JPH0770920A - フロック加工用原糸およびその製造法およびフロック加工品 - Google Patents

フロック加工用原糸およびその製造法およびフロック加工品

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JPH0770920A
JPH0770920A JP20795693A JP20795693A JPH0770920A JP H0770920 A JPH0770920 A JP H0770920A JP 20795693 A JP20795693 A JP 20795693A JP 20795693 A JP20795693 A JP 20795693A JP H0770920 A JPH0770920 A JP H0770920A
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flocking
treatment
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fiber
treating
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Masao Seki
昌夫 関
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】PTFE繊維の表面特性を改質し、優れた飛翔
性と高い電植性、接着性を有するフロック用原糸および
フロック加工品を提供する。 【構成】表面が改質されたPTFE繊維であって、表面
改質部分が、該繊維表面の高分子鎖と結合した酸素含有
官能基および/または窒素含有官能基を有し、かつ該官
能基の表面密度がX線照射による電子分光法(ESC
A)による測定で求められる原子数比O1s/C1s、N1s
/C1sの少なくとも一方の値において、非改質PTFE
よりも0.02以上増加している。また、PTFE繊維
の表面がフッ素系界面活性剤で処理されている。PTF
E繊維を放電処理または紫外線処理またはオゾン処理ま
たはフッ素系界面活性剤で処理して、繊維表面を親水化
する。またフロック加工品は、上述の親水化されたPT
FE繊維パイルが、接着剤を介して植毛されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリ四フッ化エチレン
(以降PTFEと略す)繊維からなるフロック加工用原
糸およびその製造法およびフロック加工品に関する。
【0002】
【従来の技術】PTFE繊維はその優れた性質、例え
ば、耐熱性、耐薬品性、耐候性、非粘着性、低摩擦係数
および好適な電気的特性を有するため工業資材分野に広
く利用されている。PTFE繊維の低摩擦係数を利用し
て、植毛品を自動車用ウインドウスタビライザーやカセ
ットテープ用パッドに使用すれば、好ましい効果が得ら
れることは周知であるが、かかるPTFE繊維をフロッ
ク加工品に使用した例はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、一般に、表
面が不活性な繊維をフロック加工用の原糸として使用し
ても、電着処理剤との親和性が悪く、パイルの分散処理
が不均一となり、電着飛翔性不良、不均一植毛によるい
わゆる「白ぼけ」と称される欠点が発生し、また、接着
剤との接着力が小さいため、植毛パイルが物理的外力で
抜けやすいという欠点を有するものしか与えないとされ
ていた。
【0004】PTFE繊維は、まさにその表面が不活性
であり、上述欠点を発生し易い繊維であることは周知で
あって、したがって、かかるフロック加工分野にPTF
E繊維が使用された例がなかったのである。
【0005】本発明は、PTFE繊維の表面特性を改質
し、優れた飛翔性と高い電植性、接着性を有するフロッ
ク用原糸およびその製造方法を提供し、さらにかかる原
糸からなるフロック加工品を提供せんとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するため次のような構成を有する。
【0007】すなわち、本発明のフロック加工用原糸
は、表面が改質されたPTFE繊維であって、該表面改
質部分が、該繊維表面の高分子鎖と結合した酸素含有官
能基および/または窒素含有官能基を有し、かつ該官能
基の表面密度がX線照射による電子分光法(ESCA)
による測定で求められる原子数比O1s/C1s、N1s/C
1sの少なくとも一方の値において、非改質PTFEより
も0.02以上増加していることを特徴とするものであ
り、また、PTFE繊維の表面がフッ素系界面活性剤で
処理されていることを特徴とするものである。かかるフ
ロック加工用原糸の製造方法は、PTFE繊維を放電処
理または紫外線処理またはオゾン処理またはフッ素系界
