JPH0783831A - 発光測定装置 - Google Patents

発光測定装置

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JPH0783831A
JPH0783831A JP23143193A JP23143193A JPH0783831A JP H0783831 A JPH0783831 A JP H0783831A JP 23143193 A JP23143193 A JP 23143193A JP 23143193 A JP23143193 A JP 23143193A JP H0783831 A JPH0783831 A JP H0783831A
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宏彰 植松
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中島  隆
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 発光検出手段Sと、この発光検出手段に試料
の発光を導入する受光部1と、この受光部の外周面に沿
って移動自在な中空状遮光部材3と、上記受光部の光通
路10を常時は閉塞し発光測定時に開放する開閉自在な
シャッター2と、測定試料4が収容され上記光通路10
に開口部5を対向させて配置される容器6とを備えてな
る発光測定装置Aである。 【効果】 発光測定時あるいは非測定時にかかわらず、
外光や迷光が発光検出手段の受光部に侵入することが防
止でき、高度な測定精度を有する発光測定装置を提供で
きる。また、遮光ケースを不要にでき、装置自体を小型
化、低価格にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生物発光、化学発光な
どを利用した試料中の生体成分の測定法における最適な
発光測定装置に関するものであり、医学、薬学、生化学
などの分野において利用される。
【0002】
【従来の技術】近年生体成分の測定や、特定物質の検出
を高感度で検出する方法として発光法が広く利用されて
いる。例えば発光法による生体成分の分析を行う場合、
血液、尿、喀たんなどに含まれる微量な物質が発する微
弱な発光を測定する。その際、測光においては外光が装
置内へ侵入すると測光精度が低下するので、外光の侵入
を極力抑止させる必要がある。
【0003】上記外光の侵入を防止できる装置として、
例えば図5の模式断面図に示すように、光検出手段Sと
試料容器6を遮光ケースBで覆い、即ち発光測定装置全
体を遮光体で完全に覆い外光を遮蔽したものが知られて
いる。ところが、上記構成の装置で発光測定する場合、
遮光領域が広いために外光の遮光が比較的困難であり、
又、遮光構造が大がかりとなって設備費用が高くつくと
いう問題があった。
【0004】また、発光測定装置を局所的に遮光するこ
とも知られている。例えば図6の模式断面図に示すよう
に、光検出手段Sに遮光ケースBを一体に形成し、受光
部1と容器6とを遮光体で遮蔽してなる発光測定装置が
知られている。しかしながら、上記遮光ケースを必要と
するいずれの発光測定装置においても、容器6を遮光ケ
ース内に出し入れする際、その出し入れ口より外光が遮
光ケース内に入り、光検出手段Sの受光素子が直接外光
を受けるようになり、その結果、受光素子が劣化し、そ
の機能を壊されることがある。しかも、上記局所的に遮
光体で覆って測光する装置の場合、一回の測定毎に遮光
ケース内に容器を出し入れせねばならず面倒であり、ま
た、容器の開口部を受光部の相対位置に正確にセットす
ることが困難で、セットに非常に手間がかかり非効率的
であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような外部から
の光による不都合を防止するため、遮光ケースを二重構
造にした装置は、外光を効果的に遮蔽できるが、例えば
マイクロプレート状容器等を用いて複数の測定試料を行
う場合、測定対象外の試料から発生される発光(迷光)
が、発光検出手段の受光部内へ侵入して測定ノイズとな
り、測定精度が低下する問題があった。本発明の目的
は、上記従来の発光測定装置が有する問題を一挙に解決
し、発光測定時あるいは発光測定しない時にかかわら
ず、外光や迷光が発光検出手段の受光部に侵入すること
が防止でき、高度な測定精度を有する発光測定装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の発光測定装置は、発光検出手段と、この発
光検出手段に試料の発光を導入する筒状受光部と、この
筒状受光部の外周面に沿って移動自在な中空状遮光部材
と、上記筒状受光部の光通路を常時は閉塞し発光測定時
に開放する開閉自在なシャッターと、測定試料が収容さ
れ上記筒状受光部に開口部を対向させて配置される容器
とを備えてなるものであり、望ましくは発光検出手段
が、発光を光電変換する手段と、この光電変換値から発
光量を計測する手段とからなるものである。
【0007】
【作用】本発明の発光測定装置は、受光部の光通路を常
時は閉塞し、発光測定時に開放する開閉自在なシャッタ
ーを設けているので、発光測定を行わないときに、外光
が発光検出手段に侵入することが防止される。したがっ
て、受光素子が外光に遭遇することが無くなり、その劣
化が防止できるようになる。また、装置全体を遮光した
り、装置に一体に形成され局部的に遮光する遮光ケース
が不要になり、測定試料を収容した容器の入れ替えが容
易になる。また、遮光ケースが不要になるので、容器の
載置位置が簡単に定まり、容器を受光部の相対位置に容
易にかつ正確にセットできるようになる。
【0008】また、遮光手段として、上記受光部の外周
面に沿って移動自在な中空状遮光部材を設け、発光測定
時に上記中空状遮光部材を移動させて、受光部と容器と
の間隙を覆うようにしたので、発光測定時に、外光が光
通路に侵入することが効果的に防止できる。また、マイ
クロプレート状容器等を用いて複数の測定試料を行う場
合でも、迷光が受光部内へ侵入することが防止される。
【0009】さらに、本発明の発光測定装置は、受光部
の光通路を遮断するシャッターと、この受光部と容器と
の間隙を遮蔽する中空状遮光部材とよりなる簡単な構成
の遮光構造を形成したので、遮光ケースを不要にでき、
装置自体を小型化できるようになる。
【0010】
【実施例】以下、実施例を示す図面に基づき本発明をよ
り詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限
定されるものでないことはいうまでもない。図1は、本
発明の発光測光装置の一実施例を示す模式断面図であ
る。同図において、Aは発光測光装置を示し、発光検出
手段Sと、この発光検出手段に試料の発光を導入する受
光部1と、受光部1の外周面に沿って移動自在な中空状
遮光部材3と、上記受光部の光通路10を常時は閉塞し
発光測定時に開放する開閉自在なシャッター2と、測定
試料4が収容され上記光導通路に開口部5を対向させて
配置される容器6とを備えている。上記シャッター2
は、シャッター駆動機構8に、中空状遮光部材3は、遮
光部材駆動機構9にそれぞれ連結されている。
【0011】発光検出手段Sは、試料の発光を検出しそ
の量を計測できるものであればよく、従来公知の装置が
使用できる。本発明では、微弱光を高感度に検出できる
受光素子11として、例えば光電子増倍管などを用いる
光電変換する装置と、この変換値から光量を計測する装
置、例えばフォトンカウンターとを組合せた装置が好適
に使用できる。
【0012】受光部1は、筒状体のような中空部材より
なり、発光検出手段Sの一端面に中空部材を一体にまた
は別体のものを接合して外方向へ突出されており、その
中空部を光通路10として、上記受光素子11に試料の
発光を導くものである。上記受光部の断面形状は、特に
限定されるものではなく、円形、三角形、四角形等の多
角形等が使用できる。本発明では、受光部として容器の
開口部形状に相似形とすることが好ましく、通常は円筒
部材が使用される。この中空部材の材質は、試料の発光
を吸収しないものであれば特に限定されるものではな
く、例えばアルミニウム、ステンレスなどが好適に使用
される。
【0013】シャッター2は、上記実施例においては、
上記発光検出手段Sと受光部1との接合部に形成される
間隙に挿通され、上記受光部1の光通路10を開閉でき
る構成とされているが、本発明では、光通路10を開閉
できる構成であればいずれの構成でもよい。例えば、写
真機のシャッターや絞り機構のような構造であってもよ
い。また、シャッターを挿通する間隙は、受光部に形成
してもよい。このようなシャッター2としては、例えば
上記間隙とほぼ同じ大きさで、かつ、間隙に挿通できる
幅と厚みをもつ平板状のものが挙げられる。このシャッ
ターには、上記受光部の断面形状と相似形で、ほぼ同じ
大きさの孔が形成してある。このシャッターを光通路1
