JPH0790660A - 芳香族アミン類の製造方法 - Google Patents
芳香族アミン類の製造方法Info
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- JPH0790660A JPH0790660A JP5236444A JP23644493A JPH0790660A JP H0790660 A JPH0790660 A JP H0790660A JP 5236444 A JP5236444 A JP 5236444A JP 23644493 A JP23644493 A JP 23644493A JP H0790660 A JPH0790660 A JP H0790660A
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- JP
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- electrode
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- aromatic amines
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Fuel Cell (AREA)
- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 燃料電池システムを用い、従来の芳香族アミ
ン類の製造法における製造工程の煩雑さを改良し、か
つ、必要に応じて反応系外に電力を取り出す、極めて経
済性の高い芳香族アミン類の製造法を提供する。 【構成】 プロトン伝導体を使用し、アノード1及びカ
ソード2に金属および/または金属化合物と導電性炭素
質物質材料を含む触媒電極を使用し、アノード室3に水
素、カソード室4に芳香族ニトロ化合物を導入させて、
両極を導線で短絡させることよりなる燃料電池システム
により、芳香族アミン類を製造する。
ン類の製造法における製造工程の煩雑さを改良し、か
つ、必要に応じて反応系外に電力を取り出す、極めて経
済性の高い芳香族アミン類の製造法を提供する。 【構成】 プロトン伝導体を使用し、アノード1及びカ
ソード2に金属および/または金属化合物と導電性炭素
質物質材料を含む触媒電極を使用し、アノード室3に水
素、カソード室4に芳香族ニトロ化合物を導入させて、
両極を導線で短絡させることよりなる燃料電池システム
により、芳香族アミン類を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池システムを応
用した新規な芳香族アミン類の製造方法に関する。
用した新規な芳香族アミン類の製造方法に関する。
【0002】アニリン等の芳香族アミン類は、染料、医
薬品、ウレタンおよび除草剤等製造の原料であり、工業
的に極めて重要な物質である。
薬品、ウレタンおよび除草剤等製造の原料であり、工業
的に極めて重要な物質である。
【0003】
【従来の技術】アニリンは古くから工業的に製造されて
おり、その製造方法としては現在、ニトロベンゼンの気
相接触水素化が主な工業的製造法となっている。例えば
銅やニッケルをベースとする硫黄含有触媒を用いた固定
床法では、300〜475℃で水素添加が行われてい
る。また改良銅触媒による流動床法では290〜570
℃、1〜5Kg/cm2で、大過剰の水素の存在下で反
応が行われている。また他の製造方法としてクロロベン
ゼンやフェノールからもアニリンは製造されている。例
えばクロロベンゼンはCuCl、NH4Clの存在下1
80〜220℃でアンモニア水溶液によってアニリンと
なり、またフェノールも425℃、200Kg/cm2
でアンモニアとの気相反応によりアニリンとなる。また
最近ではNiO/Ni触媒を用いて350℃、300K
g/cm2において、ベンゼンとアンモニアからアニリ
ンを製造する方法が開発されたが、触媒再生の必要性や
転化率、選択率などの点から、工業的な製造方法には未
だ到っていない。これらの方法はいずれも高温、高圧下
