JPH08101699A - 音声符号化装置 - Google Patents

音声符号化装置

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JPH08101699A
JPH08101699A JP6235719A JP23571994A JPH08101699A JP H08101699 A JPH08101699 A JP H08101699A JP 6235719 A JP6235719 A JP 6235719A JP 23571994 A JP23571994 A JP 23571994A JP H08101699 A JPH08101699 A JP H08101699A
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JP
Japan
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codebook
signal
index
pulse
error
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Withdrawn
Application number
JP6235719A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Otsuka
則幸 大塚
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08101699A publication Critical patent/JPH08101699A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音声の遷移区間において歪みを低減化して良
好な音声を得ることが可能な音源符号化装置を提供す
る。 【構成】 まずパルスコードブック探索、次に適応コー
ドブック探索を行い、入力音声信号のリファレンス信号
に対する双方の最小二乗誤差を比較する。そして、最小
二乗誤差の小さい方のインデックスを固定し、他方のイ
ンデックスを更新して得られる加算合成音声信号のリフ
ァレンス信号に対する最小二乗誤差を求めて、他方のイ
ンデックスも決定する。つまり、パルスコードブックと
適応コードブックの最小二乗誤差を与えるインデックス
の探索をそれぞれ行い、双方の最小二乗誤差を比較する
ことにより、2つのコードブックの探索順序を決定する
ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声符号化装置に関
し、特にはCELP(コード駆動音源符号化方式;Code-
Excited Linear Prediction)を採用した音声符号化装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】音声信号をディジタル変換して符号化
し、通信やメモリの有効活用をはかることが必要とされ
ており、中でもマルチパルス方式(MPC)やCELP
等のA-b-S(合成による分析;Analysis-by-Synthesis) を
利用したハイブリッド符号化が盛んに研究されている。
CELPについては、M.R.Schroeder and B.S.Atal,"Co
de-excited linear prediction(CELP):High qual
ity speech at very lowbit rates"(Proc. ICAS
SP, pp.937-940,1985)に示されているように、音声
を線形予測分析してLPC(線形予測係数;Line Predic
tive Coding)係数を算出し、音声をコードブック内の白
色雑音と長期予測器から抽出されたピッチから構成され
たものを音源として合成音声を求め、合成音声と入力音
声の二乗誤差が最小となるインデックスをピッチとLP
C係数と共に転送している。これにより入力された音声
と最も距離の小さいインデックスとピッチとLPC係数
を得るものである。
【0003】また、最近はピッチ周期をより良く表現す
るために長期予測器の代わりに適応コードブックを使用
するということが一般的で、その例が"Federal Standar
d 1016;Telecommunications:Analog to digital conver
sion of radio voice by 4,800 bit/second code excit
ed linear prediction(CELP)" に詳しく述べられ
ている。
【0004】しかしながら、適応コードブックは過去の
音源から構成されているため、音声が無音状態から有声
状態へ遷移する区間では、適応コードブックの内容が雑
音となっており明確なパルス成分が含まれていないこと
が多い。そのため、適応コードブックを探索してしまう
と、音声の遷移区間のパルス特性を再現できず、音声の
歪みが増加する場合がある。これを克服するため、パル
スからなるパルスコードブックを新たに設け、パルスコ
ードブックと適応コードブックを音声の特徴に合わせて
切り替えるという方法が、特開平4−58299におい
て開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、音声の状態を常に監視する処理が必要となり、音声
状態の判定が適切でないと、音質がかえって悪化すると
いう欠点を有していた。本発明は、パルスコードブック
と適応コードブックを有した音声符号化装置における上
記の欠点を克服し、音声の遷移区間において歪みを低減
化して良好な音声を得ることが可能な音声符号化装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願発明は、パルスコードブックと適応コードブ
ックとを有する音声符号化装置において、パルスコード
ブックに基づいて生成した合成音声信号と、入力音声信
号との誤差を求める第1の誤差算出手段と、適応コード
ブックに基づいて生成した合成音声信号と、入力音声信
号との誤差を求める第2の誤差算出手段と、前記第1の
誤差算出手段と前記第2の誤差算出手段との出力を比較
する比較手段とを有し、前記比較手段における比較結果
に応じて、パルスコードブックと適応コードブックの探
索順序を決定することを特徴としている。
【0007】
【作用】パルスコードブックのみに基づいて合成された
合成音声信号と入力音声信号との誤差信号、および適応
コードブックのみに基づいて合成された合成音声信号と
入力音声信号との誤差信号が求められ、この2つの誤差
信号の比較の結果に基づいて、パルスコードブックと適
応コードブックのいずれのコードブックの探索を先に行
うかを決定する。
【0008】
【実施例】
(第一実施例)図1に本発明の音声符号化装置の第一の
実施例を示す。8kHzでサンプリングされ、20〜30
ms程度のフレームに分割された入力音声信号が、端子1
00からLPC分析器101および聴覚重み付けフィル
タ104に入力される。LPC分析器101では各フレ
ーム毎に10〜12次程度でLPC分析され、LPC係
数としてLPC量子化器102に出力される。LPC量
子化器102はLPC分析器101より受け取ったLP
C係数に量子化処理を施し、転送に必要なビット数まで
削減したうえで、LPC係数のインデックスciとして
多重化器124とLPC逆量子化器103に供給する。
LPC逆量子化器103ではLPC係数のインデックス
ciを逆量子化し、逆量子化されたLPC係数を聴覚重
み付けフィルタ104、零入力フィルタ105、および
重み付け合成フィルタ106に供給する。同時に、端子
100から入力された音声信号は、フレームの4分の1
からなるサブフレームごとに聴覚重み付けフィルタ10
4によって聴覚的に重み付けを施された後、零入力フィ
ルタ105に入力され、リファレンス信号として減算器
120に入力される。
【0009】他方、合成音声信号は以下のように生成さ
れる。まず、パルスコードブックの探索が実行される。
すなわち、評価器107からパルスコードブック109
に対して適当なインデックスの初期値が与えられ、この
インデックスの初期値に対応するコードがパルスコード
ブック109から乗算器113に出力される(ここで、
図3を参照してパルスコードブックについて説明する。
パルスコードブック109には1フレームの4分の1に
相当するサブフレーム単位でコードが格納されている。
