JPH079002B2 - 低融点金属焼結体の製造方法 - Google Patents

低融点金属焼結体の製造方法

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JPH079002B2
JPH079002B2 JP1056673A JP5667389A JPH079002B2 JP H079002 B2 JPH079002 B2 JP H079002B2 JP 1056673 A JP1056673 A JP 1056673A JP 5667389 A JP5667389 A JP 5667389A JP H079002 B2 JPH079002 B2 JP H079002B2
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博也 山本
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、成形用金型やその他種々の機械部品等とな
る低融点金属焼結体の製造方法に関し、特に亜鉛や亜鉛
を主体とする合金の粉末からなる低融点金属焼結体の製
造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
亜鉛の金属は、融点が415℃程度と低い金属であり、ま
た空気中でも表面に塩基性薄膜を生じて内部の酸化を防
ぎ、海水に対しても耐食性があるなど、取扱い易い金属
である。
その反面、柔らかくて脆いという欠点がある。そのた
め、亜鉛金属成形品において、強度や硬度を上げて用途
の拡大を図ることが望まれている。
近年、粉末冶金技術の進歩につれて、亜鉛粉末に急冷凝
固法でアルミニウムを混入し、従来の溶解法により平衡
状態で得た合金では容易に達成できない物性を得てい
る。例えば、防振合金やアルミニウムの含有量を増やす
ことにより、脆さを減少させ、耐力も20〜40kg/mm2と増
加させることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、硬度はブリネル硬さで85〜120、ショア硬度で
はHs=20以下と不充分である。このように、急冷凝固法
では強度を強めることはできるが、硬度は鋼材程度まで
高めることはできない。また、脆さについても充分な改
善を図ることができない。
また、従来の粉末冶金法では、複雑な形状に対しては側
面の形状や細部に至まで成形することは困難であり、ま
た、いわゆるバリも生じ易く、特に亜鉛ダイカスト成形
でバリの発生を抑えることが難しく、表面仕上げ加工を
必要とするなど種々の問題点がある。すなわち、転写性
が良く、しかも緻密な表面を持った焼結面を得ることが
難しい。
一方、成形型を製造するためのモデルの加工に関して
は、最近放電加工が発達し、表面の粗さは小さい電極で
は0.8μRmax程度まで加工ができるようになった。しか
し、この機械は相当高価であり、加工工数も多いので、
モデルの加工費は相当高くなる。通常、同じモデルを数
個作り、多数個取りの成形を行うので、モデルの製作個
数が多く、より一層コストが高くなる。
請求項(1)〜(3)の発明の目的は、硬度の向上が図
れ、しかも転写性が良く、また表面仕上げ加工などの後
加工の省略が図れる低融点金属焼結体の製造方法を提供
することである。
請求項(4)の発明の目的は、さらに緻密な表面が得ら
れ、かつモデルの再使用が可能な低融点金属焼結体の製
造方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明の低融点金属焼結体の製造方法は、亜鉛または
亜鉛を主体とする合金の粉末を機械的粉砕方法により粉
砕し,粉砕時間の異なる複数種の微粉末を得る。例え
ば、粉砕時間が5時間,10時間,15時間,20時間,25時間の
5種類の微粉末を得る。機械機粉砕にはボールミルや自
動乳鉢等を使用する。粒度は350メッシュを通過する程
度の微粉末が望ましい。このようにして得た粉砕時間の
異なる複数種の微粉末を混合し、その混合微粉末に、機
械的に粉砕しない亜鉛または亜鉛合金粉末を混合する。
