JPH0778270A - 物体の曲面作成表示装置 - Google Patents

物体の曲面作成表示装置

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JPH0778270A
JPH0778270A JP5223452A JP22345293A JPH0778270A JP H0778270 A JPH0778270 A JP H0778270A JP 5223452 A JP5223452 A JP 5223452A JP 22345293 A JP22345293 A JP 22345293A JP H0778270 A JPH0778270 A JP H0778270A
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JP
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curved surface
coordinates
equation
calculated
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JP5223452A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Ochiai
芳博 落合
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Osaka Prefecture
Original Assignee
Osaka Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 物体の曲面を作成するときのデータ入力の負
荷を軽減する。 【構成】 操作部1の座標入力手段11により、所望の
物体の曲面が通過して欲しい曲線、線分や点等の座標を
入力する。次に、分割演算手段22により、入力された
曲線や線分を予め設定された間隔で微小な線分に分割す
るとともに、分割された各線分の両端の座標を算出し、
分割された各線分の中点の座標を算出する。そして、行
列演算手段24により、積分演算を行って影響係数を算
出するとともに、行列の演算を行う。この演算結果を用
いて、高さ演算手段25により、x−y平面の走査間隔
毎に演算を行い、x−y平面に対する曲面の高さを算出
する。そして、表示制御部26により、この曲面の高さ
に基づきディスプレイ3の各画素を制御し、この曲面が
立体感を有して表示されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、CAD等において物体
の曲面を作成するために行うデータ入力の負荷を軽減す
る物体の曲面作成表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車や板金成形等のための金型
の設計を行うために、CADが非常に普及している。従
来、対話型CAD等において、複雑な曲面形状を一つの
曲面表現式で表現することは困難であることから、一般
的に、曲面を複数の曲面要素(パッチ)に分け、スプラ
イン関数等を用いて一つの曲面を表現する手法が採用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パッチ
を用いる手法では、パッチ間の接合線上において、その
滑らかさが損なわれる場合があった。また、曲面を作成
するには、各パッチ毎にデータが必要なため、それらの
データを全て入力する作業が必要となり、多大の労力が
要求されることとなる。
【0004】本発明は、上記問題を解決するもので、曲
面を作成するときのデータ入力の負荷を軽減する物体の
曲面作成表示装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、x−y平面上に置かれた物体の曲面を作
成し、表示する装置において、上記物体の曲面の輪郭デ
ータ及び上記物体の曲面上の線または点の座標データを
入力する入力手段と、入力された上記輪郭及び線を所定
間隔で分割し、分割された各線分の両端座標及び中点座
標を算出する分割演算手段と、入力された上記点の座標
及び算出された上記中点座標から上記物体の曲面の領域
内の他の座標への影響度合いを示す影響係数を、連立境
界積分方程式を用いて算出する影響係数演算手段と、算
出された上記影響係数から、境界積分方程式を用いて上
記物体の曲面の上記x−y平面上のx,y座標に対する
高さデータを算出する積分演算手段と、平面上の縦軸及
び横軸方向に複数の画素が配列されてなる表示手段と、
算出された上記高さデータ及びそのx,y座標に基づい
