JPH0793112B2 - カラーテレビジョン表示装置 - Google Patents

カラーテレビジョン表示装置

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JPH0793112B2
JPH0793112B2 JP5200429A JP20042993A JPH0793112B2 JP H0793112 B2 JPH0793112 B2 JP H0793112B2 JP 5200429 A JP5200429 A JP 5200429A JP 20042993 A JP20042993 A JP 20042993A JP H0793112 B2 JPH0793112 B2 JP H0793112B2
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JP
Japan
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yoke
deflection
magnetic field
horizontal
vertical
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JP5200429A
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JPH06267456A (ja
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グロス ジヨセフ
ヘンリ バーコウ ウイリアム
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RCA Licensing Corp
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RCA Licensing Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/46Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
    • H01J29/70Arrangements for deflecting ray or beam
    • H01J29/72Arrangements for deflecting ray or beam along one straight line or along two perpendicular straight lines
    • H01J29/76Deflecting by magnetic fields only

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  • Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)
  • Details Of Television Scanning (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は映像管の偏向ヨークの
x、y軸と電子銃のx、y軸との間の整列あるいは傾き
を精密に調整する必要のない自己集中式カラーテレビジ
ョン表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビジョン映像管は波長の異な
る光を発する蛍光体に電子を衝突させることによってカ
ラー画像を形成する。この蛍光体は通常赤、緑および青
の光を発するものが用いられ、それぞれこの3色を1色
ずつ含む3領域を1団とする3つ組に群別されている。
【0003】映像管において3色の各色の蛍光体はその
色の蛍光体にだけ衝突するようにされた電子ビームによ
って励起されるため、各電子ビームはそれが励起する蛍
光体の発する色によって識別される。各電子ビームが衝
突する面積は蛍光体の3つ組の面積に比して大きく、各
ビームは表示スクリーン上のどの位置においても幾つか
の3つ組中のそれぞれの特定の色の蛍光体を励起する。
3本の電子ビームはこの蛍光体で形成される表示スクリ
ーンに対向する映像管のネック部内に設けられた3本の
電子銃によって発生される。この3本の電子銃は、これ
から発射された未偏向の電子ビームが表示スクリーンに
向う集中経路を進むように配向されている。
【0004】表示スクリーンが場面の忠実なカラー再生
を行うには、映像管に対するビームの位置を表示スクリ
ーンの中心で色純度と静的ビーム集中が行われるように
調節する必要がある。色純度の調節には赤、緑、青の各
電子ビームがそれぞれの色の蛍光体だけを励起するよう
にするが、これはシャドーマスクによって行われる。こ
のシャドーマスクは電子ビームが通過し得る多数の開孔
を持つスクリーン状あるいは格子状であり、その開孔が
それぞれカラー蛍光体領域の3つ組のそれぞれに対して
一定位置にあって、電子ビームはその開孔の1つ以上を
通過してその入射方向により適当な色の蛍光体を照射す
る。色純度は開孔および見掛けの電子ビーム源に対する
蛍光体の3つ組の配置精度の高さに依存する。
【0005】静的集中は表示スクリーンの中心またはそ
の近傍における1つの走査点で3本のビームを集中させ
ることに関する。この表示スクリーンの中心における集
中は映像管のネック部に取付けられ、表示スクリーンの
中心に3本のビームを集中させるように静磁界を発生す
るように調節または励磁される静的集中構体を用いて行
うことができる。
【0006】2次元画像を形成するには、3本の集中電
子ビームによって励起された表示スクリーン上の発光点
をその表示スクリーン全体に亘つて水平および垂直の双
方に走査し、発光ラスタ領域を形成する必要がある。こ
れは映像管のネック部上に取付けた偏向ヨークが生成す
る磁界によって行われる。この偏向ヨークは電子ビーム
を実質的に独立した水平、垂直の各偏向系によって偏向
する。電子ビームの水平偏向は、主として垂直方向の磁
力線を持つ磁界を形成するヨークの線輪によって行われ
る。この磁界の強さは比較的高い周波数で時間と共に変
る。電子ビームの垂直偏向は比較的低周波数で時間と共
に変る主として水平方向の磁界を生成する線輪によって
行われる。このヨーク線輪には透磁性磁心が設けられて
いる。線輪の導体は磁心を包囲してトロイダル型偏向巻
線を形成することもあり、また磁心を包囲しないサドル
型線輪を形成することもある。
【0007】映像管の表示スクリーンは比較的平坦で、
各電子ビームの電子はこの表示スクリーンの中心に向う
ときよりその端縁に向うときの方が長距離を進む。3個
の電子銃が各別に設けられているため、3本のビームが
表示スクリーンの端縁方向に偏向されたとき、各ビーム
の照射点が分離することがある。また、従来法による殆
んど均一な偏向磁界では、電子ビームが表示スクリーン
