JPH0794387B2 - 皮膚用製剤 - Google Patents

皮膚用製剤

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JPH0794387B2
JPH0794387B2 JP61292746A JP29274686A JPH0794387B2 JP H0794387 B2 JPH0794387 B2 JP H0794387B2 JP 61292746 A JP61292746 A JP 61292746A JP 29274686 A JP29274686 A JP 29274686A JP H0794387 B2 JPH0794387 B2 JP H0794387B2
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sarcophytol
skin
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skin preparation
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晃一郎 小田
耕一郎 平山
浩平 梅津
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Mitsubishi Chemical Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はセンブラン型ジテルペン化合物を有効成分とす
る皮膚用製剤に関する。
(従来の技術) センブラン型ジテルペンは、ヤギ目(Gorgonacea)およ
びウミトサカ目(Alcynacea)に属する腔腸動物に見出
され、また最近抗腫瘍活性を有することがわかり、注目
されている。
〔例えば、トウルシユ(B.Tursch)ら、テトラヘドロン
(Tetrahedron)第31巻、129頁、1975年、イギリス国お
よびワインハイマー(A.J.Weinheimer)ら、テトラヘド
ロン・レタース(Tetrahedron Letters)2923頁、1977
年、イギリス国参照〕 平山らは、この様な事情に鑑み、ウミトサカ目に属する
腔腸動物オオウミキノコ(Sarcophytonglaucum)に注目
し鋭意検討した結果、抗固型腫瘍作用のある新規なセン
ブラン型ジテルペン化合物を見出すに至つた。〔例え
ば、特開昭56−61318号公報参照〕 しかし、今まで同化合物の抗固型腫瘍作用に関して報告
されているに過ぎず、皮膚の角化症や炎症に対する作用
は、報告されていない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、皮膚の角化症や炎症の抑制に有効な成分
を開発することを目的として研究を進めている過程で、
腔腸動物オオウミキノコに含有されるセンブラン型ジテ
ルペン化合物の皮膚への効果に着目し、鋭意検討を重ね
た結果、前記化合物が皮膚の角化症や炎症に対して強い
抑制作用を示すことを見出し、本発明を完成するに至つ
た。
(問題点を解決するための手段及びその作用) 即ち、本発明の要旨は下記一般式(I) (上記式中で、Rは水素原子またはアシル基を表わ
す。)で示されるセンブラン型ジテルペン化合物を有効
成分とする皮膚の抗炎症用製剤に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いる上記一般式(I)で示されるセンブラン
型ジテルペン化合物は、ウミトサカ目に属する腔腸動物
オオウミキノコ(Sarcophyton glaucum)から、例えば
特開昭56−61318号公報に記載されている方法によつて
得られる。すなわち、本発明に係わる化合物は、オオウ
ミキノコの抽出物の脂質画分よりシリカゲルカラムクロ
マトグラフイーにより分離しうる。
オオウミキノコは、通常インド洋および太平洋の珊瑚礁
に生息し、例えば紅海に生息するオオウミキノコはサル
コフイン(Sarcophine)および16−デオキソサルコフイ
ンを含むことが知られている。〔バーンスタイン(J.Be
rnstein)ら、テトラヘドロン30巻、2817頁、1974年、
イギリス国およびシユマン(Y.Kashman)ら、テトラヘ
ドロン30巻3615頁、1974年、イギリス国参照〕 オオウミキノコに含まれる成分は、その採集時期や採集
場所により相違することがあるので、適宜選択決定する
必要がある。
抽出の際、表面の粘稠性がなくなる程度に脱水、細断し
ておくことが好ましい。
抽出溶剤は、例えばメタノール、エタノール、イソプロ
パノール等のアルコール類;クロロホルム等のハロゲン
化炭化水素類;ベンゼン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化
水素類;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ジオ
キサン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類等の有機溶剤
またはこれらの混合溶剤が挙げられる。抽出操作中は、
含有成分の分解を避けるため、なるべく空気との接触面
積が小さくなる様にするか、不活性ガス雰囲気下とする
ことが好ましい。
抽出は常温でも可能であるが、抽出を早めるためには、
加温下に行つてもよい。
常法により残渣と分離して得られた抽出液は、常法によ
り溶媒を留去して、粗抽出物を得ることができる。
粗抽出物は活性炭処理又は常法〔例えばフオルシユ(J.