て上記画素を制御することにより、上記物体を上記表示
手段に3次元表示させる表示制御手段とを備えたもので
ある。
【0006】
【作用】本発明は、多重調和関数を用いた境界積分方程
式を使用するので、その高さが多重調和方程式を満足し
ており、その縁及び一部の線や点を除き無限回微分可能
な物体の曲面を作成することが可能となる。この境界積
分方程式は、内部発熱を伴う2次元定常温度分布を算出
するために境界要素法で用いられる境界積分方程式を改
良したもので、本発明により得られる曲面は、2次元定
常温度分布に相当するものとなる。
【0007】すなわち、本発明によれば、物体の曲面が
通過すべき所望の線または点の座標データ及びその物体
の輪郭データが入力されると、この線及び輪郭を所定間
隔で分割し、分割された各線分の両端座標及び中点座標
が算出される。そして、複数の境界積分方程式を連立さ
せることにより、入力された点の座標及び算出された中
点座標から物体の曲面の領域内の他の座標への影響度合
いを示す影響係数が算出される。この算出された影響係
数から、境界積分方程式を用いてx−y平面上のx,y
座標に対する物体の曲面の高さデータが算出される。こ
の高さデータ及びそのx,y座標に基づいて、物体が3
次元表示されることとなる。
【0008】
【実施例】まず、本発明に係る物体の曲面作成表示装置
に用いられる曲面の作成原理について説明する。
【0009】x,y,z軸を有する3次元空間における
曲面上の任意の点P’の高さzが数1に示す2次元のf
重調和方程式を近似的に満足していると仮定する。
【0010】
【数1】
【0011】この曲面上の任意の点P’,Q’を平面x
−y上に投影したときの点P,Q間の距離をrとする
と、2次元の調和関数V1(P,Q)は、数2のように
表される。
【0012】
【数2】
【0013】また、数2から、調和関数V1(P,Q)
の単位法線方向の微分係数∂V1/∂nが数3のように
表される。
【0014】
【数3】
【0015】なお、調和関数V1と重調和関数V2とは、
数4で表される関係にある。
【0016】
【数4】
【0017】従って、重調和関数V2は、数5のように
表される。
【0018】
【数5】
【0019】また、数5から、重調和関数V2の単位法
線方向の微分係数∂V2/∂nが数6のように表され
る。
【0020】
【数6】
【0021】同様にして、f重調和関数Vfと(f−
1)重調和関数Vf-1とは、数7で表される関係にあ
る。
【0022】
【数7】
【0023】以上から、(f+1)重調和関数Vf+1
求めると、数8のように表される。
【0024】
【数8】
【0025】また、数8から、(f+1)重調和関数V
f+1の単位法線方向の微分係数∂Vf +1/∂nが数9のよ
うに表される。
【0026】
【数9】
【0027】これらの数8,数9は、後述する数18の
演算に用いられる。
【0028】ところで、f重調和関数Vfは、数10の
ような性質がある。
【0029】
【数10】
【0030】また、数1のzをz1とおくと、
【0031】
【数11】∇21=−z2
【0032】
【数12】∇22=−z3
【0033】
【数13】∇2f-1=−zf
【0034】
【数14】∇2f=0 のように表現することができる。ここで、数11〜数1
4のzi(i=2〜f)はz1の変化を示す量である。
【0035】また、これらのziは、点状のものzPi
線状のものzLi、面状のものzSiに分けることができ
る。なお、線状のものの中で二重層である∂Vf/∂n
に関するものを別にzDiとおくと、このとき、ziは、
【0036】
【数15】zi=zSi+zLi+zPi+zDi として表わすことができる。
【0037】物体の曲面の輪郭がx−y平面に投影され
た曲線を境界Γと考えると、数1,数11〜数15よ
り、上記曲面上の任意の点P’の高さzは、グリーンの
定理より、次式で与えられる。
【0038】
【数16】
【0039】但し、ΓL,ΓDは、線状のzLi,zDiの形
状を示すものである。また、滑らかな境界Γ上ではc=
0.5、境界Γの内部ではc=1、境界Γの外部ではc
=0である。
【0040】また、同様にziにおけるe番目のzeに関
し、次式を導くことができる。
【0041】
【数17】
【0042】以上により、物体の曲面の演算に必要な境
界積分方程式、数16,数17が得られる。
【0043】これらの境界積分方程式を解析的に活用す
るのは困難なので、数値的に使用可能なように離散化す
る。ここでは、簡単化のために一定要素を用いて離散化
する。境界ΓをN分割、ZLに関する線積分をM分割、