で反応が行われており、経済性の点から必ずしも有利で
あるとは言えない。更に気相反応の場合、反応後の気液
分離のために製造工程が煩雑となり、分離にエネルギー
を要する等、経済性の観点からプロセスの簡素化が望ま
れている。
おり、その製造方法としては現在、ニトロベンゼンの気
相接触水素化が主な工業的製造法となっている。例えば
銅やニッケルをベースとする硫黄含有触媒を用いた固定
床法では、300〜475℃で水素添加が行われてい
る。また改良銅触媒による流動床法では290〜570
℃、1〜5Kg/cm2で、大過剰の水素の存在下で反
応が行われている。また他の製造方法としてクロロベン
ゼンやフェノールからもアニリンは製造されている。例
えばクロロベンゼンはCuCl、NH4Clの存在下1
80〜220℃でアンモニア水溶液によってアニリンと
なり、またフェノールも425℃、200Kg/cm2
でアンモニアとの気相反応によりアニリンとなる。また
最近ではNiO/Ni触媒を用いて350℃、300K
g/cm2において、ベンゼンとアンモニアからアニリ
ンを製造する方法が開発されたが、触媒再生の必要性や
転化率、選択率などの点から、工業的な製造方法には未
だ到っていない。これらの方法はいずれも高温、高圧下
で反応が行われており、経済性の点から必ずしも有利で
あるとは言えない。更に気相反応の場合、反応後の気液
分離のために製造工程が煩雑となり、分離にエネルギー
を要する等、経済性の観点からプロセスの簡素化が望ま
れている。
【0004】一方、近年燃料電池システムを用いて、穏
和な条件で種々の有用な化合物を製造すると同時に電力
を取り出す試みがなされてきているが、このシステムに
よりニトロベンゼンからアニリンを合成する方法は今ま
でには知られていない。
和な条件で種々の有用な化合物を製造すると同時に電力
を取り出す試みがなされてきているが、このシステムに
よりニトロベンゼンからアニリンを合成する方法は今ま
でには知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来知られ
ている製造法における製造工程の煩雑さ、エネルギーの
大量消費等の従来の問題点を解決し、極めて簡便な反応
システムにより、穏和な条件で芳香族ニトロ化合物から
芳香族アミン類を製造し、更に必要ならば電力も同時に
生産することにより経済性を高めようとするものであ
る。すなわち本発明の目的は、芳香族ニトロ化合物から
芳香族アミン類を製造する極めて高い経済性を有する方
法を提供することである。
ている製造法における製造工程の煩雑さ、エネルギーの
大量消費等の従来の問題点を解決し、極めて簡便な反応
システムにより、穏和な条件で芳香族ニトロ化合物から
芳香族アミン類を製造し、更に必要ならば電力も同時に
生産することにより経済性を高めようとするものであ
る。すなわち本発明の目的は、芳香族ニトロ化合物から
芳香族アミン類を製造する極めて高い経済性を有する方
法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは芳香族ニト
ロ化合物からの芳香族アミン類の製造について鋭意検討
した結果、触媒電極を設けたイオン伝導体の一方の電極
に水素等の水素供与体を、他方の電極に芳香族ニトロ化
合物を接触させることによりなる燃料電池システムを用
いることにより、温和な条件でも高選択率で芳香族アミ
ン類を製造すると同時に、気体分離を殆ど行わず、更に
必要に応じて電力エネルギーを取り出すことができるこ
とを見い出し、極めて経済性の高い芳香族アミン類の製
造方法を完成した。
ロ化合物からの芳香族アミン類の製造について鋭意検討
した結果、触媒電極を設けたイオン伝導体の一方の電極
に水素等の水素供与体を、他方の電極に芳香族ニトロ化
合物を接触させることによりなる燃料電池システムを用
いることにより、温和な条件でも高選択率で芳香族アミ
ン類を製造すると同時に、気体分離を殆ど行わず、更に
必要に応じて電力エネルギーを取り出すことができるこ
とを見い出し、極めて経済性の高い芳香族アミン類の製
造方法を完成した。
【0007】即ち本発明は、触媒電極を設けたイオン伝
