JPH0791435B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH0791435B2
JPH0791435B2 JP25323887A JP25323887A JPH0791435B2 JP H0791435 B2 JPH0791435 B2 JP H0791435B2 JP 25323887 A JP25323887 A JP 25323887A JP 25323887 A JP25323887 A JP 25323887A JP H0791435 B2 JPH0791435 B2 JP H0791435B2
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meth
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泰志 中尾
薫 森田
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Kansai Paint Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規な硬化性組成物に関する 従来の技術及びその問題点 従来、常温乃至100℃の比較的低い温度で架橋硬化でき
る組成物としてアルコキシシラン基を含有するアクリル
系樹脂に、含錫化合物等の硬化触媒を配合した組成物が
公知である(特開昭58−136606号)。
しかしながら、上記従来の組成物には、低温硬化性、塗
膜の耐薬品性、耐水性に優れるものの塗膜の機械的特性
や塗料貯蔵安定性等が必ずしも充分ではないという欠点
があった。即ち、高度の機械的特性例えば耐衝撃性、耐
屈曲性等が要求される場合に硬化触媒の種類、量、アル
コキシシラン基の含有量、アクリル系樹脂の分子量等の
調節だけでは限界があり、そのため用途が制限された
り、塗料貯蔵安定性、塗面状態、耐候性等も充分ではな
いという欠点があった。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記欠点を解消するべく鋭意研究を重ねた
結果、特定の重合体を分散安定剤樹脂とする特定の重合
体粒子の非水分散液に、硬化触媒である酸性化合物、含
錫化合物等を配合することにより、低温硬化性、塗膜の
耐薬品性、耐水性に優れた上で塗膜が高度の機械的特性
を有し且つ塗料貯蔵安定性、塗面状態、耐候性等も充分
な硬化性組成物が得られることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
即ち本発明は、一般式 〔式中、Aは を示す。
R1は水素原子又はメチル基を、R2は炭素数1〜6の2価
の脂肪族飽和炭化水素基を、R3及びR4は同一又は異なっ
てフエニル基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1
〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルキル基
をそれぞれ示す。nは1〜4の整数を示す。また、nが
2以上のとき、R3同志及びR4同志は、同じであっても異
なっていても良い。〕 で表わされる化合物であるアルコキシシラン基含有ビニ
ル単量体を1〜100重量%含有する単量体成分を重合し
てなる重合体を分散安定剤樹脂として用い、該樹脂100
重量部の存在下有機液体中でラジカル重合性不飽和単量
体3〜240重量部を重合させて得られる該有機液体に不
溶性の重合体粒子の非水分散液に、硬化触媒として酸性
化合物、塩基性化合物若しくは含錫化合物の単独又は含
錫化合物と酸性化合物若しくは塩基性化合物との混合物
を配合することを特徴とする硬化性組成物に係る。
本発明においては、上記特定の重合体を分散安定剤樹脂
として用いる。
一般式(I)において、R2によつて示される炭素数1〜
6の2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は分
枝状のアルキレン基例えばメチレン、エチレン、プロピ
レン、1,2−ブチレン、1,3−ブチレン、2,3−ブチレ
ン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。R3及び
R4で示される炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖
又は分枝状のアルキル基例えばメチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル基等を
挙げることができ、R5で示される炭素数1〜10のアルキ
ル基としてはこれらの他に更にn−ヘプチル、1−メチ
ルペンチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、n−
ノニル、n−デシル等を挙げることができる。R3及びR4
で示される炭素数1〜10のアルコキシ基としては、直鎖
又は分枝状のアルコキシ基例えばメトキシ、エトキシ、
n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ
ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペン
トキシ、イソペントキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘ
キシルオキシ、n−オクチルオキシ等を挙げることがで
きる。また、一般式(I)において、nが2以上のと
き、R3同志及びR4同志は、同じであつても異なっていて
も良い。
本発明における一般式(I)の化合物の内、Aが であるものとしては、例えばγ−(メタ)アクリロキシ
エチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフエニルジメト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフエニル
ジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフ
エニルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルフエニルメチルメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルフエニルメチルエト
キシシラン、 を挙げることができる。
また、一般式(I)の化合物の内、Aが であるものとしては、例えば 等を挙げることができる。
これらの一般式(I)の化合物の内、特に、アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピ
ルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリ−
n−ブトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、メタクリロキシプロピルメチルジ−n−ブト
キシシラン等が好適である。
本発明において、分散安定剤樹脂として用いる重合体
は、一般式(I)で表わされるアルコキシシラン基含有
ビニル単量体の少なくとも一種を必須単量体とし、必要
に応じて、他の単量体を含有する単量体成分を(共)重
合してなる重合体である。該必須単量体の使用割合は、
使用単量体中1〜100重量%程度好ましくは5〜30重量
%程度である。該必須単量体の使用割合が1重量%未満
の場合は、硬化性が低下し塗膜の化学的、機械的特性が
低下する傾向にあるので好ましくない。
当該重合体において必要に応じて、使用される他の重合
性単量体としては、塗膜に要求される性能に応じて適宜
選択できるが、共重合性、有機液体に対する溶解性等の
観点から長鎖ビニル系単量体が好適である。好ましく使
用できる他の重合性単量体としては、例えば、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ
ート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アク
リル酸の炭素数4〜18のアルキル又はシクロアルキルエ
ステル;メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキ
シエチル(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアルコキシ
アルキルエステル;ベンジル(メタ)アクリレート等の
芳香族アルコールの(メタ)アクリル酸とのエステル;
グリシジル(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリル
酸のヒドロキシアルキルエステルとカプリン酸、ラウリ
ン酸、リノール酸、オレイン酸等のモノカルボン酸化合
物との付加物、(メタ)アクリル酸と「カージユラE1
0」等のモノエポキシ化合物との付加物;スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレン等のビニル芳香族化合
物;イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等の
(メタ)アクリル酸以外のα,β−不飽和カルボン酸と
ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘプチルアル
コール、オクチルアルコール、ステアリルアルコール等
の炭素数4〜18のモノアルコールとのモノ又はジエステ
ル類;「ビスコート8F」、「ビスコート8FM」、「ビス
コート3F」、「ビスコート3FM」(何れも大阪有機化学
(株)製、商品名、側鎖にフッ素原子を有する(メタ)
アクリレート類)、パーフルオロシクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、パーフルオロヘキシルエチレン等の
フッ素原子含有化合物等を挙げることができる。
本発明において用いる分散安定剤樹脂を製造するための
重合は、通常ラジカル重合開始剤を用いて行なわれる。
使用可能なラジカル重合開始剤としては、例えば2,2′
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤;ベンゾ
イルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、tertー
ブチルパーオクトエート、tert−ブチルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート等の過酸化物系開始剤等が挙げ
られ、これら重合開始剤は一般に重合に供される単量体
100重量部当り0.2〜10重量部程度、好ましくは0.5〜5
重量部の範囲内で使用できる。重合時の反応温度は、通
常60〜160℃程度の範囲内の温度を用いるのが適当であ
り、通常1〜15時間程度で反応が終了する。
本発明において分散安定剤樹脂として用いる共重合体の
分子量は、通常、重量平均分子量で約5000〜100000程度
(数平均分子量で約1000〜60000程度)、好ましくは約5
000〜50000程度の範囲内とするのが好適である。分子量
が約5000より小さいと分散粒子の安定化が不充分で凝
集、沈降を起こしやすい傾向にあり、他方分子量が約10
0000を越える場合には粘度が著しく高くなり取扱が困難
になることがあるので好ましくない。
本発明において用いる分散安定剤樹脂は、単独で使用し
ても、異なる共重合組成、分子量のものを2種以上組合
せて用いても良く、更には必要に応じて他の分散安定剤
例えばブチルエーテル化メラミン−ホルムアルデヒド樹
脂、アルキド樹脂、一般式(I)の化合物を共重合体成
分として含まない一般のアクリル樹脂等の少量と併用す
ることも可能である。
本発明においては、上記分散安定剤樹脂の存在下に有機
液体中でラジカル重合性不飽和単量体を重合させて、該
有機液体に不溶性の重合体粒子の非水分散液を調製す
る。
上記重合に使用される有機液体としては、該重合により
生成する分散重合体粒子は実質的に溶解しないが、上記
