JPH0792080A - 合成界面セル - Google Patents

合成界面セル

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JPH0792080A
JPH0792080A JP5258998A JP25899893A JPH0792080A JP H0792080 A JPH0792080 A JP H0792080A JP 5258998 A JP5258998 A JP 5258998A JP 25899893 A JP25899893 A JP 25899893A JP H0792080 A JPH0792080 A JP H0792080A
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JP
Japan
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cell
solvent
interface
sample solution
cavity
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Application number
JP5258998A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Okajima
慶明 岡島
Yasuhiko Honma
康彦 本間
Kanji Seiki
勘治 清木
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Tokai University
Original Assignee
Tokai University
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Abstract

(57)【要約】 【構成】2つのセルキャビティを有するセンターピー
ス、セルキャビティを覆う2つのクォーツウィンドウ、
並びにセンターピースの面上に2つのセルキャビティ開
口部の周囲とその間に一体に存在し、かつセンターピー
スおよびクォーツウィンドウに密着する2つのガスケッ
トを具備し、ガスケットには2つのセルキャビティ開口
部に連通する液導入口および空気導入口が設けられてい
る。 【効果】セルキャビティに収容される試料溶液の任意の
位置に溶媒を導入して溶媒−溶液界面を形成し、沈降し
難い低分子量物質や遠心により浮上する物質の分析を移
動界面法により行なうことができる。また、試料溶液お
よび溶媒のメニスカス位置およびベースラインを自動的
に調節して一致させるので、高濃度の塩を含む系や、 6
M尿素や界面活性剤を使用した系など溶媒自体が遠心力
により濃度勾配を形成する系であっても界面を正確に測
定することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、分析用超遠心機に用
いられる合成界面セルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超遠心機は、分離用超遠心機と
分析用超遠心機とに大別される。分離用超遠心機は、そ
の名の通り、溶液から特定の溶質を分離、精製する目的
で用いられる。一方、分析用超遠心機は、さらに光学的
検出器を具備し、遠心力場における溶液中の溶質の移動
状態を何らかの光学的な方法を用いて観察することを可
能にした装置である。このように光学的な検出装置を具
備することにより、溶質の沈降係数、分子量、分子量分
布、溶液中における溶質の組成および濃度比、純度およ
び均一性の検討、拡散係数、摩擦係数、部分比容、浮遊
密度等種々の測定並びに検討を行なうことが可能とな
り、さらに、分子の解離会合系の検討や沈降係数から分
子の構造までも検討することが可能である。分析用超遠
心機に用いられる光学系としては、一般に、シュリーレ
ン光学系、干渉光学系、光吸収光学系等が用いられてい
る。
【0003】上記分析用超遠心機を用いた分析法は、大
別して沈降速度法と沈降平衡法(沈降拡散平衡法)とが
ある。沈降速度法は上述のように遠心力場における溶液
中の溶質分子の移動を測定する方法であるが、これもさ
らに移動界面法(moving boundary method)と帯領域沈
降法(band sedimentation method )とに大別される。
移動界面法は、溶液そのものを回転させて溶質分子の沈
降に伴う界面の移動を測定するものであり、現在一般的
