JPH0789970B2

JPH0789970B2 - 収納家具

Info

Publication number: JPH0789970B2
Application number: JP28753586A
Authority: JP
Inventors: 宣政杉本
Original assignee: 有限会社杉本木工
Priority date: 1986-12-02
Filing date: 1986-12-02
Publication date: 1995-10-04
Anticipated expiration: 2010-10-04
Also published as: JPS63139507A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は収納部を前後に二重に形成した収納家具に関
し、特に後側の収納部は一部を缺欠してその部分に収納
箱を前後にスライド自在にしたことを特徴とするもので
ある。

（従来の技術）近年、収納部を前後に二重に形成した書棚が市販されて
いる。これは、洋服ダンスや和ダンス等の他の収納家具
に比べて書棚は奥行が浅いので、その奥行を更に深いも
のにすることが可能なところから、収納部を前後に二重
に形成して、書籍の収容能力を増加させるもので、書棚
11の底板12と天板13とを前方に張り出させ、ここに別途
形成した収納箱14を取付けてこの収納箱14を書棚11の前
側収納部としたものである。

勿論、この場合において、収納箱14の幅が書棚11の幅と
殆ど同一に形成されていたのでは、後側の収納部15が収
納箱14によって覆われてしまって、書籍を出し入れする
ことができないので、収納箱14の幅は書棚11の幅よりも
充分に狭く形成すると共に底板12と天板13との間に左右
にスライド自在に取付け、これをスライドさせることに
よって後側の収納部15の所望の箇所を開放状態にするこ
とが出来るようになっているのである。

（従来技術の問題点）第５図は従来のスライド式書棚の一例であって、前側の
収納部が書棚11の幅の三分の一の幅に形成した二個の収
納箱14、14から成っているものである。図からも明らか
なようにこの書棚11は通常のものに比べれば書籍の収容
能力が約1.6倍に増加するが書棚の前面に収納箱の一個
分に相当する欠落部分が生じ、しかもこの部分では後側
の収納部15が露出するので、全体的に高級感が無く、い
わゆる「簡易」な収納家具のイメージを与える。そのた
めこのものは書棚以外の収納家具に適用することができ
なかったのである。

（問題点を解決するための手段）本発明は後側の収納部の一部を収納箱一個分に相当する
幅だけ缺欠させて形成すると共にこの部分には、別途に
形成した収納箱を取付けるものであり、殊にこの収納箱
は他の収納箱と同一の形状とし、且つ前後にスライド自
在にして、これを後退させたときは従来のスライド式の
書棚と同じく、他の収納箱の左右へのスライドを可能に
し、また、これを前進させたときは他の収納箱と一体化
して前側の収納部の一部となり、書棚の前面が収納箱に
よって覆われるようにしたものである。即ち、この様に
することによって、書棚にタンス等の他の収納家具と同
様の高級感をもたせると共に、更にこれを、茶ダンスや
下駄箱等の他の奥行の浅い収納家具にも適用することが
できるようにしたものである。

（実施例）以下、本発明を収納家具を第１図乃至第図に基づいて具
体的に説明する。

図では収納箱の幅を収納家具の幅の四分の一とした一例
を示すものである。

即ち、図中符号１は書棚、茶ダンス、下駄箱等の収納家
具であって、このものは従来のスライド式の書棚と同じ
く後側の収納部２と前側の収納部とから成っており、後
側の収納部２の底板３と天板４が前方へ張り出していて
ここに前側の収納部が取付けられている。前側の収納部
は収納家具１の幅の四分の一の幅の三個の収納箱５から
成っており、それぞれ収納箱５には図示しないが上面と
下面とに戸車が取付けられていて、これによって底板３
と天板４にあらかじめ取付けられた走行レール６、７に
沿って左右にスライドするようになっている。後部の収
納部２は中心線の右側の四分の一の部分が缺欠して形成
されていて、この部分に別途形成した収納箱８が嵌め込
まれている。この収納箱８は前後にスライドすることを
特徴とするものであって、後部の収納部２の缺欠した部
分の底板３と天板４には走行レール９、10が前後方向に
向けて取付けられており、一方収納箱８の上面と下面に
は図示はしないが戸車が取付けられていて、これによっ
て収納箱８が前後にスライドするようになっているので
ある。また、この収納箱８は後退したときは収納箱５を
スライドさせる際の妨げにならない様に形成されている
ことは勿論として、殊に、その前面形状が他の収納箱５
のそれと同一に形成されていて、これを前進させたとき
はその前面が他の収納箱５の前面と同一線上に位置し
て、見掛け上前側の収納部の一部を構成するようになっ
ているのである。

尚、図では後側部の収納部２は中央線の右側の缺欠して
形成した一例をしめしたが缺欠する部分はもとよりこの
位置に限定されるものではないのであって、中央線の左
側であっても、或いは右端であっても何らさしつかえは
ない。要は前側の収納部を構成する収納箱のうちの何れ
か一つの収納箱の背後の部分を缺欠させ、その部分の収
納箱を後退させることができるようにしてこれを収納箱
８とすれば充分である。

ところで、図に示した実施例では、走行レール９、６は
一条としたが、第４図に示すようにこのものは前後二条
としてもさしつかえないのであり、また、収納箱５、８
は収納家具１の幅の四分の一の幅に形成したが、これ
も、三分の一或いは五分の一の幅に形成しても何らさし
つかえはない。もっともこの場合は、収納箱５は二個或
いは四個とするのである。

（作用）後側の収納部２に収納した物品を出し入れするときは、
先ず、収納箱８を後退させ、然るのち、収納箱５を横方
向にスライドさせて収納部２の所望の位置を開放状態に
するのである。

（効果）以上詳述した様に本発明は後側の収納部の一部を収納箱
５の幅と同一の幅に切欠してここに収納箱５と同一の前
面形状を有する収納箱８を前後にスライド自在に取付け
たものであって、殊に収納箱８は前面形状を前側の収納
部の収納箱５と同一に形成し、これを前進させたときに
他の収納箱５と一体化して全体で収納家具１の前面を構
成するようにしたものである。

従って、収納家具１は収納箱８を前進させておくことに
より、前面に欠落部分が無くなるうえ、収納箱８の収納
物は、この位置で、即ち前進させた位置で出し入れをす
ることができるので、これに扉を取付けることが可能と
なるのである。

その結果、この収納家具は書棚だけでなく、茶ダンスや
下駄箱等の他の家具にも同様に適用することが出来るの
である。しかもこの収納家具は収納箱８に扉を取付ける
ことにより、これを後退させた状態にしても従来のスラ
イド式書棚の様に収納物が露出することがないから高級
感を失うことがないのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す斜視図、第２図は同上
一部切欠斜視図、第３図は横断平面図、第４図は走行レ
ールの一例を示す斜視図、第５図は従来のスライド式書
棚を示す斜視図である。 1;収納家具、2;後側収納部 3;底板、4;天板 5;収納箱、６、7;走行レール 8;収納箱、９、10;走行レール

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】収納部を前後に二重に形成した収納家具に
おいて、前側の収納部は二個又はそれ以上の収納箱によ
って構成してこれを左右方向にスライド自在に取付け、
後側の収納部は一部を缺欠させて形成してその部分に別
途形成した収納箱を前後にスライド自在に取付けたこと
を特徴とする収納家具。