この未粉砕粉末は、急冷凝固法等により得たものであ
り、銀灰白色を呈している。前記のように粉砕すると、
一部超微粉末が発生し、また不完全な酸化状態となり、
黒色化して活性化状態となる。このようにして得た混合
粉末を加熱および加圧し、焼結する。加熱および加圧の
装置としては、ホットプレス,射出成形装置、高周波加
熱装置等を使用する。
請求項(2)の低融点金属焼結体の製造方法は、請求項
(1)の方法において、粉砕時間の異なる複数種の微粉
末の混合微粉末100重量部に対し、硅酸塩基類の複合溶
液10重量部以下の溶液を浸透させる。
請求項(3)の低融点金属焼結体の製造方法は、請求項
(2)の方法において、前記の未粉砕粉末を混合した混
合粉末に、さらにセラミックおよび繊維の少なくとも一
方を混合する。
請求項(4)の低融点金属焼結体の製造方法は、請求項
(1)、請求項(2)または請求項(3)の製造方法に
おいて、加熱・加圧を行う成形型として、メッキ層等の
金属膜で覆ったモデルを使用する。
〔作用〕
亜鉛または亜鉛を主体とする合金の粉末を機械的粉砕方
法により粉砕した場合、その粉砕した微粉末の表面は黒
色を帯び、練り時間が経過するほど黒色が濃くなる。こ
の色により粉砕時間が異なる微粉末であることが判別で
きる。黒色を帯びるのは、粒子が一部超微粉末化したこ
とと、一部不完全酸化したことを示し、混練するほど超
微粉末化し、黒色を帯び、活性化が進んでくる。したが
って、粉砕時間の異なる微粉末を混合することにより、
酸化程度の異なる微粉末が混合されたことになる。
ここで、酸化を抑えて超微粉末の黒色化を促進するため
には、超微粉末炭化硅素の混合が非常に有効である。炭
化硅素を入れないでアルミニュウム粉末を自動乳鉢で混
練した場合、次第に銀灰白色からねずみ色および濃いね
ずみ色を経て白色に近くなり、白い粒子が見えるように
なる(混練時間25時間位)。しかるに、超微粉末の炭化
硅素を入れて混練すると、次第に、銀灰白色−ねずみ色
−濃いねずみ色−黒い艶のある柔らかい粉末へと変化す
る(混練時間25時間位)。このように、超微粉末の炭化
硅素を少量(5〜10%位)用いることで、早めに超微粉
末化させることができる。
この混合微粉末を、亜鉛または亜鉛を主体とする合金の
未粉砕粉末と混合し、加熱・加圧を行うことにより半溶
融焼結体となる。この場合に、不完全酸化の程度の異な
る微粉末を混合してあるので、凝固温度に差が生じ、そ
のため一度に液化しないで徐々に溶融する。すなわち、
微粉末の凝固温度は表面の不完全酸化の程度、超微粉末
化の程度によって異なり、粉砕時間の長い酸化の進んだ
黒色の微粉末は溶融し難く、粉砕時間の短い微粉末と比
べて凝固温度は例えば80℃程度の差が生じる。そのた
め、徐々に溶融することになり、全体が溶融するまでは
粘性の高い流動状態となる。
このように粘度の高い流動状態になるので、バリの発生
が少なくなり、加圧により複雑な形状にも焼結体が流れ
込み、通常の粉末冶金法では無理とされている金型側面
の溝等の細部まで充填可能で、転写性が良い。しかも、
表面仕上げ加工等の後工程が不要となる。
焼結を行う場合、亜鉛または亜鉛を主体とする合金の未
粉砕粉末は核となり、粉砕超微粉末がその回りを覆って
凝固する。このとき、核とその外面を覆う材質とが同じ
亜鉛類であるため、溶融の際に分離しない。そのため強
度が強い。また、焼結により亜鉛は部分的に酸化して酸
化亜鉛(ZnO)になり、セラミック化する。そのため焼
結体の硬度が高くなる。
請求項(2)の方法では、粉砕時間の異なる、すなわち
酸化の不完全な超微粉末の含有量の異なる数種の微粉末
の混合微粉末と、硅酸塩基類の複合溶液を混合する。こ
の複合溶液は、pH10〜12のアルカリ溶液であり、例えば
次の配合例のものを使用する。
3号硅酸ソーダ 120g 2号硅酸ソーダ 50g 硅酸カリウム 10g アモルファスシリカ 120g コロイダルシリカ 45g その他(硬化剤) 約10g(ただし、使用時に添加) この場合、前記複合溶液は、例えば活性炭でろ過し、そ
のろ過した溶液5重量部を希釈して添加しても良い。ろ
過液としては、水でも良いが、酢酸水が好ましい。希釈