安定剤樹脂及び該ラジカル重合性不飽和単量体に対して
は良溶媒となる有機液体が包含される。かかる有機液体
の具体例としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の
脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素;メチルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、
オクチルアルコール等のアルコール類;セロソルブ、ブ
チルセロソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル等のエーテル類;メチルイソブチルケトン、ジイソ
ブチルケトン、メチルエチルケトン、メチルヘキシルケ
トン、エチルブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル、
酢酸イソブチル、酢酸アミル、2−エチルヘキシルアセ
テート等のエステル類等を挙げることができる。これら
の有機液体は、それぞれ単独で使用してもよく、2種以
上混合して用いることもできるが、一般には、脂肪族炭
化水素を主体とし、これに適宜芳香族炭化水素やアルコ
ール類、エーテル類、ケトン類又はエステル類等を組合
せたものが好適に使用される。
上記重合に供されるラジカル重合性不飽和単量体として
は、重合性に優れ且つ分散安定剤樹脂の単量体成分とし
て用いた単量体の有する炭素数よりも炭素数の小さいも
のを使用するのが、分散重合体粒子として形成されやす
い点から好適である。このようなラジカル重合性不飽和
単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブ
チル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜
18のアルキル又はシクロアルキルエステル;メトキシブ
チル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)ア
クリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸のアルコキシアルキルエステル;ベ
ンジル(メタ)アクリレート等の芳香族アルコールの
(メタ)アクリル酸とのエステル;グリシジル(メタ)
アクリレートと酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、p−
tert−ブチル安息香酸等の炭素数2〜18のモノカルボン
酸化合物との付加物;(メタ)アクリル酸と「カージユ
ラE10」等のモノエポキシ化合物との付加物;スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロル
スチレン、p−tert−ブチルスチレン等のビニル芳香族
化合物;イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等
の(メタ)アクリル酸以外のα,β−不飽和カルボン酸
とメチルアルコール、ブチルアルコール、ヘキシルアル
コール、ステアリルアルコール等の炭素数1〜18のモノ
アルコールとのモノ又はジエステル類;「ビスコート8
F」、「ビスコート8FM」、「ビスコート3F」、「ビスコ
ート3FM」(何れも大阪有機化学(株)製、商品名、側
鎖にフッ素原子を有する(メタ)アクリレート類)、パ
ーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、パー
フルオロヘキシルエチレン等のフッ素原子含有化合物;
(メタ)アクリロニトリル等のシアノ基含有不飽和化合
物;酢酸ビニル、安息香酸ビニル、「ベオバ(VEOV
A)」(シエル(株)製)のようなビニルエステル類;n
−ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、メチ
ルビニルエーテル等のビニルエーテル類;1,6−ヘキサン
ジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパンのトリ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン
等のポリビニル化合物;エチレン、プロピレン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン等のα−オレフイン系化合物等を
挙げることができる。重合体粒子を形成する単量体成分
は、前記の通り、分散安定剤樹脂の単量体成分の炭素数
よりも炭素数が小さいものを組合せることによつて粒子
成分を安定に形成することができるが、この観点から特
に好ましいものは、炭素数8以下望ましくは4以下の
(メタ)アクリル酸エステル類、ビニル芳香族化合物、
(メタ)アクリロニトリル等である。
これらのラジカル重合性不飽和単量体は、一種単独で又
は二種以上の適宜併用で使用することができる。
上記ラジカル重合性不飽和単量体の重合は、通常ラジカ
ル重合開始剤を用いて行なわれる。使用可能なラジカル
重合開始剤としては、例えば2,2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)等のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウリルパーオキサイド、tertーブチルパーオクト
エート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノ
エート等の過酸化物系開始剤等が挙げられ、これら重合
開始剤は一般に重合に供される単量体100重量部当り0.2
〜10重量部程度、好ましくは0.5〜5重量部の範囲内で
使用できる。
上記重合の際に存在させる分散安定剤樹脂の使用割合
は、該樹脂の種類等に応じて広い範囲から選択できる
が、一般には分散安定剤樹脂100重量部に対してラジカ
ル重合性不飽和単量体を3〜240重量部程度好ましくは
5〜82重量部とするのが適当である。更に、有機液体中
