JPH0783621A - 真珠の巻きの厚み測定方法 - Google Patents
真珠の巻きの厚み測定方法Info
- Publication number
- JPH0783621A JPH0783621A JP5258827A JP25882793A JPH0783621A JP H0783621 A JPH0783621 A JP H0783621A JP 5258827 A JP5258827 A JP 5258827A JP 25882793 A JP25882793 A JP 25882793A JP H0783621 A JPH0783621 A JP H0783621A
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- JP
- Japan
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- pearl
- supersonic
- wave
- ultrasonic
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- Granted
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- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、真珠に於ける真珠層の巻き
の厚みを高精度にしかも迅速に測定することにあるが、
同時に、熟練を必要としないこと、測定コストも低減で
きること、及び作業者に対する安全性も確保することが
できる。 【構成】 超音波探傷器もしくは超音波を利用した同等
の機器を使用して測定対象の真珠に超音波を発信し真珠
からの反射波を受信して、受信波のうち、真珠の表面か
らの反射波と、真珠層と核との境界面からの反射波との
時間差、または位相差に基づいて真珠の巻きの厚みを測
定できるように構成する。
の厚みを高精度にしかも迅速に測定することにあるが、
同時に、熟練を必要としないこと、測定コストも低減で
きること、及び作業者に対する安全性も確保することが
できる。 【構成】 超音波探傷器もしくは超音波を利用した同等
の機器を使用して測定対象の真珠に超音波を発信し真珠
からの反射波を受信して、受信波のうち、真珠の表面か
らの反射波と、真珠層と核との境界面からの反射波との
時間差、または位相差に基づいて真珠の巻きの厚みを測
定できるように構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真珠の品質区分の重要項
目である通称巻きと呼ばれる真珠層の厚みをより正確に
非破壊測定する方法に関するものである。
目である通称巻きと呼ばれる真珠層の厚みをより正確に
非破壊測定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】真珠は周知のごとく、核と呼ばれる球体
の物質の表面に、真珠層が積層して構成されている。核
は貝殻を球形に研磨したものであるから、その主成分は
カルシュウムであり、真珠層の部分もカルシュウムの結
晶によって構成されている。真珠層の厚みは巻きと呼ば
れ、巻きの厚みは真珠の価値を決定する重要な項目であ
るにもかかわらず、今まで有効な非破壊測定方法が確立
されていなかった。唯一行われていたのは真珠のレント
ゲン写真を撮影し、真珠層と核との僅かな映像の濃度差
によってそれらの境界を求めて巻きの厚みを計るという
やり方であった。
の物質の表面に、真珠層が積層して構成されている。核
は貝殻を球形に研磨したものであるから、その主成分は
カルシュウムであり、真珠層の部分もカルシュウムの結
晶によって構成されている。真珠層の厚みは巻きと呼ば
れ、巻きの厚みは真珠の価値を決定する重要な項目であ
るにもかかわらず、今まで有効な非破壊測定方法が確立
されていなかった。唯一行われていたのは真珠のレント
ゲン写真を撮影し、真珠層と核との僅かな映像の濃度差
によってそれらの境界を求めて巻きの厚みを計るという
やり方であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術による巻きの
厚みの測定方法では、品質の高い巻きの厚みが厚い真珠
ほど、真珠層と核との境界の映像が不鮮明になり、熟練
した測定者でないと境界線を決めるのが困難であった。
しかも、個々の真珠のレントゲン写真を撮影し、フィル
ムを現像しなければ結果が得られないという、多大な時
間と高いコストを要するという問題があった。また、レ
ントゲンを使用する為、人体に害を及ぼす危険性もあっ
た。
厚みの測定方法では、品質の高い巻きの厚みが厚い真珠
ほど、真珠層と核との境界の映像が不鮮明になり、熟練
した測定者でないと境界線を決めるのが困難であった。
しかも、個々の真珠のレントゲン写真を撮影し、フィル
ムを現像しなければ結果が得られないという、多大な時
間と高いコストを要するという問題があった。また、レ
ントゲンを使用する為、人体に害を及ぼす危険性もあっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、これら従来技
術の有する課題を解決するためになされたもので、人体
に安全な超音波を利用して、真珠の核と真珠層との境界
面から反射されてくる超音波と、真珠の表面から反射さ
れてくる超音波との時間差、もしくは位相差に基づいて
真珠の巻きの厚みをきわめて正確にしかも迅速に測定で
きるようにするものである。
術の有する課題を解決するためになされたもので、人体
に安全な超音波を利用して、真珠の核と真珠層との境界
面から反射されてくる超音波と、真珠の表面から反射さ
