JPH077904Y2 - 浴室の物ほし部材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は浴室に備えるに好適な物ほし杆等の物ほし部材
に関する。

（従来の技術） 近年、浴室の天井に熱風発生型換気乾燥機を取付けて、
浴室を乾燥室に代替する技術が好んで採用されている。

この場合、物ほし竿は、特開昭54−161734号公報に示す
ように壁にコ字状のハンガパイプを取付けたり、また対
向する２つの壁に長いハンガパイプを掛け渡すことが普
通に行われている。

（考案が解決しようとする課題） 上記ハンガパイプは洗濯物を掛ける都合上、床から高過
ぎては良くないので、例えば1.8mに位置せしめる。これ
では長身の者が頭を触れる不都合があり、またこれ以上
高くては新たに踏台を必要とし、更にまた邪魔にならぬ
ようにとハンガパイプを壁面に近接させては洗濯物の乾
きが悪くなるなど諸々の不具合がある。

（課題を解決するための手段） 上記不具合を解決する為に、本考案はそれぞれの一端を
浴室の天井に揺動自在に支持した一対の支持部材と、こ
れら支持部材の他端間に掛け渡した水平部材と、この水
平部材に取付けた押し引き棒とからなることを特徴とす
る。

（作用） 物ほし部材を使用する場合は物ほし部材を垂直にし、そ
れの水平部分に洗濯物を掛け、またそれ以外の場合は物
ほし部材を揺動して天井の把持部に係合し、天井にごく
近接して収納する。

（実施例） 本考案の実施例を添付図面に基づいて以下に説明する。

第１図は本考案に係る浴室の斜視図であり、浴室１は浴
槽２及び洗い場３を囲う側壁４及び天井５で構成されて
いる。６は入浴者の為の手すりであり手ぬぐいやタオル
等小物も掛け得る。７は洗面器、８はシャワ、９は小物
収納棚である。

天井５には換気乾燥機10及びステンレスパイプ製の物ほ
し部材20が設けられている。

換気乾燥機10は図示せぬ電気ヒータ又は湯水ヒータを内
蔵し、熱風をつくり、これを浴室１内へ吐出するととも
に湿った浴室内空気を吸込んで再加熱するものである。

第２図は本考案の物ほし部材側面図、第３図は同Ａ−Ａ
矢視図であり、物ほし部材20は天井５にビス止め固定さ
れブラケット21,21とこのブラケットに掛け渡したピン2
2,22とこのピンに一端を係合している中空部材23,23
と、この中空部材に同軸的に一端を嵌合している中実丸
棒24,24と、これら中空丸棒の他端に掛け渡された水平
部材25と、この水平部材の壁４側端部25aに揺動可能に
係合する押し引き棒26とからなる。更に、天井５には図
示する如く二叉状の把持部材27,27がビス止めされてい
る。

なお、図において、30は前記中空部材23,23と中実丸棒2
4,24とから構成される支持部材を示している。

以上の構成からなる物ほし部材の作用を次に述べる。

洗濯物を干す際には、第２図に示す押し引き棒26の握り
26aを握って引き下ろす。

水平部材25、支持部材30（中実丸棒24,24及び中空部材2
3,23）は揺動し、更に伸長して第２図の想像線Ｂに示す
状態となる。

水平部材25はレベルL3に位置し、これに洗濯物を掛け
る。洗濯物は重量物であるが中実丸棒24,24及び中空部
材23,23は下向きな引張り力しか受けないので破損し難
い。

洗濯物を干す必要のない時は、想像線Ｂで示す押し引き
棒26を押し上げ水平部材25を矢印→矢印の順で移動
し、水平部材25を把持部材27,27に把持させる。用済み
の押し引き棒26は邪魔にならぬ壁４近傍に垂下する。

尚、第２図中、24aは中実丸棒端の鍔部、23aは中空部材
端のストッパ、23bは中空部材に中実丸棒24が入り過ぎ
ぬようにするストップビスである。よって、中実丸棒24
は前記ストッパ23aとストップビス23bとの間に限り、中
空部材23内を進退する。

床からの天井高さL1を2200mm、水平部材25を一番下げた
時の同高さL3を1600mm、途中の水平部材25の高さL2（第
２図参照）を1800mmとすれば、L3（1600mm）では楽に洗
濯物の脱着ができ、またL1（2200mm）では物ほし部材20
に頭をぶつける心配は無く、更に物ほし部材20は一部短
縮可能なので小型化して天井５に把持・収納されるから
美観上好ましい。

（考案の効果） 以上述べたように本考案は以下の効果を奏するため、入
浴者と洗濯人双方の希望を満足できる浴室を提供でき
る。

物ほし部材に取付けた押し引き棒を押し上げることに
よって物ほし部材を十分に高い天井附近に簡単に収納す
ることができ、入浴時に物ほし部材が入浴者の邪魔にな
るという不便が解消する。

物ほし部材に取付けた押し引き棒を引き下ろすことに
よって水平部を簡単に低位置、すなわち使用可能状態と
することができ、これに洗濯物の脱着を楽に行なうこと
ができる。

物ほし部材は一部短縮可能なので小型化して天井に把
持・収納することができるため、美観上好ましいものと
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る浴室の斜視図、 第２図は本考案の物ほし部材側面図、 第３図は同Ａ−Ａ矢視図。 １…浴室、５…天井 10…換気乾燥機、20…物ほし部材 22…ピン、27…把持部材

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴室天井に取付ける物ほし部材であって、
   前記物ほし部材は、それぞれの一端を浴室の天井に揺動
   自在に支持した一対の支持部材と、これら支持部材の他
   端間に掛け渡した水平部材と、この水平部材に取付けた
   押し引き棒とからなることを特徴とする浴室の物ほし部
   材。
2. 【請求項２】前記物ほし部材は、前記水平部を天井に設
   けた把持部に把持可能としたことを特徴とする請求項１
   記載の浴室の物ほし部材。
3. 【請求項３】前記支持部材は伸縮自在であることを特徴
   とする請求項２記載の浴室の物ほし部材。
4. 【請求項４】前記支持部材は、中空部材とこの中空部材
   に同軸的に嵌合する中実丸棒から構成されることを特徴
   とする請求項３記載の浴室の物ほし部材。