JPH0780786B2 - 麻酔用医薬組成物 - Google Patents

麻酔用医薬組成物

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JPH0780786B2
JPH0780786B2 JP62007400A JP740087A JPH0780786B2 JP H0780786 B2 JPH0780786 B2 JP H0780786B2 JP 62007400 A JP62007400 A JP 62007400A JP 740087 A JP740087 A JP 740087A JP H0780786 B2 JPH0780786 B2 JP H0780786B2
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    • AHUMAN NECESSITIES
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/02Drugs for disorders of the nervous system for peripheral neuropathies

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は麻酔、主として硬膜外麻酔用の医薬組成物に関
する。硬膜外麻酔は、硬膜外空間への局所麻酔注射によ
り行なわれる局所−局所的伝達麻酔である。
[従来の技術] この空間は、硬膜と脊椎管のオステオリガメンタス(os
teoligamentous)壁との間にある。この空間は頂部が硬
膜により閉じており、この硬膜は後頭孔の周辺に密着し
ている。底部では、硬膜は第2仙椎の位置で終ってい
る。この位置で終端の膜は離れ、尾骨に密着する。硬膜
外空間はこのように後頭孔から仙尾骨膜まで延在する。
これは、ゆるいセルロース脂肪組織(celluloadipose t
issue)、脊髄神経の根、脊髄動脈、椎骨動脈叢および
リンパ管を含んでいる。
硬膜外無痛法の原理は、この技術が局所コカイン麻酔法
とほとんど同じ位い古いものであるところから、きわめ
て以前より知られているところである。
[解決すべき問題点] 局所麻酔は神経線維に作用して、興奮−伝達の過程に干
渉する。しかしながら、神経線維は局所麻酔剤の作用と
同じように感応する訳ではない。最初、自律神経線維が
影響を受け(交感神経ブロック)、ついで感覚線維(感
覚は次の順序で消失する:痛覚、熱覚、触覚)が影響を
受ける。運動線維は最後に影響を受ける。
多くの物質は局所麻酔性を持ってはいるが、良好な局所
麻酔薬としての性質を全て備えている訳ではないので用
いられはしない。
特に、コカインから誘導した麻酔薬の中には、製品によ
り作用の強さにばらつきがある。このように、例えば、
ブピバカインは、運動線維に対して影響を与えるとして
も極くわずかに影響を与える程度である。
服用量を増やすことにより麻酔剤の不十分な薬効作用を
改善しようとすると、何らかの毒性を生じることにな
る。実際、硬膜外的に投与する場合であっても、かなり
の率の麻酔剤が血流および/または脊髄を通りついで脳
脊髄液を通って移動し、種々の器官、特に心臓および肝
臓および/または中枢神経系に達する。
このように、過度に弱いかあるいは薬効接続時間が不十
分な作用を克服するためにより強い用量の麻酔剤を注射
することは、血圧低下から心拍数不調あるいは心拍数停
止にさえ及ぶ、極めて重大なあるいは回復不能な毒性作
用を生じる危険を冒すことになる。
[問題点の解決手段] 本発明は上記した問題点を解決する方法を提供するもの
である。
実際、本発明は、脂肪親和性部分を含む局所麻酔剤およ
び/または中枢神経系統的に作用する鎮痛剤を含有し、
該麻酔剤または鎮痛剤が多層リポソム(liposomes)中
に封入されている医薬組成物に関するものである。
実際、水溶性の形で硬膜外空間に投与された脂肪親和性
麻酔剤の薬効接続作用は、基本的には、その取込みと脂
肪組織による接収とにより決まる。
実際には、リポソムは水溶液中にある、二層のリン脂質
から成る小胞であり、その親水性部分は外側で水と接触
しており、その疏水性部分は内側の上記二層である。
明記すると、脂溶性の分子のリン脂質二層内に捕捉され
ることができる。
この方法では、脂肪親和性麻酔剤がリポソム中に捕捉さ
れるべきものであり、硬膜外で投与される他の有効成
分、例えばモルヒネ型の中枢神経系に作用する鎮痛剤も
同様である。
これらの麻酔剤としては、中枢神経系に作用する鎮痛剤