の中心から外方に偏向されるとき過集中状態になること
がある。これらの効果が総合されて表示スクリーン上の
中心から離れた点で3本のビームの光点が分離する。こ
れが公知の集中不良で、表示画像の周りに色の縁取りが
生ずる。この集中不良はある程度は許容されるが、3つ
の照射点が完全に分離したものは許容されない。
【0008】集中不良は映像管に適当な試験信号を印加
したとき、表示スクリーン上に生ずる線のクロスハッチ
パターンにおける赤、緑、青の線の完全な整合からのず
れとして測定することができる。3本の電子ビームはそ
れぞれその色によって識別されるラスタを走査するか
ら、中央の電子ビームが緑の蛍光体を励起し、外側の電
子ビームがそれぞれ赤と青の蛍光体を励起するインライ
ン型映像管では、緑ラスタが中央の電子ビームによって
規則正しく走査され、外側のビームが赤と青のラスタを
走査する。クロスハッチパターンは赤、緑、青の各ラス
タで形成され、そのラスタの輪郭を形成する垂直および
水平の線と、若干がラスタの中央部を通る他の垂直およ
び水平の線を含んでいる。
【0009】以前は映像管の電子銃は3角形すなわちデ
ルタ型配置になっていた。このデルタ型電子銃方式で
は、米国特許第3942067 号明細書記載のように、映像管
のネック部の周りに取付けられ、動的集中回路により偏
向周波数で駆動されてそのネック部内に設けた磁極片を
励起する付加集中線輪を含む動的集中装置により、表示
スクリーンの中心から離れた点における電子ビームの集
中を実現していた。
【0010】米国特許第 3789258号および第3800176 号
の各明細書記載のように、最近のテレビジョン表示装置
ではインライン型電子銃構体具えた映像管と、ビームが
ラスタのすべての点で実質的に集中されるように負の水
平軸上非点収差と正の垂直軸上非点収差とを生ずる偏向
巻線を有する偏向ヨーク構体が使用されている。これに
よってカラーテレビジョン表示装置に動的集中装置を設
ける必要がなくなる。しかし、自己集中に必要な軸上非
点収差を生じる不均一磁界のために集中度が未偏向ビー
ムの走行方向軸に対するヨークの長手方向軸の位置に依
存するようになる。管内のビーム位置に影響するこの感
度と正規の製造公差のために、最良の妥協的集中度を得
るに当ってヨークを上記未偏向ビームの走行方向軸と直
交する方向に調節する必要がある。ヨーク軸に対するビ
ーム位置の変化により生ずる集中度の変化の大きさにつ
いては、上記米国特許第3789258 号明細書に記載されて
いる。
【0011】表示スクリーン全体に亘って最良の綜合集
中度を得るために、電子ビームを横切る方向に偏向ヨー
クを移動(またはヨークの自由端を横方向に変位させる
ことにより生ずる傾斜)を可能にするために、従来の偏
向ヨークの内径は映像管の外囲器の対応部分の外径より
僅か、例えば2〜6mm大きくなっている。
【0012】偏向ヨークの構成に使用される材料の量を
できるだけ減らすことが望ましいが、このためには偏向
ヨークを映像管のネック部にぴったりと嵌合するように
設計する必要がある。製造公差のために偏向ヨークの設
計内径は映像管ネック部の公称外径より大きくして、最
悪の場合ヨークの最小内径にネック部の最大外径が丁度
嵌まるようにしておかねばならない。このように設計す
ると、偏向ヨークの平均内径と映像管ネック部の平均外
径との間に隙間が生じても、ヨークはネック部に実質的
に緊密に嵌合するものと考えられる。
【0013】このような緊密嵌合ヨークによれば、線輪
によって発生された磁束の実質的に全部が映像管のネッ
ク部内を通過するが、緊密に嵌合しない偏向ヨークで
は、これと映像管のネック部との間隙を通過する磁束が
存在する。このネック部の外側の磁束は偏向には利用さ
れず、所定量の偏向を行うためにヨークに蓄積される全
エネルギに加わるだけである。この蓄積されたエネルギ
は偏向ヨークに対して周期的に補給除去する必要がある
から、誘導性走査電力を増す必要があり、このため映像
管のネック部に緊密に嵌合しないヨークではこれに応じ
てヨーク損が増大する。従って、映像管のネック部に緊
密に嵌合する偏向ヨークは誘導性電力供給の小さい偏向
回路で駆動することができるため、ヨーク電力の消費も
少なく、嵌合の緩いヨークに比して表示装置の偏向感度
および信頼度が向上する。
【0014】従来用いられている自己集中偏向巻線で
は、所要の集中度を得るために偏向ヨークの位置を電子
ビームを横切る方向に移動させて調節する必要があり、
従って映像管のネック部に緊密に嵌合する自己集中ヨー
クを大量生産することは不可能であった。
【0015】従来、ビームに対する自己集中ヨークの位
置を調節して集中度を調節するために種々の方法が採ら
れて来た。例えば、上記米国特許第3789258 号明細書記
載のように、まず映像管に偏向ヨークを装着した後静的
集中調節を行い、次に最良の集中度が得られるようにヨ
ークを垂直および(または)水平方向、すなわち電子ビ
ームを横切る方向に移動して、これを接着剤その他の適
当な固定手段によりその位置に固定する。このようなヨ
ークは製造時に標準映像管について試験し、その特性が
ある公差内に入っていること、すなわちそれが不良品で
ないことが予め保証されている。
【0016】大企業によって最近生産されるカラーテレ
ビジョン表示装置では、上記米国特許第3789258 号明細
書に記載された技法が2段階で用いられている。この方
式では映像管が製造の最終段階で標準の偏向ヨークによ
り各別に調整され得る性質を持ち、この調節によってヨ
ーク位置決め手段を管上の所定位置にセットする。この
方式ではまた位置調整手段を持つ事前調整型偏向ヨーク
が用いられる。さらにヨークに付随する可調節回路によ
って垂直偏向磁界中のビームの残留未整合の効果を電気
的に補償し得るようになっている。このようにして各映
像管と各偏向ユニットとが予め各別に整合調節されるた
め、どの映像管とどの偏向ユニットとも自動的に合い、
偏向ユニットを映像管のネック部に止まるまで押し込む
だけで、最終の利用者が何等の調節をも必要としない。
【0017】しかし、このように各映像管を個別に標準
ヨークに対して予め調整するという費用のかかる作業を
なくすことが望ましい。また映像管内の未偏向電子ビー
ムに対してヨークを水平方向、垂直方向の移動または傾
斜させる調節をする必要がなく、ラスタ全体に亘って3
ビームの実質的集中が得られる自己集中インライン型電
子銃テレビジョン表示装置の開発が望まれる。以前は、
3本の電子ビームを偏向するとき、自己集中を得るのに
必要な不均一磁界による差動偏向により、つまり一方の
外側電子ビーム(例えば青電子ビーム)に対する水平偏
向作用と他方の外側電子ビーム(赤電子ビーム)に対す
る水平偏向作用に僅かに差をつけて偏向することによ
り、所望の自己集中を実現していた。従来は、このよう
な不均一磁界による偏向では、集中度は未偏向電子ビー
