JPH0775713A - 液滴除去装置 - Google Patents

液滴除去装置

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Publication number
JPH0775713A
JPH0775713A JP22192393A JP22192393A JPH0775713A JP H0775713 A JPH0775713 A JP H0775713A JP 22192393 A JP22192393 A JP 22192393A JP 22192393 A JP22192393 A JP 22192393A JP H0775713 A JPH0775713 A JP H0775713A
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droplet
droplets
gas
capturing means
container body
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Application number
JP22192393A
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English (en)
Inventor
Yasushi Imai
泰 今井
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サブミクロン級の粒子径を持つ液滴を効果的
に除去できる液滴除去装置を提供する。 【構成】 (3、3′)は容器本体であり、この容器本
体(3、3′)には液滴含有気体の導入口(4)が付設
されている。この導入口(4)から導入された液滴含有
気体は、導入手段(8、8′)の流路上に設置された縮
流手段(1、1′)によって、縮流増速させられ、液滴
捕捉手段(2、2′)に衝突し、ここで液滴が捕捉され
る。そして、この捕捉された液滴は、容器本体(3、
3′)の下部に捕集され、捕集液滴の排出口(6、
6′、6′′)から捕集液滴が排出される。こうして、
最終的に液滴をほとんど含まなくなった気体が排気口
(5)から排気される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成繊維製造工業、樹
脂製造工業、化学工業、石油化学工業、食品工業、電子
工業等において、液滴を含んだ気体から液滴を除去する
ための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリプロピレン等の熱可塑性ポ
リマーを重合反応槽で製造する場合において、反応槽か
ら排出されるモノマーやオリゴマー粒子と共に液滴を含
んだ気体が排出される。このような気体が排出される
と、前記のモノマーやオリゴマー粒子と液滴が混合し
て、前記反応槽に接続する配管系に粘土状となって付着
し、配管系を閉塞してしまう。したがって、この問題を
解消するために、前記の液滴を除去することが試みられ
ている。
【0003】また、オイルフリーの圧縮空気を得るため
に、コンプレッサーによって生成される圧縮空気から、
煙霧状の液滴(コンプレッサーの潤滑油から主として成
る)を除去することが必要となる。
【0004】このような液滴除去装置は、様々な用途に
よって使い分けられる。しかし、基本的な液滴捕捉機構
は、図5に示すようなものである。この図において、
(C)は液滴捕捉手段、(9)は液滴をそれぞれ示し、
矢印は気体の進行方向を表している。そして、液滴
(9)は図5-(a)に示すように、液滴捕捉手段(C)に
慣性衝突して捕捉されるものである。この他の液滴捕捉
機構として、単純接触による捕捉機構(図5-(b))や液
滴粒子のブラウン運動の拡散接触による捕捉機構(図5
-(c))がある。
【0005】前記の図5-(a)からも分かるように、液滴
(9)は気体に随伴して、液滴捕捉手段(C)に接近す
る。このとき、液滴(9)の慣性運動エネルギーが大き
い場合には、矢印で示すように、気体が液滴捕捉手段
(C)を迂回しても、液滴自体は大きな慣性エネルギー
を持つため、急に進路を変えることができない。このた
め、液滴(9)は液滴捕捉手段(C)に衝突して接触捕
捉される。したがって、液滴の慣性運動エネルギーが大
きな液滴、すなわち、粒子径が比較的大きい液滴を捕捉
するためには、この方法は極めて効果的である。
【0006】一方、10μmより小さいサブミクロン以
下の粒子径を持つ液滴(以下、「サブミクロン級液滴」
