JPH0788057A - 調理用二重手袋 - Google Patents

調理用二重手袋

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JPH0788057A
JPH0788057A JP25900293A JP25900293A JPH0788057A JP H0788057 A JPH0788057 A JP H0788057A JP 25900293 A JP25900293 A JP 25900293A JP 25900293 A JP25900293 A JP 25900293A JP H0788057 A JPH0788057 A JP H0788057A
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glove
gloves
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silicone rubber
double
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Toru Takahashi
徹 高橋
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Dia Rubber Co Ltd
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DIA GOMME KK
Dia Rubber Co Ltd
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A41WEARING APPAREL
    • A41DOUTERWEAR; PROTECTIVE GARMENTS; ACCESSORIES
    • A41D19/00Gloves
    • A41D19/015Protective gloves
    • A41D19/01529Protective gloves with thermal or fire protection

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 断熱性、耐熱性、難燃性、耐寒性、耐水性、
耐薬品性、作業性及び耐滑性等に優れ、且つ汚れが付き
にくく、汚れが付いても汚れが落ち易い調理作業用の手
袋として有用な二重手袋を提供すること。 【構成】 断熱性を有する2枚以上の内手袋部材と液体
非浸透性フィルムからなる2枚の外手袋部材とを該外手
袋部材を内側にして積層し、該積層体の手袋の開口部以
外の外周端部を縫合一体化後、少なくとも手袋の外部表
面に縫合部分が出ない様に、これらの部材を反転させて
外手袋部材を表面に出してベース手袋を形成し、該ベー
ス手袋の最外層にシリコーンゴムからなる連続層を形成
したことを特徴とする調理用二重手袋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二重手袋に関し、更に詳
しくは、断熱性、難燃性、耐熱性、耐寒性、柔軟性、耐
水性、耐薬品性、作業性及び耐滑性等に優れる、特に、
家庭や飲食店等においての調理作業に有用な二重手袋に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、台所で使用される所謂「鍋つか
み」として広く用いられているミトン形状の手袋は、表
裏面を形成する2枚の布の間に断熱性を有する芯、綿、
毛糸等が挿入されて刺し縫われている、所謂キルティン
グで通常形成されている。そして、手袋表面を形成する
最外層には、地厚の綿布や表面がアルミ塗料で被覆され
ている布地等が用いられ、手袋の断熱性や難燃性を確保
している。又、上記の従来の手袋の形成方法としては、
図6に示す様に、親指部分のみが割れた、親指と他の四
指の部分からなる表裏2枚の大きめの手形を用意し、夫
々、裏地を内側にして外周端部を縫い合わせ、その後裏
がえし、更に手袋の開口端部の周縁部をテープ状の布を
用いて処理してミトン形状の手袋としている。
