JPH0767890A - 人工歯,人工歯を用いた義歯,及び義歯作成等用の計測器具 - Google Patents

人工歯,人工歯を用いた義歯,及び義歯作成等用の計測器具

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JPH0767890A
JPH0767890A JP15924593A JP15924593A JPH0767890A JP H0767890 A JPH0767890 A JP H0767890A JP 15924593 A JP15924593 A JP 15924593A JP 15924593 A JP15924593 A JP 15924593A JP H0767890 A JPH0767890 A JP H0767890A
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幸司 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来よりも咬断力に優れ、咬合位が得易く、
安定性の良い総義歯を提供する。 【構成】 上顎の前歯用人工歯11,12,13は舌側面に三
角形の平面部を有し下顎の前歯用人工歯1,2,3はこ
の平面部にて食物を咬断する。下顎の第一,二小臼歯及
び第一大臼歯用人工歯4a,4b,4cは一体化した連結臼歯
体4とされ、その臼面は全て平坦である。上顎の対応す
る人工歯14も一体化し、その臼面には突設部が形成さ
れ、これによって食物をすりつぶす。下顎の第二大臼歯
の人工歯5は自然に口を閉じた状態では対応する上顎の
人工歯15と臼面が接触しないが、総義歯Aの前方左右の
一方に片寄った力が加重された場合にはその反対側の上
下顎の人工歯15,5はかみ合わさり、これにより総義歯
Aの安定性が良好とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人工歯、その人工歯を使
用した義歯及び義歯作成等に使用する計測器具に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、義歯用の人工歯の形状は解剖学的
形状、すなわち健康な成人の実際の歯とほぼ同形状とさ
れ、その臼面(なお、当業者は歯面と称している。)も
実際の歯と同様の形状とされている。従って前歯(中切
歯,側切歯及び犬歯)以外の臼歯用の人工歯の上下顎側
のかみ合わせた場合、その臼面60,60は図12に示される
ように嵌合する状態となる。そして従来は各患者に特有
の咬合位置に合った義歯とする為には前記形状を有する
上下顎の人工歯の臼面60,60を削り、調整する作業をが
必要であった。そして従来の前歯用人工歯は解剖学的形
状とされ、健康人の実際の歯と同様に上下顎の前歯の先
端同志をかみ合わせて軟らかい物、例えばうどん等をか
み切っていた。また従来、義歯床と残存歯肉との固定
性、すなわち義歯の安定性を改良するために工夫した人
工歯はなかった。また従来の義歯作成においては患者の
口腔内の模型やX線写真から、入れ歯の咬合面の形状や
全体的な形状寸法を計測し、製作者がその経験に基づい
て義歯床に人工歯を植付ける位置を決めていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の臼歯用
人工歯についてその臼面を削ることによって各患者に適
切な咬合位を得ることは困難であった。また前歯では通
常はうどん等の軟らかい物を咬断するが、従来の人工歯
ではこの咬断が困難であった。また従来の義歯において
は義歯の前方の左右の一方に片寄った力が加重された場
合に義歯床が残存歯肉からはずれ易くなるという安定性
上の問題があった。また従来の人工歯の植付け位置を決
定する方法は模型やX線写真を要し煩雑であった。そこ
で、本発明の第一の課題は従来よりも咬合位を得易い臼
歯用人工歯及びこの人工歯を用いた義歯を提供すること
にある。また本発明の第二の課題は従来よりも咬断力に
優れた前歯用人工歯及びこの人工歯を用いた義歯を提供
することにある。そして本発明の第三の課題は従来より
