JPH0778171A - 情報検索装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 検索作業の過程を記録し、自然言語による入
力によって、以前の検索対象集合を利用した検索対象集
合の切替えを行い、ユーザの検索作業の無駄を削減し、
より効果的な検索が可能な情報検索装置を提供する。 【構成】 本装置は、自然言語入力部１，入力分解析部
２，検索処理部３，データ蓄積部４，検索履歴サーチ部
５，検索履歴管理部６，検索履歴保持部７，自然言語出
力部８及び出力文作成部９を有する。ユーザの行った検
索作業の履歴を、自然言語による入出力の履歴と検索対
象集合の作成履歴をネットワーク化したものとして管理
し、以前の検索結果に対する言及があれば、自然言語に
よる入出力の履歴をサーチして以前の検索対象集合を利
用することで、同様の検索処理の繰り返しを避け、ま
た、検索履歴の取り出しを容易にして、効率的な検索作
業を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ユーザが検索条件を入
力し、その結果に対して新たに検索条件を付与する等の
対話的な検索を行う情報検索装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、多量のデータに対して対話的に
検索を行う情報検索装置では、前回の検索結果に対し、
新たな検索条件を付与したり、検索結果同士の積や和や
差などの演算を行ったりして、検索結果を検索対象集合
として扱い、検索作業の試行錯誤を行うのが通常であ
る。

【０００３】しかしながら、従来のこの種の装置では、
検索作業の過程を、検索条件として入力したコマンドの
羅列、又は検索結果として作成された集合の並びのよう
な、一次元的な情報としてしか扱えなかった。

【０００４】そのため、ユーザは、現在対象としている
検索対象集合についての処理を保留し、以前の検索対象
集合を使用する場合には、時系列の履歴情報をユーザ自
身が参照し直して、新たにそれを指定するという方法を
取らなくてはならず、それが煩雑であるために、同様の
検索作業を最初から繰り返すことが多い。

【０００５】また、メニュ方式による分岐によって検索
対象を絞り込む方式を取る情報検索装置においては、現
在の検索対象集合に至るまでの分岐点のどれかに戻る場
合には、一つ一つ分岐を遡るか、開始点まで戻ってさら
に同じ分岐を辿り直すなどの、煩雑な操作が必要であ
る。

【０００６】また、自然言語による入力手段を持つ情報
検索装置において、文脈情報としての対話の履歴を保存
するものはあるが、その情報は検索対象手段の絞り込み
を行うためのもので、検索対象集合を特定するための情
報として使用されない。したがって、内容を比較検討し
て複数の絞り込みを同時に行う場合には、同様の検索処
理を繰り返し行わなくてはならなくなり、効率が落ち
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の問
題点に対処してなされたものであり、検索作業の過程を
記録し、自然言語による入力によって、以前の検索対象
集合を利用した検索対象集合の切替えを行い、ユーザの
検索作業の無駄を削減し、より効果的な検索が可能な情
報検索装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の情報検索装置は、自然言語による入力文章を
解析して検索条件を抽出する手段と、抽出された検索条
件によって検索を行い検索対象集合を作成する手段と、
検索結果である検索対象集合についての説明を自然言語
によって出力する手段と、先の検索対象集合に対して新
たな検索条件を付与する手段と、それまでの検索対象集
合に対して所定の演算を行って新たな検索対象集団を作
成する手段とを有する情報検索装置において、自然言語
による入出力の履歴と先の検索対象集合の作成履歴とを
ネットワークとして管理する手段と、自然言語による検
索の絞り込み過程において、以前の検索結果に対する言
及があれば、自然言語による入出力の履歴をサーチする
ことで、検索対象となる集合の指定の切替えを行う手段
とを具備することを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】上記構成の情報検索装置によれば、ユーザの行
った検索作業の履歴を、自然言語による入出力の履歴と
検索対象集合の作成履歴をネットワーク化したものとし
て管理し、以前の検索結果に対する言及があれば、自然
言語による入出力の履歴をサーチして以前の検索対象集
合を利用することで、同様の検索処理の繰り返しを避
け、また、検索履歴の取り出しを容易にして、効率的な
検索作業を実現する。

【００１０】

【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。

【００１１】図１は本発明の情報検索装置の一実施例を
示すブロック図である。

【００１２】この情報検索装置は、自然言語入力部１，
入力分解析部２，検索処理部３，データ蓄積部４，検索
履歴サーチ部５，検索履歴管理部６，検索履歴保持部
７，自然言語出力部８及び出力文作成部９を有して構成
されている。