すなわちモルヒネまたはモルヒネ誘導体とともに、安息
香酸誘導体、アニリド誘導体またはコカイン誘導体を挙
げなければならない。
これらの組成物に用いるリポソムはその性質、特に多層
(MLV)であるか単層(SUV)であるかの変化はあっても
よいが、好ましくは多層リポソムがよい。
リポソムの構成にあずかる成分の性質は、封入される有
効成分の作用の調節に影響を与えるけれども、その組成
にかかわらず、下記の有利な効果は基本的には変らない
ものである。
例を挙げると、特にモル比が4:3のホスファチジルコリ
ン(Pc)/コレステロール(Ch)組成物が有利である。
本発明によりるリポソムの製造は、公知の方法により行
なうことができ、有効成分は好ましくはリポソムの形成
時に封入される。
このために、好ましくは脂溶性基剤の形態の有効成分を
二つのリポソム成分、例えばモル比4:3の卵PcとChとと
もにクロロホルムに溶解する。
リン脂質と有効成分の各量は変えてもよい。
本発明によるリポソムの好ましい実施例によると、約60
mgの脂質と約4〜5mgの脂溶性基剤の形態をした麻酔剤
とをクロロホルムに溶解する。
この混合液は窒素雰囲気下で、ついで真空下で一晩蒸発
させる。
ついで、リポソムの形成はMLVを得たいかSUVを得たいか
により変わる。前者の場合には、約3mlの0.3Mトリス−H
CL緩衝剤(pH8)を得られた脂質フィルムに添加し、同
じ緩衝剤中で五回遠心分離にかける。第2の場合には、
65Wで約15分間音波破砕を行なう。
このようにして麻酔剤を組込んだリポソムは、更に注
射、特に硬膜外注射のための適格なキャリヤを含む医薬
組成物の形で投与される。
本発明による組成物は主として注射可能な形、すなわち
リポソムおよび使用経路に対して相溶性のある佐薬(こ
れはほとんどの場合生理的食塩水であるが)とともに用
いられる。
本発明による組成物は、麻酔剤または鎮痛剤以外の有効
成分を含むことができる。例えば、ブピバカインの場合
には、エピネフリンを組合わせて用いることができ、必
要であればこれも封入することができる。
硬膜外経路が好ましいが、求められる目的(外科用麻酔
かまたは純粋な無痛法かに応じて、他の経路を考えるこ
ともできる。
これらの条件下で、投与量は患者の体重および状態に応
じて、更には遂行目的に応じて変えることができる。こ
れは、しばしば麻酔士または開業医の判断に任せられ
る。
驚くべきことに、本発明による組成物で行なった実験
で、リポソムに薬剤を封入することにより、封入されな
い薬剤と比べて優れた麻酔作用を生じ、同一投与量では
より長い接続作用を生じ、同程度の効果を得るのには用
量を減らすことができ、しかも副作用を減じることがで
きることが判明した。
本発明は、局所麻酔剤および/または中枢神経系に作用
する鎮痛剤の接続時間を長くすることができるととも
に、リポソムに封入された有効成分を含む医薬組成物が
硬膜外で投与される方法にも関するものである。
[実施例] 実施例および添付の図面はガイダンスの目的のみで与え
られるものであって、本発明の他の特徴および利点を示
すこともできる。
唯一の図面は、下記のものの投与後の血液動態に関する
結果を示す。
−曲線1(×ーーー×)で示される14C標識付けPcに基
づくSUV、 −曲線2(○−−−○)で示される3H標識付けブピバカ
インを含むMLV、 −曲線3(○ー・ー○)で示されるアドレナリン組合わ
せたブピバカイン、 −曲線4(・−−−・)で示されるブピバカイン単味。
実施例1 リポソムの製造およびブピバカインの組込み (1−1) リポソム単独の製造 リポソムすなわち本発明による医薬組成物の本質的部分
は公知の方法で製造される。リポソムは、好ましくは二
つの主化合物、すなわち、卵ホスファチジルコリン(P
c)およびコレステロール(Ch)を4:3のモル比および合
計脂質濃度約20mg/mlで含む。
本発明によるリポソムを製造する好ましい方法によれ
ば、卵PcおよびChをクロロホルム溶液中で混合し、窒素
雰囲気下でついで真空下で一晩蒸発させる。
つぎに、リポソムはつぎのような方法で形成される。約
3mlの0.3Mリン酸塩緩衝剤(pH:約7.4)を加えるか、65W
で15分間音波破砕を行なうかにより、多層リポソム(ML
V)または単層リポソム(SUV)がそれぞれ得られる。
得られたリポソムは、参考リポソムとして、さらに適格
キャリヤを含む医薬組成物の形で硬膜外空間に投与され
る。
(1−2) ブピバカイン含有リポソムの製造 4.5mgの可溶性ブピバカイン基剤をモル比4:3の卵Pcおよ