における分散安定剤樹脂とラジカル重合性不飽和単量体
との合計濃度は、一般に30〜70重量%程度好ましくは30
〜60重量%とするのが適当である。
重合は、それ自体公知の方法で行なうことができ、重合
時の反応温度としては通常60〜160℃程度の範囲内とす
るのが適当であり、通常1〜15時間程度で反応が終了す
る。
かくして液相が有機液体に分散安定剤樹脂が溶解したも
のであり、固相がラジカル重合性不飽和単量体が重合し
た重合体粒子である安定な非水分散液が得られる。重合
体粒子の粒子径は、通常約0.1〜1.0μmの範囲である。
粒子径がこの範囲より小さくなるとワニスの粘度が高く
なり、他方粒子径がこの範囲より大きくなると貯蔵中に
粒子が膨潤又は凝集したりするので好ましくない。
本発明においては、上記非水分散液中の分散安定剤樹脂
と重合体粒子とを結合させることによつて、貯蔵安定性
及び機械的特性を更に向上させることができる。尚、結
合した場合にも外観上の分散状態に変化は殆んど無く、
重合体粒子の粒子径も上記範囲内にある。
分散安定剤樹脂と重合体粒子とを結合させる方法として
は、例えば、予め分散安定剤樹脂を製造する段階におい
て水酸基、酸基、酸無水基、エポキシ基、メチロール
基、イソシアネート基、アミド基、アミノ基等の官能基
を有する単量体成分を一部共重合させておき、更に重合
体粒子を形成する単量体成分として上記官能基と反応す
る水酸基、酸基、酸無水基、エポキシ基、メチロール
基、イソシアネート基、アミド基、アミノ基等の官能基
を有する単量体を用いることによつて行なうことができ
る。これらの組合せとしては、例えばイソシアネート基
と水酸基、イソシアネート基とメチロール基、エポキシ
基と酸(無水)基、エポキシ基とアミノ基、イソシアネ
ート基とアミド基、酸(無水)基と水酸基等が挙げられ
る。
このような官能基を有する単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル酸、シ
トラコン酸等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸;
グリシジル(メタ)アクリレート、ビニルグリシジルエ
ーテル、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含
有化合物;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシメチル化(メ
タ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド等のカルボン酸アミ
ド系化合物;p−スチレンスルホンアミド、N−メチル−
p−スチレンスルホンアミド、N,N−ジメチル−p−ス
チレンスルホンアミド等のスルホン酸アミド基含有化合
物;(メタ)アクリル酸−tert−ブチルアミノエチル等
のアミノ基含有化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレートとリン酸又はリン酸エステル類との縮合物、
グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を有
する化合物のグリシジル基にリン酸又はリン酸エステル
類を付加させたもの等のリン酸基含有化合物;2−アクリ
ルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸等のスルホ
ン酸基含有化合物;m−イソプロペニル−α,α−ジメチ
ルベンジルイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト又はトリレンジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)
アクリレートとの等モル付加物、イソシアノエチルメタ
クリレート等のイソシアネート基含有化合物等を挙げる
ことができる。
また、分散安定剤樹脂と重合体粒子とを結合させる別の
方法として、重合性二重結合を有する分散安定剤樹脂の
存在下でラジカル重合性不飽和単量体を重合させること
によつて行なうことができる。分散安定剤樹脂への重合
性二重結合の導入は、例えば、該樹脂の共重合成分とし
てカルボン酸、リン酸、スルホン酸等の酸基含有単量体
を用い、この酸基にグリシジル(メタ)アクリレート、
アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有不飽和
単量体を反応せしめることによつて行なうことができる
が、勿論逆にグリシジル基を該樹脂に含有させておいて
これに酸基含有不飽和単量体を反応せしめることによつ
ても行なうことができる。これらの反応は、従来公知の
条件に従うことができる。
また、分散安定剤樹脂と重合体粒子とを結合させる更に
別の方法として、分散安定剤樹脂と重合体粒子とにお互
いに反応しない官能基を導入した非水分散液を製造した
後、このものに両者を結合させる結合剤を配合すること
によつても行なうことができる。具体的には、例えば水
酸基含有分散安定剤樹脂及び有機液体の存在下で水酸基
含有不飽和単量体の単独又は他の不飽和単量体との混合
物を重合させて、両者に水酸基を含有する非水分散液を
製造した後、ポリイソシアネート化合物等を配合して常
温では数日間、60〜100℃程度では1〜5時間程度反応
させることによつて行なうことができる。ポリイソシア
ネート化合物としては、分子中に1個以上のイソシアネ
ート基を有するものであれば何れも使用でき、例えばト
リレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート等の芳
香族ジイソシアネート又はそれらの水素化物;ヘキサメ
チレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダ
イマー酸(トール油脂肪酸の二量化物)ジイソシアネー
ト等の脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシア
ネート等の脂環式ジイソシアネート等が挙げられる。ま
た、上記の配合の組合せ以外にも、酸基を含有する分散
安定剤樹脂及び重合体粒子とポリエポキシドとの組合
せ、エポキシ基を含有する分散安定剤樹脂及び重合体粒
子とポリカルボン酸との組合せ、エポキシ基又はイソシ
アネート基を含有する分散安定剤樹脂及び重合体粒子と
ポリサルフアイド化合物との組合せ等で行なうことがで
きる。ポリエポキシドとしては、例えばビスフエノール
A型エポキシ樹脂、ビスフエノールF型エポキシ樹脂、
ノボラツク型エポキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル系
樹脂等;ポリカルボン酸としては、例えばアジピン酸、
セバチン酸、アゼライン酸、イソフタル酸等;ポリサル
フアイドとしてはペンタメチレンジサルフアイド、ヘキ
サメチレンジサルフアイド、ポリ(エチレンジサルフア
イド)等が挙げられる。
以上の様にして、分散安定剤樹脂と重合体粒子とを化学
的に結合させることができるが、この際に各種官能基や
重合性二重結合を分散安定剤樹脂及び/又は重合性粒子
に導入する量は、該樹脂及び/又は粒子の一分子中に平
均して少なくとも0.1個とすれば充分である。
このようにして得られる非水分散液は、分散安定剤樹脂
と重合体粒子とが化学的に結合していることから貯蔵安
定性に優れ、しかも形成された塗膜は化学的、機械的に
優れた性質を示す。
本発明硬化性組成物は、上記非水分散液に、硬化触媒と
して酸性化合物、塩基性化合物若しくは含錫化合物の単
独又は含錫化合物と酸性化合物若しくは塩基性化合物と
の混合物を配合したものである。該硬化触媒は、組成物
に優れた低温硬化性を付与するものである。即ち、分散
安定剤樹脂中の一般式(I)の単量体に由来するアルコ
キシ基が、水分の存在下、該硬化触媒により加水分解し
てシラノール基を生じ、次いでシラノール基同志が脱水
縮合して結合することにより架橋して低温硬化するもの
である。
本発明において使用する硬化触媒としては、p−トルエ
ンスルホン酸、トリクロル酢酸、燐酸、モノ−n−プロ
ピル燐酸、モノイソプロピル燐酸、モノ−n−ブチル燐
酸、モノイソブチル燐酸、モノ−tert−ブチル燐酸、モ
ノオクチル燐酸、モノデシル燐酸等のモノアルキル燐
酸、ジ−n−プロピル燐酸、ジイソプロピル燐酸、ジ−
n−ブチル燐酸、ジイソブチル燐酸、ジ−tert−ブチル
燐酸、ジオクチル燐酸、ジデシル燐酸等のジアルキル燐
酸、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの燐酸
エステル、モノ−n−プロピル亜燐酸、モノイソプロピ
ル亜燐酸、モノ−n−ブチル亜燐酸、モノイソブチル亜
燐酸、モノ−tert−ブチル亜燐酸、モノオクチル亜燐
酸、モノデシル亜燐酸等のモノアルキル亜燐酸、ジ−n
−プロピル亜燐酸、ジイソプロピル亜燐酸、ジ−n−ブ
チル亜燐酸、ジイソブチル亜燐酸、ジ−tert−ブチル亜
燐酸、ジオクチル亜燐酸、ジデシル亜燐酸等のジアルキ
ル亜燐酸等の酸性化合物;テトライソプロピルチタネー
ト、テトラブチルチタネート、オクチル酸錫、ジブチル
錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル
錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート等の含錫化合
物;ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジブチルアミ
ン、ヘキシルアミン、エチレンジアミン、トリエチルア
ミン、イソホロンジアミン、イミダゾール、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウム
メチラート等の塩基性化合物を挙げることができ、これ
らの少なくとも一種を用いる。これらの内、燐酸酸性化
合物や含錫化合物を用いるのが好ましい。但し、酸性化
合物と塩基性化合物とを同時に用いるのは好ましくな
い。
本発明における硬化触媒の配合比率は、固形分比に基づ
き、非水分散液100重量部に対して0.01〜10重量部程度
とするのが適当である。この範囲より少ないと塗膜の硬
化性が低下する傾向にあり、又この範囲より多いと塗膜
が脆くなり貯蔵安定性が低下する傾向にあるので好まし
くない。好ましい配合量は、0.1〜2重量部程度であ
る。
本発明の硬化性組成物には、必要に応じて、体質顔料、
着色顔料、染料、可塑剤等を添加することができる。可
塑剤としては、公知のもの例えば、ジメチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート等の低分子量可塑剤、ビニル
重合体系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等の高分子量可
塑剤が挙げられ、これらは前記非水分散液に予め混入し
ておいたり該分散液の製造時にラジカル重合性不飽和単
量体に溶解しておいて生成分散液の分散重合体粒子中に
分配させておくとこともできる。また、必要に応じて、
硬化剤として一般に用いられているアミノ樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリイソシアネート類等を併用しても良い。更
に、他のアクリル系樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂等をブレンドして用いることもでき
る。
本発明の硬化性組成物は、例えば塗料、接着剤、インク
等に、又繊維、紙の含浸剤、表面処理剤等に好適に使用
できる。
本発明の硬化性組成物は、水分の存在下に100℃以下の
低温で容易に架橋硬化することができる。即ち、当該組
成物に水を添加後塗布するか、或いは当該組成物を塗布
後空気中にさらすのみで、何ら加熱せずとも通常8時間
〜7日間程度で充分に硬化させることができる。また、
硬化の際必要な水分は空気中の湿気程度の少量で充分で
ある。塗布前に水を添加する場合は、通常0.1〜1重量
%程度の添加量で充分である。