例えばサブフレームのサンプル数がN個であったとする
と、このコードは図3に示すようにサンプリング位置の
うちの一箇所だけにパルスが立っているN種類のコード
からなっている)。
【0010】また、インデックスの初期値はパルスゲイ
ンコードブック116にも与えられ、これに対応するゲ
インがパルスゲインコードブック116から出力されて
乗算器113に供給される。乗算器113ではパルスコ
ードブック109からのコードとパルスゲインコードブ
ック116からのゲインとの乗算が行われ、乗算結果は
加算器118および加算器119を介して重み付け合成
フィルタ106に入力される(なおこの時は、確率コー
ドブック110と適応コードブック108からの出力は
ないので、乗算器113の出力のみが重み付けフィルタ
106へ入力される)。
【0011】重み付け合成フィルタ106に入力された
信号は重み付き合成音声信号として合成され、零入力フ
ィルタ105から出力されたリファレンス信号との間で
減算器120によって減算処理が施され、誤差信号とし
て評価器107に入力される。評価器107は、パルス
コードブック109およびパルスゲインコードブック1
16に与えるインデックスをそれぞれ更新しつつ、前記
の誤差信号から求めた二乗誤差を最小にするパルスコー
ドブックとパルスゲインコードブックのインデックスを
それぞれ求める。
【0012】そして、二乗誤差を最小にするインデック
スが求まれば、このインデックスをパルスコードブック
109とパルスゲインコードブック116にそれぞれ出
力し、上述工程と同様にして、リファレンス信号との二
乗誤差を最小にするときの誤差信号を求めてバッファ1
23に格納する。すなわち、バッファ123にはパルス
コードブックおよびパルスゲインコードブックの探索に
よって得られた最小の二乗誤差を与える誤差信号が格納
されることになる。以下ではこのパルスコードブックの
探索段階で求められた最小の二乗誤差を二乗誤差Aと言
うことにする。
【0013】次に、適応コードブックの探索が実行され
る。すなわち、評価器107から適応コードブック10
8および適応ゲインコードブック117に対して適当な
インデックスの初期値がそれぞれ与えられ、このインデ
ックスの初期値に対応するコードが適応コードブック1
08から、ゲインが適応ゲインコードブック117から
それぞれ乗算器114に出力される(この時、パルスコ
ードブック109、パルスゲインコードブック116、
確率コードブック110、確率ゲインコードブック11
5の出力は零にする)。乗算器114では適応コードブ
ック108からのコードと適応ゲインコードブック11
7からのゲインとの乗算が行われ、乗算結果は加算器1
19を通って重み付け合成フィルタ106に入力され
る。
【0014】重み付け合成フィルタ106に入力された
信号は重み付き合成音声信号として合成され、零入力フ
ィルタ105から出力されたリファレンス信号との間で
減算器120によって減算処理が施され、誤差信号とし
て評価器107に入力される。評価器107は、適応コ
ードブック108および適応ゲインコードブック117
に与えるインデックスをそれぞれ更新しつつ、この誤差
信号から求めた二乗誤差を最小にする適応コードブック
のインデックス、および、適応ゲインコードブックのイ
ンデックスを求める。以下では、このような適応コード
ブックおよび適応ゲインコードブックの探索によって得
られた最小の二乗誤差を、二乗誤差Bと言うことにす
る。
【0015】一方、この適応コードブックと適応ゲイン
コードブックの探索動作中に、重み付け合成フィルタ1
06の出力である重み付き合成音声信号は減算器122
にも入力される。減算器122のもう一方の入力には、
バッファ123からのパルスコードブック探索で得られ
た二乗誤差Aを与える誤差信号が加えられる。したがっ
て、減算器122では、二乗誤差Aを与える誤差信号か
ら適応コードブックに基づく合成音声信号を減算した誤
差信号が得られる。この誤差信号は、評価器107に与
えられる。評価器107は、前述の適応コードブック探
索においてインデックスの更新に伴って出力されてくる
重み付き合成音声信号の中から、この誤差信号の二乗誤
差が最小となるものを決定し、その合成音声信号の適応
コードブックと適応ゲインコードブックのインデックス
をそれぞれ求める。結局、適応コードブックと適応ゲイ
ンコードブックの探索動作の終了時に、二乗誤差Bおよ
び二乗誤差Bに対応するコードとゲインのインデックス
が求まるだけでなく、パルスコードブック探索で得られ
た二乗誤差Aを与える誤差信号から適応コードブックに
基づく合成音声信号を減算することで得られる誤差信号
の二乗誤差の最小値(以下、二乗誤差Cと言う)と、二
乗誤差Cに対応する適応コードブックと適応ゲインコー
ドブックのそれぞれのインデックスとが求められる。
【0016】次に、バッファ123の更新動作を行う。
評価器107は、二乗誤差Aに対応するインデックスを
パルスコードブック109、パルスゲインコードブック
116に与える。また、二乗誤差Cに対応するインデッ
クスを適応コードブック108、適応ゲインコードブッ
ク117に与える(なお、このとき確率コードブック1
10、確率ゲインコードブック115からの出力はな
い)。パルスコードブック109、パルスゲインコード
ブック116、適応コードブック108、適応ゲインコ
ードブック117からは各々のインデックスに応じた出
力が得られ、乗算器113、114、加算器118、1
19を介して、重み付け合成フィルタ106で重み付き
合成音声信号が出力される。重み付き合成音声信号は減
算器121において、零入力フィルタ105からのリフ
ァレンス信号から減算される。この減算信号、すなわち
二乗誤差Cに対応する誤差信号はバッファ123に与え
られ、格納値を更新する。
【0017】次に、評価器107は、二乗誤差Aと二乗
誤差Bとの比較を行う。そして、その比較結果に基づい
て、パルスコードブックと適応コードブックとの最終的
なインデックス、さらに確率コードブックのインデック
スを決定する。 (1)二乗誤差A<二乗誤差Bの場合 比較の結果、パルスコードブック探索で得られた二乗誤
差Aが小さい場合は、まず、適当なインデックス初期値
を確率コードブックと確率ゲインコードブックに与え
る。出力されるコードとゲインが乗算器112で乗算さ
れ、加算器118、119を通って重み付け合成フィル
タ106に入力される。このとき、パルスコードブック
とパルスゲインコードブック、適応コードブックと適応
ゲインコードブックは駆動されず、出力はない。したが
って、乗算器112の出力のみが重み付け合成フィルタ
106に入力される。重み付け合成フィルタ106から
の重み付き合成音声信号は減算器122に入り、バッフ
ァ123の出力との差が得られる。なお、このときのバ
ッファ123の出力は二乗誤差Cに対応する誤差信号で
ある(このときの二乗誤差Cに対応するパルスコードブ
ック,パルスゲインコードブック,適応コードブック,
適応ゲインコードブックの各インデックスをそれぞれi
p、igp、ia、igaと呼ぶことにする)。つま
り、バッファ123の出力は二乗誤差Aに対応するイン
デックスip、igpをパルスコードブックとパルスゲ
インコードブックに与えたまま固定して、適応コードブ
ック108、適応ゲインコードブック117を探索した
時に得られる加算合成音声信号と、入力音声信号との誤
差信号の最小値である。減算器122の出力は評価器1
07に送られ、評価器107において確率コードブック
と確率ゲインコードブックのインデックスの更新に伴っ
て得られる、減算器122の複数の出力の内の二乗誤差
の最小値(二乗誤差D)が求められ、評価器107には
二乗誤差Dに対応するインデックス(インデックスi
s、igsと呼ぶ)が記憶される。
【0018】結果的には、この動作は、まず、パルスコ
ードブックとパルスゲインコードブックのみで合成音声
信号を作るときに、入力音声信号との二乗誤差が最小値
となるインデックスip、インデックスigpを探索す
る。そして、インデックスip、igpをパルスコード
ブック109とパルスゲインコードブック116に与え
た状態で、次に、インデックスを更新しながら適応コー
ドブックと適応ゲインコードブックの乗算信号も加算し
て合成音声信号を作る。この時に入力音声信号との二乗
誤差が最小値となるインデックスia、インデックスi
gaを探索し、インデックスip、igpをパルスコー
ドブック109とパルスゲインコードブック116に与