ムの縦軸に対するヨーク磁界の整合の精度に依存すると
信じられていた。例えば米国特許第4060836 号明細書に
は、偏向磁界と表示管の各軸を一致させることが他の手
段を追加せずに集中を得る条件であることが記載されて
いる。
【0018】偏向ヨークの水平方向あるいは垂直方向の
不整列の大きさの関数で表わされる集中誤差の大きさ、
具体的に言えば映像管の管軸(あるいは電子銃の中心
軸)に対する偏向ヨークの中心軸のずれの大きさの関数
で表わされる集中誤差の大きさは表示スクリーン上で外
側ビーム相互間の分離の大きさとして例えばmmの単位
で測定することができる。この集中誤差の大きさを管軸
または電子銃の中心軸に対する偏向ヨークのずれの大き
さ(同様にmmの単位で測定される)で割ることによ
り、デイメンジョンを持たない比として集中感度を表わ
す値が得られる。従って、集中感度が小さい程偏向ヨー
クのずれに対する集中誤差は小さいと言える。
【0019】1つの平面内におけるヨークの移動によっ
て2つの偏向方向の両端に集中誤差が生ずることがあ
る。例えば最良の集中が得られる位置からヨークが水平
方向に移動すると、青ラスタに対し赤ラスタの幅に変化
すなわち誤差が生ずると共に、両ラスタの高さにも相対
的な変化すなわち誤差が生ずる。詳言すれば、ヨーク磁
界中でビームが水平方向に変位すると、進みビームすな
わち変位の方向にずれたビームによって走査されたラス
タは、遅れビームによって走査されたラスタより幅およ
び高さを増す。
【0020】同様に映像管の管軸に対してヨークが垂直
方向に移動すると、ラスタ上の表示された中心の水平並
びに垂直クロスハッチ線の外側ビームによって形成され
る線は互いに反対方向に回転すなわちクロスオーバーを
生ずる。詳言すれば、ヨーク磁界内をビームが上に変位
すると(管軸に対して偏向ヨークが下方に変位する
と)、右側の電子ビーム(表示面側またはヨークの出口
側から見た場合)によって形成された中央クロスハッチ
線は時計方向に回転し、左側の電子ビームで走査された
中央クロスハッチ線は反時計方向に回転する。
【0021】上記とは逆にヨーク磁界内をビームが下方
に変位すると(管軸に対して偏向ヨークが上方に移動す
ると)、各側の電子ビームによって形成される中央クロ
スハッチ線の回転方向は上記の回転方向と逆になる。
【0022】最近の幾つかの表示装置について、偏向ヨ
ークを管軸に対して単位距離水平方向、垂直方向に移動
したときの各集中誤差の大きさ、つまり集中感度(=集
中誤差/偏向ヨークの移動量)を測定したところ、次の
表1に示すような結果が得られた。
【0023】
【表1】
【0024】この発明を実施しない従来の幾つかのRC
A社製の装置についても同様な測定を行ったところ、次
表2のような結果が得られた。
【0025】
【表2】
【0026】偏向ヨークの水平方向、垂直方向の移動に
対する集中感度はいずれの項目においても0.4以下で
あることが望ましいが、上記の2つの表に示した従来の
表示装置では、集中感度が0.4以下の条件を部分的に
達成することが出来ても、すべての項目について集中感
度を0.4以下にすることが出来ない。
【0027】例えば、フイリップス社製の20AX型お
よびRCA社製のXP74−125Q型の表示装置で
は、完全な自己集中方式の偏向ヨークを使用しておら
ず、上下の集中については動的集中(ダイナミック・コ
ンバーゼンス)方式が使用されているため、偏向コイル
の垂直方向の移動に対する垂直クロスオーバー誤差は
0.3と比較的小さい。具体的には、20AX型表示装
置では、偏向ヨークの水平方向の移動に対する高さ誤
差、垂直方向の移動に対する垂直クロスオーバー誤差は
共に0.3で、許容値以下におさまっているが、これは
上記動的集中方式の採用により垂直非点収差誤差が減少
したためである。この20AX型表示装置は、上記のよ
うに動的集中方式を採用しており、さらに幅誤差、水平
クロスオーバー誤差が共に0.5で、許容集中感度0.
4を超過している。上記表に示した他の表示装置も、各
集中項目の集中感度をすべて許容値0.4以下にするこ
とは出来ない。
【0028】自己集中偏向ヨークの寸法計算は次のよう
に3次収差論によって行う。フイリップス研究報告(Ph
ilips Research Reports)1975年第12巻第46〜
68頁および1959年第14巻第65〜97頁掲載の
ハーンチェス(J.Haantjes)とリューベン(G.J.Lubbe
n) の2つの論文「磁気偏向の誤差(Errors of Magneti
c Deflection )」記載のように、磁気偏向の3次収差
論を用いてヨークの縦軸すなわちZ軸に沿う位置と共に
変るヨークの磁界分布関数H0(z)およびH2(z)からその
近似的電子光学性能を解析することができる。以下の解
析で用いる記号系は上記論文による。
【0029】偏向磁界の主成分であるH(z)だけを
考えた電子ビームの偏向はガウス偏向と称し、Xまたは
Yで表わす。磁界をさらに完全に表示する場合はヨーク
磁界の電子ビームを横切る方向の不均一度を表わすH
(z)を用いる。磁界分布関数H(z)、H(z)
によるヨーク磁界の説明は総偏向角が75°以上の場合
には正確に適用できないが、このヨーク偏向磁界に関す
る説明は、総偏向角が90°、110°のように更に広
い磁気偏向系の性能を概説する場合にも有用である。
【0030】ハーンチェスおよびリューベン氏は上記の
論文中で、自己集中偏向ヨーク、すなわち集中誤差に関
する集中感度が低い偏向ヨークについての一般的な理論
ならびに純数学的な解析を示している。本願発明者は上
記論文に記載された理論の一部を実情に即した形に再系
統化し、集中感度が低い製造可能な偏向ヨークを実際に
設計するに当って必要な条件を決定するのに有効な式を
導き出した。
【0031】以下で説明する式(1)〜(22)は前記
ハーンチェス、リューベン両氏の論文中に示されている
式ならびに理論から上記のような観点で導き出されたも
のである。偏向磁界はヨークの電子光学軸に関する羃級
数展開によって次のように表される。すなわち水平面
(y=0)において水平偏向磁界は、 HIIy=HII0(z)+HII2(z)x +・・・(1) で、ここにヨーク軸は座標系のZ軸に沿い、垂直面(X
=0)内の垂直偏向磁界は HIx=HI0(z)+HI2(z)y +・・・ (2) である。添字Iは磁界の主成分がX方向を向く垂直偏向
磁界を表わし、添字IIは磁界の主成分がy方向を向く
水平偏向磁界を表わす。
【0032】一般収差表示法ではガウス偏向と3次偏向
(すなわちH(z)を考慮したもの)との間の表示ス
クリーン上における差△x、△yを記述するが、この△
x、△yに対する表示はインライン型電子ビームを持つ
映像管の場合、水平面以外の傾斜でヨーク磁界中に入り
込むビームの入口端部に関する項を消去することにより
簡単になる。
【0033】インライン型電子ビームの場合この発明に
