JPH0799997B2 - 生のコ−ヒ−豆の品質改良 - Google Patents

生のコ−ヒ−豆の品質改良

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JPH0799997B2
JPH0799997B2 JP11438887A JP11438887A JPH0799997B2 JP H0799997 B2 JPH0799997 B2 JP H0799997B2 JP 11438887 A JP11438887 A JP 11438887A JP 11438887 A JP11438887 A JP 11438887A JP H0799997 B2 JPH0799997 B2 JP H0799997B2
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レギーナ・デビデシュー
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ゼネラル・フ−ヅ・コ−ポレ−ション
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、生のコーヒー豆、殊に望ましくない香味や芳
香成分を高レベルに含む生のコーヒー豆の品質を改良す
る方法に関する。更に詳しくは、本発明は、生のコーヒ
ー豆を水蒸気で処理し、湿気を与えた後に2度目に水蒸
気で処理することにより香味を改良する方法に関する。
従来技術 コーヒー製造業者は、永年にわたり比較的低品質の生の
コーヒー豆の香味品質を高める処理方法を発達させてき
た。この中の1つの方法は、ポンゾニ(Ponzoni)らに
よる米国特許第3,767,418号に示されたものである。す
なわち、生のコーヒー豆と水の重量比が0.25:1.5におい
て、生のコーヒー豆に湿気を与える方法である。湿気を
与えられた生のコーヒー豆を密封した圧力容器に入れ、
約35,153.5kg/m2(50psig)〜98,429.8kg/m2(140psi
g)の圧力で1〜10分間、水蒸気処理をする。このよう
にして処理されたコーヒー豆を焙焼すると、このような
処理をしなかった対照の豆に比べて優れていることが見
い出された。ポンゾニらの教えるところによると、「約
35,153.5kg/m2(50p.s.i.)により低い水蒸気圧におけ
る処理では、品質改良の効果は、最終的な焙焼し調製さ
れたコーヒー飲料において望ましい特徴を生じるには不
十分である」さらに、「湿った生のコーヒー豆を処理す
るのに63,276.3kg/m2(90p.s.i.)の水蒸気圧が最も望
ましく、水蒸気圧の好ましい範囲は49,214.9kg/m2(70
p.s.i)〜77,337.7kg/m2(110p.s.i.)である。」 他のより重要な技術工程は、ムシャー(Musher)による
米国特許第2,278,473号に示されており、生の或いは、
焙焼したコーヒー豆を重量比で約20〜25%以下の湿気で
処理することを開示している。
ダール(Dar)らによる米国特許第4,540,591号は、ロブ
スター(Robusta)・コーヒー豆を、圧力容器に入れ、
7〜10気圧において、10〜15分間、連続的通気孔で水蒸
気処理し、とり出した後、焙焼する方法を開示してい
る。バロン(Baron)らによる米国特許第3,991,223号
は、水蒸気処理したコーヒーの香味や芳香を改良する方
法を開示している。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、低品質のコーヒー豆の品質を改良する
有効な方法を確定するものである。
本発明のさらなる目的は、低品質のコーヒー豆の品質を
最小限のエネルギー消費で改良することである。
本発明のこれらの及び別の目的は、以下により詳細に述
べることにより明白になるだろう。
問題点を解決するための手段 低品質の生のコーヒー豆の香味及び芳香の品質を効率的
に改良するために、生のコーヒー豆を水蒸気で処理し、
水蒸気処理した豆に湿気を与え、この湿気を与えた豆に
2度目の水蒸気処理をすることが見い出された。本発明
では、最初の水蒸気処理により、豆を予備加熱するので
あり、約115.6℃(240゜F)〜約154.4℃(310゜F)の温度
で湿気と接触させると豆は非常に迅速に水を吸収する。
この最初の処理を組合せることにより、最後の水蒸気処
理では、生のコーヒー豆は約14,061.4kg/m2(20psig)
〜49,214.9kg/m2(70psig)の圧力で効率よく、品質改
良がされる。
ある種の生のコーヒー豆は、典型的な低品質或いは、低
グレードの生のコーヒー豆に分類される。専門家の討論
会で、これらのコーヒーは一般に、非常に強く、タール
の様であり、かび臭く、及び/または、どろ臭い香味を
持っとされている。ロブスター・コーヒーは、低品質に
分類される未加工のコーヒー豆の代表的な一例である。
本発明は、低品質の生のコーヒー豆を、最初に1回目の
水蒸気処理を含む方法により品質を改善する方法を提供
する。この1回目の水蒸気処理に用いられる水蒸気は典
型的には約14,061.4kg/m2(20psig)〜約49,214.9kg/m2
(70psig)の圧力であり、約125.6℃(258゜F)〜約157.
