JPH0796538B2 - 2種のジアステレオマーn−アシル−アミノ酸エステルを含むジアステレオマー混合物の製造法 - Google Patents

2種のジアステレオマーn−アシル−アミノ酸エステルを含むジアステレオマー混合物の製造法

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JPH0796538B2
JPH0796538B2 JP62291648A JP29164887A JPH0796538B2 JP H0796538 B2 JPH0796538 B2 JP H0796538B2 JP 62291648 A JP62291648 A JP 62291648A JP 29164887 A JP29164887 A JP 29164887A JP H0796538 B2 JPH0796538 B2 JP H0796538B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は少なくとも2種のキラル中心を含むN−アシル
−α−アミノ酸エステルの光学活性混合物の製造方法に
関する。
分留または分別結晶などのような物理的手段による鏡像
体の分離は一般に非常に困難であることが知られてい
る。
本発明の目的は、2個(少なくとも)のキラル中心を有
するある種のα−カルボキシアミド(N−アシル−アミ
ノ酸エステル)を含む反応混合物であって4種の可能な
光学形のうちの2つを含みかつ鏡像体対を実質的に含ま
ない反応混合物の製造方法を提供することである。
本発明の他の目的ならびに特徴、態様および利点は実施
例および特許請求の範囲が含まれる本明細書を検討する
ことによって明らかになるであろう。
本発明者らは今回かかる混合物の製造方法を案出した。
かくして、本発明によって本発明者らは、少なくとも2
個のキラル中心を有するジアステレオマーN−アシル−
α−アミノ酸エステルを含む分離可能な反応混合物の製
造方法であって、α−エナミドを、一酸化炭素と、キラ
ル炭素原子を有しかつ本質的にL形またはD形のいずれ
かのみである有機ヒドロキシル化合物とによってヒドロ
カルボキシル化(hydrocarboxylating)して2個のキラ
ル中心を有するジアステレオマーN−アシル−α−アミ
ノ酸エステルの反応混合物であって鏡像体対を本質的に
含まない混合物を製造することからなる製造方法を提供
した。
さらに、本発明によれば、α−エナミドを方程式 R1R2C=C(R3)N(R4)COR5+CO +R6OH→R1R2CHC(R3)N(R4)COR5(COOR6) によってヒドロカルボキシル化して少なくとも2個のキ
ラル炭素を有する2種の立体異性体N−アシル−α−ア
ミノ酸エステルの本質的にジアステレオマー混合物を製
造することからなる方法であって、(A)生成物中のR3
に結合している炭素がキラルであり、(B)R3が−CHR1
R2、−COOR6、または−N(R4)COR5とは同じでなく、
(C)R1,R2,R3,R4,R5,R6のおのおのがエチレン系また
はアセチレン系不飽和を含まず、(D)R1,R2,R3,R4,R5
のおのおのが0〜15個の炭素原子を含みかつ独立に (1) H、ヒドロカルビル基、アシル基、 (2) アシルアミノ、アシル−(N−ヒドロカルビ
ル)アミノ、ホルミルアミノ、ホルミル−(N−ヒドロ
カルビル)アミノ、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカル
ビルチオ、アシルオキシ、アシルチオ、カルボキシル、
ヒドロカルビルカルボキシル、ヒドロカルビルチオカル
ボキシル、ヒドロカルビルアミノ、ジヒドロカルビルア
ミノ、ヒドロカルボニル、ヒドロカルビルカルボニル、
3−インドリル、カルバモイル、ヒドロカルボキシカル
バモイル、ジヒドロカルビルカルバモイル、5−イミダ
ゾリル、2−グアニジノイル、ハロ基で置換されたヒド
ロカルビル基、 から選ばれ、但し (3) R1およびR2はさらにアシルアミノ、アシル−
(N−ヒドロカルビル)アミノ、ホルミルアミノ、ホル
ミル−(N−ヒドロカルビル)アミノ、ヒドロカルビル
オキシ、ヒドロカルビルチオ、ヒドロカルビルアミノ、
ジヒドロカルビルアミノ、アシルオキシ、アシルチオ、
カルボキシル、ヒドロカルビルカルボキシル、ヒドロカ
ルビルチオカルボキシル、ヒドロカルボニル、ヒドロカ
ルビルカルボニル、3−インドリル、カルバモイル、ヒ
ドロカルビルカルバモイル、ジヒドロカルビルカルバモ
イル、5−イミダゾリル、2−グアニジノイル、ハロ基
から独立に選ばれ得る。
ことを条件とし、(E)R1とR2、R1とR3、またはR2とR3
は結合して環を形成することができ、かつR4はR1または
R2またはR5と結合して環を形成することができ、(F)
R6は1〜15個の炭素原子を含みかつヒドロカルビル、1
個以上のヒドロキシ置換基で置換されたヒドロカルビ
ル、および上記(2)の基の1つから独立に選ばれ、但
しR6はキラル炭素原子を含むことを条件とする 方法が提供される。
R6OH反応成分が本質的にすべてLである場合には、反応
生成物混合物はDL形およびLL形(ここで第1の記号はα
炭素原子に於ける立体配置であり、第2の記号はR6中の
キラル中心の立体配置である)のジアステレオマーN−