発明の効果 本発明の硬化性組成物によれば、低温硬化性、塗膜の耐
薬品性、耐水性に優れた上で塗膜が高度の耐衝撃性、耐
屈曲性等の機械的特性を有しており、しかも塗料貯蔵安
定性、塗面状態、耐候性等も充分であるという効果が得
られる。
即ち、本発明の硬化性組成物は、有機液体に分散安定剤
樹脂が溶解した液相中にラジカル重合性不飽和単量体が
重合した重合体粒子である固相が安定に分散した非水分
散液に、特定の硬化触媒を含有させたものである。かか
る組成物から形成された塗膜は、塗膜の連続相はシロキ
サン結合を有する光、化学的に安定な塗膜であり、塗膜
中の重合体粒子成分が該連続相により安定化されている
と共に塗膜が該粒子部分により補強されているので耐衝
撃性、耐屈曲性等の機械的特性、耐候性等が優れてい
る。この機械的特性の向上は、重合体粒子の大塑性変形
に基づく外部エネルギーの吸収、該粒子から発生するク
レーズによる衝撃エネルギーの吸収等の応力緩和作用に
よるものと考えられる。
また、本発明組成物は、長期間保存を行なっても、重合
体粒子表面に存在する分散安定剤樹脂成分と他の重合体
粒子表面に存在する分散安定剤樹脂成分との反撥が起る
のでこれら同志の反応が起りがたく、ゲル化する恐れが
殆んどない。また、本発明組成物は、前述の通り、僅か
の水分例えば空気中の湿気程度の水分存在下で100℃以
下の低温で容易に架橋硬化できるが、重合体粒子を配合
しているため硬化の際のアルコール等の反応生成物が少
ないのでチヂミ、収縮等を生じがたく、塗面状態、機械
的特性に優れている。
実 施 例 以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明する。各例中、部及び%は、原則として重量基準
である。
実施例1 分散安定剤樹脂(U)の合成 キシレン100部を120℃に加熱し、下記の単量体及び重合
開始剤を3時間で滴下し、滴下後2時間熟成を行なっ
た。
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 5部 スチレン 10部 n−ブチルメタクリレート 35部 2−エチルヘキシルメタクリレート 25部 ラウリルメタクリレート 25部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 4部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分50%、粘度
(ガードナー、25℃、以下同様)B及び重量平均分子量
約10000であった。
重合体粒子の非水分散液の合成 ヘプタン 100部 分散安定剤樹脂(U) 83部 をフラスコに仕込み、加熱還流させ、下記の単量体及び
重合開始剤を3時間かけて滴下し、さらに2時間熟成し
た。
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 20部 スチレン 15部 アクリロニトリル 15部 メチルメタクリレート 50部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 得られた液は、不揮発分50%、粘度A1、重合体粒子の粒
径(コルターカウンターによる測定、以下同様)0.30〜
0.35μmの乳白色の安定な低粘度重合体分散液であっ
た。これを室温で3ヶ月静置しても沈殿物や粗大粒子の
発生は見られなかった。
この非水分散液の固形分100部当り、モノブチルリン酸
を0.5部配合し、均一に混合して本発明硬化性組成物を
得た。
実施例2 分散安定剤樹脂(V)の合成 キシレン100部を120℃に加熱し、下記の単量体及び重合
開始剤を3時間で滴下し、滴下後2時間熟成を行なっ
た。
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 30部 スチレン 15部 n−ブチルメタクリレート 20部 2−エチルヘキシルメタクリレート 15部 ラウリルメタクリレート 20部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 4部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分50%、粘度D
及び重量平均分子量約10000であった。
重合体粒子の非水分散液の合成 ヘプタン 100部 分散安定剤樹脂(V) 83部 をフラスコに仕込み、加熱還流させ、下記の単量体及び
重合開始剤を3時間かけて滴下し、さらに2時間熟成し
た。
スチレン 15部 アクリロニトリル 15部 メチルメタクリレート 70部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 得られた液は、不揮発分50%、粘度A、重合体粒子の粒
径0.30〜0.40μmの乳白色の安定な低粘度重合体分散液
であった。これを室温で3ヶ月静置しても沈殿物や粗大
粒子の発生は見られなかった。
この非水分散液の固形分100部にモノブチルリン酸0.5部
を配合し均一に混合して本発明組成物を得た。
実施例3 分散安定剤樹脂(W)の合成 トルエン80部を加熱、110℃に保持させ、下記の単量体
及び重合開始剤を3時間で滴下し、滴下後2時間熟成を
行なった。
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 25部 2−エチルヘキシルメタクリレート 20部 ラウリルメタクリレート 30部 n−ブチルアクリレート 25部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分55%、粘度E
及び重量平均分子量約16000であった。
重合体粒子の非水分散液の合成 シクロヘキサン 20部 ミネラルスピリット 62部 分散安定剤樹脂(W) 121部 をフラスコに仕込み加熱し、95℃に保ち、下記の単量体
及び重合開始剤を3時間かけて滴下し、さらに2時間熟
成した。