え、且つインデックスia、igaを適応コードブック
108と適応ゲインコードブック117に与えた状態
で、確率コードブックと確率ゲインコードブックのイン
デックスを更新しながら合成音声信号を作るときの、入
力音声信号との二乗誤差が最小値となるインデックスi
s、igsを探索する動作と等価である。
【0019】最後に、インデックスの多重化が行われ
る。上記動作の結果、コードブックのインデックスi
p、igp、ia、iga、is、igsが得られた。
さらに、LPC量子化器102ではLPC係数のインデ
ックスciが得られている。これらのインデックスは、
多重化器124で多重化され、図示していない記録媒体
や通信路へと伝送される。
【0020】また、インデックスip、igp、ia、
iga、is、igsを各コードブックに与えることに
よって加算器119から出力される音源信号は、シフト
レジスタ111で1サブフレーム分(=1/4フレー
ム)だけずらした過去の音源信号として適応コードブッ
ク108に入力され、適応コードブック108のコード
を再構成する。
【0021】この様な(1)の場合での適応コードブッ
ク探索においては、適応コードブック108と適応ゲイ
ンコードブック117へのインデックスを更新して二乗
誤差Bを求めている際に、合わせて、二乗誤差Aを与え
るパルスコードブックに基づく固定された音源信号と、
探索中の適応コードブックに基づく音源信号とを加算し
た合成音声信号の、入力音声信号に対する最小誤差信号
とそれに対応するインデックスの探索を行っている。よ
って、二乗誤差A<二乗誤差Bとなった場合は、二乗誤
差Aと二乗誤差Bを比較してから、再度、適応コードブ
ックと適応ゲインコードブックへのインデックスを更新
して適応コードブック探索を行うという手間が省ける。 (2)二乗誤差A≧二乗誤差Bの場合 比較の結果、適応コードブックの探索で得られた二乗誤
差Bが小さい場合は、評価器107は、まず、適応コー
ドブックと適応ゲインコードブックのインデックスを二
乗誤差Bに対応する値に設定する(以下、上記と同様
に、両インデックスはia、igaと書く)。
【0022】この状態で、パルスコードブックとパルス
ゲインコードブックの探索を行う。すなわち、(1)の
場合と同様に、インデックス初期値を与え、パルスコー
ドブック109とパルスゲインコードブック116から
コードとゲインを取り出す。乗算器113で両者の乗算
を行い、加算器119でインデックスia、igaに対
応するコードとゲインが乗算されたものに加えられ、重
み付け合成フィルタ106で重み付き合成音声信号とし
て出力される。重み付き合成音声信号は、減算器120
で零入力フィルタ105の出力から減算され、誤差信号
として評価器107に加えられる。評価器107は、パ
ルスコードブックとパルスゲインコードブックのインデ
ックスを更新しながら、誤差信号を順次取り出し、その
二乗誤差の最小値および二乗誤差の最小値を与えるイン
デックスを記憶する(以下、上記と同様に、記憶される
両インデックスは、ip、igpと書く)。
【0023】この状態で、確率コードブックと確率ゲイ
ンコードブックの探索が行われる。この探索も、他のコ
ードブックの探索と同様である。まず、適当なインデッ
クス初期値を確率コードブックと確率ゲインコードブッ
クに与える。出力されるコードとゲインが乗算器112
で乗算され、加算器118、119を介して重み付け合
成フィルタ106に入力される。このとき、加算器11
8、119には、インデックスはip、igp、ia、
igaに対応した乗算器113、114の出力が得られ
ているので、重み付け合成フィルタ106には3つの乗
算結果の総和が入力されることになる。重み付け合成フ
ィルタ106からの重み付き合成音声信号は、減算器1
20で零入力フィルタ105の出力から減算され、誤差
信号として評価器107に加えられる。評価器107
は、確率コードブックと確率ゲインコードブックのイン
デックスをそれぞれ更新しながら、誤差信号を順次取り
出し、その二乗誤差の最小値および二乗誤差の最小値を
与えるインデックスを記憶する(以下、記憶される両イ
ンデックスは、is、igsと書く)。
【0024】最後に、インデックスの多重化が行われ
る。上記動作の結果、コードブックのインデックスi
p、igp、ia、iga、is、igsが得られた。
さらに、LPC量子化器102ではLPC係数のインデ
ックスciが得られる。これらのインデックスは、多重
化器124で多重化され、図示していない記録媒体や通
信路へと伝送される。
【0025】また、コードブックを利用して加算器11
9から出力された音源信号は、シフトレジスタ111で
1サブフレーム分(=1/4フレーム)だけずらした過
去の音源信号として適応コードブック108に入力さ
れ、適応コードブック108のコードを再構成する。次
に評価器107の構成を図2に基づいて説明する。二乗
誤差算出器200は減算器120または減算器122か
らの出力の二乗誤差を算出する。算出された二乗誤差
は、二乗誤差比較器A201で過去に算出された二乗誤
差を蓄積する二乗誤差メモリA、二乗誤差メモリB、お
よび二乗誤差メモリCのいずれか出力と比較される。比
較出力は、インデックス制御部206へと伝送される。
一方、二乗誤差メモリAと二乗誤差メモリBの出力は、
二乗誤差比較器B205で比較され、比較出力がインデ
ックス制御部206へと伝送される。 (a)パルスコード探索時の動作 このとき、二乗誤差算出器200は減算器120の出力
の二乗誤差を求める。求められた二乗誤差の最初の値は
二乗誤差メモリA202に格納し、この二乗誤差に対応
するパルスコードブック109およびパルスゲインコー
ドブック116にそれぞれ与えられたインデックスをイ
ンデックス制御部206に記憶する。
【0026】次に求められる二乗誤差からは、二乗誤差
比較器A201での比較結果に応じて、二乗誤差が小さ
い方を二乗誤差メモリA202に残すように、格納値を
更新していく。また、二乗誤差比較器A201での比較
結果はインデックス制御部206へ伝送されており、二
乗誤差算出器200の出力のほうが小さければ、インデ
ックス制御部206で記憶するインデックスを、この二
乗誤差を与えるインデックスに更新する。また、二乗誤
差メモリAの記憶値の方が小さければ、記憶するインデ
ックスの更新は行わない。そして、インデックス制御部
206は、二乗誤差比較器A201での比較結果が入力
されるごとに、インデックス制御部206からパルスコ
ードブック109およびパルスゲインコードブック11
6へと出力する各々のインデックスの値を更新してい
く。
【0027】このように、インデックス制御部206が
出力するインデックスの値を、用意している最終の値と
なるまで更新しながら、その都度、減算器120から入
力してくる新しい誤差信号の二乗誤差に対して比較を行
い、最終的に最小の二乗誤差(二乗誤差A)を二乗誤差
メモリA202に記憶し、その最小の二乗誤差に対応す
るインデックスをインデックス制御部206に記憶す
る。 (b)適応コード探索時の動作 基本的な動作はパルスコード探索時と同じであるが、適
応コード探索の場合は、減算器120からの誤差信号か
ら二乗誤差算出器200によって得られた二乗誤差と、
二乗誤差メモリB203での格納値との比較を行うと同
時に、減算器122からの誤差信号の二乗誤差と二乗誤
差メモリC204での格納値との比較も行う。 (c)二乗誤差Aと二乗誤差Bとの比較 二乗誤差Aと二乗誤差Bを二乗誤差比較器B205で比
較し、比較結果をインデックス制御部206へと伝送す
る。二乗誤差Aと二乗誤差Bの大小に応じて、確率コー
ドブック探索とパルスコードブック探索のいずれを先に
行うかを選択する。
【0028】以上の実施例ではパルスコードブック、パ
ルスゲインコードブック、適応コードブック、適応ゲイ
ンコードブック以外に、確率コードブック、確率ゲイン
コードブックも使って音声符号化を行っている。しか
し、本発明はパルスコードブック、パルスゲインコード
ブックの探索によって得られる最小二乗誤差と、適応コ
ードブック、適応ゲインコードブックの探索によって得
られる最小二乗誤差とを比較し、より小さい最小二乗誤
差を与えるコードブック、ゲインコードブックの探索を
先に行うことを本質的な構成とするものである。そのた
め、確率コードブック、確率ゲインコードブックに関係
する構成は省略可能である。どちらの構成においても、
音声の遷移区間において歪みを低減し、良好な合成音声
