JPH0784606A - 多段断熱反応器の最適化制御方法及びその装置 - Google Patents

多段断熱反応器の最適化制御方法及びその装置

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JPH0784606A
JPH0784606A JP22481393A JP22481393A JPH0784606A JP H0784606 A JPH0784606 A JP H0784606A JP 22481393 A JP22481393 A JP 22481393A JP 22481393 A JP22481393 A JP 22481393A JP H0784606 A JPH0784606 A JP H0784606A
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JP
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reactor
catalyst
composition
inlet
neural network
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JP22481393A
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English (en)
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Shigeru Matsumoto
繁 松本
Masatoshi Yoshida
雅俊 吉田
Hideto Itagaki
秀人 板垣
Hiroshi Sugiyama
洋 杉山
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Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】触媒の劣化を短時間で計算し、オンラインで内
部モデルを簡単に修正できる多段断熱反応器の最適化制
御方法及びその装置を提供する。 【構成】第1のニューラルネットワーク10は現時刻に
おける各反応器での触媒活性と入口温度と入口組成とを
教師データを用いて学習することにより現時刻における
出口組成を推定する。第2のニューラルネットワーク2
0は入口温度と入口組成と第1のニューラルネットワー
ク10で得た出口組成とを教師データを用いて学習する
ことにより現時刻から所定時間が経過した後の出口組成
を推定する。触媒活性推定モデル部30は前記触媒活性
と入口組成と第1及び第2のニューラルネットワーク1
0,20の夫々で得た出口組成とに基づき前記所定時間
が経過した後の触媒活性を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料化学工業におい
て、特に石油の転化を行う触媒充填層を有する多段断熱
反応器の最適化制御方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料化学工業において、特に石油の転化
を行う場合に断熱型の触媒を充填した反応器(以下、断
熱反応器と称する。)が用いられる。この断熱反応器
は、触媒を用いて例えば水素の存在する中で石油を改質
あるいは分解しガソリンやPLGなどを生成する。
【0003】この場合、前記断熱反応器を運転する際
に、運転期間全体における目的物の収量や利益等の目的
関数を最大にする操作条件を予め設定して好ましい運転
条件を決定する断熱反応器の最適化制御方法が採用され
ている。
【0004】この種の断熱反応器の最適化制御方法とし
ては、断熱反応器の触媒の劣化を考慮した特開平03−
8993号公報記載の方法がある。この公報技術は、断
熱反応器の入口原料濃度と入口及び出口温度と内部温度
を物理モデルに与えて断熱反応器の触媒活性と反応混合
物の濃度の現在値を算出し、触媒活性の変化に基いて触
媒活性の未来値を予測する。次に、目標値と前記触媒活
性値の未来値を物理モデルに与えて断熱反応器の入口温
度を算出し、この入口温度に応じた制御信号を断熱反応
器に出力し、断熱反応器の制御を行うものである。すな
わち、この公知技術は一段の断熱反応器の近い未来にお
ける触媒活性を推定し、近い未来における反応器の入口
温度などの制御量を求めるものである。
【0005】これによれば、物理モデルを用いているの
で、モデルの状態量として反応器内部の状態を把握で
き、容易に未来の状態予測を行えるともに、断熱反応器
の制御を自動的に行える。
【0006】しかし、これは、一定期間における断熱反
応器の最適化制御を行うものでなかった。また、触媒の
劣化を伴う断熱反応器のモデル予測制御の論文として、
「システム制御情報論文誌33 NO12 P413 1989」があ
る。
【0007】この論文内容は、触媒反応器について、触
媒の劣化進行によらず反応転化率を一定に保つためのオ
ンライン最適化制御方式について考察したものである。
ここでは、劣化モデルを用いて近い将来の劣化因子の推
定と最適反応器温度の決定を行い、プロセスの動特性を