と称する)は、液滴の衝突速度を飛躍的に上げなけれ
ば、慣性運動エネルギーが大きくならない。これは次の
ような理由による。
【0007】すなわち、一定比重を持つ液滴を比較する
と、慣性運動エネルギーは、速度の2乗に比例し、液滴
の質量の1乗に比例する。これに対して、液滴の質量は
比重に体積を乗じたものであるため、粒子径の3乗に比
例する。したがって、粒子径の極めて小さい液滴粒子
は、速度を増しても、慣性運動エネルギーは粒子径の大
きな液滴に比較して、それ程、慣性運動エネルギーを大
きくすることができない。例えば、液滴の粒子径が10
μmである場合と、この粒子径の1/5である2μmの
場合を比較すると、粒子径が2μmの場合には、液滴粒
子の衝突速度を11.2倍に増速しなければ、粒子径が10
μmの液滴と同一の慣性運動エネルギーが得られない。
【0008】また、液滴の粒子径が小さくなればなる
程、それだけ粒子径の大きな物よりも、液滴捕捉手段へ
の衝突確率が低下する。したがって、より小さな粒子径
の液滴を捕捉するという意味では、液滴粒子の衝突速度
を上げることは好ましいが、前記のサブミクロン級液滴
に対しては、前記の理由から、それ程効果的ではない。
【0009】この他のサブミクロン級液滴の捕捉手段と
しては、液滴捕捉手段と液滴との接触効率を上げるた
め、液滴捕捉手段を密に充填して、液滴捕捉手段の空間
占有率を高めると共に、該液滴捕捉手段の全表面積を大
きくし、気体中の液滴の液滴捕捉手段との接触確率を上
げることが有効である。
【0010】しかしながら、密に充填した液滴捕捉手段
中を、液滴の衝突速度を上げて通過させると、圧力損失
が大きくなる。したがって、この圧力損失を小さくする
ためには、液滴含有気体が液滴捕捉手段を通過する流路
面積を大きくことが必要になってくる。しかし、流路面
積を大きくすると、今度は、液滴含有気体の液滴捕捉手
段への衝突速度を低下させなければならない、という二
律背反の関係がある。
【0011】このような従来の液滴除去装置の例として
は、図6に示すようなものが使用されている。
【0012】この図において(C)は、液滴捕捉手段で
あり、(3)は容器本体である。ここで、液滴を含有し
た気体は、容器本体(3)の導入口(4)より、V1
流速で流入して、液滴は液滴捕捉手段(C)に、V1
りも遅い流速(V2 )で接触して捕捉除去される。そし
て、液滴を含まない気体となって、容器本体(3)の排
気口(5)より排気される。
【0013】普通、液滴含有気体中の液滴の粒子径は、
幅広く分布しているのが一般的である。このため、比較
的粒子径が大きい液滴は、慣性衝突によって効率的に捕
捉できるが、前記のように液滴の粒子径が、サブミクロ
ンより小さくなればなるほど、慣性衝突型の捕捉効率が
低下する。したがって、これらのサブミクロン級液滴を
捕捉除去するために、従来の液滴除去装置では、液滴の
衝突速度を上げて、圧力損失を大きくするよりも、液滴
捕捉手段を密に充填して、空間占有率を高めると共に、
該液滴捕捉手段の全表面積を大きくし、気体中の液滴の
液滴捕捉手段との接触確率を上げることに目標が置かれ
ている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたように、
本発明が解決しようとする課題は下記のようなものであ
る。
【0015】a.「液滴含有気体が液滴捕捉手段を通過
するときの流速を低下させずに、慣性衝突型の捕捉機構
で液滴を効果的に捕捉する」という課題 b.「液滴含有気体が密に充填された液滴捕捉手段を通
過するときに発生する圧力低下を最小限度に抑制する」
という課題 c.「捕捉が極めて難しいサブミクロン級液滴も、効率
的に捕捉可能とする」という課題
【0016】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記の課題を
解決するための本発明の手段として、下記のA〜Eの要
件、 A.液滴捕捉手段、 B.該液滴捕捉手段を包含する容器本体、 C.液滴含有気体を導入するために前記の容器本体に付
設された導入口、 D.液滴除去気体を排気するために前記の容器本体に付
設された排気口、 E.捕集液滴を排出するために前記の容器本体に付設さ
れた排出口 を備えた液滴除去装置において、少なくとも、下記のF
〜Hの手段、 F.前記の容器本体に内設された液滴含有気体の導入手
段と、 G.該導入手段の流路上に設けられた前記の液滴含有気
体の縮流手段と、 H.該縮流手段の下流側に連設された液滴捕捉手段 とを備えたことを特徴とする液滴除去装置が提供され
る。
【0017】