信号を得ることが可能となる。
【0029】また、音声の遷移区間においては、上述
(1)の場合がほとんどであるので、本実施例において
は、再度適応コードブック探索を行う際に、大幅に演算
量を低減することができる。なお、以上の例ではパルス
コードブックに、パルスが一本たっているものとした
が、これは、複数本たてていてもよいし、構造が例えば
ピッチ同期であっても構わない。また、音声の特徴分析
としてLPC分析について述べたが、他の音声の特徴を
抽出する手段であってもよい。 (第二実施例)図4、図5に基づいて本発明の第二実施
例について説明する。第一実施例との主な構成の差異
は、図1においてバッファ123を除いただけであり、
構成を簡素化しただけであるから、同一の作用を示す構
成には同一番号を付し、説明を省略する。
【0030】まず、端子100からの入力音声信号から
第一実施例と同様にLPC係数のインデックスciが求
められる。次に、パルスコードブック探索を行う。すな
わち、評価器150から適当なインデックスの初期値が
パルスコードブック109とパルスゲインコードブック
116にそれぞれ与えられる。これらのインデックスに
基づいてパルスコードブック109とパルスゲインコー
ドブック116からそれぞれコードとゲインが出力さ
れ、乗算器113によって乗算が施される。この信号
は、そのまま重み付け合成フィルタ106に入力されて
重み付き合成音声信号として合成された後、減算器12
0に入力される。減算器120で零入力フィルタからの
リファレンス信号との誤差信号が算出され、これに基づ
いて評価器150内の二乗誤差算出器300によって二
乗誤差が求められ、二乗誤差比較器A301に出力され
る(図5)。
【0031】二乗誤差比較器A301では、この二乗誤
差とそれまでのパルスコードブック探索において得られ
た最小の二乗誤差が格納されている二乗誤差メモリA3
02の内容と比較する。二乗誤差メモリA302の格納
値より今回求めた二乗誤差が小さければ、二乗誤差メモ
リA302に今回求めた二乗誤差を格納し、この二乗誤
差を得るのにパルスコードブック109およびパルスゲ
インコードブック116に与えた各々のインデックスを
インデックス制御部305に格納してから、インデック
スの更新を行う。一方、今回求めた二乗誤差より二乗誤
差メモリA302NO格納値が小さければ、インデック
スの更新のみを行う。この処理をインデックスの最終値
まで行うことによって、二乗誤差の最小値とこれを与え
るインデックスを求めることができる。
【0032】次に、適応コードブック探索を行う。この
探索はパルスコードブック探索と同様に行われる。すな
わち、評価器150からインデックスの初期値が適応コ
ードブック108と適応ゲインコードブック117に与
えられ、これに対応する合成音声信号が求められた後、
減算器120よってリファレンス信号との誤差信号が求
められる。この誤差信号に基づいて、評価器150内の
二乗誤差算出器300において二乗誤差を求める。この
ように求められる二乗誤差に対して、適応コードブック
108と適応ゲインコードブック117に与えるインデ
ックスを更新しつつ、二乗誤差メモリB303に格納さ
れているそれまでの最小の二乗誤差の値と比較すること
によって、最小二乗誤差とこれを与えるインデックスを
求め、最小二乗誤差を二乗誤差メモリB303に、イン
デックスをインデックス制御部305に格納する。この
最小二乗誤差を求める処理はパルスコードブック探索と
同様である。
【0033】次に、二乗誤差メモリA302と二乗誤差
メモリB303の格納値を二乗誤差比較器B304で比
較する。 (1)二乗誤差A<二乗誤差Bの場合 二乗誤差メモリA302に格納された最小二乗誤差を与
えるパルスコードブックのインデックス(以下、ipと
呼ぶ。)とパルスゲインコードブックのインデックス
(以下、igpと呼ぶ。)を、それぞれパルスコードブ
ック109とパルスゲインコードブック116に与え、
それぞれからコードとゲインが出力されている状態で適
応コードブック108および適応ゲインコードブック1
17の探索を行い、上述と同様に最小二乗誤差を与える
適応コードブックと適応ゲインコードブックのインデッ
クスを求める(これらのインデックスを以下、それぞれ
ia、igaと呼ぶ。)。iaとigaが求められた
ら、ip、igp、ia、igaをそれぞれのコードブ
ックに与え、対応するコード、ゲインを出力させる。そ
して、最後に確率コードブック探索を行い、最小二乗誤
差を与える確率コードブックと確率ゲインコードブック
のインデックスを求める(これらのインデックスをそれ
ぞれ、is、igsと呼ぶ)。
【0034】これらのインデックス、すなわちia、i
ga、ip、igp、is、igs、およびLPC係数
のインデックスciが多重化器124を介して、符号化
された音声として、図示しない記録媒体あるいは通信路
に出力される。そして、第一実施例と同様に適応コード
ブック108の再構成も行う。 (2)二乗誤差A≧二乗誤差Bの場合 二乗誤差メモリB303に格納された二乗誤差を与える
適応コードブックのインデックスと適応ゲインコードブ
ックのインデックス(これらのインデックスをそれぞれ
ia、igaと呼ぶ)をそれぞれ適応コードブック10
8と適応ゲインコードブック117に与え、対応するコ
ード、ゲインが出力された状態でパルスコードブック1
09およびパルスゲインコードブック116の探索を行
い、上述と同様に、最小二乗誤差を与えるパルスコード
ブックとパルスゲインコードブックのインデックスを求
める(これらのインデックスをそれぞれip、igpと
呼ぶ)。この後、ia、iga、ip、igpを各コー
ドブックに出力し、対応するコード、ゲインの出力され
た状態で、最後に確率コードブック探索を行い、最小の
二乗誤差を与える確率コードブックと確率ゲインコード
ブックのインデックスを求める(これらのインデックス
をそれぞれis、igsと呼ぶ)。
【0035】そして、上記したのと同様にia、ig
a、ip、igp、is、igs、およびLPC係数の
インデックスciが多重化器124を介して、符号化さ
れた音声として、図示しない記録媒体あるいは通信路に
出力される。そして、適応コードブック108の再構成
も行われる。以上詳細に説明したように、パルスコード
ブック、パルスゲインコードブックの探索によって得ら
れる最小二乗誤差と適応コードブック、適応ゲインコー
ドブックの探索によって得られる最小二乗誤差とを比較
し、より小さい最小二乗誤差を与えるコードブック、ゲ
インコードブックの探索を先に行って、合成音声信号を
得るようにしたので、音声の遷移区間において歪みを低
減し、良好な音声を得ることが可能となる。また、本実
施例においては誤差信号を格納するバッファがないの
で、構成が簡単になるという効果を奏する。
【0036】以上の実施例では、確率コードブックは最
後に探索するように限定されているが、以下に記載する
ように、確率コードブックの探索順序を変更することも
可能である。上述の二乗誤差メモリA302と二乗誤差
メモリB303の内容の比較において、二乗誤差メモリ
A302の格納値の方が小さい場合、パルスコードブッ
クを最初に探索することを決定する。そして、インデッ
クスip、igpをそれぞれパルスコードブック10
9、パルスゲインコードブック116に与え、パルスコ
ードブックを駆動させた状態で、二乗誤差メモリA30
2を書き直して適応コードブックの探索、二乗誤差メモ
リB303を書き直して確率コードブックの探索をそれ
ぞれ行う。そして、両探索によって求められた最小二乗
誤差(二乗誤差メモリA、二乗誤差メモリBに格納され
ている)を比較し、最小二乗誤差の小さい方のコードブ
ックの探索を二番目に行うことを決定する(この場合は
上述探索により、パルスコードブックを駆動させた状態
での最小二乗誤差を与えるインデックスが求まっている
ので、続いて最後のコードブックの探索を二つのコード
ブックを駆動させた状態で行うだけでよい)。そして、
残りのコードブックの探索を最後に行う。
【0037】一方、最初の比較において二乗誤差メモリ
B303の格納値の方が小さければ、適応コードブック
の探索に続いてパルスコードブック、確率コードブック
の順で探索を行う。このように構成することによって、
各コードブックの探索順序は 1.パルスコードブック、適応コードブック、確率コー
ドブック 2.パルスコードブック、確率コードブック、適応コー
ドブック 3.適応コードブック、パルスコードブック、確率コー