に用いられる方法である。一方、帯領域沈降法は、特殊
なセルを用いて回転中に溶媒の上に微量の溶液を重ね、
溶媒の中を溶質分子が移動する様子を測定するものであ
り、理想的な方法ではあるが、セルの材質に基づく強度
および検出法に基づく感度に問題があり、利用頻度は低
い。
【0004】従来用いられている分析用超遠心機の最も
一般的なシングルセクターセルの一例を図2に示す。図
2のAは、セル21と超遠心機(図示せず)内でのセル21
の取付け位置とを模式的に示す図である。図に示すよう
に、セル21は、超遠心機のローター(図示せず)に回転
軸Wから所定の位置に取り付けられる。セル21は円柱形
状を有しており、その中央に、試料溶液を収容する容器
であるセルキャビティ22が設けられている。セルキャビ
ティ22は円柱状のセル21の高さ方向にセル21を貫通して
おり、その開口部は光透過性のカバー(図示せず)によ
り密閉されている。セルキャビティ22の長さhは14mm
程度であり、その深さdは通常12mmである。試料溶液
を測定するための光はこのセルキャビティ22を深さdの
方向に通過する。試料溶液23は試料注入口24よりセルキ
ャビティ22の内部に注入される。図2のBは、一定時間
回転させた後のセルキャビティ22を超遠心機の上方より
見た図である。図に示すように、セルキャビティ22は、
その平面断面が先端を切り欠いた扇状であり、シングル
セクターセルの場合θは 4°である。図2のCは、Bに
示すセルキャビティ22を光学的に測定した場合の、回転
中心からの距離xと溶質の濃度cとの関係を示すグラフ
であり、Dは回転中心からの距離xと溶質の濃度勾配d
c/dxとの関係を示すグラフである。図2のCおよび
Dにおいて、Iはセルキャビティ頂部、IIは空気層、 I
IIはメニスカス(気−液界面)、IVは溶媒域、Vは溶媒
と試料溶液との界面(ピーク)、VIは溶液域および VII
はセルキャビティ底部にそれぞれ対応する。図2のDに
示すように、シュリーレン光学系においては、縦軸に溶
質の濃度cを回転中心からの距離xで微分した値である
濃度勾配dc/dxを示し、界面の位置をピークとして
示す。
【0005】近年、生化学分野の急速な発展に伴い、蛋
白質、酵素のような生体高分子の物理的性状に関する定
性、定量分析への要望が大きい。また、生体高分子の1
つの形態であるリポ蛋白は、脂質と蛋白質とが結合して
存在するが、血中のリポ蛋白を定性・定量分析すること
は臨床学的に非常に大きな意味をもつ。これらのリポ蛋
白の分析は、現在、種々の方法により行なわれている
が、多くの方法が化学的手法により行なわれるのに対し
て、超遠心法は物理的手法であり、生体高分子の定性、
定量を他の蛋白質の混在しない状態で、分子の密度を基
準にして比較的詳細に行なうことが可能であるところに
特徴がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】超遠心機は、通常の遠
心機では沈降または浮上しないような高分子(コロイド
粒子)を、超高速回転により、さらに高い遠心力をかけ
て沈降または浮上させようとするものである。しかしな
がら、例えば、より低分子量の物質であるショ糖などは
拡散係数が大きく、遠心力場においても沈降させること
ができない。
【0007】このような低分子量の物質の沈降状態を測
定可能にするセルとして、合成界面セル、例えばPickel
s らのバルブ型合成界面セルが従来知られている。この
セルは、ローターの回転中に試料溶液の上に溶媒を静か
に重ね、セルの中央部に溶媒−溶液の界面を形成してそ
の移動を測定するものであり、センターピースがアルミ
製であるため最高 60,000 rpmまで回転数を上げるこ
とができる。したがって、このセルは、分子量の小さな
物質の沈降係数の測定などにも利用可能である。
【0008】これに対して、上述のリポ蛋白は密度が低
く、遠心力場では沈降せず逆に浮上する(負の沈降係数
を有している)。このような物質に上述のバルブ型合成
界面セルは適用できない。リポ蛋白は、分子内に占める
脂質の割合などによってその密度も異なり、非常に幅広
い分布を示す。したがって、ローターの回転中に、試料
溶液の下側、すなわち溶液を乱すことなくセルキャビテ
ィ底部に溶媒を導入して界面を形成することができれ
ば、遠心により浮上する物質の測定に非常に有効な手段
となる。しかしながら、現時点でそのような合成界面セ
ルは知られていない。
【0009】また、上記バルブ型合成界面セルはシング
ルセクターセルである。このようなシングルセクターセ