Folch)の方法−フオルシユら、ジヤーナル オブ バ
イオロジカル ケミストリー(J.Biol.Chem)226巻、49
7頁、1957年、アメリカ国参照〕により、脂質画分に分
画することができる。
かくして得られたオオウミキノコの抽出物の脂質画分の
性状は、粘稠性の茶褐色の油状である。
更に精製するには、クロマトグラフイーによればよい。
クロマトグラフイーは、カラムクロマトグラフイーおよ
び調製用薄層クロマトグラフイーの何れでもよい。
カラムクロマトグラフイーの充填剤としては、シリカゲ
ル、アルミナ、セルロースパウダー、活性炭等が用いら
れる。溶出溶剤としては、充填剤に応じて適宜選択決定
すれば良いが、充填剤としてシリカゲルを用いた場合に
は、ヘキサン、ヘキサン−酢酸エチル(容積比0.95〜0.
9:0.05〜0.1)等が好適である。また、ここで得られた
粗分画は、充填剤や溶出溶媒を変えて、更にカラムクロ
マトグラフイーにより精製・単離することもできる。
調製用薄層クロマトグラフイーのゲルとしては、シリカ
ゲル、アルミナ、セルロースパウダー等が用いられる。
展開溶媒としては、クロロホルムまたはヘキサン−酢酸
エチル混合溶媒が好適である。
このようにして得られる一般式(I)で示される化合物
のうちRが水素原子であるものについて、サルコフイト
ール(Sarcophytol)−Aと命名されている。
このサルコフイトール−Aを常法によりアシル化すると
サルコフイトール−Aアセテート等のアシル化物が、さ
らにこのサルコフイトール−Aアシル化物を常法により
エステル分解するとサルコフイトール−Aが得られる。
本発明の有効成分としては、必ずしもこのように単離さ
れた一般式(I)で示されるセンブラン型ジラルペン化
合物の純品を使用する必要はなく、これらの物質の混合
物、又はそれを含む抽出物、部分精製物等を使用するこ
とができる。
上記の方法で得られる前記センブラン型ジテルペン化合
物又はこれらを含有する、オオウミキノコの抽出物若し
くは部分精製物を皮膚用製剤中に有効成分として配合す
る。その配合量は化粧料に対して任意であるが、化粧料
全量中に前記センブラン型ジテルペン化合物として、0.
00001〜1重量%の範囲で配合するのが皮膚の角化症や
炎症に対する抑制作用を示し適当である。
本発明の皮膚用製剤の剤型は任意であり、剤型の種類と
しては溶液、コロイド溶液、乳化ローシヨン、O/Wクリ
ーム(親水クリーム)、水性ゲルのごとき水相が連続相
をなす水性混合物、油相が連続相をなす油性混合物とし
て溶液、軟膏、W/Oクリーム、例えばプラスチベース
〔スクイブ社、ポリエチレンでゲル化した鉱物油(ポリ
エチレン−流動パラフインゲル)の商標〕のようなゲル
基剤、乳化剤を油脂に添加した吸水軟膏、親水軟膏を製
造することができ、さらにポリエチレングリコール混合
物等の非水性の水溶性基剤を製造することができる。固
体分散剤を添加した振とうローシヨンのような懸濁基剤
を可能である。これらの剤型を製造する為に使用される
油脂成分、乳化剤、分散剤、ゲル化剤、固体物質として
は化粧品、通常の医薬用外用剤に使用される公知の物質
を使用することができる。
油脂成分としては、例えば、流動パラフイン、ワセリ
ン、固形パラフイン、ミクロクリスタリンワツクス等の
炭化水素類、セチルアルコール、ヘキサデシルアルコー
ル、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の脂
肪族高級アルコール、ミツロウ、鯨ロウ等の高級脂肪酸
と高級アルコールとのエステル、イソプロピルミリステ
ート、イソプロピルパルミテート等の高級脂肪酸と低級
アルコールのエステル類、植物油、改質植物油、ラノリ
ン及びその誘導体、スクワレン、スクワラン、パルミチ
ン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸等が使用できる。