適合する収差の表示式は次の通りである。
【数1】 ここではXS 、YS は表示スクリーンにおけるガウ偏
向、xS ’はヨーク磁界中に入り込むビームの水平面内
の傾斜、XS 、YS は表示スクリーン上のヨーク軸の痕
跡から測った未偏向ビームの照射点の座標である。式
(3)、(4)は一部で、この発明に関する項すなわ
ち、上下糸巻歪、集中度(非点収差およびコマ収差)お
よび集中度の集中感度だけを含んでいる。
【0034】収差係数A3 、A4 、A6 、A7 、A16
18およびB2 、B5 、B6 、B8、B17、B18は積分
形で表わすことができる。この収差係数の物理的重要性
は、簡単のために次の仮定をすればよく判る。(1)垂
直、水平の各線輪の主偏向磁界は同じ、すなわちHIIO
(z) ≒−CHIO (z)であり、(2)それらのガウス偏向
は実質的に一致してX≒CYである(目盛係数差C≠1
は磁界分布関数の比を含む収差係数に影響しない)。こ
れは垂直、水平の各巻線の軸方向長さが等しいトロイダ
ル型ヨークに極めて近似し、鞍型または鞍型−トロイダ
ル型巻線の場合は垂直線輪の長さの短縮が内径の増大に
よって補償され、近似は保存される。水平線輪と垂直線
輪との巻線分布の細部は異なり、このためその不均一性
関数は同じでない。すなわちHII2(z)≠−CHI2 (z)で
ある。従って、この発明の理解に必要な簡単化された収
差係数は次の式(5)〜(14)のようになる。
【0035】
【数2】
【0036】ここでDはガウス偏向の主面から表示スク
リーンまでの距離、Lは偏向ヨークの有効長、λ=L/
D、S1 、S2 、S3 、S4 は次に定義する通りであ
る。
【0037】項SIIi 、SIi(i=1、2、3、4)は
関数HIIO 、HII2 、HIO、HI2を含む積分表記で、従
って、例えば上下糸巻歪は下記の式(15)、(16)で表
わされる両項を含む式(4)、(5)の係数B2 +A3
で決まる。
【0038】
【数3】
【0039】ここでXS 、YS はヨークの偏向中心zC
から距離D=(zS −zC )のzSにある表示スクリー
ン上のガウス偏向、zはヨークの縦軸に沿って測った距
離である。HII2 およびHI2はそれぞれ水平、垂直の各
磁界の不均一性関数である。積分は正式には−∞から+
∞まで行うべきであるが、実際はヨークの入口からヨー
クの直径にほぼ等しい距離入った位置から始めて表示ス
クリーンで終ればよい。
【0040】水平方向の非点収差は係数A4 で決まる
が、これがまた一部次の式(17)で決まる。
【数4】 垂直方向の非点収差は係数B5 で決まるが、これがまた
一部次の式(18)で決まる。
【数5】 コマ収差は次の式(19)、(20)で決まる。
【数6】
【0041】これらの表記は上下糸巻歪およびコマ収差
を補正した自己集中ヨークを形成するために従来法にお
いて考えられた糸巻歪、非点収差およびコマ収差を表わ
す。
【0042】集中感度は次の式(21)、(22)で表され
る。
【数7】
【0043】ヨークおよびその磁界のすべての部分がそ
れぞれの歪に影響するが、磁界のある領域における変化
の効果が特定の歪に不相応に影響することがある。
【0044】本発明は、後程説明するH2 関数の入口領
域、中央領域、出口領域の各領域に対応する部分が表示
装置の映像管に対する偏向ヨークの不整列に対する集中
度の感度に対してそれぞれ異なった影響を与えるという
認識に基づいて構成されたものである。ヨーク磁界を3
領域に分けて、入口領域を電子銃の出口から水平線輪の
入口面近傍まで、出口領域を磁心の出口面の近傍から表
示スクリーンまで、中央領域を上記入口面から出口面ま
でとする。
【0045】SIIi 、SIiの被積分関数に表れる重み付
け関数は図1に示すようにH2 関数の重み付けを行う。
同様の主偏向磁界を仮定すると、垂直磁界の重み付け関
数は対応するから、水平重み付け関数だけを示せばよ
い。図1において横軸は偏向中心zC から測った表示系
内の軸方向距離、縦軸は任意単位の重み関数を表わす。
表示スクリーンは偏向中心からzS =25.4cmの位置に
ある。偏向ヨークの入口面および出口面の近似位置はそ
れぞれEN、EXで示されている。縦座標は関数が変れ
ば変る。
【0046】式(15)、(16)は、図1に示すように両
式中に現れる負の重み付け関数X2(z−zS )および
2 (z−zS )の値が入口の低い値から極めて急激に
立上るため、糸巻歪は主として出口領域におけるH2
数の作用によって決まり、中央領域ではそれより少なく
2 関数の影響を受けることを示している。
【0047】式(17)、(18)は、正の重み付け関数X
(z−zS 2 およびY(z−zS2 が入口の値から
急速に上昇するため、自己集中に要する非点収差はヨー
クの中央および出口領域においてH2 関数の部分で決ま
ることを示している。
【0048】式(19)、(20)は、負の重み付け関数
(z−zS 3 の値が入口でその最大値から急速に低下
するため、コマ収差は主として入口領域におけるH2
数の作用によって決まり、中央領域ではそれより少なく
2 関数の影響を受けることを示している。
【0049】式(21)、(22)は、正の重み付け関数
(z−zS 2 が入口における最大値から緩やかに低下
するため、偏向ヨークの不整列に対する集中感度は主と
して入口領域および中央領域におけるH2 関数の作用に
よって決まり、出口領域ではそれより少なくH2 関数の
影響を受けることを示している。
【0050】前記表2に示したRCA社製の水平インラ
イン型電子銃、17V90°偏向テレビジョン表示装置
で使用される全トロイダル型偏向ヨークの水平偏向磁界
分布を図2(a)に、垂直偏向磁界分布を図2(b)に
示す。また、前記表1に示した日立製の水平インライン
型電子銃、17V90°偏向テレビジョン表示装置で使
用される半トロイダル型偏向ヨークの水平偏向磁界分布
を図3(a)に、垂直偏向磁界分布を図3(b)に示
す。図2(a)、図2(b)、図3(a)、図3(b)
に示すようにHI2 およびHII2 関数は、それらの特徴
が明瞭になるように10倍されている。
【0051】従来のテレビジョン表示装置で使用されて
いる偏向ヨークの特性を論ずる場合は、図2(a)、図
2(b)、図3(a)、図3(b)の他に図1に示す重
み付け関数を基礎とすることができる。このようなヨー
クは正のローブ(糸巻歪型磁界)がヨークの入口EN近
傍で過度に大きいピークを呈する水平磁界の不均一性関
数HII2 を持っていた。偏向がまだ小さいヨークの入口
付近の糸巻歪型磁界は自己集中を達成するため過度の不
均一性を持たねばならないから、このようなHII2 関数
は水平軸に沿うオフセットしたビームの集中に要する負
の非点収差を生ずる効率が悪かった。図2(a)および
図3(a)に示すこのHII2 関数の効率の悪い軸方向分
布により、水平磁界中のビームの不整列に対する集中感
