JPH0778693B2 - 減圧弁 - Google Patents

減圧弁

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JPH0778693B2
JPH0778693B2 JP15783390A JP15783390A JPH0778693B2 JP H0778693 B2 JPH0778693 B2 JP H0778693B2 JP 15783390 A JP15783390 A JP 15783390A JP 15783390 A JP15783390 A JP 15783390A JP H0778693 B2 JPH0778693 B2 JP H0778693B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は流体配管系に取り付けて一次側の流体圧力を減
じて、二次側の流体圧力を所定の設定圧力に保つ減圧弁
に関するものである。
<従来の技術> 減圧弁には二次側圧力検出部そのものが直接弁体を作動
させる操作部となる形式の直動式のものと、二次側圧力
を検出して作動する前記直動式減圧弁をパイロット弁部
として、主弁体操作部の圧力を調整することにより主弁
体を作動させる形式のパイロット式のものがあり、一般
に流量を必要とする時には実開昭63−48211号公報に開
示されているようなパイロット式減圧弁が用いられる。
これは一次側につながる入口から供給される高圧の流体
が、出口に接続する二次側の圧力低下により主弁が下方
へ移動せしめられて開くことにより二次側へ流出して二
次側の圧力の低下を補うようになっている。その主弁は
上部のパイロット弁や、そのパイロット弁に関連したダ
イヤフラム、圧力設定用のばね等によって制御されるピ
ストンの下降によって開動作し、ピストンの上昇によっ
て閉動作する。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら上記のパイロット式減圧弁は、一次側圧力
に対して設定圧力(二次側圧力)が小さい時、つまり減
圧比が大きい時や、主弁の開度が小さい少流量時に著し
いチャタリング現象を起こし易いという問題がある。
その減圧比は例えば、一次側圧力10Kg/cm2を二次側圧力
2Kg/cm2程度以下に減圧する場合であり、主弁及びピス
トン等の可動部が振動してチャタリング現象を起こす。
つまり減圧比が大きいということ、または、少流量時と
いうことはパイロット弁が微開状態であり、そこを通過
した一次側流体によりはピストンは駆動力が与えられ、
主弁を押し下げ弁口を開弁させて一次側流体を二次側へ
供給する。しかし、この時一次側と二次側の圧力差が大
きいので二次側圧力は瞬時にして上昇し、その圧力はダ
イヤフラムを介して微開状態のパイロット弁を急閉させ
る。パイロット弁が急閉すればピストンの上部への流体
も急断され、ピストンは急上昇して主弁は急閉弁する。
主弁が急閉弁すれば二次圧も急低下してダイヤフラムを
介して再びパイロット弁を急開する。以上の過程が加速
度的に行なわれて大きな振動状態を呈する。
このようにパイロット式減圧弁は最大流量が大きいとい
う長所はあるが、減圧比が大きかったり少流量時にチャ
タリングが発生しやすいという短所がある。そこで、前
述した直動式減圧弁はピストン等の可動部材が少ないと
いう構造上、制御面に於て位相の遅れが小さい故にチャ
タリングが発生しにくいという利点がある。しかし最大
流量が少ないという短所を有する。そこで両減圧弁を並
列に取り付け、使用条件に応じて使い分けることが考え
られるが、これは配管、場所そして取付けの手間等の問
題があり実際には行なわれていない。
従って、本発明の技術的課題はチャタリング現象を起こ
さずに、少流量から大流量まで対応が可能な減圧弁を提
供することである。
<課題を解決するための手段> 上記の技術的課題を解決するために講じた本発明の技術
的手段は、同一本体内に直動式の減圧弁機構とパイロッ
ト式減圧弁機構を内蔵し、ダイヤフラムの一面に圧力設
定ばねの弾性力を他面に二次側圧力を作用せしめ、両力
の釣り合いにより発生するダイヤフラムの撓み力を、前
記直動式の減圧弁機構に於ける主弁と、パイロット式減
圧弁機構に於けるパイロット弁に作用せしめたものであ
る。
<作 用> 圧力設定ばねの弾性力が小さい、または、流量が少なく
直動式減圧弁の主弁及びパイロット弁が微開状態の時、
直動式減圧弁に於ては主弁が開弁して直接一次側の高圧
流体が二次側へ流出して二次側の圧力を維持しようと作
用する。パイロット式減圧弁のパイロット弁が微開状態
であれば、一次側の流体は例えばピストン等の駆動部が
駆動力が発生せずパイロット式減圧弁の方の主弁は開弁
しない。つまりこの状態では直動式の減圧弁で少流量域
を賄うことになり、前述したように直動式の減圧弁はチ
ャタリングが発生しにくいので安定した減圧作用を行
う。
圧力設定ばねの弾性力を強くして、または二次側での負
荷が増加して直動式減圧弁の主弁及びパイロット弁が大
きく開弁した時、パイロット弁からピストンへの流体供
給量が増加するために駆動力が発生してパイロット式減
圧弁の方の大きな主弁を開弁せしめ、全体として流量が
増加する。この時パイロット式減圧弁の方の大きな主弁
が開弁して一次側の高圧流体が二次側へ流出しても、二
次側には既に直動式減圧弁を通して流体が流れているた
めにそれ程の圧力変動は生じず、チャタリング現象を起
こさない。
<実施例> 上記の技術的手段の具体例を示す実施例を説明する。
(第1図参照) 入口8,出口10を有する本体2、パイロットボディ4、ス
プリングケース6で弁筐体を形成し、直動式減圧弁部12
とパイロット式減圧弁部14を夫々内蔵する。直動式減圧
弁部12は、第1弁口20を有し第1主弁ばね18で閉弁方向