Dに関する線積分をK分割すると、数16は次式のよ
うになる。
【0044】
【数18】
【0045】また、同様に、数17も次式のようにな
る。
【0046】
【数19】
【0047】この数18,数19に基づいて、曲面を算
出することができる。なお、計算に適用する多重調和関
数がf=1の場合は、数1がラプラスの方程式となり、
容易に解くことができる。しかしながら、得られる曲面
は、非常に限定されたものとなってしまう。
【0048】一方、f=2の場合には、数1は熱発生を
伴う温度分布に相当するもので、Z2が熱発生量に対応
し、ZP2が点熱源、ZL2が線熱源、ZD2が二重層線熱源
に相当するものとなる。
【0049】ここで、f≧2の場合に、数11〜数14
のz2,∂z2/∂n〜zf,∂zf/∂nの一方が与えら
れると、与えられていないziまたは∂zi/∂nが、
f,f−1,…,1について、数18,数19より順次
得られる。そして、境界上の値zi及び∂zi/∂nを全
て求めた後、曲面上の点の高さzを数18により求める
ことができる。
【0050】従って、この場合には、試行錯誤によって
曲面を算出することとなる。
【0051】次に、試行錯誤によらずに、曲面の輪郭と
曲面上の曲線とから曲面を算出する手順の一例について
説明する。
【0052】曲面上の曲線の高さをz(PL)とする。
また、曲面上の曲線の一点をQLで示し、この曲面上に
L2を作用させる。簡単化のために、f=3とし、輪郭
及び曲面上の曲線ΓLに対して一定要素を用いることと
する。
【0053】数18を離散化すると次式が得られる。
【0054】
【数20】 V1’Z1=V11’+V2’Z2−V22’−VL2L3 但し、V,V1’,V2,V2’及びVL2は、数21〜
数25に示す成分を有する行列である。
【0055】
【数21】
【0056】
【数22】
【0057】
【数23】
【0058】
【数24】
【0059】
【数25】
【0060】一方、f=3より、数19から次式が得ら
れる。
【0061】
【数26】V1’Z2=V12’+VL1L3 但し、VL1は、数27に示す成分を有する行列である。
【0062】
【数27】
【0063】また、高さz(PL)の曲線より次式が得
られる。
【0064】
【数28】 z(PL)=−V3’Z1+V31’+V4’Z2−V42’−VL3L3 但し、V3,V3’,V4,V4’及びVL3は、数29〜数
33に示す成分を有する行列である。
【0065】
【数29】
【0066】
【数30】
【0067】
【数31】
【0068】
【数32】
【0069】
【数33】
【0070】ここで、Z2=0とおくと、数20,数2
6,数28より次式が得られる。
【0071】
【数34】
【0072】この数34により、Z1’,Z2’及びZL3
を算出することができる。この算出されたZ1’,Z2
及びZL3を用いて、曲面内の任意の高さを数18に基づ
き算出することができる。なお、この数34の左辺第1
項は、与えられた曲面の輪郭と曲面上の曲線との影響度
合いを表すので、影響係数と呼ぶ。
【0073】なお、Z2=0に代えて、Z2’=0とおい
てもよい。また、f=4の場合には、Z3=0または
3’=0とおけばよい。
【0074】以上、説明した原理に基づき曲面を作成
し、表示する物体の曲面作成表示装置の構成例につい
て、図1のブロック図を用いて説明する。
【0075】操作部1は、例えばキーボードで構成さ
れ、座標入力手段11及び走査幅設定手段12からな
る。座標入力手段11は、所望の物体の曲面が通過して
欲しい曲線、線分や点等の座標を入力するものである。
走査幅設定手段12は、x−y平面上の走査間隔を設定
するもので、走査間隔を小さくすれば、きめ細かいx,
y座標に対して物体の曲面の高さデータを算出すること
ができる。
【0076】制御部2は、マイクロコンピュータ等で構
成され、この物体の曲面作成表示装置全体の動作を制御
して物体の曲面を作成するとともに、平面状に縦軸,横
軸方向に画素を有するCRT等で構成されるディスプレ
イ3の画面表示を制御するものである。
【0077】記憶部21は、ROMやRAM等で構成さ
れ、この装置の動作を制御する制御プログラムを記憶す
るとともに、操作部1から入力されたデータや演算結果
等を記憶するものである。
【0078】分割演算手段22は、座標入力手段11で
入力された曲線や線分を予め設定された間隔で微小な線
分に分割するとともに、分割された各線分の両端の座標
を算出するものである。また、分割演算手段22は、分
割された各線分の中点の座標を算出するものである。行
列演算手段24は、数21〜数25,数27,数29〜