アシル−α−アミノ酸エステルを含む。出発物質R6OHが
本質的にすべてD光学異性体である場合には、ジアステ
レオマー反応生成物混合物はDD形およびLD形のジアステ
レオマーN−アシル−α−アミノ酸エステルを含む。
本発明の方法に有用な、光学的に純粋なR6OH反応成分の
特別な例には、D−またはL−3−メトキシ−1−ブタ
ノール、D−またはL−2−オクタノール、L−メント
ール、D−またはL−2−ブタノール、L−メントキシ
エタノールが含まれる。
ほとんどの場合、本発明の実施に於てR4はHまたはアシ
ルである。
本発明の2種(または2種以上)の立体異性体N−アシ
ル−α−アミノ酸エステルを含むジアステレオマー混合
物の製造方法は、与えられたα−アミノ酸の特別な立体
異性体をそのアミノ酸の他の立体異性体から比較的容易
に分離して得るための供給源を提供する点で重要であ
る。かくして、本発明によって製造された混合物は通常
の手段で分割することができる。かくして、2種のジア
ステレオマーは、分別結晶、個体吸収剤上の分別吸収、
向流溶媒抽出、実施可能な場合の分留のような公知の物
理的手段、あるいは他の物理的手段によって物理的に分
離される。その後で、生成物分画を通常の方法で酸また
は塩基の存在下に於て別々に加水分解して対応するα−
アミノ酸とキラル、光学活性(LまたはD)アルコール
とを得る。このことは、キラルアルコールの再循環を含
む全工程を可能にするので特に有用である。かくして、
本発明のこの面に於て、加水分解中に再生される有機ヒ
ドロキシル化合物は少なくとも一部分がヒドロカルボキ
シル化工程へ再循環され、かくしてR6OHの反復使用が可
能である。
本発明は天然に存在するL形またはD形のアミノ酸の製
造ルートを提供する点で非常に価値がある。本発明のこ
の面に於て、生成物は天然に存在するアミノ酸へ加水分
解することができるN−アシル−α−アミノ酸エステル
を含むジアステレオマー混合物である。本発明の現行の
方法と比べるとき多大の利益がある。かくして、光学的
に純粋なアミノ酸は工業的に下記の方法で製造される。
(1) 発酵 (2) 植物、動物または単細胞の蛋白質の加水分解 (3) 化学的合成とそれに続く次の調製される誘導体
の鏡像体分割 (a) 酵素的鏡像体選択性加水分解 (b) ジアステレオマーの化学的または物理的分離 これらの各方法はその操業に高い費用がかかる明白な欠
点がある。発酵法はしばしば極めて遅く、厳密に制御さ
れた条件と非常に希薄な水性反応媒質とを必要とし、か
つ、通常、生成物の混合物が生成し、所望のキラルアミ
ノ酸の単離および精製に労力と費用がかかる。天然産蛋
白質の加水分解は面倒な分離問題がありかつ蛋白質中の
所望のアミノ酸の固有の濃度によって限定される。アミ
ノ酸の化学的合成は、高価で有毒なHCNのような高価な
化学的供給原料を用いることに加えて、ラセミ形の生成
物混合物を生成する。
これらの合成では、アミノ酸ラセミ混合物の誘導体化を
行い、次いで酵素触媒による鏡像体選択性加水分解、お
よびL−アミノ酸のD−アミノ酸誘導体からの分離、な
らびにD−誘導体(あるいは随意にD−アミノ酸が所望
の場合にはD−誘導体の化学的加水分解)のラセミ化お
よび再循環を行うこと、あるいは誘導体化をキラル試薬
で行う場合には物理的に分離することによって鏡像体の
分割が達成される。これらの操作は全方法に幾つかの工
程を加えることになり、高価で、時間と労力がかかる。
本発明の利点には、 (1) 低価格の出発物質、 (2) 次の工程ではなくアミノ酸生成反応の結果とし
てジアステレオマー生成物が最初に生成すること、 (3) プロセス工程数が少ないこと がある。
本発明の特に有利な面に於て、本発明者らは(1)一酸
化炭素と、キラル炭素原子を有しかつ本質的にL形また
はD形のいずれかのみである有機ヒドロキシル化合物と
によってα−エナミドをヒドロカルボキシル化して、2
価のキラル中心を有するジアステレオマーN−アシル−
α−アミノ酸エステルの反応生成物混合物であって鏡像
体対を本質的に含まない反応生成物混合物を生成する工
程と、(2)このジアステレオマーを物理的手段で分離
する工程と、(3)各ジアステレオマーを加水分解して
LおよびDα−アミノ酸+該有機ヒドロキシル化合物を
生成する工程と、(4)該ヒドロキシル化合物の少なく
とも一部分を工程(1)へ再循環させる工程とからなる
方法を提供した。
ヨーロッパ特許公告第0145,265号として1985年6月19日
に公告されたヨーロッパ特許出願第84,307,683.7号中
に、一酸化炭素と有機ヒドロキシル化合物とによるαエ
ナミドのヒドロカルボキシル化方法の詳細が記載されて
いる。ヒドロカルボキシル化の実施の詳細についてはこ
の記載を参照されたい。これに関して該ヨーロッパ特許
出願の記載は参照文として本明細書中に含まれるもとす
る。
かかるヒドロカルボキシル化に於て、ヒドロカルボキシ
ル化生成物中のα炭素原子がキラルであることは特筆さ
れるべきである。従って、生成したN−アシル−α−ア
ミノ酸エステルはL形とD形とのラセミ混合物である。
もし鏡像体を含まないL形またはD形のいずれかが所望
ならば、分離は困難でかつ高価である。
本発明の最も広い面の最も重要な点は、反応が行われた
