JPH0772695B2 - 施肥、播種機用のホッパーにおける被収容物の残量検出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、施肥、播種機用のホッパーにおける被収容物
の残量検出装置、特に光に感応して起電力を発生する電
池を使用した施肥、播種機用のホッパーにおける被収容
物の残量検出装置に関する。

（従来の技術） 従来の施肥、播種機用のホッパーにおける被収容物の残
量検出装置として、例えばゴムにより被覆されたマイク
ロスイッチをホッパー内の下部位置に取付け、ホッパー
内に収容された種子、肥料等の被収容物の重量で該マイ
クロスイッチをオン・オフさせて、ホッパー内の被収容
物の残量を検出していた。

（発明が解決しようとする問題点） ところが、ホッパー内に上記のようにしてマイクロスイ
ッチを取付けるには、マイクロスイッチの作用上、電源
回路が必要であり、その構造が複雑となると共に、ホッ
パーをマイクロスイッチが取付けられる構造とする必要
があり、ホッパーの製作が複雑で手間がかゝるといった
問題点があった。

本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであっ
て、構造が簡単であると共に耐久性に優れ、しかも被収
容物の残量検出を確実に行なえるホッパーにおける被収
容物の残量検出装置を提供することを主な目的とするも
のである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は上記目的を達成するために、透光性を有するホ
ッパー（１）と、このホッパー（１）の上部に被せる透
光性を有する蓋体（11）とを備え、前記ホッパー（１）
における下部位置の傾斜状外面で、かつ、前記ホッパー
（１）に収容される種子、肥料等の被収容物で遮光さ
れ、該被収容物の減少で露光される位置に、光に感応し
て起電力を発生する電池（２）を取付け、この電池
（２）の遮光及び露光による起電力の変化をもとに被収
容物のホッパー（１）における残量を検出する如く構成
したものである。

（作用） 本発明は、上記構成により、ホッパー（１）内に被収容
物が残量検出位置より上部位置、すなわち、光に感応し
て起電力を発生する電池（２）が取付けられている位置
より上部位置まで収容されている時は、該被収容物によ
って遮光されているので、前記電池（２）による起電力
は小さいが、ホッパー（１）内の被収容物が前記電池
（２）の取付けられている位置より低い下部位置まで減
少すると、前記電池（２）は露光され、起電力が発生
し、この起電力の変化によってホッパー（１）内の被収
容物の残量が検出されるのである。

又、前記ホッパー（１）と蓋体（11）とは何れも透光性
を有しているから、太陽光を利用して電池（２）に起電
力を発生させ得るのであり、従って、発光体を用いたり
或はマイクロスイッチを用いたりするものに比較して、
構造を簡素化し得るのである。

更に、前記電池（２）は、ホッパー（１）の傾斜状とし
た面に取付けるのであるから、この電池（２）の受光面
を上方向きにできて、光を受光し易いのであり、従っ
て、ホッパー（１）内の被収容物の残量検出を、小形の
電池で容易に、かつ、確実にできるのである。

また、前記電池（２）は、ホッパー（１）の外面に取付
けたから、該ホッパー（１）への取付け及び保守を簡易
にできると共に、ホッパー（１）内の被収容物の重量で
電池が壊れたりするのを防止でき、耐久性を良好にでき
るのである。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第1,2図は本発明に係る残量検出装置を田植機に設ける
側条施肥装置のホッパーに設置した状態を示すものであ
って、透光性を有する材質からなるホッパー（１）の下
部位置の傾斜状外面に、一般に太陽電池として市販され
ている光に感応して起電力を発生する電池（２）を取付
け、該電池（２）を第４図に示すようにオペアンプ
（３）に結線すると共に、該オペアンプ（３）に基準値
となる出力を与える蓄電池或いは太陽電池により充電さ
れる蓄電池などの電源（４）を結線し、更に、該オペア
ンプ（３）をトランジスタ（５）に結線して、該トラン
ジスタ（５）を、他の電源（６）に結線された発光ダイ
オード（７）に結線したものである。

尚、図中（８）……は抵抗であり、前記オペアンプ
（３）とアース間、前記電池（２）とオペアンプ（３）
間、電源（４）とアース間、電源（４）とオペアンプ
（３）間、他の電源（６）と発光ダイオード（７）間に
それぞれ設けられている。

前記電池（２）は、扁平箱形の遮光体（21）の底部に複
数の光電セル（22）を取付けると共に、前記遮光体（2
1）の凹部内に透明な合成樹脂から成る充填材（23）を
埋込んで構成するもので、前記ホッパー（１）への取付
けは、第３図に示すように前記遮光体（21）の外表面を
ホッパー（１）の外表面に当接し、前記遮光体（21）に
おけるホッパー（１）の外表面への当接箇所を接着する
如くして取付けるのである。尚、第1,2図において、（1
b）は、前記ホッパー（１）の出口（1a）に接続される
ロータリーフィーダであり、（1c）は散布管である。