【0003】
【発明が解決しようとしている問題点】上記した従来の
「鍋つかみ」として広く用いられているミトン形状の手
袋は、最外層である表布や内挿されている芯材や綿等の
厚さが不充分であると熱の伝わりが速く断熱性に劣り、
加熱されたフライパンや皿等を持ち上げた場合に火傷を
する可能性があり危険である。一方、手袋の断熱性を高
める為には、例えば、内部に綿等を大量に入れ且つ表面
に地厚の布を用いて手袋を形成すればよいが、手袋の指
先の部分も厚くなってしまい作業性に劣るという問題が
ある。この為、物を掴み損ねたり滑ったりして、オーブ
ン料理等の際に、中に熱いものが入っている皿や鍋類を
取り落としてしまう場合があり、調理作業が中断するば
かりでなく甚だ危険である。
【0004】更に、従来の「鍋つかみ」用の手袋は表面
が地厚の綿布等の繊維からなるものである為、手袋をは
めた状態で煮汁の一杯に入った容器や、焼いたり炒めた
りした食品が入った容器を掴んだ際、煮汁等が誤って手
袋に滲み込み易く手袋が汚れるという問題がある。特
に、手袋の指先部分には2枚の手形を縫い合わせた縫い
目が存在する為、この部分から煮汁等が滲み込み内部に
浸透し、手の部分にまで達することも生じる。一方、
「鍋つかみ」用の手袋は、毎日洗濯するといった性格の
ものではなく、又、地厚に構成されているので洗濯して
も滲み込んだ煮汁等を完全に洗浄除去することは困難で
あり、一旦シミのできてしまった手袋はその後は、外見
上不衛生な印象を与えるものとなる。又、煮汁等が滲み
込んだ状態で手袋が放置された場合には、この部分にカ
ビが発生する場合があり、外見上不衛生な印象を与える
のみならず、手袋がカビや雑菌の温床となる虞があり食
品を取り扱う為の手袋として安全衛生上の問題もある。
更に、「鍋つかみ」用の手袋は、レンジ台付近に置か
れ、且つ使用の際に火で煽られることが多いが、従来の
手袋は耐熱性及び難燃性が不十分であり、指先が焦げて
しまうという問題もあった。又、手袋の焦げた部分から
内部に煮汁等が浸み込むことがある為、上記の安全衛生
上の問題も生じる。
【0005】これに対し、本発明者らが既に提案した特
公昭64−8723号公報に記載の合成ゴム又は合成樹
脂フィルムからなる最内層とシリコーンゴム最外層とを
有する主に産業用に使用されるゴム手袋は、柔軟な上に
強度が高く、且つ耐熱性及び耐薬品性に優れ、しかも手
に対する熱の伝わりが極めて遅く、家庭等における調理
用の手袋としても有用であると思われた。しかしなが
ら、上記の手袋は、内手袋と外手袋とを別々に作った
後、内手袋を外手袋内に挿入し、外手袋と内手袋とを所
要箇所で固着した構成の産業用に開発されたゴム手袋で
あり、製造するのが煩雑で困難を伴い、家庭等における
調理用の手袋としては安直には適用することは出来なか
った。
【0006】従って、本発明の目的は、上記した従来技
術の問題点を解決し、断熱性、耐熱性、難燃性、耐寒
性、耐水性、耐薬品性、作業性及び耐滑性等に優れ、且
つ汚れが付きにくく、汚れが付いても汚れが落ち易い調
理作業用の手袋として有用な二重手袋を提供することに
ある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】上記目的は以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、断熱性を有す
る2枚以上の内手袋部材と液体非浸透性フィルムからな
る2枚の外手袋部材とを該外手袋部材を内側にして積層
し、該積層体の手袋の開口部以外の外周端部を縫合一体
化後、少なくとも手袋の外部表面に縫合部分が出ない様
に、これらの部材を反転させて外手袋部材を表面に出し
てベース手袋を形成し、該ベース手袋の最外層にシリコ
ーンゴムからなる連続層を形成したことを特徴とする調
理用二重手袋である。
【0008】
【作用】本発明者は従来技術の問題点を解決すべく鋭意
研究の結果、手袋を外手袋と内手袋とからなり且つ両者
を手袋の外周部分で一体化した二重構造とし、内手袋を
断熱性を有する構成とし、外手袋の最外層をシリコーン
ゴムからなる連続層として形成して、外手袋と内手袋と