ルは、溶媒が低濃度の塩のみを含む系では、溶媒自体が
濃度勾配を形成しないためベースラインは直線となり問
題は生じない。しかしながら、高濃度の塩を含む系や 6
M尿素や界面活性剤を使用した系では、溶媒自体が遠心
力により濃度勾配を形成し、試料に基づく濃度勾配かま
たは溶媒に基づく濃度勾配かの区別が明確にならないと
いう問題点がある。この点を明確にして正確を期するに
は、同一条件下で実験し、溶媒のみの測定を行なってベ
ースラインを決定しなけらばならないが、これにはメニ
スカスの位置、回転数、温度、写真撮影時間などを一致
させなければならず、非常な困難を伴う。
【0010】この点を解決する目的で、図3に示すダブ
ルセクターセルが開発されている。このセルは、図に示
すように、セル31に試料溶液を収容するセルキャビティ
32と溶媒を収容するセルキャビティ33とがそれぞれ独立
に設けられている。これら2つのセルキャビティの一方
に溶媒を、他方に溶液を入れて同時に測定することによ
り、セルキャビティ33に収容される溶媒がレファレンス
の役割を果たし、試料溶液のピーク位置におけるベース
ラインを明確に示すことが可能になる。
【0011】図3に示すダブルセクターセルにおいて、
セル31に設けられる2つのセルキャビティ32および33の
平面断面形状は、先端を切り欠いた扇形である。遠心力
場において溶質は半径方向に移動するため、例えば断面
形状が長方形である場合には、孔壁近傍の溶質分子は沈
降の際に壁に衝突する。また、溶質が遠心力場において
浮上するものである場合には、孔壁近傍の溶質濃度が中
央付近と比較して稀薄になる。これらはいずれも対流を
生じる原因となる。したがって、このような問題を避け
るために、孔の断面形状は、回転中心から離れるに従っ
て裾が広がる扇形である。
【0012】このようなダブルセクターセルを用いる合
成界面セルとしては、キャピラリー型合成界面セルが知
られている。このセルは、樹脂(例えば、Kel-F )製の
セル本体に図3に示すような2つのセルキャビティが設
けられており、さらにセル本体の透明板との接触面に2
つのセルキャビティを連通するキャピラリーが設けられ
ている。2つのセルキャビティにはそれぞれ試料溶液お
よび溶媒が収容され、遠心力場では溶媒がキャピラリー
を介して試料溶液側のキャビティに流れ込み、試料溶液
の上に界面を形成する。このキャピラリー型合成界面セ
ルは、ダブルセクターセルであるため、ベースラインを
明確に示すことができ、またシュリーレン、緩衝、光吸
収のいずれの光学系にも適用可能であって、主として溶
液の初期濃度の測定や拡散係数の測定に用いられる。
【0013】しかしながら、このキャピラリー型合成界
面セルはセル本体にキャピラリーを設けるために材質と
して樹脂を用いている。このため、最高回転数は 40,00
0 rpmが限界であり、これ以上の高速回転には耐える
ことができない。したがって、低分子量物質を沈降させ
る沈降速度法には適用することができず、沈降係数を測
定することは不可能である。また、上述のように、現在
公知のキャピラリー型合成界面セルは溶液の上に溶媒を
重ねるもののみであり、キャピラリーがセル本体に設け
られてその位置が固定されているため、任意の位置に界
面を形成することができない。
【0014】また、ダブルセクターセルでは、試料溶液
と溶媒とのメニスカスの位置が完全に一致している場合
を除いて、2本のメニスカスの線が出現する。溶媒と溶
液とを全く同量2つのセルカラムに注入することは不可
能であるので、測定毎に異なる位置に、2本のメニスカ
スが出現することになる。これは、メニスカス付近のベ
ースラインを不明確にする要因となる。
【0015】したがって、この発明は、低分子量物質を
も沈降させることが可能な高速回転に耐え、かつセルキ
ャビティ内に収容される溶液の任意の位置に溶媒−溶液
界面を形成することを可能とし、さらに遠心力場におい
て沈降する物質だけではなく、浮上する物質でも界面の
移動を測定することを可能とする合成界面セルを提供す
ることを目的とする。
【0016】また、この発明は、溶液を収容するセルキ
ャビティと溶媒を収容するセルキャビティとの2つのセ
ルキャビティを有し、かつセルキャビティ内の試料溶液
と溶媒とのメニスカスの位置を回転中に自動的に調節し
て一致させ、それにより双方のベースラインとメニスカ
スの位置とを一致させることを可能とする合成界面セル
を提供することをも目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明の合成界面セル
