JPH0771792A - 冷房用蓄熱剤充填物 - Google Patents

冷房用蓄熱剤充填物

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JPH0771792A
JPH0771792A JP5505393A JP5505393A JPH0771792A JP H0771792 A JPH0771792 A JP H0771792A JP 5505393 A JP5505393 A JP 5505393A JP 5505393 A JP5505393 A JP 5505393A JP H0771792 A JPH0771792 A JP H0771792A
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JP
Japan
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heat
heat storage
heat accumulating
refrigerant
cooling
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Withdrawn
Application number
JP5505393A
Other languages
English (en)
Inventor
Mamoru Ishiguro
守 石黒
Yukihiko Akamatsu
幸彦 赤松
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Shinko Electric Industries Co Ltd
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Sinko Industries Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Industries Co Ltd
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Sinko Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷房用の冷媒とともに蓄熱槽内に貯えること
により、冷媒単独の場合に比べ冷房に適した温度範囲の
冷熱を高密度でかつ多量に蓄熱することができる冷房用
蓄熱剤充填物を提供すること。 【構成】 蓄熱剤としてテトラデカン或いはペンタデカ
ンを30重量%以上含む組成物が、その組成物に不溶性
の容器内に充填されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷房用の冷媒とともに
蓄熱槽内に貯えることにより、冷媒単独の場合に比べ冷
房に適した温度範囲の冷熱を高密度でかつ多量に蓄熱す
ることができる冷房用蓄熱剤充填物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、冷暖房設備は大都市圈のみならず
地方都市圏にも広く普及しており、日常生活において欠
かせない存在となっている。しかしながら、昨今の大都
市圏を中心とした電力事情をみると、特に夏場の昼間等
には冷房機器による電力使用量が激増し、電力会社では
供給電力が需要に追いつかない状態がここ数年来続いて
いる。
【0003】この様な事態を回避するために、昼間使用
する冷房用の冷熱を消費電力の少ない夜間のうちに蓄熱
しておき、この蓄熱された冷熱を使用して冷房するため
の技術開発が盛んに行われており、大口の需要者に対し
て夜間の電力使用料金が昼間の電力使用料金に比べて格
安となっているのはこの様な背景によるものである。
【0004】一般に、空調用蓄熱システムとして実用化
されているものに、水蓄熱システム(顕熱利用型蓄熱
法)と氷蓄熱システム(潜熱利用型蓄熱法)があり、と
りわけ前者の水蓄熱システムは、蓄熱剤と冷媒を兼ねた
水が安価、安定かつ比熱容量が大きいため、空調用とし
て最も普及しているシステムである。尚、ここで云う冷
媒とは、蓄熱剤を冷却するための熱媒体(一次側冷媒)
若しくは建物内を循環し、熱交換を行うための熱媒体
(二次側冷媒)を意味し、一般には水、または水と不凍
液の混合物等が使用される。
【0005】水蓄熱用の冷媒の冷却装置としては主に吸
収式冷凍機を備えた空冷ヒートポンプ或いは空冷ブライ
ンチラーが使用され、一般に、約0〜10℃に冷却した
冷媒を建物内に循環させ、熱交換することにより冷房が
行われる。しかしながら、最近のビルの大型化や地価の
高騰等により水の顕熱だけでは充分な蓄熱量が得られな
かったり、蓄熱槽を拡張できない等の問題があり、更に
高密度の蓄熱技術の開発が望まれている。
【0006】一方、氷蓄熱システムは、水の顕熱だけの
蓄熱にとどまらず、氷が水に相変化する際の融解熱つま
り潜熱を利用したものであり、氷蓄熱法と比べ小容量の