した複合溶液はpH7〜10程度のアルカリ溶液となる。
この複合溶液の混合により混合微粉末を泥状物とし、例
えば2〜3時間接触させる。この後、ろ過し、ろ過物を
高純度のアルコール液中に浸す。しばらく(3〜4時間
位)放置すると、このアルコール液は粘ってくる。再び
ろ過,乾燥し、さらさらの粉末とする。
前記の硅酸塩基類の複合溶液はつぎの作用がある。機械
的粉砕と超微粉末の炭化硅素との相互作用により黒色化
した亜鉛または亜鉛を主体とする合金の粉末は、超微粉
末化し、また表面が酸化の不完全に進んだ活性化の状態
となっている。これに硅酸塩類の複合液(pH9〜10位の
アルカリ性液)を混合すると、亜鉛粉末の表面が活性化
されているので、硅酸塩類と反応し、pHは減少し、同時
に硅酸ソーダが膜となって黒色化または黒色化されてい
ない粉末を包む形となる。すなわち、 Na2SiO3+2H2O2NaOH+H2SiO3 NaOH+Zn→Zn(OH)2 2NaOH+Zn(OH)2→Na2Zn(OH)4 となり、Zn(OH)2あるいはNa2Zn(OH)4のようなヒド
ロキシ塩と種々の形の亜鉛の化合物が表面に生成する。
この泥状物をろ過し、ろ過物に高純度のアルコール(純
度99%)を添加してしばらく放置すると粘度が増してく
る。上述の化合物の他にアルコキソ塩Na〔Zn(OEt)4
が若干発生すると思われる。
しかし全体的にみて中和されるので、pHは減じ同時に硅
酸塩の膜が表面に析出し、半溶融焼結の際にZnO,SiO2
化合物が分子状に細かくでき、単にZnO,SiO2の粒子を混
合したのとは違ってくる。したがって、粘度が高分子の
粘度と同じように高くなり、ダイカスト成形で問題とな
っているバリの発生を抑えることができる。また加熱に
際しては、粒子の回りがZn(OH)2の膜、Na2Zn(OH)4
の膜、アルキソ塩と化したZnの膜、硅酸塩の膜、その他
のZnの不完全な酸化膜で包まれることになり、内部のZ
n,Zn粉末合金全複合体を溶かすのに熱伝導度の悪い膜で
包まれたことになるので、加熱方法、加熱中の撹拌も重
要となる。電器炉を使用する場合と高周波を使用する場
合とを比較すると、膜を破って粒子内容物が外被に溶出
する溶出温度が80〜150℃程の違いとなり、したがって
電気炉よりも高周波を利用した方が、この粒子の特性を
はるかによく生かすことができる。
請求項(3)の方法では、請求項(2)の方法で得たさ
らさらの混合物の粉末に、繊維(金属,非金属繊維等)
またはセラミック粉末と、その他滑り材を添加する。こ
の混合物を材料として加熱・加圧により焼結を行う。
この加熱・加圧により半溶融焼結体を造る成形方法と、
その成形材料の組成物として硬度増進材,急冷凝固法で
造った亜鉛合金粉末,セラミック,および繊維の混合物
を使用したこととが相まって、亜鉛の脆さを軽減し、鉄
よりも軽く、鉄なみの硬度を有する焼結体が得られる。
請求項(4)の方法によると、つぎの作用が得られる。
モデルの表面を金属膜で覆うので、金属等の溶出物等に
よってモデルが汚れなくてすみ、繰り返し使用が可能で
あると同時に、金属の無電解Ni−Pメッキによって耐薬
品性・耐摩耗性が大いに向上する。このようにモデルの
繰り返し使用が可能であるため、多数個取りの成形を行
う場合等に、モデルを数個作る代わりに、メッキ等の金
属膜で覆ったモデルを1個作成するだけですむ。そのた
めモデルのコストが低減する。
しかも、この金属膜と半溶融焼結法との併用により、細
かい型形状の細部にまで焼結体が行きわたり、また電着
の特徴を生かし、モデルの精度に応じて転写が可能であ
り、緻密な表面が得られる。
前記の半溶融焼結体の硬度は、Hs=35以上であり、時間
が経過すると40〜50と上昇してくる。これは通常の構造
用鋼の硬度に匹敵する。そのため、モデル表面を金属膜
で覆う方法と併用することにより、エンジニアリングプ
ラスチックの簡易金型用材料等に好適である。
〔実施例〕
実施例1 急冷凝固粉末の複合材からなる亜鉛合金粉末(アルミニ
ウム含有量22wt%で超塑性合金)を準備する。この亜鉛
合金粉末を(Zn−A−I)と称する。この粉末120gにさ