ドブック の内のいずれか最適なものが選択されることになり、よ
り歪みが低減された良好な音質の符号化装置が得られ
る。
【0038】また、上記の例では、パルスコードブック
が探索すべき最先のコードブックであるとして選択され
たときに、次に適応コードブック、確率コードブックの
順で探索を行う例と適応コードブックと確率コードブッ
クの内から最適なものを選択して探索順序を適応的に変
える例について述べたが、パルスコードブックが探索す
べき最初のコードブックである場合には、続いて確率コ
ードブック、適応コードブックの順に探索を行うように
固定してもよい。
【0039】(第三実施例)図6に本発明の第三実施例
に係る音声符号化装置を示す。前述の実施例と同じ構成
の部分は、同一の番号で記し、説明を省略する。また、
評価器150は第二実施例と同様の構成である。この実
施例では、LPC逆量子化器103からのLPC係数に
基づいて音声信号を合成し、この合成音声信号とリファ
レンス信号との間で1サブフレームごとに残差信号を求
める分析フィルタ130と、この1サブフレームごとの
残差信号からパルス成分を抽出し、抽出されたパルス位
置にパルスをたててパルスコードブックに格納すべきコ
ードを生成するパルス抽出器131と、を第二実施例に
比較してさらに備えている。以下に、作用を説明する。
【0040】第一実施例、第二実施例と同様の処理で求
められたLPC逆量子化器103からのLPC係数は分
析フィルタ130に入力され、零入力フィルタ105か
らのリファレンス信号との間で、1サブフレームごとに
残差信号が求められる。この残差信号はパルス抽出器1
31に入力され、パルス成分が抽出されるとともに、残
差信号の絶対値が最大となるパルス位置にパルスをたて
たコードが生成され、パルスコードブック109に格納
される。
【0041】次に、パルスコードブック109から出力
されるコードをパルス抽出器131から与えられたコー
ドに固定し、パルスゲインコードブック116のみの探
索が行われる。コードおよびゲインに基づいて合成され
た合成音声信号とリファレンス信号との二乗誤差が最小
になるパルスゲインコードブックのインデックスが求め
られ、これに対応する最小二乗誤差が評価器150内の
二乗誤差メモリA302に格納される。
【0042】次に、適応コードブック108および適応
ゲインコードブック117の探索が行われ、これらのコ
ードブックにより合成された合成音声信号とリファレン
ス信号の二乗誤差を最小にする適応コードブックのイン
デックスと適応ゲインコードブックのインデックスがそ
れぞれ求められ、対応する最小二乗誤差が評価器150
内の二乗誤差メモリB303に格納される。
【0043】そして、二乗誤差メモリA302と二乗誤
差メモリB303の内容を比較する。 (1)二乗誤差メモリAの格納値<二乗誤差メモリBの
格納値の場合 パルスコードブックのコードとパルスゲインコードブッ
クのインデックスを前述の最小二乗誤差を与える値に固
定したまま、適応コードブック探索を行う。つまり、パ
ルスコードブック、パルスゲインコードブック、適応コ
ードブック、適応ゲインコードブックに基づいて合成さ
れた合成音声信号とリファレンス信号との二乗誤差を最
小にする適応コードブックと適応ゲインコードブックの
各々インデックスを求める。次に、パルスコードブッ
ク、パルスゲインコードブック、適応コードブック、適
応ゲインコードブックに上述で求まったインデックスを
与えて駆動させた状態で、確率コードブック探索を行
う。 (2)二乗誤差メモリAの格納値≧二乗誤差メモリBの
格納値の場合 適応コードブック、適応ゲインコードブックに与えるイ
ンデックスを、最小二乗誤差を与えるインデックスにそ
れぞれ固定して、パルスコードブック、パルスゲインコ
ードブックの探索を行い、最小の二乗誤差を与えるパル
スコードブック、パルスゲインコードブックのインデッ
クスをそれぞれ求める。しかる後に、適応コードブッ
ク、適応ゲインコードブック、パルスコードブック、パ
ルスゲインコードブックに上述で求まったインデックス
を与えて駆動させた状態で、確率コードブック探索を行
う。
【0044】このような構成によれば、パルスコードブ
ックを残差から開ループで求めているので、演算量の大
幅な低減化をはかることができる。なお、分析フィルタ
130は零入力フィルタ105の出力であるリファレン
ス信号との残差を求めるようにしているが、これは聴覚
重み付けフィルタ104の出力信号との残差であっても
良い。また聴覚重み付けフィルタ104に入力される入
力音声信号そのもの、あるいは、入力音声信号に窓掛け
を行って変形させたものでも良い。また、この処理は、
必ずしも1サブフレームに限ったことではなく、例えば
分析単位が1フレームや数サブフレームにまたがってい
れば、1フレームでも良いし複数サブフレームでも良
い。
【0045】(第四実施例)第四実施例の構成を図7、
図8に示す。前述の実施例と同一の部分は同一の番号を
付し、説明は省略する。この実施例での主要な構成とし
て、図7において重み付け合成フィルタ106から得ら
れる合成音声信号を各インデックス毎に保存しておく合
成信号バッファ140が設けられている。
【0046】次に、評価器160の構成を図8に基づい
て説明する。図8の上半分の構成は、減算器120に接
続された二乗誤差算出器300、二乗誤差比較器30
1、二乗誤差メモリ302、インデックス制御部305
よりなるが、上述実施例と同様の働きをするので説明は
省略する。相関算出器310は重み付け合成フィルタ1
06、零入力フィルタ105、バッファ170、合成信
号バッファ140からの出力の相関比を数式4に基づき
算出する。算出された相関比は、相関比較器A311で
過去に算出された相関比を格納する相関メモリA31
2、相関メモリB313の格納値と比較される。比較結
果は、インデックス制御部305へと転送される。一
方、相関メモリA312、相関メモリB313の格納値
は、相関比較器B314で比較され、比較結果がインデ
ックス制御部305へと伝送される。
【0047】まず、相関について説明する。リファレン
ス信号のn番目の成分をp(n)、コードブック(パル
スコードブックまたは適応コードブック)のインデック
スiに対応するコードから合成された合成音声信号のn
番目の成分をqi(n)、γをゲインとすると、リファ
レンス信号とコードブックとの二乗誤差eは次の数式1
で求められる。
【0048】
【数1】
【0049】これをγについて微分してから、γについ
て解くと数式2が得られる。
【0050】
【数2】
【0051】数式2を数式1に代入すると次の数式3が
得られる。
【0052】
【数3】
【0053】ここで、二乗誤差eは正であり、数式3の
右辺において第一項は定数なので第二項が最大となるイ
ンデックスiを探索すれば二乗誤差eの最小値が求めら
れる。そして、パルスコードブックの成分が減算された
リファレンス信号のn番目の成分をp´(n)とする
と、二乗誤差eを最小にするには、以下の数式4によっ
て求められる相互相関の二乗と自己相関との相関比を最
大にするインデックスi及びi´を求めればよい。
【0054】
【数4】
【0055】以下に、作用について説明する。まず、パ
ルスコードブック探索を行う。評価器160から適当な
インデックスがパルスコードブック109に与えられ、
コードが出力される。この信号は、そのまま重み付け合
成フィルタ106に入力されて重み付き合成音声信号
(qi(n))として合成された後、評価器160に入
力される。そして、このqi(n)は、評価器160内
の相関算出器310において、数式4に基づきリファレ
ンス信号p(n)との相互相関の二乗と、自己相関との
相関比が求められ、相関比較器A311に出力される。
【0056】相関比較器A311では、この相関比と、
それまでのパルスコードブック探索において得られた最
大の相関比が格納されている相関メモリA312の格納
値とを比較する。そして、相関メモリAの格納値より今
回求めた相関比が大きければ、相関メモリA312に今
回求めた相関比を格納し、この相関比を得るのにパルス
コードブック109に与えたインデックスをインデック
ス制御部305に格納する。また、インデックス制御部
305では数式2に基づき今回のゲインを求め、このゲ
インに対応するパルスゲインコードブック116のイン
デックスも格納する。そして、最後にインデックスの更
新を行い、次のインデックスをパルスコードブック10