導体の一方の電極に水素供与体を、他方の電極に芳香族
ニトロ化合物を接触させることによりなる燃料電池シス
テムによる芳香族アミン類の製造方法である。また本発
明は、好ましくは触媒電極が金属および/または金属化
合物から選ばれた少なくとも一種の金属成分を含む電極
であり、また触媒電極が導電性高分子材料や導電性炭素
質物質を含む電極であるのも好ましい。
導体の一方の電極に水素供与体を、他方の電極に芳香族
ニトロ化合物を接触させることによりなる燃料電池シス
テムによる芳香族アミン類の製造方法である。また本発
明は、好ましくは触媒電極が金属および/または金属化
合物から選ばれた少なくとも一種の金属成分を含む電極
であり、また触媒電極が導電性高分子材料や導電性炭素
質物質を含む電極であるのも好ましい。
【0008】本発明を実施するために用いられる燃料電
池型反応器の概念図を図1に示す。触媒電極からなるア
ノード1を有するアノード室3とカソード2を有するカ
ソード室4はイオン伝導体5で隔てられており、アノー
ド1とカソード2はリード線6で短絡されている。触媒
電極は好ましくは多孔質もしくはシート状であるが、必
ずしもこれに制限されない。7はスターラーである。必
要によっては、アノードとカソード間に電圧をかけるこ
とも可能である。
池型反応器の概念図を図1に示す。触媒電極からなるア
ノード1を有するアノード室3とカソード2を有するカ
ソード室4はイオン伝導体5で隔てられており、アノー
ド1とカソード2はリード線6で短絡されている。触媒
電極は好ましくは多孔質もしくはシート状であるが、必
ずしもこれに制限されない。7はスターラーである。必
要によっては、アノードとカソード間に電圧をかけるこ
とも可能である。
【0009】本発明において用いられる触媒電極として
は種々の材料を使用できるが、本発明においてはとりわ
け種々の金属および/または金属化合物から選ばれた少
なくとも一種以上を用いることが推奨される。または、
金属および/またはその金属化合物から選ばれた少なく
とも一種以上を電気伝導性物質、好ましくは導電性高分
子材料に混合または担持して使用することも可能であ
る。また、本発明をさらに実施し易くするために、電極
のこれらの構成成分に加えてバインダーを用いて成形し
たものを用いることが好ましい。しかしながら、本発明
はこれらの方法のみに限定されるものではない。本発明
において用いる導電性高分子材料としては、一般的には
その安価なこと、入手し易さ及び良好な電気伝導性など
から、グラファイト等の炭素質物質を使用することが好
ましい。具体的にはグラファイト、活性炭、カーボンブ
ラック、カーボンウィスカー等が入手し易いものとして
挙げられる。
は種々の材料を使用できるが、本発明においてはとりわ
け種々の金属および/または金属化合物から選ばれた少
なくとも一種以上を用いることが推奨される。または、
金属および/またはその金属化合物から選ばれた少なく
とも一種以上を電気伝導性物質、好ましくは導電性高分
子材料に混合または担持して使用することも可能であ
る。また、本発明をさらに実施し易くするために、電極
のこれらの構成成分に加えてバインダーを用いて成形し
たものを用いることが好ましい。しかしながら、本発明
はこれらの方法のみに限定されるものではない。本発明
において用いる導電性高分子材料としては、一般的には
その安価なこと、入手し易さ及び良好な電気伝導性など
から、グラファイト等の炭素質物質を使用することが好
ましい。具体的にはグラファイト、活性炭、カーボンブ
ラック、カーボンウィスカー等が入手し易いものとして
挙げられる。
【0010】また、電極を成形する際に使用するバイン
ダーとしては種々のバインダーを使用することが可能で
あるが、その成形し易さ等の点から、テフロン樹脂粉末
を用い、ホットプレス成形することが好ましい。しかし
ながら、本発明がこれらの材料及び方法のみに限定され
るものではない。
ダーとしては種々のバインダーを使用することが可能で
あるが、その成形し易さ等の点から、テフロン樹脂粉末
を用い、ホットプレス成形することが好ましい。しかし
ながら、本発明がこれらの材料及び方法のみに限定され
