JPH0799663B2 - 電磁継電器のコイルボビン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電磁継電器のコイルボビンに関する。

〔従来の技術〕

従来、この種のコイルボビンは第４図（ａ），（ｂ）に
示すように鉄心１の角コーナーに設けた潰し部４の周辺
のみが樹脂２で覆われる構造となっていた。この方法
は、鉄心１の全面を樹脂で覆う方法に比べて、プラスチ
ックの薄肉成形ができ、鉄心〜巻線間の絶縁距離を約1/
3にできるため、コイル効率（Gc）が増加するものであ
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上述した従来のコイルボビンは、鉄心の
潰し部周辺のみが樹脂で覆われているので、離型時等の
変形によって樹脂２が鉄心１から剥れ易い構造となって
いた。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、鉄心の一部に長手方向全域にわたる潰し部を
有し、該潰し部周辺を絶縁体樹脂で覆うようにインサー
ト成形されて構成された電磁継電器のコイルボビンにお
いて、前記鉄心の短手方向の一部に前記絶縁体樹脂のつ
なぎ部分を設けたことを特徴とする。

〔実施例〕 次に、本発明について図面を参照して説明する。

第１図（ａ）および（ｂ）はそれぞれ本発明の第１の実
施例の平面図およびＡ−Ａ断面図、第２図は同例を使用
する電磁継電器の一例の分解斜視図である。

平板状鉄心１の長手方向の全域にわたって各コーナーに
潰し部４を設け、その周辺を樹脂２で覆ってコイルボビ
ンを形成するが、このとき鉄心１の短手方向の一部に樹
脂２間を連結するつなぎ部分３を設けるようにインサー
ト成形する。このつなぎ部分３により、樹脂２が鉄心１
から剥れる事を防止できる。第２図を参照すると、同例
を使用する電磁継電器の一例は、コイル端子18を有しコ
イル６が巻回されたコイルボビン５の中央に永久磁石17
が装着されて構成されたコイルブロックと、接極子10と
可動接点７を有する可動接点ばね11とヒンジばね部８と
絶縁固定体９とを有する接極子ブロックと、固定接点16
を有する固定端子12と中立端子13とコイル導出端子14と
を有する絶縁体基台15と、カバー19とから構成されてい
る。

第３図は本発明の第２実施例の断面図である。棒状鉄心
1aの潰し部4aを覆う樹脂２を、鉄心1aの短手方向の一部
でつなぎ部分3aを形成するようにインサート成形するこ
とで第１実施例と同様の効果が得られる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は、鉄心の潰し部周辺を覆う
樹脂が鉄心の短手方向につなぎ部分を有するようにイン
サート成形することにより、薄肉成形されたコイル効率
の高いコイルボビンにおいて、以下のような効果があ
る。

（１） 樹脂の剥れをなくすことにより、コイルボビン
の生産工程での不具合が減り安定した生産ができる。

（２） 樹脂のつなぎ部分を鉄心とコイルの間に設ける
ことにより、鉄心とコイル間の絶縁が確保しやすくな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）および（ｂ）はそれぞれ本発明の第１実施
例の平面図およびＡ−Ａ断面図、第２図は同実施例が使
用される電磁継電器の一例の分解斜視図、第３図は本発
明の第２実施例の断面図、第４図（ａ）および（ｂ）は
それぞれ従来のコイルボビンを示す平面図およびＡ−Ａ
断面図である。 1,1a……鉄心、２……樹脂、3,3a……つなぎ部、4,4a…
…潰し部、５……コイルボビン、６……コイル、７……
可動接点、８……ヒンジばね部、９……絶縁固定体、10
……接極子、11……可動接点ばね、12……固定端子、13
……中立端子、14……コイル導出端子、15……絶縁体基
台、16……固定端子、17……永久磁石、18……コイル端
子、19……カバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】鉄心の一部に長手方向全域にわたる潰し部
   を有し、該潰し部周辺をコイルスプールを形成する絶縁
   体樹脂で覆うようにインサート成形されて構成された電
   磁継電器のコイルボビンにおいて、前記鉄心の短手方向
   の一部に前記絶縁体樹脂のつなぎ部分を設けたことを特
   徴とする電磁継電器のコイルボビン。