0に対して垂直方向に移動させて、上記孔を光通路10
上に位置させると、光通路を開放できる。このシャッタ
ー2の材質は、光を遮蔽出来るものであれば特に限定さ
れるものではなく、例えばステンレス、アルミニウム、
鉄板などの金属が好適に使用される。なお、このシャッ
ター2の表面は、光を吸収できる黒色とすることが好ま
しい。
【0014】シャッター2には、シャッター駆動機構8
が連結されている。このシャッター駆動機構8の作動に
よって、シャッター2は光通路10に対して軸方向(矢
印方向)に移動されるようになる。なお、上記シャッタ
ー駆動機構8には、発光検出手段Sに振動を与えない、
例えばステッピングモータによるステップ数での制御等
の機構を備えるようにすることが望ましい。
【0015】本発明では、シャッター2を挿通するため
に設けられる間隙から外光が受光素子11に入るのを防
ぐため、Oリング12によるシールを設けたり、シャッ
ター及び駆動機構全体を遮光することが好ましい。この
構成とすることによって、外光の遮光がより効果的にな
される。
【0016】遮光部材3は、遮光性中空部材よりなり、
上記受光部1の外周面を長手方向に移動自在、好ましく
は摺動自在に嵌合されている。この遮光部材の材質は、
光を遮蔽出来るものであれば特に限定されるものではな
く、ステンレス、アルミニウムなどが好適に使用され
る。なお、この遮光部材3の内面は、光を吸収できる黒
色とすることが好ましい。この中空状遮光部材3は、遮
光部材駆動機構9に連結されている。この遮光部材駆動
機構9の作動によって、遮光部材3は受光部の外周面に
沿って、軸方向(矢印方向)に移動されるようになる。
【0017】容器6としては、測定試料を収容できる穴
状開口部5を有するものであればよく、少なくとも1箇
所に上記開口部5を有するものが使用できる。例えば容
器が複数の穴状開口部を有するマイクロプレートであれ
ば、容器の入替えの手間が省けるので好適に使用でき
る。上記容器は、測定ラックに少なくとも1個を保持さ
せて使用してもよい。上記容器及び測定ラックは、透明
や色付きのものが使用できるが、複数の開口部を近接し
て有する場合、他の試料からの迷光を抑制する為に色付
き、特に黒色とすることが好ましい。
【0018】上記容器の穴状開口部5には、測定対象の
試料及び生体成分測定用試薬等が収容される。試料中の
生体成分は、試薬等と反応して発光し、この発光は上記
開口部を通して容器の外部へ放射されるようになる。
【0019】本発明の発光測定装置は、発光測定を行わ
ないときは、図1に示すように、シャッター2が光検出
手段Sの受光部1の光通路10を閉塞しているので、例
えば測光装置全体の2次遮光が不十分な場合でも、外光
が上記間隙7から光検出手段Sの受光部1に侵入するこ
とが防止され、受光素子が劣化したり壊れることが防止
される。
【0020】上記状態から発光測定を行うときは、測定
試料4を収容した容器6が、発光検出手段Sの受光部1
と容器の開口部5が対向する所定の位置に置かれる。こ
のとき、受光部1と容器6との間に間隙7が形成され
る。発光測定時に、遮光部材駆動機構9を作動させる
と、受光部1の外周面に保持されている中空状遮光部材
3が、軸方向下方(矢印方向)へ摺動して、図2に示す
ように、少なくとも受光部1と容器6との間隙7が該中
空状遮光部材3で覆われ、上記間隙7が遮光されるよう
になり、外光が光検出手段Sの受光部1に侵入すること
が防止される。
【0021】一方、シャッター駆動機構8を作動させる
と、シャッター2が矢印方向に移動されて、受光部1の
光通路10が開放されて、図2に示すように、測定試料
4の発光Lが発光検出手段Sに導入されるようになる。
【0022】上記発光検出手段Sに導入される発光は、
受光素子で検知され、図示しない光電子増倍管装置と、
この変換値から光量を計測するフォトンカウンター装置
によって、その光量が測定される。
【0023】上記発光測定において、複数の穴状開口部
を有するマイクロプレートを容器とした場合であって
も、間隙7が遮光されるので、測定対象外の試料からの
発光(迷光)が受光部内へ侵入することが防止され、測
定ノイズの発生がなくなる。
【0024】このように、発光測定時あるいは発光測定
しない時のいずれの場合においても、外光が発光検出手
段の受光部に侵入することが防止できる。また、発光測
定時には、迷光が発光検出手段の受光部に侵入すること
が防止できる。したがって、装置全体の2次遮光が不十
分であっても、外光や迷光が発光検出手段の受光部に侵