考慮して操作量を決定するモデル予測制御を用いた。
【0008】これにより、設定温度への追従性が向上
し、従来のオンライン制御方式に比較して、反応器のパ
フォーマンスが大幅に改善できた。しかし、これも前記
公知技術と同様に近い将来における制御量を求めるにす
ぎず、一定期間における断熱反応器の最適化制御を行う
ものでなかった。
【0009】一方、一段の断熱反応器とは別に複数の断
熱反応器を縦続接続して石油の転化を行う多段断熱型の
触媒充填層反応器(以下、多段断熱反応器と称する。)
がある。この多段断熱反応器は例えばガソリン分を多く
得ようとする場合に用いられる。
【0010】この多段断熱反応器は、触媒の劣化がある
場合に、前記一定期間における目的物の収量を最大にす
るような各断熱反応器の入口温度の時間的な変化(以
下、温度軌道と称する。)が存在することがある。この
温度軌道が予め求められるならば、所定の運転期間に最
大の利益が得られ、非常に有用である。このためには触
媒の劣化が簡単な関数で表され、かつ短時間で触媒の劣
化挙動が計算されなれけばならない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、触媒の
劣化は多くの場合に複雑な関数で表され、触媒層内で分
布を持つ。このため、触媒の劣化を計算するために多く
の時間がかかり、実際にその計算を行うのは困難であっ
た。このように多段断熱反応器の最適化制御問題に対し
て物理モデルや数学モデルである触媒の劣化モデルを用
いた場合には、かなりの時間がかかっていた。
【0012】本発明の目的は、触媒の劣化を短時間で計
算し、かつ、オンラインで内部モデルを簡単に修正でき
る多段断熱反応器の最適化制御方法及びその装置を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために下記の構成とした。本発明の多段断熱反応
器の最適化制御装置は、原料を含む入口組成物を各加熱
炉で加熱し加熱された入口組成物を各反応器内の触媒に
より反応させ目的生成物の収量を所望量に制御し、各反
応器での触媒活性をモデル化する反応器モデル部8を含
む。もちろん、目的生成物の収量が最大となるように制
御するようにしてもよい。
【0014】前記反応器モデル部8は、第1のニューラ
ルネットワーク10、第2のニューラルネットワーク2
0、触媒活性推定モデル部30とを含む。第1のニュー
ラルネットワーク10は、現時刻における各反応器での
触媒活性と入口温度と入口組成とを予め定めた教師デー
タを用いて学習することにより現時刻における出口組成
を推定する。
【0015】第2のニューラルネットワーク20は、前
記入口温度と入口組成と第1のニューラルネットワーク
10で得た出口組成とを予め定めた教師データを用いて
学習することにより現時刻から所定時間が経過した後の
出口組成を推定する。
【0016】触媒活性推定モデル部30は、前記触媒活
性と入口組成と第1及び第2のニューラルネットワーク
10,20の夫々で得た出口組成とに基づき前記所定時
間が経過した後の触媒活性を推定する。
【0017】前記第1及び第2のニューラルネットワー
ク10,20は、少なくとも入力層、中間層、出力層か
らなり、学習を行うことにより各層間の重み付けを変え
て、前記出口組成を推定する。
【0018】前記反応器モデル部8は、前記触媒の劣化
に応じて各反応器での前記入口温度を決定するようにす
る。前記反応器モデル部8は、一定期間における前記目
的生成物の収量を最大にするように触媒の劣化の時間的
な変化に応じて各反応器での入口温度の時間的な変化を
求めるようにする。また、前記反応器モデル部8は、前
記目的生成物の一定収量での運転期間を最大にするよう
に触媒の劣化の時間的な変化に応じて各反応器での入口
温度の時間的な変化を求めるようにしてもよい。
【0019】また、本発明の多段断熱反応器の最適化制
御方法は、原料を含む入口組成物を各加熱炉で加熱し加
熱された入口組成物を各反応器内の触媒により反応させ
目的生成物の収量を所望量にするように制御し、各反応
器での触媒活性をモデル化する反応器モデル手順を含
む。もちろん、目的生成物の収量が最大となるように制
御するようにしてもよい。
【0020】前記反応器モデル手順は、第1のニューラ
ルネットワーク手順、第2のニューラルネットワーク手
順、触媒活性推定モデル手順とを含む。第1のニューラ
ルネットワーク手順は、現時刻における各反応器での触
媒活性と入口温度と入口組成とを予め定めた教師データ
を用いて学習することにより現時刻における出口組成を
推定する。
【0021】第2のニューラルネットワーク手順は、前
記入口温度と入口組成と第1のニューラルネットワーク
手順で得た出口組成とを予め定めた教師データを用いて
学習ことにより現時刻から所定時間が経過した後の出口
組成を推定する。
【0022】触媒活性推定モデル手順は、前記触媒活性
と入口組成と第1及び第2のニューラルネットワーク手
順の夫々で得た出口組成とに基づき前記所定時間が経過
した後の触媒活性を推定する。
【0023】前記反応器モデル手順は、前記触媒の劣化
に応じて前記入口温度を決定するようにする。前記反応