【作用】前記の手段によれば、次に述べるような作用に
よって、液滴含有気体から液滴を効果的に除去できる。
【0018】すなわち、縮流手段を通過する液滴含有気
体は、縮流手段を通過することで、局所的に増速され
る。この増速された液滴含有気体は、そのままの増速さ
れた状態で縮流手段に近設された液滴捕捉手段に衝突す
る。この結果、液滴含有気体中の比較的粒子径が大きい
液滴は、前述の慣性衝突型の捕捉原理によって、効果的
に液滴捕捉手段に捕捉される。
【0019】したがって、「液滴含有気体が液滴捕捉手
段を通過するときの流速を低下させずに、慣性衝突型の
捕捉機構で液滴を効果的に捕捉する」という課題は、こ
のように液滴捕捉手段を縮流手段に近接して設けること
により、解決できる。
【0020】ここで、液滴捕捉手段は、縮流されて、局
所的に増速された液滴含有気体の衝突部分だけに限定設
置されているのではなく、広範囲に渡って設置されい
る。このため、液滴捕捉手段に衝突した後の液滴含有気
体は、この広範囲に設置された液滴捕捉手段を拡散通過
する。したがって、液滴捕捉手段を密に充填し、空間占
有率を高め、さらに液滴捕捉手段の全表面積を大きくし
ても、液滴捕捉手段を通過するときに発生する圧力低下
を最小限度に抑制することができる。
【0021】このようにして、「液滴含有気体が密に充
填された液滴捕捉手段を通過するときに発生する圧力低
下を最小限度に抑制する」という課題は、広範囲に設置
された液滴捕捉手段によって、解決することができる。
【0022】ところで、比較的粒子径の大きな液滴は、
慣性衝突型の液滴捕捉が極めて有効であることは前述の
通りである。したがって、縮流手段によって、液滴含有
気体を増速させ、液滴捕捉手段に衝突させれば、比較的
粒子径の大きな液滴を効果的に捕捉できる。そして、こ
の捕捉された液滴は、液滴捕捉手段に付着し、前記のサ
ブミクロン級液滴が接近したときに、このサブミクロン
級液滴との濡れ性を向上させる役目を果たす。このた
め、サブミクロン級液滴の捕捉が促進される。また、液
滴が、一時的に液滴捕捉手段中に高密度で充填された状
態が現出するため、これによっても、サブミクロン級液
滴の合体成長が促進される。こうして、合体成長した液
滴は粒子径が大きくなり、慣性衝突による捕捉効果が、
さらに促進される。
【0023】このようにして、「捕捉が極めて難しいサ
ブミクロン級液滴も、効率的に捕捉可能とする」という
課題も、解決することができる。
【0024】
【実施例】以上に述べた本発明を実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0025】図1-(a)〜図1-(d)は、本発明の各種実施
態様例を説明するための略線図である。これらの図につ
いて、個別に説明する前に、先ず全体の説明をする。
【0026】先ず、図1-(a)において、(3)は容器本
体であり、この容器本体(3)の上部には、液滴含有気
体の導入口(4)が付設されている。この導入口(4)
から導入された液滴含有気体は、導入手段(8)の流路
上に設置された縮流手段(1)によって、鉛直下方へ縮
流増速させられ、この状態で、下流側に設置された液滴
捕捉手段(2)に衝突し、この結果、液滴含有気体中の
液滴が捕捉される。この捕捉された液滴(7)は、容器
本体(3)の下部に捕集され、排出口(6)から排出さ
れる。そして、第2段目の液滴捕捉手段(2′)で更に
残りの含有液滴を捕捉されて液滴を殆ど含まなくなった
気体は、排気口(5)から排気される。
【0027】次に、図1-(b)は、液滴含有気体が容器本
体(3)の下部に付設された導入口(4)から導入され
た例であり、図1-(a)の例とは異なり、縮流手段(1)
で縮流増速された液滴含有気体が上方に向けて吹き付け
られている。
【0028】また、図1-(c)は、図1-(b)の実施例で説
明した縮流手段(2)と液滴捕捉手段(2)を2段にし
たもので、新に、縮流手段(2′)と液滴捕捉手段
(2′)を設けた例である。
【0029】そして、図1-(d)は、図1-(c)の実施例の
導入手段(8)の下部に捕集液滴の排出口(6′)を設
け、第2段目の縮流手段を設置しなかった例である。
【0030】次に、図1-(a)〜図1-(d)に示した個別の
実施態様例について、更に詳細説明する。
【0031】ここで、先ず、図1-(a)の実施例について
説明する。この図において、液滴含有気体は、容器本体
(3)の上部に付設された導入口(4)より、流速V1
で流入し、液滴含有気体の導入手段(8)の流路上に設
けられた縮流手段(1)を通過することで鉛直下方へ縮