とき、生成物が前述のような鏡像体対を本質的に含まな
いように本質的にすべてがLまたはすべてがDである有
機ヒドロキシル化合物出発物質を前記反応に用いるとい
う概念である。生成物混合物は鏡像体対を含まないの
で、鏡像体対を含む反応混合物よりもずっと容易に物理
的手段で立体異性体を分離することができる。
本発明のジアステレオマーN−アシル−α−アミノ酸エ
ステル混合物はすべて、上述のように、加水分解による
光学活性α−アミノ酸の製造に有用である。このアミノ
酸はすべて既知の方法でペプチドを製造するために有用
である。これらは例えば動物飼料強化剤(feed supplem
ents)製造のための蛋白質に転化させることができる。
これらのアミノ酸は構造部品、プレート、タンプラーな
どのような固体成形物の熱可塑性成形に有用な通常の縮
合技術で有用な固体ポリアミドへ転化させることもでき
る。
ヒドロカルボキシル化反応は接触的に行われ、液相中
で、あるいは以下で示される反応温度で可能な場合には
気相中で、連続式またはバッチ操作で行うことができ
る。通常、この反応は溶媒中、加圧下に於てバッチ操作
で行われる。
反応成分の濃度は広範囲に変わることができ、臨界的で
はない。便宜上、ヒドロカルボキシル化反応成分R6OHと
エナミドとの比はモル規準で10/1以下であり、好ましく
は1/1以上である。一酸化炭素の量は広範囲に変わるこ
とができるが、0〜246.05kg/cm2ゲージ圧(0〜3500ps
ig)、より好ましくは17.575〜175.75kg/cm2ゲージ圧
(250〜2500psig)の一酸化炭素圧下で反応を行うこと
が有用である。触媒の量は広範囲に変わることができ
る。最も便利には、触媒の量はエナミドに対して0.001
〜100モル%、より通常0.1〜10モル%である。
通常、反応は溶媒と共に行われる。溶媒は反応条件下で
不活性でなければならず、好ましくは活性触媒種ならび
に反応成分を溶解しなければならないが、COの全部を必
ずしも溶解しなくてもよい。現在のところわかっている
適当な溶媒には、テトラヒドロフラン、ベンゼン、CH3C
N、CH2Cl2、CHCl3、CH3Cl、CCl4、トルエン、エチルエ
ーテル、ジメチルホルムアミドが含まれる。現在のとこ
ろ好ましい溶媒は、特に(φ3P)2PdCl2触媒あるいは他
のパラジウム化合物を用いるときにはテトラヒドロフラ
ンである。通常、系中の溶媒の量は溶液中のエナミドの
濃度が約0.01重量%以上、70重量%以下になるような量
である。
反応は通常0〜250℃、好ましくは20〜150℃の温度で行
われる。しかし、所望ならば、反応温度はこれより低く
ても高くてもよい。0.1〜250時間の程度の反応時間を用
いることができ、2〜100時間程度の反応時間がより便
利である。
ヒドロカルボキシル化反応に有用な触媒は一般に遷移金
属触媒化合物、特にかかる金属の配位錯体である。パラ
ジウム配位錯体、特にPφのようなホスフィンで錯化
されたパラジウム配位錯体が有効である。Co2(CO)
およびそのホスフィンまたはホスファイト置換誘導体の
ようなコバルト配位錯体も有効である。コバルト錯体を
用いる場合には、触媒活性を増強するために反応混合物
中へ水素および第三アミン、ピリジンまたはピリジン誘
導体を添加することが有利である。
ヒドロカルボキシル化反応が完了したら、反応系からの
生成物N−アシル−α−アミノ酸エステルジアステレオ
マーの回収は例えば真空蒸留または結晶化のような通常
の方法で行うことができる。
著名のように、光学活性α−アミノ酸には数多くの用途
がある。特に、フェニルアラニンは公知の方法で甘味料
アスパルテームの製造に用いられる。1970年1月27日発
行の米国特許第3,492,131号を参照されたい。
以下の実施例は説明のためのみのものであって、決して
本発明を限定するものと考えるべきではない。
実施例1 パイレックスガラスライナーと磁気攪拌棒とを取付けた
70mlのステンレス鋼製高圧反応器にTHF(5ml)、、L−
3−メトキシ−1−ブタノール(0.5ミリモル)、(PPh
32PdCl2(36mg、0.05ミリモル)、N−β−スチリル
ベンズアミド(0.5ミリモル)を仕込む。反応器を密閉
し、COで70.3kg/cm2ゲージ圧(1000psig)に加圧し、10
0℃に於て24時間撹拌する。ガスを除去した後反応器か
ら単離した生成物混合物は2種のジアステレオマーフェ
ニルアラニン誘導体、N−ベンゾイル−L−フェニルア
ラニンL−3−メトキシ−1−ブチルエステルおよびN
−ベンゾイル−D−フェニルアラニンL−3−メトキシ
−1−ブチルエステルの混合物を含む。これらのジアス
テレオマーをシリカゲル上でのベンゼン−酢酸エチル溶
離液によるカラムクロマトグラフィーで分離し、別々に
1N HCl中で100℃に於て2時間加熱することによって加
水分解し、純粋なL−およびD−フェニルアラニン、安
息香酸、L−3−メトキシ−1−ブタノールを得、L−
3−メトキシ−1−ブタノールはその後で前記ヒドロカ
ルボキシル化反応の反覆のため再循環される。
実施例2 パイレックスガラスライナーと磁気撹拌棒とを取り付け
た70mlのステンレス鋼製高圧反応器に、THF(5ml)、L
−2−オクタノール(0.5ミリモル)、Co2(CO)(0.