は、互いに対向する2つの面を有し、かつ該面の各々に
開口部を有する2つの貫通孔を備えるセル本体と、該2
つの貫通孔により形成される2つの開口部を該面の各々
において覆う2枚の透光板と、該面の各々の面上に該2
つの開口部の周囲および該2つの開口部の間に一体に設
けられ、かつ該セル本体および該透光板に密着する2つ
のシール部材とを具備し、該シール部材の一方に2つの
開口部を連通する液導入口が設けられ、かつ他方に2つ
の開口部を連通する空気導入口が設けられていることを
特徴とする。
【0018】セル本体に設けられる2つの貫通孔には、
それぞれ試料溶液および溶媒が収容される。また、これ
ら貫通孔の平面断面形状は、上述の理由により、先端を
切り欠いた扇形である。
【0019】この発明の合成界面セルにおけるセル本体
の材質は、超遠心に耐える強度を有するものであればど
のようなものでもよい。例えば、 40,000 rpm 程度の比
較的低速の回転で分析を行なう場合には合成樹脂を用い
ることもできるが、 60,000rpm 程度の高速回転で分析
を行なう場合には金属、特にアルミニウムおよびその合
金を用いることが好ましい。
【0020】セル本体に設けられる2つの貫通孔には、
それぞれ試料溶液および溶媒が収容される。貫通孔の平
面断面形状は、先端を切り欠いた扇形である。遠心力場
において溶質は半径方向に移動するため、例えば断面形
状が長方形である場合には、孔壁近傍の溶質分子は沈降
の際に壁に衝突する。また、溶質が遠心力場において浮
上するものである場合には、孔壁近傍の溶質濃度が中央
付近と比較して稀薄になる。これらはいずれも対流を生
じる原因となる。したがって、このような問題を避ける
ために、孔の断面形状は、回転中心から離れるに従って
裾が広がる扇形である。
【0021】この発明による合成界面セルに用いられる
透明板は、少なくとも、上記貫通孔によりセル本体の面
上に形成される2つの開口部を覆う。開口部を透明板で
覆い、さらにこの透明板とセル本体との間に後述のシー
ル部材を配置することにより、セル本体内に密封された
空間が形成される。透明板は、測定用の光学系に用いら
れる光を透過するものであればどのようなものでもよい
が、通常、水晶、石英ガラス等が用いられる。
【0022】この発明による合成界面セルに用いられる
シール部材は、セル本体と透明板との間であって、セル
本体の面上に形成された2つ開口部の周囲並びに2つの
開口部の間に一体に設けら、さらにセル本体および透明
板に密着している。これにより、試料溶液および溶媒
は、遠心中にセルの外部や他の貫通孔内に漏れることな
く各々が収容された貫通孔内に留まる。シール部材の材
質は、特に限定されるものではなく、通常遠心用セルに
用いられるものを用いることができ、例えば、ポリエチ
レンのような合成樹脂を挙げることができる。
【0023】このシール部材には、2つの貫通孔の間で
試料溶液、溶媒または空気を移動させるために、その一
方に2つの開口部を連通する液導入口が、また他方に同
じく2つの開口部を連通する空気導入口が設けられてい
る。空気導入口が設けられる位置は特に限定されるもの
ではないが、2つの貫通孔間で空気の移動を行なうため
のものであるので、その開口部は、通常、貫通孔の最も
回転中心に近い位置(セル上方)に設けられる。液導入
口が設けられる位置は、形成させようとする界面の位置
によって異なり、任意の位置に設けることができる。一
般に、遠心場において沈降する物質を測定する場合に
は、貫通孔の中央もしくは回転中心に近い位置に設けら
れ、逆に遠心場において浮上する物質を測定する場合に
は、貫通孔の回転中心から遠い位置(セル底部)に設け
られる。液導入口の大きさは、非回転時には液体の表面
張力が働いて液体が液導入口を介して移動することがな
く、液体に遠心力がかかった場合に遠心力が表面張力に
勝り液体が移動可能となるような大きさであればよい。
これを満足する液導入口の大きさは、シール部材の材質
やセルを組み立てる際にシール部材にかかる圧力など種
々の要因によって異なる。
【0024】なお、セル本体がシール部材と同一の材
質、あるいはシール部材に対して親和性を有する他の材
質からなる場合には、セル本体とシール部材とを一体に
形成することができる。
【0025】以下、この発明の合成界面セルを、図面を
参照してより詳細に説明する。
【0026】図1は、この発明による合成界面セルの一
実施態様を示す分解斜視図である。この合成界面セル