面活性剤で処理して、繊維表面を親水化することを特徴
とするものである。また本発明のフロック加工品は、上
述の親水化されたPTFE繊維パイルが、接着剤を介し
て植毛されていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明は、PTFE繊維の低摩擦係数性能を損
なうこと無く、電着加工性、接着性を高める方法につい
て鋭意検討した結果、繊維表面を物理的または化学的処
理を施して、親水化することにより、優れた飛翔性と高
い電植性、接着性を有するフロック用原糸を提供し得る
ことを究明して完成されたものである。
【0009】本発明のPTFE繊維とは、ポリ四フッ化
エチレンをビスコース、アルギン酸ソーダ、ポリアクリ
ルニトリル等をマトリックスとしてエマルジョン紡糸
し、紡出された糸条は、熱処理(焼成)することによっ
て、PTFE樹脂粒子が融着して連続化されるると同時
にマトリックスが炭化分解されて未延伸PTFE焼結繊
維が得られる。この未延伸糸を要求される物性を付与す
るために、好ましくは4〜12倍の範囲で延伸する。
【0010】ここでいうPTFE樹脂とは、ポリ四フッ
化エチレン(PTFE)、ポリ四塩化三フッ化エチレン
あるいはこれらのモノマーと、スチレン、ハロエチレ
ン、プロピレン、ハロプロピレン、ビニル化合物または
ビニリデン化合物などのモノマーとの共重合体等を含む
ものである。
【0011】本発明でいうPTFE繊維は、親水化処理
された後、好ましくは0.5〜3mmの長さに切断され
て、フロック加工用原糸(パイル)として供される。
【0012】本発明のフロック加工用原糸の一つは、表
面が改質されたポリ四フッ化エチレン繊維において、該
表面改質部分が、該繊維表面の高分子鎖と結合した酸素
含有官能基および/または窒素含有官能基を有し、かつ
該官能基の表面密度がX線照射による電子分光法(ES
CA)による測定で求められる原子数比O1s/C1s、N
1s/C1sの少なくとも一方の値が、非改質ポリ四フッ化
エチレンよりも0.02以上増加した密度で存在したも
のを使用するものである。
【0013】ここでいう繊維表面の官能基数は、X線照
射による電子分光法(ESCA)によって、炭素原子1
モルに対する酸素原子あるいは窒素原子のモル数の比と
して求められる。繊維表面に付与される官能基の密度と
しては、上述原子数比(O1s/C1s、N1s/C1s)にお
いて、少なくともその一方が、非改質ポリ四フッ化エチ
レン(改質の及んでいないポリマ部分でも可)よりも
0.02以上、好ましくは0.03以上大きな値を有す
るものでなければ、フロック加工での飛翔性やパイル密
度の均一化や接着性の改善を達成することができない。
【0014】上述の電子分光法によれば、該繊維表面の
100オングストローム厚さ近辺までの該官能基密度を
測定することができる。
【0015】酸素含有官能基、窒素含有官能基の表面密
度は、下記条件でX線光電子分光装置(ESCA:国際
電気社製)により測定する。
【0016】測定装置:ES−200型X線光電子分光
装置 励起X線:Al Kα 1、2 線(1486.6 eV) X線出力:10KV、10 mA 温度:20℃ 真空度:10-8torr かかる繊維を製造するために、PTFE繊維を放電処
理、または紫外線処理、またはオゾン処理、またはフッ
素系界面活性剤で処理するものであり、さらには、フッ
素系界面活性剤を含有する電着処理剤で処理するもので
ある。
【0017】本発明の放電処理とは、電極間に高電圧を
印加して発生されるものであり、かかる放電処理には、
大気圧中で発生させるコロナ放電と、真空容器内で発生
させる低温プラズマがある。高電圧を印加電圧するため
の電源としては、直流、交流のどちらでも使用すること
ができる。かかる放電処理として、少なくとも一方の電
極が、誘電体で被覆されているものを使用するのが好ま
しい。また、電極の形状は、板状、ロール状などを使用
することができるが、特に限定はない。電極間の距離
は、コロナ放電の場合は、好ましくは0.5〜30mm、
さらに好ましくは1〜10mmであり、低温プラズマで
は、好ましくは0.5〜60mm、さらに好ましくは10
〜30mmである。
【0018】かかる放電処理の雰囲気ガスとしては、た
とえば空気、酸素、窒素、一酸化炭素、水、アルゴン、
ヘリウム等の非重合性ガスを単独あるいはに2種類以上
を混合したものが好ましく使用される。さらには、メタ
ン、パーフルオロエチレン、シラン等の重合性ガスを、
本発明の効果を阻害しない範囲で混合して雰囲気ガスと
して使用しても差支えない。
【0019】本発明の放電処理の雰囲気圧力は、コロナ
放電の場合は大気圧下であり、低温プラズマは、好まし
くは0.001〜100Torr、さらに好ましくは、0.
01〜20Torr、特に好ましくは0.1〜5Torrの減圧
下である。
【0020】本発明の放電処理の時間は、好ましくは数
秒から数分であり、目的に応じて設定することができ
る。かかる放電雰囲気中にPTFE繊維を導き、目的と
する効果に応じて処理すれば良い。
【0021】本発明の紫外線処理は、光源としては、高
圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ
等を使用することができ特に限定されないが、改質効果
の点から300nm以下の波長成分を含む紫外線が好まし
く使用される。
【0022】本発明の紫外線照射は、空気、酸素、窒
素、アルゴンなどのガス雰囲気下で、253.7nmの波
長の照度が好ましくは3mW/cm2 以上、さらに好ましく
は10mW/cm2 以上で、好ましくは数秒から数分の処理
を行う。また、紫外線照射の雰囲気圧力は、常圧のみな
らず、減圧あるいは加圧などいずれの条件でも採用する
ことができる。かかる放電雰囲気中にPTFE繊維を導
き、目的とする効果に応じて処理すれば良い。
【0023】本発明のオゾン処理は、酸素を含有する気
体を原料にして、コロナ放電や低圧水銀ランプ等を使用
したオゾン製造装置からオゾンを処理室に供給して、所
定の処理を行うものであり、オゾン製造装置は公知の装
置を使用することができる。本発明のオゾン処理は、例
えば、ステンレス製あるいはガラス製の処理室にオゾン
を導入し、所定のオゾン濃度にコントロールした後、P
TFE繊維を導き目的に応じて所定時間処理すれば良
い。
【0024】本発明で使用されるオゾン濃度としては、
好ましくは50〜10万ppm 、更に好ましくは、300
0〜10万ppm である。
【0025】本発明のオゾン処理にあたっては、オゾン
雰囲気を加熱しても良く、好ましくは60〜200℃、
さらに好ましくは、140〜180℃であり、かかる加
熱は、処理室の外あるいは内側にヒーター等の加熱手段
を講ずれば良く特に限定されない。
【0026】本発明のフロック加工用原糸の別の一つ
は、親水性付与剤で該繊維表面を親水化処理したものが
あるが、かかる親水化処理として使用する親水性付与剤
としては、一般に制電性や吸湿性を繊維に付与するため
に使用する改質剤であって、たとえば、改質性官能基と
してアルキレンオキサイドやポリアルキレンオキサイド
などを含有する化合物、たとえばポリエステル系EO付
加物、PEGジメタクリレート系樹脂などのEO付加物
や通常の界面活性剤などを使用することができる。かか
る親水性付与剤は、フッ素系界面活性剤を除いてはPT
FE繊維に付与しても、濡れにくいので処理効果を発揮
しにくい。かかる処理効果を得るためには、該繊維を予
め上述の改質(放電、紫外線、オゾン)処理した後、親
水性付与剤で処理するのが好ましい。必要ならば、親水
性付与剤を処理した後、さらに該改質処理を施してもよ
い。かかる改質処理を施すことにより、該親水性付与剤
が、該繊維構成ポリマ鎖に電気的または化学的に結合
し、その耐久性を向上させることができる。
【0027】界面活性剤の中で、フッ素系界面活性剤
は、PTFE繊維との親和性が高く単に浸漬(塗布)処
理するだけで、耐久性のある親水化繊維を提供すること
ができる。また、上述のように該繊維を改質処理した後
にフッ素系界面活性剤で処理すると、上述と同様にその
耐久性を向上させることができる。
【0028】かかるフッ素系界面活性剤としては、通常
の界面活性剤の疎水基の炭素に結合した水素の一部ある
いは全てをフッ素で置換したものであり、代表的なもの
を例示すると次のようなものである。
【0029】(A)アニオン系界面活性剤
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】 (B)カチオン系界面活性剤
【化5】
【化6】
【化7】 (C)ノニオン系界面活性剤
【化8】
【化9】 (D)両性界面活性剤
【化10】 ここで、R及びR´はアルキル基の水素原子の一部