器モデル手順は、一定期間における前記目的生成物の収
量を最大にするように触媒の劣化の時間的な変化に応じ
て各反応器での入口温度の時間的な変化を求めるように
する。また、前記反応器モデル手順は、前記目的生成物
の一定収量での運転期間を最大にするように触媒の劣化
の時間的な変化に応じて各反応器での入口温度の時間的
な変化を求めるようにしてもよい。
【0024】また、断熱反応器の最適化制御方法は、装
置を運転する際に運転期間全体における収量や利益等の
目的関数を最大にする操作条件を予め設定することによ
り好ましい運転条件を決定する。さらに、前記目的関数
には運転期間なども含まれ、この運転期間を最大にする
ための操作条件を設定してもよい。
【0025】多段断熱反応器による反応としては、例え
ば、工業的にはナフサ分を接触的に改質して改質ガソリ
ンを得るプロセスなどがある。接触改質法としては、例
えば、レニホーミング法、マグナホーミング法等があ
る。
【0026】
【作用】本発明によれば、第1のニューラルネットワー
ク手順は、現時刻における各反応器での触媒活性と入口
温度と入口組成とを予め定めた教師データを用いて学習
することにより現時刻における出口組成を推定する。第
2のニューラルネットワーク手順は、前記入口温度と入
口組成と第1のニューラルネットワーク手順で得た出力
組成とを予め定めた教師データを用いて学習することに
より現時刻から所定時間が経過した後の出口組成を推定
する。
【0027】触媒活性推定モデル手順は、前記触媒活性
と入口組成と第1及び第2のニューラルネットワーク手
順の夫々で得た出口組成とに基づき前記所定時間が経過
した後の触媒活性を推定する。
【0028】従って、各反応器の触媒の劣化に伴う出口
組成の変化を短時間で求めることができる。また、前記
反応器モデル手順は、一定期間における前記目的物の収
量を最大にするようにあるいは目的生成物の一定収量で
の運転期間を最大にするように触媒の劣化の時間的な変
化に応じて各反応器での入口温度の時間的な変化を求め
るので、多段断熱反応器の最適化制御問題に対して短時
間で最適解を求めることができる。例えば、最適解の計
算時間は従来の計算時間の数%程度で済む。さらに、オ
ンラインで内部モデルを容易に修正できる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の多段断熱反応器の最適化制御
方法及びその装置の実施例を説明する。図2は多段断熱
反応器の最適化制御装置の一例を示す構成図である。図
2に示す多段断熱反応器の最適化制御装置は、軽質ナフ
サの改質反応を行うものであり、直列に接続される6段
(塔)の断熱反応器1a〜1fを備える。各反応器1a
〜1fはラジアルフロー型の断熱反応器であり、各反応
器の前に原料の加熱源として加熱炉2a〜2f(もしく
は熱交換器)が設けられている。
【0030】原料3はナフサである。各反応器1a〜1
fは導入された原料3が反応器内の触媒層4a〜4fを
円周方向から中心方向に向かって流れる際に反応を行
う。各反応器での出口組成はC6ナフサ、ベンゼン、水
素、ガス等である。実施例の反応では、触媒として例え
ば、白金担持のゼオライド触媒を用いる。
【0031】分離器5は、各反応器によって生成された
C6ナフサ、ベンゼン、水素、ガス等から生成物6(ベ
ンゼン)を分離する。多段断熱反応器の最適化制御装置
は、図3に示すように前記各反応器1a〜1fに対応し
て反応器モデル部8a〜8fを有している。反応器モデ
ル部8a〜8fは、図示しないコンピュータ内に設けら
れており、ニューラルネットワークを用いて各反応器の
入出力関係及び将来の触媒の劣化の挙動を推定する。
【0032】すなわち、各反応器モデル部8a〜8f
は、入力された現時刻における各反応器の触媒活性、各
反応器での入口温度及び入口組成とに基づき現時刻にお
ける出口組成と現時刻からΔt後の触媒の活性とを推定
する。
【0033】なお、図3において、反応器モデル部8a
〜8fの入出力関係は反応器モデル部8a´〜8f´の
入出力関係から所定時間経過後(Δt後)の入出力関係
を示している。
【0034】図4はニューラルネットワークの結合によ
る反応器モデル部を示す図である。図4に示すように各
反応器モデル部8a〜8fは、ニューラルネットワーク
10,20と触媒活性推定モデル部30とを有する。ニ
ューラルネットワーク10,20は自己組織化機能を持
ち、様々な問題の入出力関係を表すモデルとして用いら
れる。
【0035】前記ニューラルネットワーク10は、複数
の層からなる階層ネットワーク部10aと、階層ネット
ワーク部10aの入出力に接続される学習部15とを有
する。前記ニューラルネットワーク20は、複数の層か
らなる階層ネットワーク部20aと、階層ネットワーク
部20aの入出力に接続される学習部25とを有してい
る。
【0036】ニューラルネットワーク10は、各反応器
1a〜1fの現時刻の触媒活性値αi(k)と入口温度
Ti(k)と入口組成Fi,j(k)とを予め定めた教
師データを用いて学習することにより現時刻の出口組成
Yi,j(k)を推定する。
【0037】図5は階層ネットワーク部10aを示す構