度をもたらし、水平コマ収差を生じさせた。
【0052】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の偏向ヨー
クの垂直磁界不均一性関数HI2はヨークの入口近傍で極
めて大きな負の値(樽型磁界)を持ち、トロイダル型垂
直線輪の場合は図2(b)および図3(b)に示すよう
にすべて負の不均衡または単ロープHI2関数になった。
ヨークの入口領域の樽型磁界の非点収差に対する影響は
小さく、従ってヨーク中央領域の樽型磁界が自己集中を
達成するための過度の不均一性を持つようになるため、
このようなHI2関数は垂直軸に沿う自己集中に要する正
の非点収差を効率よく生じなかった。このように、図2
(b)および図3(b)に示すこの効率の悪いHI2関数
の軸方向分布のため、相当な大きさの垂直コマ収差が生
じ、垂直磁界中の電子ビームの不整列に対して高い集中
感度を呈し、さらに上下糸巻歪を生じさせるという問題
があった。この上下糸巻歪はラスタの上下のガルウイン
グ歪すなわち水平周波数よりも高い周波数の歪を生じさ
せることなく修正するのが困難であった。
【0053】この発明は、偏向ヨークを電子ビームを横
切る水平方向、垂直方向の一方または双方の方向の位置
調整、あるいは事前調整を必要とせず、映像管のネック
部に緊密に嵌合させるきおとができる実質的に集中感度
のない自己集中偏向ヨークを具えたカラーテレビジョン
表示装置を得ることを目的とする。
【0054】
【課題を解決するための手段】この発明の推奨実施例に
よるカラーテレビジョン表示装置は、表示スクリーンと
向するネック部内に複数のインライン型電子ビームを
発生する電子銃構体を有する映像管と、上記ネック部に
取付けられ、上記電子ビームを偏向して上記表示スクリ
ーン上にラスタを形成する偏向ヨークとを含んでいる。
この偏向ヨークは、垂直磁界分布関数H I2 が上記偏向
ヨークの入口面近くで正のピークを呈し、その後負のピ
ークに向けて変化し、上記偏向ヨークの出口面を超えて
スクリーン側で負の値を維持し、水平磁界分布関数H
II2 は上記偏向ヨークの入口面の近傍で負のピークを
呈し、上記偏向ヨークの中央領域で正のピークを呈す
る、ような不均一水平および垂直偏向磁界を発生する。
また、上記垂直偏向磁界の基本磁界分布関数H I0 は、
上記偏向ヨークの中央領域であって、上記垂直磁界分布
関数H I2 の正のピークよりもスクリーン側で正のピー
クに達し、上記水平偏向磁界の基本磁界分布関数H
II0 は上記偏向ヨークの中央領域であって、上記水平
磁界分布関数H II2 の正のピークよりも電子銃側で正
のピークに達するように設定されている。
【0055】この偏向磁界は、また偏向ヨークをビーム
を横切る方向に移動させたとき、ラスタの中央を通り外
側ビームによって走査される水平、垂直のクロスハッチ
線の両端の相対的な移動距離を、上記偏向ヨークをビー
ムを横切る方向に1mm移動させたとき0.4mm未満
に、つまり集中感度を0.4以下に減ずることができ
る。
【0056】
【作用】この発明によれば、線輪内面上の2点間の最短
の経路(測地線)を通過しない巻線をもった偏向ヨーク
によって、自己集中に必要な非点収差偏向磁界を得るこ
とができると共に、コマ収差および上下糸巻歪を低減す
ることができ、同時にヨークの偏向磁界の中心軸と映像
管の管軸あるいは未偏向電子ビームの中心軸との整列誤
差に対して集中度が影響を受けない、すなわち集中感度
の低い偏向磁界を発生する。
【0057】このヨークは自己集中および上下糸巻歪補
正に要する水平、垂直の磁界のヨーク中央領域および出
口領域の最少不均一性をヨーク入口領域の反対の不均一
性と平衡させることによってコマ収差をなくし、偏向磁
界中のビームの不整列に対する集中感度を最少にする。
特に水平HII2 関数は従来のものよりその正の部分が中
央領域で小さく、ピーク値が出口端に近いところで起
る。このHII2 関数の軸方向分布は、水平糸巻型磁界の
不均一性関数の低いピーク値で自己集中に必要な負の水
平非点収差を発生するため効率がよい。
【0058】以下では、説明が繁雑になるのを避けると
共に、集中感度をもたない理想的な偏向ヨークについ
て、つまり所定のHII2 関数をもった水平偏向巻線と所
定のHI2関数をもった垂直偏向巻線との組合わせからな
る偏向ヨークについて説明するが、ここで説明する水平
偏向巻線、垂直偏向巻線を他の垂直偏向巻線、水平偏向
巻線とそれぞれ組合わせて使用しても、集中感度をもた
ない水平偏向巻線、集中感度をもたない垂直偏向巻線と
しての作用効果が得られることは言う迄もない。
【0059】
【実施例】この発明を実施した偏向ヨークにおいて、ヨ
ーク磁界中のビームの不整列に対する集中感度を最少に
すると共に、水平、垂直のコマ収差およびラスタの上下
糸巻歪を実質的になくすため、この偏向ヨークによって
発生される磁界の不均一関数は次式で表わされる4つの
要件を満足するものである。
【0060】(1)上下糸巻歪を最少にするために、式
(4)中の(B2 +A3 )を0にすることが望ましい。
従って、式(5)より次式が得られ、
【数8】 よって、
【数9】 となり、これによって上下糸巻歪を最少にすることがで
きる。
【0061】(2)自己集中に必要な負の水平非点収差
および正の垂直非点収差の大きさは、式(3)中のA
4 、B5 を、A4 ≒0、B5 ≒0とするために、式
(6)、式(7)より
【0062】
【数10】 とすることにより得られる。
【0063】この条件A4 =B5 ≒0は大きなスクリー
ンの表示装置の場合の近似としても使用される。この場
合、式(4) 中のA6 +B6 を最少にするために、A4
負の小さい値とし、B5 を正の小さい値とする(水平軸
に沿って集中不足、垂直軸に沿って集中過度にし、それ
によってラスタ全体にわたって実質的な集中を得る)。
【0064】(3)コマ歪は式(3)中のA7 、式
(4)中のB8 を、A7 =0、B8 =0とすることによ
って除去できる。従って、式(9)、式(10)より次式
(26)、(27)が得られる。
【数11】
【0065】(4)水平不整列に対する集中感度を実質
的に0にするために、式(3)中のA16、B17を、A16
=0、B17=0とする必要がある。従って、式(1
1)、式(13)より SII4 =0 (28) SI4=0 (29) となる。
【0066】また、垂直不整列に対する集中感度を実質
的に0にするために、式(4) 中のA18、B18を、A18
0、B18=0とする必要がある。従って、式(12)、式
(14)より
【数12】 となる。
【0067】しかし、SII4 、SI4は同時に両方が0、
1/2Dになり得ないから、
【数13】 とすることにより、水平、垂直の双方の不整列に対する
集中感度を許容最少値にすることができる。
【0068】この6つの式(23)、(24) 、(25)、
