】(a)は遊技制御用のメインプログラムの処
理手順を示すフローチャートであり、(b)は大当り判
定用のランダムカウンタの作成処理の手順を示すフロー
チャートである。
【図23】停止表示させる特別図柄の種類を決定するた
めのランダムカウンタの作成処理の手順を示すフローチ
ャートである。
【図24】(a)はリーチ時の表示制御の種類を選択す
るためのランダムカウンタの作成処理の手順を示すフロ
ーチャートであり、(b)は普通図柄による当りを事前
に決定するためのランダムカウンタの作成処理の手順を
示すフローチャートである。
【図25】(a)は停止表示させる普通図柄の種類を選
択するためのランダムカウンタの作成処理の手順を示す
フローチャートであり、(b)は特別図柄の変動時にお
けるリーチ動作を選択するためのランダムカウンタの作
成処理の手順を示すフローチャートである。
【図26】LCDコントロール回路の構成を示すブロッ
ク図である。
【図27】VDPの構成を示すブロック図である。
【図28】キャラクタROMのアドレスとマップデータ
との対応関係を示す説明図である。
【図29】VRAMの記憶状態を示す模式図である。
【図30】表示画面の構成を示す概念図である。
【図31】VDPのスクロール機能の内容を示す概念図
である。
【図32】VDPのウィンドウ機能の内容を示す概念図
である。
【符号の説明】
1は遊技盤、3は遊技領域、4は可変表示装置、5は表
示部、6は始動記憶表示器、7は普通図柄表示器、8は
可変入賞球装置、9は玉受部材、10は可変入賞球装
置、11は開閉板、13は通過口、14は通過玉検出
器、19は始動記憶表示器、23は入賞玉検出器、24
は特定玉検出器、25は始動玉検出器、26は基本回
路、29はクロック用リセットパルス発生回路、30は
スイッチ入力回路、33はLCD制御回路、51は大入
賞口、60は制御回路、101は地球空間の画像、10
3は宇宙空間の画像、207はLCD回路、231はL
CD表示器、301はLCDコントロール回路、303
はLCD表示部、311はCPU、313はVDPであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわ
    れ、画像を表示する画像表示装置の表示結果が予め定め
    られた特定の表示態様となった場合に、所定の遊技価値
    が付与可能となる弾球遊技機であって、 情報を表わす情報表示画像の表示データを記憶する情報
    表示画像記憶領域と、該情報表示画像の背景となる背景
    画像の表示データを記憶する背景画像記憶領域を有する
    表示データ記憶手段と、 前記表示データ記憶手段の前記各領域に含まれ、前記画
    像表示装置の表示画面に対応する読出領域をそれぞれ定
    め、該それぞれの読出領域から読出した表示データに基
    づいて、情報表示画像と背景画像とを合わせて前記画像
    表示装置に表示させる画像表示制御手段とを含み、 前記背景画像記憶領域は、背景画像の表示データを読出
    領域よりも大きい記憶領域に記憶し、前記画像表示制御
    手段は、所定の条件が成立した場合に、背景画像の表示
    データの読出領域として異なる所定の領域を順次定める
    ことにより、背景画像をスクロール表示させることを特
    徴とする、弾球遊技機。
  2. 【請求項2】 前記画像表示装置は、複数種類の情報表
    示画像を可変表示した後、時期を異ならせて表示結果と
    しての情報表示画像を導出表示し、予め定められた個数
    の情報表示画像が表示結果として導出表示された段階
    で、その導出表示結果が予め定められた特定の情報表示
    画像の組合わせとなった場合に前記特定の表示態様が成
    立するように構成されており、 前記所定の条件は、前記予め定められた個数の情報表示
    画像が表示結果として導出表示される以前の段階におい
    て、既に表示結果として導出表示された情報表示画像が
    前記予め定められた特定の情報表示画像の組合せとなる
    表示条件を満たしていることであることを特徴とする、
    請求項1記載の弾球遊技機。
  3. 【請求項3】 前記所定の条件は、前記画像表示装置の
    表示結果が前記特定の表示態様となったことであること
    を特徴とする、請求項1記載の弾球遊技機。
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