または全部をフッ素原子で置換したフルオロアルキル
基、Xは−CO−、−SO2 −、YはC2 〜C6のアル
キレン基、Mは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、アンモニア、Qはハロゲンである。
【0030】本発明の界面活性剤は、単独あるいは二種
以上の混合物として使用することができる。かかる界面
活性剤濃度は好ましくは0.001〜10%水溶液、さ
らに好ましくは、0.03〜2%水溶液であり、処理温
度は好ましくは10〜130℃、さらに好ましくは、5
0〜80℃で数秒から数分の処理を行い、脱水、乾燥す
る。
【0031】本発明の電着処理は、電気的特性、分散特
性を付与し、植毛時に飛翔性を与えるために一般に行わ
れるものを採用することができ、特に限定されるもので
はなく、ポリエステル繊維で一般に使用されている条
件,例えば、ケイ酸ソーダ、コロイダルシリカ、イソプ
ロピルホスフェートカリ水溶液で処理し、脱水、乾燥す
れば良い。
【0032】本発明の電着処理処理液にフッ素系界面活
性剤を添加する場合は、添加濃度は好ましくは0.00
1〜10%、さらに好ましくは、0.03〜2%であ
り、電着処理剤のイオン性に注意してフッ素系界面活性
剤を使用するのがよい。
【0033】かかる親水化繊維の性質として、パイルを
蒸留水中に投入した際に、未処理のものは水面上に浮か
ぶが、物理的処理を施したものは、パイルの直径の1/
2以上かまたはパイル全部が水中に浸漬または完全に沈
むという現象を示す。
【0034】かかるパイルの植毛加工は、一般に実施さ
れている方法ならびに条件を採用することができ、特に
限定されない。
【0035】
【実施例】以下、実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定される物ではない。 実施例1〜9、比較例1〜2 分散剤としてアルキルアリルポリエーテルアルコールを
用いてイオン交換水に分散されたPTFE樹脂を60%
含有するエマルジョンを114部とビスコース(セルロ
ース8.9%、カセイソーダ5.4%、二硫化炭素29
%/セルロース量、残りイオン交換水)100部とを8
℃の真空ミキサーに充填し、真空度10Torrで21時間
混合、脱泡して防糸用原液を調整した。
【0036】この原液を、0.12mmφのホールを18
0個有する口金に導き、硫酸7%、硫酸ソーダ20%を
イオン交換水に溶解した23℃凝固浴中に吐出させ、水
洗し、380℃に加熱されたロールに接触させて焼成し
た。ついで、350℃の加熱ロールに接触させながら延
伸し、1200デニール、180フィラメントの延伸糸
を得た。
【0037】該延伸糸を次の条件で処理、植毛し性能を
評価した結果を表1にまとめた。
【0038】(a)延伸糸を次の条件で処理したのち、
0.5mmの長さにカットし、電着処理し、植毛した。
【0039】(1) コロナ放電処理 金属棒をシリコーンラバーで被覆した2m 長電極を3mm
距離で設置した装置を用い、放電周波数35KHzで1
200W の放電雰囲気に電極の長さ方向に糸を導き、放
電部分に糸を接触させ、30秒の処理を実施した。
【0040】(2) 低圧プラズマ処理 ステンレス製平行平板電極を20mmの距離でセットし、
窒素雰囲気下、真空度0.5Torr、放電周波数600KH
z で250W の印加電力で放電をさせ、30秒の処理を
実施した。
【0041】(3) 紫外線処理 低圧水銀ランプを用い、253.7nmの照度が38mW/
cm2 の条件で空気中で20秒の処理を実施した。
【0042】(4) オゾン処理 電気放電式オゾン発生機で酸素を原料にオゾンを製造
し、オゾン濃度8000ppm で150℃で15秒の処理
を実施した。
【0043】(5) 紫外線処理と低圧プラズマ処理の併用 上記紫外線処理を10秒実施した後、上記低圧プラズマ
処理を10秒実施した。
【0044】(6) 低圧プラズマ処理後フッ素系界面活性
剤含有電着処理剤処理 上記低圧プラズマ処理を30秒実施した後、0.5mm長
にカットし、フッ素系界面活性剤(サーフロンS112
旭硝子株式会社製:アニオン)を0.5%含有する電
着処理剤で処理し、植毛した。
【0045】(7) フッ素系界面活性剤処理 0.5mm長にカットした繊維を、次に示すフッ素系界面
活性剤(サーフロン:旭硝子株式会社製)を0.5重量
%含有する電着処理剤で処理し、植毛した。
【0046】(イ)サーフロンS112(アニオン) (ロ)サーフロンS141(ノニオン) (ハ)サーフロンS131(両性) (b)蒸留水での濡れ性 200ccの蒸留水を300ccビーカーに採取し、パイル
を約0.5g を水面状に散布し、パイルの濡れ性を視覚
判定した。
【0047】 (c)電着処理 スノーテックBK(触媒化成株式会社製コロイダルシリカ)2 % 塩化カリ 0.2% ケイ酸ソーダ 1.5% 酢酸で pHを4に調整し、60℃で20分処理し、脱水
し、80℃で乾燥した。
【0048】(d)植毛用接着剤 ポリエーテル型ポリウレタンDMF溶液(固形分27
%、10万cps /25℃)を300 g/ m2 になるよう
にナイフコーターで塗布し、植毛した後100℃で乾燥
した。
【0049】(e)植毛条件 アップ方式で電極間距離15cm、電圧4万V で実施し
た。
【0050】植毛密度の目標は120 g / m2 とし
た。
【0051】(f)性能評価 植毛性:植毛品のL値を測定した(デジタル測色色差
計:スガ試験機株式会社製)。L値とは色の濃さを現
し、値の小さい物ほど濃色出あることを示し、植毛品の
場合、L値の小さい物ほどパイルが直立していることを
現し、植毛性が優れる事を示す。
【0052】パイルの接着性:JIS L 1084
A−1法にもとずいて摩擦した後、変退色用グレースケ
ールで評価(級)した。数値の大きいものほど接着性が
優れることを現す。
【0053】植毛品摩擦係数:クロムメッキ板にパイル
部を接触させ、300 g/cm2押圧荷重下で4.8cm/
分の摩擦速度で、静摩擦係数、動摩擦係数を測定した。
【0054】比較として、カットパイルを電着処理のみ
して植毛(比較例1)したものと、フェノール系溶剤
(テトラエッチ:株式会社潤工社製)処理した後、電着
処理した(比較例2)。 表1から、本発明はPTFE
繊維の摩擦特性を維持したまま優れた電植性を付与する
ことができることが判る。
【0055】
【発明の効果】本発明により、ポリ四フッ化エチレン繊
維の物理的特性を維持したまま、パイル直立性、接着性
に優れたフロック加工品を安定に供給し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 15/00 D06N 7/00 // D06M 101:22 D06M 10/00 K

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が改質されたポリ四フッ化エチレン
    繊維であって、該表面改質部分が、該繊維表面の高分子
    鎖と結合した酸素含有官能基および/または窒素含有官
    能基を有し、かつ該官能基の表面密度がX線照射による
    電子分光法(ESCA)による測定で求められる原子数
    比O1s/C1s、N1s/C1sの少なくとも一方の値におい
    て、非改質ポリ四フッ化エチレンよりも0.02以上増
    加していることを特徴とするフロック加工用原糸。
  2. 【請求項2】 ポリ四フッ化エチレン繊維の表面が、親
    水性付与剤で処理されていることを特徴とするフロック
    加工用原糸。
  3. 【請求項3】 親水性付与剤が、該ポリ四フッ化エチレ
    ン繊維構成ポリマ鎖と化学的または電気的に結合してい
    る請求項2記載のフロック加工用原糸。
  4. 【請求項4】 親水性付与剤が、フッ素系界面活性剤で
    ある請求項2または3記載のフロック加工用原糸。
  5. 【請求項5】 ポリ四フッ化エチレン繊維を放電処理し
