JPH0781003A - 炭素繊維強化複合体熱レフレクター - Google Patents

炭素繊維強化複合体熱レフレクター

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JPH0781003A
JPH0781003A JP6191422A JP19142294A JPH0781003A JP H0781003 A JPH0781003 A JP H0781003A JP 6191422 A JP6191422 A JP 6191422A JP 19142294 A JP19142294 A JP 19142294A JP H0781003 A JPH0781003 A JP H0781003A
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composite
microns
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infrared
energy
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JP6191422A
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Linn H Matthews
リン・エイチ・マシューズ
John Nazarian Pike
ジョン・ナザリアン・パイク
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    • F24C15/22Reflectors for radiation heaters
    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】一部の赤外線の反射率を増加させ且つ二色性反
射特性を備えた赤外線レフレクターを提供する。 【構成】熱硬化性樹脂マトリックス中に埋封された連続
炭素繊維強化材を含み且つ層状複合体を形成する複合体
構造物であって、赤外線スペクトルの屈折率が3以上
で、約0.5〜約0.8ミクロンの光学的厚さの固体誘
電体物質の少なくとも1層を含む被覆をその少なくとも
1つの表面に付着させた複合体構造物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二色反射特性を有する
赤外線レフレクターに関する。本レフレクターは、伝熱
を選択的に促進する、特定波長に於いて放射エネルギー
出力を最大にすることが望ましい用途で特に有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】絶対温度0度以上の温度では、全ての物
体はエネルギーを放射する。殆どの物体の場合周囲温度
では、放射エネルギーは電磁エネルギースペクトルの赤
外線領域であり、一般的に放射熱と呼称される。尚、エ
ネルギー源が蛍光(luminous)となる温度では、エネルギ
ー出力はスペクトルの可視部分を含む。活性放射熱源は
容易に利用可能であり、広範に利用される。通常の蒸気
−または液体−加熱ラジエーターは非常に多くの他に使
用される熱源、例えば、抵抗加熱ヒーター、放射熱パネ
ル、セラミックウォール化スペースヒーター等であるた
め、放射熱の弱または低温源として分類され得る。高温
または明るい(bright)エネルギー源、例えば、通常の白
熱灯、ガラスクォーツグローバー、電気抵抗素子、ハロ
ゲンランプ、特定の形の工業用レーザー及び集光した日
光でさえも公知であり且つ広く使用されている。
【0003】放射手段によりエネルギーは、真空中でさ
えも距離を隔てて伝達する。物体が完全に透明でない限
り、表面上に入射された全放射エネルギーの一部は吸収
され、一部は反射される。反射性の高い表面は、入射放
射線の実質的に全部を反射し、殆どエネルギーを吸収し
ない。表面の反射率は、入射放射線の波長により変動す
る。即ち、表面は全波長で等しくエネルギーを吸収する
わけではない。殆どの非金属材料は、スペクトルの多く
の赤外線部分の良好な吸収材であり、多くの有機材料
は、幾つかの文献により熱加熱帯域(thermal heating b
and)と呼称される帯域、約2〜約5.5ミクロンの部分の
波長に主吸収帯域を有する。トーストまたは焼き色をつ
けるために使用する放射熱源は、この部分のスペクトル
で高エネルギーを提供するために選択される。さらに、
水及び二酸化炭素は、この領域内の波長帯域でも強く吸
収するので、高レベルの水を含有する物質、例えば、ラ
テックスフィルム、湿潤固体等は、加熱用手段としてこ
の波長領域内の放射エネルギーを使用することにより効
率良く乾燥し得る。
【0004】通常、放射熱装置の設計は、電力を効率良
く使用するためにエネルギースペクトルの熱領域で最大
エネルギー出力を提供することを目的とする。例えば、
米国特許第5,157,239号では、エネルギー源として複数