又、乳化剤の例としてはソルビタンモノ脂肪酸エステ
ル、ステアリン酸ポリオキシル等が挙げられる。
更に必要に応じてセタノール等の乳化補助剤;グリセリ
ン又はプロピレングリコール等の保湿剤;アラビアゴム
又はカルボキシメチルセルロースナトリウム等の懸濁化
剤;パラオキシ安息香酸メチル、同エチル、同プロピ
ル、同ブチル等又はその混合物等の保存剤など外用剤の
慣用成分を配合することが出来、その配合量は通常用い
られる範囲で良い。
又、本発明の皮膚用製剤に抗生物質、抗ヒスタミン剤、
殺菌剤、ビタミン類を1つ以上組合せて配合することも
できる。
(実施例) 以下に実施例及び比較例をあげて、本発明を更に具体的
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の
実施例によつて限定されるものではない。
なお、以下の例において、配合量は重量%である。
実施例1 O/W親水軟膏 サルコフイトール A 0.01% ステアリルアルコール 3.0 % セタノール 4.0 % 白色ワセリン 14.0 % 流動パラフイン 7.0 % ステアリン酸ポリオキシル40 2.0 % パラオキシ安息香酸ブチル 0.03% パラオキシ安息香酸メチル 0.02% 精製水 残 量 <製 法> 上記成分、、、、、、を混合し、加熱溶
解して75゜とする(油相部)。別にを加熱し、75゜に
保つ(水相部)。油相部に水相部を加えてホモミキサー
で均一に乳化した後冷却し、を加えて撹拌し均一にす
る。
実施例2 白色軟膏 サルコフイトール A 0.1% 白色ワセリン 60.0% パラフインワツクス(135゜F) 4.9% セタノール 15.0% <製 法> 上記成分、、を加熱溶解した後、を加え均一に
混合し冷却する。
比較例1 O/W親水軟膏 実施例1において成分のサルコフイトールAを除いた
以外は全て実施例1と同様にしてO/W親水軟膏(比較
例)を得た。
実施例3 クロトン油耳浮腫に対する消炎効果 サルコフイトールA配合検体を8日間、一日一回マウス
右耳の外耳の内外に塗布し、8日目の最終塗布30分後に
5%クロトン油溶液を塗布し炎症を惹起した。その5時
間後、マウスを殺し左耳に対する右耳の重量増加を測定
し、以下の計算式により浮腫抑制率(%)を求めた。
その結果を表1に示す。
<試験検体> (1) サルコフイトール A 0.001%アセトン溶液 (2) サルコフイトール A 0.01% アセトン溶液 (2) サルコフイトール A 0.1 % アセトン溶液 (4) 実施例1 (5) 比較例1 (6) 無処置対照群 <計算式> <試験結果> (発明の効果) 上記表1に示されるように本発明の皮膚用製剤は皮膚の
炎症を抑制する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) (上記式中で、Rは水素原子またはアシル基を表わ
    す。)で示されるセンブラン型ジテルペン化合物を有効
    成分とする皮膚の抗炎症用製剤。
JP61292746A 1986-12-09 1986-12-09 皮膚用製剤 Expired - Lifetime JPH0794387B2 (ja)

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JPS63145223A JPS63145223A (ja) 1988-06-17
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0798746B2 (ja) * 1986-12-09 1995-10-25 三菱化学株式会社 リソゾ−ム放出抑制剤
JPH0794388B2 (ja) * 1987-03-17 1995-10-11 三菱化学株式会社 乾癬治療剤

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