JPH0788591B2 - 腐食防止方法 - Google Patents

腐食防止方法

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JPH0788591B2
JPH0788591B2 JP9623587A JP9623587A JPH0788591B2 JP H0788591 B2 JPH0788591 B2 JP H0788591B2 JP 9623587 A JP9623587 A JP 9623587A JP 9623587 A JP9623587 A JP 9623587A JP H0788591 B2 JPH0788591 B2 JP H0788591B2
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和夫 廣澤
信一 河原
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、フッ化水素と有機化合物とを五ハロゲン化ア
ンチモンの存在下で反応させてフッ素化有機化合物を製
造する際の腐食防止法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題点) フッ化水素と有機化合物とを五ハロゲン化アンチモンの
存在下で反応させてフッ素化有機化合物を製造する方法
に於いて、フッ化水素と五ハロゲン化アンチモンとの共
存系が高い腐食性を有していることは知られている。こ
のため、これらの化合物の共存系と接触する金属製反応
器等の腐食を防止する方法が提案されている。例えば、
特開昭52−46004号には、五ハロゲン化アンチモンの存
在下でトリハロアルカンをフッ化水素と反応させてフッ
素化有機化合物を得る方法が記されている。それによれ
ば、五ハロゲン化アンチモンに三ハロゲン化アンチモン
を共存させることで腐食性を弱める方法が提案されてい
るが、それでも廉価な金属材料では腐食されることが記
されている。
また、本発明者等も、フッ化水素と各種の塩素化有機化
合物とを五ハロゲン化アンチモンの存在下で反応させて
フッ素化有機化合物を製造する際に、反応器をはじめと
する装置材料として、一般に常用されているオーステナ
イト系ステンレス鋼、例えばクロムが16〜20重量%,ニ
ッケルが8〜15重量%,残部が鉄及び不可避的に混入す
る元素とよりなる合金を用いたところ、液相部では激し
い全面腐食が、また気相部では局部的な全面溶解が散在
して発生する現象がみられ、長期の連続運転が不可能で
あった。
このように、五ハロゲン化アンチモンの存在下でフッ化
水素と有機化合物とを反応させる環境は腐食性が激しい
為に、これらの混合物を取扱う反応器,回収容器,或い
はこれらの各容器を接続するパイプの内面には一般に耐
食性の高い特殊な合金が使用されている。しかしなが
ら、このような耐食性の高い特殊な合金は高価であり、
装置のコストが上昇するという欠点があった。
(問題を解決するための手段) そこで、本発明者らは、一般に常用されているオーステ
ナイト系ステンレス鋼、例えばクロムが16〜20重量%,
ニッケルが8〜15重量%,残部が鉄及び不可避的に混入
する元素とよりなる合金を用いた場合であっても、この
ような材料の腐食を防止する方法について研究を重ね
た。その結果、反応原料であるフッ化水素及び有機化合
物中に含まれる水の全量が腐食性に大きな影響を与える
こと、及び該水の量を特定の範囲に制限することによっ
て上記したような材料と接触させた場合でも腐食を防止
できることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、反応器中にフッ化水素と有機化合物と
を供給して五ハロゲン化アンチモンの存在下に反応させ
る際の金属の腐食防止方法に於いて、該反応器中に供給
されるフッ化水素の量をxモルとし、フッ化水素と有機
化合物中に含まれる水の合計量をyモルとしたとき、y/
x(モル比)が4×10-5以下となるように水の量を制限
することを特徴とする金属の腐食防止方法である。
本発明において用いられる有機化合物は、五ハロゲン化
アンチモンの存在下でフッ化水素と反応してフッ素化さ
れる有機化合物であれば特に限定されない。本発明に於
いて好適に使用し得る有機化合物の代表的なものを示せ
ば例えば、塩化メチル,塩化メチレン,クロロホルム,
四塩化炭素等の塩素化メタン類;塩化エチル,1,2−ジク
ロロエタン,テトラクロロエタン等の塩素化エタン類;
