JPH0773658A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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Publication number
JPH0773658A
JPH0773658A JP21847593A JP21847593A JPH0773658A JP H0773658 A JPH0773658 A JP H0773658A JP 21847593 A JP21847593 A JP 21847593A JP 21847593 A JP21847593 A JP 21847593A JP H0773658 A JPH0773658 A JP H0773658A
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JP
Japan
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magnetic disk
metal foil
hda
label
plastic sheet
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JP21847593A
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English (en)
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Katsuhiko Yonemoto
勝彦 米本
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】HDA表面の段差、凹凸、細かな形状変化に対
して十分な追従性を有するとともに、HDAのシール効
果を著しく向上させ、長時間経過しても密着性の劣化が
ほとんど見られない磁気ディスク装置を提供する。 【構成】複数の磁気ディスク媒体およびスピンドルモー
タ等を内蔵する磁気ディスク装置のヘッドディスクアセ
ンブリを構成するカバー(1)と、ヘッドディスクアセ
ンブリを構成するベース(2)と、プラスチックシート
(32)および金属箔(33)を積層し、そのどちらか
一方の面に粘着材(31)を全面に塗布した密閉ラベル
(3)とを備え、カバー(1)およびベース(2)のそ
れぞれの開口部を接合した部分に密閉ラベル(3)を張
り付け密閉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報処理装置等で使用
される磁気ディスク装置に関し、特に磁気ディスク装置
に用いられるヘッドディスク組立体(容器内に磁気ヘッ
ドおよび磁気ディスク媒体等を収納して密封したもの。
以下ヘッドディスクアセンブリ(HDA)と表す。)を
遮蔽し、密閉する構造を備えた磁気ディスク装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気ディスク装置に用いられるヘ
ッドディスクアセンブリ(HDA)には、通常ベース部
分とカバー部分のそれぞれの開口部が接合される部分に
僅かな隙間が存在し、またHDA内ダスト量の検査およ
びサーボトラック情報の書き込み(STW)のために設
けられた開口部を有している。
【0003】このようなHDAの内部を適切な湿度環境
に保つことおよび物理的・化学的に清浄な状態に保つこ
とを実現するため、HDAを形成する部材間全ての境界
面を密閉することが必要である。
【0004】最近では、磁気ディスク装置の小型化、軽
量化、低価格化が進展し、従来のようにベース部分ある
いはカバー部分の開口部に弾力性を有するガスケットを
介して、接合部をネジ等で締め付け固定する方法だけで
はその要請に応えることが困難となってきている。
【0005】特に、接合部を締め付け固定することによ
り歪が発生すると、ヘッドスキュー障害を誘発したり、
オフトラックによる信号品質の低下等を引き起こすた
め、HDAに不要な応力がかかることをできるだけ避け
なければならない。
【0006】このため、従来の磁気ディスク装置(以下
第1の従来技術)では、上述したような開口部の境界面
にHDAの湿度密封度を確保し、外部環境の腐食性ガス
の影響を防止する目的で、プラスチック性の密封ラベル
が貼り付けられることが行われていた。
【0007】また、他の従来の磁気ディスク装置(以下