流増速される。そして、この増速された液滴含有気体は
液滴捕捉手段(2)に衝突し、この結果、気体に含有さ
れた液滴は、該液滴捕捉手段(2)によって捕捉され
る。このとき、捕捉された液滴は、前記の液滴捕捉手段
(2)中で合体成長する。この合体成長した液滴は、重
力の作用により、容器本体(3)の下方に落下して、容
器本体(3)の下部に捕集される。そして、この捕集さ
れた液滴(7)は、必要に応じて、容器本体(3)の下
部に付設された排出口(6)から排出される。
【0032】この実施例では、前述のように一度、液滴
捕捉手段(2)で液滴を除去された気体は、縮流手段が
近設されていない液滴捕捉手段(2′)に導かれ、再度
入念に液滴が除去されている。これは、大きく合体成長
した液滴は、重力の作用によって落下し、捕集される
が、十分に捕捉されずに、気体中に依然として残った小
さな液滴を捕捉除去するためである。したがって、液滴
捕捉手段(2)を通過した気体の流速が十分に遅く、気
体中に取り残された、微小粒径の液滴が気体に随伴せ
ず、重力加速度によって容器本体(3)の下部に確実に
下降するような場合には、この液滴捕捉手段(2′)は
必要ではない。
【0033】次に、図1-(b)の実施例について説明す
る。
【0034】この実施例では、液滴含有気体は、容器本
体(3)の下部に付設された導入口(4)から容器本体
(3)に内設された導入手段(8)に導入される。そし
て、導入手段(8)に、初速V1 で導入された液滴含有
気体は、この導入手段(8)の流路上に設置された縮流
手段(1)によって、上部方向へ縮流増速され、液滴捕
捉手段(2)に衝突捕捉される。この捕捉された液滴は
液滴捕捉手段(2)中で成長合体して、重力加速度の影
響を受けて、液滴捕捉手段(2)中を流下して、容器本
体(3)の下部に捕集される。また、液滴が捕捉除去さ
れた気体は排気口(5)より排気される。そして、容器
本体(3)の下部に捕集された液滴(7)は、容器本体
(3)の下部に付設された排出口(6)から必要に応じ
て排出される。なお、本実施例は、液滴捕捉手段(2)
が一つだけ設置されている実施態様である。
【0035】次に、図1-(c)の実施例について説明す
る。
【0036】この図で、液滴含有気体は、初速V1 で導
入口(4)から導入手段(8)に導入される。この導入
された液滴含有気体は、図1-(b)の実施例と同様にし
て、第1の縮流手段(1)と第1の液滴捕捉手段(2)
により、液滴を捕捉される。
【0037】こうして、液滴を捕捉された気体は、第2
の導入手段(8′)に導かれ、第2の縮流手段(1′)
と第2の液滴捕捉手段(2′)によって再捕捉される。
ここで、前記の第2の導入手段(8′)は、第1の縮流
手段(1)と第1の液滴捕捉手段(2)に対して、本体
容器の役割も果たしている。
【0038】この例のように、縮流手段と液滴捕捉手段
を2段階に渡って設置し、気体中に含有された液滴を捕
捉することもできる。また、本実施例から容易に類推で
きるように、このような縮流手段と液滴捕捉手段を3段
階以上設けることもできる。
【0039】以上に述べた実施例において、コンプレッ
サーによって製造された圧縮空気中のオイルミストのよ
うな液滴を除去する場合であって、圧力損失がそれ程影
響を持たない場合には多段に液滴捕捉手段を設置するこ
とができる。しかし、圧力損失が大きな影響を持つ場合
には、液滴捕捉手段をなるべく少なく設置することが好
ましい。
【0040】次に、図1-(d)の最後の実施例について説
明する。
【0041】この実施例では、図1-(b)の実施例と同様
に第1段階の縮流手段(1)と液滴捕捉手段(2)によ
って、液滴が捕捉される。そして、この液滴が除去され
た気体は、さらに縮流手段が近設されていない従来型の
液滴捕捉手段(2′)を通過させられ、入念に液滴を除
去された後、排気口(5)から排気される。この例に示
すように、縮流手段が近設された液滴捕捉手段と、縮流
手段が近設されていない液滴捕捉手段を複数個組み合わ
せても良い。
【0042】さらに、本実施例のように、液滴含有気体
の導入手段(8)に捕集液滴の排出口(6′)を設けて
も良い。このように、排出口(6′)を導入手段(8)
に設けることの意義は、初速V1 で導入された液滴含有
気体は導入手段(8)中で減速し、気体と共に随伴して
きた液滴が運動エネルギーを失って、その結果、重力加
速度によって落下し、導入手段(8)の下部に溜まるた
め、これを排出するためである。
【0043】なお、図6-(a)の従来の液滴除去装置の液