数33の演算を行って影響係数を算出するとともに、数
34の演算を行うものである。
【0079】高さ演算手段25は、設定されたx−y平
面の走査間隔毎に、数34の演算結果を用いて数18の
演算を行い、x−y平面上のx,y座標に対する曲面の
高さデータを算出するものである。
【0080】表示制御部26は、算出された曲面の高さ
データを、そのx,y座標とともに内蔵する表示メモリ
261に記憶するものである。また、表示制御部26
は、この曲面の高さデータ及びそのx,y座標に基づい
てディスプレイ3の各画素の色や濃淡を制御することに
より、この物体の曲面をディスプレイ3に3次元表示さ
せるものである。
【0081】例えば、表示制御部26は、曲面の表面を
全てポリゴン(微小な平面)の集まりに置き換え、光源
に対するポリゴン面の向きから色や明度等を計算してポ
リゴンに陰影を付けるシェーディング方法により、各画
素を制御するようにしてもよい。なお、シェーディング
方法には、ポリゴンを一つの色や輝度で塗るコンスタン
トシェーディングや、ポリゴン間の境界で色が不自然に
なるのを抑制するため、ポリゴンの頂点の色情報から内
部の画素の色を補間するグーローシェーディング等があ
る。
【0082】また、表示制御部26は、視点から曲面の
ある面を見たときに、他の面の後ろに隠れる部分は表示
しない陰面消去法により、ディスプレイ3の各画素を制
御するようにしてもよい。陰面消去法には、例えば、ポ
リゴン単位に視点からの奥行き(Z値)を比較するZバ
ッファ法、ディスプレイ3の走査線単位にデータを作成
していくスキャンライン法等がある。
【0083】また、表示制御部26は、光線の反射、減
衰を光線の道筋をたどりながら計算し、画素に影響を与
える曲面とその色を算出するレイ・トレーシング法を用
いてディスプレイ3の各画素を制御するようにしてもよ
い。
【0084】また、表示制御部26は、簡単には、後述
する図4(b),図5(b)に示すように、メッシュを
用いて表示してもよい。図4(b),図5(b)では、
視点を所定位置に置き、x−y平面上に碁盤の目状に描
かれたメッシュが曲面の高さに応じて引っ張り上げられ
た状態を表示している。また、メッシュに代えて、ドッ
トで表示したり、狭い間隔で緻密に描かれた等高線で表
示するようにしてもよい。
【0085】なお、ディスプレイ3の表示には、設定さ
れたx−y平面の走査間隔毎に算出されたx,y座標に
対する曲面の高さデータの中で、ディスプレイ3の画素
数に応じて所定間隔で間引かれた高さデータを用いても
よい。また、例えば物体の曲面を拡大して表示する場合
には、全てのx,y座標に対する高さデータを用いれば
よい。
【0086】また、ディスプレイ3が白黒CRTの場合
には、電子ビームで横方向に走査を行うときに、単位時
間毎の走査幅を画素とみなすものとする。
【0087】次に、この物体の曲面作成表示装置の動作
手順について、図3を参照しながら、図2のフローチャ
ートに従って説明する。図3は曲面の作成手順を示す説
明図である。
【0088】まず、曲面の外形形状を入力する(ステッ
プS1)。次いで、曲面上の通って欲しい線または点の
座標を入力する(ステップS2)。例えば、図3(a)
(b)に示すように、所望の線が円と線分であれば、中
心座標(X0,Y0)及び半径Rと、線分の端点の座標
(X1,Y1),(X2,Y2)を入力する。
【0089】次に、図3(c)に示すように、入力され
た線が所定間隔で分割され、それぞれの端点の座標値
(x1,y1),(x2,y2),…が算出され、次いで、
各線分の中点(xi,yi)が算出される(ステップS
3)。なお、この分割は、予め設定された寸法で行って
もよい。また、予め設定された個数で分割することにし
てもよい。
【0090】ここで、端点の座標値が(x1,y1),
(x2,y2)の線分上の任意の座標値を(x,y)とす
ると、数8,数9の距離r,∂r/∂nは、
【0091】
【数35】r=√{(x−xi2+(y−yi2
【0092】
【数36】∂r/∂n=Dis/r となる。但し、Disは、図3(d)に示すように、点
(xi,yi)から点(x1,y1),(x2,y2)を通る
直線に下ろされた垂線の長さである。
【0093】次に、数21〜数25,数27,数29〜
数33の演算を行って、影響係数を算出する(ステップ
S4)。
【0094】ここで、境界積分方程式を用いる場合に
は、V1及び∂V1/∂nの特異性のために、境界に近い
値が不正確になる虞れがある。そこで、境界近傍におい
ても正確な値を得るためには、例えば、以下に説明する
ような解析的線積分を用いればよい。
【0095】図3(c)において、端点の座標値がそれ