のハロゲンランプを使用するグリルチャンバを備えるオ
ーブンについて開示している。少なくとも1つのランプ
には、赤外線領域ではランプの放射エネルギー出力を伝
えながらスペクトルの可視部分ではエネルギー出力を減
少させるように選択する被覆が備えられている。各源は
独立して操作可能であり、スペクトルの赤外線及び可視
領域のエネルギー出力比を制御できる。熱赤外線領域及
びさらに長波長で強い出力を持つ放射エネルギー源も利
用可能である。米国特許第5,077,061号では、3〜50ミ
クロンの波長で効率良くエネルギーを放射し得るセラミ
ック加熱素子が開示されている。これら及び同様の源
は、放射加熱装置の効率を改良する好機を提供する。
【0005】放射伝熱と対流伝熱を組み合わせると、放
射熱電気器具の効率をさらに改良するのに有用であるこ
とが知見された。乾燥空気は放射伝熱により有意エネル
ギーを吸収しないので、他の液体のように、空気分子を
加熱表面と直接接触することにより熱を吸収し得る。対
流伝熱では、より熱い表面を流れる空気は加熱され、よ
り冷たい表面に熱を伝える。通常使用する非常に多くの
放射加熱電気器具は、空間を加熱するために放射及び対
流伝熱モードの組み合わせを利用している。伝熱の組み
合わせモードは、効率を高め且つ熱消費を減少させるた
めにベーキングオーブン、ドライヤーなどを含む加工装
置でも広く使用されている。例えば、米国特許第4,333,
003号では、乾燥すべき材料のウェブの表面または熱処
理用のオーブンに材料を運搬するために使用するコンベ
ヤーベルト表面へ熱エネルギー送達を促進するため放射
熱源上に対流気流を使用することを開示している。
【0006】放射ヒーターは、ベーキング、塗料などの
乾燥、食物のグリル及びスペースヒーティングに使用さ
れている。放射加熱装置は、特定の基材の乾燥または熱
処理に使用するのを目的としているが、基材がエネルギ
ーを吸収する特定波長に強い出力を有する熱源は装置効
率を促進し得る。米国特許第5,073,698号では、基材ま
たはキャリヤではなくフィルムにより効率的に吸収され
るように選択された波長帯域に放射エネルギーを提供す
ることにより基材上のフィルムを選択的に加熱する方法
及び装置について開示している。エネルギー源として
は、0.8〜1.2ミクロンの範囲に最大強度を有するキセノ
ンランプが開示されている。特許権者によると、フィル
ムの吸収特性にエネルギー出力の波長を合わせると、非
効率的に吸収されたりまたは全く吸収されない波長では
エネルギーが発生しないので、電力の浪費を減少若しく
は防止できるという。
【0007】放射熱源を課題に合わせる原理は、ドライ
ヤーなどのデザインを改良するためにも同様に使用し得
る。水蒸気及び二酸化炭素は主に2.5〜2.8ミクロン、4.
1〜4.5ミクロン及び5.6〜7.6ミクロンの波長でエネルギ
ーを吸収する。これらの領域でエネルギーを放射する源
は、ラテックスフィルム及び同様の水を含む基材を乾燥
または硬化するのに使用する装置の効率を改良するのに
使用し得る。通常レベルの二酸化炭素を含む湿度の高い
空気を加熱する対流気流装置は、このような放射エネル
ギー源を使用することによっても有益となり得る。
【0008】単色放射源は公知である。例えば、レーザ
ーは非常に特異的な波長で高レベルのエネルギーを提供
するために使用されてきた。効率的にするためには、単
色放射源は、基材の特性である主エネルギー吸収帯域に
ぴったり合致する出力を持つように慎重に選択しなけれ
ばならない。吸収特性は基材温度及び入射角により変動
し、表面フィルムの存在及び基材の組成の変化によって
も変動し得る。従ってレーザーは一般的な使用には好ま
しくない。
【0009】波長の狭い帯域に限定されたエネルギー出
力をもつ源も公知であり、これらは加熱装置内のエネル
ギー源としてより有用である。例えば、米国特許第5,07
3,698号に記載の装置は、0.8〜1.2ミクロンの狭い範
囲、特定のシリコン及びシリコンアロイ基材の熱処理に
特に有用であると選択された帯域で放射する源を使用し
ている。放射熱装置は、吸収特性が非常に異なる基材と
一緒に使用すると狭い帯域の放射熱源を複数必要とする
可能性があり、これではコスト高になり、効率が悪くな
ってしまう。
【0010】多色源は広範囲の波長帯域を放射し、エネ
ルギースペクトルの特定領域内で最大出力を持つように
特に選択され得る。例えば、米国特許第5,077,061号に
示されているように3〜50ミクロンの広範な赤外線領域
を放射する源が使用可能である。これらは広範な条件下
で種々の基材を加熱することを目的とする装置で広く使
用できることが知られている。しかしながら、多色放射
エネルギー源には欠点もある。特徴的には、このような
広範な帯域の全エネルギースペクトル源の比較的小さな
部分が、特定の基材の特徴的な1つ以上の主吸収帯域内
に含まれる。エネルギー出力の有意の部分は、基材を熱
処理するのに効率的に使用されていない。従って、電力