成図である。階層ネットワーク10aは、例えば、入力
層11とこの入力層11に結合する中間層12とこの中
間層12に結合する出力層13とから構成される。各層
は図中での丸印で示す複数のニューロン(セル)から構
成されている。
【0038】例えば、入力層11は、6個のセル14−
1〜14−6から構成される。中間層12は、10個の
セル14−7〜14−16から構成される。各セル14
−7〜14−16は前記入力層11内の各セル14−1
〜14−6と相互に接続される。
【0039】出力層13は、4個のセル14−17〜1
4−20から構成される。各セル14−17〜14−2
0は前記中間層12内の各セル14−7〜14−16と
相互に接続される。なお、各層内におけるセル間の結合
はない。
【0040】入力層11はi段目の反応器の1つの入口
温度Ti(k)と4つの入口組成Fi,j(k)と1つ
の触媒活性値αi(k)とを6つのセル14−1〜14
−6に入力する。ここで、iは1から6までの値であ
り、反応器1a〜1fの中のいずれかの反応器に対応す
る。
【0041】出力層13は4つのセル14−17〜14
−20の夫々から出口組成Yi,j(k)を出力するこ
とにより出口組成Yi,j(k)を推定する。各反応器
から出力される出口組成は、次の段の反応器に入力され
る。
【0042】ここで、kは時間のステップを表してお
り、ニューラルネットワーク10は入口組成Fi,j
(k)に対する同時刻の出口組成Yi,j(k)を推定
する。図4に示すようにニューラルネットワーク20
は、現時刻の入口温度Ti(k)と出口組成Yi,j
(k)と入口組成Fi,j(k)とを教師データを用い
て学習することにより現時刻からΔt経過した後の出口
組成Yi,j(k+1)を推定する。図6は階層ネット
ワーク部20aの構成を示す図である。
【0043】階層ネットワーク部20aは、例えば、入
力層21とこの入力層21に結合する中間層22とこの
中間層22に結合する出力層23とから構成される。入
力層21は、9個のセル24−1〜24−9から構成さ
れる。中間層22は、8個のセル24−10〜24−1
7から構成される。各セル24−10〜24−17は前
記入力層21内の各セル24−1〜24−9と相互に接
続される。
【0044】出力層23は、4個のセル24−18〜2
4−21から構成される。各セル24−18〜24−2
1は中間層22内の各セル24−10〜24−17と相
互に接続される。なお、各層内におけるセル間の結合は
ない。
【0045】入力層21はi段目の反応器の1つの入口
温度Ti(k)と4つの入口組成Fi,j(k)と4つ
の出力組成Yi,j(k)とを9つのセル24−1〜2
4−9に入力する。
【0046】出力層23は4つのセル24−18〜24
−21の夫々から出口組成Yi,j(k+1)を出力す
ることにより出口組成Yi,j(k+1)を推定する。
前記学習部15,25は、入力を与えたときの出力と望
ましい出力との差を減らすように階層ネットワーク部1
0a,20a内の結合の重みを変える。学習部15,2
5は、前記差がある設定値以下になるまで処理を繰り返
し行う。
【0047】この方法としては例えばバックプロパゲー
ション(誤差逆伝播法)がある。判断が入力層11,2
1から出力層13,23への信号伝播とすると、バック
プロパゲーションによる学習は、出力層13,23での
誤差を入力層11,21へ向かって伝播させることで達
成される。
【0048】図7は前記階層ネットワーク部10a,2
0a内の各セルの入出力構成を示す図である。図7で
は、入力層11,21から出力層13,23への信号伝
播を第n層のm番目のセルに着目することによりセルを
模式的に表現した。
【0049】ここで、第n層のm番目のセルの出力値を
X(n,m)とし、第n−1層のj番目のセルから第n層の
m番目のセルへの結合の重みをW(n-1,j,m)とする。図
7に示すように、各セルは、1つ前の層内のセルの出力
値X(n-1,j)に結合の重み値W(n-1,j,m)を乗算した値と
セルに固有のオフセット(しきい)値h(n,m)の総和値
Sn,mとを入力する。
【0050】セルの出力値X(n,m)は次のようにして求
められる。
【0051】
【数1】
【0052】ここでu(n,m)は第n層のm番目のセルの
内部状態であり、h(n,m)はそのしきい値である。また
fは伝達関数であり、次式が用いられる。
【0053】
【数2】
【0054】この関数は図8に示すようにS字をなして
おり、シグモイド(Sigmoid;S字型)関数と呼
ばれる。μ0はシグモイド関数の傾きであり、ここで
は、1とした。
【0055】X(n,m)の計算は、数式1により前の層n
−1のセルjからの出力値とそれがたどるであろう結合
路固有の重みの積を、層n−1のすべてのセルに対して
合計する。その値u(n,m)が注目すべきセルの内部状態
となる。これからしきい値h(n,m)を引いた値を、伝達
関数に作用させて出力値X(n,m)を得る。
【0056】しきい値h(n,m)は数式1中で考慮する
と、
【0057】
【数3】
【0058】となる。さらに数式3から−h(n,m)は、
−h(n,m)×1.0と考えれば、常に1.0を出力する