れてくる超音波との時間差、もしくは位相差に基づいて
真珠の巻きの厚みをきわめて正確にしかも迅速に測定で
きるようにするものである。
【0005】
【作用】本発明の方法によって真珠の巻きの厚みを測定
する場合は、測定対象の真珠の表面もしくは表面より僅
かに内側に超音波の焦点が来るように超音波プローブを
位置させ、且つ超音波が減衰しにくい状態で測定を行
う。
する場合は、測定対象の真珠の表面もしくは表面より僅
かに内側に超音波の焦点が来るように超音波プローブを
位置させ、且つ超音波が減衰しにくい状態で測定を行
う。
【0006】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて説明する。図
1は本発明による測定方法を実施する為の機器構成を示
しており、1は超音波探傷器本体、2は超音波プロー
ブ、3は測定対象の真珠、4は真珠を保持するための保
持台、5は水槽で中に水が満たしてある。前記超音波プ
ローブ2は真珠3の表面やや内側に超音波の焦点が来る
位置に配設しており、超音波が減衰しにくいように水槽
5に満たされた水の中で測定を行う。超音波は超音波プ
ローブ2より発信され、水中を伝播して真珠に至り、真
珠によって反射されて超音波プローブ2に戻って来る。
1は本発明による測定方法を実施する為の機器構成を示
しており、1は超音波探傷器本体、2は超音波プロー
ブ、3は測定対象の真珠、4は真珠を保持するための保
持台、5は水槽で中に水が満たしてある。前記超音波プ
ローブ2は真珠3の表面やや内側に超音波の焦点が来る
位置に配設しており、超音波が減衰しにくいように水槽
5に満たされた水の中で測定を行う。超音波は超音波プ
ローブ2より発信され、水中を伝播して真珠に至り、真
珠によって反射されて超音波プローブ2に戻って来る。
【0007】ここで、真珠による超音波の反射の詳細な
様子を図2に示す。図2において、6は超音波プローブ
により発信され、水中を伝播して真珠に入射して来る超
音波入射波、9は真珠の表面、7は真珠の表面9によっ
て反射された超音波反射波、10は真珠の真珠層、11
は真珠の核で、8は前記真珠層と核との境界面12で反
射された超音波反射波を示している。周知の通り、超音
波は密度差等に伴う音響インピーダンスの違う二つの媒
質の境界面で反射が起こる。真珠に於て、真珠層と核と
は同じカルシュウムでできているが生成過程が違うため
に、それぞれ密度が異なっており、前述したような超音
波の反射が起こる。
様子を図2に示す。図2において、6は超音波プローブ
により発信され、水中を伝播して真珠に入射して来る超
音波入射波、9は真珠の表面、7は真珠の表面9によっ
て反射された超音波反射波、10は真珠の真珠層、11
は真珠の核で、8は前記真珠層と核との境界面12で反
射された超音波反射波を示している。周知の通り、超音
波は密度差等に伴う音響インピーダンスの違う二つの媒
質の境界面で反射が起こる。真珠に於て、真珠層と核と
は同じカルシュウムでできているが生成過程が違うため
に、それぞれ密度が異なっており、前述したような超音
波の反射が起こる。
【0008】次に、真珠で反射された二つの前記超音波
反射波を前記超音波プローブ2によって受信した波形を
図3に示す。13は真珠の表面9で反射された超音波反
射波7の受信波形、14は境界面12によって反射され
た超音波反射波8の受信波形を示しており、Δtは両反
射波7と8の時間差を示している。
反射波を前記超音波プローブ2によって受信した波形を
図3に示す。13は真珠の表面9で反射された超音波反
射波7の受信波形、14は境界面12によって反射され
た超音波反射波8の受信波形を示しており、Δtは両反
射波7と8の時間差を示している。
【0009】真珠層の巻きの厚みをL、真珠層での音波
伝播速度をVとすると、前記Δtによって、L=V×Δ
t÷2として、計算によりきわめて正確に巻きの厚みを
求めることができる。ここで、Vの値は予め知っておく
必要があるが、カルシュウムの結晶の音速として別途調
査、もしくは測定しておくことができる。
伝播速度をVとすると、前記Δtによって、L=V×Δ
t÷2として、計算によりきわめて正確に巻きの厚みを
求めることができる。ここで、Vの値は予め知っておく
必要があるが、カルシュウムの結晶の音速として別途調
査、もしくは測定しておくことができる。
【0010】図4の(1)は低品質の巻きの薄い真珠の
測定波形、(2)は高品質の巻きの厚い真珠の測定波形
をそれぞれ示している。一般に、超音波探傷器等は測定
対象の厚みが薄くなるほど高い周波数の超音波を必要と
し、また、反射波形の分離もむづかしくなるとされてい
るが、この図から、高品質な真珠ほど二つの反射波が明
確に分離され精度良く測定できることがわかる。このこ
とも、従来技術のレントゲン撮影による測定方法と比較
して有利な点である。
測定波形、(2)は高品質の巻きの厚い真珠の測定波形
をそれぞれ示している。一般に、超音波探傷器等は測定
対象の厚みが薄くなるほど高い周波数の超音波を必要と
し、また、反射波形の分離もむづかしくなるとされてい
るが、この図から、高品質な真珠ほど二つの反射波が明
確に分離され精度良く測定できることがわかる。このこ
とも、従来技術のレントゲン撮影による測定方法と比較
して有利な点である。
【0011】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
による方法では、熟練者でなくても真珠の巻きの厚みを
きわめて高精度に、しかも迅速に測定できるばかりでな
く、作業者にとって安全な作業環境を提供することがで
きるという効果がある。また、巻きの厚い高価な真珠ほ
ど精度良く測定できるという効果を合わせ持っている。