の縫合部分をシリコーンゴム層で目止めすることによ
り、従来技術の手袋の欠点が解決されることを知見して
本発明を完成した。即ち、本発明によれば、断熱性、耐
熱性、難燃性、耐寒性、耐水性及び耐薬品性に優れ、更
に、柔軟で作業性にも優れ、且つ汚れが付きにくく、汚
れが付いても汚れが落ち易い、特に、皿や鍋類の熱いも
のを掴もうとした場合や、或は冷凍食品や氷を掴む場合
等の調理作業用の手袋として実用価値の高い手袋が提供
される。
【0009】
【好ましい実施態様】次に、好ましい実施態様を挙げて
本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の二重手
袋10の1実施例を示す斜視図であり、図2(a)は図
1に示したX−X’矢視断面図であり、図2(b)は他
の例におけるX−X’部分の矢視断面図である。又、図
3〜図5は、本発明の二重手袋のベース手袋の作製方法
を説明する図であり、特に、図5(a)は、図1に示し
た手袋の縫合等した部分のA−A’矢視断面図であり、
図5(b)は他の例におけるX−X’部分の矢視断面図
である。本発明の二重手袋10は、夫々構成の異なる外
手袋Aと内手袋Bとを積層して組み合わせてなり、図1
に示されている様に、両者は手袋の外周端部及び手袋の
開口端部とで一体化されている。更に、本発明の二重手
袋10は、図2に示した様に、物等を掴む手袋の表面部
分にあたる外手袋Bの最外層がシリコーンゴムからなる
連続層で形成されており、図5に示されている様に、外
手袋と内手袋を一体化する為に縫合した部分がシリコー
ンゴムからなる連続層により目止めされていることを特
徴とする。以下、本発明の二重手袋の作製する方法につ
いて先ず説明した後、該方法により形成された本発明の
二重手袋を構成する外手袋A及び内手袋Bについて夫々
説明する。
【0010】上記の様な本発明の二重手袋10は、先ず
最初に、外手袋Bの最外層であるシリコーンゴム層を有
さない状態のベース手袋(以下単にベース手袋と称す)
を作製した後、該ベース手袋をシリコーンゴム液に浸漬
後引き上げ、乾燥及び架橋処理して外手袋の最外層であ
るシリコーンゴム連続層を形成し、その後手袋の開口部
を縫合処理することにより作製される。
【0011】ミトン形状の本発明の二重手袋を例にとっ
て更に詳細に説明すると、先ず、ベース手袋を形成する
為の同一のミトン形状の外手袋用及び内手袋用の構成部
材を夫々用意する。例えば、外手袋Aの構成部材として
は、ベース手袋を形成した後に外手袋Aの最外層として
シリコーンゴム層を形成することが出来る液体非浸透性
フィルム基材を手の甲及び手のヒラ用として2枚用意す
る。又、内手袋Bの構成部材については、例えば、断熱
性を有する不織布とこれを挟む上下の布からなる積層体
を構成し得る部材を、手の甲及び手のヒラ用として同様
に夫々2枚ずつ用意する。次に、これらの手袋の部材
を、例えば、図3(a)に示す様に、先ず、その上にシ
リコーンゴム層を形成し得る外手袋Aの構成部材である
フィルム基材を、表面側が互いに向き合う様な位置に置
く。次に、内手袋Bの構成部材については、例えば、図
3(a)に示す様に、2枚の上布を夫々上記の外手袋A
の構成部材であるフィルム基材に隣接する位置に置き、
手袋に挿入された手が接触する2枚の下布はその表面同
士が互いに向き合う様な位置に置き、且つ上記の上布と
下布との間に断熱性を有する不織布等が配置される様に
夫々積み重ねる。
【0012】次に、上記の様にして適宜に積み重ねた構
成部材の端部を揃えた後、図3(b)に示す様に、手袋
の開口部を除く外周端部を、好ましくは耐水性及び強度
に優れる糸で縫合する。更に、外手袋Aの構成部材であ
る2枚の基材の間に手を入れて反転させ、更に2枚の下
布の間に手を入れて形を整えると、内手袋Bの構成部材
の上に外手袋Aのフィルム基材が積層され、且つ開口部
を除く手袋の外周全体で縫合一体化された状態のミトン
形状のベース手袋が得られる。以上の方法によれば、図
1の矢印のA−A´の縫合等された部分は、図5(a)
に示した様に、表側表面にも裏側表面にも共に縫い目が