1,2−ジクロロエチレン,トリクロロエチレン,テトラ
クロロエチレン等の塩素化エチレン類;1,1,1,3−テトラ
クロロプロパン等の塩素化プロパン類を挙げることがで
きる。また、五ハロゲン化アンチモンとしては、フッ素
化反応の触媒として用いられる五ハロゲン化アンチモン
が何ら制限なく使用し得る。例えば、分子式SbCl5-xFx
(但し、0≦x≦5)で表わされる化合物の一種類また
は二種類以上から成る混合物が好適に使用され、一般に
は五塩化アンチモンが最も好適に使用される。
本発明に於けるフッ化水素と有機化合物との供給割合
は、目的とするフッ素化有機化合物に応じて決定される
が、通常、フッ化水素は有機化合物に対する理論量より
も少し過剰に用いられる。五ハロゲン化アンチモンの一
定量を存在させた反応器内で連続フッ素化反応を行なう
場合において、五ハロゲン化アンチモン10モル当りフッ
化水素を少なくとも0.1モル/時間以上の流量で連続供
給する場合に特に金属製反応器の腐食が著しい。従っ
て、このような場合に本発明の効果が特に発揮される。
また、上記した有機化合物とフッ化水素の反応は、通常
60〜150℃の範囲で行なわれる。
本発明にあって、最も重要な要件は、フッ化水素と有機
化合物とを反応させる際の該フッ化水素の量とフッ化水
素及び有機化合物中に含まれる水の合計量との比を特定
の値以下にすることである。該フッ化水素の量をxモル
とし、該水の合計量をyモルとしたとき、y/x(モル
比)を4×10-5以下、好ましくは3×10-5以下になる如
く該水の濃度を制限することが必須である。y/x(モル
比)が4×10-5を超えると、連続フッ素化反応において
反応時間が約400〜1000時間以上になると、一般に常用
されるオーステナイト系ステンレス鋼が、五ハロゲン化
アンチモン及びフッ化水素の混合物によって著しく腐食
する。また、この場合、反応生成物中に未反応の原料有
機化合物が多く含まるようになり、反応効率の面からも
好ましくない。一方、y/x(モル比)を4×10-5以下に
すると、2000時間以上連続フッ素化反応を行っても、該
オーステナイト系ステンレス鋼の腐食はほとんど起こら
ない。また、反応生成物中の原料有機化合物の割合が増
加せず、反応効率の面からも好ましい。さらに、y/x
(モル比)が3×10-5以下の場合にはほとんど無水の場
合(y/xモル比≒0)と同様に反応時間が2000時間以上
になっても、該オーステナイト系ステンレス鋼はほとん
ど腐食されず特に良好な結果が得られる。
本発明に於いては、原料であるフッ化水素及び有機化合
物に含まれる水の量を上記の範囲とするためには、公知
の脱水方法が何ら制限なく採用される。例えば、フッ化
水素の脱水方法としては、電解による方法,フッ素ガス
による分解法等があり、有機化合物の脱水方法としては
蒸留法,モレキュラーシーブや塩化カルシウム等の脱水
剤による方法等が好適である。
(効 果) 以上の説明より理解されるように、本発明は、反応器中
にフッ化水素と有機化合物とを供給して五ハロゲン化ア
ンチモンの存在下に反応させる際に、該反応器中に供給
されるフッ化水素の量とフッ化水素および有機化合物中
に含まれる水の合計量とのモル比が、特定範囲となるよ
うに制限することを特徴とする金属の腐食防止方法であ
り、廉価な金属から成る反応容器や配管をはじめとする
装置材料を長期にわたって安全に使用することができ、
且つ、副次的に反応率低下を回避することができる腐食
防止方法を提供するものである。
なお、本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼のみな
らず、クロム,ニッケルおよびモリブデン成分合計が16
重量%以上であり、残部が鉄および不可避的に混入する
成分から成るあらゆる種類のステンレス鋼、例えば一般
に耐食性が最も低いとされているSUS430,SUS304やSUS31
6に対しても優れた腐食防止効果を発揮する。
(実施例) 以下、実施例により、本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
以下の実施例および比較例で試験片として用いたステン
レス鋼の供試材の化学組成を第1表に示した。これらの
試験片は、本発明で防食の対象とする金属のうち、一般
に耐食性が最も低いとされている金属材料に属する。
また、試験片の腐食率は、試験片をゴム板で軽くこすっ
て腐食生成物を除去し、水洗及びメタノール洗浄した後