ぞれ(x1,y1),(x2,y2)の線分の長さをL、点
(x1,y1)と点(x,y)との距離をsとする。点
(xi,yi)に対する関数V1及び∂V1/∂nの解析的
線積分は、数37,数38で与えられる。
【0096】
【数37】
【0097】
【数38】
【0098】但し、a1,a0,I0,D,I1は、数39
〜数43に示す。
【0099】
【数39】
【0100】
【数40】
【0101】
【数41】
【0102】
【数42】
【0103】
【数43】
【0104】また、点(xi,yi)が、端点の座標値が
それぞれ(x1,y1),(x2,y2)の線分上にある場
合は、数44,数45となる。
【0105】
【数44】
【0106】
【数45】
【0107】他の線積分も、同様にして演算することが
できる。なお、距離rに関する特異性が弱いので、ガウ
ス積分を用いてもよい。また、特異点を避けるために、
正則化された境界積分方程式を用いてもよい。
【0108】次に、数34の行列演算を行い、Z1’,
2’,ZL3を算出する(ステップS5)。次いで、ス
テップS1で入力された外形形状のX,Y座標の最小値
及び最大値を算出し(ステップS6)、走査の幅を設定
して(ステップS7)、最小値から最大値までx−y平
面上を順次走査していく(ステップS8)。
【0109】この走査において、座標(X,Y)が曲面
の領域内の座標でなければ(ステップS9でNO)、ス
テップS12に進み、一方、座標(X,Y)が曲面の領
域内の座標であれば(ステップS9でYES)、数18
に基づいて曲面の高さを算出し(ステップS10)、表
示制御部26内の表示メモリ261に保管する(ステッ
プS11)。
【0110】そして、x−y平面上の最小値から最大値
まで走査が終了していなければ(ステップS12でN
O)、ステップS8に戻って走査を継続し、一方、走査
が終了すれば(ステップS12でYES)、ディスプレ
イ3に表示して(ステップS13)、終了する。
【0111】次に、本発明によって得られた曲面の例を
示す。図4(a)は入力データを示す説明図、図4
(b)は作成された曲面を示す斜視図である。
【0112】図4に示すように、直径20mmの孔が開
けられた長径65mm,短径50mmの楕円と内部の楕
円形状の等高線2本とから曲面を作成している。内部の
楕円は、高さ10mmで、長径48mm,短径40mm
の楕円と、長径33mm,短径30mmの楕円とからな
り、各楕円及び円は、それぞれx軸方向に1mmずつ偏
心している。なお、外周の楕円と内部の円の高さは、0
mmである。
【0113】次に、別の例を示す。図5(a)は入力デ
ータを示す説明図、図5(b)は作成された曲面を示す
斜視図である。
【0114】図5に示すように、高さ0mmで、長径6
0mm,短径40mmの楕円、高さ15mmで、直径1
0mmの中央の円、この円からそれぞれ20mm偏心
し、高さ20mm及び10mmで、直径10mmの2個
の円を通る曲面を求める。更にこの曲面に、高さ15m
mで、直径10mmの中央の円及び高さ25mmで、直
径6mmの円を通る曲面を合成している。
【0115】このように、線状のzLi,zDi及び点状の
Piを用いることにより、fを大きくすることなく、曲
面の縁及びzLi上を除いて、無限回微分可能な任意の曲
面を得ることができる。なお、内部に線状の∂V1/∂
nを作用させることにより、zL2の不連続を有する曲面
を作成することができる。
【0116】また、図5に示すように、曲面を分割する
ことにより、fを大きくすることなく複雑な曲面を表現
することが可能である。また、fが小さいので、短時間
で算出することができる。
【0117】また、曲面を分割し、それぞれの曲面にお
いて局所座標を指定することにより、更に複雑な曲面を
作成することができる。
【0118】なお、本発明は、所望の物体の曲面を少な
いデータ入力で容易に作成することができるので、CA
Dに適用すると板金成形等のための金型作成を効率的に
行うことができる。この場合には、x−y平面の各座標
に対する物体の曲面の高さデータを直接NC工作機械等
に出力し、NCテープを作成するようにすればよい。
【0119】また、本発明は、物体の曲面の輪郭データ
以外に、その曲面が通過すべき等高線データのみを入力
すれば、曲面を作成することができる。従って、物体形
状の等高線データを使用し、積層加工法によってモデル
を作成する、紫外線硬化樹脂等が用いられた立体樹脂モ
デル作成システムに適用すれば、効率的に立体モデルの
作成を行うことができる。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、多重調