の使用が非効率的である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】選択された波長に於い
て赤外線源及びレフレクターの放射熱エネルギー出力を
最大とし、放射エネルギー源の出力スペクトルと基材の
吸収スペクトルとの間の適合を改良する方法が必要であ
る。基材から水分を除去するために使用するドライヤー
の効率は、水に関連した主吸収帯域において生成する放
射のレベルを増加させると有利であり、対流空気を利用
する装置(例えば、スペースヒーターなど)の効率は、水
及び二酸化炭素の特徴的なエネルギー帯域内のエネルギ
ー出力を増加させることにより改良され、これにより湿
り空気への放射伝熱が促進される。
【0012】この問題は、少なくとも1つの表面に樹脂
マトリックスに埋封した繊維強化材を含む繊維強化複合
体に薄い誘電層または被覆を与えることにより解決さ
れ、これにより赤外線領域の予め選択された波長におけ
る複合体の表面反射率が改良され、複合体表面に二色反
射特性が与えられる。少なくとも1つの表面に付着させ
た薄い、赤外線−透過性誘電フィルムまたは被覆をもつ
複合体は、選択した波長帯域では二色赤外線レフレクタ
ーとして、または約500°F以下の温度で操作するため
に設計した予め選択された波長帯域では赤外線放射の活
性源として使用し得る。
【0013】
【課題を解決するための手段】二色反射手段は、多色放
射エネルギー源の出力から特定のエネルギー帯域を選択
するために使用し得る。二色性という用語はもともと、
色分離のことを指す。しかしながら、当業界で現在理解
され且つ使用されているように、二色性は、全スペクト
ルから特定部分のスペクトルを分離することを示すため
に全電磁エネルギースペクトルに適用されてきた。通
常、二色レフレクターは、選択された波長帯域の入射放
射線を反射し得るレフレクター表面を指すと理解されて
おり、他の波長の入射エネルギーの残余は基材により吸
収され、または基材が透過性の場合には通過する。
【0014】放射加熱装置は通常、加熱しようとする物
品または基材にエネルギー源の出力を向けて設置したレ
フレクターを含む。さらに、このような装置の内部表面
は、装置の壁を保護するため、且つエネルギー損失を減
少させるために反射性を高くしてあることが多い。この
ような殆どのレフレクターは通常、金属化または金属製
フォイル反射性表面を有する金属または耐熱性材料で構
築されている。導電性材料、例えば金属は、通常広範な
帯域のレフレクターであり、即ち、スペクトルの広い部
分にわたって効率的にエネルギーを反射し得る。
【0015】光学技術では公知の如く、幾つかの波長ま
たは波長帯域で高い反射率を持つ表面は、同一波長また
は波長帯域で低い放射率(エミッタンス)を示す。研磨さ
れた金属または金属製固体から形成された滑らかな表面
の放射率は0.1を大きく下回るが、赤外線領域での固体
の不導体の放射率は通常0.7以上である。従って、良好
な導体(例えば、金属)から形成されている表面の反射率
を、既に非常に低い放射率をさらに減少させることによ
り改質することは困難である。不透明で高い放射率を持
つ、好ましくは約0.8〜約50ミクロンの波長で約0.7以上
の放射率を持つ非金属及び実質的に不導体材料は、本発
明の目的に非常に合致している。この材料は、使用温度
に耐えるようにも選択される。例えば、装置を活性熱ラ
ジエーターとして使用する場合、材料は強度を大きく損
失することなく、且つ狂いまたは流動により変形するこ
となく高温、通常500°F以上の温度に耐えなければな
らない。
【0016】ガラス及びセラミックス、炭素構造物(例
えば、グラファイト)をはじめとする種々の耐熱性不導
体材料並びに耐火材料(例えば、ガラス質シリカ、耐火
レンガなど)は、高温を使用する場合に有用である。し
かしながら、適度に滑らかな場合にはこのような材料の
多くは熱エネルギーの非常に良好なレフレクターである
が、幾つかの場合にはスペクトルの赤外部分である程度
透過性である。さらに、これらに苛酷な物理的応力がか
けられたり若しくは多分に劣悪な環境に暴露されるよう
な用途で使用するのに必要な強度を欠いていたり、脆す
ぎるものもある。
【0017】合成樹脂、好ましくは熱硬化性樹脂は、不
導体固体であり、殆どは赤外線の良好な吸収材である。
これらの樹脂の多くは、本発明の実施に有用な基材に直
接二次加工し得るが、樹脂はフィラーまたは構造用フィ
ラーと混和するのが好ましい。繊維強化時、樹脂は、高
温及び苛酷な環境で使用するのによく合った剛性及び高
い強度をはじめとする優れた機械的特性を持つ複合体材
料を形成する。これらの目的に特に有用な例としては、
充填剤入り及び繊維強化エポキシ樹脂、シアネートエス
テル樹脂、ビスマレイミド樹脂等が挙げられる。ポリイ
ミド、ポリアミド-イミド、ポリアリーレンエーテルな
どをはじめとする超高温特性熱可塑性樹脂は、純粋な樹
脂の状態及び繊維強化の状態のいずれでも有用であり、
マトリックス成分としてアモルファス炭素またはグラフ