るものではない。
【0011】本発明において用いられる触媒電極1、触
媒電極2はそれぞれ少なくとも1種以上の金属成分(金
属および/または金属化合物)を含む電極であることが
望ましい。触媒電極に用いられる金属および/または金
属化合物を構成する金属は特に限定されることはない
が、好ましくは周期律表で第8族、第9族及び第10族
の金属である。具体的には第8族金属としては、元素記
号Fe、Ru、Osで表される金属であり、第9族金属
としては、元素記号Co、Rh,Irで表される金属で
あり、第10族金属としては、元素記号Ni、Pd、P
tで表される金属である。 本発明に使用される金属化
合物は特に限定されることはなく、無機化合物、有機金
属化合物等種々の化合物が使用されるが、好ましくはハ
ロゲン化物、酸化物、水酸化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸
塩等が入手し易い金属化合物として例示される。
媒電極2はそれぞれ少なくとも1種以上の金属成分(金
属および/または金属化合物)を含む電極であることが
望ましい。触媒電極に用いられる金属および/または金
属化合物を構成する金属は特に限定されることはない
が、好ましくは周期律表で第8族、第9族及び第10族
の金属である。具体的には第8族金属としては、元素記
号Fe、Ru、Osで表される金属であり、第9族金属
としては、元素記号Co、Rh,Irで表される金属で
あり、第10族金属としては、元素記号Ni、Pd、P
tで表される金属である。 本発明に使用される金属化
合物は特に限定されることはなく、無機化合物、有機金
属化合物等種々の化合物が使用されるが、好ましくはハ
ロゲン化物、酸化物、水酸化物、硝酸塩、硫酸塩、酢酸
塩等が入手し易い金属化合物として例示される。
【0012】本発明でいう周期律表とは国際純正および
応用化学連合無機化学命名法(1989年)による周期
律表のことである。
応用化学連合無機化学命名法(1989年)による周期
律表のことである。
【0013】本発明で用いられるイオン伝導体としては
リン酸、硫酸、塩酸、硝酸等のプロトン酸、ヘテロポリ
酸、H−モンモリロナイト、リン酸ジルコニウム等のプ
ロトン伝導体として知られている固体電解質、SrCe
O3を母体としたペロブスカイト型固溶体等が使用でき
る。又、パーフルオロカーボンのような含フッ素高分子
をベースとし、これにスルホン酸基或いはカルボン酸基
などのカチオン交換基の1種以上を導入したもの、例え
ば、Nafion(デュポン社の登録商標)も使用でき
る。リン酸等の液体はそのまま使用しても良いが、シリ
カウール等に含浸させて使用したり、イオン透過性のフ
ィルター又は膜ではさんで使用することもできる。
リン酸、硫酸、塩酸、硝酸等のプロトン酸、ヘテロポリ
酸、H−モンモリロナイト、リン酸ジルコニウム等のプ
ロトン伝導体として知られている固体電解質、SrCe
O3を母体としたペロブスカイト型固溶体等が使用でき
る。又、パーフルオロカーボンのような含フッ素高分子
をベースとし、これにスルホン酸基或いはカルボン酸基
などのカチオン交換基の1種以上を導入したもの、例え
ば、Nafion(デュポン社の登録商標)も使用でき
る。リン酸等の液体はそのまま使用しても良いが、シリ
カウール等に含浸させて使用したり、イオン透過性のフ
ィルター又は膜ではさんで使用することもできる。
【0014】本発明に使用する水素供与体とは、一般的
にアノード(触媒電極)1によって酸化されプロトン
(水素陽イオン)を発生させることが可能な物質をい
う。具体的には水素分子、アルコール類、ハイドロキノ
ン類、飽和炭化水素等が挙げられ、本発明法においては
好ましくは水素分子が用いられる。また、供給する水素
供与体は通常気体または液体として供給するが、必要に
応じて本反応に適した媒体に溶解させて液相状態で電極
に接触させても差し支えなく、さらには窒素、ヘリウ
ム、アルゴン等の不活性ガスとの混合ガスとして気相状
態で電極に接触させてもよい。供給方法についても特に
限定されるものではなく、連続方式でもバッチ方式でも
