JPH078303A

JPH078303A - 静電気防止履物

Info

Publication number: JPH078303A
Application number: JP5177252A
Authority: JP
Inventors: Naomichi Takahashi; 直道高橋
Original assignee: BONAALE KK
Current assignee: BONAALE KK
Priority date: 1993-06-23
Filing date: 1993-06-23
Publication date: 1995-01-13
Anticipated expiration: 2012-08-13
Also published as: JP2640326B2

Abstract

(57)【要約】【目的】カーペット、プラスチック木材の床の上でも
充分に静電気帯電防止機能を発揮するようにする。【構成】導電繊維の織度０．５デニール〜１．５デニ
ール、長さ０．２〜２５ｍｍの材料を重量比率２〜３０
％の範囲で含有された材料を以て一部もしくは全部を構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、人間の履物の構成にお
いて、底の材料、内面の材料に極細導電繊維を含有（も
しくはコーテング）させ、導電繊維の先端で静電気を中
和現象により減衰させ、人体帯電を少なくするようにし
た靴、スリッパ等履物に関する。ここで中和現象とは、
帯電物があると、その反対イオンが導電繊維の先端
に集めて、プラスとマイナスイオンが結合して中和
し、帯電が減衰する物理現象である。

【０００２】

【従来の技術】従来、履物の静電気対策としては、底に
導電材料を使い、地球にアースする方法が取られてい
た。即ち導電靴である。また一方、靴の縫い糸を（サン
ダーロン）導電材料を使う方法も採られてきた。しかし
ながら、いずれも、床面の状況、材質により、効果が不
充分であり、特にカーペット、プラスチック、木材の床
の上では、導電靴は効果が発揮されないと言う欠点があ
った。上記した従来の導電靴では、効果が不充分の為、
定位置作業者に限り、ハンドリストバンドを付け、作業
台からアースをとっていた。これは大変不便なことであ
った。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の技術において述べた導電靴の有する問題点を解決
しようとするものである。たとえば、タウンシューズに
おいて、底の材料または内側に、静電気中和材を組み込
んで、発生する静電気または帯電した静電気を中和して
減衰させる構造のシューズを提案するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明に係わる静電気防
止履物は、上記目的を達成するため、次の構成を有す
る。すなわち、織度０．５デニール〜１．５デニールで
繊維長０．２〜２５ｍｍの導電繊維を重量比率２〜３０
％の範囲で底材のゴムに配合し、または内面にコーテン
グした織物または人工皮革で構成したものである。

【０００５】

【作用】本発明において極細短繊維導電物質は、その先
端が底材、内面材の表面に露呈し、アンテナの役割を果
し、帯電物や発生静電気とは反対のイオンを空気中から
集めて、中和現象を起こし、静電気を減衰させる。

【０００６】上記の導電繊維材料は、ＰＡＮ系炭素繊維
またはピッチ系炭素繊維または金属メッキ繊維でもよい
が、出来るだけ細いデニールの方がよく、繊維長は出来
るだけ長い方がよい。含有させる混合比は３〜７％が最
適であるが２％以下では効果が低下する。また、３０％
以上は材料費が高くなり、配合の時間もかかる。底材の
ゴムに配合し、または内面の材料にコーテングする時、
導電繊維の分散は、出来るだけ均一にする必要がある。
その為には高粘度用攪拌機を使用して、時間をかけて攪
拌をするのがベターであり、ゆっくりと繊維長も切断が
起きないように攪拌するのがよい。

【０００７】

【発明の効果】本発明に係わる静電気防止履物は、カー
ペット、プラスチック、木材の床の上でも充分に静電気
帯電防止機能を発揮するものであって、所期の目的を完
全に達成できる著効を奏するものである。

【０００８】

【実施例】

（第１実施例）織度０．７デニールのＰＡＮ原炭素繊維
（ポリ、アクリル、ニトリル）を５ｍｍにカットし、重
量比で６％を靴底用ゴムに配合し、低粘度用攪拌機でゆ
っくり攪拌の上、ニーダー（ゴムを練る機械の一種）で
練って靴型に入れ、成型し、１５０℃・１０分で加硫処
理をして、靴底を製造する。一方、そのうえ同上繊維
を、水溶性アクリル樹脂に５％配合し、低粘度用攪拌機
でゆっくり攪拌の上人口皮革の片面に、コンマ、ドクタ
ーナイフでコーテングし、乾燥機で乾燥させて靴の内面
材料を製造する。これを芯材料と貼り合わせるのである
が、コーテング側を芯材と接着させる。これはコーテン
グ側が人体に接すると、摩擦により、コーテングが脱落
するからである。この材料を所定の型に打ち抜いて、内
面部分を作成し、婦人ローヒール靴を作成したものであ
る。この靴を履いてジェット旅客機に搭乗しニューヨー
クへ飛行した時の人体帯電と、普通靴を履いていた時の
人体帯電は次の通りで人体帯電を防止できた。

【０００９】

【表１】この時の機内温度・湿度は、２５℃・３０％であった。

【００１０】（第２実施例）織度１．０デニールのニッ
ケルメッキポリエステル繊維を７ｍｍにカットし、重量
比で５％を水溶性アクリル樹脂と配合し、低粘度用攪拌
機でゆっくりすく反の上、ポリエステル６５％、コット
ン３５％の混紡繊維に、パイプコータナイフでコーテン
グし、乾燥機で乾燥させて、靴の内面材料を製造する。
これを芯材と貼り合わせるのであるが、コーテング側を
芯材と接着させる。これはコーテング側が人体に接する
と、摩擦により、コーテングが脱落するからである。こ
の材料を所定の型に打ち抜いて、内面部品を作製する。
一方、靴縫製用の縫い糸は硫化銅メッキした縫い糸（サ
ンダーロン）を使用した。この靴を履いて、大規模ホテ
ル（建物）の中で通常作業をした時の人体帯電は次の通
りで、人体帯電費を防止できた。

【００１１】

【表２】この時の室内温度・湿度は、２６℃・４５％であった。

【００１２】尚、図中において符号１は外側材料（革・
合皮・布）、２は本発明の内面材料（腰裏）、３は本発
明の内面材料（かがと）、４は本発明の内面材料（先
裏）、５は本発明の内面材料（中敷）、６は本発明の靴
底（合成ゴム）、７は外側材料（革・合皮・布）、８は
中敷き本発明の新材料、９は中底、１０は本発明の新材
料を示すものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例により得た靴を示す断面略図で
ある。

【図２】本発明の実施により得た別異の靴を示す平面図
である。

【図３】同別異の靴の中底を示す平面図である。

【符号の説明】

１外側材料２腰裏３かかと４先裏５中敷６靴底７外側材料８中敷き９中底１０新材料

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】履物本体の底で地面と接する部分のゴ
ム、繊維物等材料に導電繊維の織度０．５デニール〜
１．５デニール、長さ０．２〜２５ｍｍの材料を重量比
２〜３０％の範囲で含有されたことを特徴とする静電気
防止履物。
【請求項２】履物本体におけるボトム、サイド、トッ
プ等の内面において人体に接する面の全部もしくは一部
に導電繊維の織度０．５デニール〜１．５デニール、長
さ０．２〜２５ｍｍの材料を重量比２〜３０％の範囲で
片面にコーテングし、その面を人体と反対面に構成した
ことを特徴とする静電気防止履物。