スチレン 15部 メチルメタクリレート 42部 アクリロニトリル 20部 グリシジルメタクリレート 5部 アクリル酸 3部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 15部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 2部 得られた液は、不揮発分55%、粘度D、重合体粒子の粒
径0.50〜0.55μmの乳白色の安定な低粘度重合体分散液
であった。なお、粒子内部は、グリシジルメタクリレー
トのエポキシ基とアクリル酸のカルボキシル基の反応に
より架橋していた。この分散液は、室温で3ヶ月静置し
ても沈殿物や粗大粒子の発生は見られなかった。
この非水分散液の固形分100部にモノブチルリン酸を0.5
部配合し均一に混合して本発明組成物を得た。
実施例4 分散安定剤樹脂(X)の合成 酢酸イソブチル50部及びトルエン30部を加熱還流させ、
下記の単量体及び重合開始剤を3時間で滴下し、滴下後
3時間熟成を行なった。
メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン 22部 スチレン 20部 2−エチルヘキシルメタクリレート 38部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 9部 グリシジルメタクリレート 1部 tert−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート3部 得られたアクリル樹脂ワニスは不揮発分55%、粘度H及
び重量平均分子量約16000であった。ついで上記ワニス
全量中に メタクリル酸 0.8 部 4−tert−ブチルピロカテコール 0.02部 ジメチルアミノエタノール 0.1 部 を加えて、還流反応を5時間行ない共重合性二重結合
を、分散安定剤樹脂分子鎖中に導入した。
導入二重結合の数は、樹脂酸価の測定により分子鎖1本
あたり約0.6個であった。
重合体粒子の非水分散液の合成 ヘプタン 93部 分散安定剤樹脂(X) 98部 をフラスコに仕込み加熱還流させ、下記の単量体及び重
合開始剤を3時間かけて滴下し、さらに2時間熟成し
た。
スチレン 15 部 メチルメタクリレート 50 部 アクリロニトリル 25 部 2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート10 部 tert−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート 1.5
部 得られた液は、不揮発分55%、粘度J、重合体粒子の粒
径0.2〜0.3μmの乳白色の安定な低粘度重合体分散液で
あった。この分散液は室温で3ヶ月静置しても沈殿物や
粗大粒子の発生は見られなかった。
この非水分散液の固形分100部にモノブチルリン酸を0.5
部配合し均一に混合して本発明組成物を得た。
実施例5 分散安定剤樹脂(Y)の合成 キシレン100部を120℃に加熱し、下記の単量体及び重合
開始剤を3時間で滴下し、滴下後2時間熟成を行なっ
た。
γ−メタクリロキシプロピルジメトキシシラン 30部 スチレン 15部 n−ブチルメタクリレート 20部 2−エチルヘキシルメタクリレート 15部 ラウリルメタクリレート 20部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 4部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分50%、粘度C
及び重量平均分子量約10000であった。
重合体粒子の非水分散液の合成 ヘプタン 100部 分散安定剤樹脂(Y) 83部 をフラスコに仕込み、加熱還流させ、下記の単量体及び
重合開始剤を3時間で滴下し、さらに2時間熟成した。
スチレン 15部 アクリロニトリル 15部 メチルメタクリレート 70部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 得られた液は、不揮発分50%、粘度B、重合体粒子の粒
径0.35〜0.40μmの乳白色の安定な低粘度重合体分散液
であった。これを室温で3ヶ月静置しても沈殿物や粗大
粒子の発生は見られなかった。
この非水分散液の固形分100部にモノブチルリン酸0.5部
を配合し均一に混合して本発明組成物を得た。
実施例6 実施例1で得られた非水分散液の固形分100部にモノブ
チルリン酸0.1部を配合し均一に混合して本発明組成物
を得た。
実施例7 実施例1で得られた非水分散液の固形分100部にジブチ
ル錫ジアセテート1部を配合し、均一に混合して本発明
組成物を得た。
実施例8 分散安定剤樹脂(Z)の合成 キシレン100部を120℃に加熱し、下記の単量体及び重合
開始剤を3時間で滴下し、滴下後2時間熟成を行った。
スチレン 25部 n−ブチルメタクリレート 10部 2−エチルヘキシルメタクリレート 15部 ラウリルメタクリレート 25部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 4部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分50%、粘度E
及び重量平均分子量約10000であった。
重合体粒子の非水分散液の合成 ヘプタン 100部 分散安定剤樹脂(Z) 83部 をフラスコに仕込み、加熱還流させ、下記の単量体及び
重合開始剤を3時間かけて滴下し、更に2時間熟成し
た。
スチレン 15部 アクリロニトリル 15部 メチルメタクリレート 70部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 1部 得られた液は、不揮発分50%、粘度A、重合体粒子の粒
径0.35〜0.45μmの乳白色の安定な低粘度重合体分散液
であった。これを室温で3ヶ月静置しても沈殿物や粗大
粒子の発生は見られなかった。
この非水分散液の固形分100部にジブチル亜リン酸1.0部
を配合し均一に混合して本発明組成物を得た。
比較例1 キシレン100部を120℃に加熱し、下記の単量体及び重合
開始剤を3時間で滴下し、滴下後2時間熟成を行なっ
た。