らにアルミニウム粉末30gと炭化硅素の微粉末3g加えた
割合の混合粉末を自動乳鉢により混練し、混合微粉末を
得る。この場合、時間割りで5時間,10時間,15時間,20
時間,25時間と5種類の混練時間の混合微粉末を別々に
混練して得る。混合粉末は黒色になるが、混練時間が長
い程酸化の程度が進むため、黒色が濃くなってくる。前
述の亜鉛合金粉末(Zn−A−I)と、これに前述のアル
ミニウム粉末および炭化硅素の微粉末を加えて混練した
ものの電子顕微鏡写真を参考図(イ)、(ロ)にしめ
す。
この混練による黒色粉末は、電子顕微鏡写真の比較を見
てもわかるように、一部が超微粉化していることと、一
部不完全酸化し、粒子が硬い感じと亀裂の発生している
事うかがえる。これに反して機械的練りを受けていない
方の写真をみると表面はなめらかで、全体的に柔らかい
感じがする。
この両者に硅酸塩基類の複合溶液を作用させると、黒色
粉末はpH9〜10前後で膨潤を起こしふくらんでくる。こ
れに反して機械的作用を受けていない銀灰色の粉末は、
目視では膨潤が分からない程度であり、明らかなちがい
をみせた。
このようにして得られたこれら5種類の混合微粉末を、
各々100gずつ合計500gボールミルに入れ、その中で120
分程度混合する(I)。
(I)の混合物100重量部に対して、硅酸塩類の前記複
合溶液、またはそれを活性炭でろ過した赤黄色の透明の
ろ液5重量部を希釈して加え、どろどろの泥状物とし、
2〜3時間浸したまま時々撹き混ぜる。この後、ろ過
し、再びろ過物をアルコール液中に浸し、撹拌する。こ
の混合物はしばらく放置すると粘りを生じて来る。これ
をろ過し、ろ過物を乾燥させて柔らかいさらさらの粉末
とする(II)。
(II)の混合物150gにアトマイザーで処理した銀灰白色
の亜鉛合金粉末(Zn−A−I)25gと、滑り剤ステアリ
ン酸亜鉛0.5wt%を添加し、自動乳鉢で約60分混合する
(III)。
(III)の混合物100gに鉄繊維(長さ1mm,直径50μ)、
またはチタン酸カリの繊維5〜10wt%を、上部パンチ,
下部ダイス(モデルを含む)とその受け台からなる円筒
状の充填容器に充填し、プレス圧0〜1000kg/cm2の範囲
で常温圧粉体を作る。
金型に使用するモデルについては、表面を無電解メッキ
し、この後クロメート化し(酸化膜で離型剤に相当す
る)、さらに電着Niメッキしたものを用いる。したがっ
て、モデルの外側は金属膜で覆われており、その外側は
鋼材の充填容器で囲まれ、中間体が充填体−圧粉体−焼
結体となる。
この充填容器中の圧粉体は、半密閉窒素ガス雰囲気中
で、加圧0〜150kg/cm2の範囲で、温度400〜500℃で15
分程度加熱する。この間、充填体が加圧に応じて徐々に
溶解し、モデルの細部にまで行きわたる。冷却後、この
焼結体はモデルから抜かれる。この焼結体は、モデルに
接触した面は金属膜(50〜100μ)で包まれた焼結体
で、鋳造法と焼結法の両作用を受けた半溶融焼結体とな
る。
この半溶融焼結体を旋盤で削ると、切り屑は繋がってお
り、断面は金属光沢があり、比重は約4.6で、モデルの
側面の溝にも一様に充填される。この焼結体の耐力は25
kg/mm2程度、ショア硬度Hs=35前後で、S55C鋼材の硬さ
に匹敵する。ドリルで穿孔した場合、入口および出口の
欠けはなく、亜鉛の脆さも改良された。
実施例2 実施例1で示したように、急例凝固粉末の複合材からな
る亜鉛合金粉末(アルミニウム22wt%),(Zn−A−
I)を準備する。この亜鉛合金粉末150gと、炭化硅素3g
の割合の混合粉末を自動乳鉢により混練し、混合微粉末
を得る。この場合、時間割りで5時間,10時間,15時間,2
0時間,25時間と5種類の混合時間の混合微粉末を別々に
混練して得る。混合粉末は黒色になるが、混練時間が長
い程超微粉末化、不完全酸化の程度が進むため、黒色が
濃くなってくる。
これら5種類の混合微粉末を、各々100gずつ合計500gボ
ールミルに入れ、その中で120分程度混合する(I)。
(I)の混合微粉末(100重量部)に対して、前記硅酸
塩基類の複合溶液、またはこれを活性炭でろ過した赤黄
