JPH0772061A - 検体の工業分析システム - Google Patents

検体の工業分析システム

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JPH0772061A
JPH0772061A JP5243989A JP24398993A JPH0772061A JP H0772061 A JPH0772061 A JP H0772061A JP 5243989 A JP5243989 A JP 5243989A JP 24398993 A JP24398993 A JP 24398993A JP H0772061 A JPH0772061 A JP H0772061A
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JP
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crucible
sample
electric furnace
furnace
crucibles
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JP5243989A
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English (en)
Inventor
Kazuo Tanaka
一男 田中
Sumi Masuda
寿美 増田
Hiroshi Kawaguchi
博市 川口
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 オペレータの負担を軽減することができ、し
かも安価な検体の工業分析システムを提供する。 【構成】 コントローラ4は、成分分析部3の押し棒3
5A,35B,35C,35Dを順次移動させ、ルツボ
置場36に載置されたルツボ2を1個ずつ押し、搬送レ
ール33に沿って電気炉31A,天秤32A,電気炉3
1B,天秤32B,電気炉31C,天秤32Cの順に巡
らせ、再びルツボ置場36に載置する。この過程で、電
気炉31A,31B,31Cの炉室310において、ル
ツボ2中の検体1が加熱され、検体1から水分,揮発
分,固定炭素がそれぞれ減量される。また、天秤32
A,32B,32Cにおいては水分を減量した検体1お
よびルツボ2の総重量、さらに揮発分を減量した検体1
およびルツボ2の総重量、さらに固定炭素を減量した検
体1およびルツボ2の総重量がそれぞれ秤量される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検体の工業分析システ
ムに関し、より特定的には、所定の温度下で検体から水
分、揮発分および固定炭素分を順次減量させ、検体中に
含まれる水分、揮発分および灰分の割合を自動的に測定
する検体の工業分析システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ガス会社では、1tの石炭から
110m3 のガス、750kgのコークス等を製造して
いる。このガスやコークスの製造の概要は、次のような
ものである。石炭ヤードに貯留された10種類程度の種
々の銘柄の石炭を粉砕機で適当な大きさに粉砕し、粉砕
した石炭を配合槽に各銘柄ごとに貯留する。注文や在庫
等に応じて製造するコークスの銘柄が決まると、その製
造するコークスの銘柄に合わせて、配合する石炭の銘柄
とその銘柄の石炭の配合割合とを決めて配合し、混炭機
で混ぜ合わせ、配合炭をコークス炉に送る。コークス炉
においては、配合炭を乾留することによりガスとコーク
スとが製造される。このようにして製造されたコークス
は、1日に700/t程度に昇る。したがって、コーク
スの製造、販売は、ガス会社の重要な事業の一つになっ
ている。
【0003】ところで、鋳物、製鉄等の用途に応じて7
0種類程度の種々の銘柄のコークスが製造されるが、コ
ークスの銘柄は、主としてコークス中に含まれる灰分の
割合で格付けされる。このコークスの灰分は、各原料炭
の配合率により、コントロールしている。一方、石炭
は、その銘柄によって、水分、揮発分、灰分、固定炭素
の割合が大きく異なる。したがって、どの銘柄の石炭を
どのような割合で配合するかを決定するために各銘柄の
石炭の水分、揮発分、灰分、固定炭素の割合を調べてお
くことや、配合炭が決定通りの水分、揮発分、灰分、固
定炭素の割合になっているかを調べておくことや、製造
されたコークスが目標通りの水分、揮発分、灰分、固定
炭素の割合になっているかを調べることは、石炭の工程
管理上、またコークスの品質管理上重要である。また、
コークスの取引においては、コークス中に含まれる水
分,揮発分,灰分,固定炭素の割合を明示する必要があ
る。このため、従来から、工程管理、品質管理、販売管
理のため、貯留槽に貯留された銘柄ごとの石炭と、混炭
機で配合された配合炭と、コークス炉で製造されたコー
クスとを適宜サンプリングし、サンプリングした検体の
工業分析が行われている。
【0004】この工業分析は、工程管理、品質管理、販
売管理のため、従来では、JIS−M8812の規定に
従い、分析を行うオペレータの手作業で行っていた。図
14はJIS−M8812の規定に従う機器を使用した
作業工程を示す図であり、図15は図14の作業工程を
示すフローチャートであり、図16は図14の作業工程
を示すタイムチャートである。オペレータは、先ず、天
秤100(図14(a),(b),(c)参照)を用
い、水分測定用の平形はかり瓶101a、揮発分測定用
の蓋付きのルツボ101b、灰分測定用の舟形のルツボ
101cを秤量する(図15の(a),(b),(c)
のステップP1,Q1,R1)。次いで、オペレータ
は、各ルツボ101a,101b,101cに工業分析
する検体102(図示せず)を水分測定用、揮発分測定
用、灰分測定用に3つに分けて入れる(ステップP2,
Q2,R2)。次いで、オペレータは、天秤100を用
い、各検体およびルツボ101a,101b,101c
の総重量を秤量し、ステップP1,Q1,R1で求めた
各ルツボ101a,101b,101c単独の重量を減
算することにより、水分測定用、揮発分測定用、灰分測
定用の各検体102単独の重量を秤量する(ステップP
3,Q3,R3)。1日に15種類程度の検体102を
工業分析するため、ステップP1,Q1,R1〜ステッ
プP3,Q3,R3は、15回程度繰り返される。
【0005】次いで、オペレータは、検体102を入れ
た各ルツボ101a,101b,101cを盆103
a,103b,103cにそれぞれ載せ、電気炉104
a,104b,104cの扉をそれぞれ開け、15検体
分のルツボ101a,101b,101cを炉室内に入
れ、検体102を電気炉104aにおいては石炭の場合
107℃で60分間、コークスの場合200℃で240
分間、電気炉104bにおいては900℃で7分間、電
気炉104cにおいては815℃で60分それぞれ加熱
する(ステップP4,Q4,R4)。この電気炉104
a,104b,104cにおける加熱によって、電気炉
104aで加熱された検体102から水分が減量し、電
気炉104bで加熱された検体102から水分および揮
発分が減量し、電気炉104cで加熱された検体102
から水分,揮発分および固定炭素が減量する。
【0006】次いで、オペレータは、電気炉104a,
104b,104cにおける加熱時間を計測し、この加
熱時間が経過すると、電気炉104a,104b,10
4cの扉を開け、ルツボ101a,101b,101c
を盆103a,103b,103cごと取り出し、ルツ
ボ101a,101b,101cおよび検体102を冷
却し、天秤100を用いて各検体102および各ルツボ
101a,101b,101cの総重量を秤量し、計算
により水分,揮発分,灰分,固定炭素を求める(ステッ
プP5,Q5,R5)。
【0007】ここで、水分は、水分減量の検体に対する
質量百分率をもって表される(水分(%)={水分減量
(g)/検体(g)}×100)。揮発分は、検体に対
する水分および揮発分減量百分率を求め、これから同時
に定量した水分を減じてることにより表される(揮発分
(%)={水分および揮発分減量(g)/検体(g)}
×100−水分(%))。これは、電気炉104bに入
れられる検体には水分が含まれており、この電気炉10
4bにおける加熱で検体102から水分および揮発分が
減量するためである。灰分は、残留する灰の量の検体に
対する質量百分率で表される(灰分(%)={残留する
灰の量(g)/検体(g)}×100)。また、固定炭
素は、100から水分、揮発分および灰分を減じること
により求められる(固定炭素(%)=100−{水分
(%)+揮発分(%)+灰分(%)})。したがって、
オペレータは、ステップP1,Q1,R1で秤量したル
ツボ101の質量と、ステップP3,Q3,R3で秤量
した検体102の質量と、ステップP5,Q5,R5で
秤量した各検体102および各ルツボ101a,101
b,101cの総重量から水分減量、水分および揮発分
減量、残留灰分量を求め、上記式に当てはめ、15個の
検体について水分、揮発分、灰分、固定炭素を求める。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ルツボ、検
体、水分減量、水分および揮発分減量、残留灰分量の秤
量を誤測すれば、分析値に誤差が生じる。また、加熱時