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン12.5部 スチレン 12.5部 アクリロニトリル 7.5部 n−ブチルメタクリレート 17.5部 2−エチルヘキシルメタクリレート 12.5部 ラウリルメタクリレート 12.5部 メチルメタクリレート 25 部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 3 部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分50%、粘度G
及び重量平均分子量約14000であった。
このワニスの固形分100部にモノブチルリン酸0.5部を配
合し、均一に混合して比較組成物を得た。
比較例2 キシレン100部を120℃に加熱し、下記の単量体及び重合
開始剤を3時間で滴下し、滴下後2時間熟成を行なっ
た。
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン30 部 スチレン 10.0部 アクリロニトリル 7.5部 n−ブチルメタクリレート 12.5部 2−エチルヘキシルメタクリレート 10部 ラウリルメタクリレート 10部 メチルメタクリレート 20部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 3部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分50%、粘度F
及び重量平均分子量約14000であった。
このワニスの固形分100部にモノブチルリン酸0.5部を配
合し、均一に混合して比較組成物を得た。
比較例3 キシレン100部を120℃に加熱し、下記の単量体及び重合
開始剤を3時間で滴下し、滴下後2時間熟成を行なっ
た。
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5 部 スチレン 15 部 アクリロニトリル 7.5部 n−ブチルメタクリレート 20 部 2−エチルヘキシルメタクリレート 12.5部 ラウリルメタクリレート 10 部 メチルメタクリレート 30 部 2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 3 部 得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分50%、粘度H
及び重量平均分子量約14000であった。
このワニスの固形分100部にモノブチルリン酸0.5部を配
合し、均一に混合して比較組成物を得た。
比較例4 実施例1においてγ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシランをn−ブチルメタクリレートに同部置き換え
た以外は同実施例と同様にしアクリル樹脂ワニスを合成
した。得られたアクリル樹脂ワニスは、不揮発分50%、
粘度A及び重量平均分子量約10000であった。
このワニスを分散安定剤樹脂(U)に代えて用いた以外
は実施例1と同様にして不揮発分50%、粘度B、重合体
粒子の粒径0.20〜0.30μmの非水分散液を得た。
この非水分散液の固形分100部にモノブチルリン酸を0.5
部配合し、均一に混合して比較組成物を得た。
次に、実施例及び比較例で得た各組成物について、性能
試験を行なった。試験方法は、以下の通りである。
塗料貯蔵安定性…30℃の恒温室において、密閉貯蔵試
験を行ない、増粘してプリン状になるまでの日数(da
y)を調べた。
塗膜性能…各組成物を、磨き軟鋼板に乾燥膜厚が50μ
になるように塗装し、温度80℃で30分間焼付けた後の塗
膜について、以下の各種試験を行なった。
ゲル分率…還流温度に保持したアセトン/メタノール
の等重量混合液に単離塗膜を入れ、4時間抽出した後の
不溶塗膜の残存率(%)を調べた。
塗面状態…目視により観察し、JIS K 5400に準じ
て評価した。
耐水性…40℃の水道水に168時間浸漬後の塗面状態に
より調べた。
耐アルカリ性…10%NaOH水溶液(25℃)に24時間浸漬
後の塗面状態により調べた。
耐酸性…5%HCl水溶液(25℃)に24時間浸漬後の塗
面状態により調べた。
耐候性…サンシャインウェザーオメーターを用いて、
塗面状態を経時的に調べ、ツヤびけ、フクレ等の異常が
発生するまでの時間(Hr)を調べた。
耐衝撃性…デュポン衝撃試験器を用いて、500gのおも
りを塗面に落下せしめ、塗膜にワレ、ハガレ等の異常発
生が認められない最大落下距離(cm)を調べた。
耐屈曲性…耐屈曲試験器(直径10mm芯棒)を用いてJI
S K 5400に準じて試験を行なった。
試験結果を、第1表に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、Aは を示す。R1は水素原子又はメチル基を、R2は炭素数1〜
    6の2価の脂肪族飽和炭化水素基を、R3及びR4は同一又
    は異なってフェニル基、炭素数1〜6のアルキル基又は
    炭素数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のア
    ルキル基をそれぞれ示す。nは1〜4の整数を示す。ま
    た、nが2以上のとき、R3同志及びR4同志は、同じであ
    っても異なっていても良い。] で表わされる化合物であるアルコキシシラン基含有ビニ
    ル単量体を1〜100重量%含有する単量体成分を重合し
    てなる重合体を分散安定剤樹脂として用い、該樹脂100
    重量部の存在下有機液体中でラジカル重合性不飽和単量
    体3〜240重量部を重合させて得られる該有機液体に不
    溶性の重合体粒子の非水分散液に、硬化触媒として酸性
    化合物、塩基性化合物若しくは含錫化合物の単独又は含
    錫化合物と酸性化合物若しくは塩基性化合物との混合物
    を配合することを特徴とする硬化性組成物。
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