出ない状態で内手袋Bの構成部材と外手袋Aの構成部材
が一体化される。従って、手袋の内部表面においても縫
い目が出ることがない為、手を挿入した場合に、縫い目
がごろごろして気になったり縫い目により作業性を損な
うといったこともない。
【0013】しかし、本発明の二重手袋の作製方法は上
記の方法に限定されず、例えば、図5(b)に示す様
に、内手袋Bの構成部材の上に外手袋Aの構成部材であ
るフィルム基材を交互に積層し、上記と同様に各部材の
端部を揃えた後、手袋の開口部を除く構成部材の外周端
部を縫合する。次に、外手袋Aの構成部材である2枚の
フィルム基材の間に手を入れて反転させると、両者は一
体化されて本発明の二重手袋を形成する為のベース手袋
が形成される。この場合には、図5(b)に示す様に、
手袋の外部表面には縫い目等が出ないが、手袋内部には
縫い目が出た状態で一体化される。
【0014】次に、上記の様にして得られたベース手袋
の表面に下記の如き方法により、外手袋Aの最外層であ
るシリコーンゴム連続層を形成する。先ず、ベース手袋
を手袋製造型に装着し、この状態でシリコーンゴムの有
機溶剤溶液中に浸漬した後、これを引き上げて乾燥する
操作を所望のシリコーンゴム層の厚さが得られるまでの
所要回数繰り返し、その後、乾燥及び架橋した後に型か
らはずす。シリコーンゴム液への浸漬処理は常温付近で
行うことも出来るが、シリコーンゴムの早過ぎる架橋を
抑制する為に、常温より低い温度で行うことが好まし
い。上記の様な方法により形成される外手袋Aの最外層
であるシリコーンゴム層は連続層となり、図5(a)及
び(b)に示した様に、外手袋Aの構成部材と内手袋B
の構成部材とを一体化する為の縫合部分もシリコーンゴ
ム層で被覆されることになり、縫合部がシリコーンゴム
で完全に目止めされる。
【0015】本発明の二重手袋は、上記の様にしてシリ
コーンゴム連続層をベース手袋の表面に被覆した後、手
袋の開口端部の周縁部をテープ状の合成樹脂シート又は
布等で包んだ後、該テープと手袋端部とを刺し縫いし
て、或は接着してこれらを一体化して図1に示す様な本
発明の二重手袋を完成させる。尚、手袋が汚れた場合に
表面を水洗等する場合がある為、この場合、耐水性を有
する布や糸や接着剤等を用いるのが好ましい。
【0016】次に、上記の様にして形成された本発明の
二重手袋を構成する外手袋A及び内手袋Bについて説明
する。外手袋Aは、例えば、図2(a)に示す様に、合
成ゴム又は合成樹脂のフィルムとメリヤス編みの布地等
の基布と、その上に積層されたシリコーンゴム最外層と
からなるものが好ましい。シリコーンゴムは、高価であ
り製品のコスト面での問題があるのに加え、ゴム手袋を
形成した場合に、他のゴムや合成樹脂製のものと比べて
耐引裂性、耐摩耗性及び引張強さが十分でなく、強度的
に弱く実用性に劣るという欠点があるが、上記の構成と
することにより、かかる欠点が解消される。
【0017】しかし、これに限定されることなく物を掴
む面となる手袋の表面に当たる最外層がシリコーンゴム
からなる連続層で形成されているものであれば、いずれ
のものでもよい。例えば、外手袋Aの構成部材であるフ
ィルム基材としては、上記のメリヤス編みの布等の基布
を用いたものの他、合成ゴム又は合成樹脂からなるフィ
ルム状の基体上にシリコーンゴム層を積層したものでも
よい。例えば、図2(b)に示した様に、ウレタン樹脂
にて形成されたフィルム状基体の上にプライマー層を介
してシリコーンゴム層を積層すれば、上記と同様に、シ
リコーンゴムの特性を十分に発揮し得、しかもその強度
を高めた外手袋Aが得られる。即ち、シリコーンゴム層
は、プライマー層を介して積層されるので、基体上にシ
リコーンゴム層が確実に一体化される為、シリコーンゴ
ム層の強度は確実に補強される。
【0018】本発明において使用される合成ゴム又は合
成樹脂としては、柔軟なフィルムを形成し得るものであ
ればいずれのものでもよく、例えば、ウレタン樹脂(ウ
レタンエラストマーを含む)、軟質塩化ビニル樹脂、ブ
タジエンゴム、ニトリルゴム等が挙げられるが、とりわ
け、その上にシリコーンゴムからなる連続層を均一に形