も安定性の良い総義歯を得る為の人工歯及びこの人工歯
を用いた安定性の良い総義歯を提供することにある。次
に本発明の第四の課題は口腔内に直接用いて視察するこ
とにより義歯作成のためのデーターを簡便に得ることが
できる計測器具を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記第一の課題を解決す
る為、請求項1,請求項2及び請求項3の各発明を創作
した。すなわち、請求項1の発明は上下顎の第一小臼歯
又は上下顎の第二小臼歯又は上下顎の第一大臼歯の人工
歯であって、上顎又は下顎の内の一方の臼歯の臼面が平
坦であり、かつ他方の臼歯の臼面には小突設部が設立さ
れていることを特徴とする。そして請求項2の発明は上
下顎の第一小臼歯,第二小臼歯及び第一大臼歯の人工歯
であって、請求項1に記載の隣接する第一小臼歯,第二
小臼歯及び第一大臼歯用の人工歯の側面が連続すること
により一体化されていることを特徴とする。請求項3の
発明は平坦な臼面が義歯装着時にほぼ水平方向とされる
位置にかつ、小突設部はほぼ垂直方向とされる位置に請
求項1又は2に記載の人工歯が義歯床へ植付けられてい
ることを特徴とする義歯とされる。前記第二の課題を解
決する為、請求項4及び請求項5を創作した。請求項4
の発明は上顎の中切歯又は側切歯又は犬歯の人工歯であ
って、先端部分は一定長さ及び一定厚さの板状体であ
り、この板状体の一方の面は顔正前から見た前歯の解剖
学的形状を有し、他方の面においてはこの板状体に連続
して平面部が突設され、この平面部と板状体との連続部
分は辺とされ、さらにこの平面部の形状は中切歯,側切
歯及び犬歯の前記平面部が同一平面とされる様に配置さ
れた場合に互いに隣り合う平面間には間隔が存在する形
状であることを特徴とする。請求項5の発明は請求項4
に記載の人工歯を義歯床に植付けた義歯であって、平面
部は舌側に位置する様に植付けられ、前記辺の位置にお
いて下顎の人工歯の先端が咬合する様に植付けられたこ
とを特徴とする。前記第三の課題を解決する為請求項6
及び請求項7を創作した。請求項6の発明は上下顎の第
二大臼歯の人工歯であって、上下顎の臼歯の臼面は平坦
面の部分と、この平坦面から13度以上16度以下の角度を
有する歯面端に沿って設けられるスロープ面とを有する
ことを特徴とする。請求項7の発明は請求項5に記載の
義歯の義歯床にさらに請求項6に記載の人工歯を植付け
た義歯であって、請求項6に記載の人工歯は平坦面がほ
ぼ水平位置とされ、かつ上顎の臼歯はスロープ面を舌側
に有し、舌顎の臼歯はスロープ面をほぼ側に有している
様に上下顎の人工歯が義歯床に植付けられていること、
及び自然に口を閉じた咬合位では上下顎の人工歯の歯面
は接触しない上下位置に義歯床へ植付けられていること
及び義歯床の前方の左右の一方に片寄った力が加重され
る場合にその反対側の上下顎の人工歯の平面部同志がか
み合わさる上下位置に義歯床へ植付けられていることを
特徴とする。前記第一,二及び三の課題を解決する総義
歯を得る為請求項8及び請求項9を創作した。請求項8
の発明は請求項7に記載の義歯の義歯床にさらに請求項
2に記載の人工歯がその平坦な臼面が義歯装着時にほぼ
水平方向とされる様にかつ小突設部はほぼ垂直方向とさ
れる様にかつ請求項6に記載の上顎の人工歯の平面部は
同一平面とされる様に植付けられていることを特徴とす
る総義歯とされる。請求項9の発明は請求項3又は8に
記載の義歯の平坦な歯面上に光重合硬化レジンを置く行
程と、上下顎の臼歯を実際の咬合位置に置くことにより
小突設部をこのレジンに接触させた状態において、実際
の下顎の運動と同様の動きにより下顎の臼歯を移動させ
る行程と、この移動により、平坦な歯面上にレジンによ
って形成された微小凹部に可視光線及び/又は紫外線を
照射して硬化させる行程とを有する義歯又は総義歯の製
造方法を特徴とする。前記第四の課題を解決する為、請
求項10の義歯作成等用の計測器具は透明板よりなり歯列
弓の形状に基づく楕円弧線と、たてよこの各線による目
盛が設けられてなることを特徴とし、請求項11の義歯作
成等用の計測器具は透明板よりなり歯列弓の形状に基づ