ァイトを含む構造物は基材としての用途も知見され得
る。マトリックス樹脂を好適に選択すると、このような
複合体は、劣化することなく長時間500°F以上の温度
に対しても有用な特性を保持する。
【0018】マトリックス、例えば熱硬化性樹脂または
アモルファス炭素に埋封した構造用繊維を含むものとし
て示されている繊維強化複合体は公知である。このよう
な複合体は、例えば、自動車部品、構造用用途におい
て、または航空機パネル、電子装置の脱熱器等として、
広い商業的許容性を有することが分かった。このような
複合体材料を製造するための非常に多くの方法が当業界
では公知であり、その殆どが本発明を実施する際に使用
するための複合体基材を製造するのに容易に適用し得
る。例えば、構造用繊維(例えば、糸、テープ、トウ若
しくは織物状の連続炭素またはガラス繊維は、未硬化形
態のマトリックス樹脂で含浸したり、巻取りまたは積層
して層状構造を形成し、次いで硬化させ得る。アモルフ
ァス炭素で炭素繊維プレフォームを含浸したり、または
炭素前駆体(例えば、ピッチ)で含浸し、次いで構造物を
燃やして前駆体を炭素化することを含む強化炭素マトリ
ックス複合体の製造方法も公知である。
【0019】このような複合体の誘電特性は、繊維成分
及びマトリックス樹脂成分の性質に依存して変動する。
当業界では公知の如く、炭素及びグラファイトは、特に
結晶化度の程度が高い場合導電性である。基材が繊維強
化複合体である場合、及び特に構造用繊維が炭素繊維で
ある場合、選択されたマトリックス成分は、良好な誘電
特性を備えた樹脂であるのが好ましい。被覆用途用に樹
脂-富化表面であるように複合体を製造すると、所望の
表面導電率の減少をさらに助長し得る。種々の構造物複
合体材料が航空機パネル及び構造部品を含む需要用途で
使用し得ることは公知であり、これらは本発明の実施に
も使用し得る。特に、ビスマレイミドマトリックス樹脂
をベースとする複合体材料が望ましい。代表的なビスマ
レイミド配合物並びにこのような配合物を含む繊維強化
複合体は、米国特許第4,654,407号及び同第4,774,282号
に開示且つ記載されている。また高性能複合体の製造に
有用なものとしては、エポキシマトリックス樹脂配合物
(例えば、米国特許第4,517,321号に記載されているも
の)が挙げられる。しかしながら、炭素繊維強化エポキ
シ樹脂は幾らかより導電性であり、本発明の実施に使用
するにはそれ程好ましくない。耐熱性熱可塑性樹脂(例
えば、ポリイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリフェ
ニレンスルフィド、ポリアミド-イミド等)に埋封された
ガラス又は炭素繊維を含む繊維強化複合体は公知であ
り、米国特許第4,775,556号及び同第5,132,394号に開示
されているような複合体は、本発明の実施に従う特別な
用途の複合体に於いても使用し得る。
【0020】所望の形の繊維強化樹脂複合体は、十分に
硬化した複合体構造物を製造するために当業界で広く使
用されている慣用法を使用して製造し、次いで少なくと
も1つの表面上に光学被覆が与えられている。被覆材料
は使用目的に少なくとも重要な波長範囲、好ましくは0.
8〜約50ミクロンの実質的に全範囲にわたって所望の操
作温度で赤外線に対して透過性であってもよい。約1.5
ミクロン〜20ミクロンの範囲で透過性の被覆材料が一般
的な使用に好適であるが、狭い帯域、例えば、2.5〜約1
4ミクロンまたはより狭い帯域で透過性の被覆材料は、
特定用途に有用である。被覆材料は基材の屈折率よりも
大きい赤外線屈折率、好ましくは約3.0以上、より好ま
しくは約4.0以上の屈折率であるように選択される。
【0021】光学技術では公知のごとく、好適な厚さで
基材に付着され、基材よりも高い屈折率をもつ透明な誘
電体の薄層は、干渉フィルターとしての挙動を示し、表
面の放射率を減少させ、入射光の特定波長で構造干渉に
より表面の反射率を増加させる。特定波長で効果的にす
るために、被覆材料の屈折率と物理的厚さの積である層
の光学的厚さを反射された波長の4分の1にして、通常
1/4波長被覆と称されているものを与える。公知の光学
理論に従って数学的に決定し得るように、フィルターは
選択された放射波長の奇数倍、いわゆる奇数干渉オーダ
ー、即ち選択された波長の約1/3、1/5等においても効果
的である。従ってフィルムの物理的厚さは、反射すべき
波長帯域の中心として選択された波長と被覆材料の屈折
率との関数であり、光学技術の当業者は使用する特定の
物理的厚さを計算するための方法を容易に理解し得るだ
ろう。
【0022】通常、赤外における干渉フィルターとして
使用するためには、フィルムの光学的厚さは約1〜約8
ミクロンの範囲であるのが好ましい。複合体基材よりも
IRにおける屈折率が大きい被覆材料のフィルムの対応す
る物理的厚さは通常約0.5ミクロン〜約4ミクロンの範
囲であり、被覆材料の屈折率が4以上である場合、約0.