びChから成る60mgの脂質に加え、この混合物をクロロホ
ルム中に溶解する。
窒素雰囲気下および真空下で一晩蒸発させた後、3mlの
0.3Mトリス−HCL緩衝剤(pH8)を加えるとともに、同じ
緩衝剤中で5000rpmで五回透心分離にかけることによりM
LVリポソムを形成する。
実施例2 ビプバカインを組込み硬膜外に投与されたリポソムの生
体分布および薬物動態学 本考案は、モル比4:3の割合で卵PcおよびChを含む[実
施例(1−2)を参照]60mgの脂質に対して、4.5mgの
可溶性のブピバカイン基剤の割合でブピバカインを組込
んだMLVについてのものである。
ブピバカインは1963年以来化学で使用されており、つぎ
の式を有している。
MLVの形成は、0.3Mトリス−HCL緩衝剤(pH8)を加え、
ついで同じ緩衝剤中で5000gで五回遠心分離にかけるこ
とにより生じる。
0.2mlの遠心分離ペレットを実施例と同一条件下でラビ
ットに硬膜外的に投与する。
コントロールとして、4.5mgの臨床用ブピバカイン(マ
ルカインR−アルトラー5%力価の塩酸塩溶液)を同一
条件でアドレナリンとともにあるいはアドレアリンなし
で、かつ0.01mCiの[3H]ブピバカインを加えて投与す
る。この組合わせ物は合計0.2mlの溶液中に存在する。
同様に、コントロールとして、ブピバカインを含まない
SUVを本考察の過程中に、実施例において述べた条件下
で投与する。
ラビットの血液は、注入後15,30,60,120,180および240
分でサンプル採取した。
結果は、全血液中の注入投与量(ID)パーセントとして
表わされる。
動物は注射後120および240分後に犠牲にし、実施例1と
同じ条件で器官および組織をサンプル採取した。
(2−1) 血液動態学についての結果は図に示される 最高血液レベル(注入投与量の1.4%)は、ブピバカイ
ン単味の注入後15から6分後に達成される。
アドレナリンをブピバカインに加える場合には、血液ピ
ークは0.8%である。これは、硬膜外空間を通っている
毛細管の内皮を通る通路を狭くする、アドレナリンの血
管収縮作用によりものである。この効果により、循環レ
ベルは、アドレナリンを含まないSUVリポソムの服用後
観察されたものより低くさえある。
ブピバカイン−MLVリポソムについては、最低血液レベ
ルは(±0.45%)であることが分る。更に、血液中のブ
ピバカインの存在は注入後60分間のみ認められる。
したがって、循環系への移動およびその結果である全身
性の(心臓性の)毒性作用の観点からは、ブピバカイン
−MLVリポソムは現在用いられている麻酔剤の形態より
ずっと安全であり、SUVリポソムよりも安全である。
(2−2) 尿排出物についての結果は第I表に示す [3H]Ch標識を付けたSUV、3H標準ブピバカインを組込
んだMLV、あるいは非封入ブピバカインの硬膜外注入後
2時間で尿(ID×102中に排泄された放射能。
平均値±標準偏差;カッコ中の数字=動物数 排出されたブピバカインまたはその代謝生成物の量は、
ブピバカイン−MLVの硬膜外注射の後では、ブピバカイ
ンの硬膜外注射後の半分にすぎない。これは、一般循環
系への移動および血液中レベルと関係づけなければなら
ない。
(2−3) 脳脊髄液についての結果を第II表に示す [3H]Ch SUV、[3H]ブピバカインを組込んだMLV、あ
るいは非封入ブピバカインの硬膜外注射後2および4時
間の脳脊髄液(1.5ml×103におけるID)の標識。
平均値±標準偏差;カッコ内の数字=動物数 SUVおよびMLVの硬膜外注射の後では標準は全く観察され
ず、ブピバカインの注射後は放射能分子の存在が観察さ
れる。これは公知の現象であり、中枢神経系のレベルに
おける毒性表示を果すものである。したがって、麻酔剤
を封入しているリポソムはこの毒性を回避できない。
(2−4) 肝臓および心臓レベルについて結果を第II
I表に示す 硬膜外注射(ID×102)後4時間の肝臓における、
3H]Ch SUV、[3H]ブピバカインを組込んだMLV、お
よびブピバカインの生体分布。
平均値±標準偏差 カッコ内の数字=動物数 心臓レベルは、MLV注射後はSUVの注射後より低い(循環
系レベルに関連されると)。封入ブピバカインの心臓蓄
積は、ブピバカイン注射後観察される心臓蓄積の25%に
すぎないことを示している。これは、麻酔法の心臓毒性
の危険を回避するために極めて重要である。
肝臓レベルも、ブピバカイン−MLVの注射後が最低であ
る(やはり、循環系への移動と結びつけなければならな
い)。