は、円柱状のアルミ製ダブルセクターセンターピース 1
の上面に、上部ガスケット 2および上部クォーツウィン
ドウ 4を、またその下面に下部ガスケット 3および下部
クォーツウィンドウ 5を取り付け、 125kg・f・cm
の圧力で圧着させたものである。センターピース 1には
円柱の縦方向に沿って断面扇形の貫通孔である2つのセ
ルキャビティ 6および 7が設けられている。また、セン
ターピース 1の側面にはセルキャビティ 6および 7にそ
れぞれ連通する注入口 8および 9が設けられている。こ
の注入口 8および 9を介して、試料溶液および溶媒がセ
ルキャビティ 6および 7内にそれぞれ導入される。
【0027】上部ガスケット 2および下部ガスケット 3
はいずれもポリエチレン製であり、その厚さは 0.2mm
である。上部ガスケット 2には、セルキャビティ 6およ
び 7の開口部を隔て、かつこれらセルキャビティの頂部
に当たる位置、すなわち、セルキャビティの最も回転中
心に近い幅の狭い部分に当たる位置に、幅 0.5mmのス
リット10が設けられている。この部分は遠心時には気相
が形成され、スリット10は空気導入口として機能する。
下部ガスケット 3には、液導入口が設けられるが、その
位置は測定しようとする物質によって異なる。測定しよ
うとする物質が遠心力場において沈降する場合には、セ
ルキャビティ 6および 7の開口部を隔て、かつこれらセ
ルキャビティのほぼ中央か、もしくは多少メニスカスよ
りの位置にスリット11が設けられる。また、測定しよう
とする物質が遠心力場において浮上する物質である場合
には、セルキャビティ 6および 7の開口部を隔て、かつ
これらセルキャビティの底部に当たる位置、すなわち、
セルキャビティの回転中心から最も離れた幅の広い部分
かもしくはセルキャビティ底部から遠心方向外側に若干
離れた位置にスリット12が設けられる。これらスリット
11および12の幅はいずれも 0.5mmである。なお、上述
のスリットの幅は、スリットを作製した時点、すなわち
圧力がかからない状態で測定したものである。
【0028】この発明の合成界面セルは、図3に示す通
常のダブルセクターセルを利用して簡単に作製すること
が可能である。
【0029】この合成界面セルを用いて界面の移動を測
定する際には、例えば、注入口 8から試料溶液をセルキ
ャビティ 6内に、また溶媒を注入口 9からセルキャビテ
ィ 7内にそれぞれ注入するが、スリット11を用いる場合
(溶質が沈降する場合)には、遠心時にセルキャビティ
6側(試料溶液側)のメニスカスがスリット11より低い
位置に止まり、かつセルキャビティ 7側(溶媒側)のメ
ニスカスがスリット11より高い位置にくるように各々の
注入量を調節する。また、スリット12を用いる場合であ
っても、初めに溶媒側の容量が溶液側の容量より多くな
るように注入量を調節する。
【0030】
【作用】シール部材に設けられた液導入口は非常に小さ
く、非回転時には液体の表面張力が勝って液体が液導入
口に侵入することができない。このため、それぞれの貫
通孔に液体を導入しても、液体が液導入口を介して移動
することはなく、互いに別々の系を保つ。
【0031】試料溶液をおよび溶媒を注入した合成界面
セルを超遠心機に取り付け、ローターを回転させると、
セル中に収容される液体に遠心力がかかる。遠心力があ
る一定の値を越えると、遠心力が液体の表面張力に勝
り、セル内の液体が液導入口に侵入し、これを介して他
方の貫通孔内に移動する。これに伴い、液体が流入した
貫通孔内では空気が圧縮され、空気導入口を介して液体
が流出した貫通孔内に移動する。液体は容量の多い方か
ら少ない方へ移動し、容量が等しくなった時点で液体の
移動は停止する。したがって、溶媒の初期容量を試料溶
液の初期容量より多くすることにより、溶媒が試料溶液
側に移動して界面を形成する。
【0032】
【実施例】
実施例1 ヒト血清リポ蛋白の分析 図1に示す合成界面セルを用いてヒト血清リポ蛋白の分
析を行なった。なお、この実施例においては、合成界面
セルの液導入口としてスリット12を用いた。 A.リポ蛋白溶液の調製 ペダーソン(Pederson)、ゴフマンら(Gofman,J.W., L
indgern,F., Elliott,H., Mantz,W., Hewitt,J.,Striso
wer,B. and Herring,V. (1950) Science III,166-171,
186)の変更を加えたルイスら(Lews,L.A., Gareen,A.