セルが結合の重み−h(n,m)で結合しているとみなせ
る。このことは、学習の段階でしきい値を変更していく
根拠を与えている。
【0059】データはこのように伝播されるが、入力層
11,21からの出力値のみは、入力層11,21に与
えた値がそのまま出力される。つまり入力層11,21
のみは、伝達関数、しきい値共に関係しない。
【0060】次に、学習部15,25による階層ネット
ワーク部10a,20aの学習は以下のように行なわれ
る。学習段階では、ある入力パターンに対してネットワ
ークを動かして得られる出力パターンをまず計算する。
その出力パターンと望ましい出力パターンとの誤差を計
算し、それを学習データとして入力層11,21のほう
へ伝播させながら、結合の重みを改善していく。望まし
い出力パターンを教師データといい、教師データが存在
する学習法を教師付き学習と呼ぶ。
【0061】学習データの与え方は、出力層13,23
のセルが戻す学習データと、それより前段の層のセルが
戻す学習データとでは異なる。出力層13,23のセル
iから戻される学習データδ(N,m)は、出力層13,2
3からの出力値と教師データを用いて、
【0062】
【数4】
【0063】となる。この出力層13,23のセルiか
ら戻される学習データを図9に示す。次にN−1層より
も前の層が戻す学習データを決定する。n層のセルmか
らn−1層のセルへ向かって戻される学習データδ(n,
m)は数式5で求める。
【0064】
【数5】
【0065】このN−1層よりも前の層が戻す学習デー
タを図10に示す。つまりn層のセルiからn+1層へ
結合している道を逆に伝ってそのセルに集まってくるn
+1層からの学習データは、結合が固有に持っている重
みをかけられて合計される。それと伝達関数の微分との
積がとられて、学習データとして扱われる。
【0066】このようにして学習データを計算すると、
次に結合の重みの修正量を次式を用いて決定する。
【0067】
【数6】
【0068】△W(n-1,j,m)(t)はn−1層のセルj
とn層のセルmの間の結合の重みに対する修正量を示
し、△W(n-1,j,m)(t−1)は前回の修正量を示す。
つまりここでは、収束計算を繰り返すから今回をtで表
すと、前回はt−1となる。ηは学習定数で収束の速さ
に関係するが、大きな値を与えたからといって、学習が
速く完了するとは限らない。
【0069】αは安定化定数であり、前回の重みの修正
量を使い、収束時の振動を抑える効果がある。その意味
で、数式6の第2項は慣性項と呼ばれる。η、αは共に
1.0以下の正の実数の範囲で適当な値を与える。
【0070】修正量が求まると、数式7により結合の重
みを修正する。
【0071】
【数7】
【0072】しきい値の修正については、前述したよう
に各セルに対して、常に1.0を出力するセルからしき
い値に相当する結合の重みをもって信号が来ていると考
える。したがって、それに対する学習データは数式4、
数式5で求められたものを使い、修正量は数式6でX(n
-1,j)を1と見なして次の式を得る。
【0073】
【数8】
【0074】したがって、修正のための式は、
【0075】
【数9】
【0076】となる。以上の手順を繰り返すと、出力層
13,23からの出力Mと教師データとの誤差が小さく
なっていく。つまり、出力層13,23の出力値と教師
データとの誤差の自乗和の極小値を与える最急降下法の
手順を示している。
【0077】図4に示す触媒活性推定モデル部30は、
前記触媒活性値αi(k)と入口組成Fi,j(k)と
ニューラルネットワーク10からの出口組成Yi,j
(k)とニューラルネットワーク20からの出口組成Y
i,j(k+1)とに基づき△t後の触媒活性値αi
(k+1)を推定する。
【0078】図3に示すように、各反応器モデル部は、
時間変化に対して、刻み時間△t後の触媒活性値αi
(k+1)を次の時間ステップの触媒活性値として入力
することにより多段断熱反応器の入出力挙動を順次推定
する。
【0079】また、前記反応器モデル部8a〜8fは、
前記触媒の劣化に応じて各反応器1a〜1fでの前記入
口温度を決定するようにする。前記反応器モデル部8a
〜8fは、一定期間における前記目的生成物の収量を最
大にするように触媒の劣化の時間的な変化に応じて各反
応器での入口温度の時間的な変化を求めるようにする。
あるいはこれとは逆に目的生成物の収量を定めて必要な
運転期間を最大とするように触媒の劣化の時間的な変化
に応じて各反応器での入口温度の時間的な変化を求める
ようにしてもよい。 <実施例の動作>次にこのように構成された装置により
実現される多段断熱反応器の最適化制御方法を図面を参
照して説明する。図11は多段断熱反応器の最適化フロ
ーチャートである。
【0080】まず、物理モデルを用いたシミュレータに
より計算された入口温度、入口組成、触媒活性と出口組
成の値を学習データ(教師データ)としてニューラルネ
ットワーク10に対して与える(ステップ101)。こ
こでは、学習データとしては、各反応器の入口温度を一
定としてシミュレーションを行った結果のデータを用い
る。
【0081】そして、ニューラルネットワーク10は学
