JPH0775186A - スピーカ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 直接耳にあてたり、耳にさし込むことなく使
用できると共に、使用に際してすぐれた機能を備えてい
るイヤホーンに代わるスピーカ装置を提供する。 【構成】 空気を封入した断面形状が円形の塩化ビニー
ル製中空環状体１の内側の円弧状突出部１ｂの中間位置
に環状の係止突片３を連設し、該係止突片３と円弧状突
出部１６との間に形成される断面Ｖ字状の環状溝部４
に、スピーカ本７体の振動板８の外周縁部８ａを係合さ
せて保持固定し、振動板８を除くスピーカ本体７と中空
環状体１の内周部との間に空隙９が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、イヤホーンに代わるス
ピーカ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ラジオ、テープレコーダなどを個人的に
聴くのにはイヤホーンを用いることが多いが、イヤホー
ンは直接耳にあてたり、さし込んで使用するため、長時
間に亘って使用していると耳を悪くするおそれがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情に鑑みてなされたものであり、直接耳にあてたり
耳にさし込むことなく使用できると共に、使用取扱いに
際してすぐれた機能を備えているイヤホーンに代わるス
ピーカ装置を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のスピーカ装置は、空気を封入した塩化ビ
ニール製中空環状体の内周部にスピーカ本体の振動板の
外周縁部が保持固定され、前記振動板を除くスピーカ本
体と前記中空環状体の内周部との間に空隙が設けられて
いることを特徴とする。

【０００５】

【作用】上記構成を有するスピーカ装置は、スピーカ本
体の振動板に生じる音響振動すなわち音波が空気入りの
前記中空環状体に共鳴し、拡大して空間に放射される。
したがって、比較的小さいスピーカ本体を用いても大き
な音声に変えられる。また、前記中空環状体が弾性を有
しているので、枕やふとんの下に配置しても異物感がな
く、周囲に音声を漏らすことなく、枕やふとんを通して
適度の音量で聴くことも可能である。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【０００７】図１及び図２は、本発明に係るスピーカ装
置の主要部をなす空気入りの中空環状体１を示してい
る。該中空環状体１は、塩化ビニールにより断面形状が
円形の浮袋状に成形されており、密栓２を通じて中空室
１ａに空気が封入され、適度の弾性を有している。図２
に良く示されているように、中空環状体１の内側の円弧
状突出部１ｂの一側方寄りの中間位置に環状の係止突片
３が連設され、該係止突片３を円弧状突出部２ｂとの間
にＶ字状の環状溝部４が形成されている。また、係止突
片３を設けた側の開口部は、小さな孔６を多数設けた薄
膜５により覆われている。

【０００８】図３は、中空環状体１にスピーカ本体７を
組み付けた状態を示している。スピーカ本体７は市販の
コーンスピーカで、その振動板８の外周縁部８ａを環状
溝部４に係合させて中空環状体１に組み込まれ、係止突
片３と円弧状突出部１ｂとで振動板８を挟持するように
して保持固定されると共に、振動板８を除くスピーカ本
体７と円弧状突出部１ｂとの間には一定の空隙９が形成
され、中空環状体１には振動板８のみが直接接触してい
る。このような構成とすることによって、後述するよう
に、中空環状体１による音波の共鳴作用を高めることが
可能となる。図中、１０はスピーカ本体７に接続したコ
ードで、先端にプラグ１１が設けられている。また、１
２はスピーカ本体７の後部に取り付けた支持脚で、図３
のように中空環状体１を起立状態にして使用する場合に
用いるもので、折りたたみ式にすることが好ましい。さ
らに、吊り具１３を設けておけば、壁などに吊り下げて
使用することも可能である。

【０００９】上記のように構成したスピーカ装置Ｓは、
振動板８で生じる音響振動すなわち音波が空気入りの中
空環状体１により共鳴して増幅され、スピーカ本体７が
小さくても大きな音波を放射し、中空環状体１から離れ
ても十分に聞き取ることができる。図４は、スピーカ装
置Ｓを枕１４の下に置いて使用している状態を示してい
る。この場合、中空環状体１が適度の弾性を有している
ので異物感がなく、また、該中空環状体１により増幅さ
れた音声を枕１４を通して適度の音声で聴くことができ
るので、周囲に騒音を出すことがない。

【００１０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
空気入りの中空環状体にスピーカ本体を組み付けるだけ
のきわめて簡単な装置でありながらスピーカ本体の音波
を増幅して放射するので、小さなスピーカ本体を用いて
大きな音声を出すことが可能である。しかも、前記中空
環状体が適度の弾性を有しているので、枕やふとんの下
に置いても異物感がなく、枕やふとんを通して適度の音
声で聴くことができ、イヤホーンに代わるスピーカ装置
として最適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るスピーカ装置の主要部となる中空
環状体の正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う断面図である。

【図３】本発明に係るスピーカ装置の要部縦断面図であ
る。

【図４】同使用状態を示す要部縦断面図である。

【符号の説明】

１ 中空環状体 １ａ 中空室 １ｂ 円弧状突出部 ２ 密栓 ３ 係止突片 ４ 環状溝部 ５ 薄膜 ７ スピーカ本体 ８ 振動板 ８ａ 振動板７の外周縁部 ９ 空隙

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気を封入した塩化ビニール製中空環状
   体の内周部にスピーカ本体の振動板の外周縁部が保持固
   定され、前記振動板を除くスピーカ本体と前記中空環状
   体の内周部との間に空隙が設けられていることを特徴と
   するスピーカ装置。
2. 【請求項２】 前記中空環状体の断面形状が円形で、そ
   の内側の円弧状突出部の中間位置に環状の係止突片を連
   設し、該係止突片と前記円弧状突出部との間に形成され
   る断面Ｖ字状の溝部に、前記スピーカ本体の振動板の外
   周縁部を係合させて保持固定したことを特徴とする請求
   項１記載のスピーカ装置。
3. 【請求項３】 前記中空環状体の前記振動板が位置する
   側の開口部が多孔付き薄膜で覆われている請求項１又は
   ２記載のスピーカ装置。