5ミクロン〜約2ミクロンであるとより好ましい。干渉
フィルターの有効性は、複数のフィルム層を使用するこ
とにより大きく改善し得る。1層以上の層を使用する場
合、フィルムは、フィルターの帯域パス特性を画定する
(squaring off)ものとして光学業界では公知方法のカッ
ト−オフ周波数を、より効果的に制御するように、光学
的厚さ及び屈折率の変化する組み合わせを有するように
選択するのが好ましい。
【0023】必要な屈折率値の高いスペクトルの赤外線
部分で透過性の誘電体物質は公知であり、半導体及び絶
縁体の両方を含む。例えば、C(ダイヤモンド)、Si及び
Ge並びにInSb、GaSb、InAs、Te3AsSe3、InP、GaAs、Ga
P、PbTe、C3N4などをはじめとする化合物の薄い光学フ
ィルムを付着させる方法は当業界で公知である。被覆を
異種基材に適用する場合には、フレーキングせずに熱サ
イクルに耐えるように被覆材料を選択する必要もある。
被覆材料は、基材の熱膨張係数、繊維強化複合体の場合
は約1.2〜2.0マイクロストレイン/℃に近いかまたはこ
れに合致する熱膨張係数を有するように選択するのが好
ましい。特に耐酸化性であるか、または、2000N/mm2
上のミクロ硬度の高い表面硬度を持つ被覆を形成し得る
被覆材料は、侵食または摩耗及び他の損傷に耐えるよう
に過酷な環境下で使用するのに特に好ましい。フィルム
の物理的保護は、屈折率が適度に低いIR-透過物質(例え
ば、MgO、BaF2、Yttralox、BaTiO3、蛍石等)の防食用オ
ーバーコート(sacrificialovercoating)を備えること
により幾つかの用途でも実施し得る。オーバーコートの
光学的厚さは、当該誘電体の範囲に合致するように選択
する。
【0024】誘電体材料の薄いフィルムは、ガラス、セ
ラミック、グラファイトなどを含む種々の基材の上に、
光学技術では公知の方法を使用して光学的厚さで迅速に
付着させる。真空蒸気蒸着及びスパッタリング法を含む
低温方法は、感熱性基材(例えば、プラスチック、樹脂
マトリックス複合体及び同様の有機材料)上にこのよう
な被覆を付着させるために開発され、多くの民間の研究
所及び光学供給会社は現在商業上のサービスとしてこの
ような加工法を提供している。損傷することなく薄い誘
電体フィルムを備えたそのような基材を制御可能に被覆
し得る任意の好都合な方法は、本発明による被覆複合体
構造物の製造に使用し得る。
【0025】本発明の被覆複合体構造物は誘電体レフレ
クターとして都合良く使用し得る。このような用途で
は、複合体構造物は被覆表面上に多色源からの入射放射
線を反射するように設置する。1/4波長被覆の光学的厚
さは、課題に対して最も有益な範囲の波長で被覆表面の
反射率を増大させるように選択される。例えば、多くの
放射熱装置はドライヤーとして使用され、湿ったフィル
ムまたは水分を含む材料から水を除去する。このような
装置で使用する場合には、二色性レフレクターの被覆厚
は、水の主吸収帯域に関連したスペクトル領域で高い反
射率を与えるように選択する。1表面にそのような被覆
をもつ好適に処理した平坦なまたは湾曲した複合体構造
物は、湿った材料へ向けて入射放射線の一部を反射し、
乾燥工程を助長する。
【0026】入射放射線の未反射の残余は複合体表面に
より吸収され、リフレクターを加熱する。放射と対流伝
熱モードの組み合わせを使用する装置では、加熱された
レフレクターボデーは対流伝熱媒体(例えば、空気)と
接触する。従って本発明の被覆複合体構造物は、放射エ
ネルギーの湿った基材により少ししか吸収されなかった
波長の部分を吸収し、対流伝熱を利用してより効果的に
エネルギーを使用する。
【0027】対流空気を使用する装置は、液体伝熱表面
として使用されるレフレクターボディーの表面に、湿り
空気の主吸収帯域に関連したスペクトル帯域において最
大放射率を与え、スペクトルの他の領域において放射率
を減少させるように選択された被覆を与えることにより
さらに改善することができる。被覆はレフレクターボデ
ィーからの放射熱損失を減少させ、さらに対流モードで
の伝熱を促進する。さらに、対流空気への伝熱は、湿り
空気により吸収された波長の放射伝熱成分により促進さ
れ得る。
【0028】従って本発明の被覆複合体から構築した二
色レフレクターを用いて、対流伝熱の場合には湿った基
材により迅速には吸収されなかった赤外線放射の部分を
使用することによりドライヤー及び他のそのような放射
ヒーターの効率を促進し得る。二色レフレクター及び多
色放射熱源を組み合わせると、米国特許第4,333,003号
に記載のもの並びに一般的に使用されている非常に多く
の乾燥オーブン及びスペースヒーターを含む、放射加熱
及び対流空気流を使用する種々の加熱装置で使用し得る