(26)、(27)および(32)はこの発明の新しい偏向ヨ
ークによって発生される最小H2 磁界(偏向ヨークの電
子ビームを横切る方向の移動に対して最小の集中感度を
呈するH2 関数をもった磁界)によって満足される。与
えられた関数をHII0 =−CHI0とすると、これら6つ
の式はその解がこの発明によるヨークにより発生された
最小H2 磁界関数である1組の線型積分方程式を構成す
る。
【0069】この発明の1実施例による偏向ヨークのH
0 関数とH2 関数の図表を図4(a)および図4(b)
に示す。この発明を実施したヨークでは、図4(a)か
ら判るように、垂直線輪の中央領域の樽型磁界の不均一
度が小さいため、垂直線輪による上下糸巻歪は従来のヨ
ークより小さい。このため水平線輪のヨーク中央部の糸
巻磁界の不均一度が低下するが、図4(b)に示すよう
に表示スクリーンに向ってより広い領域に拡がり、上下
糸巻歪を補正する。このように中央から出口領域にかけ
て水平、垂直の両磁界の不均一度が低下するため、磁界
に対するビーム位置に実質的に感じない自己集中が達せ
られる。
【0070】図5は映像管10および偏向ヨーク16を示
す。映像管10は前方に向けて拡大した朝顔状バルブ部
14に連なるネック部12を有し、このネック部12に
取付けられた電子銃構体13(ブロックで示す)が映像
管10内にインライン型電子ビームを発生する。偏向ヨ
ーク16はハイブリッド型すなわち鞍型とトロイダル型
の組合わせからなり、電子ビーム出口端の巻線22を持
つ水平巻線20を有する。垂直偏向巻線28は磁心26
の周りにトロイダル状に巻かれている。水平巻線20と
トロイダル状垂直巻線28との間にある絶縁体18は両
巻線の相互位置を保つと共に、ヨーク構体を映像管10
に取付ける手段(図示せず) を与える。
【0071】この発明によれば、巻線20、28は、映
像管10の管軸に対してヨーク16を垂直または水平方
向に移動させても、あるいはヨーク16を傾斜させて
も、集中度が実質的に変化しないように構成されてい
る。このためヨーク16と映像管10との間隙32は必
要な機械的組立公差以上は全く必要としない。この結
果、ヨークを映像管10の管軸に対して垂直方向あるい
は水平方向の移動が実質的に不可能なように、同様に管
軸に対する傾斜が実質的に不可能なように、管のネック
部にぴったりと嵌合するように構成することができる。
従って、この発明のヨークは間隙32が大きい構造の従
来のヨークより材料が少ししか要らない。
【0072】図5に示す構造では従来のものよりヨーク
が発生する磁束を多く偏向に利用することができるか
ら、従来のものより小さい電流で映像管ネック部内に所
定の電子ビーム偏向用磁束密度が得られ、従って偏向感
度が上昇し、ヨークと駆動回路との間のエネルギ循環が
減少し、偏向のために消費される全電力が極めて小さく
なる。
【0073】周知のように垂直および水平巻線の導線の
中で偏向ヨークの磁心の内周に沿うものだけが偏向に大
きな影響を及ぼすため、この発明の利点を発揮する巻線
分布はトロイダル型、鞍型の何れの巻線でも得られる。
【0074】図6(a)および図6(b)はそれぞれ偏
向ヨークの拡大したビーム出口端から見たこの発明を実
施したヨークの水平および垂直の各偏向巻線分布を示
す。見易くするため入口環は大きくしてあるが、この図
からビーム入口端近傍の分布を理解することは困難であ
る。
【0075】図7(a)乃至(c)は図6(a)に示す
ヨークの水平巻線の入口端領域、中央領域、出口端領域
における各巻線分布を2つの象限について示した図、図
7(d)乃至(f)は図6(b)に示すヨークの垂直巻
線の入口端領域、中央領域および出口端領域の各巻線分
布を2つの象限について示した図である。
【0076】図7(a)において、領域300、302
はヨークの入口端近傍の巻線が分布する領域を示す。直
線304、306はそれぞれ領域300、302の図形
中心(体積中心)ではなく実際の巻線分布の中心を表わ
す。図7(a)に示すように、巻線分布302は70°
の中心角に対向し、巻線分布自身の中心304は水平面
から35°の位置にあり、これによって実際の巻線分布
がこの中心304に関して対称的になっていることを示
している。同様にヨークの中央領域近傍の断面を表わす
図7(b)においては、領域310が水平巻線が分布す
る領域を示し、この領域310はそれぞれ53°の中心
角に対向し、水平面から始まっている。直線312は領
域310内に生ずる巻線分布の中心の角を示すが、これ
は水平面から27°上昇した位置にあり、これによって
領域310の巻線分布が殆んど対称的であることを示し
ている。しかし分布が領域310 の両端部に集中している
か、全体に一様に分布しているか、また別の分布をして
いるかについては何も示されていない。
【0077】同様に図7(c)は中心角24°に対向す
る領域324を占めるヨークの出口領域近傍の巻線分布
を示す。この巻線分布の図形中心は水平面から12.5
°上昇した位置にある。領域324内の巻線分布は対称
的でないが、実際の分布状況については示されていな
い。図7(d)はヨークの入口端近傍の領域334の垂
直巻線分布を示す。この領域334はそれぞれ中心角5
8°に対向している。各巻線分布の中心は垂直軸から2
4°の位置にあり、これは領域334の中心ではない。
同様に図7(e)はヨークの中央領域近傍の垂直巻線分
布のある領域344を示す。この領域344はそれぞれ
垂直軸から6.6°で始まり、中心角68°に対向して
いる。各領域344の巻線分布の図形中心は垂直軸から
36.5°の直線342上にあり、領域344の中心近
傍にはない。図7(f)はヨークの出口端近傍の領域3
54を示すが、この図形中心352は巻線分布領域35
4の中心近傍にある。図7(a)〜(f)から巻線分布
の細部を適確に説明するには更に詳細な説明が必要なこ
とが明らかである。
【0078】図8はこの発明による2つの巻線分布の表
示法を示す。図8(a)、(c)、(e)、(g)、
(i)、(k)は実際の導線分布、(b)、(d)、
(f)、(n)、(j)、(m)はこの導線分布から導
いた巻回密度分布WH 、WV を示す。図8の横軸はヨー
クの周縁の1象限を表わし、この象限がそれぞれ番号を
有する41の等区画に分割されている。これらの区画は
導線を敷設し得る実際のチャンネルまたは巻線機が導線
を巻いて行く送り点を示す。横軸の左端の記号0は1つ
の象限の終端と図示の象限の始端とを表わし、右端の記
号41は図示の象限の終端と次の象限の始端を表わす。
各区画の角度も示されている。0軸に配置された導線は
半分点線半分実線で示され、この導線の半分が問題の象
限の磁界分布に寄与していることを示している。図では
導線が垂直および水平に分離して示されているが、実際
には密接して巻回されている。
【0079】図8に示す導線はトロイダル型または鞍型