に秤量し腐食減量を求め、次式によって算出した。
実施例 1 直径70mm,高さ500mm,内容積1.9のテフロンライニング
製容器に五塩化アンチモンを1.0入れ、第1表に示す
各供試材から得られた試験片〔30mm(巾)×50mm(長)
×2mm(厚)〕をテフロンひもでぶら下げ、底部よりフ
ッ化水素,1,1,1,3−テトラクロロプロパン及び塩素を夫
々19モル/Hr,5.3モル/Hr及び0.05モル/Hrの流量で供給
しながら95℃,3.7kg/cm2Gの反応条件で連続フッ素化反
応を行ない、第2表に示す時間経過後の各供試材の腐食
率を求めた。この際、該フッ化水素及び1,1,1,3−テト
ラクロロプロパン中に含まれる水の全供給量(yモル/H
r)を該フッ化水素の供給量(xモル/Hr,この場合x=1
9)で除したy/xモル比を第2表に示す如く変えた場合の
各々の腐食率を求めた。その結果を第2表に示した。
さらに、第2表に示す時間経過後の反応器内有機物の組
成を分析し、原料含有率、即ち、〔1,1,1,3−テトラク
ロロプロパン〕/〔全有機物〕(モル比)×100(%)
を算出し、上記のy/xモル比を変えた場合の、該原料含
有率への影響を調べた。その結果も第2表に示した。
第2表から明らかな様に、該y/xモル比が4×10-5以下
の場合には、2440時間後も腐食は殆ど起こらず、原料含
有率も低いままであったが、y/xモル比が4×10-5を越
えると402〜1015時間の間から腐食が急増すると共に、
原料含有率も増加した。
実施例 2 実施例1における1,1,1,3−テトラクロロプロパンをテ
トラクロロエチレンとし、フッ化水素,テトラクロロエ
チレン及び塩素を夫々15モル/Hr,3モル/Hr及び4.5モル/
Hrの流量で供給しながら、135℃,5.0Kg/cm2Gの反応条件
下で連続フッ素化反応を行なった以外は、実施例1と同
様にして腐食試験を実施した。結果を第3表に示した。
さらに、第3表に示す時間経過後の反応器内有機物の組
成を分析し、原料含有率即ち、〔テトラクロロエチレ
ン〕/〔全有機物〕(モル比)×100(%)を算出した
結果も第3表に示した。
実施例 3 実施例1における1,1,1,3−テトラクロロプロパンを1,
1,1,2−テトラクロロエタンとし、フッ化水素,1,1,1,2
−テトラクロロエタン及び塩素を夫々18モル/Hr,4モル/
Hr,0.05モル/Hrの流量で供給しながら、90℃,3.2Kg/cm2
Gの反応条件で連続フッ素化反応を行なった以外は、実
施例1と同様にして腐食試験を実施した。結果を第4表
に示した。
実施例 4 直径180mm,高さ800mm,内容積20のテフロンライニング
製容器に五塩化アンチモンを10.0入れ、フッ化水素,
クロロホルム及び塩素を夫々9モル/Hr,3モル/Hr,0.05
モル/Hrの流量で供給しながら、70℃,6.0Kg/cm2Gの反応
条件下で連続フッ素化反応を行なった以外は、実施例1
と同様にして腐食試験を実施した。結果を第5表に示し
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応器中にフッ化水素と有機化合物とを供
    給して五ハロゲン化アンチモンの存在下に反応させる際
    の金属の腐食防止方法に於いて、該反応器中に供給され
    るフッ化水素の量をxモルとし、フッ化水素と有機化合
    物中に含まれる水の合計量をyモルとしたとき、y/x
    (モル比)が4×10-5以下となるように水の量を制限す
    ることを特徴とする金属の腐食防止方法。
JP9623587A 1987-04-21 1987-04-21 腐食防止方法 Expired - Lifetime JPH0788591B2 (ja)

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AU690708B2 (en) 1994-07-01 1998-04-30 Daikin Industries, Ltd. Process for producing difluoromethane
WO2001040151A1 (fr) * 1999-11-29 2001-06-07 Daikin Industries, Ltd. Procede de production d'halogenofluorocarbones

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