また、ホッパー（１）には、上部に透光性を有する材質
からなる蓋体（11）が被せられる。

しかして、上記構成により、ホッパー（１）内に種子、
肥料等の被収容物（Ａ）が充満していて、その上部が前
記電池（２）より上部位置にある場合前記電池（２）
は、該被収容物（Ａ）により遮光され、前記電池（２）
には大きな起電力は発生せず、発光ダイオード（７）は
点灯しない。

被収容物（Ａ）が出口（1a）より、順次排出されて、被
収容物（Ａ）のホッパー（１）内の分量が減って、前記
電池（２）より下部位置まで減少すると前記電池（２）
が露光され、この露光によって前記電池（２）に起電力
が発生し、この起電力が前記オペアンプ（３）に伝わ
る。

該オペアンプ（３）には、電源（４）より基準値となる
出力が与えられており、前記電池（２）の起電力が基準
値を越えると前記オペアンプ（３）が出力してトランジ
スタ（５）が作動し、他の電源（６）によって発光ダイ
オード（７）が点灯して、ホッパー（１）内における被
収容物（Ａ）の残量が表示される。

作業員は、この発光ダイオード（７）の点灯を認知した
ときに、ホッパー（１）の蓋体（11）を開けて、被収容
物（Ａ）をホッパー（１）内に充填すればよい。

第５図、第６図に示すのは、他の実施例であって、前記
電池（２）をホッパー（１）における外表面の斜面部に
取受け、前記電池（２）を上向きにすると共に、前記電
池（２）に被せるようにして、遮光体から成る泥よけカ
バー（12）をホッパー（１）外表面に取付けたものであ
る。

上記のように構成すると、前記電池（２）の受光面が上
方向きになるのでホッパー（１）内の露光の検出が容易
となる利点があり、また、遮光体から成る泥よけカバー
（12）によって前記電池（２）がホッパー（１）外部の
外光の影響を受けないので、安定した露光の検出ができ
る利点がある。

前記実施例においては、残量を表示するのに、発光ダイ
オード（７）を用いたが、発光ダイオードの替わりに、
表示ランプや警報ブザー等を用いることも可能である。

又、前記発光ダイオード（７）などの表示器を作動させ
る電源（６）としては、蓄電池を用いる他、前記電池で
充電する蓄電池を用いてもよいし、前記電池のみを利用
してもよい。

また、前記電池（２）は、前記ホッパー（１）の底部に
設ける他、更に前記出口（1a）に設けて空表示を行なう
如く成してもよい。

（発明の効果） 本発明は、以上述べたように、ホッパー（１）と蓋体
（11）とが何れも透光性を有しているから、太陽光を利
用して電池（２）に起電力を発生させ得るのであり、従
って、発光体を用いたり或はマイクロスイッチを用いた
りするものに比較して、構造を簡素化し得るのである。

しかも、前記電池（２）は、ホッパー（１）の傾斜状と
した面に取付けるのであるから、この電池（２）の受光
面を上方向きにできて、光を受光し易いのであり、従っ
て、ホッパー（１）内の被収容物の残量検出を、小形の
電池で容易に、かつ、確実にできるのである。

更に、前記電池（２）は、ホッパー（１）の外面に取付
けたから、該ホッパー（１）への取付け及び保守を簡易
にできると共に、ホッパー（１）内の被収容物の重量で
電池が壊れたりするのを防止でき、耐久性を良好にでき
るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の装置を取付けたホッパーの
正面図、第２図はその一部縦断側面図、第３図は要部の
拡大断面図、第４図は本発明装置の配線図、第５図は他
の実施例の縦断面図、第６図はその要部の下面図であ
る。 （１）……ホッパー （２）……太陽電池 （11）……蓋体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒尾 憲一 大阪府大阪市北区茶屋町１番32号 ヤンマ ー農機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−135322（ＪＰ，Ａ) 実開 昭56−35023（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】透光性を有するホッパー（１）と、このホ
   ッパー（１）の上部に被せる透光性を有する蓋体（11）
   とを備え、前記ホッパー（１）における下部位置の傾斜
   状外面で、かつ、前記ホッパー（１）に収容される種
   子、肥料等の被収容物で遮光され、該被収容物の減少で
   露光される位置に、光に感応して起電力を発生する電池
   （２）を取付け、この電池（２）の遮光及び露光による
   起電力の変化をもとに被収容物のホッパー（１）におけ
   る残量を検出する如くしたことを特徴とする施肥、播種
   機用のホッパーにおける被収容物の残量検出装置。