【００１３】自然言語入力部１は、ユーザから例えば図
３中のＱ１乃至Ｑ７で示すような自然言語による文章の
指示を受け取るものである。

【００１４】入力文解析部２は、自然言語入力部１にて
入力された自然文による文章を分析して、検索式や検索
対象指定を抽出するものである。

【００１５】検索処理部３は、入力された検索条件を蓄
積されたデータに適応し、検索結果集合を作成するよう
になっている。また、検索処理部３は、入力文解析部２
から検索式を受け取り、検索履歴管理部６から現在検索
対象としている検索対象集合を得て、データ蓄積部４に
ある対象集合の内容にアクセスし、検索式の追加による
絞り込みを行うものである。

【００１６】データ蓄積部４は、検索対象としてのデー
タを蓄積するものである。

【００１７】検索履歴保持部７は、自然言語による入出
力の履歴と例えば図４に示すような先の検索対象集合の
作成履歴とを保持するものである。

【００１８】検索履歴サーチ部５は、検索対象指定があ
る場合に、検索履歴管理部６を介し検索履歴保持部７に
保持されている検索履歴のなかの入出力文をサーチする
ものである。

【００１９】検索履歴管理部６は、検索履歴保持部７が
保持する入出力の履歴と検索対象集合の作成履歴とをネ
ットワークとして管理するものである。また、検索履歴
管理部６は、検索履歴サーチ部５により該当する検索対
象集合が見つかれば、現在注目している検索対象集合を
切り替えるようになっている。また、検索履歴管理部６
は、送られた入力文と出力文そして絞り込まれた検索対
象集合とを、前述の処理で対象としていた集合の次のノ
ードとして作成し、検索履歴保持部７に送るようにして
いる。

【００２０】出力文作成部９は、検索結果を説明するた
めの文章を自然言語で作成するものである。

【００２１】自然言語出力部８では、出力文作成部９で
作成された例えば図３中のＡ１乃至Ａ７で示すような自
然言語による文章を出力するものである。

【００２２】次に、本実施例の動作を図２に示すフロー
チャートに従って説明する。

【００２３】まず、ユーザによる自然言語入力部１から
の自然言語による文章の入力を待ち（Ｓ１）、それが終
了の指示であるか判定し（Ｓ２）、終了の指示の場合に
は終了する。

【００２４】そうでなければ、入力文解析部２は、入力
文の解析を行い（Ｓ３）、検索対象集合の指示や検索条
件を抽出する。

【００２５】続いて、検索対象集合の指示があるかどう
かを判定する（Ｓ４）。この判定は、入力文中に以前の
ものを参照するような表現がある場合や、検索条件の作
成に該当しない固有名詞がある場合に検索対象集合の指
示があるものとする。

【００２６】検索対象集合の指示がない場合には、ステ
ップＳ５に進み、入力文中に検索条件の指定があったか
どうか判断する。検索条件が存在する場合には、検索処
理部３は、現在の検索対象集合に対して検索条件を適用
して、データ蓄積部４に対して検索を行う（Ｓ６）。検
索条件が存在しない場合には、ステップＳ７へそのまま
進む。

【００２７】このステップＳ７では、出力文作成部９
は、検索結果である検索対象集合について説明する文章
を自然言語で作成する。この文章の作成では、検索対象
集合の総件数や、任意の分類項目ごとに分類した件数、
検索対象集合の名称等の情報を使用する。検索条件が指
定されず、検索結果である検索対象集合が更新されてい
ない場合には、あいづちをうつなど入力を促す文章を作
成する。検索対象集合の指示があって、対象とする検索
対象集合の復帰が行われていた場合には、その検索対象
集合について説明する文章を作成する。

【００２８】次に、自然言語出力部８は、出力文作成部
９により作成された文章を出力する（Ｓ８）。

【００２９】続いて、検索履歴管理部６は、検索履歴保
持部７に対して検索履歴の記録を行う（Ｓ９）。すなわ
ち、検索履歴管理部６は、入力文と検索結果としての検
索対象集合と出力文をノード情報として作成し、現在の
ノードからリンクをはり、現在のノードとする。このノ
ードの検索対象集合が次回の検索の検索対象集合とな
る。

