JPH0794997B2 - 自己クリーニング付流量計 - Google Patents

自己クリーニング付流量計

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JPH0794997B2
JPH0794997B2 JP19760692A JP19760692A JPH0794997B2 JP H0794997 B2 JPH0794997 B2 JP H0794997B2 JP 19760692 A JP19760692 A JP 19760692A JP 19760692 A JP19760692 A JP 19760692A JP H0794997 B2 JPH0794997 B2 JP H0794997B2
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voltage
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JP19760692A
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啓治 内田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗濯水や風呂の湯等の
石鹸粉や湯あかが含まれた水の流量を踊子を用いて測定
する流量計に係り、特に、踊子にて管体内と踊子自身を
自己クリーニングする機能を有した流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、管体内を流れる流体の流量を
測定するには、種々の流量計が用いられている。これら
の流量計の中には、強磁性体の踊子を管体内に入れ、管
体内を流れる流体の流量に応じて踊子の位置を変位さ
せ、この変位を管の外周に巻いたコイルで電磁気的に検
出して流量に換算することにより流量を測定するような
流量計がある。この流量計における踊子の位置は、一般
に、磁界中における強磁性体の位置によりリアクタンス
分が変化する磁歪現象や、差動トランスの原理を用いて
検出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種の流
量計においては、管体内の水流が複雑に変化することが
多く、そのため管体内の踊子が管体の側面に引っかかる
ことがある。また、管体内を流れる測定水が、洗濯水や
風呂の湯等のように踊子に繊維や髪の毛等がからまりや
すいものや、石鹸粉、湯あか等が踊子に付着しやすいも
のの場合、踊子が管体との間又は天井や底に固着してし
まうことがある。このような場合、正確な水流の測定が
できなくなる。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するもの
で、簡単な構成でもって踊子を管体内で強制的に運動さ
せて管体内と踊子自身をクリーニングすることができ、
踊子と管体の側面との引っかかりや付着物による固着を
防止し、常に流量を正確に測定することができる自己ク
リーニング付流量計を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、管体内を流れる流体の流量に応じて踊子の
位置が変位し、この変位を電磁気的に検出し、これを流
量に換算することにより流量を測定する流量計であっ
て、磁石もしくは磁石と強磁性体を組み込んだ踊子と、
管体の外周に巻かれた測定用コイルと、前記測定用コイ
ルに対し電圧を印加する発振器とを備え、前記発振器は
流量測定時には測定用の周波数の電圧を発振出力し、ク
リーニング時には前記測定用の周波数よりも低い周波数
で、かつ前記測定時の電圧より振幅の大きい電圧を発振
出力して前記踊子を前記管体内で強制的に運動させるよ
うにしたものである。
【0006】
【作用】上記の構成によれば、流量測定時には第1の周
波数の電圧を発振出力して流量を測定し、一方、クリー
ニング時には第2の周波数で振幅の大きい電圧を発振出
力して踊子を管体内で強制的に運動させてクリーニング
する。このクリーニングは定期的に行えばよい。このク
リーニング動作を行わせることにより、踊子が管体の側
面に引っかかることが防止され、また、湯あか等の付着
物によって踊子が天井や底に固着することがなくなる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を具体化した第1実施例につい
て図1を参照して説明する。本実施例は、1つのコイル
により生じる磁界中での強磁性体の位置に応じてコイル
のリアクタンス分が変化する磁歪現象を利用したもので
ある。流体が流れる配管1の途上にテーパ管1aが設け
られ、この中には、踊子2がガイド棒に案内されて、流
体流量に応じて位置が変化し得る状態で挿入されてい
る。この踊子2には、環状の永久磁石15が組み込まれ
ていて、この永久磁石15の極性は踊子2の移動方向と
同じになっている。テーパ管1aの外周には踊子2の位
置を検出するための測定用コイル3が巻かれている。
【0008】また、測定用コイル3と並列にコンデンサ
10が接続されていて、この並列回路には、流量検出の
ための回路が直列接続されている。この流量検出用回路
は、該回路に流れる電流を検出するための検出抵抗11
と、この抵抗に並列に、互いに逆並列に接続された2つ
のダイオード12と、並列接続されたコンデンサで構成