に付勢された第1弁体16で開閉するようにした主弁ガイ
ド22をパイロットボィ4にねじ結合して形成する。主弁
ガイド22の中央には押動して第1主弁16を開弁する為の
主弁ステム24を摺動配置する。
パイロット式減圧弁14は以下のように構成される。入口
8、出口10を連通するように第2弁口26を形成する主弁
座28を配置し、入口側端に第2主弁ばね28で弾性的に付
勢して第2主弁30を配置する。ここで第2弁口26は第1
弁口20よりも十分に大きい口径である。
第2主弁30に対応するピストン32をシリンダー34内に摺
動自在に配置し、ピストンの下部に形成されたピストン
棒32bを第2弁口26を通して第2主弁30の中央上面に当
接せしめる。部材番号36a,bはピストンとシリンダーと
の気密を保持する為のピストンリングであり、フッ化エ
チレン樹脂等の樹脂で製作する。参照番号32cはピスト
ンの上面と下面を連通するオリフィスである。ここに挙
げた技術ではピストンとシリンダーの間の気密を保ち、
オリフィスにより流体を一定量逃がすようにしている
が、他の一般的な技術手段としてはオリフィスを形成せ
ず、ピストンの周側面に設けたラビリンス構造によるも
のでもよい。
入口8とピストン32の上部空間、即ちピストン室32aを
連通する一次圧通路38に付勢ばね40により閉弁方向に付
勢されたパイロット弁42を配置したステムガイド44をパ
イロットボディ4にねじ結合する。ステムガイド44中央
には押動してパイロット弁42を開弁する為のパイロット
ステム46を摺動配置する。参照番号58は一次圧通路38の
一次側流体を第1弁口20の一次側へ導入する為の連通孔
である。
ダイヤフラム48をその外周縁をスプリングケース6とパ
イロットボディ4のフランジの間に挟んで取り付け、ダ
イヤフラム48の下方空間は二次圧検出通路50を通して出
口10に連通し、またダイヤフラム48の下面は主弁ステム
24とパイロットステム46の頭部端面に当接する。
ダイヤフラム48の上面にばね座52を介して、圧力設定ば
ね54を当接せしめ、その上端なスプリングケース6にね
じ結合された調節ねじ56で付勢する。
作用は以下の通りである。調節ねじ56を左右に回すと、
圧力設定ばね54のダイヤフラム48を押し下げる弾性力が
変る。この圧力設定ばね54の弾性力を基準値として、ダ
イヤフラム48はその下面に作用する二次側圧力に応じて
湾曲し、主弁ステム24とパイロットステム46を変位せし
めて第1主弁16とパイロット弁42を開弁せしめる。
圧力設定ばね54の弾性力が小さい、または、流量が少な
く直動式減圧弁12の主弁16及びパイロット弁42が微開状
態の時、直動式減圧弁に於ては主弁16が開弁して直接一
次側の高圧流体が二次圧検出通路50を介して二次側へ流
出して二次側の圧力を維持しようと作用する。パイロッ
ト式減圧弁のパイロット弁42が微開状態であれば、ピス
トン室32aに流入する流体は少なく、そのほとんどがピ
ストン32に形成されたオリフィス32cから流出してしま
う。その結果ピストン32には駆動力が発生せず第2主弁
30は開弁しない。つまりこの状態では直動式減圧弁12で
少流量域を賄うことになり、前述したように直動式の減
圧弁はチャタリングが発生しにくいので安定した減圧作
用を行う。
圧力設定ばね56の弾性力を強くして、または二次側での
負荷が増加して直動式減圧弁12の主弁16及びパイロット
弁42が大きく開弁した時、直動式減圧弁に於ては主弁16
が更に開弁して一次側の流体を二次側へ通過せしめる。
パイロット式減圧弁14に於てはパイロット弁42からピス
トン室32aへの流体供給量が増加するためにピストン32
は駆動力が発生して第2主弁30を開弁せしめ、全体とし
て流量が増加する。この時パイロット式減圧弁14の方の
大きな主弁30が開弁して一次側の高圧流体が二次側へ流
出しても、二次側には既に直動式減圧弁12を通して流体
が流れているためにそれ程の圧力変動は生じず、チャタ
リング現象を起こさない。
本実施例ではパイロット式減圧弁14のが直動式減圧弁12
より少し遅れて作動するのは、ピストン室32aに一次側
流体が溜る時間の遅れを利用したが、別の方法として
は、パイロットステム46の上部端面とダイヤフラム48の
下面の間に間隙を設けたり、パイロット弁42の付勢ばね
40の弾性力を強くしたり、ピストン32のオリフィス32c
を大きくしたり、第2主弁ばね28の付勢力を強くしても
良い。
<発明の効果> 本発明の技術手段によればチャタリング現象が解消され
るので、ピストンや主弁等の部材が損傷せず、安定した
状態で減圧作用を行うことができる。また、チャタリン
グ現象が解消されることにより、最小調整可能流量を小
さく設定でき、使用範囲が広い減圧弁を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す減圧弁の断面図である。 2:本体、8:入口、10:出口 12:直動式減圧弁部、14:パイロット式減圧弁部 16:第1主弁、30:第2主弁 32:ピストン、42:パイロット弁 48:ダイヤフラム、54:圧力設定ばね

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同一本体内に直動式の減圧弁機構とパイロ
    ット式減圧弁機構を内蔵し、ダイヤフラムの一面に圧力
    設定ばねの弾性力を他面に二次側圧力を作用せしめ、両
    力の釣り合いにより発生するダイヤフラムの撓み力を、
    前記直動式の減圧弁機構に於ける主弁と、パイロット式
    減圧弁機構に於けるパイロット弁に作用せしめたことを
    特徴とする減圧弁。
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