05ミリモル)、ピリジン(0.25ミリモル)、N−アセチ
ル−2−ピロリドン(0.5ミリモル)を仕込む。反応器
を密閉し、15:1のCO:H2で105.45kg/cm2ゲージ圧(1500p
sig)へ加圧し、100℃に於て24時間撹拌する。ガスの除
去後反応器から単離した生成物混合物は2種のジアステ
レオマープロリン誘導体、N−アセチル−L−プロリン
L−2−オクチルエステルおよびN−アセチル−D−プ
ロリンL−2−オクチルエステルの混合物を含む。これ
らのジアステレオマーをシリカゲル上でのベンゼン−酢
酸エチル溶離液によるカラムクロマトグラフィーで分離
し、別々に1N HCl中で100℃に2時間加熱することによ
って加水分解して、純粋なL−およびD−プロリン、酢
酸、L−2−オクタノールを得、L−2−オクタノール
はその後で前記ヒドロカルボキシル化反応の反覆のため
再循環される。
実施例3 0.10モルのイソブチルアルデヒドと0.20モルのベンズア
ミドとを100℃に於て撹拌しながら一緒に加熱し、生成
物固体を昇華器中で250℃、1mmHgに於て、エナミド1−
ベンゾイルアミノ−2−メチルプロペンの生成が完了す
るまで加熱する。パイレックスガラスライナーおよび磁
気撹拌棒を取り付けた70mlステンレス鋼製高圧反応器に
THF(5ml)、L−メントール(0.5ミリモル)、Co2(C
O)(0.05ミリモル)、ピリジン(0.25ミリモル)、
1−ベンゾイルアミノ−2−メチルプロペン(0.5ミリ
モル)を仕込む。反応器を密閉し、15:1のCO:H2で105.4
5kg/cm2ゲージ圧(1500psig)に加圧し、100℃に於て24
時間撹拌する。ガスの除去後反応器から単離した生成物
混合物は2種のジアステレオマーバリン誘導体、N−ベ
ンゾイル−L−バリンL−メンチルエステルおよびN−
ベンゾイル−D−バリンL−メンチルエステルの混合物
を含む。これらのジアステレオマーをシリカゲル上での
ベンゼン−酢酸エチル溶離液によるカラムクロマトグラ
フィーで分離し、1N HCl中で100℃に2時間加熱するこ
とによって別々に加水分解して純粋なL−およびD−バ
リン、安息香酸、L−メントールを得、L−メントール
はその後で前記ヒドロカルボキシル化反応の反覆のため
に再循環される。
実施例4 パイレックスガラスライナーと磁気撹拌棒とを取り付け
た70mlのステンレス鋼製高圧反応器に、THF(5ml)、L
−メントキシエタノール(0.5ミリモル)、Co2(CO)
(0.05ミリモル)、ピリジン(0.25ミリモル)、N−ビ
ニルスクシンイミド(0.5ミリモル)を仕込む。反応器
を密閉し、15:1のCO:H2で105.45kg/cm2ゲージ圧(1500p
sig)に加圧し、100℃に於て24時間撹拌する。反応器か
らガスの除去後に単離した生成物混合物は2種のジアス
テレオマーアラニン誘導体、N−スクシニル−L−アラ
ニンL−メントキシエチルエステルおよびN−スクシニ
ル−D−アラニンL−メントキシエチルエステルの混合
物を含む。これらのジアステレオマーをシリカゲル上で
のベンゼン−酢酸エチル溶離液によるカラムクロマトグ
ラフィーで分離し、別々に1N HCl中、100℃に2時間加
熱することによって加水分解して、純粋なL−およびD
−アラニン、コハク酸、L−メントキシエタノールを
得、L−メントキシエタノールはその後で前記ヒドロカ
ルボキシル化反応の反覆のために再循環される。
実施例5 0.10モルのイソバレルアルデヒドと0.20モルのスクシン
イミドとを100℃に於て一緒に撹拌しながら加熱し、生
成物固体を昇華器中で250℃および1mmHgに於てエナミド
1−スクシンイミド−3−メチル−1−ブテンの生成が
完了するまで加熱する。パイレックスガラスライナーと
磁気撹拌棒とを取り付けた70mlのステンレス鋼製高圧反
応器に、THF(5ml)、L−2−ブタノール(0.5ミリモ
ル)、Co2(CO)(0.05ミリモル)、ピリジン(0.25
ミリモル)、1−スクシンイミド−3−メチル−1−ブ
テン(0.5ミリモル)を仕込む。反応器を密閉し、15:1
のCO:H2で105.45kg/cm2ゲージ圧(1500psig)に加圧
し、100℃に於て24時間撹拌する。反応器からガスの除
去後に単離した生成物混合物は2種のジアステレオマー
ロイシン誘導体、N−スクシニル−L−ロイシンL−2
−ブチルエステルおよびN−スクシニル−D−ロイシン
L−2−ブチルエステルの混合物を含む。これらのジア
ステレオマーをシリカゲル上でのベンゼン−酢酸エチル
溶離液によるカラムクロマトグラフィーで分離し、別々
に1N HCl中で100℃に2時間加熱することによって加水
分解して純粋なL−およびD−ロイシン、コハク酸、L
−2−ブタノールを得、L−2−ブタノールはその後で
前記ヒドロカルボキシル化反応の反覆のために再循環さ
れる。
実施例6 0.10モルのメトキシアセトアルデヒドと0.20モルのアセ
トアミドとを一緒に100℃に於て撹拌しながら加熱し、
生成物固体を、昇華器中で、250℃および1mmHgに於て、
エナミド1−アセトアミド−2−メトキシエチレンの生
成が完了するまで加熱する。パイレックスガラスライナ
ーと磁気撹拌棒とを取り付けた70mlのステンレス鋼製高
圧反応器に、THF(5ml)、D−3−メトキシ−1−ブタ
ノール(0.5ミリモル)、(PPh32PdCl2(36mg、0.05
ミリモル)、1−アセトアミド−2−メトキシエチレン
(0.5ミリモル)を仕込む。反応器を密閉し、COで70.3k
g/cm2ゲージ圧(1000psig)に加圧し、100℃に於て24時
間撹拌する。反応器からガスの除去後に単離した生成物
混合物は2種のジアステレオマーセリン誘導体、N−ア
セチル−L−セリンD−3−メトキシ−1−ブチルエス
テルおよびN−アセチル−D−セリンD−3−メトキシ
−1−ブチルエステルの混合物を含む。これらのジアス
テレオマーをシリカゲル上でのベンゼン−酢酸エチル溶
離液によるカラムクロマトグラフィーで分離し、別々に
1N HCl中で100℃に2時間加熱することによって加水分
解して純粋なL−およびD−セリン、酢酸、D−3−メ
トキシ−1−ブタノールを得、D−3−メトキシ−1−
ブタノールはその後で前記ヒドロカルボキシル化反応の
反覆のために再循環される。
実施例7 0.10モルの3−(D−2−オクチルオキシカルボニル)
アセトアルデヒドと0.20モルのアセトアミドとを一緒に
撹拌しながら100℃で加熱し、生成物固体を昇華器中で2
50℃、1mmHgに於てエナミドD−2−オクチル−2−ア
セトアミドアクリレートの生成が完了するまで加熱す
る。パイレックスガラスライナーと磁気撹拌棒とを取り
付けた70mlのステンレス鋼製高圧反応器にTHF(5ml)、
D−2−オクタノール(0.5ミリモル)、(PPh32PdCl
2(36mg、0.05ミリモル)、D−2−オクチル−2−ア
セトアミドアクリレート(0.5ミリモル)を仕込む。こ
の反応器を密閉し、COで70.3kg/cm2ゲージ圧(1000psi
g)に加圧し、100℃に於て24時間撹拌する。反応器から
ガスの除去後に単離した生成物混合物は2種のジアステ
レオマーアスパラギン酸誘導体、N−アセチル−L−ア
スパラギン酸ジ(D−2−オクチル)エステルおよびN
−アセチル−D−アスパラギン酸ジ(D−2−オクチ
ル)エステルの混合物を含む。これらのジアステレオマ
ーをシリカゲル上でのベンゼン−酢酸エチル溶離液によ
るカラムクロマトグラフィーで分離し、別々に1N HCl
中で100℃に2時間加熱することによって加水分解して
純粋なL−およびD−アスパラギン酸、酢酸、D−2−
オクタノールを得、D−2−オクタノールはその後で前
記ヒドロカルボキシル化反応の反覆のために再循環され
る。
実施例8 0.10モルの2−(ベンジルチオ)アセトアルデヒドと0.
20モルのアセトアミドとを100℃に於て一緒に撹拌しな
がら加熱し、生成物固体を昇華器中で250℃、1mmHgに於
てエナミド1−アセトアミド−2−ベンジルチオエテン
の生成が完了するまで加熱する。パイレックスガラスラ
イナーおよび磁気撹拌棒を取り付けた70mlのステンレス
鋼製高圧反応器にTHF(5ml)、D−メントール(0.5ミ
リモル)、(PPh32PdCl2(36mg、0.05ミリモル)、1
−アセトアミド−2−ベンジルチオエテン(0.5ミリモ
ル)を仕込む。反応器を密閉し、COで70.3kg/cm2ゲージ
圧(1000psig)に加圧し、100℃に於て24時間撹拌す
る。反応器からガスの除去後に単離した生成物混合物は
2種のジアステレオマーシステイン誘導体、N−アセチ
ル−L−ベンジルシステインD−メンチルエステルおよ
びN−アセチル−D−ベンジルシステインD−メンチル
エステルの混合物を含む。これらのジアステレオマーを
シリカゲル上でのベンゼン−酢酸エチル溶離液によるカ
ラムクロマトグラフィーで分離し、別々に1N HCl中で1
00℃に2時間加熱することによって加水分解して純粋な
L−およびD−システイン、ベンジルアルコール、酢
酸、D−メントールを得、D−メントールはその後で前
記ヒドロカルボキシル化反応の反覆のために再循環され
る。
実施例9 0.10モルの3−(D−2−ブトキシカルボニル)プロピ
オンアルデヒドと0.20モルのアセトアミドとを100℃に
於て一緒に撹拌しながら加熱し、生成物固体を昇華器中
で250℃、1mmHgに於てエナミド1−アセトアミド−3−
(D−2−ブトキシカルボニル)プロペンの生成が完了
するまで加熱する。パイレックスガラスライナーと磁気
撹拌棒を取り付けた70mlのステンレス鋼製高圧反応器に
THF(5ml)、D−2−ブタノール(0.5ミリモル)、(P
Ph32PdCl2(36mg、0.05ミリモル)、1−アセトアミ
ド−3−(D−2−ブトキシカルボニル)プロペン(0.