8℃(316゜F)の温度におけるものである。1回目の水蒸
気処理の時間は、一般的には約0.5分間〜約3分間であ
る。該水蒸気処理は密封系で実施されるのであり、また
は好ましくは大気に通じる通気孔のあいている系を用い
て、バッチ式、半バッチ式あるいは連続的に水蒸気が通
される。
1回目の水蒸気処理は、低品質の豆の改良を達成するも
のではない。むしろ、この1回目の水蒸気処理は、続く
2つのステップ、すなわち、湿気を与えることを及び2
回目の水蒸気処理と一緒におこなわれることによっての
み、豆の改良にが可能あることが見い出された。1回目
の水蒸気処理は、生の豆を加熱することに役立ってい
る。生の豆の湿気はまたある程度、例えば重量で約20%
〜25%に上昇する。
1回目の水蒸気処理に引続き、処理した生のコーヒー豆
に、一般に重量で約35%〜約45%にまで湿気を与える。
この処理した豆は、湯或いは、先に生のコーヒー豆と接
触させた水流と典型的には約0.5分間〜約2分間接触さ
せることにより、湿気を与えることができる。本発明の
具体例の1つは、水を容器に入れ、これに処理した生の
豆を加える。処理した生の豆に望ましい量の湿気を与え
た後、この湿気を与えられた豆をそこからとり出す。湿
気を与えられた豆の一部として、容器からなくなった水
分だけ容器に湯を加える。そして新しい分量の処理した
生の豆を加える。従って、この具体例では、1回目に処
理した生の豆が容器で湿気を与えられた後、次の分量の
生のコーヒー豆をその容器に加え、以前に生のコーヒー
豆と接触させた水流と接触させた。こうしてある量の生
のコーヒー豆の固型分が得られた。この水流は生のコー
ヒー豆抽出物と呼ばれる。
処理したコーヒー豆に湿気を与えるために用いた液体流
は、典型的には約115.6℃(240゜F)ないし約154.4℃(3
10゜F)に予め加熱される。該液体流の処理は、豆に湿気
を与えるのみならず、豆の内部の温度を予め加熱された
液体流の温度近くまで上昇させるのに役立つ。
次に湿気を与えられた豆の2回目の水蒸気処理を行う。
典型的には、この処理は、約14,061.4kg/m2(20psig)
〜約49,214.9kg/m2(70psig)の水蒸気圧で実施され、
好ましくは、約21,092.1kg/m2(30psig)〜約42,184.2k
g/m2(60psig)の水蒸気圧で実施される。49,214.9kg/m
2(70psig)以上の水蒸気は不必要であり、実際、本発
明に従えば、好ましくない香味の発生が記録される。該
2回目の水蒸気処理は、バッチ式、半バッチ式、或い
は、連続法でなされる。この2回目の水蒸気処理の期間
は、約0.5分間〜約4分間であり、好ましくは、約1分
間〜3分間である。
効 果 本発明に従って処理された生のコーヒー豆は著しく改良
される。該改良された豆は、焙焼し、飲料として調製し
たあと、対照と比較すると、専門家の討論会において、
ずっと澄んでおり、ざらざらさがなく、かすかにどろ臭
さが残るが、濁りは少ない。
本発明の全ての処理が終った後、この改良された湿った
豆を従来どおりの焙焼装置にまわし、望むこげ色に焙焼
することが可能である。他方、この改良された豆を例え
ば空気乾燥により乾燥し、湿気を重量で約11%〜約15%
に下げることができる。この改良された豆を一定期間保
存することが必要であるとき、本発明の方法の後で、且
つ焙焼に先立ち、豆を乾燥することには、安定性を増す
ことができる利点がある。
本発明の利点はこのようにとても明白である。本発明に
よれば、従来行なわれてきたよりも、低い圧力の水蒸気
を用いることにより、低品質の豆を改良することができ
る。いいかえると、例えばポンゾニの方法のような以前
の技術では、約63,276.3kg/m2(90psig)が同程度の改
良に要求されていたが、低品質の豆を14,061.4kg/m2(2
0psig)〜35,153.5kg/m2(50psig)の圧力に水蒸気で処
理することにより品質の改良がなされる。こうして省エ
ネルギーが達成され、更に用いられる圧力容器の物質組
成は、改良工程中のより低い圧力に耐え得るものが要求
されるにすぎない。更に、本発明における改良された豆
は、専門家の討論会によれば、従来の技術による改良さ
れた豆より優れていることが示された。更に加えるに、
1回目の水蒸気処理をした豆は、1回目の水蒸気処理を
していない対照の生の豆に比べ水を吸収する速度がずっ
と速いことが見い出された。以上の如く、生の豆より効
果的な水の吸収は、本発明において達成される。
本発明の好ましい実施例においては、本発明の工程は1
つの容器でおこなわれる。このような発明に特にふさわ
しい容器は、蒸解釜であり、例えば、オハイオ州スプリ
ングフィールドのコンバスション・エンジニアリング社
(Combustion Engineering,Inc.)の子会社のC−Eバ
ウアー(C−E Bauer)によって製造されたバウアーNo.