習データすなわち(教師データ)と各反応器の実際の入
出力データとしての入口温度、入口組成、出口組成とを
比較し、出力層13,23からの出力と教師データとの
誤差が小さくなるように繰り返し学習を行なう(ステッ
プ102)。
【0082】なお、実施例では、物理モデルを用いたシ
ミュレーションを教師データ(学習データ)として使用
している。実際のプラントに適用する際には、過去に蓄
積した実プラントでの入出力データを教師データとして
用いることができ、これを用いてネットワークを構築す
る。
【0083】ここで、入口温度としては、450℃から
530℃までの温度の内の5点の温度を用いる。300
0時間までの間に50時間ごとに入口温度を用いる。そ
して、この学習により各層間の重みWが変えられ、学習
の結果としてニューラルネットワーク10が自動的に再
構成されていく(ステップ103)。
【0084】このように学習させたニューラルネットワ
ーク10を用いて学習させていない温度での出口組成を
推定させた。すなわち、オンラインでのデータの整合性
をチェックする(ステップ104)。その結果、ニュー
ラルネットワーク10は、良好に学習されていることが
確認された。
【0085】次に、ニューラルネットワーク20に対し
て上記と同様に学習を行った。学習に用いたデータは同
様に、入口温度450℃から530℃までの5点でのシ
ミュレーション結果から50時間ごとに3000時間ま
でのデータを用いる。
【0086】このように学習させたニューラルネットワ
ーク20を用いて学習させていない温度でのΔt後の出
口組成を推定させた。その結果、ニューラルネットワー
ク20は、良好に学習されていることが確認された。
【0087】次に、2つのニューラルネットワーク1
0,20を図4に示すように結合させる。この場合、Δ
t経過した後の出口組成を推定する際に操作条件だけを
用い、ニューラルネットワーク10の出口組成に基づき
ニューラルネットワーク20に必要な出口組成を求める
(ステップ105)。
【0088】さらに、触媒活性推定モデル部30は、Δ
t経過した後の触媒活性値を計算し、次の時間ステップ
での入力として用いる(ステップ106)。このように
構成されたニューラルネットワーク10,20は、入力
された触媒活性の初期値、各時刻での各段の入口温度、
各時間での1段目の入口組成に基づき、順次その時の出
口組成、Δt後の触媒活性を出力し、多段反応器の触媒
劣化に伴う組成変化を表すことができる。
【0089】なお、ニューラルネットワーク10,20
による触媒活性値の算出にあっては、時間とともに触媒
活性値の誤差が大きくなる。このため、各反応モデル部
8a〜8fは、前述した500時間毎にプラントの入出
力データを測定して、反応モデル、触媒劣化モデルを修
正する(ステップ107)。
【0090】次に、このようなニューラルネットワーク
10,20を用いて、目的組成物の出口組成を一定とす
るような各反応器の入口温度の経時変化を求める(ステ
ップ108)。
【0091】この場合、操作変数として6段の反応器の
各入口温度を用いる。ここでは、簡単のために隣り合う
反応時間の温度差はどの段間でも一定とし、1段目の反
応器の入口温度と反応器間の温度差の2変数とした。ま
た、各時刻における最適化は、各反応器の入口温度のう
ち最高のものが最低となるような条件を選定することに
よって決定した。
【0092】このようにしてニューラルネットワークに
より求められた各反応器の入口温度軌道と、物理モデル
を用いたシミュレータを用いて最適化を行った結果を比
較すると、良好な一致が見られた。
【0093】例えば、図12に物理モデルでの6段目出
口のベンゼン重量分率40%を示す。図13にニューラ
ルネットワークによる6段目出口のベンゼンの重量分率
40%を示す。
【0094】図14に6段目出口のベンゼンの重量分率
が40%一定となるように、入口温度を変化させた場合
のシミュレーション結果を示す。図15にベンゼンの重
量分率が40%一定となるように、ニューラルネットワ
ークによる入口温度軌道の結果を示す。
【0095】これらの図からもわかるように、触媒活性
値を500時間毎に修正することによりシミュレーショ
ン結果とニューラルネットワークによる探索結果とをほ
ぼ一致させることができた。
【0096】また、図16に物理モデルとニューラルネ
ットワークとに要した計算時間を示す。これにより、学
習後ににおけるニューラルネットワークによる計算時間
は物理モデルによる計算時間に対して数%(約1/4
0)程度に短縮された。
【0097】さらに、制御変数のセットポイントの変化
率等をチェックする(ステップ109)。ここで、制御
変数とは、制御対象となるプロセスに対して操作を加え
る際の入力となる変数であり、実施例では各塔の入口温
度である。また、セットポイントとは、設定値であり、
実施例では加熱炉によって制御される各塔の入口温度の
設定値である。
【0098】セットポイントのデジタル制御システム
(DCS)への出力を更新する(ステップ110)。次
に、DCSでの安定化制御を行う(ステップ111)。
このように本実施例によれば、多段断熱反応器の最適化