5ミリモル)を仕込む。反応器を密閉し、COで70.3kg/cm
2ゲージ圧(1000psig)に加圧し、100℃に於て24時間撹
拌する。反応器からガスの除去後に単離した生成物混合
物は2種のジアステレオマーグルタミン酸誘導体、N−
アセチル−L−グルタミン酸ジ(D−2−ブチル)エス
テルおよびN−アセチル−D−グルタミン酸ジ(D−2
−ブチル)エステルの混合物を含む。これらのジアステ
レオマーをシリカゲル上でのベンゼン−酢酸エチル溶離
液によるカラムクロマトグラフィーで分離し、別々に1N
HCl中で2時間100℃に加熱することによって加水分解
して純粋なL−およびD−グルタミン酸、酢酸、D−2
−ブタノールを得、D−2−ブタノールはその後で上記
ヒドロカルボキシル化反応の反覆のために再循環され
る。
実施例10 0.10モルの4−オキソブチルアルデヒドと0.20モルのア
セトアミドとを一緒に100℃に於て撹拌しながら加熱
し、生成物固体を昇華器中で250℃、1mmHgに於てエナミ
ド1−アセトアミド−3−カルバモイルプロペンの生成
が完了するまで加熱する。パイレックスガラスライナー
と磁気撹拌バーとを取り付けた70mlのステンレス鋼製高
圧反応器にTHF(5ml)、L−メントキシエタノール(0.
5ミリモル)、(PPh32PdCl2(36mg、0.05ミリモ
ル)、1−アセトアミド−3−カルバモイルプロペン
(0.5ミリモル)を仕込む。反応器を密閉し、COで70.3k
g/cm2ゲージ圧(1000psig)に加圧し、100℃に於て24時
間撹拌する。反応器からガスの除去後に単離した生成物
混合物は2種のジアステレオマーグルタミン誘導体、N
−アセチル−L−グルタミンL−メントキシエチルエス
テルおよびN−アセチル−D−グルタミンL−メントキ
シエチルエステルの混合物を含む。これらのジアステレ
オマーをシリカゲル上でのベンゼン−酢酸エチル溶離液
によるカラムクロマトグラフィーで分離し、別々に1N
HCl中で100℃に於て2時間加熱することによって加水分
解して純粋なL−およびD−グルタミン、酢酸、L−メ
ントキシエタノールを得、L−メントキシエタノールは
前記ヒドロカルボキシル化反応の反覆のために再循環さ
れる。
実施例11 0.10モルのイミダゾール−4−アセトアルデヒドと0.20
モルのアセトアミドとを一緒に100℃に於て撹拌しなが
ら加熱し、生成物固体を昇華器中で250℃、1mmHgに於て
エナミド1−アセトアミド−2−(4−イミダゾリル)
エテンの生成が完了するまで加熱する。パイレックスガ
ラスライナーと磁気撹拌棒とを取り付けた70mlのステン
レス鋼製高圧反応器にTHF(5ml)、L−2−ブタノール
(0.5ミリモル)、(PPh32PdCl2(36mg、0.05ミリモ
ル)、1−アセトアミド−2−(4−イミダゾリル)エ
テン(0.5ミリモル)を仕込む。反応器を密閉し、COで7
0.3kg/cm2ゲージ圧(1000psig)に加圧し、100℃に於て
24時間撹拌する。反応器からガスの除去後に単離した生
成物混合物は2種のジアステレオマーヒスチジン誘導
体、N−アセチル−L−ヒスチジンL−2−ブチルエス
テルおよびN−アセチル−D−ヒスチジンL−2−ブチ
ルエステルの混合物を含む。これらのジアステレオマー
をシリカゲル上でのベンゼン−酢酸エチル溶離液による
カラムクロマトグラフィーで分離し、別々に1N HCl中
で100℃に於て2時間加熱することによって加水分解し
て純粋なL−およびD−ヒスチジン、酢酸、L−2−ブ
タノールを得、L−2−ブタノールはその後で前記ヒド
ロカルボキシル化反応の反覆のために再循環される。
実施例12 0.10モルの3−メチルチオプロパノールと0.20モルのア
セトアミドとを一緒に撹拌しながら100℃に於て加熱
し、生成物固体を昇華器中で250℃、1mmHgに於てエナミ
ド1−アセトアミド−3−メチルチオプロペンの生成が
完了するまで加熱する。パイレックスガラスライナーと
磁気撹拌棒とを取り付けた70mlのステンレス鋼製高圧反
応器にTHF(5ml)、L−3−メトキシ−1−ブタノール
(0.5ミリモル)、(PPh32PdCl2(36mg、0.05ミリモ
ル)、1−アセトアミド−3−メチルチオプロペン(0.