間が規定時間から外れると、分析値に誤差がでる。この
ため、オペレータは、ルツボ、検体、水分減量、水分お
よび揮発分減量、残留灰分量の秤量や、加熱時間の管理
や、水分、揮発分、灰分、固定炭素の演算のため、神経
を使い、5時間程度装置につきっきりで、工業分析を行
う必要があった。したがって、単純作業の割にオペレー
タへの負担が大きく、分析結果に個人誤差を生じやすか
った。ここで、オペレータの負担を軽減し、個人誤差を
なくし、省力化を図るため、図17に示すように、オペ
レータの作業を自動的に行うロボット105を導入する
ことが考えられる。しかし、このロボット105は、J
IS−M8812の規定に従う電気炉104a,104
b,104cの扉の開閉等複雑な動作を行える機能を有
する必要があるため、非常に高価になる(たとえば、3
000万円)。
【0009】ところで、工程管理、品質管理のための工
業分析においては、JIS−M8812の規定に従う分
析と同じ結果が得られればよく、必ずしもJIS−M8
812の規定に従う装置を使用する必要はない。
【0010】本発明は、上述の技術的課題を解決し、オ
ペレータの負担を軽減することができ、しかも安価な検
体の工業分析システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の検体の工業分
析システムは、所定の温度下で検体から水分、揮発分お
よび固定炭素分を順次減量させ、検体中に含まれる水
分、揮発分および灰分の割合を自動的に測定するもので
あって、検査すべき検体を入れるためのルツボ、予め定
められた経路に沿って順次配置され、ルツボが挿通でき
るようにトンネル状に形成され、炉内部を所定温度に加
熱することによりルツボ中の検査すべき検体から水分、
揮発分および固定炭素分をそれぞれ個別的に減量させる
第1、第2および第3の電気炉、予め定められた経路に
沿って順次配置され、第1の電気炉によって水分を減量
した検体およびルツボの総重量、第2の電気炉によって
さらに揮発分を減量した検体およびルツボの総重量、な
らびに第3の電気炉によってさらに固定炭素分を減量し
た検体およびルツボの総重量をそれぞれ個別的に測定す
る第1、第2および第3の重量測定器、第1の電気炉、
第1の重量測定器、第2の電気炉、第2の重量測定器、
第3の電気炉および第3の重量測定器をこの順序で巡る
ようにルツボを移動させる移動手段、ルツボが第1、第
2および第3の電気炉の炉内に予め定められた時間停留
するように移動手段を制御する移動制御手段、ならびに
第1の重量測定器により測定された水分を減量した検体
およびルツボの総重量、第2の重量測定器により測定さ
れた水分および揮発分を減量した検体およびルツボの総
重量、ならびに第3の重量測定器により測定された水
分、揮発分および固定炭素を減量した検体およびルツボ
の総重量と、予め測定されたルツボ単独の重量ならびに
予め測定された検査すべき検体およびルツボの総重量と
から検体中に含まれる水分、揮発分および灰分の割合を
演算する演算手段を備え、それによって1つのルツボ中
の検査すべき検体から水分、揮発分、灰分および固定炭
素の割合を自動的に求めるようにしたことを特徴とす
る。
【0012】請求項2の検体の工業分析システムは、請
求項1に記載のものにおいて、移動手段は、第1、第2
および第3の電気炉の炉内部を挿通し、第1の電気炉、
第1の重量測定器、第2の電気炉、第2の重量測定器、
第3の電気炉および第3の重量測定器をこの順序で巡る
搬送レール、ならびに搬送レールに沿って移動可能で、
ルツボを後方から押すことにより搬送レール上を滑らせ
てルツボを移動させる押し棒を含むことを特徴とする。
【0013】請求項3の検体の工業分析システムは、請
求項2に記載のものにおいて、少なくとも第2および第
3の電気炉付近における搬送レールの上表面は、石英板
で形成されることを特徴とする。
【0014】請求項4の検体の工業分析システムは、請
求項2または3に記載のものにおいて、搬送レールの始
端部と終端部とは、予め定められたほぼ同じ位置になる
ように形成されており、さらに、搬送レールの始端部
と、搬送レールの終端部とにそれぞれ接続され、ルツボ
を複数個載置可能なルツボ置場を備え、それによりルツ
ボ単独の重量ならびにルツボおよび検査すべき検体の総
重量が予め測定され、分析すべき検体を入れたルツボを
ルツボ置場に複数載置し、巡回移動手段によりルツボ置
場から第1の電気炉へルツボを順次送りだし、巡回移動
手段により第3の重量測定器からルツボ置場に分析の終
了した検体を入れたルツボを順次収容するようにしたこ
とを特徴とする。
【0015】請求項5の検体の工業分析システムは、請
求項2〜4のいずれかに記載のものにおいて、ルツボ
は、有底円筒状に形成されており、押し棒のルツボに当
接する当接部は、ルツボの外周と同形状の半円弧状に形
成されることを特徴とする。
【0016】請求項6の検体の工業分析システムは、請
求項1〜5のいずれかに記載のものにおいて、第2の電
気炉は、さらにルツボ中の検体の加熱時に炉内部を密閉
する入口扉および出口扉、ならびにルツボ中の検体の加
熱時に炉内部に不活性ガスを注入する不活性ガス注入手
段を有することを特徴とする。
【0017】請求項7の検体の工業分析システムは、請
求項1〜6のいずれかに記載のものにおいて、第3の電
気炉は、炉内にルツボを複数個収納可能に形成されてお
り、それによって移動手段で第3の電気炉の炉内にルツ
ボを複数個順次収納し、移動制御手段で第3の電気炉の
炉内にルツボを複数個停留させ、複数個のルツボ内の検
体を一時に加熱するようにしたことを特徴とする。
【0018】請求項8の検体の工業分析システムは、請
求項1〜7のいずれかに記載のものにおいて、第1の電
気炉の炉内を加熱する加熱手段は、遠赤外線ヒータであ
ることを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1の検体の工業分析システムにおいて
は、移動手段は、第1の電気炉、第1の重量測定器、第
2の電気炉、第2の重量測定器、第3の電気炉および第
3の重量測定器をこの順序で巡るようにルツボを移動さ
せる。移動制御手段は、ルツボが第1、第2および第3
の電気炉の炉内に予め定められた時間停留するように移
動手段を制御する。この過程で第1、第2および第3の
電気炉はルツボ中の検査すべき検体から水分、揮発分お
よび固定炭素分をそれぞれ個別的に減量させ、第1、第
2および第3の重量測定器は水分を減量した検体および
ルツボの総重量、さらに揮発分を減量した検体およびル
ツボの総重量、ならびにさらに固定炭素分を減量した検
体およびルツボの総重量をそれぞれ個別的に測定する。
演算手段は、測定された水分を減量した検体およびルツ
ボの総重量、水分および揮発分を減量した検体およびル
ツボの総重量、ならびに水分、揮発分および固定炭素を
減量した検体およびルツボの総重量と、予め測定された
ルツボ単独の重量ならびに予め測定された検査すべき検
体およびルツボの総重量とから検体中に含まれる水分、
揮発分および灰分の割合を演算する。それによって、1
つのルツボ中の検査すべき検体から水分、揮発分、灰分
および固定炭素の割合を自動的に求める。したがって、
工業分析を行うオペレータは、ルツボ単独の重量を求め
る作業と検体とルツボとの総重量を求める作業を行うだ
けでよく、オペレータの負担が大幅に軽減される。ま
た、電気炉の扉の開閉等複雑な動作を行う機能を有する
ロボットを導入しなくても、簡単な装置でシステムを構
成できるので安価になる。
【0020】請求項2の検体の工業分析システムにおい
ては、移動手段は、第1、第2および第3の電気炉の炉
内部を挿通し、第1の電気炉、第1の重量測定器、第2
の電気炉、第2の重量測定器、第3の電気炉および第3
の重量測定器をこの順序で巡る搬送レールと、ならびに
搬送レールに沿って移動可能で、ルツボを後方から押す
ことにより搬送レール上を滑らせてルツボを移動させる
押し棒とを含む。したがって、移動手段を簡単に構成す
ることができる。
【0021】請求項3の検体の工業分析システムにおい
ては、少なくとも第2および第3の電気炉付近における
搬送レールの上表面は、石英板で形成される。したがっ
て、高温下でもルツボを容易に搬送できる。
【0022】請求項4の検体の工業分析システムにおい
ては、搬送レールの始端部と終端部とは、予め定められ
たほぼ同じ位置になるように形成されており、さらに、
搬送レールの始端部と、搬送レールの終端部とにそれぞ
れ接続され、ルツボを複数個載置可能なルツボ置場を備
える。したがって、複数の検体を順次工業分析すること
ができ、また、オペレータの作業効率が高まる。
【0023】請求項5の検体の工業分析システムにおい
ては、ルツボが有底円筒状に形成されており、押し棒の
ルツボに当接する当接部がルツボの外周と同形状の半円
弧状に形成される。したがって、ルツボの搬送を安定し
て行うことができ、しかも、一度に多くのルツボを安定
して搬送することができる。
【0024】請求項6の検体の工業分析システムにおい
ては、第2の電気炉は、さらにルツボ中の検体の加熱時
に炉内部を密閉する入口扉および出口扉、ならびにルツ
ボ中の検体の加熱時に炉内部に不活性ガスを注入する不
活性ガス注入手段を有する。したがって、るつぼに蓋を
したのと同等の効果を得ることができる。
【0025】請求項7の検体の工業分析システムにおい
ては、第3の電気炉は、炉内にルツボを複数個収納可能