また若干説明を補足すれば、MLVの標識は24時間たって
も注射領域に残り、動物の他の体内各部のいずれにおい
ても観察されていない。
これに対してSUVの標識は24時間以内に注射領域から拡
散し、24時間後には肝臓より検出される。
すなわちMLVを用いた場合には、麻酔剤がSUVを用いた場
合に比べてより長時間かけて拡散するといえる。
(2−5) 神経組織中の濃度についての結果を第IV表
に示す 硬膜外注射(1g×103におけるID)後2および4時間
の、神経組織における[3H]Ch SUV、[3H]ブピバカイ
ンを組込んだMLVおよびブピバカインの摂取。
平均値±標準偏差;カッコ内の数字=動物数 全ての場合に、MLVに封入されたブピバカインに対して
注射後2または4時間に、最高濃度が見られる。
濃度の順位は、ずべての場合に、MLV>SUV>ブピバカイ
ンである。
これらの結果は、神経根、坐骨神経および腕神経叢に対
するMLVの高限界点効果を強調するものである。
これは、つぎの事項を示唆している: −封入薬剤に対する優れた麻酔作用; −同等の効果を得るには用量を減らせる可能性があるこ
と; −同等の用量では薬効がより長く持続すること。
更に、観察された効果について述べると、後脚の運動ブ
ロックがMLVに封入されたブピバカインの硬膜外注射(S
2−S3)後に観察された。今日麻酔に使用するブピバカ
インは、感覚線維をブロックし、運動線維をブロックし
ない。このことは、封入薬剤が非封入薬剤と比べて神経
線維によりよく侵入することを示している。
最後に、神経線維レベルにおける毒性の調査について述
べると、MLVの硬膜外注射5時間後に、神経根、坐骨神
経、腕神経叢、馬尾および髄膜のレベルで病理解剖学的
調査を行った。組織学的レベルでは何の効果も観察され
なかった。この結果は有望であるが、麻酔剤の使用にお
いては神経効果は注射後4〜6週間を発現してくるとい
うことに注意しなければならない。
実施例3 本発明によるリポソム組成物の鎮痛効果 鎮痛効果は、ラットの尾に電気的ショックを与えること
により惹起される痛みの閾値の増加により測定される。
(3−1) リポソム組成物 脂質フィルム:卵Pc/Ch、4:3−60mgの脂質 (43.26mgの卵Pcおよび16.7mgのコレステロールに相
当)+5mgの凍結乾燥した脂溶性形のブピバカイン基剤 リポソムの形成:0.3Mトリス−HCL緩衝剤(pH8)(3ml)
中に多層リポソムの形態で脂質フィルムを懸濁。リポソ
ム懸濁液を遠心分離し、リポソム・ペレットをそのま
ま、S2点でラットの尾に皮下注射(0.5ml)する。
(3−2) 痛み閾値 痛み閾値は、S2ついでS1(注射点より5cm下流側に位置
するS1は注射点についての対照を取るのと、S2で注射さ
れた化合物の拡散を測るのに役立つ)において電気的刺
激により測る。
ブピバカイン含有リポソムの注射前は、S2およびS1両点
における痛み閾値は5〜10mV(計測は1時間の間10分毎
になされた)である。注射後の1時間では、痛み閾値は
S2点で上昇する。この鎮痛効果は48時間維持される。閾
値は、注射後の5〜6時間では約2から5倍に上昇す
る。つぎの日およびそのつぎの日では、痛み閾値は基本
閾値の2倍に等しい。したがって、鎮痛効果は±48時間
持続する(ブピバカイン含有リポソムの遅延および持続
効果)。この現象の統計的意義はステューデントのテス
トおよびウイルコキソンのテスト(n=6)により示さ
れる。
数時間後、痛み閾値がS1で上昇することもあるが、48時
間の間基本閾値の2倍を維持する。このことは、注射点
から化合物が拡散することがあることを示している。
(3−3) コントロール S2点に5mg非封入(free)ブピバカイン(アストラーノ
ーベルのマルカイン)を注射。痛み閾値はS2点で急激に
(1時間以内に)基本値の5〜10倍に上昇するが臨床医
がこれまで述べてきているように、鎮痛効果は6〜8時
間後に消失する。
緩衝剤の注射:72時間の間痛み閾値に変化なし。
(3−4) 封入の効率と製剤の安定性 pH8のトリス緩衝剤中では、ブピバカインはpK(8.1)で
ある。したがって、リポソム二重層に装入することによ
り封入できる。最大理論容量は50%である。0.1mCiの[
3H]ブピバカインを加えた、脂質フィルムから調整した
リポソムについて実際に計ったところでは、40%の効率
である。これは、脂質フィルムに5mgを入れて始める
と、2mgがリポソム二重層内に封入されることを意味し
ている。
緩衝剤中で37℃で保存すると、リポソム製剤は10日間は