入することが防止でき、受光素子の劣化、測定ノイズの
発生が無くなる。また、遮光ケースが不要であるので、
容器を正確にセットできる。したがって、発光の測定精
度を大幅に高めることができる。さらに、簡単な構成か
らなる遮光構造を形成して遮光ケースを不要にするの
で、装置を小型化でき、また、装置の製造コストを低下
できる。
【0025】なお、上記発光測定時に、シャッター駆動
機構8を先に作動させるようにすると、受光部1と容器
6との間隙7が遮光されていない状態で、光検出手段S
の受光部1の光通路が開放されるので、該光通路内に外
光や迷光が侵入して、受光素子を劣化させたり測定ノイ
ズとなり、測定精度を低下させることがある。したがっ
て、本発明においては、シャッター駆動機構8は、上記
遮光部材駆動機構9の作動と同時または作動後に作動さ
せることが好ましい。
【0026】また、本発明の発光測定装置においては、
上記外光を高度に遮光するために、次に示す構成とする
ことが好ましい。即ち、上記遮光部材を筒状受光部の外
側に摺動可能に嵌合させることである。しかしながら、
この摺動可能な嵌合においても、未だ微小な隙間が存在
するので、より高精度の測光を要する場合には、この隙
間から侵入する光を遮断する必要がある。
【0027】図3は、そのような遮光構造の一例を示す
模式断面図であり、図3(a)は、遮光部材3の下端部
に柔軟な遮光性環状合成樹脂部材14を取着する構成と
した遮光構造を示し、図3(b)は、容器6の開口部5
の外周に環状溝15を形成し、この環状溝15に遮光部
材3をゆるやかに嵌合させる構成とした遮光構造を示し
ている。特に、後者の遮光構造であれば、光検出手段と
容器との位置決めがより確実なものになり、測定精度が
さらに向上するので好ましい。なお、上記環状溝15
は、試料容器を保持する測定ラック上面の容器外周に形
成してもよい。
【0028】さらに、本発明の装置では、前記容器また
は容器を保持する測定ラックを、例えばコンベア等の移
動する台上に載置させる構成とすると、連続的に試料の
測光ができるようになり、作業効率を向上させることが
できて好ましい。
【0029】(実験例)以下に本発明の実験例を示し、
より具体的に説明する。 実験例1 図1の構成の発光測定装置を用いて、発光測定しない時
の外光の侵入程度を、フォトンカウンティング法により
測定した。このとき、発光測定装置は、シャッター2に
よって光通路10は閉塞状態とされ、遮光部材3は受光
部上方に位置させる状態とした。外光として、40W室
内蛍光灯を4mの距離に点灯させた場合、10W電球を
2mの距離に点灯させた場合、両者を同時に点灯させた
場合の各条件でシャッターによる遮光性の効果を確認し
た。結果は表1に示す通りであった。
【0030】
【表1】
【0031】上記表1から明かなように、実施例の装置
によれば、シャッターによって外光を完全に遮断できる
ので、発光測定時以外は、シャッターを閉塞の状態にし
ておけば2次遮光をする必要性はない。
【0032】実験例2 アルカリフォスファターゼを触媒とする安定化ジオキセ
タンを測定試料とし、この化学発光を、受光素子として
光電増倍管を用いてフォトンカウンティング法により測
定した。
【0033】この実験例では、図4に示す発光測定装置
を用いた。なお、この図4には、シャッター構造の詳細
を図示していないが、図1に示すシャッター構造と同じ
構造を形成している。発光測定装置A1は、先端に外径
14mm、内径7mmの円筒形の受光部1を有する発光
検出手段S1と、この受光部1の外周面に移動可能に嵌
合され、遮光部材駆動機構9により軸方向(矢印方向)
に摺動する円筒状遮光部材3と、上記測定試料4を収容
し上記受光部1に穴状開口部(口径7mm)5を対向さ
せる1ウェルマイクロプレート6と、上記マイクロプレ
ートを保持する測定ラック13とより構成されている。
なお、該測定ラック13の上面には、保持されるマイク
ロプレート6の開口部5と同心の環状溝15が形成され
ている。また、上記測定ラック13は、長手方向へ移動
するベルトコンベアC上に載置されている。
【0034】上記化学発光の測定は、次のようにして行
われた。マイクロプレート6の穴状開口部5が、発光検
出手段Sの受光部1と同軸上に一致されるようにセット
され、遮光部材駆動機構9によって、受光部1の外周に
重ねて保持された遮光部材3が矢印方向へ移動され、上
記受光部1の先端部1aとマイクロプレートの開口部5
との間に形成される間隙7を覆うとともに、該遮光部材