に形成されており、それによって移動手段で第3の電気
炉の炉内にルツボを複数個順次収納し、移動制御手段で
第3の電気炉の炉内にルツボを複数個停留させ、複数個
のルツボ内の検体を一時に加熱するようにしている。
【0026】請求項8の検体の工業分析システムにおい
ては、遠赤外線ヒータで第1の電気炉の炉内を加熱する
ようにしている。したがって、乾燥時間を大幅に短縮す
ることができる。
【0027】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の一実施例の検体の工業分析シス
テムの概略的な全体構成を示す構成図である。図1にお
いて、検体の工業分析システムは、石炭およびコークス
等の検体1を入れるためのルツボ2と、成分分析部3
と、成分分析部3の近傍に載置され、成分分析部3にお
ける検体1を加熱する温度制御およびルツボ2の移動制
御を行うコントローラ4と、検体1の水分、揮発分、灰
分および固定炭素の割合を算出するパーソナルコンピュ
ータ5と、算出された検体1の水分、揮発分、灰分およ
び固定炭素の割合を印字するプリンタ6とを備える。こ
のようなシステムは、総額で500万円で実現された。
なお、図1においては、成分分析部3を上部から図示
し、コントローラ4,パーソナルコンピュータ5,プリ
ンタ6を正面から図示している。
【0028】図2は、ルツボ2の外観を示す斜視図であ
る。ルツボ2は、有底円筒状(例えば、外径2.5c
m、高さ2.5cm)に形成されている。とろこで、例
えば、市販の磁製ルツボは、一般的に、下方になるほど
直径が小さくなる有底逆台形状に形成されている。この
ような磁製ルツボを押して移動させる場合、その形状の
ため不安定になり、磁製ルツボが倒れやすい。市販の高
周波用ルツボは、有底円筒状(例えば、外径2.5c
m、高さ5cm、底の厚み4cm)の形状をしていお
り、その重量も重い(例えば、50g)。このような高
周波用ルツボを押して移動させる場合、その形状のため
安定しており、倒れることがない。したがって、市販の
高周波用ルツボは、このシステムにおいて使用可能であ
る。一方、システムを小型化するためには、できるだけ
小さなルツボの方がよい。このため、専用のルツボを別
注すれば、ルツボが非常に高価(一個当たり数千円)に
なる。そこで、市販の高周波用ルツボ(一個当たり10
0円)の底部を平らに切削加工(図2の点線で示す部
分)することにより、小型化されたルツボ2を製作し
た。このルツボ2は、安価で、しかも、高さが低くなっ
たため倒れにくい。また、非常に軽量(約25g)にな
ったため、わずかな力で移動させることができる。
【0029】図3は図1の成分分析部3の電気炉31B
付近の詳細を示す斜視図であり、図4は図1の成分分析
部3の天秤32B付近の詳細を示す斜視図である。これ
ら図1,図3,図4を用いて成分分析部3を説明する。
成分分析部3においては、検体1を入れたルツボ2を搬
送させることにより、3つの電気炉31A,31B,3
1Cにおいて加熱によりルツボ2中の検体1から水分、
揮発分および固定炭素を順次減量させるとともに、3つ
の天秤32A,32B,32Cにおいて水分を減量した
検体1およびルツボ2、さらに揮発分を減量した検体1
およびルツボ2ならびにさらに固定炭素を減量した検体
1およびルツボ2の重量の秤量が行われる。ルツボ2の
搬送は、搬送レール33と、搬送シリンダ34A,34
B,34C,34Dと、押し棒35A,35B,35
C,35Dとにより行われる。
【0030】電気炉31A,31B,31Cはほぼ正方
形の3辺のほぼ中央部にそれぞれ配設され、天秤32
A,32B,32Cは電気炉31A,31Bの間の正方
形の角、電気炉31B,31Cの間の正方形の角および
正方形の残余の1辺のほぼ中央に配設される。電気炉3
1Aは、その炉室310においてルツボ2内の検体1を
107℃で10分間加熱し、加熱により検体1から水分
を減量させる。天秤32Aは、電気炉31Aによって水
分を減量した検体1およびルツボ2の重量を秤量する。
電気炉31Bは、その炉室310において天秤32Aか
ら搬送されたルツボ2内の検体1を900℃で7分間加
熱し、加熱により検体1からさらに揮発分を減量させ
る。天秤32Bは、電気炉31Bによってさらに揮発分
を減量した検体1およびルツボ2の重量を秤量する。電
気炉31Cは、その炉室310において天秤32Bから
搬送されたルツボ2内の検体1を815℃で60分間加
熱し、加熱により検体1からさらに固定炭素を減量させ
る。天秤32Cは、電気炉31Cによってさらに固定炭
素を減量した検体1およびルツボ2の重量を秤量する。
なお、天秤32Cにおいては、工業分析を開始するに当
たって、ルツボ2単独の重量と、検体1およびルツボ2
の総重量とが予め秤量される。
【0031】ルツボ2を電気炉31A、天秤32A、電
気炉31B、天秤32B、電気炉31C、天秤32Cの
順に巡らせながら加熱と秤量を行うため、これらを巡る
搬送レール33が施設され、各電気炉31A,31B,
31Cの炉室310はルツボ2が挿通できるようにトン
ネル状に形成される(図3参照)。搬送レール33は、
ほぼ同一水平面に正方形状に連続的に配設される複数
(図示7つ)の搬送レール331〜337により構成さ
れる。搬送レール331,333,335は、各電気炉
31A,31B,31Cの各炉室310をそれぞれ挿通
し、固定的に配設される。搬送レール332,334,
337は、天秤32A,32B,32Cのそれぞれの上
部において昇降自在に配設されている。
【0032】搬送レール331の始端部331a,搬送
レール337の終端部337b間には、最大16個のル
ツボ2を載置可能なルツボ置場36が配設される。ルツ
ボ置場36は、各搬送レール331〜337とほぼ同一
水平面で水平に移動自在に設けられる。ルツボ置場36
は、5つのガイドによって第1列〜第4列の4つの列に
区切られている。各列には、4つのルツボ2をそれぞれ
載置することができる。ルツボ置場36の各列を搬送レ
ール331の始端部331aおよび搬送レール337の
終端部337aに連結させ、ルツボ置場36の各列に載
置されたルツボ2を搬送レール331に送り出すととも
に、搬送レール337から戻ったルツボ2をルツボ置場
36の各列に再び載置するため、ルツボ置場36は、エ
アーで動作するルツボ配送・載置シリンダ360のピス
トン棒361に固着される。ルツボ配送・載置シリンダ
360には、コントローラ4に延びる吸気用パイプ36
2,363と、排気用パイプ364,365とがそれぞ
れ接続される。
【0033】各搬送レール331〜337の外側には、
エアーで動作する複数(図示4つ)の搬送シリンダ34
A,34B,34C,34Dがこれらに平行に配設され
る。各搬送シリンダ34A,34B,34C,34Dの
ピストン340には、このピストン340と一体的に移
動する移動部材341が設けられる。移動部材341に
は、ルツボ2を搬送するための押し棒35A,35B,
35C,35Dの上端部が固定される(図3,図4参
照)。各押し棒35A,35B,35C,35Dの下端
には、各搬送レール331〜337とルツボ置場36の
各列から少し上方に位置し、ルツボ2を後方から押すよ
うに、当接部350が設けられる。当接部350は、ル
ツボ2の回転を防止し、ルツボ2の移動を容易にするた
め、ルツボ2の外周と同形状の半円弧状に形成される
(図1,図4参照)。各搬送シリンダ34A,34B,
34C,34Dには、各押し棒35A,35B,35
C,35Dの位置を検出するための位置センサ346が
設けられる(図1,3,4において図示せず。図5参
照)。各搬送シリンダ34A,34B,34C,34D
の両端には、コントローラ4に延びる吸気用パイプ34
2,343と、排気用パイプ344,345とが接続さ
れる。
【0034】電気炉31A,31Bにおいてはルツボ2
を1個ずつ入れ、電気炉31Cにおいては同時に8個の
ルツボ2を入れるため、電気炉31A,31Bの炉室3
10の長さは短く、電気炉31Cの炉室310の長さは
長く形成される。各電気炉31A,31B,31Cの炉
室310の両側方には、炉室310を加熱するためのニ
クロム線311が配設される。電気炉31A,31Bに
おいては、短い炉室310の温度を検出するために、炉
室310のほぼ中央側方に熱電対313が設けられる。
電気炉31Cにおいては、長い炉室310の温度を検出
するために、炉室310のほぼ中央で搬送レール335
の下部に熱電対313が設けられる。各電気炉31A,
31B,31Cの炉室310の入口(図3参照)および
出口は、熱があまり逃げないように、ルツボ2より少し
大きく(例えば幅3cm、高さ3cm)形成される。炉
室310の上部(図3参照)には、隙間が開けられる。
この隙間には、各押し棒35B,35C,35Dが滑動
でき、かつ炉室310の上部から熱があまり逃げないよ
うに、両側から相互に対向するように耐熱布312が取
り付けられる。
【0035】なお、電気炉31Aにおいては、炉室31
0とニクロム線311との間に、遠赤外線放射板314
が設けられる。遠赤外線放射板314は、背後からニク
ロム線311に加熱されることにより炉室310に遠赤
外線を放射し、この遠赤外線で炉室310内を所定の温
度に加熱する。ところで、遠赤外線による加熱が600
℃程度が限度であり、電気炉31B,31Cにおいて
は、炉室310内をさらに高温の所定の温度にする必要