【００３０】前記ステップＳ４で検索対象集合の指示が
あると判定された場合には、検索履歴サーチ部５は、検
索履歴管理部６を介し検索履歴保持部７に保持されてい
る検索履歴のサーチを行う（Ｓ１０）。サーチは、検索
履歴として保持しているネットワークを現在のノードを
始点としてリンクを逆に辿り、ノード中の入出力文中の
文字列を探して、検索対象集合を指示すると思われる語
句が存在するかどうか判定することで行う。ネットワー
クのリンクを逆に辿って開始点となるノードまで探して
も見つからない場合は、分岐点にもどって別の枝も探
す。

【００３１】次に、検索対象集合を検出したかどうかの
判定をし（Ｓ１１）、検出した場合には、検索履歴管理
部６は、検索対象集合の切替えを行って（Ｓ１２）、前
記ステップＳ５に進む。

【００３２】検索対象集合を検出しなかった場合には、
前記ステップＳ７に進み、入力文の意図が把握できなか
った旨を知らせる出力文を作成して処理を継続する。

【００３３】なお、本発明は上述した実施例の他、その
要旨の範囲内で種々の変形が可能である。

【００３４】例えば、本実施例では、検索対象集合の指
定が存在するかどうかの判定を予め行ってから検索履歴
のサーチを行っているが、固有名詞については無条件に
検索履歴のサーチを行い、入出力文中に言及されている
ノードが見つかった時点で、検索対象集合の指定が存在
するとの判定を下してもよい。

【００３５】また、検索履歴のサーチの順序を、ネット
ワークのノードのリンクを逆に辿るようにしてるが、検
索履歴に時系列の情報も合わせて保持し、時系列を遡っ
てサーチするようにしてもよい。

【００３６】更に、本実施例では、以前の検索対象集合
の指示があれば、現在の検索対象に切り替えるが、検索
条件が指定されていない場合には、検索は行われない。
このような場合は、以前の検索履歴中のノードの次のノ
ードに対して行われた検索を同じく適用するようにして
もよい。

【００３７】また更に、本実施例では、入出力文のサー
チにより特定する対象を検索対象集合としたが、特定す
る対象を検索条件に変えて取り出し、現在の検索対象集
合に特定された検索条件を適用して検索対象の絞り込み
を行ってもよい。この場合、検索履歴のノードには、検
索式の情報も合わせて記録しておかなくてはならない。

【００３８】また、本実施例の自然言語入力部は、音声
認識部又は音声合成部と入れ換えてもよい。

【００３９】

【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、ユーザの
行った検索作業の履歴を、自然言語による入出力の履歴
と検索対象集合の作成履歴をネットワーク化したものと
して管理し、以前の検索結果に対する言及があれば、自
然言語による入出力の履歴をサーチして以前の検索対象
集合を利用することで、同様の検索処理の繰り返しを避
け、また、検索履歴の取り出しを用意するという効果が
得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の情報検索装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。

【図２】本実施例の動作を示すフローチャートである。

【図３】本実施例の入出力文の例を示す図である。

【図４】本実施例の検索履歴の作成例を示す図である。

【符号の説明】

１ 自然言語入力部 ２ 入力分解析部 ３ 検索処理部 ４ データ蓄積部 ５ 検索履歴サーチ部 ６ 検索履歴管理部 ７ 検索履歴保持部 ８ 自然言語出力部 ９ 出力文作成部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣田 誠 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 藤田 稔 東京都大田区下丸子３丁目30番２号 キヤ ノン株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自然言語による入力文章を解析して検索
   条件を抽出する手段と、抽出された検索条件によって検
   索を行い検索対象集合を作成する手段と、検索結果であ
   る検索対象集合についての説明を自然言語によって出力
   する手段と、先の検索対象集合に対して新たな検索条件
   を付与する手段と、それまでの検索対象集合に対して所
   定の演算を行って新たな検索対象集団を作成する手段と
   を有する情報検索装置において、 自然言語による入出力の履歴と先の検索対象集合の作成
   履歴とをネットワークとして管理する手段と、 自然言語による検索の絞り込み過程において、以前の検
   索結果に対する言及があれば、自然言語による入出力の
   履歴をサーチすることで、検索対象となる集合の指定の
   切替えを行う手段と、 を具備することを特徴とする情報検索装置。