の巻線を形成する導線の断面であり、従って全導線に同
じ電流が流れる。図8(a)および(b)はこの発明を
実施したヨークの出口端近傍の水平巻線分布を示す。こ
の目的でこの出口端は磁心の末端またはその近傍にあ
る。導線402、404は図8(a)において象限と象
限との切れ目に当る水平軸の0点の上にある。解析のた
めにそれぞれが1単位電流の1/2ずつを流し、従って
図示の象限に対する1巻回の1/2ずつ、全体で1巻回
の作用をすると考える。図8(a)の象限の第1区画に
はまた第3の導線406があり、これは完全に第1区画
内にあるから完全な1巻回に当る。巻回の作用はまた象
限の第1区画と第2区画との境界線に跨がる導線40
7、408によってもなされるが、これらの導線40
7、408はそれぞれ1/2巻回、合計1巻回の作用を
する。従って図8(a)の象限の第1区画の全作用巻回
数は導線402、404、407、408がそれぞれ1
/2単位、導線406が1単位で、合計3巻回になる。
図8(b)はこの象限の第1区画の全作用巻回数が3で
あることを示している。
【0080】図8(a)の象限の第2区画は導線40
7、408の各1/2巻回と、第2区画と第3区画の境
界線に跨がる導線411、412の各1/2巻回と、巻
線409、410の各1巻回とから作用を受け、全作用
巻回数は図8(b)に示すように4巻回である。図8
(a)の第3区画の作用巻回数も4であるが、第4区画
から第11区画までの作用巻回数はそれぞれ3である。
第12区画は巻線414、416からそれぞれ1/2単
位の作用を受け、全作用巻回数は図8(b)に示すよう
に1である。この象限の残りの区画には導線がなく、作
用巻回数は0である。このように図8(a)に示す実際
のヨークの巻線分布は、図8(b)に示すように不連続
な巻回密度分布関数Wh 420で表すことができる。
【0081】図8(c)はこの発明を実施したヨークの
入口端と出口端との中間の中央領域における1象限の実
際の水平巻回分布を示し、図8(d)の440はその巻
線の正味作用巻回数を表わす巻回密度分布関数 (Wh )
を示す。同様に図8(e)の巻回分布は、この発明を実
施したヨークの入口端近傍の水平巻線分布を示し、図8
(f)の460はその巻回密度分布 (Wh ) 示す。
【0082】この発明を実施したヨークの垂直巻線分布
(WV )を図8(g)〜(m)に示す。図8(g)、
(i)、(k)はそれぞれヨークの入口端部、中央領
域、出口端部における実際の垂直巻線分布を示し、
(h)、(j)、(m)は対応する垂直巻線密度分布関
数(WV )470、480、490を示す。図8(a)
〜(f)を図7(a)〜(c)と比較し、図8(g)〜
(m)を図7(d)〜(f)と比較すると、図7の巻線
分布表示は、巻線分布についての重要な構造的細部が省
略されているという点で若干簡単化され過ぎていること
が判る。
【0083】ヨークの線輪の数学的特徴付けは公知の通
りまた米国特許第4117434 号明細書記載のように巻線分
布のフーリエ展開によって行うことができる。すなわち
ヨークのある特定の断面において、この発明によるヨー
クの水平および垂直線輪の個別巻線分布はその各巻線密
度のフーリエ級数展開によって表わすことができる。
【0084】
【数14】
【0085】ここでCn 、Sn はそれぞれ水平および垂
直の巻線密度分布の奇数次のフーリエ係数、W(φ) は
巻線密度分布で、W(φ) dφが区間φからφ+dφま
での巻回数を意味する。象限当りの総巻回数N(もちろ
ん全断面を通じて同じ)は次式で与えられる。
【0086】
【数15】
【0087】巻線密度分布の図形中心(体積中心)は
【数16】 で定義され、線輪の両半部の体積中心間の角θは
【数17】 であることに注意されたい。
【0088】この発明によって構成されたヨークをXP
75−125−CE90°型ヨークと呼ぶ。この発明に
よる90°型ヨークの線輪は3つの断面(入口、中央、
出口)におけるその巻線密度の基本調波および第3高調
波によって表わされる。この表現を線輪のインピーダン
スに無関係にするため、基本成分を1象限の総巻回数の
一部として表わし、第3高調波をその基本成分の一部と
して表わす。
【0089】下の表3の係数はこの発明を実施したトロ
イダル型90°偏向ヨーク(XP75−125−CE
型)の入口端部、中央領域および出口端部における巻線
分布の基本調波および第3高調波の規準化係数を示す。
この水平巻線分布は基本成分(C1 /NH )と第3高調
波成分(C3 /C1)とにより、垂直巻線分布は基本成分
(S1 /NV ) と第3高調波成分(S3 /S1)とにより
近似されている。
【0090】
【表3】
【0091】これらのフーリエ係数をヨークに沿う3つ
の軸位置(入口、中央、出口)において図示したものが
図9である。
【0092】同様に、この発明を実施したトロイダル型
110°偏向ヨーク(XP75−128−EXQ)につ
いては線輪が次の表4の係数で特徴付けられる。
【0093】
【表4】 これは図10に示されている。
【0094】この発明によるヨークは、巻線分布がヨー
クの入口端から出口端に向って増大する1象限当りの総
巻回数に対して規格化された巻線密度の基本フーリエ成
分C1 /NH 、ヨーク入口端部において負の値を持つが
中央領域またはその前で正に転換し、出口近傍で正の最
大値を持つ基本成分に対して規格化された第3高調波フ
ーリエ成分C3 /C1 とによって特徴付けられる水平線
輪と、巻線分布がヨークの入口端から出口端に向って減
少する規格化された基本フーリエ成分S1 /NV および
ヨークの入口端で負の値を持つが、中央領域またはその
前で正に転換し、出口端近傍で正の最大値を持つ規格化
された第3高調波成分S3 /S1 によて特徴付けられる
垂直線輪とを有する。
【0095】これらのヨークの集中感度測定値(mm/
mm)は次の表5の通りで実質的に感度がない。
【表5】
【0096】実際の目的から見て、ヨークを映像管内の
電子ビームを横切って水平方向に移動させたとき、ある
いはヨークを傾斜させたとき、ラスタ両側の2つのオセ
ットしたビームにより走査された垂直クロスハッチ線が
上記ヨークの1mmの移動に付き水平方向に0.4mm
未満しか動かず、またヨークを電子ビームを横切って垂
直方向に移動させたとき、ラスタの中央を通りそのオフ
セットしたビームで走査された水平線の両端が互いに
0.4mm/mm未満しか動かなければ、水平偏向巻線
がその移動に対する集中感度を持たないと言うことがで
きる。同様に、ヨークを電子ビームを横切って水平方向
に移動させたとき、ラスタの上下においてオフセットし
たビームによって走査された水平クロスハッチ線が垂直
方向に互いに0.4mm/mm未満しか動かず、またヨ
ークを電子ビームを横切って垂直方向に移動させたと
き、ラスタの中央部を通りそのオフセットしたビームに
よって走査された垂直線の両端が水平方向に互いに0.