A., and Page,I.H. (1952) Am.J.Physiol.171, 391-40
0)およびハーベルら(Havel,R.J., Eder,H.A., and Br
agdon,J.H. (1955) J.Clin.Invest. 1345-1353 )の方
法を用いて、ヒト血清からリポ蛋白を濃縮した。すなわ
ち、 5mlチューブ内で、血清 1ml、NaCl溶液
(d= 1.006)1 ml並びにNaClおよびKBr混合
溶液(d=1.346 )を混合し、スウィングローター(RP
S-65T 、日立製作所(株))を用いて 40,000 rpm で20
時間遠心した。遠心中は、リポ蛋白の変性をできるだけ
防ぐために温度を 4ないし 5℃に保った。
【0033】遠心後、初期密度(d=1.21)未満のリポ
蛋白がチューブ最上層に濃縮される。この最上層を、チ
ューブスライサー(Model TSU-2 、日立製作所(株))
を用いてチューブの上部 1mlをスライスすることによ
り回収し、リポ蛋白溶液 0.98 mlを得た。次いで、溶
媒(d=1.346 )を用いて全量を 1mlとし、このリポ
蛋白溶液の密度を 1.21 に再調整した後、分析に用い
た。 B.リポ蛋白溶液の超遠心分析 図1に示す合成界面セル(液導入口としてスリット12を
使用)のセルキャビティの一方に溶媒(d=1.21)を満
たし、他方に上で調製したリポ蛋白溶液をキャビティ容
量の約90%の量注入した。この合成界面セルを超遠心機
のローターに取り付け、20℃で、 44,000 rmp および 5
5,000 rmp の2通りの回転数で遠心を行なった。界面の
測定は、シュリーレン・ダイアフラムの角度が70°のシ
ュリーレン光学系を用い、任意の時間に撮影することに
より行なった。その結果を、回転数 44,000 rpm の場合
については図4ないし図7に、 55,000 rpm の場合につ
いては図8ないし図11にそれぞれ示す。図4ないし図7
は、各々 35,000 rpm の時点、 44,000 rpm 到達後 2
分、 44,000 rpm 到達後17分および 44,000 rpm 到達後
43分のシュリーレン像を示す。また、図8ないし図11
は、各々 18,000 rpm の時点、 55,000 rpm 到達後 3
分、 55,000 rpm 到達後12分および 55,000 rpm 到達後
23分のシュリーレン像を示す。各図において、横軸は回
転中心からの距離を表わし、向かって左側がセル頂部方
向(回転中心方向)、右側がセル底部方向である。ま
た、縦軸は濃度勾配を示す。
【0034】超遠心を行なう前の非回転時には、界面合
成セルに注入した溶媒が下部スリットに設けられた液導
入口を介して他方のキャビティに流れ込むことはなく、
試料溶液と溶媒との混合は起こらなかった。
【0035】遠心を開始し、ローターの回転を加速して
いくと、回転数 5,000 rmpから 20,000 rmp の間で溶媒
が液導入口を介して試料溶液の下部に流れ込み、乱流を
生じることなく界面が形成された。図4および図8に見
出されるセルキャビティ底部のシングル・ピークはこの
界面を示すものである。このシングル・ピークは、リポ
蛋白溶液中の全リポ蛋白の初期濃度を表わしている。
【0036】さらに遠心を続けると、図5および図9に
示すように、シングル・ピークは比較的低密度のリポ蛋
白のピーク 1と比較的高密度のリポ蛋白のピーク 2に分
かれ、次いでこの2つピークは、図6、図7、図10およ
び図11に示すように、それぞれL-1、L-2およびL-3並
びにH-1、H-2およびH-3の3つのピークに分かれた。
界面の移動開始からの経過時間がより短い図6および図
10からは、より低密度のリポ蛋白のピークL-1、L-2お
よびL-3の詳細な分布を観察することができる。これに
対して、界面の移動開始からの経過時間がより長い図7
および図11は、より高密度のリポ蛋白のピークH-1、H
-2およびH-3の詳細な分布の観察に好適である。
【0037】これらの結果から、移動界面法により各ピ
ーク(界面)の移動速度を測定し、さらに沈降係数のた
めのスベードベルグの式(Svedberg,T. (1925) Kolloid
-Z.36, Erg-bd. 53-64 )を適用することにより、各ピ
ークを構成するリポ蛋白の浮上係数(負の沈降係数)F
1pを算出した。F1pは、密度1.21、温度20℃における負
のスベ−ドベルグ単位を表わす。なお、ピークの移動速
度は、変曲点(ピーク上のベースラインから最もはなれ
た点)で測定した。算出されたF1pを下記表1に示す。
なお、表1には、各ピークのリポ蛋白に対応する、前述
のゴフマンらおよびルイスらによる従来の名称も併せて
記載した。