く前端が頂部で左右後方に広がる基準となる楕円弧線
と、この楕円弧線の頂部より前後方向にたて向きの中心
線が描かれ、かつ前記楕円弧線の頂部より後方に所定間
隔毎によこ向きのよこ線が描かれ、かつ前記中心線の左
右には所定間隔毎にたて向きのたて線が描かれ、前記よ
こ線と前記たて線と前記中心線の交差による目盛がたて
よこに設けられてなることを特徴とする。
【0005】請求項1又は2に記載の上下顎の第一小臼
歯又は上下顎の第二小臼歯又は上下顎の第一大臼歯の人
工歯は、例えば上顎側の第一小臼歯臼面が平坦であれ
ば、下顎側の第一小臼歯の臼面は小突設部が設立されて
いることを意味している。この時、例えば上顎側の第二
小臼歯の臼面に小突設部が設けられている場合には下顎
側の第二小臼歯の臼面は平坦である。すなわち、上下顎
の臼面のどちらが小突設部を有する面又は平坦面とされ
てもよく、第一,二小臼歯,第一大臼歯の上顎又は下顎
の全てが平坦面に統一されていなくても良い。しかし、
この三本の歯の上顎又は下顎の全てを平坦な面又は小突
設部を有する面のいずれか一方で統一した方が、より咬
合位の得易い人工歯とされる。また第一,第二小臼歯,
第一大臼歯の内の一本又は二本の上下顎の臼歯として請
求項1に記載の上下顎の第一小臼歯又は上下顎の第二小
臼歯又は上下顎の第一大臼歯の人工歯を用いることもで
きる。また請求項1又は2に記載の上下顎の第一小臼歯
又は上下顎の第二小臼歯又は上下顎の第一大臼歯の人工
歯は、総義歯用の人工歯として用いるのに好適である。
【0006】前記中、小突設部の形状は任意であり、例
えば上端が平滑又は平坦な上面を有する形状でも良く、
この場合、より安定した咬合位を得易い人工歯とされ
る。一方、上端が角を有する形状でもよく、この場合に
は食物をかみ切る力がより得易い人工歯とされる。前記
小突設部の高さは患者の個人差もあるが、0.5mm 〜 1.0
mm前後とされると咬合位が得易い。またその小突設部の
上面の面積は歯面の 1/4〜 2/3好ましくは 1/3〜1/2 と
すると咬合位を得るのが容易である 1/4より小さいとか
み合う面積が小さすぎ、食物のすりつぶしやかみ切り
が、良好にできない為であり、一方 1/2より大きいとか
み合う面積が大きすぎ、咬合位を得にくくなる為であ
る。
【0007】請求項4中、先端部分とは義歯床に植付け
られる方とは反対の一端部であって、実際の前歯におい
ては上下顎の前歯の先端がかみ合わされることにより柔
らかい食物がかみ切られている。請求項6中、一定長さ
とは実際の上下顎の前歯が普通に口を閉じた状態でその
互いの先端が重なり合っている部分の長さに相当し、個
人差もあるが約3〜4mmである。そして一定厚さとは実
際の上顎の前歯の厚さと同様であり略2mmである。板状
体は解剖学的形状の先端部と同様の形状及び大きさを有
しており、従って犬歯の板状体は少し先端が突った形状
とされ、また中切歯の板状体よりも側切歯の板状体はひ
とまわり小さい大きさとされている。前記平面部の形状
は例えば三角形又は不定形でもよいがこの平面部を同一
平面上に並べた場合に隣り合う平面間に間隔が存在しな
い長方形や正方形は除かれる意である。
【0008】請求項6中、スロープ面の角度が13度以上
16度以下とされるのは後述する様に平坦面同志がかみ合
わされる場合にスロープ面が平坦面端部とかみ合わさ
り、ストッパーの役割を果たす様にする為である。そし
てこのスロープ面の角度はより好ましくは15度である。
また上下顎の人工歯のかみ合わせが安定化するために平
面部の面積は 1/4以上3/2 以下、好ましくは 1/3以上7/
12以下とされる。
【0009】請求項9中、微小凹部とは高位差が 1.0mm
〜0.3mm 程の底の浅いおわん状の形状を意味する。
【0010】請求項5において実際の咬合位置や実際の
下顎の運動と同様の動きを得る為には例えば口咬機を用
いて人工歯を移動させる方法がある。また義歯を装着し
た患者に実際に顎を動かしてもらう方法もある。
【0011】
【作用】請求項1ないし3に記載の人工歯又は義歯によ
ると小突設部と平坦な臼面とがかみ合わせられることに