ことが知見された。
【0029】本発明の複合体レフレクターは、低温放射
オーブン、スペースヒーター、ドライヤー及び放射熱源
を使用する同様の構造物の内部用の軽量で、強く、高強
度のウォールパネルとして使用し得ることも知見され
た。このような部品は、もともと金属で形成され、滑ら
かな、磨かれた、熱反射性表面が与えられている。入射
放射エネルギーの実質的に一部を反射するように選択さ
れた光学的厚さで被覆されている場合、繊維強化複合体
パネルは熱損失を減少させるので、最低限の加熱しかう
けない。このような複合体レフレクターは、重量が問題
となる場合に、放射熱装置中の金属の代替品として使用
することが特に好ましい。
【0030】本発明の被覆繊維強化複合体は、高い操作
温度に加熱すべく設計した構造物を提供するのにも使用
可能であり、活性赤外線源として使用し得る。例えば、
複合体構造物は、好適な伝熱流体(例えば、加熱空気)を
循環させるための内部チューブ若しくはチャネルと共に
設計し得るか、または固体複合体構造物は熱源(例え
ば、加熱されたブロック、炉等)を接触させることによ
り伝導的に加熱し得る。あるいは、導電性炭素繊維内の
電流の通過は、放射加熱パネル、加熱パッド等を加熱す
るために当該技術において使用されてきた。同様の方法
で、炭素繊維を含む非金属成形用具の電気による加熱
は、複合体構造物を硬化させるために航空業界で使用さ
れてきた。本発明により被覆した繊維強化複合体パネル
または他の製品は、電流を通過させることにより同様に
加熱するように設計し得る。
【0031】赤外線熱源として使用する場合には、被覆
複合体をルミノシティ(luminosity)以下の操作温度、通
常約500°F以下に加熱し、1/4波長光学被覆により決定
した予め選択されたスペクトル帯域内で赤外線エネルギ
ーを放射する。複合体被覆は、熱源が放射しようとする
単数または複数のスペクトル帯域を除く単数又は複数の
波長帯域で操作温度での表面反射率を増加させるように
選択された光学的厚さを有し、所望の波長帯域の表面反
射率を実質的に変化させない。
【0032】操作温度での黒体のピークエネルギー出力
に対応する波長は、ウェインの法則により決定され得
る。ピーク波長の1.4倍の波長で被覆の光学的厚さを最
適化して、操作温度での加熱コンポジットの放射エネル
ギー出力の中心の50%を実質的に包含するスペクトル帯
域に対して低い放射率及び高い反射率を与えることが好
ましい。
【0033】被覆表面が高い放射率を有するスペクトル
領域で赤外線放射出力が高いことが好ましく、これは、
例えば乾燥操作で使用するために水により最もよく吸収
される波長、または空気を利用して対流伝熱で使用する
ために湿り空気により最もよく吸収される波長など、目
的とする課題を達成するのに有用であるように選択され
る。利用できるエネルギーの残余は放射されず、構造物
により保持されるので、周囲への熱損失が減少し、所望
の操作温度に構造物をより効率的に保持できる。本明細
書中に記載した加熱リフレクターボディーに関して、複
合体赤外線源の放射エネルギー出力はこのようにスペク
トルの最も有用な部分に限定され、装置の全体の効率が
改善され得る。同様の原理は、特に周囲空気に対して不
必要な熱を消散させる際に使用するための本発明の被覆
複合体パネルを設計するために使用し得る。
【0034】本発明は、例示として提供され、本発明を
限定するものではない以下の特定の態様の記載により、
さらに理解されよう。
【0035】
【実施例】炭素繊維強化ビスマレイミド樹脂積層体を、
Thornel(登録商標)PANベースの炭素繊維、T-300グレー
ド(Amoco Performance Products,Inc.製)として得た炭
素繊維から織った織物を含浸することにより製造した。
米国特許第4,654,407号に記載の方法で製造し、レリー
スペーパー上に被覆して、フィルムを作ったビスマレイ
ミド樹脂配合物は、含浸織物を製造するための慣用法で
使用し得る。約32%の樹脂を含有する織物プレプリグ
は、10層の、準-等方性積層体パネルとして積層し、オ
ートクレーブ中180℃で4時間、次いで加圧空気オーブ
ン中250℃で4時間加熱することにより硬化させる。以
下の実施例で使用する複合体または積層体は、繊維が露
出していない、厚さが0.125インチの滑らかな樹脂−富
化表面であった。被覆用に、複合体を1.5インチ×1.25
インチの試験パネルに切断した。
【0036】パネルを乾燥し、真空オーブン中110℃で
一晩加熱することにより加熱前にガス抜きし、次いで真
空チャンバ内に設置し、ゲルマニウムで片面を被覆し
た。試験パネル2セットを製造した。第1のセット、サ
ンプルAには、薄い被覆、公称厚さ0.62ミクロンを施し
た。第2のセット、サンプルBには、厚めの被覆、公称