による方法では、熟練者でなくても真珠の巻きの厚みを
きわめて高精度に、しかも迅速に測定できるばかりでな
く、作業者にとって安全な作業環境を提供することがで
きるという効果がある。また、巻きの厚い高価な真珠ほ
ど精度良く測定できるという効果を合わせ持っている。
【図1】本発明による測定方法を実施するための機器構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図2】真珠による超音波の反射の詳細な様子を示す図
である。
である。
【図3】超音波プローブによる受信波形の様子を示す図
である。
である。
【図4】(1)は巻きの薄い真珠に於ける超音波の測定
波形を示した図である。(2)は巻きの厚い真珠に於け
る超音波の測定波形を示した図である。
波形を示した図である。(2)は巻きの厚い真珠に於け
る超音波の測定波形を示した図である。
1 超音波探傷器本体 2 超音波プローブ 3 真珠 4 保持台 5 水槽 6 超音波入射波 7 超音波反射波 8 超音波反射波 9 真珠の表面 10 真珠層 11 核 12 境界面 13 受信波形 14 受信波形
Claims (1)
- 超音波探傷器もしくは超音波を利用した同等の装置を使
用して、真珠の表面を構成している通称巻きと呼ばれる
真珠層の厚みを非破壊で測定することを特徴とする真珠
の巻きの厚み測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25882793A JP3425675B2 (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | 真珠の巻きの厚み測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25882793A JP3425675B2 (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | 真珠の巻きの厚み測定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0783621A true JPH0783621A (ja) | 1995-03-28 |
JP3425675B2 JP3425675B2 (ja) | 2003-07-14 |
Family
ID=17325584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25882793A Expired - Fee Related JP3425675B2 (ja) | 1993-09-09 | 1993-09-09 | 真珠の巻きの厚み測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3425675B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000171234A (ja) * | 1998-12-03 | 2000-06-23 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 溶射皮膜の膜厚計測方法 |
JP2002090347A (ja) * | 2001-06-21 | 2002-03-27 | Olympus Optical Co Ltd | 真珠の品質評価方法及びその装置並びに真珠の巻の厚さを求める方法 |
CN107063145A (zh) * | 2017-01-26 | 2017-08-18 | 大连理工大学 | 超声测厚中的入射偏角自动辨识与误差补偿方法 |
JP2018084416A (ja) * | 2016-11-21 | 2018-05-31 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 超音波検査装置及び超音波検査方法 |
CN110243296A (zh) * | 2019-06-21 | 2019-09-17 | 上海理工大学 | 珍珠珠层厚度的无损测量装置及方法 |
-
1993
- 1993-09-09 JP JP25882793A patent/JP3425675B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000171234A (ja) * | 1998-12-03 | 2000-06-23 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 溶射皮膜の膜厚計測方法 |
JP2002090347A (ja) * | 2001-06-21 | 2002-03-27 | Olympus Optical Co Ltd | 真珠の品質評価方法及びその装置並びに真珠の巻の厚さを求める方法 |
JP2018084416A (ja) * | 2016-11-21 | 2018-05-31 | 株式会社日立パワーソリューションズ | 超音波検査装置及び超音波検査方法 |
CN107063145A (zh) * | 2017-01-26 | 2017-08-18 | 大连理工大学 | 超声测厚中的入射偏角自动辨识与误差补偿方法 |
CN110243296A (zh) * | 2019-06-21 | 2019-09-17 | 上海理工大学 | 珍珠珠层厚度的无损测量装置及方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3425675B2 (ja) | 2003-07-14 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |