JPH0771486A - 流体粘性継手および差動制限装置 - Google Patents

流体粘性継手および差動制限装置

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Publication number
JPH0771486A
JPH0771486A JP21934493A JP21934493A JPH0771486A JP H0771486 A JPH0771486 A JP H0771486A JP 21934493 A JP21934493 A JP 21934493A JP 21934493 A JP21934493 A JP 21934493A JP H0771486 A JPH0771486 A JP H0771486A
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JP
Japan
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inner ring
outer rings
pair
torque
ring
Prior art date
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Application number
JP21934493A
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English (en)
Inventor
Toji Takemura
統治 竹村
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Fuji Univance Corp
Original Assignee
Fuji Univance Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体粘性継手および差動制限装置に関し、4
WD用としてもまたLSD用としても最も良く適用する
ことができるように幅広くトルク特性を変化させること
ができ、粘性継手に比べて大きなトルクを伝達すること
ができ、耐久性に優れ、同一の潤滑油で機能させること
を目的とする。 【構成】 単葉回転双曲面10,11をもつ一対の外輪
4,5と、相対した一対の単葉回転双曲面2,3をもつ
内輪1と、内外輪1,4,5に線接触する転動体14,
15と、所定の角度の挿入穴をもつ第1,第2の保持器
12,13と、内外輪1,4,5の軌道の間隔を狭する
ように外輪4,5を付勢する第1の弾性部材20,23
と、内外輪1,4,5の軌道の間隔が狭くなるのを抑制
するように外輪4,5を付勢し所定のトルク特性を決定
するための第2の弾性部材24により構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内外輪の間に転動体を
用いた流体粘性継手およびこの流体粘性継手を用いた差
動制限装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
の回転差を許容しながらトルクを伝達する継手として、
例えば特開平2−146320号公報に記載されている
ビスカスカップリングがある。この継手は、流体の粘性
抵抗を利用したもので、シリコンオイルを用い、複数枚
のプレートを重ねて、シリコンオイルと一緒に密閉して
構成するもので、4輪駆動車の原動機から、前輪に、ま
たは後輪に駆動力を伝達する所に適用されたり、終減速
機の左右輪の差動回転を制限したりする所(以下LSD
と称す)に適用されている。
【0003】しかしながら、この継手には以下のような
問題点があった。 (1)特性の基本カーブとしてトルクと回転差の関係が
上に凸、すなわち近似的に y=a√x で表わされる
形にしか作ることができない。このため、大衆車向きの
LSDとしては、優れた車両適用が可能であるが4WD
車向きとしては必ずしも最適な車両適用ができない。 (2)継手内部に封入したシリコンオイルが作動により
昇温するとトルク伝達特性が低下し、一方、低温になる
と、シリコンオイルの粘度が高くなり、トルク伝達特性
が高くなる。すなわち、温度による特性の変化が大き
い。 (3)構成部品の点数が多く、重い。 (4)回転差をもって長時間回転を続けると、予期でき
ない時点でハンプ現象を生じ、トルクが突然大きく伝達
されることがある。 (5)ハンプを繰り返すと多板の表面が損傷し寿命が短
くなる。 (6)シリコンオイルは潤滑性がないため、シールが損
傷しやすい。
【0004】これらの問題点を除くものとして、例えば
特開平3−204418号公報に記載されているような
流体摩擦伝達の制限装置が提案されている。この装置
は、軸と外輪の軌道面間に転動体を線接触させて介在
し、軸と外輪の相対変位力で転動体が楔となる手段を具
備し、転動体を潤滑剤の圧力効果で滑らせて力の伝達量
を制限し、且つ特定の力に対しては楔効果で力を直結さ
せるようにしたものである。
【0005】しかしながら、この装置も記載されている
実施例の状態でLSDに適用しようとすると、下記のよ
うな問題点があった。 (1)使用されるデフケースサイズに対し、すべり継手
のサイズが小さすぎて、特性を発揮することが困難であ
る。 (2)デファレンシャル装置のピニオンメートギアは強
度上、歯車の歯の部分を支持している本体のリング状の
部分が、発進急加速などの厳しい条件の下では破損し易
いため、前記のような転動体としてのローラを入れる
と、さらに寸法が小さくなり強度が低下し、実用上は成
立させることが困難である。 (3)ピニオンメートギアは駆動により、一方向に荷重
を受けるため、ローラに均等に力がかからなくなるた
め、すべり継手が所期の特性を発揮することができな
い。 (4)ピニオンメートギアは、回転が早いため、差動制
限の特性が一般ユーザー向けとしては強すぎるものとな
り、特殊な用途にしか使用できない。
【0006】この装置のトルク特性は、図8のAに示さ
れるが、大衆車向けLSDとして良いとされているトル
ク特性は、図8のBであり、トルク特性に大幅なずれが
あり、この装置のトルク特性では大衆車向けLSDに適
用することができない。また、従来のビスカスカップリ
ングに代るものとして、特開平4−290619号公報
に記載されているトルク吸収装置がある。
【0007】前記公報に記載されている発明の請求項1
〜4は、いずれも内輪と外輪の相対的な軸方向の動きを
規制することによりトルクを一定にすることを目的とし
ている。すなわち、請求項1の発明は、最大伝達トルク
に相当する回転抵抗を与えるように付勢手段の付勢力を
定めるので、動力伝達系において、駆動伝達時に軌道間
隔を広げようとする回転方向(自由回転側)になるよう
に、トルク吸収装置を駆動側および従動側に結合するこ
とにより、急激な負荷トルクの上昇時には、クラッチ状
態が外れて内外輪間が自由回転側に相対回転し、所期の
トルクで回転しながらトルクを吸収することになる。従
って、例えばオートテンションなどの定トルク機構とし
て良好に使用される。
【0008】また、請求項2の発明は、移動停止部材に
より、軸受を介して、軌道間隔を狭くする方向への外側
回転体の移動を停止するので、クラッチ側に回転する方
向に駆動側と従動側とを結合しても、移動量又は捩じれ
量が一定以上の過大な値にならないので、その量に対応
したトルクT1 で駆動側と負荷側との間で相対回転が生
じ、回転により変動トルクを吸収したり、トルクを吸収
しつつトルクリミッタとして作動させることもできる。
この場合、外側回転体は軸受を介して移動停止部材の停
止力を受けるので、回転が円滑に行われトルクリミッタ
として良好に作動する。
【0009】また、請求項3の発明は、第1中間回転体
より直径が小さく反対方向に傾斜した第2中間回転体を
設けるので、軌道間隔が狭くなる方向にトルクがかかり
外側回転体がねじ込まれたときに、第1中間回転体が内
側回転体と外側回転体との間で垂直荷重(ラジアル荷
重)を受けて弾性変形し、一定量ねじ込まれたときに第
2中間回転体が内側及び外側回転体に接触するようにな
る。ところが、第2中間回転体は第1中間回転体の反対
方向に傾斜しているため、ラジアル荷重を支持すると共
に回転により軌道間隔を広げる作用をする。その結果、
外側回転体はこれ以上ねじ込まれることがなく、トルク
吸収装置はこの状態で回転しつつトルクを吸収すること
になる。このような動作は確実であるため、トルクリミ
ッターとして良好に適用することができる。
【0010】また、請求項4の発明は、円周方向に複数
個配設された第1中間回転体の間にこれにより直径の小
さい球形状の第2中間回転体を設けるので、請求項3の
発明の如く、第1中間回転体が変形したときに、内側回
転体と外側回転体とは、ラジアル軸受として作用する球
形状の第2中間回転体に支持され相対的に回転し、一定
以上のトルクが伝達されなくなる。
【0011】このトルク吸収装置の特性は、図9のCに
示される。このCの特性と、4WD用継手として良いと
されている図9のDの特性およびLSD用継手として良
いとされている図8のBの特性を比較する。トルク吸収
装置を4WD用として適用した場合、Dの特性と比べ回
転差の低いところでは、トルクが大きいため、旋回時に
タイトコーナーブレーキが発生し、一方、スリップが大
きく生じた時、すなわち回転差が大きくついたときには
伝達トルクが不足する。
【0012】また、LSDに適用した場合にも、回転差
の低いところではトルクが大きいため、旋回しづらくな
り、スリップした時にはトルクが不足する。本発明は、
このような従来の問題点に鑑みてなされたものであっ
て、4WD用としても、またLSD用としても最も良く
適用することができるように幅広くトルク特性を変化さ
せることができ、粘性継手に比べて大きなトルクを伝達
することができ、耐久性に優れ、同一の潤滑油で機能さ
せることができる流体粘性継手および差動制限装置を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、各軌道面を単葉回転双曲面とし
た一対の外輪と、前記各単葉回転双曲面に相対した一対
の単葉回転双曲面を有する内輪と、該内外輪の間であっ
て各軌道面に線接触するように収納される円筒状の転動
体と、前記内外輪の相対回転の正転時に転動体を楔状に
食い込ませるように前記内輪の軸心に対し所定の角度を
つけて設けられた挿入孔を有する第1の保持器と、前記
内外輪の相対回転の逆転時に前記転動体を楔状に食い込
ませるように前記内輪の軸心に対し所定の角度をつけて
設けられた挿入孔を有する第2の保持器と、前記内輪と
前記外輪との間の各軌道の間隔を狭くする方向に前記一
対の外輪を両側から付勢する第1の弾性部材と、前記一
対の外輪の間に設けられ前記内輪と前記外輪との相対回
転により前記転動体が楔状に食い込むことにより軌道の
間隔が狭くなることを抑制するように付勢して所定のト
ルク特性を決定するための第2の弾性部材を備えたこと
を特徴とする。
【0014】請求項2の発明は、デフケースと、該デフ
ケースに固定されたピニオンメートシャフトと、該ピニ
オンメートシャフトに形成された複数のピニオンメート
ギアと、該ピニオンメートギアに噛合する一対のサイド
ギアと、該一対のサイドギアが固定され右車輪および左
車輪に連結される一対の出力軸と、前記デフケースの内
側に嵌合し各軌道面を単葉回転双曲面とした一対の外輪
と、前記出力軸の一方に嵌合し前記各単葉回転双曲面に
相対した一対の単葉回転双曲面を有する内輪と、該内外
輪の間であって各軌道面に線接触するように収納される
円筒状の転動体と、前記内外輪の相対回転の正転時に転
動体を楔状に食い込ませるように前記内輪の軸心に対し
所定の角度をつけて設けられた挿入孔を有する第1の保
持器と、前記内外輪の相対回転の逆転時に前記転動体を
楔状に食い込ませるように前記内輪の軸心に対し所定の
角度をつけて設けられた挿入孔を有する第2の保持器
と、前記内輪と前記外輪との間の各軌道の間隔を狭くす
る方向に前記一対の外輪を両側から付勢する第1の弾性
部材と、前記一対の外輪の間に設けられ前記内輪と前記
外輪との相対回転により前記転動体が楔状に食い込むこ
とにより軌道の間隔が狭くなることを抑制するように付
勢して所定のトルク特性を決定するための第2の弾性部
材を備えたことを特徴とする。
【0015】請求項3の発明は、前記第1の保持器の挿
入孔の角度と前記第2の保持器の挿入孔の角度を変え、
挿入される転動体の配置角度を変えるようにしたことを
特徴とする。請求項4の発明は、前記第2の弾性部材を
ばね定数が異なる複数の皿ばねにより構成したことを特
徴とする。
【0016】
【作用】このような構成を備えた本発明の流体粘性継手
によれば、図1を左側よりみて内輪が右回転する正転時
であって、内輪と外輪の間に回転差が生じると、図1の
右側の転動体は右側の外輪と内輪の間の軌道に楔状に食
い込み、この楔状に食い込む力により、右側の転動体と
内輪および右側の外輪との間の面圧が上がり、この面圧
によりトルクが伝達され、一方、左側の転動体は内輪と
右側の外輪の軌道から離隔する方向に移動し、回転がフ
リーとなってトルクは伝達されない。
【0017】内輪と外輪との相対回転より、右側の転動
体が楔状に食い込むとき、軌道の間隔が狭くなるのを抑
制するように第2の弾性部材が付勢するので、第2の弾
性部材の荷重特性を変えることにより、トルク特性を変
えることができ、LSDに最適なトルク特性および4W
Dに最適なトルク特性を得ることができる。右側および
左側の転動体を配置する角度などを同一にすれば、正転
時と逆転時では同じようなトルク特性を得ることができ
るが、右側と左側の転動体の配置角度を変えることによ
り、逆転時には正転時と異なるトルク特性を得ることが
できる。
【0018】また、第2の弾性部材を複数の皿ばねで構
成することにより、トルク特性を変えることができる。
また、粘性継手に比べ、サイズが小さくても大きなトル
クを伝達することができる。また、トルクを伝達する転
動体の面がころがり滑りであるため、摩耗がほとんど生
じないので、耐久性が優れている。
【0019】さらに、ベアリングなどを潤滑する潤滑油
と同一の潤滑油を使用することができ、ビスカスカップ
リングに比べシリコンオイルおよびこのオイルを分離す
るオイルシールなどの構成部品も不用となるので、コス
トを低減することができる。このような作用効果をもつ
流体粘性継手を差動装置に適用すると、LSDに最適の
トルク特性が得られる。すなわち、このようなトルク特
性は、従来は粘性継手(ビスカスカップリング)以外に
つくり出すことは困難であったが、本継手を用いること
により、LSDに最適なトルク特性を得ることができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1〜図5は本発明の一実施例を示す図である。
図1は本発明の一実施例を示す断面図、図2は図1の側
面図である。まず、構成を説明すると、図1および図2
において、1は内輪であり、内輪1は出力軸または入力
軸により構成される。内輪1は、軌道面として円錐面に
近い一対の単葉回転双曲面2,3を有する。一方の単葉
回転双曲面2は断面形状が右上りに形成され、他方の単
葉回転双曲面3は断面形状が右下りに形成され、これら
の単葉回転双曲面2,3を合わせた断面形状は山型に形
成される。
【0021】4,5は一対の外輪であり、その外径部に
は雄スプライン6,7をそれぞれ有し、雄スプライン
6,7はハウジング8の内径部に形成された雌スプライ
ン9に嵌合している。図示はしないが、このスプライン
は中間部にボールを入れた摺動抵抗の小さいボールスプ
ラインとすることもできる。すなわち、外輪4,5はハ
ウジング8に軸方向にスライド可能にスプライン嵌合し
ている。
【0022】外輪4,5の内径部には内輪1の単葉回転
双曲面2,3に相対して軌道面としての単葉回転双曲面
10,11がそれぞれ形成されている。外輪4,5と内
輪1の間の軌道には、第1,第2の保持器としてのケー
ジ12,13により保持された転動体としての円筒形の
ローラ14,15が公転自在および自転自在に収納され
る。
【0023】すなわち、ローラ14は内輪1の単葉回転
双曲面2と外輪4の単葉回転双曲面10にそれぞれ接し
て軌道に収納され、ローラ15は内輪1の単葉回転双曲
面3と外輪5の単葉回転双曲面11にそれぞれ接して軌
道に収納される。図3はケージ12,13の展開図であ
る。図3に示すように、ケージ12,13にはローラ1
4,15を回転自在に収納する挿入孔16,17がそれ
ぞれ形成され、挿入孔17は、例えばαのスキュー角を
もって形成され、挿入孔16は、例えばβのスキュー角
をもって形成される。
【0024】図1を左側よりみて内輪1が矢印Jで示す
スキュー角αは、右回転する内輪1と外輪4,5の相対
回転の正転時に、潤滑油の種類、コーンの角度、ローラ
15の長さ、径などとともに、必要とされるトルク特性
が得られるように、設定されるが、ほぼ6〜15度であ
る。一方、スキュー角βは、図1を右側からみて内輪1
が左回転する内輪1と外輪4,5の相対回転の逆転時
に、潤滑油の種類、コーンの角度、ローラ14の長さ、
径などとともに必要とされるトルク特性が得られるよう
に、設定される。
【0025】ハウジング8に固定されたサイドカバー1
9と外輪4の間には第1の弾性部材としての皿ばね20
が介装され、また、ハウジング8に溶接部21により溶
接されたエンドブロック22との間には第1の弾性部材
としての皿ばね23が介装されている。皿ばね20,2
3にはローラ14,15が内輪1と外輪4,5にそれぞ
れ接するように予圧をかけている。すなわち、皿ばね2
0,23は、内輪1と外輪4,5との相対回転でローラ
14,15が軌道に楔状に食い込むとき軌道の間隔が狭
くなる方向に外輪4,5をそれぞれ付勢する。つまり、
皿ばね20は図1において、外輪4を右方向に押圧し、
皿ばね23は外輪5を左方向に押圧する。
【0026】24は第2の弾性部材としての皿ばねであ
り、皿ばね24は外輪4と外輪5の間にわずかのガタを
もって介装され、内輪1と外輪4,5との相対回転でロ
ーラ14,15が軌道に楔状に食い込むとき軌道の間隔
が狭くなるのを抑制するように付勢する。この皿ばね2
4の外輪4,5のストロークに対する荷重特性を変える
ことにより、トルク特性を変えることができる。
【0027】皿ばね24がない場合には、図8のAに示
すようなトルク特性を示し、伝達トルクは回転差が少し
上昇すると、大きく上昇する。皿ばね24の荷重特性
を、図4のFに示すようなものにすると、トルク特性は
図9のDに示すようなものになり、一方、皿ばね24の
荷重特性を、図4のEに示すようなものにすると、トル
ク特性は図8のBに示すようなものになる。
【0028】皿ばね24は、トルク特性を決定するもの
であり、そのばね定数としては大きいものを用いる。こ
れに対して、前記皿ばね20,23はトルク特性を決定
するほどのものではないので、そのばね定数としては皿
ばね24より小さなものを用いる。ハウジング8とサイ
ドカバー19の間にはOリング25が介装され、サイド
カバー19と内輪1の間にはオイルシール26が介装さ
れている。また、サイドカバー19の左方向への移動
は、スナップリング27,28により阻止される。
【0029】エンドブロック22にはボルト孔29が形
成され、図示しない入力軸または出力軸が連結される。
したがって、エンドブロック22、ハウジング8および
サイドカバー19は入力軸または出力軸と一体で回転す
る。なお、30はエンドブロック22と内輪1の間に介
装されたXリングである。次に、動作を説明する。
【0030】図1において、矢印Jで示すように、内輪
1が右回転する正転時であって、内輪1と外輪4,5の
間で回転差が生じると、ローラ15は内輪1と外輪5の
間の軌道に楔状に食い込むようになり、この楔状に食い
込む力によりローラ15と内輪1および外輪5との間の
面圧が上がり、この力によりトルクが伝達される。すな
わち、ローラ15はねじが締まる原理で内輪1および外
輪5の間に楔状に食い込み、このとき、皿ばね23は外
輪5を左方向に押圧し、軌道が狭くなるように付勢する
ので、内輪1とローラ15と外輪5とは完全に接触して
いるので上記楔作用が発生する。
【0031】一方、ローラ14は内輪1と外輪4の軌道
が広くなる方向に移動するので、ローラ14と内輪1お
よび外輪4との間の面圧は発生せず、ローラ14は内輪
1と外輪4との間で回転がフリーになり、トルクは伝達
されない。ローラ15は図3に示すように、6〜15度
のスキュー角αをもって配設されており、このようなス
キュー角αであると、内輪1と外輪5の回転差が小さい
ときは、ローラ14が軌道に楔状に食い込む方向に回転
しても、ローラ14はその軸心方向で、内輪1との接触
半径の大きい方向にすべりを生じるため、ロックするこ
となく回転する。
【0032】この場合、ローラ15と内輪1および外輪
5の間にある潤滑油は大きな圧力を受けるため、粘弾性
体潤滑膜(EHL膜)を生じ、トラクション係数が上昇
し、トルクが伝達される。図5に接触面の面圧とトラク
ション係数の関係を示す。図5に示すように、面圧の上
昇により、トラクション係数(接線力/法線力)は上昇
する。すなわち、面圧の上昇により、潤滑油の限界せん
断応力が上昇し、ある面圧でトラクション係数が一定と
なる。この遷移圧力をガラス遷移圧力という。
【0033】内輪1と外輪4,5の相対回転が大きくな
ると、ローラ15は軸心方向のすべりが追いつかなくな
り、楔効果が強くなり、トルクが上昇する。内輪1と外
輪4,5の相対回転が大きくなると、ローラ15は軌道
の間隔を狭くする方向に移動するが、皿ばね24はこれ
を抑制する方向に作用する。この皿ばね24がない場合
のトルク特性は、図8のAに示すようになり、LSDお
よび4WDに適用することができない。
【0034】皿ばね24の外輪5のストロークに対する
荷重特性を調整して、図4のEに示すようなものとなる
ように設定すると、トルク特性は、図8のBに示すよう
なものとなり、LSDに適用することができる。また、
皿ばね24の外輪5のストロークに対する荷重特性を調
整して、図4のFに示すようなものとなるように設定す
ると、トルク特性は、図9のDに示すようなものとな
り、4WDに適用することができる。
【0035】次に、図1において、図1中左側からみて
内輪1を左回転すると、トルクが伝達される内輪1と外
輪4,5の関係が逆になる。すなわち、内輪1を右回転
する逆転時であって、内輪1と外輪4,5との間に回転
差が生じると、ローラ14は内輪1と外輪4の間に楔状
に食い込み、この楔状に食い込む力によりローラ14と
内輪1および外輪4との間の面圧が上がり、トルクが伝
達され、一方、ローラ15は内輪1と外輪5の間から離
隔する方向に移動するので、ローラ15は回転がフリー
となり、トルクは伝達されない。
【0036】図3に示すローラ14のスキュー角βがロ
ーラ15のスキュー角αと同一であり、また、コーン角
度、ローラ14の長さ、径が同一である場合には、正転
時と同様なトルク特性が得られる。すなわち、皿ばね2
4の荷重特性が図4のEで示すようなものであるとき
は、トルク特性は図8のBに示すようなものとなり、皿
ばね24を荷重特性が図4のFで示すようなものである
ときは、トルク特性は図9のDに示すようなものにな
る。
【0037】すなわち、皿ばね24は、継手の正転時、
逆転時のどちらのケースにも共通的に作用し、したがっ
て、この継手は、正転時と逆転時において、それぞれ独
立して作用する。このため、コーン角度、スキュー角、
ローラ長さ、径などを変更することにより、正転時と逆
転時においてトルク特性を変えることができる。
【0038】4WD用の継手として適用する場合には、
正転時では立上りを早目、すなわち、強い特性とし、逆
転時では遅い立上り、すなわち、弱い特性とすると、普
通の走行には4WDとしてのフィーリングが直結4駆並
と強くなるが、旋回中のタイトコーナーブレーキ感は非
常に小さくなり、また、ABSとの組合せの搭載に対し
ても、その機能に対する干渉の程度を正転逆転同一特性
のものより少なくするように設定することができる。
【0039】このように、皿ばね24の荷重特性を変え
ることにより、トルク特性を幅広く変えることができ、
LSDおよび4WDに適用することができる。また、ビ
スカスカップリングに比べ、サイズが小さくても大きな
トルクを伝達することができる。また、トルクを伝達す
るローラ14,15の面がころがり滑りであるため、摩
耗がほとんど生じないので、耐久性が優れている。
【0040】さらに、ベアリングなどを潤滑する潤滑油
と同一の潤滑油を使用することができるため、シリコン
オイルが不要であり、コストを低減することができる。
次に、図6および図7は本発明の他の実施例を示す図で
ある。図6は差動制限装置の断面図、図7は外輪のスト
ロークとさらばねの荷重特性の関係を示すグラフであ
る。
【0041】図6において、31はエンジンからの駆動
力が伝達されるピニオンギアであり、ピニオンギア31
にはリングギア32が噛合している。リングギア32は
ボルト33によりデフケース34,35に固定され、デ
フケース35には複数のピニオンメートシャフト36が
放射状に固定されている。すなわち、デフケース35に
は内溝37が形成され、内溝37にはピニオンメートシ
ャフト36の2面幅部38が挿入されて、ピニオンメー
トシャフト36はデフケース35に固定されている。
【0042】ピニオンメートシャフト36には複数のピ
ニオンメートギア39が回転自在に設けられ、ピニオン
メートギア39の自転により差動が行われる。ピニオン
メートギア39は一対のサイドギア40,41に噛合し
ており、サイドギア40,41は右車輪および左車輪に
それぞれ連結される出力軸としてのアクスルシャフト4
2,43に固定されている。すなわち、サイドギア4
0,41の内径にはスプライン44,45がそれぞれ形
成され、これらのスプライン44,45はアクスルシャ
フト42,43の外径に形成したスプライン46,47
にそれぞれ嵌合している。
【0043】48,49は外輪であり、外輪48,49
の外径にはスプライン50,51が形成され、これらの
スプライン50,51はデフケース35の内径に形成し
たスプライン52に嵌合している。こうして、外輪4
8,49は軸方向に移動可能に連結されている。53は
内輪であり、内輪53の内径にはスプライン54が形成
され、スプライン54はアクスルシャフト42に形成し
たスプライン46に嵌合している。こうして、内輪53
はアクスルシャフト42に固定される。デフケース34
と内輪53の間には平ワッシャー56が設けられ、ま
た、内輪53とサイドギア40の間にも平ワッシャー5
7が設けられ、これらのワッシャー56,57により内
輪53が軸方向に移動するのを阻止する。
【0044】内輪53は軌道面として一対の単葉回転双
曲面58,59を有し、これらの単葉回転双曲面58,
59を合わせると、断面形状が山型になる。外輪48は
内輪53の単葉回転双曲面58に相対した単葉回転双曲
面60を有し、外輪49は内輪53の単葉回転双曲面5
9に相対した単葉回転双曲面61を有する。内輪53と
外輪48の間の軌道にはケージ62で保持されたローラ
63が公転自在および自転自在に収納され、また、内輪
53と外輪49の間の軌道にはケージ64に保持された
ローラ65が公転自在および自転自在に収納される。ロ
ーラ63,65は所定のスキュー角をもってケージ6
2,64の挿入孔にそれぞれ挿入される。
【0045】デフケース34と外輪48の間および外輪
49とスナップリング66の間には皿ばね67,68が
それぞれ介装され、皿ばね67,68は内輪53と外輪
48および内輪53と外輪49のそれぞれの軌道の間隔
を狭くする方向にそれぞれ付勢する。外輪48と外輪4
9の間には複数の皿ばね69,70が介装されており、
皿ばね70は所定のばね定数を有し、皿ばね69はこれ
より強いばね定数を有する。
【0046】皿ばね70の外輪48,49のストローク
に対する荷重特性は図7のGに示すようなもので、外輪
48,49の初期のストロークから力を発生するが、皿
ばね69の外輪48,49のストロークに対する荷重特
性は図7のHに示すようなもので、外輪48,49が少
し移動してから強い力を発生させる。したがって、外輪
48,49の移動を阻止する所定のばね定数を有する皿
ばね70の力とこれより強いばね定数を有する皿ばね6
9の力が合成された力は、図7のIに示すようなものに
なる。皿ばね69,70はトルク特性を決定するもの
で、皿ばね67,68より強いばね定数を有する。
【0047】なお、71は平ワッシャー、72はピニオ
ンメートスラストワッシャーであり、内側は球面、外側
はかまぼこ形になっている。次に、動作を説明する。内
輪53と外輪48,49の間に回転差が生じないとき
は、エンジンからの駆動力は、ピニオンギア31、リン
グギア32、デフケース35を経て、ピニオンメートギ
ア39から左右一対のサイドギア40,41に等しく伝
達され、さらに左右車輪に伝達される。
【0048】車両が旋回または片輪が空転するようなと
きは、内輪53と外輪48,49の間に差動回転が生じ
る。この差動回転時には、ピニオンメートギア39の自
転により、差動が行われるが、この実施例では、差動制
限を行う継手により差動制限トルクを伝達する。図6の
左側よりみて、アクスルシャフト42が右回転(正転)
すると、ローラ65は内輪53と外輪49との間の軌道
に楔状に食い込み、この食い込む力によりローラ65と
内輪53および外輪49との間の面圧が上がり、この力
によりトルクが伝達される。
【0049】一方、ローラ63は内輪53と外輪48の
間の軌道から離隔する方向に移動するので、その回転は
フリーになり、トルクは伝達されない。外輪49は内輪
53の軌道の間隔を狭くする方向に皿ばね68により押
圧されて移動するが、この外輪49を阻止するものがな
いと、図8のAに示すようにトルクは急激に上昇する。
【0050】所定のトルク特性とするために、皿ばね6
9,70が設けられており、皿ばね69は外輪49のス
トロークに対して図7のHで示すような荷重特性を示
し、皿ばね70は外輪49のストロークに対して図7の
Gで示すような荷重特性を示す。HとGを合成した荷重
特性は図7のIで示すようなものとなり、この荷重特性
が皿ばね69,70の合成された力を示す。図7のIで
示す合成した荷重特性では図8のBに示すようトルク特
性となる。
【0051】このようなトルク特性は、従来はビスカス
カップリング以外につくり出すことが困難であったが、
本実施例ではローラ63,65を用いた継手を内蔵する
ことにより、LSDに最も適したトルク特性を作り出す
ことができる。図6を左側からみて、内輪53が回転す
る逆転時には、ローラ63がトルクを伝達し、ローラ6
5はトルクを伝達しない。この逆転時にも図8のBに示
すようなトルク特性を得ることができる。
【0052】このように、本実施例においては、LSD
に良いとされているトルク特性を得ることができる。な
お、皿ばね69,70の合成した力を図7のGと同様な
ものにした場合には、図9のDで示すような、4WDに
良いとされているトルク特性を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明してきたように、内輪と外輪の
回転差に対してトルク特性を幅広く変化させることがで
きるため、LSDに良いトルク特性および4WDに良い
トルク特性を得ることができる。また、粘性継手に比
べ、サイズが小さくても大きなトルクを伝達することが
できる。また、トルクを伝達する転動体の面がころがり
滑りであるため、摩耗がほとんど生じないので、耐久性
が優れている。
【0054】さらに、ベアリングなどを潤滑する潤滑油
と同一の潤滑油を使用することができるため、シリコン
オイルが不要となり、コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】図1の側面図
【図3】ケージの展開図
【図4】外輪のストロークと皿ばねの力の関係を示すグ
ラフ
【図5】面圧とトラクション係数の関係を示すグラフ
【図6】本発明の他の実施例を示す断面図
【図7】外輪のストロークと皿ばねの力の関係を示すグ
ラフ
【図8】回転差と伝達トルクの関係を示すグラフ
【図9】回転差と伝達トルクの関係を示す他のグラフ
【符号の説明】
1:内輪 2,3,10,11:単葉回転双曲面 4,5:外輪 6,7,9:スプライン 8:ハウジング 12,13:ケージ(第1,第2の保持器) 14,15:ローラ(転動体) 16,17:挿入孔 19:サイドカバー 20,23:皿ばね(第1の弾性部材) 21:溶接部 22:エンドブロック 24:皿ばね(第2の弾性部材) 25:Oリング 26:オイルシール 27,28:スナップリング 29:ボルト孔 30:Xリング 31:ピニオンギア 32:リングギア 33:ボルト 34,35:デフケース 36:ピニオンメートシャフト 37:内溝 38:2面幅部 39:ピニオンメートギア 40,41:サイドギア 42,43:アクスルシャフト 44,45,46,47,50,51,52,54:ス
プライン 48,49:外輪 53:内輪 56,57:平ワッシャー 58,59,60,61:単葉回転双曲面 62,64:ケージ 63,65:ローラ 66:スナップリング 67,68,69,70:皿ばね

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各軌道面を単葉回転双曲面とした一対の外
    輪と、前記各単葉回転双曲面に相対した一対の単葉回転
    双曲面を有する内輪と、該内外輪の間であって各軌道面
    に線接触するように収納される円筒状の転動体と、前記
    内外輪の相対回転の正転時に転動体を楔状に食い込ませ
    るように前記内輪の軸心に対し所定の角度をつけて設け
    られた挿入孔を有する第1の保持器と、前記内外輪の相
    対回転の逆転時に前記転動体を楔状に食い込ませるよう
    に前記内輪の軸心に対し所定の角度をつけて設けられた
    挿入孔を有する第2の保持器と、前記内輪と前記外輪と
    の間の各軌道の間隔を狭くする方向に前記一対の外輪を
    両側から付勢する第1の弾性部材と、前記一対の外輪の
    間に設けられ前記内輪と前記外輪との相対回転により前
    記転動体が楔状に食い込むことにより軌道の間隔が狭く
    なることを抑制するように付勢して所定のトルク特性を
    決定するための第2の弾性部材を備えたことを特徴とす
    る流体粘性継手。
  2. 【請求項2】デフケースと、該デフケースに固定された
    ピニオンメートシャフトと、該ピニオンメートシャフト
    に形成された複数のピニオンメートギアと、該ピニオン
    メートギアに噛合する一対のサイドギアと、該一対のサ
    イドギアが固定され右車輪および左車輪に連結される一
    対の出力軸と、前記デフケースの内側に嵌合し各軌道面
    を単葉回転双曲面とした一対の外輪と、前記出力軸の一
    方に嵌合し前記各単葉回転双曲面に相対した一対の単葉
    回転双曲面を有する内輪と、該内外輪の間であって各軌
    道面に線接触するように収納される円筒状の転動体と、
    前記内外輪の相対回転の正転時に転動体を楔状に食い込
    ませるように前記内輪の軸心に対し所定の角度をつけて
    設けられた挿入孔を有する第1の保持器と、前記内外輪
    の相対回転の逆転時に前記転動体を楔状に食い込ませる
    ように前記内輪の軸心に対し所定の角度をつけて設けら
    れた挿入孔を有する第2の保持器と、前記内輪と前記外
    輪との間の各軌道の間隔を狭くする方向に前記一対の外
    輪を両側から付勢する第1の弾性部材と、前記一対の外
    輪の間に設けられ前記内輪と前記外輪との相対回転によ
    り前記転動体が楔状に食い込むことにより軌道の間隔が
    狭くなることを抑制するように付勢して所定のトルク特
    性を決定するための第2の弾性部材を備えたことを特徴
    とする差動制限装置。
  3. 【請求項3】前記第1の保持器の挿入孔の角度と前記第
    2の保持器の挿入孔の角度を変え、挿入される転動体の
    配置角度を変えるようにしたことを特徴とする請求項1
    の流体粘性継手および請求項2の差動制限装置。
  4. 【請求項4】前記第2の弾性部材をばね定数が異なる複
    数の皿ばねにより構成したことを特徴とする請求項1の
    流体粘性継手および請求項2の差動制限装置。
JP21934493A 1993-09-03 1993-09-03 流体粘性継手および差動制限装置 Pending JPH0771486A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002533627A (ja) * 1998-12-22 2002-10-08 キャタピラー インコーポレイテッド 車両用差動機
KR102510713B1 (ko) * 2021-09-13 2023-03-16 (주)중앙카프링 테이퍼형 토크리미터를 포함하는 커플링

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JP2002533627A (ja) * 1998-12-22 2002-10-08 キャタピラー インコーポレイテッド 車両用差動機
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