されている。また、検出抵抗11の両端は増幅器8の入
力端に接続されていて、この増幅器8の出力端には、流
量を表示するための流量表示器9が接続されている。
【0009】一方、測定用コイル3に電圧を供給する発
振器としては、測定用の周波数の電圧を発振出力する測
定用発振器4と、この測定用の周波数よりも低いクリー
ニング用の周波数で前記電圧よりも振幅の大きい電圧を
発振出力するクリーニング用発振器5とが設けられてい
る。流量測定動作及びクリーニング動作を制御するため
の制御部6により、周期的に、もしくは、必要に応じて
外部からの指令に基づき、測定用発振器4もしくはクリ
ーニング用発振器5の何れの発振器から電圧を発振出力
するかを切替える。測定用発振器4もしくはクリーニン
グ用発振器5から発振出力された電圧は増幅器7で増幅
され、この増幅器7の出力は、前記並列回路と検出抵抗
11との直列接続回路の両端に与え、もって測定用コイ
ル3に供給される。
【0010】上記構成による通常の流量測定動作を説明
する。制御部6で発振器は測定用発振器4側に切替えら
れ、測定用発振器4からの出力は、増幅器7で増幅さ
れ、測定用コイル3に供給される。このときの周波数
は、踊子2が下端(図1の位置)にあるときに、測定用
コイル3とコンデンサ10との共振周波数とする。この
場合、並列共振回路のため、共振時には回路のインピー
ダンスは最大となり、回路に流れる電流は最小となる。
このときの回路電流を検出抵抗11で検出し、増幅器8
で増幅して、その出力を流量表示器9に送る。流量表示
器9は、そのときの量を流量0として表示する。
【0011】テーパ管1a内に流体が流れ、踊子2が図
1において上方に移動すれば、上記並列共振回路の共振
点がずれ、回路のインピーダンスが減少し、回路電流が
増加する。このときの増加電流を検出抵抗11で検出
し、増幅器8を介して流量表示器9に送り、流量表示器
9において、流量に換算して表示する。
【0012】次に、クリーニング動作を説明する。一定
期間が経過し、あるいは、外部の指令が制御部6に送ら
れると、制御部6により発振器はクリーニング用発振器
5側に切替えられる。クリーニング用発振器5から発振
出力される電圧の周波数は測定用発振器4の発振周波数
に比べて低く、また、電圧の振幅は十分大きくしてある
ため、測定用コイル3にクリーニング用の増幅された電
流が流れると、踊子2内の環状の永久磁石15との相互
誘導作用で踊子2に吸引力が働き、測定用コイル3の中
心側に引き寄せられる。
【0013】踊子2が測定用コイル3の中心よりさらに
上方にいくと、今度は踊子2を測定用コイル3の中心に
戻そうとする力が働くため、踊子2が中心にくるタイミ
ングで測定用コイル3に加える電圧の極性を変えてやれ
ば、踊子2を測定用コイル3の外に放出する力が働く。
即ち、クリーニング用発振器5の周波数は踊子2の動く
周期に同期させてやれば、最大のクリーニング作用を得
るための動作が得られる。このクリーニング動作によ
り、付着物が多くて悪い環境の水の中でも踊子2が固着
することがなくなるので、流量を正確に測定することが
できるようになる。
【0014】次に、逆並列接続されたダイオード12の
役目について説明する。流量測定の場合は、回路電流を
検出するための検出抵抗11の値は大きい方が増幅器8
の増幅度が少なくて済み有利である。一方、クリーニン
グ動作の場合は、大電流を流すため、検出抵抗11の値
は低くなければならない。検出抵抗11の値のこの相反
する条件を満足させるのが、ダイオード12の役目であ
る。即ち、流量測定時に検出抵抗11の両端の電圧が例
えば0.6V以下の場合、ダイオード12のインピーダ
ンスは高いため、検出抵抗11の値を大きくでき、上述
したように回路電流の測定に有利になる。一方、クリー
ニング時に大電流を流すとき、検出抵抗11の両端の電
圧が0.6V以上になり、ダイオード12のインピーダ
ンスは低くなり、大部分の電流がダイオード12を流れ
る。このように動作するため、検出抵抗11の抵抗値を
大きくしても、逆並列ダイオード12の作用により、ク
リーニング時においても、検出抵抗11の両端の電圧は
ほぼ0.8V以内になり、増幅器8に過剰な電圧がかか
らなくなり、増幅器8の入力保護の機能も得られる。
【0015】次に、第2実施例について図2を参照して
説明する。第2実施例は、逆位相で接続した2つのコイ
ル間の電圧を測定して踊子の位置を検出する差動トラン
スの原理を利用するものである。本実施例では、テーパ
管1aの外周に、逆位相で接続した測定用コイル16,
17を設けると共に、測定用コイル16,17の間に踊
子2を駆動させるための駆動コイル18を設けている。
これらの測定用コイル16,17及び駆動コイル18は
スイッチ回路14を介して増幅器7,8と接続されてい
る。スイッチ回路14は制御部6からの指令により流量
測定時とクリーニング時とで回路の接続を切替え動作す
る。
【0016】この構成において、流量測定時には、測定
用発振器4より電磁誘導に適した周波数の電圧を発振出
力させる。このとき、測定用コイル16,17は踊子2
の位置に応じて差動的にリアクタンス分が変化するの
で、この変化を検出することにより、流量の検出が可能
となる。また、クリーニング時には、クリーニング発振
器5より、上述と同様にクリーニング用の電圧を発振出
力させ、駆動コイル18に印加する。これにより、踊子
