JPH0776865A - 消毒液の供給システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 消毒液の交換や補給の必要がなく、手洗い場
において随時手指の消毒を行えるようにする。 【構成】 建物１に設置された消毒液の貯留タンク２
と、該タンク２に接続され、前記建物内各所の手洗い場
５に向けて分岐配管された消毒用配管４と、前記手洗い
場５にあって、前記各配管４の末端に接続された消毒液
供給栓４ａとを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、病院，薬品工場，食
品工場など、特に衛生を重んずる建物内の手洗い場に設
けられた消毒液供給栓に消毒液を供給するための供給シ
ステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】最近では病院などにおいて、ブドウ球菌
などによる院内感染が問題となっている。このことを防
止するためには特に患者に接する医師や看護婦あるいは
患者自身の手の消毒を頻繁に行う必要がある。

【０００３】消毒を行うには、従来例えば洗面所などに
あっては、消毒液を満たした洗面器を設置したり、洗面
台における水栓の近傍に消毒液の入ったボトルを配置
し、洗面器内の消毒液で消毒したりボトルの栓を押して
消毒液を出し、これで消毒殺菌を行っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、洗面器
内の消毒液は汚れ易く、衛生を保つためには頻繁に交換
しなければならず、またボトル式のものは薬剤切れなど
が頻繁にあるため、その残量管理が問題となり、いずれ
にあってもその交換や補給に多くの人手とコストがかか
るものとなっていた。

【０００５】この発明は、以上の問題を解決するもので
あって、消毒液の交換や補給の必要がなく、手洗い場に
おいて随時手指の消毒を行えるようにすることを目的と
する。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明の消毒液供給システムは、建物に設置され
た消毒液の貯留タンクと、該タンクに接続され、前記建
物内各所の手洗い場に向けて分岐配管された消毒用配管
と、前記手洗い場にあって、前記各配管の末端に接続さ
れた消毒液供給栓とを備えたものである。

【０００７】

【作用】以上の構成においては、洗面台の水栓の近傍に
配置された消毒液供給栓を通じて常時殺菌消毒が行え
る。

【０００８】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を用いて詳
細に説明する。

【０００９】図１はこの発明の消毒液供給システムを示
すもので、１は病院，薬品工場，食品工場などの建物で
あり、この建物１の屋上には薬剤混合槽２と、混合槽２
で作られた消毒用薬液を貯留する薬液貯留タンク３が設
けられ、このタンク３からは建物１の各階１ａの手洗い
場５に向けて消毒用配管４が分岐配管されている。

【００１０】消毒用配管４は厨房用の上水配管を別とし
て、建物１の屋上部に別途設置された水道水貯留用タン
ク６から分岐配管された上水用配管７とほぼ平行して各
階１ａに配管されるもので、各配管４，７の末端に接続
した供給栓４ａ及び水栓７ａは、それぞれ洗面台８に対
になって配置される。

【００１１】前記薬剤混合槽２は、水道水と薬液を混合
するものであり、撹拌翼９ａを有する撹拌モータ９，上
水用配管７から分岐された供給管１０及びこれの定量吐
出用バルブ１０ａ、定量吐出バルブ１１ａを設けた薬液
の原液タンク１１が接続されさらに混合槽２内で作られ
た薬液を薬液貯留タンク３側に供給するためのポンプ１
２を備えている。

【００１２】この薬剤混合槽２は図示しない自動制御装
置などによってセンサーが最低液面を検出すると自動的
にバルブ１０ａ，１１ａを開いて定量の水及び原液を注
入し、モータ９を駆動して混合し、自動的に所定濃度の
薬液を調製する。

【００１３】薬液貯留タンク３には図示しない液面セン
サーが備えられ、このセンサーが最低液面を検出するこ
とで、前記ポンプ１２を通じて前記薬剤混合槽１２内の
薬液が自動的にタンク３内に移し替えられ、常時タンク
３内を必要量の薬液が貯蔵されるようになっている。

【００１４】したがって、消毒液の使用量が水のそれに
比べて少量であることと相俟って原液がなくなった時点
でこれを補充するのみでこの供給システムを通じてかな
りの長期間薬液の供給が可能である。なお、薬液の原液
は石鹸液、及び消毒用クレゾール、アルコールなどがあ
り、水に対して少量混合することで強固な殺菌力を有す
る消毒液となる。

【００１５】図２は前記洗面台８及び薬液供給栓４ａ，
水栓７ａの具体的構成を示すものであり、洗面台８は、
水受け用のボール８ａを設けた通常のもの、水栓７ａも
通常のものであり、図では単純化して示しているが、水
栓７ａは湯水混合栓、あるいは感知式の自動水栓などを
用いることが好ましい。

【００１６】また薬液供給栓４ａは、水栓７ａの近傍に
逆Ｕ字形をなして設けられ、ボール８ａ内に向けて突出
している。

【００１７】図３（ａ），（ｂ）は、前記供給栓４ａの
バルブ構造を示すもので、前記配管４に接続したＵ字管
２０の先端に液密に螺着され、かつ先端に弁穴２１ａを
開口した弁ハウジング２１と、弁穴２１ａを貫通してハ
ウジング２１の先端に突出する作動ロッド２２と、ハウ
ジング２１内にあって前記作動ロッド２２と一体、かつ
前記弁穴周囲の弁座２１ｂに当接する弁体２３と、弁体
２３を常時弁座２１側に押圧付勢する圧縮コイルスプリ
ング２４とからなっている。

【００１８】したがって非使用状態では、（ａ）に示す
ように、弁体２３は常時弁座２１ｂに当接し、弁穴２１
ａを閉塞している。この状態から（ｂ）に示すようにス
プリング圧力に抗して使用者が掌で作動ロッド２２を押
し上げると、弁体２３が押し上げられて弁穴２１ａを開
き、消毒液が掌に向けて吐出し、消毒殺菌作用を行うこ
とになる。

【００１９】所定量の消毒液を受けた後作動ロッド２２
から掌を離間させると、再び弁体２３は閉じ、消毒液の
供給は停止する。

【００２０】なお、供給栓４ａは以上の構造のほか泡沫
式やスプレーノズル方式などの構造とすることも出来
る。

【００２１】

【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明にかかる消毒液の供給システムにあって
は、洗面台の水栓の近傍に配置された消毒液供給栓を通
じて常時殺菌消毒が行え、従来のように頻繁に補給，交
換、残量の調査の必要がないため、このための労力や経
費を大巾に節減できる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の消毒液供給システムを示す概略説明
図である。

【図２】洗面台及び水栓に対する消毒液供給栓の配置を
示す斜視図である。

【図３】消毒液供給栓の具体構造を示すもので、（ａ）
は供給栓の閉じている状態を示す断面図である。（ｂ）
は供給栓を開けた状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

３ 消毒液貯留タンク ４ 消毒用配管 ４ａ 消毒液供給栓 ５ 手洗い場

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 建物に設置された消毒液の貯留タンク
   と、該タンクに接続され、前記建物内各所の手洗い場に
   向けて分岐配管された消毒用配管と、前記手洗い場にあ
   って、前記各配管各末端に接続された消毒液供給栓とを
   備えたことを特徴とする消毒液の供給システム。