滴捕捉手段(2)の上流側に縮流手段を設け、該縮流手
段より下方の容器本体(3)を液滴含有気体の導入手段
として、共用しても本発明の目的を一応、達成すること
ができる。本発明の導入手段は、この様な場合も含むも
のである。
【0044】しかし、液滴捕捉手段(2)に捕捉された
液滴が上方から、縮流手段上に落下し、落下した液滴が
必ず縮流手段に穿設されたノズルを通して再還流される
ため、ノズルを閉塞したり、再吹上げされるため、好ま
しいものとはいえない。
【0045】ところで、本発明において、縮流手段とし
ては、図2-(a)〜図2-(c)に示すような様々な断面形状
を持つノズルを通過させることによって実現できる。
【0046】なお、図-(a)〜図2-(c)は、縮流手段
(1)と液滴捕捉手段(2)のノズル(N)を含む断面
図である。
【0047】この図において、製作の容易性を考慮した
場合には、図-(a)のような単純な円形断面形状を持つノ
ズル(N)に液滴含有気体を通過させ、この液滴含有気
体の流速をV2 に縮流増速して、縮流手段(1)に近設
された液滴捕捉手段(2)に衝突させることが好まし
い。
【0048】また、圧縮空気のように大きな圧力を持つ
液滴含有気体を縮流増速する場合には、図2-(b)のよう
に滑らかな流線形状を持つノズル(N)を使用すること
によって、音速に近い速度にまで増速できる。特に、ラ
バルノズルの様なノズルを使用すれば、超音波領域の速
度にまで増速できる。
【0049】ここで、液滴含有気体が流れる方向の断面
形状としては、図2-(c)に示すように途中に急拡大部を
設けて、一旦、流速を減速しても良い。要するに、液滴
捕捉手段(2)に衝突する直前の流速が重要であって、
途中の流速は、それ程重要ではない。しかしながら、こ
のような拡大部を設けることは、液滴がノズル(N)内
で凝縮することもあり、また、工作上からもコスト増と
なるため、好ましいものではない。
【0050】図3-(a)〜図3-(c)は、縮流手段(1)に
穿設されたノズル(N)の配置状態を示す平面図であ
る。
【0051】この図3において、図3-(a)に示すよう
に、単純に円形断面を持つノズル(N)を縮流手段
(1)の略全面に渡って穿設しても良い。しかし、ノズ
ル(N)の断面形状は円形に限られることはなく、三角
形形状、四角形形状、五角形形状といった多角形形状、
楕円形状等の任意の形状が可能である。さらに、図3-
(b)や図3-(c)に示すようなスリット形状を持つノズル
(N)であっても良い。さらに、ノズル(N)の配置は
図3-(b)に示すような同心円状の配置でも良く、図3-
(c) に示すような放射線状の配置でも良く、また、これ
らを組み合わせたものでも良いことは言うまでもない。
そして、これらのノズル(N)のスリット長は一定であ
る必要はなく、ランダムであっても構わない。したがっ
て、図3-(a)の様な円形断面ノズルとスリットノズルを
混在配置しても良い。さらには、スリットノズル(N)
の形状は直線形状である必要はなく、曲線形状であって
も良い。極端な場合には任意のパターン形状を持つスリ
ットノズルを使用することもできる。
【0052】これらのノズルは、除去する液滴の性質
(液滴量、粒子径、粘度、比重等)と液滴含有気体の性
質(粘度、比重、温度、圧力、体積等)によって、設置
するノズルの個数、ノズルのスリット幅、スリット長、
ノズル径等のディメンジョンが決定される。
【0053】図4-(a)は図1-(b)〜図1-(d)に示した実
施例で使用される縮流手段(1)の一例を示す平面図で
ある。また、図4-(b)は図4-(a)に示す縮流手段(1)
のA−A断面図である。
【0054】これらの図において、(N)は縮流手段
(1)に穿設されたノズルであり、(G)は放射線状に
刻設された液滴流下溝である。このような液滴流下溝
(G)を縮流手段(1)に刻設することの目的は、大量
の液滴が液滴捕捉手段によって捕捉されるような場合
に、液滴が縮流手段(1)上に滴り落ちた場合に、液滴
が縮流手段(1)上を滑らかに流下するのを助けること
にある。この観点から、縮流手段(1)は図4に示すよ
うな陣笠形状を持たせることが好ましい。
【0055】また、本発明の実施例では、縮流手段は定
位置に固定されたものを例示したが、液滴捕捉手段に衝
突する液滴含有気体の位置が常に決まった位置にくるの
を回避するために、縮流手段を回転させる機構を設け
て、液滴含有気体が経時的に見て、均等に液滴捕捉手段
に衝突するようにしても良い。
【0056】なお、本発明において、気体の導入口、排
気口、そして、排出口は1個でも良いし、2個以上の複