色の透明のろ液5重量部を希釈して加え、どろどろの泥
状物とし、2〜3時間浸したまま時々撹き混ぜる。この
あと、ろ過し再びろ過物をアルコール液中に浸し撹拌す
る。この混合物は、しばらく放置すると、粘りを生じて
くる。これをろ過し、ろ過物を乾燥し、柔らかいさらさ
らした粉末とする(II′)。
(II)の混合物200gをとり、この混合物の核となる亜鉛
合金粉末(アルミニウム50wt%),(Zn−A−IIと称す
る)を60gとステアリン酸亜鉛の微粉末0.5wt%添加し、
ボールミル中で約60分程度混合する(III′)。
この混合物(III′)を充填容器に充填し、プレス圧0
〜1000kg/cm2の範囲で加圧しながら、半密閉の窒素
(N2)雰囲気下で、温度400〜500℃で15分程度加熱し、
断続的に0〜200kg/cm2の範囲で加熱する。亜鉛合金粉
末(Zn−A−II)と結合した亜鉛合金粉末(Zn−A−
I)が、加熱・加圧に応じて徐々に溶解して行き、核は
亜鉛合金粒子(Zn−A−II)で、その回りを硬度が鋼材
なみに高められた低アルミニウム含有の亜鉛合金粒子
(Zn−A−I)で包まれた型となる。
この半溶融焼結体の耐力は、30kg/mm2以上で、時間が経
過すると40以上ともなる。硬さについてはHs=35前後で
鋼材なみの値を示す。比重は約4.6で、亜鉛金属の比重
7.1より減少し軽くなり、脆さも大きく改善された。ま
た、前記混合物(III′)は、半溶融焼結体の状態にし
て使用するので、射出成形機で予め加熱・加圧で成形材
料を半溶融焼結体の状態にして金型内に射出成形するこ
とができる。
〔発明の効果〕
この発明の低融点金属焼結体の製造方法によると、亜鉛
または亜鉛を主体とする合金の粉砕時間の異なる複数種
の微粉末を混合し、かつ半溶融焼結法を採用するので、
硬度の向上が図れ、しかも転写性が良く、また表面仕上
げ加工等の後工程の省略が図れる。
この混合物は、半溶融焼結法で成形するので、鋳造法と
焼結法の両作用を受けて溶出部がプラスチックの溶融物
に近い流動性になるので、射出成形機用材料、高周波用
材料にも適し、機械部品として自動車産業,電気機械産
業等に幅広く用いることができる。
請求項(4)の方法では、半溶融焼結体と金属膜とを組
み合わせるため、普通の粉末冶金法での焼結では難しい
とされている焼結面の仕上げ等、後加工を必要としない
で、転写性良く緻密な表面を得ることができる。しかも
モデル表面の汚れが少なく、モデルの再使用が可能とい
う効果がある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】亜鉛または亜鉛を主体とする合金の粉末を
    機械的粉砕方法により粉砕し,粉砕時間の異なる複数種
    の微粉末を得る過程と、この複数種の微粉末を混合する
    過程と、この混合微粉末に未粉砕の亜鉛まはた亜鉛を主
    体とする合金の粉末を混合する過程と、この混合粉末を
    加熱および加圧して焼結する過程とからなる低融点金属
    焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記粉砕時間の異なる微粉末の混合微粉末
    100重量部に対し、珪酸塩基類の複合溶液10重量部以下
    の溶液を浸透させる請求項(1)記載の低融点金属焼結
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記未粉砕の亜鉛または亜鉛を主体とする
    合金の粉末を混合した混合粉末に、さらにセラミックお
    よび繊維の少なくとも一方を混合する請求項(2)記載
    の低融点金属焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記加熱・加圧を行うときに使用する成形
    型として、金属膜で覆ったモデルを使用する請求項
    (1)、請求項(2)または請求項(3)記載の低融点
    金属焼結体の製造方法。
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