2は大きく移動し、クリーニング動作が得られる。な
お、クリーニング動作において、真ん中の駆動コイル1
8だけでは踊子2の推力が不足する場合には、スイッチ
回路14にて、検出コイル16又は17も加えて2つも
しくは3つのコイルにクリーニング周波数の発振出力電
圧を加えてやれば、推力を増加させることができる。
【0017】なお、踊子2の構成は上記実施例に限られ
ず種々の変形が可能であり、以下に上記踊子2及びその
変形例の構成を説明する。踊子内部の永久磁石の極性の
方向により、踊子のクリーニング運動の種類が変化す
る。図3は、前述の第1及び第2実施例において使用し
た踊子2を示す。この踊子2の下部には環状の永久磁石
15が組み込められており、上部はプラスチック等の合
成樹脂19で構成されている。この環状の永久磁石15
の極性を図1の測定コイル3の長さ方向と同じに配列し
た場合、テーパ管1aと平行(図1の上下方向)に振動
し、踊子2が天井や底に固着したときや、付着物の除去
に特に有効に働く。
【0018】図4は、踊子21の軸方向に棒状の永久磁
石22を組み込んだ構成例を示す。この棒状の永久磁石
22の極性を図1の測定コイル3の長さ方向と直交する
方向に配列することにより、踊子21はテーパ管1aの
長さ方向と直角方向(図1の左右方向)に振動し、踊子
21がテーパ管1aに引っかかったとき等、特に有効に
働く。図5は、図3と図4の構成を複合させた踊子31
の構成例を示す。この場合、ひねりを伴った螺旋状の上
下運動が行われ、特にテーパ管1aの全壁に付着した湯
あか等の除去に特に有効に働く。図6は、位置測定用と
して強磁性体42を組み込んだ踊子41を示す。踊子4
1の下部には環状の永久磁石15が埋められており、上
部には鉄リング等の強磁性体42が埋められている。永
久磁石15がプラスチック材料でなる場合や、永久磁石
15が位置測定に十分な大きさでない場合に強磁性体4
2が埋められる。この強磁性体42の外周は、さび防止
のため合成樹脂で覆っておくことが望ましい。なお、上
記実施例では踊子がガイド棒に案内されたものを示した
が、これに限られることはない。さらに、第1及び第2
実施例において、測定用発振器4とクリーニング用発振
器5とは別々の発振器としたが、1つの発振器で測定用
とクリーニング用とに振幅を切替えるようにしてもよ
い。また、制御部6、各発振器等をブロック構成で示し
たが、これらはマイクロコンピュータを用いて構成する
こともできる。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、通常の流
量測定時とは異なるクリーニング用の周波数で振幅の大
きい電圧を測定コイルに発振出力して踊子を管体内で外
部から強制的に運動させるようにしているので、簡単な
構成にて、流量計の管体内及び踊子を自己クリーニング
することができ、これにより、踊子が管体の側面に引っ
かかったり、湯あか等の付着物によって踊子が天井や底
に固着するのを防止し、またそれらを解除することがで
きる。また、定期的にクリーニングすることにより、常
に踊子が正常に作動し、流量を正確に測定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による磁歪現象方式による
自己クリーニング付き流量計のブロック図である。
【図2】第2実施例による差動トランス方式による自己
クリーニング付き流量計のブロック図である。
【図3】第1及び第2実施例による踊子の斜視図であ
る。
【図4】踊子の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】踊子の他の実施例を示す斜視図である。
【図6】踊子の他の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1a テーパ管 2,21,31,41 踊子 3 測定用コイル 4 測定用発振器 5 クリーニング用発振器 6 制御部 15 永久磁石 16,17 測定用コイル 18 駆動コイル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管体内を流れる流体の流量に応じて踊子
    の位置が変位し、この変位を電磁気的に検出し、これを
    流量に換算することにより流量を測定する流量計であっ
    て、磁石もしくは磁石と強磁性体を組み込んだ踊子と、
    管体の外周に巻かれた測定用コイルと、前記測定用コイ
    ルに対し電圧を印加する発振器とを備え、前記発振器は
    流量測定時には測定用の周波数の電圧を発振出力し、ク
    リーニング時には前記測定用の周波数よりも低い周波数
    で、かつ前記測定時の電圧より振幅の大きい電圧を発振
    出力して前記踊子を前記管体内で強制的に運動させるよ
    うにしたことを特徴とする自己クリーニング付流量計。
JP19760692A 1992-06-30 1992-06-30 自己クリーニング付流量計 Expired - Lifetime JPH0794997B2 (ja)

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JPH0650781A JPH0650781A (ja) 1994-02-25
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