よって食物がすりつぶされる。そして上下顎の臼面は嵌
合状態ではないので小突設部又は平坦な臼面は自由な動
きが可能である。従って患者固有の顎の動きによるかみ
合わせが可能とされる。また、請求項2に記載の人工歯
は一体化されている第一,二小臼歯及び第一大臼歯を一
体成形でき、また義歯床へ一度に植付けることができ
る。従って簡便であり、また義歯床へ植付ける際の臼面
の高位差が生じることが防止される。よって、より咬合
位の得易い義歯を得ることができる。請求項3に記載の
義歯によると、平坦な歯面が水平方向とされ、小突設部
は垂直方向とされるので、上下顎の人工歯のかみ合わせ
の際に義歯床にかかる力は垂直方向とされ、義歯床に片
寄った力がかかることにより義歯が不安定とされること
が防止される。
【0012】請求項4に記載の人工歯又はこの人工歯を
用いた請求項5又は7に記載の義歯又は請求項8に記載
の総義歯によると前記板状体と前記平面部とが連続する
位置部分である辺に下顎の前歯の先端がかみあわせられ
て食物がかみ切られる。この時下顎の前歯は前記板状体
により支持されるので、そのかみ合わせ位置は安定し、
従って優れた咬断力が得られる。そして前記平面部間の
間隙を通り息が抜けるのでサ行等の発音の発声が害され
ない。また平面部は舌側に位置するので、顔正面からみ
た前歯の解剖学的形状を有する面が顔正面方向に位置
し、従って外観上も優れている。請求項6に記載の人工
歯及びこの人工歯を用いた請求項7の義歯又は請求項8
の総義歯によると、義歯床の前方の左右の一方に片寄っ
た力が加重されて義歯の安定性が悪くなる場合に、この
反対の方向の請求項6の人工歯の上下顎の水平位置の平
坦面がかみ合わさり、垂直方向に力がかかるので義歯は
安定化される。このかみ合わせの時、上下顎のスロープ
面の有する角度によって、スロープ面は平坦面端部とか
み合わさり、ストッパーの役割を果たすので、上下顎の
人工歯のかみ合わせが安定化される。
【0013】前記構成を有する請求項9の義歯又は総義
歯の製造方法によると微小凹部は実際の下顎の運動と同
様の動きにより形成されているので、実際の下顎の動き
に合ったより良いかみ合わせ位置が得られる微小凹部と
され得る。またこの微小凹部と小突設部とのかみ合わせ
により食物がかみ切られるので食物をかみ切る力がより
大きい義歯又は総義歯とされ得る。
【0014】前記構成を有する請求項10又は11に記載の
計測器具によると、楕円弧線と目盛とを口腔内にて基準
線として用いることができ、透明であることからこの計
測器具を直接残存歯肉にあてて、透かして見ることによ
り、その一番高い位置を視察でき、かつ直接計測器具に
記録できる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を図1〜11に基づき説明す
る。本例は総義歯の場合であり、その下顎側の全体形状
は図1に示す如くである。本例の総義歯は通常のレジン
製の義歯床に硬質レジン製で基底部がアクリルレジン製
の人工歯が通常の方法で植付けられたものである。図1
に示すように、本例の義歯Aは正中小帯40を中心線とし
た患者固有の歯列弓上の位置に実物の歯の並びと同様に
左右対称に人工歯が義歯床50に植付けられてなる。すな
わち、義歯Aは顔面中央から口奥方向へ順に、人工歯で
ある中切歯1,1及び側切歯2,2及び犬歯3,3各2
本を正中小帯40を中心線として左右対称に各1本ずつ有
している。そして前記犬歯3の口奥方向に隣接する第一
小臼歯4a,第二小臼歯4b及び第一大臼歯4cの計3本の人
工歯は、その各側面が連続することにより一体構造を有
する連結臼歯体4とされている。そしてこの連結臼歯体
4に隣接する一番奥の位置には第二大臼歯の人工歯とし
て最後分割臼歯5が植付けられている。これらの連結臼
歯体4及び最後分割臼歯5も正中小帯40を中心線として
左右対称に各1個が歯列弓上の位置に植付けられてい
る。
【0016】一方、上顎側の義歯は図示しないが下顎側
の人工歯と略上下対称の位置に同様の人工歯を有してい
る。なお、下顎の義歯における各人工歯の配列は図1の
上顎側と上下対称の位置関係であることより、図1の義