第2の従来技術)では、プラスチック性の密封ラベルの
代わりに金属箔テープを接合部に貼り付けることが行わ
れていた。
【0008】すなわち、HDAのカバーおよびベースの
接合部分にフレキシブルケーブルがはさまれている状態
で非常に小さな負荷しか与えない金属箔テープを貼り付
けることにより、シール効果を実現している(特開平2
−292791号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来の磁気ディスク装置は以下のような問題点を有して
いる。
【0010】まず初めに、第1の従来技術では、プラス
チックシートに粘着材が塗布されており、これを必要な
箇所に押し付けて貼り付けていたが、貼り付ける部分に
段差あるいは凹凸が存在するとプラスチック材料の弾力
によりHDAの表面形状に十分に追従することができな
いという問題点があった。
【0011】また、プラスチックシートを貼り付ける際
HDAの表面形状に追従していたとしても、プラスチッ
ク材料が弾性変形していたに過ぎないため長時間経過す
ると徐々にHDAの外側表面とプラスチックシートとの
間に隙間が生じてシール効果が不十分になってしまうと
いう問題点があった。
【0012】一方、第2の従来技術では、フレキシブル
ケーブルの厚さが数十〜数百μmあり、フレキシブルケ
ーブルの側面、あるいはHDAのベースおよびカバーの
表面が交わる隅の部分までこの金属箔テープで密閉する
ことは以下のような理由により困難であると考えられ
る。
【0013】すなわち、一般的に金属は延展性を有する
が有機樹脂と比べて体積変化が極めて少ない。
【0014】またこの金属箔テープは有機樹脂のような
弾性がなく体積変化に対して柔軟性が劣るため、接合部
分の細かな形状変化に対して完全に追従することは難し
い。
【0015】このため、金属箔テープにしわが生じた
り、金属箔テープとHDAを構成する部材表面の屈曲部
分との間に隙間が生じてしまい、その結果HDAの密封
度が低下するという問題点があった。
【0016】さらに、第2の従来技術では、金属箔テー
プは導電性があるため、電磁気的ノイズの漏洩防止の効
果があるとしているが、実用上十分な電磁波シールド効
果を達成するためには、アルミあるいは真鍮を用いた場
合を考えると3mm程度の厚さが必要とされ(「化学と
工業」、日本化学会発行、第42巻第3号424頁(1
989年))、金属箔シールの材質あるいは厚さが制約
を受けてしまうという問題点があった。
【0017】また、金属箔テープは導電性があるため、
HDA内部あるいはHDA外部に隣接するコネクタおよ
びパッケージ等の端子と電気的に短絡し易いという問題
点があった。
【0018】本発明の主な目的は、上記問題点を解決
し、HDA外側表面の段差あるいは凹凸あるいは表面の
細かな形状変化に対して十分な追従性を有するととも
に、HDAのシール効果を著しく向上させ、長時間経過
しても密着性の劣化がほとんど見られない磁気ディスク
装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ディスク装
置は、複数の磁気ディスク媒体およびスピンドルモータ
等を内蔵する磁気ディスク装置のヘッドディスクアセン
ブリを構成するカバー部材と、前記ヘッドディスクアセ
ンブリを構成するベース部材と、プラスチックシートお
よび金属箔を積層し、そのどちらか一方の面に粘着材を
全面に塗布したラベル部材とを備え、前記カバー部材お
よび前記ベース部材のそれぞれの開口部を接合した部分
に前記ラベル部材を張り付け密閉することを特徴とす
る。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。
【0021】図1を参照すると、本発明の一実施例は、
カバー1と、ベース2と、密閉ラベル3とから構成され
る。
【0022】本実施例では磁気ヘッドを取り付けたヘッ
ドキャリッジ、複数の磁気ディスク媒体およびスピンド
ルモータ等をカバー1およびベース2で密閉・収納した
ハードディスクアセンブリ(HDA)に適用する場合を
考える。
【0023】図2は、図1の密閉ラベル3を用いたHD
Aのカバー1およびベース2の接合部分の断面拡大図を
示している。
【0024】密閉ラベル3は、少なくとも1層のプラス
チックシート32と少なくとも1層の金属箔33とを積
層し、粘着材31でHDAに貼り付ける構造である。
【0025】この密閉ラベル3は、シート形状あるいは
テープ形状のどちらでも良い。