3の下端部を、上記環状溝15の底面に密着するように
ゆるやかに嵌合させた。ついで、シャッター駆動機構8
によりシャッター2が移動されて開放状態になった後、
受光素子で使用される光電子増倍管を作動させて、マイ
クロプレート6に収容されている測定試料4中の安定化
ジオキシセタンの化学発光Lを受光部1へ導入させて、
フォトンカウンティング法によって測定した。
【0035】測定終了後は、上記シャッター駆動機構8
によりシャッター2が元の位置に移動されて、受光部1
の光通路が閉塞され、また、遮光部材駆動機構9によつ
て遮光部材3が受光部1の元の位置に移動される。一
方、測定ラック13を載置したベルトコンベアCは一方
向(矢印方向)へ移動されて、次の測定試料が収容され
たマイクロプレートの容器が、上記と同様にして開口部
5が受光部1と同軸上に一致するようセットされ、試料
の化学発光が順次測定された。
【0036】なお比較例として、上記間隙を遮光しない
構成のもの(比較例1)、図6で示す局部的に遮光する
構造を形成したもの(比較例2)で、上記と同じ試料の
化学発光がそれぞれ測定された。この結果は、表2に示
す通りであった。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明の装置によれば、発光測定を行わ
ないときは、シャッターによって、また、発光測定時
は、遮蔽部材によって、発光検出手段の受光部を遮断す
る簡単な遮光構造を形成するだけで、外光または測定対
象外の試料からの迷光が発光検出手段に侵入することが
効果的に防止される。外光が発光検出手段内に侵入する
ことが防止されるので、侵入する外光によって発光検出
素子が劣化することが無くなる。また、発光測定時に
は、光検出手段の受光部と容器との間隙を十分に遮光で
きるので、測定ノイズが生じることがなくなる。
【0039】このように、発光測定時あるいは発光測定
しないときにおける外光や迷光が、受光部の光通路に侵
入することが防止でき、光検出手段の受光素子の劣化や
測定ノイズを無くし、また、容器を正確にセットできる
ようになるので、発光の測定精度を大幅に向上させるこ
とができる。
【0040】また、遮光ケースを不要にできるので、装
置自体を小型化でき、低価格にできる。さらに、本発明
の装置によれば、容器として複数の穴状開口部を有する
マイクロプレートが使用でき、さらに、移動手段上に搭
載させて、各容器に収容した試料を次々に測定できるよ
うになり、測定効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による発光測定装置を示す模
式部分断面図である。
【図2】発光測定時のシャッターおよび遮光部材の動作
を説明する模式部分断面図である。
【図3】容器と遮光部材との隙間を遮光する構造を示す
模式断面図である。(a)は遮光部材の下端部に柔軟な
遮光性環状合成樹脂部材を取着した例を示し、(b)は
容器外周に形成した環状溝に遮光部材をゆるやかに嵌合
させた例を示す。
【図4】本発明の他の実施例による発光測定装置を示す
模式部分断面図である。
【図5】従来の発光測定装置の遮光構造を示す模式断面
図である。
【図6】従来の他の発光測定装置の遮光構造を示す模式
断面図である。
【符号の説明】
A 発光測光装置 S 発光検出手段 1 受光部 2 シャッター 3 中空状遮光部材 4 測定試料 5 開口部 6 容器 7 間隙 8 シャッター駆動機構 9 遮光部材駆動機構 10 光通路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光検出手段と、この発光検出手段に試
    料の発光を導入する筒状受光部と、この筒状受光部の外
    周面に沿って移動自在な中空状遮光部材と、上記筒状受
    光部の光通路を常時は閉塞し発光測定時に開放する開閉
    自在なシャッターと、測定試料が収容され上記筒状受光
    部に開口部を対向させて配置される容器とを備えてなる
    発光測定装置。
  2. 【請求項2】 発光検出手段が、発光を光電変換する手
    段と、この光電変換値から発光量を計測する手段とから
    なるものである請求項1記載の発光測定装置。
JP5231431A 1992-12-29 1993-09-17 発光測定装置 Expired - Fee Related JP2936973B2 (ja)

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