成することが出来るウレタン樹脂、特に、ウレタンエラ
ストマーを使用するのが好ましい。又、上記の様な合成
ゴム又は合成樹脂からなるフィルムと一体化してフィル
ムを強化する基布としては、伸縮性に優れたメリヤス編
みの布地が好ましく、該基布としては、ポリアミド繊
維、ポリエステル繊維等の合成繊維からなる基布が好適
に用いられるが、この他、ガラス繊維をメリヤス編みと
したものでもよい。又、メリヤス編みの編み方について
も特に制限はなく、横メリヤスでも縦メリヤスでもよ
く、縦横に伸縮することが出来るものも用いられる 例えば、ウレタンエラストマーのフィルムの上に基布と
してメリヤス編みの布地が積層された基材は、ウレタン
エラストマーが柔軟性に富み、且つメリヤス編みの布地
が伸縮性に優れる為、無理なく一体化されメリヤス編み
の布地の伸縮性が損なわれてゴワつくことがない。又、
かかるフィルム基材上にシリコーンゴムを積層した場合
には、メリヤス編みの布地目中にシリコーンゴムが均一
に入り込んだ状態で積層される為、薄い柔軟性に優れた
シリコーンゴム層が形成されるにもかかわらず、強度的
にも十分なものが得られる。
【0019】本発明において使用されるシリコーンゴム
としては、付加架橋型、有機過酸化物硬化型及び常温硬
化型等いずれのものでもよいが、流動性に優れた液状シ
リコーンゴムが好ましく使用される。又、必要によって
は、シリコーンゴム液中に補強性シリカを配合すること
も出来るし、粘度の調整の目的で(粘度低下)、例え
ば、トルエン、キシレン、1,1,1−トリクロロエタ
ン等のシリコーンゴムと相溶性に優れた有機溶剤の1種
又は2種以上を希釈剤として用いることも出来る。
【0020】又、本発明において使用されるプライマー
としては、ビニル基含有オルガノポリシロキサン(25
℃における粘度5000cps以上)、オルガノアルコ
キシシラン、トリアリルイソシアヌレート、有機チタン
化合物、有機過酸化物、オルガノハイドロジエンポリシ
ロキサン等の1種又は2種以上を使用することが出来
る。又、これらは必要に応じ、例えば、トルエン、n−
ヘキサン等の適当な有機溶剤で希釈され、該希釈液を基
体上に塗布した後、乾燥して溶剤を揮発させることによ
りプライマー層が形成される。
【0021】上記の様な構成の外手袋Aの厚さには特に
制限はないが、例えば、上記のいずれの構成において
も、合成ゴム又は合成樹脂からなるフィルム状基体の厚
さを0.01〜0.5mmとし、外手袋A全体の厚さを
1mm以下、特に0.7mmとすれば、柔軟性に優れ且
つ強度が高いものとなる。更に、上記の様な厚さの外手
袋Aは、下地が透けて見える程度のシリコーンゴム特有
の乳白色を有し、且つ表面光沢を有する美麗なものであ
る。又、手袋を耐熱性及び難燃性等の優れた特性を十分
に発揮するものとする為には、合成樹脂フィルムの厚さ
よりもシリコーンゴム層の厚さを厚くすることが好まし
い。
【0022】上記の様な構成の外手袋Aと組み合わせて
一体化して用いられる内手袋Bの形成材料としては、断
熱性を有し、外手袋Aからの熱の伝わりが遅くなるもの
であればいずれのものも好ましく使用することが出来
る。例えば、図2(a)及び図2(b)に示した様な、
上下2枚の布の間に断熱性を有する不織布や綿が挿入さ
れたものが好ましく用いられる。従来の「鍋つかみ」用
の手袋と同様に、所謂キルティングを用いて形成しても
よい。又、内手袋Bを形成する上下2枚の布や断熱性を
有する不織布や綿等の材質や厚さは、目的に応じて適宜
に選択して使用することが出来るが、本発明の二重手袋
においては、外手袋Aの最外層が、耐熱性及び耐寒性等
に優れたシリコーンゴムで形成されており、外手袋Aの
みでもある程度の耐熱性及び耐寒性を有する為、従来の
所謂「鍋つかみ」用の手袋の場合よりも2枚の布の間に
入れる綿や不織布等の量を少なくすることが出来る。こ
の結果、本発明の二重手袋の厚さは比較的に薄い物とな
る。
【0023】本発明において、例えば、内手袋の構成材
料である上下の2枚の布として夫々次に挙げるものを使
用するのが好ましい。即ち、手袋内へ挿入された手が触