459 M&D蒸解釜である。蒸解釜の中の生産物は、コン
ベヤーの羽根によりつくられる運搬用の小部屋により運
ばれる。この蒸解釜は、両端が閉じられた円筒状容器で
あり、45°の傾斜で設定される。このタンクは軸方向に
コンベヤーのベルトにより2つの部分に分けられる。こ
のベルトは、円筒の各端の前で終わる。好ましい実施例
によれば、「生のコーヒー豆の抽出物」の貯蔵器は、蒸
解釜の低い方の端にとりつけられる。未処理のコーヒー
豆は蒸解釜に入れられ、コンベヤーのベルトの上に落と
され、一定の速度で動いているコンベヤーの羽根の間に
とじこめられる。このコンベヤーの羽根により、コーヒ
ー豆はベルトの表側を下降し、生のコーヒーの抽出物の
貯蔵器へ入れられ、通過し、次いで、コンベヤーのベル
トの裏側で容器の上方に運搬され、蒸解釜の上端で放出
される。蒸解釜の、生のコーヒー豆の抽出物の上部に飽
和水蒸気を吹きこむ。このことにより、貯蔵器の中で湿
気を与える操作に先立ち、生のコーヒー豆を水蒸気で処
理でき、あとで湿気を与えることによりコーヒー豆の品
質を改良できる。また、水位を維持できるように水位、
あるいは水位近くに生のコーヒー豆の抽出物の貯蔵器内
へ湯を加えるための注水口が設けられている。
実施例 以上、本発明について説明したが、以下の実施例を用い
て、本発明のプロセスをより詳しく説明する。
実施例1 生のコーヒー豆(EK−20/25)を先に述べたバウアー(B
auer)蒸解釜に入れる。生のコーヒー豆の抽出物が蒸解
釜の底部にその高さの約10%に維持されるようにして、
飽和水蒸気を蒸解釜の中に入れる。この飽和水蒸気は3
5,153.5kg/m2(50psig)、147.8℃(298゜F)で加えられ
る。生のコーヒー豆は、コンベヤーのベルトの表側に乗
せられ移動する間、即ち、約2.25分間水蒸気で処理され
る。次いで、約140.6℃(285゜F)に維持された生のコー
ヒー豆の抽出物の貯蔵器へ入れられる。コーヒー豆は、
貯蔵器を通過して湿度約40%(重量比)に湿気を与えら
れる。貯蔵器中での滞留時間は約0.5分間である。この
コーヒー豆は、ベルトの裏側で上方へ上げられ、35,15
3.5kg/m2(50psig)、147.8℃(298゜F)にて飽和水蒸気
で処理される。湿気を与えられた豆は、蒸解釜に入るに
先立ち、約2.25分間水蒸気にさらされる。
こうして処理された生のコーヒー豆は、焙焼され、飲料
として調製される。対照のコーヒー飲料は、未処理の同
じ生のコーヒー豆から調製した。専門家の討論会は、こ
うして処理されたコーヒー豆は、されなかった対照の豆
に比べて著しく澄んでいて、苦味が少なく、濁りが少な
く、わずかにどろ臭さが残ると判定した。一方、対照の
コーヒーは、タール臭が有り、きたなく、どろ臭い。
実施例2 生の象牙海岸(Ivory Coast)コーヒー豆の湿気を与え
る速さを比較した。第1組の豆は、本発明に従い、ま
ず、水蒸気処理を受けたが、対照の豆は、湯にさらすこ
とに先立ち、水蒸気で処理されなかった(−+−)。第
1図に示すように、35,153.5kg/m2(50psig)で1分間
飽和水蒸気で処理し、65.6℃(150゜F)に予め温めてお
いた湯と接触させた象牙海岸コーヒー豆は、全2分間、
すなわち、1分間の水蒸気処理と、1分間の湯による接
触によって40%の水分含量となった 対照の象牙海岸コーヒー豆は、この処理がされなかった
が、65.6℃(150゜F)の湯と接触させたところ、同じ40
%の湿気を与えるのに10分間かかった 従って、湿気を与えるのに要する速さは本発明により5
倍増大した。
実施例3 本発明の工程において品質が改良されたEK−20/25コー
ヒー豆と、ポンゾニらによる米国特許3,767,418号の工
程による同コーヒー豆とを比較した。ポンゾニーらの試
料は、先の、米国特許3,767,418号の実施例1に従って
調製した。即ち、豆をオートクレーブに入れ、重量比で