厚さ1.2ミクロンを施した。パネル被覆には、公称厚さ
0.03ミクロンの窒化ケイ素で全体を保護オーバーコート
した。実験には、1インチ×3インチのガラススライド
の標準試料も含めた。このスライドを被覆表面を半分マ
スクして、光学的手段により被覆厚さを測定するための
試験片を製造した。各実験で製造した2枚のガラス試験
片の一方をアルミニウムでスパッタリングすることによ
りさらに被覆した。
【0037】被覆厚さを物理的手段により各複合体パネ
ル毎に測定した。各パネル毎に6回の測定を平均した。
【0038】サンプルAパネルは物理的被覆厚さ0.6932
ミクロンであった。
【0039】サンプルBパネルは物理的被覆厚さ1.3783
ミクロンであった。
【0040】基本的なスペクトルデータは、各複合体パ
ネルの被覆面及び未被覆裏面で得た。精密反射率測定用
に改造したMattson Polarisフーリエ変換IR分光器を使
用した。全ての測定は、15°オフ−ノーマルの入射角で
直径0.25インチのライトスポットを使用して実施し、効
果的に通常の入射照度を保持した。参照データは、所望
の領域内でR=98%の鏡面アルミニウムを使用して検量
線用に取得した。
【0041】サンプルAで被覆したガラス標準試料に関
して光学的手段により測定した被覆厚さは0.70ミクロン
で、物理的測定とよく一致した。サンプルBで被覆した
ガラス標準試料に関して光学的手段により測定した被覆
厚さは1.41ミクロンで、物理的測定と良好に一致した。
【0042】複合体Aに関しては、干渉オーダー2及び
4に対応して知見された最小反射率並びに干渉オーダー
3に於ける最大反射率を使用して、パネル上のゲルマニ
ウム被覆の光学的厚さを測定するための波長値を2.84ミ
クロンとし、ゲルマニウム被覆の屈折率値が4.0である
ことを確認した。光学的厚さは、0.71ミクロンの物理的
厚さに対応する。
【0043】複合体Bに関しては、干渉オーダー2、
4、6及び8に対応して知見された最小反射率並びに干
渉オーダー3、5及び7における最大反射率を使用し
て、パネル上のゲルマニウム被覆の光学的厚さを測定す
るための波長値を5.61ミクロンとし、ゲルマニウム被覆
の屈折率値が4.0であることを確認した。光学的厚さは
1.41ミクロンの物理的厚さに対応する。
【0044】図面について説明する。図1には、サンプ
ルAパネルの未被覆側に関して3〜25ミクロンの赤外線
正反射率スペクトルデータがグラフで表されている。短
波長では10%未満の低い表面反射率が明らかである。長
波長で20%以上に反射率が増加したのは、複合体表面が
幾らか導電性であり得ることを示している。
【0045】図2には、サンプルAの被覆表面に関して
3〜25ミクロンの赤外線正反射率スペクトルデータが表
されている。光学的厚さ2.84の1/4波長ゲルマニウム被
覆は、第1のオーダー波長11.36ミクロンで複合体表面
の反射率を最大化し、約32%の反射率を与え、次いでオ
ーダー3の波長3.73ミクロンでは、約26%の反射率を与
えることが知見された。5.65及び2.88ミクロンでの最小
反射率は約8%であり、実質的に未被覆サンプル、図1
の測定結果と同じであった。
【0046】従ってサンプルAの被覆複合体パネルは、
4ミクロン〜約9ミクロンの波長で良好な反射率をもつ
二色性レフレクターであることが知見される。複合体A
の被覆複合体パネルの反射率は、5.65及び2.88ミクロン
に近い波長、即ち水の主吸収帯域とぴったり対応する帯
域では低いことが知見され、これらの帯域では放射率が
高い。従って、本発明により被覆した複合体パネル及び
同様の構造物は、ドライヤーの赤外線源としての用途が
あることが知見された。
【0047】図3には、サンプルBの被覆表面に関する
3〜25ミクロンの赤外線正反射率スペクトルデータがグ
ラフで表されている。光学的厚さ5.61のゲルマニウム被
覆は、オーダー3、即ち約7ミクロンで複合体表面の反
射率を最大化し、約23%の反射率を与え、オーダー5、
即ち約4.5ミクロンでは約19%の反射率を与え、オーダ
ー7、即ち約3.3ミクロンでは、約19%の反射率を与え
た。約10.7ミクロンで低い反射率が知見され、偶数のオ
ーダー4、6及び8、即ち約5.7、3.8及び2.9ミクロン
で最小値が知見され、その約9%の反射率は図1の未被
覆サンプルに関する値から殆ど変化していない。波長が
増加するに連れて漸減する約17ミクロンで知見された広
い、30%の最大反射率は、反射率に於ける複合体表面の
導電性効果による。
【0048】さらに、水の主吸収帯域に関連した波長で
のサンプルBで知見される低い表面反射率及び対応する
高い放射率は、ドライヤー用途で使用するための赤外線
源としてこのような被覆複合体の使用を示唆している。