れる側の二重手袋の最内層に当たる下布には、薄手の柔
らかい綿や合成繊維或は混紡の繊維からなる布を用い、
外手袋A側の上布には、地厚の綿布等で且つカラフルな
模様を有するものを使用する。この様な態様とすれば、
手が触れる側の薄手の柔らかい下布により、手袋に手を
挿入した際にゴワついた違和感を覚えることがない。更
に、外手袋A側の地厚の模様を有する綿布等の上布によ
り、外手袋Aからの熱の伝わりが遅くなるばかりでな
く、薄い乳白色の外手袋Aを通して内手袋Bの模様が透
けて見える為、様々な模様の布を使用することにより意
匠性に優れた種々の手袋の提供が可能となる。
【0024】
【実施例】次に、図面に示す実施例に従い本発明を更に
詳細に説明する。 実施例1 先ず、ウーリーナイロン75デニールの加工糸を用いて
ラッセルの天竺編みの白色の原反を作成し、これに架橋
型ウレタン樹脂のフィルム(厚さ20μm)を接着して
伸縮性に富んだフィルム基材を形成し、これをミトン形
状の手袋の手形状裁断した。次に、綿ポプリンのワイシ
ャツ用の柔らかい布地の上に、綿及びポリエステルから
なる厚さ5mmの不織布を置き、更にこの上に野菜の模
様を描いたデニムの厚地の綿布を重ねて置いたものを裁
断して、上記の外手袋部材と同様のサイズの内手袋用の
部材とした。上記の様な外手袋部材及び内手袋部材を図
3(a)に示す様に重ねた後、手袋の外周端部をミシン
で縫合する。即ち、縫合後に反転させた場合に、最外層
がフィルム基材となり、挿入した手が触れる最内層が綿
ポプリンの柔らかい布地となり、且つ縫合部分が外に出
ない様に反転させてベース手袋とする。次に、上記の様
にして形成したミトン形状のベース手袋を、手袋製造型
に装着した後、下記の組成のシリコーンゴム液に浸漬す
る。 ・付加架橋型液状シリコーンゴムKE−1925AT* 25部 ・付加架橋型液状シリコーンゴムKE−1925BT* 25部 ・付加架橋型液状シリコーンゴムKE−1935AT* 25部 ・付加架橋型液状シリコーンゴムKE1935AT* 25部 *:以上信越化学工業(株)製 ・トルエン 70部 ・キシレン 30部 浸漬後、引き上げ、室温にて60〜90分乾燥し、次い
で120℃で60分程度の条件で架橋し、架橋後、手袋
製造型から離型する。次に、得られた手袋の開口部の外
周縁部を、テープ状のポリウレタン製の発砲シートで覆
い、該縁取りシートと共に外手袋及び内手袋を縫合し
て、これらを一体化して、図1に示す様な本発明の二重
手袋を作成した。
【0025】得られた二重手袋を用い、鉄製のフライパ
ンの柄を持ち野菜炒めをしたところ、熱さを殆ど感じる
ことなく、且つ柄が滑ることなく、自在にフライパンを
操ることが出来た。又、炎で手袋が多少煽られたが、手
袋表面に焼け焦げが出来ることはなく表面に何の変化も
見られなかった。次に、上記で得られた手袋でガスオー
ブンで焼き上がったばかりのグラタンの耐熱皿を持った
ところ、把手部分が小さいにもかかわらず、滑ることな
くしっかりと持つことが出来、且つ皿を長期間握ってい
ても殆ど熱さを感じることがなかった。又、皿を持ち運
んだ際に手袋の指先部分に中身のグラタンのバターの溶
けた部分がついたが、使用後に布巾で拭いたところ表面
及び縫い目の部分は直ちに綺麗になった。更に、手袋を
ひっくり返してみたが、内側にしみ込んだ様子もなかっ
た。
【0026】更に、上記で得られた手袋をして製氷器で
作った氷を持ってみたところ、手袋にくっつくことはな
く、且つ冷たさも殆ど感じることがなく、しっかりと握
ることが出来た。又、冷凍保存肉の塊を冷凍包丁で半分
に切断する際に、肉を押える側の手に上記で得られた本
発明の手袋をはめて作業したところ、冷たさを殆ど感じ
ることなく、且つ滑ることなく肉の塊をしっかりと押え
ることが出来、非常に作業がし易く迅速に切断すること
が出来た。使用後には手袋に肉汁がついていたので、手
袋をはめたまま洗剤を使用して手を洗う要領で手袋の表
面を洗ったところ直ちに綺麗な状態となった。この際、
洗浄後の手袋表面には水分が殆ど残っていなかった。更
に、手袋を表裏反転して見たが、内側に肉汁や水がしみ
込んでいる様子は全くなかった。