安定である。この時間を超える測定はまだ行っていな
い。
(3−5) コメント 非封入ブピバカインの注射によるコントロールは、用量
が脂質フィルムに組込まれたものの用量に相当し、有効
に封入されたものに相当していないので、過大に評価さ
れる。実際、5mgの脂溶性ブピバカインで始めるリポソ
ム封入は2mgである。したがって、服用された量は2mgの
封入ブピバカインであった。これに対して、コントロー
ルのラットにおける痛み閾値は5mg非封入ブピバカイン
で測定したものである。
毒性についての研究を行なう目的で、ブピバカインの滅
菌(sterile)製剤を得た: 1.ラビットの耳に滅菌溶液を皮下注射することによる局
所毒性:炎症、肉芽腫形成、発熱性効果。
2.ラットの坐骨神経のレベルへの滅菌溶液と、6〜8週
間後の病理解剖学的研究による神経毒性。
3.ラットへの皮下注射後72時間におけるブピバカインの
血漿レベルの測定。
[発明の効果] 上記したように、本発明によると、 −封入毒剤に対する優れた麻酔作用を有し、 −同等の効果を得るには用量を減らせる可能性があり、 −同等の用量では薬効がより長く持続する、 という効果がある。
またMLVを用いた場合には、麻酔剤がSUVを用いた場合に
比べてより長時間かけて拡散するので、薬効の持続性等
をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
図は種々の化合物投与後のそれぞれの血液動態を示すも
のである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪親和性部分を含む、局所麻酔剤および
    中枢神経系統的に作用する鎮痛剤もしくは局所麻酔剤ま
    たは中枢神経系統的に作用する鎮痛剤を含有し、該麻酔
    剤または鎮痛剤が多層リポソム中に封入されている麻酔
    用医薬組成物。
  2. 【請求項2】注入可能な形態をした特許請求の範囲第1
    項に記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】リポソムの組成は卵PcおよびChが4:3であ
    る特許請求の範囲第1項および第2項のいずれかに記載
    の医薬組成物。
  4. 【請求項4】上記局所麻酔剤が安息香酸誘導体、アニリ
    ド誘導体またはコカイン誘導体から選ばれた誘導体であ
    る特許請求の範囲第1項から第3項のいずれかに記載の
    医薬組成物。
  5. 【請求項5】上記麻酔剤がブピバカインである特許請求
    の範囲第1項から第4項のいずれかに記載の医薬組成
    物。
  6. 【請求項6】上記鎮痛剤がモルヒネまたはモルヒネ誘導
    体である特許請求の範囲第1項から第3項のいずれかに
    記載の医薬組成物。
JP62007400A 1986-01-14 1987-01-14 麻酔用医薬組成物 Expired - Lifetime JPH0780786B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR8600434 1986-01-14
FR8600434A FR2592791A1 (fr) 1986-01-14 1986-01-14 Composition pharmaceutique, contenant un anesthesique local et/ou un analgesique central encapsule dans des liposomes

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JPS62181225A JPS62181225A (ja) 1987-08-08
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Country Status (7)

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EP (1) EP0233100B1 (ja)
JP (1) JPH0780786B2 (ja)
AT (1) ATE65913T1 (ja)
CA (1) CA1312282C (ja)
DE (1) DE3771887D1 (ja)
FR (1) FR2592791A1 (ja)
GR (1) GR3003093T3 (ja)

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