和関数を用いて、内部発熱を伴う2次元定常温度分布を
算出するために境界要素法で用いられる境界積分方程式
を改良して使用し、物体の曲面が通過すべき所望の線ま
たは点の座標データ及びその物体の輪郭データのみを入
力することにより、x−y平面上のx,y座標に対する
物体の曲面の高さデータを算出し、この高さデータに基
づいてこの物体を3次元表示するようにしたので、所望
の物体の曲面を作成し、表示するときのデータ入力の負
荷を大幅に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る物体の曲面作成表示装置の構成例
を示すブロック図である。
【図2】同物体の曲面作成表示装置の動作手順を示すフ
ローチャートである。
【図3】(a)(b)(c)は曲面の作成手順を示す説
明図、(d)はDisを示す説明図である。
【図4】本発明に係る物体の曲面作成表示装置によって
得られる曲面を示す図で、(a)は入力データを示す説
明図、(b)は作成された曲面を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る物体の曲面作成表示装置によって
得られる曲面を示す図で、(a)は入力データを示す説
明図、(b)は作成された曲面を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 操作部 2 制御部 3 ディスプレイ(表示手段) 11 座標入力手段 12 走査幅設定手段 21 記憶部 22 分割演算手段 24 行列演算手段 25 高さ演算手段 26 表示制御部 261 表示メモリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 x−y平面上に置かれた物体の曲面を作
    成し、表示する装置において、上記物体の曲面の輪郭デ
    ータ及び上記物体の曲面上の線または点の座標データを
    入力する入力手段と、入力された上記輪郭及び線を所定
    間隔で分割し、分割された各線分の両端座標及び中点座
    標を算出する分割演算手段と、入力された上記点の座標
    及び算出された上記中点座標から上記物体の曲面の領域
    内の他の座標への影響度合いを示す影響係数を、連立境
    界積分方程式を用いて算出する影響係数演算手段と、算
    出された上記影響係数から、境界積分方程式を用いて上
    記物体の曲面の上記x−y平面上のx,y座標に対する
    高さデータを算出する積分演算手段と、平面上の縦軸及
    び横軸方向に複数の画素が配列されてなる表示手段と、
    算出された上記高さデータ及びそのx,y座標に基づい
    て上記画素を制御することにより、上記物体を上記表示
    手段に3次元表示させる表示制御手段とを備えたことを
    特徴とする物体の曲面作成表示装置。
JP5223452A 1993-09-08 1993-09-08 物体の曲面作成表示装置 Pending JPH0778270A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7226515B2 (en) 2000-09-29 2007-06-05 Hippon Yakin Kogyo Co., Ltd. Fe—Ni based permalloy and method of producing the same and cast slab

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7226515B2 (en) 2000-09-29 2007-06-05 Hippon Yakin Kogyo Co., Ltd. Fe—Ni based permalloy and method of producing the same and cast slab
US7419634B2 (en) 2000-09-29 2008-09-02 Nippon Yakin Kogyo Co., Ltd. Fe-Ni based permalloy and method of producing the same and cast slab
US7435307B2 (en) 2000-09-29 2008-10-14 Nippon Yakin Kogyo Co., Ltd Fe-Ni based permalloy and method of producing the same and cast slab

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