【0026】また、密閉ラベル3は、HDA内部あるい
はHDA外部に隣接するコネクタあるいはパッケージ等
の端子との電気的短絡事故あるいは金属箔の表面の腐食
を防止するため、その最外層がプラスチックシート32
であることが望ましい。
【0027】密閉ラベル3の最外層として、場合によっ
てはプラスチックシート32の代わりに塗装層を用いる
こともできる。すなわち、密閉ラベル3の最外層として
プラスチック32を使用しない場合は、表面にメッキ、
陽極酸化膜、リン酸塩被膜、クロメート被膜等の耐食性
を有する表面処理が施されていることが望ましい。
【0028】プラスチックシート32は、ポリエステ
ル、ポリエチレン、ナイロン、ポリイミドなど必要とさ
れる特性に応じてこれらのプラスチック材料を選択して
使用される。
【0029】一方、金属箔33は、アルミニウム、鉛、
銅、真鍮など必要とされる特性に応じてこれらの材料を
選択して使用される。
【0030】密閉ラベル3のHDA側に位置する層(最
内層)は、粘着材31を塗布したプラスチックシート3
2であることが望ましい。なぜなら、このHDAの接合
部分に使用されるプラスチックシート32は、体積変化
が極めて少ない金属箔33と異なり、HDA表面の細か
い形状変化に対して追従することができ、十分なシール
効果を得ることができるからである。
【0031】さらに、プラスチックシート32が金属箔
33を挟み込むような構造にすれば、屈曲部において引
っ張り応力を受ける最外層のプラスチックシート32と
圧縮応力を受ける最内層のプラスチックシート32とに
より、金属箔33に対して中立的な応力となって作用す
ると考えられる。
【0032】なお、プラスチックシート32と金属箔3
3とを積層する際の各層厚および層数は、弾性変形を防
ぐため必要な金属量あるいは実用上の観点からの厚さ制
限により選択決定される。
【0033】この実施例では密閉ラベル3に粘着材31
を塗布した場合を説明しているが、場合によっては密閉
ラベル3を張り付けられる側の部材(この場合ではカバ
ー1およびベース2を指す)に粘着材31を塗布しても
同様の効果が得られる。
【0034】本実施例におけるHDAは、カバー1およ
びベース2のように接合される開口部もあるが、HDA
内ダスト量の検査およびサーボトラック情報の書き込み
(STW)のために設けられ、最終的な製造段階で接合
されることなくラベル等で単に塞がれるだけの開口部も
有している。
【0035】このような接合されない開口部は、張り付
けられた密閉ラベルの粘着材31が直接的にHDA内部
の環境にさらされることになり、稼働中に粘着材31か
らアウトガスが発生し易く、磁気ディスク装置の長期間
における信頼性を損なう恐れがある。
【0036】しかしながら、本実施例では、HDAに張
り付けられる密閉ラベル3の面に部分的に粘着材31を
塗布することにより、接合されない開口部に対して粘着
材31がHDA内部の環境と直接さらされないようにす
ることも可能である。
【0037】この密閉ラベル3の張り付ける面に部分的
に粘着材31を塗布する方法は、接合されない開口部に
当たる部分に粘着材31が付着しないように粘着材31
の塗布時にマスクを用いて行う方法あるいは接合されな
い開口部に当たる密閉ラベル3部分に粘着材の離型紙を
残す方法が考えられる。
【0038】さらに、本実施例では、密閉ラベル3はプ
ラスチックシート32と電磁波シールド材料をメッキし
た金属箔33とを積層した構造も考えられ、このように
することにより優れた電磁波シールド特性を得ることが
できる。
【0039】この電磁波シールド材料(銅あるいは銀な
ど)をメッキする方法は、一般的に良く知られているメ
ッキ法を使用する。
【0040】密閉ラベル3の両面をメッキすことにより
吸収効果だけではなく反射効果および再反射効果が加わ
るため、銅1μm、ニッケル0.25μm程度のメッキ
厚みでアルミニウム3mm厚並みのシールド効果が得ら
れる。
【0041】電磁波シールド材料をメッキした金属箔を
用いることにより、密閉ラベル3の厚さを低減でき、H
DAの表面上の細かい凹凸に対する追従性が向上する。
【0042】次に、本発明の構成を具体的に適用した場
合の適用例およびその適用例に対する比較例を説明す
る。
【0043】適用例1 この例は、薄膜磁気ヘッドを取り付けたヘッドキャリッ
ジ、2枚の2.5インチ径の薄膜磁気ディスク媒体およ
びスピンドルモータ等をカバー1およびベース2で覆う