歯に上顎側の対応する人工歯の位置をカッコの数字にて
示す。すなわち、顔面中央から口奥方向へ順に人工歯で
ある中切歯11,11及び側切歯12,12犬歯13,13、連結臼
歯体14,14及び最後分割臼歯15,15が上顎側の正中小帯
を中心線とした歯列弓上の位置にて左右対称に各1本づ
つ義歯床植えに植付けられている。図2に示すように、
上顎側の連結臼歯体14は、第一小臼歯14a ,第二小臼歯
14b 及び第一大臼歯14c の各側面が連続することにより
一体構造を有している。
【0017】そして本例の義歯における人工歯の植え付
け位置は後述の方法により装着者の残存歯肉部の一番高
い部位に上下顎の人工歯のかみ合わせの際の力がかかる
位置とされている。
【0018】まず最初に前記の上下顎の連結臼歯体14及
び4の構成について図2及び図3に基づき説明する。本
例の上顎及び下顎の連結臼歯体14及び4は、図1に示す
ように、犬歯13又は3の隣りの三本の臼歯を連続させて
一体化した構造を有している。この連結臼歯体14及び4
の臼面の全横長は21mmであり、縦幅は各7mm及び8mmで
ある。そして前記三本の臼歯の各臼面の横長は臼歯14a
及び4aが5mm臼歯14b 及び4bが6mmであり臼歯14c 及び
4cが10mmである。前記三本の臼歯の臼面以外及び側面が
連続している点以外の外形状は解剖学上の各々の臼歯と
ほぼ同様である。
【0019】しかし上下顎の連結臼歯体14及び4の臼面
は解剖学的形態とは大きく異なっている。すなわち上顎
側の連結臼歯体14の歯面は、横長手方向の歯面端の位置
において、短半径(歯面の縦幅方向)3mm、高さ(歯面
に対し垂直方向)1mmの楕円柱形状であるかみ合わせ部
6a,6b,6c,6cの計四個が一列に並んで設立されてい
る。そしてこの紙合わせ部6a,6b,6cは義歯装着時に
は、舌側に一列に位置づけられる。さらに詳しくは口内
の一番奥に位置する第一大臼歯14c の歯面上には奥から
長半径4mm及び3mmの楕円柱である2個のかみ合わせ部
6c,6cが設立されている。そしてその隣りの臼歯14b 及
び14a の歯面上には長半径4mmの楕円柱であるかみ合わ
せ部6b及び6aが各々1個ずつ設立されている。そして前
記かみ合わせ部6a,6b,6c,6c以外の臼面は全て平坦で
ある平坦面部7とされている。
【0020】一方、下顎の連結臼歯体4の臼面はその全
臼面が平坦である水平部8とされている。
【0021】次に、この上下顎の連結臼歯体14及び4の
義歯床50への植付け状態及びその作動状態について図4
に基づき説明する。下顎の連結臼歯体4はその水平部8
が義歯装着時に略水平とされる様に義歯床50に植付けら
れている。一方、上顎の連結臼歯体14は舌側に四個のか
み合わせ部6a,6b,6c,6cが垂直方向に位置(図2参
照)し、ほほ側に平坦部7が位置する様に義歯床50に植
付けられる。
【0022】図4に示すように、上下顎の連結臼歯体14
及び4を作動させる場合、上顎の連結臼歯体14のかみ合
わせ部6a,6b,6c,6cが下顎の連結臼歯体4の水平部8
とかみ合わせられ、このかみ合わせ部6a,6b,6c,6cが
水平部8上を顔面の前後方向に約1mm移動することによ
り、水平部8上にて食物をすりつぶすことができる。こ
の際平坦部4は水平部8とは接触しない様に平坦部4は
形成され、かつ連結臼歯体4及び14は義歯床50に植付け
られている。
【0023】本例の連結臼歯体4及び14によると下顎の
連結臼歯体4は歯面が全て平坦な水平部8と上顎の連結
臼歯体14が有する小面積のかみ合わせ部6a,6b,6c,6c
とのすり合わせによって食物をすりつぶすので、患者特
有のかみ合わせのくせがある場合にも容易に食物をすり
つぶすことができる。すなわち安定した咬合位を得易
い。そして本例では舌側にかみ合わせ部6a,6b,6c,6c
が位置しているのでかみ合わせの際に義歯床50にかかる
力によって義歯床50が破損される様な方向に力がかかる
ことが防止されうる。
【0024】さらに患者が上下顎の連結臼歯体14,4に
よってかみ切る作業も行ないたいと希望する場合には、