【0027】実施例2 厚さ50μmのポリウレタン樹脂フィルムの一方の表面
に、下記の組成のプライマー溶剤希釈液を塗布した後、
室温にて30分間風乾に近い状態で乾燥させる。プライマー溶剤希釈液 ・プライマーX−65−091(信越化学工業(株)製) 100部 ・酢酸エチル 50部 ・リグロイン 50部 上記のプライマー層が積層されたポリウレタン樹脂フィ
ルムを外手袋部材に使用して、実施例1と同様にしてベ
ース手袋を作成した。このべース手袋の表面に実施例1
と同様の組成のシリコーンゴム液を使用し、他も実施例
1と同様にして本発明の二重手袋を得た。上記の様にし
て得られた本発明の手袋を使用し、実施例1と同様に使
用状態を調べたところ同様な結果が得られ、本実施例の
態様においても実用性に優れる手袋が得られることが証
明された。
【0028】
【発明の効果】以上の説明した様に本発明によれば、内
手袋が断熱性を有し、且つ手袋の物等を掴む表面に当た
る外手袋の最外層がシリコーンゴム連続層で構成された
二重構造の手袋である為、手袋の指先等の縫合部分がシ
リコーンゴム層で目止めされ、シリコーンゴムの有する
優れた特性が十分に発揮された実用価値の高い手袋が提
供される。即ち、本発明により提供される手袋は、比較
的薄手の手袋であるにもかかわらず断熱性及び耐熱性等
に優れ、且つ作業性に優れ安全上非常に有用である。
又、本発明によって提供される手袋は、水のみならず油
によっても汚れにくい上に、汚れた場合には手袋表面を
水や洗浄剤等で洗い流すことも可能である為、手袋を常
に清潔な状態に保つことが出来、安全衛生上非常に有用
である。更に、本発明の手袋は、例えば、氷を掴む場合
に、或は冷凍した肉や魚や野菜等を凍ったまま掴む場合
に、これらの物が手から滑ったり、冷たさで手が痺れる
こともなく、更に、使用後には表面を水洗い等すること
が可能である為、冷凍食品等の調理の際にも便利に使用
することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二重手袋の1実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】(a)は図1のX−X´の矢視断面図であり、
(b)は他の例の手袋におけるX−X´部分の矢視断面
図である。
【図3】本発明の二重手袋の作製手順の一例を示す説明
図である。
【図4】本発明の二重手袋の作製手順の別の例を示す説
明図である。
【図5】図1のA−A´の矢視断面図である。。
【図6】従来の所謂「鍋つかみ」の構成を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
A:外手袋 B:内手袋 3:縁取りテープ 10:二重手袋

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱性を有する2枚以上の内手袋部材と
    液体非浸透性フィルムからなる2枚の外手袋部材とを該
    外手袋部材を内側にして積層し、該積層体の手袋の開口
    部以外の外周端部を縫合一体化後、少なくとも手袋の外
    部表面に縫合部分が出ない様に、これらの部材を反転さ
    せて外手袋部材を表面に出してベース手袋を形成し、該
    ベース手袋の最外層にシリコーンゴムからなる連続層を
    形成したことを特徴とする調理用二重手袋。
  2. 【請求項2】 更に手袋の内部表面にも縫合部分が表れ
    ない様にしてベース手袋が形成されている請求項1に記
    載の調理用二重手袋。
  3. 【請求項3】 外手袋部材が、合成ゴム又は合成樹脂の
    フィルム或は合成ゴム又は合成樹脂のフィルムと基布と
    からなる積層体である請求項1に記載の調理用二重手
    袋。
  4. 【請求項4】 内手袋が、薄手で且つ柔らかな下布とそ
    の上に積層された断熱性を有する芯材と該芯材の上に積
    層された地厚の上布とからなる請求項1に記載の調理用
    二重手袋。
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