ように収納し、その接合部分を密閉ラベル3で密封した
場合である。
【0044】ここで、密閉ラベル3の最外層および最内
層に使用されたプラスチックシート32の厚さは共に2
0μmであり、そのプラスチックシート32に挟まれた
状態で積層される金属箔の厚さは50μmである。
【0045】また、プラスチックシート32および金属
箔33の材質として、ポリエステルおよびアルミニウム
を使用している。
【0046】HDAのカバー1およびベース2の接合部
の段差は0.5mm程度有り、カバー1およびベース2
が接合する外側の部分はほぼ垂直な段差となっていた
が、密閉ラベル3はこの接合部分およびその周辺部分の
形状に追従して密着させることができ、HDAを完全に
密閉することが可能になった。
【0047】このようにして得られた磁気ディスク装置
のHDAのシール性能を次のような実験を行って評価し
た。
【0048】すなわち、予め定めた長時間に渡って気温
30℃および湿度30%の環境下に置かれた磁気ディス
ク装置を、続いて気温30℃および湿度80%の一定環
境下に移し換えてHDAの湿度変化を測定し、湿度時定
数を求めた。
【0049】その結果、HDAにシリカゲル等の吸湿剤
を組み込まない状態で湿度時定数として310時間とい
う十分大きな値が得られた。
【0050】さらに、HDAに吸湿剤(5gのシリカゲ
ル)を組み込んだ状態では、HDAの湿度変化は極めて
少なく、湿度時定数として5年以上という実用上十分な
値を推定することができた。
【0051】比較例1 この例は、上記適用例1と同様にヘッドキャリッジ、2
枚の磁気ディスク媒体およびスピンドルモータ等をカバ
ー1およびベース2で覆うように収納し、その接合部分
を金属箔の厚さが50μmである金属箔テープ(プラス
チックシートと金属箔を積層したものではなく、金属箔
に粘着剤を塗布したもの)で密閉した場合である。
【0052】この場合、HDAのカバー1とベース2と
の接合部分における垂直な段差部分では、金属箔テープ
にしわが生じると共に金属箔テープとHDA表面との間
に僅かな隙間が発生してしまっていた。
【0053】こうして得られた磁気ディスク装置のHD
Aのシール性能を上記適用例1の場合と同様の実験を行
って評価した。
【0054】その結果、HDAにシリカゲル等の吸湿剤
を組み込まない状態で測定された湿度時定数は15時間
となり、極めて短いものであった。
【0055】さらに、HDAに吸湿剤(5gのシリカゲ
ル)を組み込んだ状態でも、HDAの湿度変化を抑制す
ることは困難であり、測定された湿度時定数は65時間
に伸びたに過ぎなかった。この程度の湿度時定数では実
用上極めて不十分であると言わざるを得ない。
【0056】適用例2 この例は、上記適用例1と同様にヘッドキャリッジ、2
枚の磁気ディスク媒体およびスピンドルモータ等をカバ
ー1およびベース2で覆うように収納し、その接合部分
を密閉ラベル3で密封するとともに、HDA内部のダス
ト量の検査のためにカバー1に開けられた直径5mmの
穴(図示せず)も密閉ラベル3で密閉した場合である。
【0057】この場合、カバー1およびベース2の接合
部分に張り付けられた密閉ラベル3は粘着材31が全面
に塗布されたものを使用しているが、HDAのカバー1
に開けられた検査用の穴を塞ぐ密閉ラベル3はこの穴に
対応する部分に粘着材31を塗布していないものを使用
した。
【0058】こうして得られた磁気ディスク装置のHD
A内部のアウトガス濃度を評価した。
【0059】その結果、磁気ディスク装置を気温35℃
の環境下に置いて連続稼働した場合、HDA内部の温度
は約60℃に達した。このような状況で2週間連続稼働
した場合のHDA内部のアウトガス濃度をガククロマト
グラフィを用いて分析したところアウトガスは検出され
なかった。なお、HDAのシール性能はほとんど変化せ
ず、吸湿剤(5gのシリカゲル)を組み込んだ状態での
湿度時定数は実用上十分な5年以上と推定された。
【0060】比較例2 この例は、上記適用例2と同様にヘッドキャリッジ、2
枚の磁気ディスク媒体およびスピンドルモータ等をカバ
ー1およびベース2で覆うように収納し、その接合部分
を密閉ラベル3で密封するとともに、HDA内部のダス
ト量の検査のためにカバー1に開けられた直径5mmの
穴(図示せず)も密閉ラベル3で密閉した場合である。
【0061】ただし、HDAのカバー1に開けられた検
査用の穴を塞ぐ密閉ラベル3は粘着材31が全面に塗布
されたものを使用した。