がある。このため、電気炉31B,31Cにおいては、
遠赤外線放射板314は設けられていない。
【0036】電気炉31Bにおいては、炉室310を密
室状態にするため、炉室310の入口側(図3参照)に
入口扉315Aが開閉自在に設けられるとともに、炉室
310の出口に出口扉315Bが開閉自在に設けられ
る。入口扉315Aと、出口扉315Bとは、エアーで
動作する開閉シリンダ316A,316Bのピストン棒
3161にそれぞれ固着される。開閉シリンダ316
A,316Bには、コントローラ4に延びる吸気用パイ
プ3162,3163と、排気用パイプ3164,31
65とがそれぞれ接続される。
【0037】さらに、電気炉31Bにおいては、炉室3
10内から空気を排除し、炉室310内に窒素ガスを充
満させるために、炉室310の上方の隙間(図3参照)
の耐熱布312の下部には、押し棒35Cに当たらない
ように,パイプ317A,317Bが設けられる。パイ
プ317A,317Bの隙間内の部分には、炉室310
に窒素ガスを吹き出すための複数の穴がそれぞれ設けら
れる(図示せず)。
【0038】各天秤32A,32B,32Cの天秤棒3
20(図4参照)は、ハウジング321から上方に突出
して設けられる。天秤棒320の上部先端には、ルツボ
2を載置するためのルツボ受け台322が設けられる。
ハウジング321の側面には、秤量結果を表示する表示
部323が設けられる。また、各天秤32A,32B,
32Cにおける秤量結果を表すアナログ信号は、ライン
325を介してパーソナルコンピュータ5に送られる。
ハウジング321の上部の天秤棒320を挟む位置に
は、エアーで動作する搬送レール昇降用の昇降シリンダ
324A,324Bがそれぞれ設けられる。昇降シリン
ダ324A,324Bのピストン棒3240の上端に
は、搬送レール332,334,337がそれぞれ固着
される。各昇降シリンダ324A,324Bの下端に
は、コントローラ4に延びる吸気用パイプ3241と排
気用パイプ3242とがそれぞれ接続される。
【0039】各搬送レール331〜337は、例えばス
テンレス製板の両側を折り曲げることにより、ルツボ2
の直径より少し幅の広い(例えば、3cm)溝底部33
cと、溝底部33cの両側のルツボ2の脱落を防止する
ガイド33aとで、溝状に形成される(図3,4参
照)。なお、各電気炉31A,31B,31Cを挿通す
る搬送レール331,333,335は、高温になる。
このため、溝底部33c上には、ルツボ2の搬送を容易
にするための石英板33d(図3参照)が載置される。
これにより、溝底部33cが高温のために粘性が生じて
も、ルツボ2が石英板33d上を滑り、ルツボ2を移動
させやすい。また、各搬送レール331,333,33
5のガイド33aには、熱膨張吸収用の切欠33bが設
けられる。
【0040】また、各天秤32A,32B,32Cにお
いてルツボ2や検体1およびルツボ2の秤量を可能にす
るために、各天秤32A,32B,32Cの上方に設け
られる各搬送レール332,334,337の溝底部3
3cには、計測穴33eがそれぞれ設けられる(図4参
照)。計測穴33eは、ルツボ2が落ちないようにルツ
ボ2の直径より少し小径に、かつルツボ受け台322が
貫通できるようにルツボ受け台322より少し大径に形
成される。なお、搬送レール331の始端部331a付
近、搬送レール332の計測穴33e付近、搬送レール
334の計測穴33e付近および搬送レール336の始
端部付近には、ルツボ2の到達を検出するためのリミッ
トスイッチ71〜74がそれぞれ設けられる。なお、こ
のような成分分析部3は、例えば1.5m四方程度の大
きさに納めることができる。
【0041】図5は、図1のコントローラ4の構成を示
すブロック回路図である。コントローラ4のフロントパ
ネルには、試料重量計測スイッチ41と、スタートスイ
ッチ42と、温度設定スイッチ43と、時間設定スイッ
チ44とが設けられる。試料重量計測スイッチ41は、
ルツボ2単独の重量を秤量する場合と検体1およびルツ
ボ2の総重量を予め秤量する場合に操作される。スター
トスイッチ42は、検体1の工業分析を開始する場合に
操作される。
【0042】温度設定スイッチ43は、各電気炉31
A,31B,31Cの炉室310の温度を設定(電気炉
31Aにおいては107℃、電気炉31Bにおいては9
00℃、電気炉31Cにおいては815℃)する場合に
操作される。なお、JIS−M8812においては、コ
ークスの水分を秤量する場合、200℃にするよう規定
されている。しかし、実験の結果、電気炉31Aの炉室
310を107℃にしてコークスの水分を秤量した場合
の測定値と変わりがなかった。このため、石炭の場合と
同一の温度107℃に設定し、石炭とコークスとを区別
することなく水分を秤量し、煩雑さを避けるようにして
いる。時間設定スイッチ44は、電気炉31A,31
B,31Cにおける加熱時間を設定(電気炉31Aにお
いては10分、電気炉31Bにおいては7分、電気炉3
1Cにおいては60分)する場合に操作される。なお、
JIS−M8812においては、石炭の場合には60
分、コークスの場合には240分加熱するように規定さ
れている。しかし、実験の結果、107℃の遠赤外線で
10分加熱した場合の測定値と変わりがなかった。この
ため、石炭及びコークスともに10分加熱し、加熱時間
を大幅に短縮するようにしている。
【0043】コントローラ4のハウジング内部には、エ
アー制御部46と、窒素ガス制御部47と、シーケンサ
回路48とが設けられる。シーケンサ回路48には、各
電気炉31A,31B,31Cにおけるルツボ2の検体
1の加熱時間等を計測するタイマ480が設けられる。
シーケンサ回路48は、温度設定スイッチ43により予
め設定された温度と各熱電対313により検出された各
炉室310の温度とに基づいて、各炉室310の温度が
設定温度になるように、各電気炉31A,31B,31
Cのニクロム線311に給電する電力を制御する。ま
た、シーケンサ回路48は、試料重量計測スイッチ4
1、スタートスイッチ42、時間設定スイッチ44と、
各位置センサ346と、リミットスイッチ71〜74と
に基づいて、エアー制御部46と窒素ガス制御部47と
をシーケンス制御する。
【0044】図6は、図5のコントローラ4におけるエ
アー制御部46および窒素ガス制御部47の詳細を示す
ブロック回路図である。ガス会社においては、種々の機
械を動作させるため、構内の主要な場所に計装用のエア
ーが送られている。エアー制御部46に送られたエアー
は、減圧弁460により減圧され、各搬送シリンダ34
A,34B,34C,34Dを動作させる吸排気制御部
461a〜461dと、開閉シリンダ316A,316
Bを動作させる吸排気制御部462a,462b、ルツ
ボ配送・載置シリンダ360を動作させる吸排気制御部
463と、各天秤32A,32B,32Cの昇降シリン
ダ324A,324Bを動作させる吸排気制御部464
a〜464cに送られる。
【0045】吸排気制御部461aは、吸気弁460
0,4601と、排気弁4602,4603とを備え
る。吸気弁4600,4601は、シーケンサ回路48
により開弁・閉弁制御され、開弁時に減圧弁460によ
り減圧されたエアーを搬送シリンダ34Bの吸気用パイ
プ342,343にそれぞれ送る。排気弁4602,4
603は、シーケンサ回路48により開弁・閉弁制御さ
れ、開弁時に搬送シリンダ34Bの排気用パイプ34
4,345からエアーを抜く。
【0046】シーケンサ回路48が吸気弁4600を開
弁するとともに排気弁4603を開弁し、搬送シリンダ
34Bの吸気用パイプ342にエアーを送り込むととも
に排気用パイプ345を排気状態にすれば、搬送シリン
ダ34Bのピストン340、移動部材341と、押し棒
35Bが矢符αで示す方向にそれぞれ移動する。一方、
シーケンサ回路48が吸気弁4601を開弁するととも
に排気弁4602を開弁し、搬送シリンダ34Bの吸気
用パイプ343にエアーを送り込むとともに排気用パイ
プ344を排気状態にすれば、搬送シリンダ34Bのピ
ストン340、移動部材341と、押し棒35Bが矢符
βで示す方向にそれぞれ移動する。また、シーケンサ回
路48が吸気弁4600,4601を閉弁し、吸気用パ
イプ342,343にエアーを送るのを停止すれば、搬
送シリンダ34Bのピストン340、移動部材341
と、押し棒35Bとが停止する。したがって、シーケン
サ回路48の吸排気制御部461の制御により、押し棒
35Bを搬送レール331の始端部331aから搬送レ
ール332の計測穴33eまでの任意の位置に移動させ
て、ルツボ2を電気炉31Aおよび天秤32Aに搬送す
ることができる。
【0047】他の吸排気制御部461b〜461dは、
吸排気制御部461aと同様に構成されている。したが
って、シーケンサ回路48の吸排気制御部461b〜4
61dの制御により、搬送シリンダ34C,34D,3
4Aを動作させ、押し棒35C,35D,35Aを搬送
レール332の計測穴33eから搬送レール334の計
測穴33eまで、搬送レール334の計測穴33eから
搬送レール336の始端部まで、搬送レール336の始
端部から搬送レール331の始端部331aまでの任意
の位置にそれぞれ移動させて、ルツボ2を電気炉31
B、天秤32B、電気炉31C、天秤32C、ルツボ置
場36にそれぞれ搬送することができる。また、吸排気
制御部462a,462bは、吸排気制御部461aと