水と1:1でまぜ、水蒸気を63,276.3kg/m2(90psig)にな
るように加え、この圧力下で約5分間維持した。
2つの試料を本発明の方法で調製し、両者は水蒸気処理
工程での圧力に差異を持たせた。第1の試料では、生の
コーヒー豆を21,0921kg/m2(30psig)で2.25分間水蒸気
で処理し、次いで水と約133.3℃(272゜F)で0.5分間接
触させ、最終的に、この湿気を与えた豆を21,092.1kg/m
2(30psig)で2.25分間水蒸気処理した。第2の試料
は、2回の水蒸気処理が35,153.5kg/m2(50psig)でな
された点を除いて、全く同様の方法で調製された。
こうして得られた3通りの生のコーヒー豆の試料は、70
焙焼色にまで焙焼され、453.6g(1ポンド)当り90カッ
プの要領で飲料として調製された。専門家の討論会はこ
れら3種の試料を比較し、本発明の方法で調製された2
種の試料、即ち21,092.1kg/m2(30psig)及び35,153.5k
g/m2(50psig)で品質を改良したコーヒー豆は、ポンゾ
ニらの方法により品質改良された同じ生のコーヒー豆に
比べて著しく澄んでおり、苦味が少ないことを見い出し
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、コーヒー豆に湿気を与える速さを比較したグ
ラフである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 生のコーヒー豆を圧力が約14,06
    1.4kg/m2(20psig)〜約49,214.9kg/m2(70psig)であ
    り、温度が約125.6℃(258゜F)〜約157.8℃(316゜F)で
    ある水蒸気と約0.5分間〜約3分間接触させること、 (b) 前記水蒸気処理した生のコーヒー豆を約0.5分
    間〜約2分間湿気と接触させること、 (c) 前記湿気を与えられた生のコーヒー豆を圧力が
    約14,061.4kg/m2(20psig)〜約49,214.9kg/m2(70psi
    g)、温度が約125.6℃(258゜F)〜約157.8℃(316゜F)
    である水蒸気と約0.5分間〜約4分間接触させること、
    及び (d) 前記コーヒー豆を焙焼することから成る生のコ
    ーヒー豆の品質改良方法。
  2. 【請求項2】工程(a)の水蒸気圧が工程(c)の水蒸
    気圧と同じである特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】工程(b)の湿度が、温度約115.6℃(240
    ゜F)〜約154.4℃(310゜F)においてである特許請求の範
    囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】工程(b)の湿気との接触が豆の水分含量
    を重量比で約35%〜約45%に上昇させるのに有効な特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】工程(a)及び(c)の水蒸気圧が約21,0
    92.1kg/m2(30psig)〜約35,153.5kg/m2(50psig)であ
    り、温度が約134.4℃(274゜F)〜約147.8℃(298゜F)で
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】工程(c)で水蒸気と接触させられた豆が
    工程(d)の焙焼工程に先立って乾燥される特許請求の
    範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】豆が重量比で約10%〜約15%の水分含量に
    まで乾燥される特許請求の範囲第6項記載の方法。
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