    た後、電着処理剤で処理することを特徴とするフロック
    加工用原糸の製造法。
  6. 【請求項6】 ポリ四フッ化エチレン繊維を紫外線処理
    した後、電着処理剤で処理することを特徴とするフロッ
    ク加工用原糸の製造法。
  7. 【請求項7】 ポリ四フッ化エチレン繊維をオゾン処理
    した後、電着処理剤で処理することを特徴とするフロッ
    ク加工用原糸の製造法。
  8. 【請求項8】 ポリ四フッ化エチレン繊維をフッ素系界
    面活性剤で処理した後、電着処理剤で処理することを特
    徴とするフロック加工用原糸の製造法。
  9. 【請求項9】 ポリ四フッ化エチレン繊維パイルをフッ
    素系界面活性剤を含有する電着処理剤で処理することを
    特徴とするフロック加工用原糸の製造法。
  10. 【請求項10】 ポリ四フッ化エチレン繊維を、放電処
    理、紫外線処理、オゾン処理、フッ素系界面活性剤処理
    の二つ以上の処理をした後、電着処理剤で処理すること
    を特徴とするフロック加工用原糸の製造法。
  11. 【請求項11】 ポリ四フッ化エチレン繊維を、放電処
    理、紫外線処理、オゾン処理のいずれかの処理をした
    後、フッ素系界面活性剤を含有する電着処理剤で処理す
    ることを特徴とするフロック加工用原糸の製造法。
  12. 【請求項12】 放電処理が、低温プラズマ処理または
    コロナ放電処理である請求項5または10記載のフロッ
    ク加工用原糸の製造法。
  13. 【請求項13】 紫外線処理が、300nm以下の波長を
    含むものである請求項6または10記載のフロック加工
    用原糸の製造法。
  14. 【請求項14】 表面改質部分が、該繊維表面の高分子
    鎖と結合した酸素含有官能基および/または窒素含有官
    能基を有し、かつ該官能基の表面密度がX線照射による
    電子分光法(ESCA)による測定で求められる原子数
    比O1s/C1s、N1s/C1sの少なくとも一方の値におい
    て、非改質ポリ四フッ化エチレンよりも0.02以上増
    加している表面改質ポリ四フッ化エチレン繊維パイル
    が、接着剤を介して基布に植毛されていることを特徴と
    するフロック加工品。
  15. 【請求項15】 表面がフッ素系界面活性剤で処理され
    たポリ四フッ化エチレン繊維パイルが、接着剤を介して
    基布に植毛されていることを特徴とするフロック加工
    品。
JP20795693A 1993-08-23 1993-08-23 フロック加工用原糸およびその製造法およびフロック加工品 Pending JPH0770920A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003089559A (ja) * 2001-09-14 2003-03-28 Daiwabo Co Ltd セメント補強用ポリオレフィン系繊維及びその製造方法
US7740937B1 (en) * 2004-09-08 2010-06-22 Toray Fluorofibers (America), Inc. Fiber having increased filament separation and method of making same
WO2010101701A3 (en) * 2009-03-03 2010-12-02 Toray Fluorofibers (America), Inc. Hydrophilic fluoropolymer material and method of making same
JP2014503068A (ja) * 2011-01-05 2014-02-06 コパン イタリア エス.ピー.エー 分子生物学用の試料を採取して移動させるための装置を実現するためのプロセス

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