【0049】被覆複合体パネルの表面放射率も測定し
た。試験片を加熱するための抵抗ヒーター及び黒体参照
チャンバ、並びにIR放射を測定するための熱分解検出器
を備えた2−チャンバ絶対エミッショメーターを使用し
て8〜14ミクロンの中間赤外領域で110℃±2℃で測定
した。装置の操作は、公知の放射率のアルミニウムシー
ト及び公知のIRブラック被覆を含む公知の参照物の測定
によりチェックした。
【0050】8〜14ミクロンで平均した被覆サンプルA
パネルの放射率は0.45であった。サンプルAセットの第
2の被覆複合体パネルサンプルの放射率は0.53であっ
た。未被覆面の放射率は、0.75及び0.73であった。被覆
により、波長の測定領域にわたって複合体表面の平均放
射率を34%も顕著に減少させた。
【0051】被覆サンプルBパネルの放射率は0.63であ
った。第2のパネルサンプルの放射率は0.65であった。
未被覆面の放射率は0.73であった。サンプルBで使用し
たより厚い被覆により、複合体表面の平均放射率が約12
%も顕著に減少した。
【0052】本明細書中に記載したように、繊維強化複
合体の表面上に薄い誘導体フィルム被覆があると、複合
体の表面反射率が顕著に増加し、高温での表面放射率を
減少させることが明らかである。複数の厚い層と薄い層
を交互に適用し、種々の屈折率をもつ被覆材料を使用す
ると、このような複合体構造物の反射率及び放射率を狭
く限定したスペクトル帯域内で実質的に制御することが
できる。
【0053】本発明は、本明細書中に記載した特定の態
様、より特定的には、複合体よりも赤外線の屈折率が大
きい薄い誘電体フィルムを少なくとも1表面上に付着さ
せた樹脂マトリックスに埋封した構造用繊維を含む複合
体構造物として記載且つ説明した。好ましい構造物は、
C(ダイヤモンド)、Si及びGe並びにInSb、GaSb、InAs、
Te3AsSe3、InP、GaAs、GaP、PbTe、C3N4等を含む化合物
から選択される誘電体被覆材料の1つ以上の薄い層を含
む被覆を少なくとも1つの表面に付着させた炭素繊維強
化樹脂マトリックスラミネートを含む。薄い誘電体層の
光学的厚さは、約1〜約8ミクロンの範囲であるのが好
ましい。本発明により被覆した複合体構造物及び同様の
製品は誘電体熱レフレクターとして特に有用であり、例
えば、放射スペースヒーター、ドライヤー等の中の赤外
線ラジエーターとして使用し得る。被覆した複合体は、
特に環境空気に伝熱するのに最適に合った波長で放射手
段により、熱消散が改良されねばならない場合に使用す
るための構造用パネル及び外部スキンの状態での用途も
知見され得る。
【0054】繊維及び複合体製造業界の当業者には種々
の変形及び変更が直ちに考えられ得るであろうが、この
ような変形及び変更は付記請求項により定義された本発
明の範囲内に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サンプルAの炭素繊維強化複合体パネルの未被
覆側の正反射データのグラフを表す図である。
【図2】サンプルAの炭素繊維強化複合体パネルの被覆
側の正反射データのグラフを表す図である。
【図3】サンプルBの炭素繊維強化複合体パネルの被覆
側の正反射データのグラフを表す図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂マトリックス中に埋封され
    た連続炭素繊維強化材を含み且つ層状複合体を形成する
    複合体構造物であって、赤外線スペクトルの屈折率が3
    以上で、約0.5〜約8ミクロンの光学的厚さの固体誘電
    体物質の少なくとも1層を含む被覆をその少なくとも1
    つの表面に付着させた複合体構造物。
  2. 【請求項2】 前記被覆が約1〜約6ミクロンの物理的
    厚さである少なくとも1枚の薄いフィルム層を含む請求
    項1に記載の構造物。
  3. 【請求項3】 前記層が約2〜約3ミクロンの光学的厚
    さである請求項1に記載の複合体構造物。
  4. 【請求項4】 前記被覆が多数の前記薄いフィルムを含
    む請求項1に記載の構造物。
  5. 【請求項5】 前記被覆が外部保護層を含む請求項1に
    記載の構造物。
  6. 【請求項6】 前記樹脂マトリックスが熱硬化性樹脂を
    含む請求項1に記載の構造物。
  7. 【請求項7】 その表面に、約1〜約8ミクロンの光学
    的厚さで赤外線の屈折率が約3以上の少なくとも1つの
    誘電物質の薄層を付着させる段階を含む、反射率の低い
    炭素繊維強化複合体構造物の赤外線表面反射率を増加さ
    せる方法。
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