9に与える。一方、今回求めた相関比が相関メモリA3
12の格納値より小さい場合は、相関メモリA312の
格納値はそのままで、次にパルスコードブック109に
与えるインデックスのみを更新する。この様な処理をイ
ンデックスの最終値まで行うことにより、相関比の最大
値(相関比A)と、これを与えるパルスコードブックと
パルスゲインコードブックのインデックスを求めること
ができる。
【0057】次に、適応コードブック探索を行う。この
探索はパルスコードブック探索と同様に行われ、最終的
に、適応コードブック108の出力のみによる合成音声
信号qi(n)とリファレンス信号p(n)との相互相
関の二乗と、合成音声信号qi(n)の自己相関との相
関比の最大値(相関比B)と、この相関比Bに対応する
適応コードブック108と適応ゲインコードブック11
7のインデックスとが求まる。この場合の相関比の最大
値(相関比B)は相関メモリB313に格納されてい
る。さらに、この適応コードブック探索時においては、
qi(n)をインデックスごとに合成信号バッファ14
0に格納しておく。
【0058】次に、相関メモリA312と相関メモリB
313の格納値を相関比較器B314で比較する。 (1)相関比A>相関比Bの場合 まず、相関比Aを与えるパルスコードブックとパルスゲ
インコードブックのインデックスをそれぞれ与え、コー
ドとゲインが出力される。コードとゲインは乗算器11
3で乗算され、加算器118、加算器119をそのまま
通過し、重み付け合成フィルタ106に入力される。そ
して、その出力である重み付き合成音声信号は減算器1
71でリファレンス信号から減算され、p´(n)(入
力音声信号からパルスコードブックとパルスゲインコー
ドブックに基づく合成音声信号を減算した誤差信号)と
してバッファ170に格納される。
【0059】ここで、上述した如く合成信号バッファ1
40に格納された適応コードブックのみに基づく合成音
声信号qi(n)を順次取り出し、バッファ170に格
納されたp´(n)との相関比を数式4に基づき評価器
160で算出し、その最大値を与える適応コードブック
108と適応ゲインコードブック117のインデックス
を求め、このインデックスを評価器160内のインデッ
クス制御部305に格納する。
【0060】そして、上述で求まったインデックスをパ
ルスコードブック109、パルスゲインコードブック1
16、適応コードブック108、適応ゲインコードブッ
ク117にそれぞれ与えた状態で、第一実施例、第二実
施例の場合と同様に確率コードブック探索を行う。以下
の作用も第一実施例、第二実施例と同様である。 (2)相関比A≦相関比Bの場合 まず、相関比Bを与える適応コードブックと適応ゲイン
コードブックのインデックスをそれぞれ与えた状態で、
第一実施例、第二実施例と同様に、パルスコードブック
の探索を行い、続いて確率コードブックの探索を行う。
以下の動作も第一実施例、第二実施例の場合と同様であ
る。
【0061】ところで、コードブックのインデックスi
からの合成音声信号qi(n)は、コードブックのイン
デックスiの要素を重み付け合成フィルタ106を通し
て得られるので、nが通常40〜60次迄であり、重み
付け合成フィルタ106が巡回型フィルタ、すなわち無
限インパルスを持つため、この部分の畳み込み演算の量
は膨大なものとなる。また、音声の遷移区間においては
上記(1)になる場合がほとんどであるので、この様
に、適応コードブック探索を行ったときに、qi(n)
をインデックス毎に合成信号バッファ140に格納して
おけば、再度、適応コードブック探索を行う際には、合
成信号バッファ140の内容を読み出して演算すること
により、コードとLPC係数との畳み込みという処理を
省くことができ、演算量の大幅な節約ができる。
【0062】また、別途メモリを設けてqi(n)のエ
ネルギーを表す部分(数式4の分母に相当)をインデッ
クス毎に持っておくことで、更に演算量の低減化が可能
となる。 (第五実施例)図9に基づいて本発明におけるインデッ
クスの多重化について説明する。図9は本実施例におい
て、パルスコードブックのインデックス多重化器400
の構成の一例を示す図である。パルスコードブックのイ
ンデックス多重化器400は、バッファA401、バッ
ファB402に接続されてその内容をN倍する乗算器4
03、およびバッファA401の出力と乗算器403に
接続されて双方の出力を加算する加算器404から構成
されている。ここで、パルスコードブックのサブフレー
ムのサンプル数がN個、すなわち、パルスコードブック
がN種類のコードからなっているとする。
【0063】次に、本実施例の作用を説明する。パルス
コードブックの探索で、例えば、2個のインデックスi
p1、ip2が求まったとす、ip1がバッファA40
1に、ip2がバッファB402にそれぞれ入力され
る。インデックスip2は乗算器403でN倍され、バ
ッファA401の出力すなわちip1と乗算器の出力す
なわちip2×Nとが加算器404で加えあわせられ、
ip1+ip2×Nとして多重化される。
【0064】例えば、1サブフレームが40次元からな
っているとすると、図3で示されたNはサブフレームの
次元数と同じ40(すなわち、コードブックの要素数が
N)となる。これを1サブフレーム毎に送るとすると、
6ビット(26 =64)必要であり、これを各フレーム
毎に送るとすると、1フレームあたり6ビット×4サブ
フレーム=24ビット/フレーム必要となる。しかし、
これを本実施例のような方法で2サブフレーム毎に送る
ようにすると、39+39×40=1559となり、2
サブフレームあたり11ビット(2048)あれば十分
であり、1フレームあたり11ビット×2=22ビット
/フレームで良いから、1フレームあたり2ビットの節
約となる。このような効果を奏するサブフレームのイン
デックスの種類Nは、この場合、N−1+(N−1)×
N≦2048を満たすNであれば良いからN≦45とな
り、N=45迄であれば増やすことができる。
【0065】ここで、N=40の場合について詳細に説
明する。まずサブフレーム毎の探索で、パルスコードの
インデックスをip1,ip2と求めたとすると、多重
化の際には、ip1+ip2×40の形に加工してその
値を転送する。例えば、ip1,ip2がそれぞれ30
と20であった場合、30+20×40=830として
転送される。
【0066】そして復号化の際には、符号化と逆の処
理、即ち送られてきた符号を40で割った時の余りがi
p1、商がip2と表すことができる。符号化側から8
30という符号が送られてきたとすると、830を40
で割って商が20、余りが30、すなわち、ip1=3
0,ip2=20と分解できる。以上は、2サブフレー
ムずつ、すなわち2個のインデックスをまとめて送る場
合を示したが、3個以上のインデックス(ip1、ip
2、ip3…)をまとめて送る場合においても、コード
ブックの要素数がNであるとすると、 ip1+ip2×N+ip3×N2 …… の形、つまりip1、ip2、ip3、…をそれぞれN
進数の1の位、Nの位、N2 の位…と見做してその値を
転送すれば、上記の如くビットレートを節約できる。そ
して復号化においては、この値をN進数化して各位を求
めることにより、ip1、ip2、ip3…をそれぞれ
得ることができる。
【0067】ここで、従来コードブックの要素数は2の
べき乗であるものが多く、上述の比較からも明らかなよ
うにコードブックの要素数Nが2のべき乗の場合は、ビ
ットレートを低減することはできない。これに対し、パ
ルスコードブックの要素数はサブフレームのサンプル数
であり、一般的に2の乗数ではないので、複数のインデ
ックスをまとめて符号化することがビットレートの低減
になり有効である。この様に、要素数が2のべき乗でな
いコードブックにおいては、本実施例の多重化を適用す
ることができる。
【0068】以上の多重化および復号化を行なうことに
より、音質には全く影響無くビットレートを低減でき、
圧縮率を高めることができる。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、適応コードブックとパ
ルスコードブックの探索の順序を適宜変更できるので、
音声の遷移区間において歪みを低減化して良好な音声を
得ることが可能な音声符号化装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る音声符号化装置の概
略構成図。