4mm/mm未満しか動かなければ、垂直偏向巻線が集
中感度を持たないと言える。
【0097】鞍型ヨークもまたフーリエ係数によって特
徴付けられる。ヨークの1象限内の鞍型線輪の準連続巻
線分布はその巻線の1断面を表わす一定のZ平面におけ
るその半径方向厚さのフーリエ級数展開式で表される。
【0098】T(φ)=ΣCn cos n φ ここでT(φ)は任意の断面において角φに従って変化
する厚さ、Cnはn次のフーリエ係数である。鞍型線輪
の内側計上R(z) に垂直な任意断面の面積Aは、全断面
における導線総数が等しいため一定であって、(T)2
≪Rにおいて次式で表される。
【0099】
【数18】 ここでRは問題の断面における水平鞍型線輪の内側半
径、R’=dR/dZ、Zは軸方向距離である。
【0100】水平鞍型線輪は3つの規定断面におけるそ
の半径方向厚さの基本調波および第3高調波のフーリエ
係数で特徴付けられる。また同様にインピーダンスに対
して規格化するため、断面積の基本成分が巻線の巻回数
または量に対する規格化に対応して全断面積の一部とし
て表され、第3高調波成分がその基本成分の一部として
表される。
【0101】この発明のその他の実施例は当業者に自明
であり、例えば上述の集中感度のない水平偏向巻線
((不感水平偏向巻線)を集中感度をもった垂直偏向巻
線(有感垂直偏向巻線)と共に使用することができ、逆
に集中感度のない垂直偏向巻線(不感垂直偏向巻線)を
集中感度をもった水平偏向巻線(有感水平偏向巻線)と
共に用いることもできる。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、ヨークの偏向磁界の中
心軸と映像管の管軸あるいは未偏向電子ビームの中心軸
との整列誤差に対して集中度が影響を受けることがな
く、従って、偏向ヨークの位置調整あるいは事前調整を
必要とせず、映像管に緊密に取付けることができる集中
感度のない自己集中偏向ヨークを得ることができる、と
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】種々の偏向誤差に大きな影響を与える領域の説
明に有用な重み付け関数を示す図である。
【図2】従来の偏向ヨークの一例の偏向磁界分布を示す
図で、(a)は水平偏向磁界分布を示し、(b)は垂直
偏向磁界分布を示す図である。
【図3】従来の偏向ヨークの他の例の偏向磁界分布を示
す図で、(a)は水平偏向磁界分布を示し、(b)は垂
直偏向磁界分布を示す図である。
【図4】本発明の偏向ヨークの一実施例の偏向磁界分布
を示す図で、(a)は垂直偏向磁界分布を示し、(b)
は水平偏向磁界分布を示す図である。
【図5】映像管に本発明の偏向ヨークを装着した状態を
示す断面側面図である。
【図6】(a)は本発明の偏向ヨークの一実施例の水平
偏向巻線を出口端側から見た概略端面図であり、(b)
は本発明の偏向ヨークの一実施例の垂直偏向巻線を出口
端側から見た概略端面図である。
【図7】(a)乃至(c)は図6(a)に示す水平偏向
巻線の入口端領域、中央領域、出口端領域における各巻
線分布を2つの象限について示した図であり、(d)乃
至(f)は図6(b)に示す垂直偏向巻線の入口端領
域、中央領域、出口端領域における各巻線分布を2つの
象限について示した図である。
【図8】本発明の偏向ヨークの一実施例の巻線分布を示
す図で、(a)、(c)、(e)、(g)、(i)、
(k)は実際の巻線分布を示し、(b)、(d)、
(f)、(n)、(j)、(m)はこの巻線分布から導
かれた巻回密度分布WH 、WVを示す図である。
【図9】本発明を実施したトロイダル型90°偏向ヨー
クの入口端部、中央領域および出口端部における巻線分
布の規格化されたフーリエ基本成分および第3高調波成
分の係数値を偏向ヨークの長手方向位置の関数として示
した図である。
【図10】本発明を実施したトロイダル型110°偏向
ヨークの入口端部、中央領域および出口端部における巻
線分布の規格化されたフーリエ基本成分および第3高調
波成分の係数値を偏向ヨークの長手方向位置の関数とし
て示した図である。
【符号の説明】
10 映像管 12 ネック部 16 偏向ヨーク 20 水平偏向巻線 26 磁心 28 垂直偏向巻線 EN 入口面 EX 出口面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示スクリーンと対向するネック部内に
    複数のインライン型電子ビームを発生する電子銃構体を
    有する映像管と、上記ネック部に取付けられ、上記電子
    ビームを偏向して上記表示スクリーン上にラスタを形成
    する偏向ヨークとを含み、 上記偏向ヨークは、垂直磁界分布関数H I2 が上記偏向
    ヨークの入口面近くで正のピークを呈し、その後負のピ
    ークに向けて変化し、且つ上記偏向ヨークの出口面を超
    えてスクリーン側で負の値を維持し、水平磁界分布関数
    II2 は上記偏向ヨークの入口面の近傍で負のピーク
    を呈し、上記偏向ヨークの中央領域で正のピークを呈す
    る、ような不均一水平および垂直偏向磁界を発生し、 上記垂直偏向磁界の基本磁界分布関数H I0 は、上記偏
    向ヨークの中央領域であって、上記垂直磁界分布関数H
    I2 の正のピークよりもスクリーン側で正のピークに達
    し、上記水平偏向磁界の基本磁界分布関数H II0 は上
    記偏向ヨークの中央領域であって、上記水平磁界分布関
    数H II2 の正のピークよりも電子銃側で正のピークに
    達するように設定されている、カ ラーテレビジョン表示
    装置。
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