JPH0787639A - 電柱への隠蔽配線方法とそれに用いる通線工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、作業性が良く、安価で繰り返し補修
の必要が無くなり、通行人の安全を確保し得る電柱への
隠蔽配線方法とそれに用いる通線工具を提供することを
目的とする。 【構成】本発明は、略Ｌ字形に折曲した中空ガイドパイ
プ１と、前記中空ガイドパイプ１の片端部に固定したリ
ール５と、前記リール５に巻かれ前記中空ガイドパイプ
１内を通して前記中空ガイドパイプ１の他端部より導出
した通線ひも４と、前記通線ひも４の端部に固定した鎖
３とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は内部に空洞部を有する電
柱に例えば地気線等の電線を配線する際に、電柱表面に
電線が露出しないようにした電柱への隠蔽配線方法とそ
れに用いる通線工具に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、図４に示すように、既に建柱され
ているコンクリート電柱２１に地気線２２を配線する場
合には、電柱２１際の地中２３に接地棒２４を埋設した
後、電柱２１表面に地気線２２を露出配線している。地
表ＧＬから１５０ｃｍの地気線２２は地気線カバー２５
で防護されているものの、冬期間における除雪作業車に
よる圧迫や悪戯等により、切断や緩みが生じている。２
７は足場ボルトである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の配線方法におい
ては、地気線２２の切断や緩み部及び地気線２２や地気
線カバー２５を止めているステンレスバンド２６の緩み
部分に通行人が触れて転倒し怪我をする事故が発生して
いる。

【０００４】一方でかかる事故を防止するために、電柱
２１の所有者は不良な地気線２２の繰り返し補修をしな
ければならないという欠点があった。

【０００５】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、作業性が良く、安価で繰り返し補修の必要が無くな
り、通行人の安全を確保し得る電柱への隠蔽配線方法と
それに用いる通線工具を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の電柱への隠蔽配線方法は、内部に空洞部を有
する電柱への配線方法であって、電線を前記電柱の表面
から内部に貫通する第１の貫通孔を介して前記空洞部に
導入すると共に、第２の貫通孔を介して導出することを
特徴とする。

【０００７】また、本発明の電柱への隠蔽配線方法に用
いる通線工具は、略Ｌ字形に折曲した中空パイプと、前
記中空パイプの片端部に固定したリールと、前記リール
に巻かれ前記中空パイプ内を通して前記中空パイプの他
端部より導出した通線ひもと、前記通線ひもの端部に固
定した錘とからなることを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】本発明の電柱への隠蔽配線方法により、内部に
空洞部を有する電柱に電線を配線する際に、電柱表面に
電線が露出しないようにすることができるため、安価で
繰り返し補修の必要が無くなり、通行人の安全を確保す
ることができる。

【０００９】また、本発明の通線工具を用いて配線する
ことにより、高所作業の危険を避けることができ、作業
性が良くなる。

【００１０】

【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。

【００１１】図１は本発明の配線方法を用いた施工図で
ある。即ち、既に建柱されている内部に空洞部１１を有
するコンクリート電柱１２に地気線１３を配線する場合
には、電柱１２際の地中１４に接地棒１５を埋設した後
に、地気線１３を電柱１２の表面から内部に貫通する上
部の足場ボルト用貫通孔１６を通して空洞部１１内に導
入する。この空洞部１１内に導入された地気線１３は地
表ＧＬ付近に開けた貫通孔１７を通して電柱１２の表面
に導出される。１８は地気線１３を電柱１２に止めてい
るステンレスバンドであり、１９は足場ボルトである。

【００１２】図２は図１を実現するための通線工具であ
る。図２において、１は略Ｌ字形に折曲した中空のガイ
ドパイプ、２は把手、３は通線ひも４の端部に固定した
鎖、４はリール５に巻かれ前記中空のガイドパイプ１内
を通して前記中空のガイドパイプ１の他端部より導出し
た通線ひも、５はガイドパイプ１の片端部に固定した巻
き取りリール、６は通線ひも捕捉工具、７は鎖の逆もど
り防止部である。

【００１３】図３は本発明の通線工具の使用方法を示す
図である。即ち、ガイドパイプ１を上部足場ボルト用貫
通孔１６から電柱１２内部に挿入し、把手２を前後に振
動させるとガイドパイプ１内の鎖３がパイプ１の傾斜と
自重により電柱１２内部に吊り下げられる。この時、巻
き取りリール５を繰り出し方向にしておくと鎖３ととも
に通線ひも４が繰り出され、鎖３は電柱１２内部を下降
する。通線ひも４のマーキングにより、鎖３が地表付近
に開けた貫通孔１７にとどくよう巻き取りリール５を操
作し、通線ひも４の長さを調節する。次に捕捉工具６を
用いて地表付近に開けた貫通孔１７に先端から挿入し
て、鎖３を捕捉する。捕捉した鎖３に地気線を接続し、
通線工具の巻き取りリール５で通線ひも４を巻き取り、
地気線の電柱内配線を終了する。

【００１４】本発明の地気線配線方法は、電柱表面に露
出配線している地気線にコンクリート電柱の空洞部分を
利用した隠蔽配線とするために、地際に新たに開けた貫
通孔と足場ボルトの貫通孔を利用することを特徴とす
る。

【００１５】また、通線工具は上記方法を実現するため
に足場ボルトの貫通孔から内部の空洞部分に通線ひもを
吊り下げる工具と、下部側の新たな貫通孔で通線ひもを
捕捉するための工具からなり、地表上２．５ｍまでの足
場ボルト用の貫通孔であれば脚立等を使用することなく
一人作業で通線出来ることを特徴とする。

【００１６】以上説明した実施例は、地気線を新設する
場合に限らず、既設設備で不良の地気線を補修する場合
にも応用ができる。

【００１７】

【発明の効果】以上述べたように本発明の配線方法及び
通線工具によれば、従来の配線方法に比べ、高所作業の
危険を避け安価で繰り返し補修が無くなり、通行人の安
全を確保できる長所がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の配線方法により地気線を配線した実施
例の側面図である。

【図２】本発明の通線工具の実施例を示す側面図であ
る。

【図３】本発明の通線工具の使用方法の一例を示す側面
図である。

【図４】従来の配線方法により地気線を配線した例を示
す側面図である。

【符号の説明】

１…ガイドパイプ、２…把手、３…鎖、４…通線ひも、
５…巻き取りリール、６…通線ひも捕捉工具、７…鎖の
逆もどり防止部。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に空洞部を有する電柱への配線方法
   であって、電線を前記電柱の表面から内部に貫通する第
   １の貫通孔を介して前記空洞部に導入すると共に、第２
   の貫通孔を介して導出することを特徴とする電柱への隠
   蔽配線方法。
2. 【請求項２】 略Ｌ字形に折曲した中空パイプと、前記
   中空パイプの片端部に固定したリールと、前記リールに
   巻かれ前記中空パイプ内を通して前記中空パイプの他端
   部より導出した通線ひもと、前記通線ひもの端部に固定
   した錘とからなることを特徴とする通線工具。