【0062】こうして得られた磁気ディスク装置のHD
A内部のアウトガスを上記適用例1の場合と同様の測定
を行って評価した。
【0063】その結果、気温35℃で連続2週間稼働し
た場合のHDA内部のアウトガス濃度をガククロマトグ
ラフィを用いて分析したところ、粘着材31を成分とす
る350μg/lのアウトガスが検出された。
【0064】2週間稼働した後磁気ディスク装置を10
℃の環境下に置いて稼働させたところ、ヘッドクラッシ
ュが発生してそれ以上の稼働が不可能となってしまっ
た。
【0065】この稼働不能となった磁気ディスク装置の
HDAを分解調査したところ、ヘッドクラッシュが発生
した原因は、アウトガスが磁気ディスク媒体表面に凝着
したことであることが明らかになった。
【0066】適用例3 この例は、上記適用例1と同様にヘッドキャリッジ、2
枚の磁気ディスク媒体およびスピンドルモータ等をカバ
ー1およびベース2で覆うように収納し、その接合部分
を密閉ラベル3で密封するとともに、HDA内部のダス
ト量の検査のためにカバー1に開けられた直径5mmの
穴(図示せず)も密閉ラベル3で密閉した場合である。
【0067】ただし、HDAのカバー1に開けられた検
査用の穴を塞ぐ密閉ラベル3は、金属箔33として両面
に厚さが1μmの銅および厚さが0.3μmのニッケル
を電磁波シールドメッキしたアルミニウム箔を用いた。
【0068】こうして得られた磁気ディスク装置の電磁
波シールド効果の測定を行ったところ、30MHz〜1
000MHzの周波数帯域で85dB以上の優れたシー
ルド特性が得られた。そして、この値は日本の情報処理
装置等電波障害自主規制委員会で定めたVCCI規制あ
るいはアメリカ連邦通信委員会で定めたFCC規制に対
して何等問題となるものではないことが分かった。
【0069】なお、HDAのシール性能はほとんど変化
せず、吸湿剤(5gのシリカゲル)を組み込んだ状態で
の湿度時定数は実用上十分な5年以上と推定された。
【0070】比較例3 この例は、上記適用例1と同様にヘッドキャリッジ、2
枚の磁気ディスク媒体およびスピンドルモータ等をカバ
ー1およびベース2で覆うように収納し、その接合部分
を密閉ラベル3で密封するとともに、HDA内部のダス
ト量の検査のためにカバー1に開けられた直径5mmの
穴(図示せず)も密閉ラベル3で密閉した場合である。
【0071】ただし、HDAのカバー1に開けられた検
査用の穴を塞ぐ密閉ラベル3として金属箔33に電磁波
シールドメッキを行わなかったものを使用した。
【0072】こうして得られた磁気ディスク装置の電磁
波シールド効果の測定を行ったところ、30MHz〜1
000MHzの周波数帯域で30dB程度しかなかっ
た。
【0073】すなわち、この程度の値では日本の情報処
理装置等電波障害自主規制委員会で定めたVCCI規制
あるいはアメリカ連邦通信委員会で定めたFCC規制を
クリアすることが困難であるということが分かった。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明の磁気ディス
ク装置は、プラスチックシートおよび金属箔を積層し、
どちらか一方の面に粘着材を塗布した密閉ラベルをHD
Aを構成するカバーおよびベースの接合部分に張り付け
たため、従来のような導電性の金属箔のみを使用して密
閉する場合に比べて、HDA内部あるいは外部に隣接し
たコネクタあるいはパッケージ等の端子との電気的短絡
事故あるいは金属箔表面の腐食を防止することができ
る。
【0075】また、本発明の磁気ディスク装置では、密
閉ラベルを構成するプラスチックシートが体積変化が極
めて少ない金属箔と異なり、HDA表面の細かな形状変
化に対応して追従することができるため、実用上十分な
シール性能を得ることができる。
【0076】さらに、本発明の磁気ディスク装置では、
HDAのカバーおよびベースの接合部分以外の開口部に
部分的に粘着材を塗布した密閉ラベルを使用するため、
粘着材からのアウトガス発生を抑制し、長期間に渡る磁
気ディスク装置の動作信頼性を向上させることができ
る。
【0077】また、本発明の磁気ディスク装置では、密
閉ラベルとしてプラスチックシートおよび電磁波シール
ドメッキを行った金属箔を積層しているため、優れた電
磁波シールド特性が得られるとともに、密閉ラベル自体
の厚さを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構造図である。