5ミリモル)を仕込む。反応器を密閉し、COで70.3kg/cm
2ゲージ圧(1000psig)に加圧し、100℃に於て24時間撹
拌する。反応器からガスの除去後に単離した生成物混合
物は2種のジアステレオマーメチオニン誘導体、N−ア
セチル−L−メチオニンL−3−メトキシ−1−ブチル
エステルおよびN−アセチル−D−メチオニンL−3−
メトキシ−1−ブチルエステルの混合物を含む。これら
のジアステレオマーをシリカゲル上でのベンゼン−酢酸
エチル溶離液によるカラムクロマトグラフィーで分離
し、別々に1N HCl中で100℃に於て2時間加熱すること
によって加水分解して純粋なL−およびD−メチオニ
ン、酢酸、L−3−メトキシ−1−ブタノールを得、L
−3−メトキシ−1−ブタノールは前記ヒドロカルボキ
シル化反応の反覆のために再循環される。
実施例13 0.10モルのインドール−3−アセトアルデヒドと0.20モ
ルのアセトアミドとを一緒に100℃に於て撹拌しながら
加熱し、生成物固体を昇華器中で250℃、1mmHgに於てエ
ナミド1−アセトアミド−2−(3−インドリル)エテ
ンの生成が完了するまで加熱する。パイレックスガラス
ライナーと磁気撹拌棒とを取り付けた70mlのステンレス
鋼製高圧反応器にTHF(5ml)、L−メントキシエタノー
ル(0.5ミリモル)、(PPh32PdCl2(36mg、0.05ミリ
モル)、1−アセトアミド−2−(3−インドリル)エ
テン(0.5ミリモル)を仕込む。反応器を密閉し、COで7
0.3kg/cm2ゲージ圧(1000psig)に加圧し、100℃に於て
24時間撹拌する。反応器からガスの除去後に単離した生
成物混合物は2種のジアステレオマートリプトファン誘
導体、N−アセチル−L−トリプトファンL−メントキ
シエチルエステルおよびN−アセチル−D−トリプトフ
ァンL−メントキシエチルエステルの混合物を含む。こ
れらのジアステレオマーをシリカゲル上でのベンゼン−
酢酸エチル溶離液によるカラムクロマトグラフィーで分
離し、別々に1N HCl中で100℃に於て2時間加熱するこ
とによって加水分解して純粋なL−およびD−トリプト
ファン、酢酸、L−メントキシエタノールを得、L−メ
ントキシエタノールはその後で前記ヒドロカルボキシル
化反応の反覆のために再循環される。
実施例14 0.10モルのp−メトキシフェニルアセトアルデヒドと0.
20モルのアセトアミドとを一緒に100℃において撹拌し
ながら加熱し、生成物固体を昇華器中で250℃、1mmHgに
於てエナミド1−アセトアミド−2−(4−メトキシフ
ェニル)エテンの生成が完了するまで加熱する。パイレ
ックスガラスライナーと磁気撹拌棒とを取り付けた70ml
のステンレス鋼製高圧反応器にTHF(5ml)、L−2−オ
クタノール(0.5ミリモル)、(PPh32PdCl2(36mg、
0.05ミリモル)、1−アセトアミド−2−(4−メトキ
シフェニル)エテン(0.5ミリモル)を仕込む。反応器
を密閉し、COで70.3kg/cm2ゲージ圧(1000psig)に加圧
し、100℃に於て24時間撹拌する。反応器からガスの除
去後に単離した生成物混合物は2種のジアステレオマー
チロシン誘導体、N−アセチル−L−o−メチルチロシ
ンL−2−オクチルエステルおよびN−アセチル−D−
o−メチルチロシンL−2−オクチルエステルの混合物
を含む。これらのジアステレオマーをシリカゲル上での
ベンゼン−酢酸エチル溶離液によるカラムクロマトグラ
フィーで分離し別々に1N HClで100℃に2時間加熱する
ことによって加水分解して純粋なL−およびD−チロシ
ン、メタノール、酢酸、L−2−オクタノールを得、L
−2−オクタノールはその後で前記ヒドロカルボキシル
化反応の反覆のために再循環される。
実施例15 0.10モルの3,4−ジアセチルオキシフェニルアセトアル
デヒドと0.20モルのアセトアミドとを一緒に100℃に於
て撹拌しながら加熱し、生成物固体を昇華器中で250
℃、1mmHgに於て、エナミド1−アセトアミド−2−
(3,4−ジアセチルオキシフェニル)エテンの生成が完
了するまで加熱する。パイレックスガラスライナーと磁
気撹拌棒とを取り付けた70mlのステンレス鋼製高圧反応
器にTHF(5ml)、L−メントキシエタノール(0.5ミリ
モル)、(PPh32PdCl2(36mg、0.05ミリモル)、1−
アセトアミド−2−(3,4−ジアセチルオキシフェニ
ル)エテン(0.5ミリモル)を仕込む。反応器を密閉
し、COで70.3kg/cm2ゲージ圧(1000psig)に加圧し、10
0℃に於て24時間撹拌する。反応器からガスの除去後に
単離した生成物混合物は2種のジアステレオマードーパ
誘導体、O,O′,N−トリアセチル−L−ドーパL−メン
トキシエチルエステルおよびO,O′,N−トリアセチル−
D−ドーパL−メントキシエチルエステルの混合物を含
む。これらのジアステレオマーをシリカゲル上でのベン
ゼン−酢酸エチル溶離液によるカラムクロマトグラフィ
ーで分離し、別々に1N HCl中で100℃に於て2時間加熱
することによって加水分解して純粋なL−およびD−ド
ーパ、酢酸、L−メントキシエタノールを得、L−メン
トキシエタノールはその後で前記ヒドロカルボキシル化
反応の反覆のために再循環される。