よい。例えば気相で供給する場合には連続方式であるこ
とが好ましい。本発明法において用いられる芳香族ニト
ロ化合物とは、ベンゼン、置換ベンゼン類、ナフタレ
ン、置換ナフタレン類、アンスラセン、置換アンスラセ
ン類、ジュレン、置換ジュレン類等の炭素6員環縮合化
合物、チオフェン、置換チオフェン類、フラン、置換フ
ラン類、ピリジン、置換ピリジン類、キノリン、置換キ
ノリン類、等のヘテロ芳香族化合物の芳香族環を形成す
る炭素に、直接ニトロ基が少なくとも一個以上結合した
化合物である。また、本発明で用いられる芳香族ニトロ
化合物はニトロ基以外の置換基を有していても良く、置
換基としてはメチル、エチル、プロピル、ブチル基等の
アルキル基、カルボニル基、アミノ基、シアノ基、アセ
チル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アセトキシ
基、メルカプト基、チオアルコキシ基、ハロゲン元素等
があり、単独および/または一種以上の複数の置換基が
結合していても良い。これら芳香族ニトロ化合物の例と
しては、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ニトロト
ルエン、キシリジン、ニトロフェノール、ピクリン酸、
ニトロアニリン、ニトロアニソール、ニトロフェネトー
ル、ニトロナフタレン、ニトロナフトール、ニトロアン
トラキノン、クロロニトロベンゼン、ニトロアミノフェ
ノール、ニトロピリジン、ニトロチオフェンなどが挙げ
られる。本発明においては、これら芳香族ニトロ化合物
の少なくとも1種以上を使用する。また本発明で用いら
れるこれら芳香族ニトロ化合物は必ずしも純粋なもので
ある必要はなく、例えばニトロベンゼンを用いる場合に
ベンゼン等の他の芳香族化合物などを含んでいても良
い。また、用いられる芳香族ニトロ化合物はそのまま用
いても良く、または適当な溶媒や水などに溶解もしくは
懸濁させて使用することができる。供給方式についても
連続方式、バッチ方式いずれであっても差し支えない。
反応形態は特に限定されることはなく、液相、気−液
相、気相等、いずれの形態で実施しても差し支えない。
液相状態で実施する場合には、触媒電極との接触を効果
的に行わせるため、激しく攪拌することが好ましい。反
応温度は特に限定されないが、通常−20℃から200
℃の範囲で行うことが好ましく、0℃から100℃で行
うことがより好ましい。余りに低温で行えば、反応速度
の低下と共に冷却等のエネルギーを必要とし、余りに高
温で行えば選択率の低下と共に加熱等のエネルギーを必
要とするため効率的ではない。また、本発明に従えば、
反応は一般に常圧で行われるが、必要に応じて加圧もし
くは減圧下で実施することも可能である。反応生成物で
ある芳香族アミン類は、通常反応生成液もしくはガスか
ら蒸留、凝縮後の蒸留、気液分離後の蒸留、抽出等の方
法で分離精製して目的物を得ることができる。
にアノード(触媒電極)1によって酸化されプロトン
(水素陽イオン)を発生させることが可能な物質をい
う。具体的には水素分子、アルコール類、ハイドロキノ
ン類、飽和炭化水素等が挙げられ、本発明法においては
好ましくは水素分子が用いられる。また、供給する水素
供与体は通常気体または液体として供給するが、必要に
応じて本反応に適した媒体に溶解させて液相状態で電極
に接触させても差し支えなく、さらには窒素、ヘリウ
ム、アルゴン等の不活性ガスとの混合ガスとして気相状
態で電極に接触させてもよい。供給方法についても特に
限定されるものではなく、連続方式でもバッチ方式でも
よい。例えば気相で供給する場合には連続方式であるこ
とが好ましい。本発明法において用いられる芳香族ニト
ロ化合物とは、ベンゼン、置換ベンゼン類、ナフタレ
ン、置換ナフタレン類、アンスラセン、置換アンスラセ
ン類、ジュレン、置換ジュレン類等の炭素6員環縮合化
合物、チオフェン、置換チオフェン類、フラン、置換フ
ラン類、ピリジン、置換ピリジン類、キノリン、置換キ
ノリン類、等のヘテロ芳香族化合物の芳香族環を形成す
る炭素に、直接ニトロ基が少なくとも一個以上結合した
化合物である。また、本発明で用いられる芳香族ニトロ