同様に構成されている。したがって、シーケンサ回路4
8の吸排気制御部462a,462bの制御により、開
閉シリンダ316A,316Bを動作させ、入口扉31
5A,出口扉315Bを開閉することができる。また、
吸排気制御部463は、吸排気制御部461aと同様に
構成されている。したがって、シーケンサ回路48の吸
排気制御部463の制御により、ルツボ配送・載置シリ
ンダ360を動作させ、ルツボ置場36の各列を搬送レ
ール331の始端部331aおよび搬送レール337の
終端部337bに連結させることができる。すなわち、
ルツボ2をルツボ置場36から搬送レール33上を移動
させ、電気炉31A、天秤32A,電気炉31B,天秤
32B,電気炉31C、天秤32Cを順次巡らせ、ルツ
ボ置場36に戻すことができる。
【0048】吸排気制御部464aは、排気弁460
2,4603を備える。減圧弁460により減圧された
エアーは、天秤32Aの昇降シリンダ324A,324
Bの吸気用パイプ3241に常時供給される。排気弁4
602,4603は、シーケンサ回路48により開弁・
閉弁制御される。排気弁4602,4603を閉弁状態
にすると、ピストン棒3240は、上方へ延びている。
このため、搬送レール332は、他の搬送レール搬送レ
ール331,333,334,335,336,337
およびルツボ置場36と同じ水平面に保持されている。
したがって、ルツボ2は、搬送レール331から搬送レ
ール333に移動することができる。吸気弁4600,
4601を開弁状態にし、排気弁4602,4603を
開弁状態にすると、昇降シリンダ324A,324Bの
排気用パイプ3242からエアーが抜けるため、ピスト
ン棒3240は、下方へ徐々に収縮する。このため、搬
送レール332は徐々に沈降し、ルツボ受け台322は
計測穴33eを貫通する。これによって、計測穴33e
上にルツボ2がある場合、ルツボ2は、ルツボ受け台3
22上に載置される。したがって、検体1およびルツボ
2の総重量を秤量することができる。
【0049】他の吸排気制御部464b,464cは、
吸排気制御部464aと同様に構成されている。したが
って、シーケンサ回路48の吸排気制御部464b,4
64cにより昇降シリンダ324A,324Bを動作さ
せ、天秤32B,32Cの上方の搬送レール334,3
37を昇降させ、検体1およびルツボ2の総重量を秤量
することができる。
【0050】ガス会社においては、塔槽類を不活性ガス
置換するため窒素ガスも構内の主要な場所に送られてい
る。窒素ガス制御部47に送られた窒素ガスは、減圧弁
470で減圧され吸気弁471に送られる。吸気弁47
1は、シーケンサ回路48により開弁・閉弁制御され、
開弁時に減圧弁470により減圧された窒素ガスをパイ
プ317A,317Bに送る。これにより、電気炉31
Bの炉室310を窒素ガスで充満させることができる。
【0051】図7は、図1のパーソナルコンピュータ5
の構成を示す図である。図7において、システムバス5
0には、CPU51、ROM52、RAM53、ハード
ディスク装置54、フロッピディスク装置55、モニタ
56、キーボード57、プリンタ6を接続するためのイ
ンターフェイス58、天秤32A,32B,32Cから
送られる重量を表すアナログ信号をデジタル信号に変換
するA/D変換器59が接続される。ハードディスク装
置54には、検体1の水分、揮発分、灰分および固定炭
素の割合を求めるアプリケーションプログラムが記録さ
れている。アプリケーションプログラムが起動される
と、CPU51は、ROM52の指示に従って、アプリ
ケーションプログラムをハードディスク装置54からR
AM53に記憶し、アプリケーションプログラムにした
がって検体1の水分、揮発分、灰分および固定炭素の割
合を求める。
【0052】CPU51は、キーボード57から入力さ
れる検体数をRAM53に記憶する。一方、CPU51
は、A/D変換器59を介して天秤32A,32B,3
2Cから送られる重量を表す信号を常時サーチしてい
る。CPU51は、天秤32A,32B,32Cから送
られる重量を表す信号の変動がなくなると、すなわち天
秤32A,32B,32Cにおいて計量された重量が確
定すると、確定した重量をRAM53に記憶する。そし
て、CPU51は、検体数分の検体1の水分、揮発分、
灰分および固定炭素の割合を演算する。検体数分の検体
1の水分、揮発分、灰分および固定炭素の割合の演算が
終了すると、CPU51は、その演算結果をプリンタ6
にレポートの形で出力する。
【0053】次いで、このシステムの動作を説明する。
図8はシステムフローを示す図であり、図9はタイムチ
ャートを示す図であり、図10は検体1の工業分析過程
の重量減少パターンを示す図であり、図11はプリンタ
6により印字された検体1の工業分析の結果を示す図で
ある。なお、このガス会社では、1日に石炭とコークス
とを合わせて15検体程度について工業分析を行ってい
る。したがって、15検体について工業分析を行うもの
として説明する。
【0054】各電気炉31A,31B,31Cの炉室3
10の温度は、コントローラ4の温度設定スイッチ43
を予め操作して、107℃、900℃および815℃に
それぞれ設定されている。また、各電気炉31A,31
B,31Cにおける検体1の加熱時間、すなわちルツボ
2の停留時間は、コントローラ4の時間設定スイッチ4
4を予め操作して、10分、7分および60分にそれぞ
れ設定されている。これらの設定温度と設定時間とは、
一旦設定された後に変更されることはない。このため、
オペレータは、温度設定スイッチ43および時間設定ス
イッチ44を日々の工業分析に当たって操作する必要は
ない。また、コントローラ4は、工業分析を行う初期状
態では、ルツボ配送・載置シリンダ360を動作させて
ルツボ置場36の第1列目を搬送レール331の始端部
331aと搬送レール337の終端部337bに合わ
せ、搬送シリンダ34A,34B,34C,34Dを動
作させて押し棒35A,35B,35C,35Dを図1
に示す初期位置に移動させ、開閉シリンダ316A,3
16Bを動作させて入口扉315A,出口扉315Bで
電気炉31Bの炉室310を密室状態にし、昇降シリン
ダ324A,324Bを動作させて搬送レール332,
334,337を上昇させている。
【0055】オペレータは、パーソナルコンピュータ5
のアプリケーションプログラムを起動させ、パーソナル
コンピュータ5のキーボード57から工業分析する検体
数「15」を入力する(ステップS1)。次いで、オペ
レータは、15個のルツボ2を用意し、各ルツボ2単独
の重量をそれぞれ計量するために、天秤32Cの前に立
ち、ルツボ2を1個搬送レール337の計測穴33e上
に載置し(ステップS2)、手を伸ばしてコントローラ
4の試料重量計測スイッチ41をオン操作する(ステッ
プS3)。試料重量計測スイッチ41がオン操作される
と、コントローラ4のシーケンサ回路48は、吸排気制
御部464cに信号を送り、搬送レール337を下降さ
せる。これにより、ルツボ2が天秤32Cのルツボ受け
台322に載置され、天秤32Cによってルツボ2単独
の重量が計量され(ステップS4)、ルツボ2単独の重
量がパーソナルコンピュータ5に送られる。ルツボ2単
独の重量測定が終了すると、オペレータは、コントロー
ラ4の試料重量計測スイッチ41をオフ操作する(ステ
ップS5)。試料重量計測スイッチ41がオフ操作され
ると、コントローラ4のシーケンサ回路48は、吸排気
制御部464cに信号を送り、搬送レール337を上昇
させる。搬送レール337が上昇すると、オペレータ
は、搬送レール337からルツボ2を取り上げる。この
ようにして、ステップS2〜ステップS6を15回繰り
返す。これにより、15個分のルツボ2の単独の重量が
パーソナルコンピュータ5にそれぞれ送られる。
【0056】次いで、オペレータは、各ルツボ2に検体
1を適量(例えば、1g)入れ、上述したステップS
2,S3,S5,S6と同じ操作を15回繰り返し行
い、検体1を入れた各ルツボ2をルツボ置場36の第1
列目の先頭(図1の最下部、最左端)から第4列目にか
けて順次載置する(ステップS7)。これにより、検体
1およびルツボ2の総重量が天秤32Cにより15個分
秤量され、パーソナルコンピュータ5に送られる(ステ
ップS8)。パーソナルコンピュータ5は、ステップS
8で受け取った検体1およびルツボ2の総重量からステ
ップS4で受け取ったルツボ2単独の重量を減算し、検
体1単独の重量を検体数分求める(ステップS9)。次
いで、オペレータは、コントローラ4のスタートスイッ
チ42をオン操作する(ステップS10)。これによ
り、オペレータの仕事は、全て終了する。なお、オペレ
ータの作業時間は、10分程度で終了する。後は、コン
トローラ4とパーソナルコンピュータ5が全ての仕事を
自動的に実行する。したがって、オペレータの負担が大
幅に軽減される。また、ルツボ置場36付近の1箇所で
作業ができるので、作業効率が上がる。
【0057】スタートスイッチ42がオン操作された場
合、コントローラ4のシーケンサ回路48は、エアー制
御部46と、窒素ガス制御部47とを制御することによ
り、水分秤量動作H(ステップS11)と、揮発分秤量
動作V(ステップS12)と、灰分秤量動作A(ステッ
プS13)とを順次実行する。ステップS11〜S13
が終了すると、パーソナルコンピュータ5は、水分、揮