【図2】図1で示したカバー1およびベース2の接合部
分の断面拡大図である。
【符号の説明】
1 カバー 2 ベース 3 密閉ラベル 31 粘着材 32 プラスチックシート 33 金属箔

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の磁気ディスク媒体およびスピンド
    ルモータ等を内蔵する磁気ディスク装置のヘッドディス
    クアセンブリを構成するカバー部材と、 前記ヘッドディスクアセンブリを構成するベース部材
    と、 プラスチックシートおよび金属箔を積層し、そのどちら
    か一方の面に粘着材を全面に塗布したラベル部材とを備
    え、 前記カバー部材および前記ベース部材のそれぞれの開口
    部を接合した部分に前記ラベル部材を張り付け密閉する
    ことを特徴とする磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】 複数の磁気ディスク媒体およびスピンド
    ルモータ等を内蔵する磁気ディスク装置のヘッドディス
    クアセンブリを構成し、アウトガス検査用の穴を有する
    カバー部材と、 前記ヘッドディスクアセンブリを構成するベース部材
    と、 プラスチックシートおよび金属箔を積層し、そのどちら
    か一方の面に粘着材を部分的に塗布したラベル部材とを
    備え、 前記カバー部材の前記穴に対して前記ラベル部材を張り
    付けることを特徴とする磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】 複数の磁気ディスク媒体およびスピンド
    ルモータ等を内蔵する磁気ディスク装置のヘッドディス
    クアセンブリを構成し、アウトガス検査用の穴を有する
    カバー部材と、 前記ヘッドディスクアセンブリを構成するベース部材
    と、 プラスチックシートおよび電磁波シールド材料をメッキ
    した金属箔を積層し、そのどちらか一方の面に粘着材を
    全面あるいは部分的に塗布したラベル部材とを備え、 前記カバー部材の前記穴に対して前記ラベル部材を張り
    付けることを特徴とする磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記プラスチックシートは、ポリエステ
    ルから成ることを特徴とする請求項1、請求項2および
    請求項3記載の磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記プラスチックシートは、ポリエチレ
    ンから成ることを特徴とする請求項1、請求項2および
    請求項3記載の磁気ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記プラスチックシートは、ナイロンか
    ら成ることを特徴とする請求項1、請求項2および請求
    項3記載の磁気ディスク装置。
  7. 【請求項7】 前記プラスチックシートは、ポリイミド
    から成ることを特徴とする請求項1、請求項2および請
    求項3記載の磁気ディスク装置。
  8. 【請求項8】 前記金属箔は、アルミニウムから成るこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2および請求項3記載
    の磁気ディスク装置。
  9. 【請求項9】 前記金属箔は、鉛から成ることを特徴と
    する請求項1、請求項2および請求項3記載の磁気ディ
    スク装置。
  10. 【請求項10】 前記金属箔は、銅から成ることを特徴
    とする請求項1、請求項2および請求項3記載の磁気デ
    ィスク装置。
  11. 【請求項11】 前記金属箔は、真鍮から成ることを特
    徴とする請求項1、請求項2および請求項3記載の磁気
    ディスク装置。
  12. 【請求項12】 前記電磁波シールド材料は、銅から成
    ることを特徴とする請求項3記載の磁気ディスク装置。
  13. 【請求項13】 前記電磁波シールド材料は、銀から成
    ることを特徴とする請求項3記載の磁気ディスク装置。
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Cited By (3)

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