制御問題に対して、短時間で最適解を求めることができ
る。設計段階での最適化、運転中の短時間周期の最適化
が可能となった。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、第1のニューラルネッ
トワークを用いて現時刻における出口組成を推定し、第
2のニューラルネットワークを用いて現時刻から所定時
間が経過した後の出口組成を推定し、触媒活性推定モデ
ル部が所定時間が経過した後の触媒活性を推定する。
【0100】従って、各反応器の触媒の劣化に伴う出口
組成の変化を短時間で求められ、多段断熱反応器の最適
化制御が行える。また、前記反応器モデル手順は、一定
期間における前記目的物の収量を最大にするように触媒
の劣化の時間的な変化に応じて各反応器での入口温度の
時間的な変化を求めることができ、あるいは目的生成物
の一定収量での運転期間を最大にするように触媒の劣化
の時間的な変化に応じて各反応器での入口温度の時間的
な変化を求めることができるので、多段断熱反応器の最
適化制御問題に対して短時間で最適解を求めることがで
きる。また、オンラインで内部モデルを容易に修正でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】多段断熱反応器の最適化制御装置の一例を示す
構成図である。
【図3】ニューラルネットワークによる各反応器のダイ
ナミックモデルの構造を示す図である。
【図4】ニューラルネットワークの結合による反応器モ
デル部を示す図である。
【図5】階層ネットワーク部10aの構成を示す図であ
る。
【図6】階層ネットワーク20aの構成を示す図であ
る。
【図7】セルの入出力構成を示す図である。
【図8】シグモイド関数を示す図である。
【図9】出力層のセルmから戻される学習データを示す
図である。
【図10】n−1層よりも前の層が戻す学習データを示
す図である。
【図11】多段断熱反応器の最適化フローチャートであ
る。
【図12】物理モデルでの6段目出口のベンゼン重量分
率を示す図である。
【図13】ニューラルネットワークによる6段目出口の
ベンゼン重量分率を示す図である。
【図14】物理モデルでの1段目及び6段目出口の入力
温度軌道を示す図である。
【図15】ニューラルネットワークによる1段目及び6
段目出口の入力温度軌道を示す図である。
【図16】最適化計算の一例を示す図である。
【符号の説明】
1a〜1f・・反応器 2a〜2f・・加熱炉 3・・ナフサ 4a〜4f・・触媒層 5・・分離器 6・・生成物 8a〜8f・・反応器モデル部 10,20・・ニューラルネットワーク 10a,20a・・階層ネットワーク部 11,21・・入力層 12,22・・中間層 13,23・・出力層 14−1〜14−21・・セル 15,25・・学習部 30・・触媒活性推定モデル部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】燃料化学工業において、特に石油の転化
を行う場合に断熱型の触媒を充填した反応器(以下、断
熱反応器と称する。)が用いられる。この断熱反応器
は、触媒を用いて例えば水素の存在する中で石油を改質
あるいは分解しガソリンやLPGなどを生成する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】 第2のニューラルネットワーク手順は、
前記入口温度と入口組成と第1のニューラルネットワー
ク手順で得た出口組成とを予め定めた教師データを用い
て学習することにより現時刻から所定時間が経過した後
の出口組成を推定する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】 原料3はナフサである。各反応器1a〜
1fは導入された原料3が反応器内の触媒層4a〜4f
を円周方向から中心方向に向かって流れる際に反応を行
う。各反応器での出口組成はC6ナフサ、ベンゼン、水
素、ガス等である。実施例の反応では、触媒として例え
ば、白金担持のゼオライ触媒を用いる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】 ここで、第n層のm番目のセルの出力値
をX(n,m)とし、第n−1層のj番目のセルから第n層
のm番目のセルへの結合の重みをW(n-1,j,m)とする。
図7に示すように、各セルは、1つ前の層内のセルの出
力値X(n-1,j)に結合の重み値W(n-1,j,m)を乗算した値
とセルに固有のオフセット(しきい)値h(n,m)の総和
値とを入力する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】 学習データの与え方は、出力層13,2
3のセルが戻す学習データと、それより前段の層のセル
が戻す学習データとでは異なる。出力層13,23のセ
から戻される学習データδ(N,m)は、出力層13,
23からの出力値と教師データを用いて、
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】
【数4】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0067