発分、灰分、固定炭素を求め、プリンタ6から分析結果
を印字する(ステップS14)。
【0058】コントローラ4のステップS11〜S13
の実行により、成分分析部3は、概略的に次のように動
作する。コントローラ4の制御により、押し棒35A,
35B,35C,35Dを移動させ、まずルツボ置場3
6の第1列と第2列の8個のルツボ2を第1セットと
し、第1セットのルツボ2を1個ずつ電気炉31Cの炉
室310まで搬送する。この過程で、電気炉31A,3
1Bの炉室310には、ルツボ2が1個づつ入れられ、
加熱により検体1中の水分,揮発分がそれぞれ減量され
る。天秤32Aにおいては水分を減量した検体1および
ルツボ2の総重量が、天秤32Bにおいてはさらに揮発
分を減量した検体1およびルツボ2の総重量が1つずつ
秤量される。一方、電気炉31Cの炉室310には、ル
ツボ2が第1セットの8個入れられ、加熱により検体1
中の固定炭素が減量される。次いで、コントローラ4の
制御により、押し棒35D,35Aを移動させ、第1セ
ットのルツボ2を1個ずつ電気炉31Cの炉室310か
らルツボ置場36の第1列と第2列まで搬送する。この
過程で、天秤32Cにおいて、さらに固定炭素を減量し
た検体1およびルツボ2の総重量が1つずつ秤量され
る。次いで、残りのルツボ置場36の第3列と第4列の
7個のルツボ2の第2セットについて、同様の動作が行
われる。なお、成分分析部3における作業時間は、第1
セットのルツボ2と第2セットのルツボ2につきそれぞ
れ165分程度ずつ必要である。したがって、オペレー
タは、5時間30分経過後に分析結果を取りにくればよ
い。
【0059】ところで、電気炉31A,31Bの炉室3
10においてルツボ2が1個ずつ加熱されるのは、次の
理由による。このシステムでは、原則的にルツボ2の搬
送が1個ずつ行われるため、電気炉31A,31Bの炉
室310に複数のルツボ2を入れようとすると、各ルツ
ボ2の検体1の加熱時間に差が生じる。加熱時間に差が
あると、例えば一方の加熱時間が短すぎ、他方の加熱時
間が長すぎる場合には、一方の検体1中の水分が全て減
量せず、他方の検体1中の揮発分の内の軽質部分が減量
してしまう場合がある。この場合には、一方では水分が
少なくかつ揮発分が多く測定され、他方では水分が多く
揮発分が少なく測定されかねない。したがって、水分お
よび揮発分については、このようなことが生じない加熱
時間で、かつ、各ルツボ2の検体1の加熱時間を同じに
する必要がある。そこで、加熱時間の差をなくし、測定
誤差を避けるため、電気炉31A,31Bの炉室310
においてルツボ2を1個ずつ加熱するようにしたもので
ある。
【0060】また、電気炉31Cの炉室310において
ルツボ2が8個同時に加熱されるのは、次の理由によ
る。電気炉31C挿入直前において検体1に残留してい
る成分は、固定炭素と灰分のみである。一定時間以上電
気炉31Cの炉室310において検体1を加熱すれば、
固定炭素が減量してしまい、残りの灰分が減量すること
がない。したがって、固定炭素が減量してしまう加熱時
間さえ確保されれば、各ルツボ2の検体1の加熱時間が
異なっても固定炭素と灰分の測定誤差を生じることはな
い。一方、電気炉31Cの炉室310においてルツボ2
を8個同時に加熱すれば、大幅な加熱時間の短縮にな
る。そこで、時間短縮を図るため、電気炉31Cの炉室
310においてルツボ2を8個同時に加熱するようにし
たものである。
【0061】次いで、ステップS11の水分秤量動作H
を詳述する。スタートスイッチ42がオン操作される
と、コントローラ4のシーケンサ回路48は、窒素ガス
制御部47の吸気弁471を開弁し、電気炉31Bの炉
室310内を窒素ガスで充満させる。シーケンサ回路4
8は、吸排気制御部461dを制御して搬送シリンダ3
4Aを動作させ、押し棒35Aを初期位置からα方向に
移動させる。これにより押し棒35Aの当接部350が
ルツボ置場36の第1列目の4番目のルツボ2を後ろか
ら押し、4個のルツボ2をα方向に移動させ、先頭の1
番目のルツボ2が搬送レール331の始端部331aに
乗る。先頭の1番目のルツボ2がリミットスイッチ71
に当たると、シーケンサ回路48は、搬送シリンダ34
Aを動作させて押し棒35Aをβ方向に初期位置まで移
動させるとともに、搬送シリンダ34Bを動作させ押し
棒35Bをα方向に移動させることによりルツボ2を電
気炉31Aの炉室310の中央に搬送し、押し棒35B
をβ方向に初期位置まで移動させる。これにより、ルツ
ボ2の検体1の加熱が行われる。
【0062】シーケンサ回路48は、タイマ480で時
間を計測し、ルツボ2が電気炉31Aの炉室310の中
央に入ってから10分経過後、搬送シリンダ34Bを動
作させ押し棒35Bをα方向に移動させることにより電
気炉31Aの炉室310の中央から搬送レール332の
計測穴33eまで搬送する。ルツボ2がリミットスイッ
チ72に当たると、シーケンサ回路48は、搬送シリン
ダ34Bを動作させて押し棒35Bをβ方向に初期位置
まで移動させる。また、シーケンサ回路48は、検体1
およびルツボ2を冷却するためタイマ480で時間を計
測し、ルツボ2がリミットスイッチ72に当たってから
2分経過後、昇降シリンダ324A,324Bを動作さ
せて搬送レール332を降下させ、天秤32Aで検体1
およびルツボ2の総重量が秤量される。
【0063】一方、パーソナルコンピュータ5は、天秤
32Aから検体1およびルツボ2の総重量を表す信号が
送られてくると、その信号の値が一定になるのを待っ
て、一定になった検体1およびルツボ2の総重量を取り
込む。これにより電気炉31Aにおける加熱により減量
された水分の重量(水分の重量=(検体1およびルツボ
2の総重量)−(水分を減量した検体1およびルツボ2
の総重量))の秤量が可能になる。天秤32Aでの検体
1およびルツボ2の総重量が秤量が終わると、シーケン
サ回路48は、昇降シリンダ324A,324Bを動作
させて搬送レール332を上昇させ、搬送レール332
を搬送レール333と水平にさせる。これによりステッ
プS11の水分秤量動作Hが終わる。
【0064】次いで、ステップS12の揮発分秤量動作
を詳述する。搬送レール332が搬送レール333と水
平になると、シーケンサ回路48は、搬送シリンダ34
Cを動作させ押し棒35Cをα方向に移動させることに
よりルツボ2を電気炉31Bの炉室310の中央に搬送
し、押し棒35Cをβ方向に初期位置まで移動させる。
これにより、ルツボ2の検体1の加熱が行われる。な
お、シーケンサ回路48は、押し棒35Cが入口扉31
5Aの少し手前まで来ると開閉シリンダ316Aを動作
させ入口扉315Aを開き、押し棒35Cが入口扉31
5Aから出て行くと開閉シリンダ316Aを動作させ入
口扉315Aを閉じる。これにより、炉室310に空気
が入ることがなく、炉室310を窒素ガスで充満したま
まに維持することができる。したがって、簡単な構成で
ルツボ2に蓋をしたのと同等の効果を得ることができ
る。
【0065】シーケンサ回路48は、タイマ480で時
間を計測し、ルツボ2が電気炉31Bの炉室310の中
央に入ってから7分経過後、搬送シリンダ34Cを動作
させ押し棒35Cをα方向に移動させることにより電気
炉31Bの炉室310の中央から搬送レール334の計
測穴33eまで搬送する。ルツボ2がリミットスイッチ
73に当たると、シーケンサ回路48は、搬送シリンダ
34Cを動作させて押し棒35Cをβ方向に初期位置ま
で移動させる。なお、このとき、シーケンサ回路48
は、押し棒35Cが入口扉315Aの少し手前まで来る
と開閉シリンダ316A,316Bを動作させ入口扉3
15A,出口扉315Bを開き、押し棒35Cが入口扉
315Aから出て行くと開閉シリンダ316A,316
Bを動作させ入口扉315A,出口扉315Bを閉じ
る。
【0066】また、シーケンサ回路48は、検体1およ
びルツボ2を冷却するためタイマ480で時間を計測
し、ルツボ2がリミットスイッチ73に当たってから2
分経過後、昇降シリンダ324A,324Bを動作させ
て搬送レール334を降下させ、天秤32Bで検体1お
よびルツボ2の総重量が秤量される。一方、パーソナル
コンピュータ5は、天秤32Bから検体1およびルツボ
2の総重量を表す信号が送られてくると、その信号の値
が一定になるのを待って、一定になった検体1およびル
ツボ2の総重量を取り込む。これにより電気炉31Bに
おける加熱によりさらに減量された揮発分の重量(揮発
分の重量=(水分を減量した検体1およびルツボ2の総
重量)−(水分および揮発分を減量した検体1およびル
ツボ2の総重量))の秤量が可能になる。次いで、シー
ケンサ回路48は、昇降シリンダ324A,324Bを
動作させて搬送レール332を上昇させる。これによ
り、ステップS12の揮発分秤量動作Vが終了する。
【0067】なお、ステップS12の揮発分秤量動作V
が実行されるごとに、第1列目の2番目のルツボ2から
4番目のルツボ2についてステップS11の水分秤量動
作Hが実行される(図9参照)。4番目のルツボ2につ
いてステップS11の水分秤量動作Hが終了すると、シ
ーケンサ回路48は、ルツボ配送・載置シリンダ360
を動作させてルツボ置場36の第2列目を搬送レール3
31の始端部331aと搬送レール337の終端部33
7bに合わせ、第2列目の4個のルツボ2についてステ
ップS11の水分秤量動作HとステップS12の揮発分
秤量動作Vとを実行する。そして、8個目のルツボ2に