蓄熱槽であっても多量の熱量を貯えることが可能であ
り、製氷機能を備えた多種の装置が開発され、実用化さ
れている。
【0007】しかしながら、氷蓄熱法の欠点として、製
氷時の使用電力に対する氷への変換効率が低いという欠
点が挙げられる。即ち、通常純水に近い水を静置状態で
氷にするには約0℃迄冷却すればよいが、氷蓄熱の場合
には水が絶えず流動しているためか、或いは過冷却現象
のためか、凍らせるために必要な冷媒の温度を約−5℃
以下にしなければ製氷できないのが実状である。そのた
め、この温度域迄下げる強力な冷凍機と多量のエネルギ
ーが必要となってくる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の氷蓄熱法においては製氷するために強力な
冷凍機と多量のエネルギーを必要とする点である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、蓄熱剤として
テトラデカン或いはペンタデカンを30重量%以上を含
む組成物が、その組成物に不溶性の容器内に充填されて
いることを特徴とする冷房用蓄熱剤充填物で、この充填
物を水蓄熱槽内に投入することにより、強力な冷凍機や
多量のエネルギーを必要とせず冷房用に適した温度域の
冷潜熱を高密度に蓄熱可能ならしめるという目的を達成
した。
【0010】本発明で使用される蓄熱剤組成物の主成分
であるテトラデカンは、炭素数が14のn−パラフィン
であり、ペンタデカンは、炭素数が15のn−パラフィ
ンであり、両者共無色透明の液体である。テトラデカン
の凝固点は約0℃で、ペンタデカンの凝固点は約7℃で
あるため、テトラデカン或いはペンタデカンを主成分と
した組成物の充填物をその凝固点近傍の温度の冷媒中に
投入し、凝固させることにより潜熱を蓄えることが可能
となる。
【0011】蓄熱剤組成物を凝固させるときの温度は、
0〜10℃に設定すればよく、通常この温度域は二次側
の温度として極めて適した温度域である。
【0012】本発明で使用される蓄熱剤組成物は、冷房
用として0℃以上10℃以下の温度で凍結するものでな
ければならないので、蓄熱剤たるテトラデカン或いはペ
ンタデカンは30重量%以上、好ましくは50重量%以
上含まれていなければならない。この範囲以下の含有量
では冷房用として好ましい融点の温度範囲を逸脱するだ
けでなく、蓄熱量も低下し、蓄熱剤としての効果が著し
く損なわれてしまい、蓄熱槽へ投入することが無意味と
なる。
【0013】本発明における蓄熱剤は、テトラデカン或
いはペンタデカン単独でも使用可能であるが、トリデカ
ン(C13)、ヘキサデカン(C16)、ヘプタデカン
(C17)等のn−パラフィン類や、無機系及び有機系
化合物を混合して使用することも可能である。また、蓄
熱剤には必要に応じ過冷却防止剤、比重調節材、劣化防
止剤を添加してもよいものである。
【0014】本発明における蓄熱剤は、この蓄熱剤に不
溶性の容器に充填されて使用されるが、この容器の形状
は、一般的には球形状、円柱形状がよいが、一定体積に
対して表面積の広い立方体形状、直方体形状、円盤形状
等とすることもでき、容器の形状は問わない。また、こ
の容器の材質は、充填される蓄熱剤に対して不溶性であ
り、経時的にも安定な素材であればよく、具体的にはポ
リエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリウレタ
ン、ポリウレア、メラミン樹脂等のプラスチック類や、
銅、鉄、ステンレス等の熱伝導率の高い金属類が使用さ
れる。
【0015】容器の大きさは、容器の材質の強度や形状
により異なるが、球形状の場合は直形1μ〜30cm、
好ましくは1mm〜10cmの範囲に設定することが最
適である。この範囲以下であると製造が極めて困難であ
り、逆にこれ以上の大きさになると中心部分に充填され
た蓄熱剤の熱交換率が低下するため好ましくない。
【0016】容器の素材の厚みはなるべく薄い方が熱伝
導速度が速まり、しかもコスト的にも有利であるが、強
度的に不十分となるため、適当な厚みとする必要があ
る。具体的には0.1μ〜1cm、好ましくは100μ
〜1cmの範囲が最適である。
【0017】容器に占める蓄熱剤の充填割合は高い程よ
いが、蓄熱剤の凍結時における体積増加を考慮して空隙
を設けておくのが好ましい。
【0018】容器を含む蓄熱剤充填物の見掛け比重は、
比重調節剤の添加量、空隙の割合、容器の材質及び厚み
等を調節することにより約0.5〜2.0の範囲に設定
され、蓄熱槽の上層に浮かんだ状態若しくは完全に沈ん
だ状態で使用される。以下、本発明の蓄熱剤充填物の使
用方法の一例を図1に基づいて説明する。
【0019】図1は、冷房用蓄熱剤充填物の使用方法の
概略構成図であって、1は冷凍機等の冷却装置、2は蓄
熱槽、3は熱交換器等の熱負荷、4は、後述の一次側冷
媒及び二次側冷媒を蓄熱槽2上方からシャワー状に投入
させる冷媒投入口、5…5は蓄熱槽内に入れられた本発