【0038】 表 1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ピーク F1p ピークに相当する の名称 −−−−−−− −−−−−−− リポ蛋白の従来の 44,000 rpm 55,000 rpm 名称 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− L−1 29−46 29−45 VLDL,IDL L−2 27.2 27.8 LDL−2 L−3 18.2 18.3 Lp(a)(?) H−1 5.11 5.21 HDL−2 H−2 3.10 3.01 HDL−3 H−3 1.22 1.09 VHDL(?) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 従来、このような浮上する物質の超遠心による分析は、
非常に厳密に規定された手順に従って行われてきてい
る。すなわち、回転速度は 52,640 rmp に固定され、写
真を撮影する時間も定められており、さらに、その時間
もUTS(up tospeed )時間という特殊な単位を必要
とする。このUTS時間とは、分析しようとする物質が
上記回転速度に達する以前から浮上を開始するため、こ
れを補正するために導入されたものである。これに対し
て、表1より明らかなように、この発明の合成界面セル
を用いた場合、互いに異なる回転数で、互いに異なる時
間に撮影したとしても、各リポ蛋白のF1pは高い精度で
一致する。
【0039】また、図8に明瞭に示されるように、ロー
ターの回転数が上がらないうちはセルキャビティの上部
(回転中心側)に2本の縦線が見出される。これは、試
料溶液および溶媒のメニスカスを示し、回転初期には試
料溶液と溶媒とのメニスカスの位置が異なっていること
を示している。この2本の線は、図9に示すように、所
定の回転数に達した後には重なって1本の縦線となって
いる。これは、試料溶液側のキャビティ内の空気が上部
ガスケットに設けられた空気導入口を介して溶媒側のキ
ャビティに流入し、メニスカスの位置が自動的に同レベ
ルに調節されたことを示している。すなわち、溶媒が下
部ガスケットの液導入口を介して試料溶液側のキャビテ
ィ内に流入するに伴い、試料溶液側のキャビティ内の空
気が圧縮され、逃げ道を求めて上部ガスケットに設けら
れた空気導入口を介して溶媒側のキャビティ内に流入し
た結果である。溶媒および空気の移動は、両キャビティ
のメニスカス位置が一致するまで続く。メニスカス位置
が一致することは、得られるシュリーレン像のベースラ
インが一致することを意味する。これは、この実施例の
ように溶媒自体が濃度勾配を形成するような系では特に
重要なことである。溶媒が高濃度の塩を含む系や 6M尿
素や界面活性剤を含む系である場合には超遠心により溶
媒に濃度勾配が生じ、図6、7、10および11に特に顕著
にみられるように、ベースラインが直線ではなく曲線を
描く。したがって、メニスカスが一致しないとベースラ
インにもずれが生じ、ピークの測定に誤差が生じる要因
となる。この発明の合成界面セルは、メニスカスおよび
ベースラインを自動的に同レベルに調節してこのような
問題を解決し、HDL(高密度リポ蛋白)成分、特にV
HDL(超高密度リポ蛋白)成分を正確に測定すること
を可能にする。 実施例2 ショ糖の分析 図1に示す合成界面セルを用い、下部ガスケットに設け
られた液導入口としてキャビティ中央部に設けられたス
リット11を使用して、回転数 60,000 rpm で 1%ショ糖
溶液の分析を行なった。なお、セルキャビティに注入す
るショ糖溶液の量は、遠心中にメニスカス位置がスリッ
ト11の開口部より底部側(回転中心から離れる方向)に
なるように調節した。その結果を図12に示す。
【0040】図12のaないしcは、所定の回転数である
60,000 rpm に達する以前の状態を示すシュリーレン像
であり、それぞれ 5,000、10,000および16,000 rpmの時
点で撮影したものである。また、図12のdは 60,000 rp
m に達した後 3分経過した時点での状態を示すシュリー
レン像である。
【0041】ショ糖は分子量 342.3の低分子であり、拡
散係数が大きく、通常遠心力場では沈降しない。しかし
ながら、図12に示すように、この発明の合成界面セルを
用いることにより、このような低分子量の物質であって
も界面を明確に捕えることが可能になる。 実施例3 リゾチームの分析 実施例2と同様に、液導入口としてスリット11を使用す
る合成界面セルを用いて、回転数 60,000 rpm で 1%リ
ゾチーム溶液の分析を行なった。その結果を図13に示
す。
【0042】図13のaおよびbは、所定の回転数である
60,000 rpm に達する以前の状態を示すシュリーレン像
であり、それぞれ10,000および 40,000 rpm の時点で撮
影したものである。また、図13のcおよびdは 60,000
rpm に達した後の状態を示すシュリーレン像であり、そ
れぞれ到達直後および到達の 3分後に撮影したものであ