ついて揮発分秤量動作Vが実行されると、シーケンサ回
路48は、この第1セットのルツボ2をルツボ置場36
に回収するため、ルツボ配送・載置シリンダ360を動
作させてルツボ置場36の第1列目を搬送レール331
の始端部331aと搬送レール337の終端部337b
に合わせる。
【0068】次いで、ステップS13の灰分秤量動作に
ついて詳述する。搬送レール334が搬送レール335
と水平になると、シーケンサ回路48は、搬送シリンダ
34Dを動作させ押し棒35Dをα方向に移動させるこ
とによりルツボ2を電気炉31Cの炉室310の入口か
ら少し奥まで搬送し、押し棒35Cをβ方向に初期位置
まで移動させる。これにより、ルツボ2の検体1の加熱
が行われる。この動作を8回繰り返すことにより8個の
ルツボ2を炉室310に入れ、8個のルツボ2の検体1
の加熱が行われる。なお、8個目のルツボ2を入れると
きには押し棒35Dで8個のルツボ2を搬送することに
なるが、8個目のルツボ2を当接部350で固定してい
るので、各ルツボ2に回転が生じず、ジグザグ運動も生
じない。このため、8個のルツボ2がスムースに搬送さ
れる。
【0069】シーケンサ回路48は、タイマ480で時
間を計測し、8個目のルツボ2が電気炉31Cの炉室3
10に入ってから60分経過後、搬送シリンダ34Dを
動作させ押し棒35Dをα方向に移動させることにより
8個のルツボ2を押し、先頭のルツボ2を電気炉31C
の炉室310から搬送レール336の始端部まで搬送す
る。先頭のルツボ2がリミットスイッチ74に当たる
と、シーケンサ回路48は、搬送シリンダ34Dを動作
させて押し棒35Dをβ方向に初期位置まで移動させ
る。また、搬送シリンダ34Aを動作させて押し棒35
Aをα方向に移動させることにより先頭のルツボ2を搬
送レール336の始端部から搬送レール337の計測穴
33eまで搬送する。
【0070】また、シーケンサ回路48は、検体1およ
びルツボ2を冷却するためタイマ480で時間を計測
し、ルツボ2が計測穴33e上に載置されてから2分経
過後、昇降シリンダ324A,324Bを動作させて搬
送レール337を降下させる。これにより、天秤32C
で検体1およびルツボ2の総重量が秤量される。一方、
パーソナルコンピュータ5は、天秤32Cから検体1お
よびルツボ2の総重量を表す信号が送られてくると、そ
の信号の値が一定になるのを待って、一定になった検体
1およびルツボ2の総重量を取り込む。これにより電気
炉31Cにおける加熱によりさらに減量された固定炭素
の重量および残った灰分の重量(固定炭素の重量=(水
分および揮発分を減量した検体1ならびにルツボ2の総
重量)−(水分,揮発分および固定炭素を減量した検体
1ならびにルツボ2の総重量),灰分の重量=(水分,
揮発分および固定炭素を減量した検体1ならびにルツボ
2の総重量)−ルツボ2単独の重量)の秤量が可能にな
る。
【0071】天秤32Cでの検体1およびルツボ2の総
重量が秤量が終わると、シーケンサ回路48は、昇降シ
リンダ324A,324Bを動作させて搬送レール33
7を上昇させる。搬送レール337がルツボ置場36と
水平になると、シーケンサ回路48は、搬送シリンダ3
4Aを動作させ押し棒35Aをα方向に移動させること
によりルツボ2を搬送レール337の計測穴33eから
ルツボ置場36の元の位置まで搬送し、押し棒35Aを
β方向に初期位置まで移動させる。これにより、ルツボ
2がルツボ置場36の元の位置に載置される。
【0072】上述の動作を4回繰り返すことにより、4
個のルツボ2がルツボ置場36の第1列目の元の位置に
それぞれ載置される。第1列目に4個のルツボ2を載置
すると、シーケンサ回路48は、第1セットの残りの第
2列目のルツボ2をルツボ置場36に回収するため、ル
ツボ配送・載置シリンダ360を動作させてルツボ置場
36の第2列目を搬送レール331の始端部331aと
搬送レール337の終端部337bに合わせる。そし
て、上述の動作を4回繰り返すことにより、4個のルツ
ボ2がルツボ置場36の第2列目の元の位置にそれぞれ
載置される。これにより、ステップS13の灰分秤量動
作が終了する。
【0073】第1セットの8個のルツボ2をルツボ置場
36に載置すると、コントローラ4は、ルツボ配送・載
置シリンダ360を動作させてルツボ置場36の第3列
目を搬送レール331の始端部331aと搬送レール3
37の終端部337bに合わせる。そして、残りの第2
セットの7個のルツボについて、水分秤量動作H(ステ
ップS11)、揮発分秤量動作V(ステップS12)、
灰分秤量動作A(ステップS13)を実行する。
【0074】15個のルツボ2について水分秤量動作H
(ステップS11)、揮発分秤量動作V(ステップS1
2)、灰分秤量動作A(ステップS13)が終了する
と、パーソナルコンピュータ5は、15個の検体1につ
いて、水分、灰分、揮発分、固定炭素をそれぞれ求める
(水分(%)={水分減量(g)/検体(g)}×10
0,揮発分(%)={揮発分減量(g)/検体(g)}
×100,灰分(%)={灰分重量(g)/検体
(g)}×100,固定炭素(%)={固定炭素減量
(g)/検体(g)}×100=100−{水分(g)
+揮発分(g)+灰分(g)})。そして、パーソナル
コンピュータ5は、分析結果をプリンタ6に印字する
(ステップS14、図11参照)。
【0075】図12は石炭についてのJIS法と、自動
化法との精度比較を表す図であり、図13はコークスに
ついてのJIS法と、自動化法との精度比較を表す図で
ある。図12,図13において、JIS−M8812の
規定に従う装置を用いて工業分析したものをJIS法と
し、電気炉図1の検体の工業分析システムで工業分析し
たものを自動化法としている。また、σn-1 はデータの
ばらつきであり、CVは変動係数であり、CV={(σ
n-1 )/平均値}×100である。図12,図13から
わかるように、自動化法は、石炭、コークスともにJI
S絶対値許容誤差内(水分0.2%、揮発分0.4%、
灰分0.2%)以内におさまり、JISで定められた許
容誤差を十分クリアーしており、繰り返し精度もJIS
法と遜色のないCV8%以内におさめることができ、十
分な繰り返し精度を得ることができる。
【0076】なお、上述の実施例では検体1に石炭、コ
ークスを適用して説明したが、検体1に木炭、練炭等も
適用できる。
【0077】
【発明の効果】請求項1の検体の工業分析システムにお
いては、移動手段が第1の電気炉、第1の重量測定器、
第2の電気炉、第2の重量測定器、第3の電気炉および
第3の重量測定器をこの順序で巡るようにルツボを移動
させ、移動制御手段がルツボが第1、第2および第3の
電気炉の炉内に予め定められた時間停留するように移動
手段を制御し、演算手段が第1の重量測定器により測定
された水分を減量した検体およびルツボの総重量、第2
の重量測定器により測定された水分および揮発分を減量
した検体およびルツボの総重量、ならびに第3の重量測
定器により測定された水分、揮発分および固定炭素を減
量した検体およびルツボの総重量と、予め測定されたル
ツボ単独の重量ならびに予め測定された検査すべき検体
およびルツボの総重量とから検体中に含まれる水分、揮
発分および灰分の割合を演算し、それによって、1つの
ルツボ中の検査すべき検体から水分、揮発分および灰分
の割合を自動的に求めるので、工業分析を行うオペレー
タは、ルツボ単独の重量を求める作業と検体とルツボと
の総重量を求める作業を行うだけでよく、オペレータの
負担が大幅に軽減される。また、電気炉の扉の開閉等複
雑な動作を行える機能を有するロボットを導入しなくて
も、簡単な装置でシステムを構成できるので安価にな
る。
【0078】請求項2の検体の工業分析システムにおい
ては、移動手段が、第1、第2および第3の電気炉の炉
内部を挿通し、第1の電気炉、第1の重量測定器、第2
の電気炉、第2の重量測定器、第3の電気炉および第3
の重量測定器をこの順序で巡る搬送レール、ならびに搬
送レールに沿って移動可能で、ルツボを後方から押すこ
とにより搬送レール上を滑らせてルツボを移動させる押
し棒を含むので、移動手段を簡単に構成することができ
る。
【0079】請求項3の検体の工業分析システムにおい
ては、少なくとも第2および第3の電気炉付近における
搬送レールの上表面が石英板で形成されるので、高温下
でもルツボを容易に搬送できる。
【0080】請求項4の検体の工業分析システムにおい
ては、搬送レールの始端部と終端部とは、予め定められ
たほぼ同じ位置になるように形成されており、さらに、
搬送レールの始端部と、搬送レールの終端部とにそれぞ
れ接続され、ルツボを複数個載置可能なルツボ置場を備
えるので、複数の検体を順次工業分析することができ、
また、オペレータの作業効率が高まる。
【0081】請求項5の検体の工業分析システムにおい
ては、ルツボが有底円筒状に形成されており、押し棒の
ルツボに当接する当接部がルツボの外周と同形状の半円
弧状に形成されるので、ルツボの搬送を安定して行うこ
とができ、しかも、一度に多くのルツボを安定して搬送
することができる。
【0082】請求項6の検体の工業分析システムにおい
ては、第2の電気炉がさらにルツボ中の検体の加熱時に
炉内部を密閉する入口扉および出口扉、ならびにルツボ
中の検体の加熱時に炉内部に不活性ガスを注入する不活
性ガス注入手段を有するので、ルツボに蓋をしたのと同