化合物はニトロ基以外の置換基を有していても良く、置
換基としてはメチル、エチル、プロピル、ブチル基等の
アルキル基、カルボニル基、アミノ基、シアノ基、アセ
チル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アセトキシ
基、メルカプト基、チオアルコキシ基、ハロゲン元素等
があり、単独および/または一種以上の複数の置換基が
結合していても良い。これら芳香族ニトロ化合物の例と
しては、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ニトロト
ルエン、キシリジン、ニトロフェノール、ピクリン酸、
ニトロアニリン、ニトロアニソール、ニトロフェネトー
ル、ニトロナフタレン、ニトロナフトール、ニトロアン
トラキノン、クロロニトロベンゼン、ニトロアミノフェ
ノール、ニトロピリジン、ニトロチオフェンなどが挙げ
られる。本発明においては、これら芳香族ニトロ化合物
の少なくとも1種以上を使用する。また本発明で用いら
れるこれら芳香族ニトロ化合物は必ずしも純粋なもので
ある必要はなく、例えばニトロベンゼンを用いる場合に
ベンゼン等の他の芳香族化合物などを含んでいても良
い。また、用いられる芳香族ニトロ化合物はそのまま用
いても良く、または適当な溶媒や水などに溶解もしくは
懸濁させて使用することができる。供給方式についても
連続方式、バッチ方式いずれであっても差し支えない。
反応形態は特に限定されることはなく、液相、気−液
相、気相等、いずれの形態で実施しても差し支えない。
液相状態で実施する場合には、触媒電極との接触を効果
的に行わせるため、激しく攪拌することが好ましい。反
応温度は特に限定されないが、通常−20℃から200
℃の範囲で行うことが好ましく、0℃から100℃で行
うことがより好ましい。余りに低温で行えば、反応速度
の低下と共に冷却等のエネルギーを必要とし、余りに高
温で行えば選択率の低下と共に加熱等のエネルギーを必
要とするため効率的ではない。また、本発明に従えば、
反応は一般に常圧で行われるが、必要に応じて加圧もし
くは減圧下で実施することも可能である。反応生成物で
ある芳香族アミン類は、通常反応生成液もしくはガスか
ら蒸留、凝縮後の蒸留、気液分離後の蒸留、抽出等の方
法で分離精製して目的物を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説
明する。しかしながら、これらは例示的なものであり、
本発明はこれらの実施例によって制限されるものではな
い。なお、本実施例に記載した記号のうち、mFはミリ
ファラデー、μmolはマイクロモルを表している。生
成物の分析はガスクロマトグラフ法により行った。
明する。しかしながら、これらは例示的なものであり、
本発明はこれらの実施例によって制限されるものではな
い。なお、本実施例に記載した記号のうち、mFはミリ
ファラデー、μmolはマイクロモルを表している。生
成物の分析はガスクロマトグラフ法により行った。
【0016】触媒電極の調製 (a)アノードの調製 白金黒粉末20mg、グラファイト粉末50mg及びテ
フロン粉末7mgを良く混合し、これをホットプレスに
より円形シート状としたものをアノードとした。 (b)カソードの調製 パラジウム黒粉末150mg、テフロン粉末15mgを
良く混合し、これをホットプレスにより円形シート状と
したものをカソードとした。
フロン粉末7mgを良く混合し、これをホットプレスに
より円形シート状としたものをアノードとした。 (b)カソードの調製 パラジウム黒粉末150mg、テフロン粉末15mgを
良く混合し、これをホットプレスにより円形シート状と
したものをカソードとした。
【0017】実施例1 ディスク状のガラスウール2枚(厚さ1.0mm、直径
21mm及び24mm)に1Mリン酸水溶液を含ませ、
その間に1Mリン酸水溶液を含ませたNafion膜を
挟んだものをイオン伝導体膜とし、前記したアノード及
びカソードをそれぞれアノード室、カソード室に取り付
けた。アノード室へは水素60.9KPa、水蒸気2.
