JPH0788240B2 - サファイアガラスの彫刻方法 - Google Patents

サファイアガラスの彫刻方法

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JPH0788240B2
JPH0788240B2 JP1316681A JP31668189A JPH0788240B2 JP H0788240 B2 JPH0788240 B2 JP H0788240B2 JP 1316681 A JP1316681 A JP 1316681A JP 31668189 A JP31668189 A JP 31668189A JP H0788240 B2 JPH0788240 B2 JP H0788240B2
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光 三澤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本願発明は、サファイアガラス製品、例えば時計のサフ
ァイアカバーガラスなどに彫刻する方法に関する。
〔発明の概要〕
研磨されたサファイアガラス表面に、酸化鉛30〜40%、
硫化カドミウムとセレン化カドミウム10%を主成分とす
るインクを所望の形状に塗布し、次に、上記インクが塗
布されたサファイアガラスを700度C乃至1000C度で熱処
理し、その後、上記熱処理されたサファイアガラスをフ
ッ酸液に浸漬する工程とからなるサファイアガラスの彫
刻方法で、この方法により彫刻溝の表面を平滑で透過率
の高いものとすることができる。
〔従来の技術〕
従来、サファイア製品の彫刻は、時計用サファイアカバ
ーガラスなどに見られるように、レーザ光線やダイヤモ
ンド砥石で行っているのが普通である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、このような彫刻方法では、第4図に示すように
その彫刻面が粗面となり、光透過性が低いうえに美観上
も好ましいとはいえなかった。
そのために、彫刻箇所は大きく制限されて、第5図に示
すようにサファイアガラスの外周部近くにしかも小さく
彫刻するなど、サファイアガラスのデザイン幅を狭める
要因となっており、その解決が期待されていた。
本願発明は、上記問題を解決して、彫刻面が平滑で、か
つ光透過率の高いサファイアガラスの彫刻方法を提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、上記課題を解決するために種々研究した結
果、酸化鉛、硫化カドミウム、セレン化カドミウムを主
成分とするガラス用インクが、本来のインクとしての用
途を離れて、サファイアガラスのフッ酸による彫刻の際
に、これを補助剤として使用することが有効であること
を発見して、本願発明に至ったものである。
具体的には、上記インクをサファイアガラスに塗布し、
さらにこれに熱処理を加えたものをフッ酸液に浸漬する
ことにより、サファイアガラスの塗布面が溶解しやすく
なり、彫刻が可能となる。しかも、その溶解(彫刻)面
は、その平滑さが磨いたサファイアガラスの表面と比べ
てごく僅かの差にすぎないので、光透過率の低下を招く
ことがない。そして、その平滑さの違いにより、彫刻部
は光線の具合、見方により浮かし彫り風に見えたり、ま
たは、見えなくなるという微妙な効果を発揮するもので
ある。
上記目的を達成するために、本願発明が上記知見に基づ
き採用した手段は下記のとおりである。すなわち、酸化
鉛30〜40%、硫化カドミウムとセレン化カドミウム10%
を主成分とするインクを、研磨されたサファイアガラス
表面に所望の形状に塗布し、次に、上記インクが塗布さ
れたサファイアガラスを700度C乃至1000度Cで熱処理
し、その後、上記熱処理されたサファイアガラスをフッ
酸液に浸漬する工程とからなることを特徴とする。
〔作用〕
上記インクを塗布されたサファイアガラス表面は、熱処
理されることにより変質してフッ酸に浸されやすくな
り、塗布しない表面とは異質の表面となる。
そこで、上記熱処理したサファイアガラスをフッ酸液に
浸漬すると、上記インクが溶解するとともに、サファイ
アガラス表面は、インクの下のサファイアガラス表面の
みが速やかに溶解するので、彫刻溝が形成される。
このようにして形成された溝は、その表面が平滑であ
り、その平滑さは、磨かれたサファイアガラス表面と僅
かの違いをもっているため、光線の具合により浮き彫り
風に見ることができ、その光透過率も下がることがない
良好な表面を備えている。
〔実施例〕
以下、本願発明の実施例を第1図ないし第3図に基づい
て説明する。
第1図は、十分に研磨されたサファイアガラス1の表面
に、硫化カドミウム30〜40%、硫化カドミウムとセレン
化カドミウム10%を主成分とするガラス用インク2(東
華色素化学社の商品名 セラミックカラー)をスクリー
ン印刷したものの斜視図である。
このスクリーン印刷されたサファイアガラスを、電気炉
で700度C乃至1000度Cで熱処理する。この熱処理によ
り、セラミックカバーとサファイアガラスとは反応を起
こしてガラス材が変質する。
その後、熱処理したサファイアガラスをフッ酸液に浸漬
して、セラミックカラーを溶解する。そうすると、セラ
ミックカラーが溶解するとともに、セラミックカラーに
接して変質したサファイアガラス表面も溶解が進行す
る。このとき、セラミックカラーに接していないサファ
イアガラス表面もフッ酸に曝されるが、この部分は変質
していないので、フッ酸に強く溶解は進まない。
そこで、研磨されたサファイアガラス表面1には、セラ
ミックカラーを印刷した跡に深さ2ミクロン乃至3ミク
ロンの彫刻溝3が形成される。
この彫刻溝表面は、研磨したサファイアガラス表面にほ
ぼ匹敵する平滑性と光透過性を持っているので、外観の
優れた彫刻面をもったサファイアガラスを得ることがで
きる。しかも、両者の平滑性には僅かな差があるので、
光線の具合、見る方向により、その彫刻面が見えたり、
言えなかったりして浮き彫り風の外観を呈するという優
れた効果を有する。
特に、サファイアガラス製時計用カバーガラスにこの彫
刻方法を適用すれば、光透過性が落ちない溝が形成でき
るので、時計用カバーガラスは、彫刻箇所をどこにして
もその重要特性である透過率を損なうことがなくなり、
設計の幅を拡大できる効果を奏する。
また、上記インクは、当然ながら液状であるので、その
塗布はスクリーン印刷に限らず周知の種々の手段が可能
であり、自由な形状・大きさの彫刻が可能であり、彫刻
面は上述したように光透過性を損なうことがないので、
透過性の要請からくる彫刻箇所の制限がない。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本願発明のサファイアガラスの彫刻
方法を用いれば、透過度を下げることなく、自由な彫刻
形状、大きさの彫刻面が得られ、デザインの幅の拡大に
寄与するとともに、その彫刻面は浮き彫り風の外観を呈
するものであり、その効果は大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、サファイアガラスの表面にセラミックカラー
を縞状にスクリーン印刷した本発明の1工程を示す斜視
図、第2図は、第1図の工程を経て得られた本発明の製
品例を示す斜視図、第3図は、第2図の一部拡大図を示
す図である。第4図は、従来の方法で得られた彫刻溝を
示す斜視図、第5図は、従来の方法によって得られた彫
刻の場所と大きさを示す斜視図である。 1……サファイアガラス 2……セラミックカラー 3……彫刻溝 4……彫刻面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化鉛30〜40%、硫化カドミウムとセレン
    化カドミウム10%を主成分とするインクを用意する工程
    と、 研磨されたサファイアガラス表面に、所望の形状に上記
    インクを塗布する工程と、 上記インクが塗布されたサファイアガラスを700度C乃
    至1000度Cで熱処理する工程と、 上記熱処理されたサファイアガラスをフッ酸液に浸漬す
    る工程とからなることを特徴とするサファイアガラスの
    彫刻方法。
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