【図2】本発明の第一実施例に係る評価器の概略構成
図。
【図3】パルスコードブックの概念図。
【図4】本発明の第二実施例に係る音声符号化装置の概
略構成図。
【図5】本発明の第二実施例に係る評価器の概略構成
図。
【図6】本発明の第三実施例に係る音声符号化装置の概
略構成図。
【図7】本発明の第四実施例に係る音声符号化装置の概
略構成図。
【図8】本発明の第四実施例に係る評価器の概略構成
図。
【図9】本発明の第五実施例に係る多重化器の概略構成
図。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスコードブックと適応コードブック
    とを有する音声符号化装置において、 パルスコードブックに基づいて生成した合成音声信号
    と、入力音声信号との誤差を求める第1の誤差算出手段
    と、 適応コードブックに基づいて生成した合成音声信号と、
    入力音声信号との誤差を求める第2の誤差算出手段と、 前記第1の誤差算出手段と前記第2の誤差算出手段との
    出力を比較する比較手段と、 前記比較手段における比較結果に応じて、パルスコード
    ブックと適応コードブックの探索順序を決定する制御手
    段とを有することを特徴とする音声符号化装置。
  2. 【請求項2】 パルスコードブックと適応コードブック
    とを有する音声符号化装置において、 パルスコードブックの駆動において、入力音声信号との
    誤差が最小となる合成音声信号を生成するパルスコード
    ブックのインデックスを求める第1のインデックス決定
    手段と、 適応コードブックの駆動において、入力音声信号との誤
    差が最小となる合成音声信号を生成する適応コードブッ
    クのインデックスを求める第2のインデックス決定手段
    と、 パルスコードブックに基づいて生成された合成音声信号
    と、入力音声信号との誤差を求める第1の誤差算出手段
    と、 適応コードブックに基づいて生成された合成音声信号
    と、入力音声信号との誤差を求める第2の誤差算出手段
    と、 前記第1の誤差算出手段と前記第2の誤差算出手段との
    出力を比較する比較手段と、 パルスコードブックと適応コードブックの両方の駆動に
    おいて、入力音声信号との誤差が最小となる合成音声信
    号を生成するパルスコードブックと適応コードブックの
    インデックスを求める場合に、前記比較手段における比
    較結果に応じて、前記第1のインデックス決定手段と前
    記第2のインデックス決定手段のいずれを駆動するかを
    決定する制御手段とを有することを特徴とする音声符号
    化装置。
  3. 【請求項3】 入力される各々のインデックスに対応し
    たコード信号を出力するパルスコードブック及び適応コ
    ードブックと、 パルスコードブック及び/又は適応コードブックのコー
    ド信号に基づいた合成音声信号を生成する合成音声信号
    生成手段と、 前記合成音声信号と入力音声信号との誤差信号を算出す
    る誤差算出手段と、 前記パルスコードブックのみから、各々のインデックス
    を更新しながらコード信号を出力したときに前記合成音
    声信号生成手段より得られる合成音声信号に対して、前
    記誤差算出手段において誤差信号の最小値Aを求める最
    小値A決定手段と、 前記適応コードブックのみから、各々のインデックスを
    更新しながらコード信号を出力したときに前記合成音声
    信号生成手段より得られる合成音声信号に対して、前記
    誤差算出手段において誤差信号の最小値Bを求める最小
    値B決定手段と、 前記最小値Aと前記最小値Bとを比較する比較手段と、 前記パルスコードブックのコード信号を前記最小値Aが
    得られたときの値に固定し、前記適応コードブックから
    のコード信号を変化させながら、前記合成音声信号生成
    手段によりパルスコードブックと適応コードブックとの
    合成音声信号を生成し、この合成音声信号に対する前記
    誤差算出手段からの誤差信号が最小となるときの前記適
    応コードブックのインデックスを求める適応コードブッ
    クのインデックス決定手段と、 前記適応コードブックのコード信号を前記最小値Bが得
    られたときの値に固定し、前記パルスコードブックから
    のコード信号を変化させながら、前記合成音声信号生成
    手段によりパルスコードブックと適応コードブックとの
    合成音声信号を生成し、この合成音声信号に対する前記
    誤差算出手段からの誤差信号が最小となるときの前記パ
    ルスコードブックのインデックスを求めるパルスコード
    ブックのインデックス決定手段と、 前記比較手段での比較結果に基づいて、前記パルスコー
    ドブックのインデックス決定手段と前記適応コードブッ
    クのインデックス決定手段とのいずれを駆動するかを決
    定する制御手段とを備えたことを特徴とする音声符号化
    装置。
  4. 【請求項4】 パルスコードブックと適応コードブック
    とを有する音声符号化装置において、 パルスコードブックに基づいて生成した合成音声信号と
    入力音声信号との相関の二乗と、合成音声信号の自己相
    関との比を求める第1の相関算出手段と、 適応コードブックに基づいて生成した合成音声信号と入
    力音声信号との相関の二乗と、合成音声信号の自己相関
    との比を求める第2の相関算出手段と、 前記第1の相関算出手段と前記第2の相関算出手段との
    出力を比較する比較手段と、 前記比較手段における比較結果に応じて、パルスコード
    ブックと適応コードブックの探索順序を決定する制御手
    段とを有することを特徴とする音声符号化装置。
  5. 【請求項5】 パルスコードブックと適応コードブック
    とを有する音声符号化装置において、 パルスコードブックの駆動において、合成音声信号と入
    力音声信号との相関の二乗と、合成音声信号の自己相関
    との比が最大となる合成音声信号を生成するパルスコー
    ドブックのインデックスを求める第1のインデックス決
    定手段と、 適応コードブックの駆動において、合成音声信号と入力
    音声信号との相関の二乗と、合成音声信号の自己相関と
    の比が最大となる合成音声信号を生成する適応コードブ
    ックのインデックスを求める第2のインデックス決定手
    段と、 パルスコードブックに基づいて生成された合成音声信号
    と入力音声信号との相関の二乗と、合成音声信号の自己
    相関との比を求める第1の相関算出手段と、 適応コードブックに基づいて生成された合成音声信号と
    入力音声信号との相関の二乗と、合成音声信号の自己相
    関との比を求める第2の相関算出手段と、 前記第1の相関算出手段と前記第2の相関算出手段との
    出力を比較する比較手段と、 前記比較手段における比較結果に応じて、前記第1のイ
    ンデックス決定手段と前記第2のインデックス決定手段
    のいずれを駆動するかをを決定する制御手段とを有する
    ことを特徴とする音声符号化装置。
  6. 【請求項6】 入力される各々のインデックスに対応し
    たコード信号を出力するパルスコードブック及び適応コ
    ードブックと、 パルスコードブック及び/又は適応コードブックのコー
    ド信号に基づいた合成音声信号を生成する合成音声信号
    生成手段と、 前記合成音声信号と入力音声信号との相関の二乗と、合
    成音声信号の自己相関との相関比を算出する相関算出手
    段と、 前記パルスコードブックのみから、インデックスを更新
    しながらコード信号を出力したときに前記合成音声信号
    生成手段より得られる合成音声信号に対して、前記相関
    算出手段において相関比の最大値Aを求める最大値A決
    定手段と、 前記適応コードブックのみから、インデックスを更新し
    ながらコード信号を出力したときに前記合成音声信号生
    成手段より得られる合成音声信号に対して、前記相関算
    出手段において相関比の最大値Bを求める最大値B決定
    手段と、 前記最大値Aと前記最大値Bとを比較する比較手段と、 前記比較手段での比較結果に基づいて、パルスコードブ
    ックと適応コードブックの探索順序を決定する制御手段
    とを有することを特徴とする音声符号化装置。