等の効果を得ることができる。
【0083】請求項7の検体の工業分析システムにおい
ては、第3の電気炉が炉内にルツボを複数個収納可能に
形成されており、それによって移動手段で第3の電気炉
の炉内にルツボを複数個順次収納し、移動制御手段で第
3の電気炉の炉内にルツボを複数個停留させ、複数個の
ルツボ内の検体を一時に加熱するようにしているので、
灰化時間が大幅に短縮できる。
【0084】請求項8の検体の工業分析システムにおい
ては、遠赤外線ヒータで第1の電気炉の炉内を加熱する
ようにしているので、乾燥時間を大幅に短縮することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の検体の工業分析システムの
概略的な全体構成を示す構成図である。
【図2】ルツボ2の外観を示す斜視図である。
【図3】図1の成分分析部3の電気炉31B付近の詳細
を示す斜視図である。
【図4】図1の成分分析部3の天秤32B付近の詳細を
示す斜視図である。
【図5】図1のコントローラ4の構成を示すブロック回
路図である。
【図6】図5のコントローラ4におけるエアー制御部4
6および窒素ガス制御部47の詳細を示すブロック回路
図である。
【図7】図1のパーソナルコンピュータ5の構成を示す
図である。
【図8】システムフローを示す図である。
【図9】タイムチャートを示す図である。
【図10】検体1の工業分析過程の重量減少パターンを
示す図である。
【図11】プリンタ6により印字された検体1の工業分
析の結果を示す図である。
【図12】石炭についてのJIS法と、自動化法との精
度比較を表す図である。
【図13】コークスについてのJIS法と、自動化法と
の精度比較を表す図である。
【図14】従来のJIS−M8812の規定に従う機器
を使用した作業工程を示す図である。
【図15】図14の作業工程を示すフローチャートであ
る。
【図16】図14の作業工程を示すタイムチャートであ
る。
【図17】従来のオペレータの作業を自動的に行うロボ
ット105を導入した検体の工業分析システムを示す図
である。
【符号の説明】
1…検体1 2…ルツボ 3…成分分析部 4…コントローラ 5…パーソナルコンピュータ 6…プリンタ 31A,31B,31C…電気炉 32A,32B,32C…天秤 33,331〜337…搬送レール 33d…石英板 34A,34B,34C,34D…搬送シリンダ 35A,35B,35C,35D…押し棒 36…ルツボ置場 310…炉室 311…ニクロム線 313…熱電対 314…遠赤外線放射板 315A…入口扉 315B…出口扉

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の温度下で検体から水分、揮発分お
    よび固定炭素分を順次減量させ、検体中に含まれる水
    分、揮発分および灰分の割合を自動的に測定する検体の
    工業分析システムであって、 検査すべき前記検体を入れるためのルツボ、 予め定められた経路に沿って順次配置され、前記ルツボ
    が挿通できるようにトンネル状に形成され、炉内部を所
    定温度に加熱することにより前記ルツボ中の検査すべき
    前記検体から水分、揮発分および固定炭素分をそれぞれ
    個別的に減量させる第1、第2および第3の電気炉、 予め定められた経路に沿って順次配置され、前記第1の
    電気炉によって水分を減量した前記検体および前記ルツ
    ボの総重量、前記第2の電気炉によってさらに揮発分を
    減量した前記検体および前記ルツボの総重量、ならびに
    前記第3の電気炉によってさらに固定炭素分を減量した
    前記検体および前記ルツボの総重量をそれぞれ個別的に
    測定する第1、第2および第3の重量測定器、 前記第1の電気炉、前記第1の重量測定器、前記第2の
    電気炉、前記第2の重量測定器、前記第3の電気炉およ
    び前記第3の重量測定器をこの順序で巡るように前記ル
    ツボを移動させる移動手段、 前記ルツボが前記第1、第2および第3の電気炉の炉内
    に予め定められた時間停留するように前記移動手段を制
    御する移動制御手段、ならびに前記第1の重量測定器に
    より測定された水分を減量した前記検体および前記ルツ
    ボの総重量、前記第2の重量測定器により測定された水
    分および揮発分を減量した前記検体および前記ルツボの
    総重量、ならびに前記第3の重量測定器により測定され
    た水分、揮発分および固定炭素を減量した前記検体およ
    び前記ルツボの総重量と、予め測定された前記ルツボ単
    独の重量ならびに予め測定された検査すべき前記検体お
    よび前記ルツボの総重量とから前記検体中に含まれる水
    分、揮発分および灰分の割合を演算する演算手段を備
    え、それによって1つの前記ルツボ中の検査すべき前記
    検体から水分、揮発分、灰分および固定炭素の割合を自
    動的に求めるようにしたことを特徴とする検体の工業分
    析システム。
  2. 【請求項2】 前記移動手段は、 前記第1、第2および第3の電気炉の炉内部を挿通し、
    前記第1の電気炉、前記第1の重量測定器、前記第2の
    電気炉、前記第2の重量測定器、前記第3の電気炉およ
    び前記第3の重量測定器をこの順序で巡る搬送レール、
    ならびに前記搬送レールに沿って移動可能で、前記ルツ
    ボを後方から押すことにより前記搬送レール上を滑らせ
    て前記ルツボを移動させる押し棒を含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の検体の工業分析システム。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記第2および第3の電気炉
    付近における前記搬送レールの上表面は、石英板で形成
    されることを特徴とする請求項2に記載の検体の工業分
    析システム。
  4. 【請求項4】 前記搬送レールの始端部と終端部とは、
    予め定められたほぼ同じ位置になるように形成されてお
    り、 さらに、 前記搬送レールの前記始端部と、前記搬送レールの前記
    終端部とにそれぞれ接続され、前記ルツボを複数個載置
    可能なルツボ置場を備え、それにより前記ルツボ単独の
    重量ならびに前記ルツボおよび検査すべき前記検体の総
    重量が予め測定され、分析すべき検体を入れた前記ルツ
    ボを前記ルツボ置場に複数載置し、前記巡回移動手段に
    より前記ルツボ置場から前記第1の電気炉へ前記ルツボ
    を順次送りだし、前記巡回移動手段により前記第3の重
    量測定器から前記ルツボ置場に分析の終了した検体を入
    れた前記ルツボを順次収容するようにしたことを特徴と
    する請求項2または3に記載の検体の工業分析システ
    ム。
  5. 【請求項5】 前記ルツボは、有底円筒状に形成されて
    おり、 前記押し棒の前記ルツボに当接する当接部は、前記ルツ
    ボの外周と同形状の半円弧状に形成されることを特徴と
    する請求項2〜4のいずれかに記載の検体の工業分析シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 前記第2の電気炉は、さらに前記ルツボ
    中の前記検体の加熱時に炉内部を密閉する入口扉および
    出口扉、ならびに前記ルツボ中の前記検体の加熱時に炉
    内部に不活性ガスを注入する不活性ガス注入手段を有す
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の検
    体の工業分析システム。
  7. 【請求項7】 前記第3の電気炉は、炉内に前記ルツボ
    を複数個収納可能に形成されており、それによって前記
    移動手段で前記第3の電気炉の炉内に前記ルツボを複数
    個順次収納し、前記移動制御手段で前記第3の電気炉の
    炉内に前記ルツボを複数個停留させ、複数個のルツボ内
    の検体を一時に加熱するようにしたことを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の検体の工業分析システ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記第1の電気炉の炉内を加熱する加熱
    手段は、遠赤外線ヒータであることを特徴とする請求項
    1〜7のいずれかに記載の検体の工業分析システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008505323A (ja) * 2004-07-01 2008-02-21 ユーオーピー エルエルシー 試料の質量分析方法及び装置
CN108663280A (zh) * 2017-03-27 2018-10-16 中冶长天国际工程有限责任公司 一种散状物料水分在线检测装置及其检测方法
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CN108663280B (zh) * 2017-03-27 2024-04-05 中冶长天国际工程有限责任公司 一种散状物料水分在线检测装置及其检测方法
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