明の蓄熱剤充填物である。
【0020】蓄熱時には、冷却装置1で蓄熱剤の凝固点
以下に冷却された一次側冷媒がポンプ11を介して冷媒
投入口4に送られ、同投入口から蓄熱槽2の上方全面に
シャワー状に投入され、蓄熱槽2に溜まった冷媒aはポ
ンプ12により冷却装置1に返送され、再び冷却されて
冷媒投入口4に送られる。つまり、冷媒は、冷却装置1
と蓄熱槽2との間をポンプ11、12を介して破線矢印
方向に循環するもので、この冷媒の循環中に蓄熱槽内の
蓄熱剤充填物5…5は冷却され、容器内部の蓄熱剤は凝
固し、蓄熱される。
【0021】冷房使用時つまり放熱時は、蓄熱槽2に溜
まった冷媒(放熱時は二次側冷媒となる)はポンプ31
を介して熱負荷3に送られ、熱交換後ポンプ32を介し
て冷媒投入口4に送られる。同投入口からシャワー状に
投入された冷媒は蓄熱剤充填物5…5の間隙を通過しな
がら再び冷却され、蓄熱槽2と熱負荷3の間をポンプ3
1、32を介して実線矢印方向に循環し、冷房がなされ
る。
【0022】尚、単位蓄熱槽に投入される蓄熱剤充填物
5…5の数は多い程蓄熱量は増加するが、対象となる建
物の大きさや環境温度により適宜調節するものである。
【0023】
【実施例】以下に本発明の冷房用蓄熱剤充填物の実施例
を示す。尚、本発明における融点及び融解熱は、米国パ
ーキンエルマー社製の示差熱熱量計(DSC−7型)を
使用して測定した。
【0024】実施例1 上記組成から成る蓄熱剤を作成したところ、凝固点8
℃、融解熱34Kcal/Kgの蓄熱剤組成物が得られ
た。この組成物を各々直径1cm、厚み約500μの球
形状ポリエチレン樹脂容器内に充填し、目的の蓄熱剤充
填物を複数個得た。この総重量300Kgの複数の蓄熱
剤充填物(内部蓄熱剤総重量250Kg)を水容量2ト
ンの蓄熱槽中に投入し、夜間5℃に冷却した冷媒を循環
させたところ、蓄熱剤は各容器内で完全に凍結している
ことが確認できた。また、夜間に蓄熱された冷熱を昼間
放出することにより効果的な冷房がなされ、昼間の電力
使用量の大幅な削減が実現した。
【0025】実施例2 上記組成から成る蓄熱剤を作成したところ、凝固点6
℃、融解熱30Kcal/Kgの蓄熱剤組成物が得られ
た。この組成物を各々直径5cm、厚み約1mmの球形
状の銅製の容器内に充填し、目的の蓄熱剤充填物を複数
個得た。この総重量400Kgの複数の蓄熱剤充填物
(内部蓄熱剤総重量300Kg)を実施例1の場合と同
じく水容量2トンの蓄熱槽中に投入し、5℃に冷却した
冷媒を循環させたところ実施例1の場合と同様の結果が
得られた。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る冷房用蓄熱剤充填物は、実
施例で示されるように冷房用の冷媒とともに蓄熱槽内に
貯えることにより、冷媒単独の場合に比べ冷房に適した
温度範囲の冷熱を高密度でかつ多量に蓄熱することがで
きるので、従来の水蓄熱システム、氷蓄熱システムでは
実現できなかった強力な冷凍機や多量のエネルギーを必
要としない省エネルギー型の蓄熱システムを完成するこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明充填物の使用方法の概略構成図である。
【符号の説明】
1 冷却装置 2 蓄熱槽 3 熱負荷 4 冷媒投入口 5 蓄熱剤充填物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄熱剤としてテトラデカン或いはペンタ
    デカンを30重量%以上含む組成物が、その組成物に不
    溶性の容器内に充填されていることを特徴とする冷房用
    蓄熱剤充填物。
JP5505393A 1993-02-19 1993-02-19 冷房用蓄熱剤充填物 Withdrawn JPH0771792A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5505393A JPH0771792A (ja) 1993-02-19 1993-02-19 冷房用蓄熱剤充填物

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JP5505393A JPH0771792A (ja) 1993-02-19 1993-02-19 冷房用蓄熱剤充填物

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JPH0771792A true JPH0771792A (ja) 1995-03-17

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JP5505393A Withdrawn JPH0771792A (ja) 1993-02-19 1993-02-19 冷房用蓄熱剤充填物

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