9KPaとし、残りをアルゴンでバランスさせ大気圧と
し、これを48.5ml/分の流速で供給した。また、
カソード室にはニトロベンゼンを50.0ml入れ、ア
ルゴンで脱気し、スターラーで激しく攪拌したままアノ
ードとカソードを導線で結線し閉回路として、ニトロベ
ンゼンの還元反応を行った。反応時間1時間、反応温度
23℃で反応を行った。結果は、表1に示したようにア
ニリンの生成と共に電流の発生も認められた。
21mm及び24mm)に1Mリン酸水溶液を含ませ、
その間に1Mリン酸水溶液を含ませたNafion膜を
挟んだものをイオン伝導体膜とし、前記したアノード及
びカソードをそれぞれアノード室、カソード室に取り付
けた。アノード室へは水素60.9KPa、水蒸気2.
9KPaとし、残りをアルゴンでバランスさせ大気圧と
し、これを48.5ml/分の流速で供給した。また、
カソード室にはニトロベンゼンを50.0ml入れ、ア
ルゴンで脱気し、スターラーで激しく攪拌したままアノ
ードとカソードを導線で結線し閉回路として、ニトロベ
ンゼンの還元反応を行った。反応時間1時間、反応温度
23℃で反応を行った。結果は、表1に示したようにア
ニリンの生成と共に電流の発生も認められた。
【0018】実施例2 反応時間を3時間とした以外は実施例1と同一の条件で
反応を行った。結果を表1に示した。
反応を行った。結果を表1に示した。
【0019】比較例1 電極間を開回路(両電極間を結線しない)状態で、その
ほかの条件は全て実施例2と同一で反応を行った。結果
は、ニトロベンゼンの還元反応は進行せず、アニリンは
生成しなかった。
ほかの条件は全て実施例2と同一で反応を行った。結果
は、ニトロベンゼンの還元反応は進行せず、アニリンは
生成しなかった。
【0020】実施例3 反応温度を60℃とした以外は、全て実施例2と同一の
条件で反応を行った。結果を表1に示した。
条件で反応を行った。結果を表1に示した。
【0021】実施例4 アノード室に供給するガスの組成を水素98.4KP
a、水蒸気2.9KPaとした以外は、全て実施例2と
同一の条件で、ニトロベンゼンの還元反応を行った。結
果を表1に示した。
a、水蒸気2.9KPaとした以外は、全て実施例2と
同一の条件で、ニトロベンゼンの還元反応を行った。結
果を表1に示した。
【0022】実施例5 カソード室に入れた反応物質をニトロベンゼンの代わり
にo−ニトロトルエンとした以外は、全て実施例2と同
一の条件で、o−ニトロトルエンの還元反応を行った。
3時間反応を行った結果、2.18mFの電気量が流
れ、55.15μmolのo−トルイジンが生成した。
にo−ニトロトルエンとした以外は、全て実施例2と同
一の条件で、o−ニトロトルエンの還元反応を行った。
3時間反応を行った結果、2.18mFの電気量が流
れ、55.15μmolのo−トルイジンが生成した。
【0023】実施例6 カソード室に入れた反応物質をニトロベンゼンの代わり
にメタノールに溶解したα−ニトロナフタレン(1mo
l/l)とした以外は、すべて実施例2と同一の条件
で、α−ニトロナフタレンの還元反応を行った。3時間
反応を行った結果、1.87mFの電気量が流れ、4
9.13μmolのα−ナフチルアミンが生成した。
にメタノールに溶解したα−ニトロナフタレン(1mo
l/l)とした以外は、すべて実施例2と同一の条件
で、α−ニトロナフタレンの還元反応を行った。3時間
反応を行った結果、1.87mFの電気量が流れ、4
9.13μmolのα−ナフチルアミンが生成した。
【0024】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 実施例 反応時間 通電量 アニリン生成量 番号 (時間) (mF) (μmol) ──────────────────────────────────── 1 1.0 1.39 8.07 2 3.0 2.32 60.50 3 3.0 2.71 86.36 4 3.0 3.43 92.14 ────────────────────────────────────
【0025】
【発明の効果】本発明に従えば、以下の効果が得られ
る。 (1)極めて温和な条件で、多量の副成物の生成もなく
芳香族ニトロ化合物から芳香族アミン類を製造すること
ができる。 (2)反応を遂行するに際し、必要に応じて反応のエネ
ルギー変化分を電気エネルギー(電力)として反応系外