実施例16 0.10モルの4−アセトアミドブチルアルデヒドと0.20モ
ルのアセトアミドとを一緒に100℃に於て撹拌しながら
加熱し、生成物固体を昇華器中で250℃、1mmHgに於て、
エナミド1,4−ジアセトアミド−1−ブテンの生成が完
了するまで加熱する。パイレックスガラスライナーと磁
気撹拌棒とを取り付けた70mlのステンレス鋼製高圧反応
器にTHF(5ml)、L−3−メトキシ−1−ブタノール
(0.5ミリモル)、(PPh32PdCl2(36mg、0.05ミリモ
ル)、1,4−ジアセトアミド−1−ブテン(0.5ミリモ
ル)を仕込む。反応器を密閉し、COで70.3kg/cm2ゲージ
圧(1000psig)に加圧し、100℃に於て24時間撹拌す
る。反応器からガスの除去後に単離した生成物混合物は
2種のジアステレオマーオルニチン誘導体、N,N′−ジ
アセチル−L−オルニチンL−3−メトキシ−1−ブチ
ルエステルおよびN,N′−ジアセチル−D−オルニチン
L−3−メトキシ−1−ブチルエステルの混合物であ
る。これらのジアステレオマーをシリカゲル上でのベン
ゼン−酢酸エチル溶離液によるカラムクロマトグラフィ
ーで分離し、別々に1N HCl中で100℃に2時間加熱する
ことによって加水分解して純粋なL−およびD−オルニ
チン、酢酸、L−3−メトキシ−1−ブタノールを得、
L−3−メトキシ−1−ブタノールは前記ヒドロカルボ
キシル化反応の反覆のために再循環される。
本明細書中で用いた“有機ヒドロキシル化合物”とう句
の中の“ヒドロキシル”という用語はカルボン酸基−CO
OHのヒドロキシル基を除外する。
当業者には明らかであるように、以上の記載および説明
から見て、該記載の精神および範囲あるいは特許請求の
範囲から逸脱することなく、本発明の種々の変更を行う
ことが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 209/18 233/64 106 (72)発明者 ジェイムズ ディー バーリントン アメリカ合衆国 オハイオ州 44143 リ ッチモンド ハイツ ハームス ロード 23860

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】α−エナミドをCOと有機ヒドロキシル化合
    物とによってヒドロカルボキシル化してαC原子がキラ
    ルであるN−アシル−α−アミノ酸エステルを製造する
    方法に於いて、キラルC原子をも有し本質的に全部がL
    またはDである有機ヒドロキシル化合物を有機ヒドロキ
    シル化合物反応成分として用い、それによって本質的に
    鏡像体対を有さずかつ2個のキラル中心を有するジアス
    テレオマーN−アシル−α−アミノ酸エステルを含む反
    応混合物を生成し、かつ該ヒドロカルボキシル化が同時
    に(1)該エステルとL、D形における該αC原子のキ
    ラリティーと(2)本質的に全Lまたは全D形に於ける
    該エステル中の第2のキラル中心とを生ずることを特徴
    とする方法。
  2. 【請求項2】(1)α−エナミドをキラル炭素原子を有
    しかつ本質的にL形またはD形のいずれかのみである有
    機ヒドロキシル化合物と一酸化炭素とによってヒドロカ
    ルボキシル化して鏡像体対を本質的に含まない、2個の
    キラル中心を有するジアステレオマーN−アシル−α−
    アミノ酸エステルの反応混合物を生成することによって
    αC原子ともう1個のC原子とがキラルであるN−アシ
    ル−α−アミノ酸エステルを製造する工程と、(2)物
    理的手段でジアステレオマーを分離する工程と、(3)
    各ジアステレオマーを加水分解してLおよびDα−アミ
    ノ酸と有機ヒドロキシル化合物を生成する工程と、
    (4)該ヒドロキシル化合物の少なくとも一部分を工程
    (1)へ再循環させる工程とからなる方法。
  3. 【請求項3】α−エナミドをCOと有機ヒドロキシル化合
    物とによってヒドロカルボキシル化してαC原子がキラ
    ルであるN−アシル−α−アミノ酸エステルを生成する
    ことからなる本質的に鏡像体的に純粋なLまたはDα−
    アミノ酸を製造することからなる方法に於いて、キラル
    C原子をも有し、本質的に全LまたはDである有機ヒド
    ロキシル化合物を有機ヒドロキシル化合物反応体として
    用い、それによって鏡像体対を本質的に有さずかつ2個
    のキラル中心を有するジアステレオマーN−アシル−α
    −アミノ酸エステルを含む反応混合物を生成すること
    と、物理的手段でジアステレオマーを分離することと、
    その後で該ジアステレオマーの少なくとも一部分を加水
    分解して本質的に鏡像体的に純粋な形に於ける少なくと
    もLまたはDα−アミノ酸を製造することと、該ヒドロ
    カルボキシル化が同時に(1)該エステルと、L、D形
    に於ける該αC原子のキラリティーと、(2)本質的に
    全Lまたは全D形に於ける該エステル中の第2のキラル
    中心とを生成することとを特徴とする方法。
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