  7. 【請求項7】 前記適応コードブックのコードのみに基
    づく合成音声信号を格納する第1の記憶手段、 をさらに有することを特徴とする請求項4から請求項6
    のいずれか1つに記載の音声符号化装置。
  8. 【請求項8】 確率コードブックをさらに有し、 パルスコードブックおよび適応コードブックの探索の次
    に、確率コードブック探索を行うよう前記制御手段が制
    御することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれ
    か1つに記載の音声符号化装置。
  9. 【請求項9】 入力される各々のインデックスに対応し
    たコード信号を出力する適応コードブック、パルスコー
    ドブック及び確率コードブックと、 適応コードブック及び/又はパルスコードブック及び/
    又は確率コードブックのコード信号に基づいた合成音声
    信号を生成する合成音声信号生成手段と、 入力音声信号と前記合成音声信号との誤差信号を検出す
    る誤差検出手段と、 前記適応コードブックのみからコード信号を出力し、こ
    のコード信号を変化させたときに得られる前記誤差検出
    手段からの誤算信号の最小値Aを求める最小値A決定手
    段と、 前記最小値Aを与える前記適応コードブックのインデッ
    クスを格納する第一記憶手段と、 前記パルスコードブックのみからコード信号を出力し、
    このコード信号を変化させたときに得られる前記誤差検
    出手段からの誤算信号の最小値Bを求める最小値B決定
    手段と、 前記最小値Bを与える前記パルスコードブックのインデ
    ックスを格納する第二記憶手段と、 前記最小値Aと前記最小値Bとを比較する比較手段と、 前記適応コードブックのインデックスを前記最小値Aが
    得られたときの値に固定した状態で前記パルスコードブ
    ックからのコード信号を変化させ、前記誤差検出手段か
    らの誤算信号が最小となるときの前記パルスコードブッ
    クのインデックスを求めるパルスコードブックのインデ
    ックス決定手段と、 前記パルスコードブックのインデックスを前記最小値B
    が得られたときの値に固定した状態で前記適応コードブ
    ックからのコード信号を変化させ、前記誤差検出手段か
    らの誤算信号が最小となるときの前記適応コードブック
    のインデックスを求める適応コードブックのインデック
    ス決定手段と、 前記比較手段での比較結果に基づいて、前記パルスコー
    ドブックのインデックス決定手段と適応コードブックの
    インデックス決定手段とのいずれを駆動するかを決定す
    る制御手段と、 前記最小値Aに対応する前記適応コードブックのインデ
    ックスと前記パルスコードブックのインデックス決定手
    段が求めた前記パルスコードブックのインデックスとを
    与えた状態、あるいは前記最小値Bに対応する前記パル
    スコードブックのインデックスと前記適応コードブック
    のインデックス決定手段が求めた前記適応コードブック
    のインデックスとを与えた状態で、前記確率コードブッ
    クからのコード信号を変化させ、前記誤差検出手段から
    の誤算信号が最小となるときの前記確率コードブックの
    インデックスを求める確率コードブックのインデックス
    決定手段とを備えたことを特徴とする音声符号化装置。
  10. 【請求項10】 入力される各々のインデックスに対応
    したコード信号を出力する適応コードブック、パルスコ
    ードブック及び確率コードブックと、 適応コードブック及び/又はパルスコードブック及び/
    又は確率コードブックのコード信号に基づいた合成音声
    信号を生成する合成音声信号生成手段と、 入力音声信号と前記合成音声信号との誤差信号を検出す
    る誤差検出手段と、 前記適応コードブックのみからコード信号を出力し、こ
    のコード信号を変化させたときに得られる前記誤差検出
    手段からの誤算信号の最小値Aを求める最小値A決定手
    段と、 前記最小値Aを与える前記適応コードブックのインデッ
    クスを記憶する第一記憶手段と、 前記パルスコードブックのみからコード信号を出力し、
    このコード信号を変化させたときに得られる前記誤差検
    出手段からの誤算信号の最小値Bを求める最小値B決定
    手段と、 前記最小値Bを与える前記パルスコードブックのインデ
    ックスを記憶する第二記憶手段と、 前記最小値Aと前記最小値Bとを比較する第一比較手段
    と、 前記適応コードブックのインデックスを前記最小値Aが
    得られたときの値に固定した状態で前記パルスコードブ
    ックからのコード信号を変化させ、前記誤差検出手段か
    らの誤算信号が最小となるときの前記パルスコードブッ
    クのインデックスを求めるパルスコードブックのインデ
    ックス決定手段と、 前記パルスコードブックのインデックスを前記最小値B
    が得られたときの値に固定した状態で前記適応コードブ
    ックからのコード信号を変化させ、前記誤差検出手段か
    らの誤算信号が最小となるときの前記適応コードブック
    のインデックスを求める適応コードブックのインデック
    ス決定手段と、 前記パルスコードブックからのコード信号を前記最小値
    Aが得られたときの値に固定した状態で前記確率コード
    ブックからのコード信号を変化させ、前記誤差検出手段
    からの誤算信号が最小となるときの前記確率コードブッ
    クのインデックスを求める確率コードブックのインデッ
    クス決定手段と、 前記適応コードブックのインデックス決定手段と前記確
    率コードブックのインデックス決定手段が求めた誤差信
    号同士を比較する第二比較手段と、 前記第一比較手段と前記第二比較手段での比較結果に基
    づいて、前記最小値Bに対応する前記パルスコードブッ
    クのインデックスと前記確率コードブックのインデック
    ス決定手段が求めた前記確率コードブックのインデック
    スとを与えた第一状態で、前記適応コードブックからの
    コード信号を変化させ、前記誤差検出手段からの誤算信
    号が最小となるときの前記適応コードブックの最終イン
    デックスを求める動作か、あるいは前記最小値Bに対応
    する前記パルスコードブックのインデックスと前記適応
    コードブックのインデックス決定手段が求めた前記適応
    コードブックのインデックスとを与えた第二状態で、前
    記確率コードブックからのコード信号を変化させ、前記
    誤差検出手段からの誤算信号が最小となるときの前記確
    率コードブックの最終インデックスを求める動作を行わ
    せるかを決定する制御手段とを備えたことを特徴とする
    音声符号化装置。
  11. 【請求項11】 パルスコードブックのみに基づく合成
    音声信号を入力音声信号から減算した誤差信号を格納す
    る第2の記憶手段を、 さらに有することを特徴とする請求項1から請求項10
    のいずれか1つに記載の音声符号化装置。
  12. 【請求項12】 入力音声信号から得られたLPC係数
    に基づいて合成音声信号を生成し、この合成音声信号と
    入力音声信号との残差信号を求める分析手段と、 前記分析手段からの残差信号に含まれるパルス成分を抽
    出するパルス抽出手段とをさらに有し、 前記制御手段は、前記パルス抽出手段で得られたパルス
    成分をパルスコードブックのコードとしてパルスコード
    ブックに格納するよう制御することを特徴とする請求項
    1から請求項11のいずれか1つに記載の音声符号化装
    置。
  13. 【請求項13】 コードブックの要素数をNとしたとき
    に、コードブックの複数のインデックスをそれぞれN進
    数の各位と見なし、この値を出力する多重化手段をさら
    に有するをことを特徴とする請求項1から請求項12の
    いずれか1つに記載の音声符号化装置。
JP6235719A 1994-09-29 1994-09-29 音声符号化装置 Withdrawn JPH08101699A (ja)

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