へ取り出すことができ、電力を副産物として利用するこ
とが可能であり、極めて経済的に芳香族アミン類をを製
造できる。
る。 (1)極めて温和な条件で、多量の副成物の生成もなく
芳香族ニトロ化合物から芳香族アミン類を製造すること
ができる。 (2)反応を遂行するに際し、必要に応じて反応のエネ
ルギー変化分を電気エネルギー(電力)として反応系外
へ取り出すことができ、電力を副産物として利用するこ
とが可能であり、極めて経済的に芳香族アミン類をを製
造できる。
【図1】燃料電池型反応器の概念図である。
1 アノード(触媒電極) 2 カソード(触媒電極) 3 アノード室 4 カソード室 5 イオン伝導体 6 リード線 7 スターラー
Claims (7)
- 【請求項1】 触媒電極を設けたイオン伝導体の、一方
の電極に水素供与体を、他方の電極に芳香族ニトロ化合
物を接触させることよりなる燃料電池システムによる芳
香族アミン類の製造方法。 - 【請求項2】 触媒電極が金属および/または金属化合
物から選ばれた少なくとも一種の金属成分を含む電極で
ある請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 触媒電極が導電性高分子材料を含む電極
である請求項1または2記載の方法。 - 【請求項4】 導電性高分子材料が導電性炭素質物質で
ある請求項3記載の方法。 - 【請求項5】 触媒電極を構成する金属および/または
金属化合物の構成金属が周期律表において、第8、第9
および第10族金属よりなる群から選ばれた金属である
請求項2記載の方法。 - 【請求項6】 水素供与体が水素分子である請求項1記
載の方法。 - 【請求項7】 導電性炭素質物質が、活性炭、グラファ
イト、カーボンブラックおよびカーボンウィスカーより
なる群から選ばれた少なくとも1種以上ものである請求
項4記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5236444A JPH0790660A (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | 芳香族アミン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5236444A JPH0790660A (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | 芳香族アミン類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0790660A true JPH0790660A (ja) | 1995-04-04 |
Family
ID=17000847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5236444A Pending JPH0790660A (ja) | 1993-09-22 | 1993-09-22 | 芳香族アミン類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0790660A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016204701A (ja) * | 2015-04-21 | 2016-12-08 | Jxエネルギー株式会社 | 芳香族化合物の水素化反応システム |
CN113926477A (zh) * | 2020-06-29 | 2022-01-14 | 台州学院 | 钌负载磷掺杂活性炭催化剂及其制备方法、一种电极及其应用 |
-
1993
- 1993-09-22 JP JP5236444A patent/JPH0790660A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016204701A (ja) * | 2015-04-21 | 2016-12-08 | Jxエネルギー株式会社 | 芳香族化合物の水素化反応システム |
CN113926477A (zh) * | 2020-06-29 | 2022-01-14 | 台州学院 | 钌负载磷掺杂活性炭催化剂及其制备方法、一种电极及其应用 |
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