【補正方法】変更
【補正内容】
【0067】
【数6】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正内容】
【0075】
【数9】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】 −1層よりも前の層が戻す学習データを
示す図である。
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 洋 千葉県袖ケ浦市上泉1280番地出光興産株式 会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料を含む入口組成物を各加熱炉で加熱
    し加熱された入口組成物を各反応器内の触媒により反応
    させ目的生成物の収量を所望量に制御する多段断熱反応
    器の最適化制御方法であって、 各反応器での触媒活性をモデル化する反応器モデル手順
    を含み、 前記反応器モデル手順は、現時刻における各反応器での
    触媒活性と入口温度と入口組成とを予め定めた教師デー
    タを用いて学習することにより現時刻における出口組成
    を推定する第1のニューラルネットワーク手順と、 前記入口温度と入口組成と第1のニューラルネットワー
    ク手順で得た出口組成とを予め定めた教師データを用い
    て学習することにより現時刻から所定時間が経過した後
    の出口組成を推定する第2のニューラルネットワーク手
    順と、 前記触媒活性と入口組成と第1及び第2のニューラルネ
    ットワーク手順の夫々で得た出口組成とに基づき前記所
    定時間が経過した後の触媒活性を推定する触媒活性推定
    モデル手順とを含む多段断熱反応器の最適化制御方法。
  2. 【請求項2】 前記反応器モデル手順は、前記触媒の劣
    化に応じて前記各反応器での入口温度を決定する請求項
    1記載の多段断熱反応器の最適化制御方法。
  3. 【請求項3】 前記反応器モデル手順は、一定期間にお
    ける前記目的生成物の収量を最大にするように触媒の劣
    化の時間的な変化に応じて各反応器での入口温度の時間
    的な変化を求める請求項1記載の多段断熱反応器の最適
    化制御方法。
  4. 【請求項4】 前記反応器モデル手順は、前記目的生成
    物の一定収量での運転期間を最大にするように触媒の劣
    化の時間的な変化に応じて各反応器での入口温度の時間
    的な変化を求める請求項1記載の多段断熱反応器の最適
    化制御方法。
  5. 【請求項5】 原料を含む入口組成物を各加熱炉で加熱
    し加熱された入口組成物を各反応器内の触媒により反応
    させ目的生成物の収量を所望量に制御する多段断熱反応
    器の最適化制御装置であって、 各反応器での触媒活性をモデル化する反応器モデル部
    (8)を含み、 前記反応器モデル部(8)は、現時刻における各反応器
    での触媒活性と入口温度と入口組成とを予め定めた教師
    データを用いて学習することにより現時刻における出口
    組成を推定する第1のニューラルネットワーク(10)
    と、 前記入口温度と入口組成と第1のニューラルネットワー
    ク(10)で得た出口組成とを予め定めた教師データを
    用いて学習することにより現時刻から所定時間が経過し
    た後の出口組成を推定する第2のニューラルネットワー
    ク(20)と、 前記触媒活性と入口組成と第1及び第2のニューラルネ
    ットワーク(10,20)の夫々で得た出口組成とに基
    づき前記所定時間が経過した後の触媒活性を推定する触
    媒活性推定モデル部(30)とを含む多段断熱反応器の
    最適化制御装置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2のニューラルネットワ
    ーク(10,20)は、少なくとも入力層、中間層、出
    力層からなり、学習を行うことにより各層間の重み付け
    を変えて、前記出口組成を推定する請求項5記載の多段
    断熱反応器の最適化制御装置。
  7. 【請求項7】前記反応器モデル部(8)は、前記触媒の
    劣化に応じて前記各反応器での入口温度を決定する請求
    項5記載の多段断熱反応器の最適化制御装置。
  8. 【請求項8】 前記反応器モデル部(8)は、一定期間
    における前記目的生成物の収量を最大にするように触媒
    の時間的な劣化に応じて各反応器での入口温度の時間的
    な変化を求める請求項5記載の多段断熱反応器の最適化
    制御装置。
  9. 【請求項9】 前記反応器モデル部(8)は、前記目的
    生成物の一定収量での運転期間を最大にするように触媒
    の劣化の時間的な変化に応じて各反応器での入口温度の
    時間的な変化を求める請求項5記載の多段断熱反応器の
    最適化制御装置。
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