数個を容器本体に付設しても良い。また、容器本体を外
側から電熱ヒーター、熱媒ヒーター等で加熱したり、容
器本体にこれらのヒーターを内設して、内部加熱しても
良い。これらの加熱は、液滴が冷却することによって縮
流手段に刻設されたノズルを閉塞するような場合には効
果的である。
【0057】また、本発明の液滴捕捉手段としては、平
織、繻子織、綾織等の織り組織を持つ織組織を持つ細
線、ランダムに絡合した不織布からなる細線、そして、
これらの織布と不織布との混合物、および、これらの同
効物が使用できる。
【0058】ここで、これらの細線は、表面積を大きく
することができるということから、できるだけ細い物が
良く、空間占有率は1〜30%が好ましい。この空間占
有率は、液滴捕捉手段の一定の一定領域を切り出した場
合にこの一定領域中に含まれる細線の体積を割合を%表
示したものである。この空間占有率は、前記の除去する
液滴の性質(液滴量、粒子径、粘度、比重等)と液滴含
有気体の性質(粘度、比重、温度、圧力、体積等)によ
って、適当な値を選択すれば良い。
【0059】また、材質としては、SUS304、SU
S304L、SUS316等のステンレス鋼製繊維、お
よび、この他の金属からなる繊維、炭素繊維、シリコン
カーバイド繊維やアルミナ繊維の様なセラミック繊維、
ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維
等の化学合成繊維等を適宜選択したり、組み合わせたり
して、使用することができる。また、これらの同種また
は異種の繊維を多段に積層して使用することもできる。
この場合、空間占有率に勾配をつけて設置することもで
きる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、液滴含有気体を他の補
助動力を使用すること無く、縮流手段とこれに近設した
液滴捕捉手段を使用することで、効果的に液滴含有気体
からサブミクロン級液滴を除去できる。
【0061】さらに、液滴捕捉手段を広範囲に渡って、
設置することができ、液滴含有気体の接触面積を極めて
大きくできるため、液滴捕捉手段での圧力損失を最小限
度に押さえることができるという極めて大きな効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す縦断面図である。
【図2】液滴捕捉手段に近設された縮流手段の実施例を
示す断面図である。
【図3】縮流手段に穿設されたノズルの配置状態を示す
平面図である。
【図4】陣笠形状を持つ縮流手段の一態様を示す平面図
である。
【図5】液滴捕捉の作用説明図であり、(a)は慣性衝
突型の捕捉機構、(b)は単純接触捕捉機構、(c)は
液滴のブラウン運動による拡散型の捕捉機構をそれぞれ
示す。
【図6】従来の液滴除去装置の縦断面図であり、(a)
は垂直型、(b)は水平型の液滴除去装置をそれぞれ示
す。
【符号の説明】
1 縮流手段 2、2′ 液滴捕捉手段 3 容器本体 4 導入口 5 排気口 6、6′、6′′ 捕集液滴の排出口 7 捕集液滴 8、8′ 液滴含有気体の導入手段 9 液滴 G 液滴流下溝 N 縮流ノズル V1 液滴含有気体の流速(縮流手段通過以前) V2 液滴含有気体の流速(縮流手段通過直後)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のA〜Eの要件、すなわち、 A.液滴捕捉手段、 B.該液滴捕捉手段を包含する容器本体、 C.液滴含有気体を導入するために前記の容器本体に付
    設された導入口、 D.液滴除去気体を排気するために前記の容器本体に付
    設された排気口、 E.捕集液滴を排出するために前記の容器本体に付設さ
    れた排出口 を備えた液滴除去装置において、少なくとも、下記のF
    〜Hの手段、すなわち、 F.前記の容器本体に内設された液滴含有気体の導入手
    段と、 G.該導入手段の流路上に設けられた前記の液滴含有気
    体の縮流手段と、 H.該縮流手段の下流側に連設された液滴捕捉手段 とを備えたことを特徴とする液滴除去装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011028108A3 (en) * 2009-09-04 2011-05-05 Advanced Tail-End Oil Company N.V. Drained coalescer
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