る。
【0043】図より明らかなように、この発明の合成界
面セルを用いることにより、分子量約 14,000 の低分子
量蛋白質であるリゾチームに対しても界面を明瞭に捕
え、分析を行なうことができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように、この発明による合成界面
セルを用いることにより、セルキャビティ内に収容され
る溶液の任意の位置に溶媒を導入して溶媒−溶液界面を
形成することが可能となり、それにより、遠心力場にお
いて沈降する物質だけではなく、ショ糖のような通常の
遠心力場では沈降しない拡散係数の大きい低分子量物質
や浮上する物質でさえも移動界面法に基づいて分析する
ことが可能となる。
【0045】また、この発明の合成界面セルは、互いに
独立した2つのセルキャビティ内に収容される試料溶液
と溶媒とのメニスカスの位置を自動的に調節して一致さ
せ、それにより試料溶液と溶媒とのベースラインを一致
させることを可能にする。したがって、溶媒自体が遠心
力場で濃度勾配を生じるような系であっても、目的とす
る物質の濃度勾配を正確に測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による合成界面セルの一態様を示す分
解斜視図。
【図2】従来用いられるシングルセクターセルと、この
セルを用いた界面の測定原理とを模式的に示す説明図。
【図3】従来用いられるダブルセクターセルを模式的に
示す斜視図。
【図4】図1に示す合成界面セルを用いるリポ蛋白の測
定(実施例1)において、回転数が 35,000 rpm に達し
た時点でのシュリーレン法による浮上パターンを示す写
真。
【図5】実施例1において、回転数が 44,000 rpm に到
達した後 2分の時点でのシュリーレン法による浮上パタ
ーンを示す写真。
【図6】実施例1において、回転数が 44,000 rpm に到
達した後17分の時点でのシュリーレン法による浮上パタ
ーンを示す写真。
【図7】実施例1において、回転数が 44,000 rpm に到
達した後43分の時点でのシュリーレン法による浮上パタ
ーンを示す写真。
【図8】図1に示す合成界面セルを用いるリポ蛋白の測
定(実施例1)において、回転数が 18,000 rpm に達し
た時点でのシュリーレン法による浮上パターンを示す写
真。
【図9】実施例1において、回転数が 55,000 rpm に到
達した後 3分の時点でのシュリーレン法による浮上パタ
ーンを示す写真。
【図10】実施例1において、回転数が 55,000 rpm に
到達した後12分の時点でのシュリーレン法による浮上パ
ターンを示す写真。
【図11】実施例1において、回転数が 55,000 rpm に
到達した後23分の時点でのシュリーレン法による浮上パ
ターンを示す写真。
【図12】図1に示す合成界面セルを用いるショ糖の測
定(実施例2)において、aは回転数 5,000 rpm、bは
回転数 10,000 rpm 、およびcは回転数 16,000 rpm に
それぞれ達した時点でのシュリーレン法による沈降パタ
ーンを示す写真であり、かつdは回転数 60,000 rpm に
達した後 3分経過した時点でのシュリーレン法による沈
降パターンを示す写真である。
【図13】図1に示す合成界面セルを用いるリゾチーム
の測定(実施例3)において、aは回転数が 10,000 rp
m 、bは回転数が 40,000 rpm にそれぞれ達した時点で
のシュリーレン法による沈降パターンを示す写真であ
り、かつcは回転数が 60,000 rpm に達した直後、dは
回転数が 60,000 rpm に達した後 3分経過した時点での
シュリーレン法による沈降パターンを示す写真である。
【符号の説明】
1 …センターピース、 2 、3 …ガスケット、4 、5 …
クォーツウィンドウ、 6 、7 、22、32、33…セルキャ
ビティ、8 、9 、24…注入口、 10…空気導入口、 1
1、12…液導入口、21、31…セル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する2つの面を有し、かつ該
    面の各々に開口部を有する2つの貫通孔を備えるセル本
    体と、該2つの貫通孔により形成される2つの開口部を
    該面の各々において覆う2枚の透光板と、該面の各々の
    面上に該2つの開口部の周囲および該2つの開口部の間
    に一体に設けられ、かつ該セル本体および該透光板に密
    着する2つのシール部材とを具備し、該シール部材の一
    方に2つの開口部を連通する液導入口が設けられ、かつ
    他方に2つの開口部を連通する空気導入口が設けられて
    いる合成界面セル。
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