患者のかみ合わせが安定した時点で図5に示す様に下顎
の連結臼歯体4の水平部8上に光重合硬質レジン16を少
量置く。次に患者に上下顎の連結臼歯体14、4をかみ合
わせた状態で下顎を左右及び顔前後方向に動かしてもら
う。これによって上顎のかみ合わせ部6a,6b,6c,6cが
水平部8上のレジンを押し動かして水平部8上にこのレ
ジンによる微小凹部17を形成する。次にこの斜面に可視
光線及び/又は紫外線を照射することにより硬化させる
と水平部8と各かみ合わせ部6a,6b,6c,6cとがかみ合
う各位置に4個の各微小凹部17が構築される。この微小
凹部17とかみ合わせ部6a,6b,6c,6cとのかみ合わせに
よって食物を切断することができる。なお光重合硬質レ
ジン16の量は患者の下顎の動きの大小にも左右される
が、足りなければさらに補うことができるし、多すぎる
場合には歯面よりはみ出すのでこのはみ出した分を除去
すればよい。さらにより硬い食物を切断したい場合に
は、通常の方法により斜面17を有する下顎の連結臼歯体
4の臼面の型をとりその臼面上に金属層をかぶせる。な
お本例の連結臼歯体4,14によると三本の臼歯がその全
ての臼面を水平面とした連結体とされていることから義
歯床へ植付ける場合にこの三本の臼歯の歯面に段差が生
じるという不都合が容易に防止されうる。さらに三本の
臼歯が一体化しているので人工歯を作る労力が軽減され
る。
【0025】次に、本例の総義歯に使用されている上下
顎の前歯(中切歯11,1側切歯2,12及び犬歯13,3)
の構成について図6に基づき説明する。なお、側切歯
2,12については図示しないが、中切歯1,11と同様の
構成を有しており、その大きさが解剖学上と同様に中切
歯11と比べて小さいのみである。下顎の前歯(中切歯
1,側切歯2及び犬歯3)の構成は従来の人工歯と同様
の解剖学的形状を有し、その義歯床50への植付け方も従
来と同様である。一方、上顎の前歯(中切歯11,側切歯
12及び犬歯13)はその大きさ及び義歯A装着時における
顔正面方向からの外観形状については解剖学的形状を有
しており、従来の人工歯と同様である。しかし、その義
歯A装着時における舌側面形状は以下に詳述する様に解
剖学的形状とは大きく異なっている。
【0026】本例の上顎側の中切歯11及び犬歯13の舌側
面形状は図6(B)及び(D)に各々示される様に前歯
先端20から約3mm上方までは略解剖学的前歯形状と同様
の形状であり、板状の板状部21とされる。そしてこの板
状部21に連続して垂直に三角形状の水平面であるトライ
アングルプラットフォーム22が設立されている。このト
ライアングルプラットフォーム22より上方(装着時の歯
肉方向)にはトライアングルプラットフォーム22を底面
とする三角柱形状の三角柱部23が設けられ、この部分は
板状部21よりも肉厚とされている。この三角柱部23より
上方に連続する義歯床50に植付けられる部分は先の鋭っ
た形状であり、板状部21と同じ程度の厚さを有する植付
け部24とされている。
【0027】さらに詳しくは、中切歯11及び犬歯13は横
幅は両者共8mm,縦帳は各11.5mm及び12mmであり、その
トライアングルプラットフォーム22は両者共に底辺25は
8mm,高さ2mmの二等辺三角形状であり、その頂点26は
底辺よりも舌側内部に位置している。
【0028】次に、本例の上下顎の前歯の義歯床50への
植付け状態及びその作動について説明する。上顎の前歯
(中切歯11,側切歯12及び犬歯13)はその三個のトライ
アングルプラットフォーム22が略同一平面上に位置する
様に義歯床50へ植付けられている。本例の前歯を作動さ
せる場合には図6(A)及び(C)に示される様に下顎
の前歯(中切歯1,側切歯2及び犬歯3)の上先端がト
ライアングルプラットフォーム22の底辺25とかみ合わさ
れることにより、うどん等の柔らかい物がかみ切られ
る。この際、下顎の前歯の先端20は上顎の前歯の板状部
21により支持されるのでかみ合わせ位置が安定し、かつ
食物に力がかかり易い。従って本例の前歯によると、従
来の人工歯に比べて容易にかみ切ることができ、さらに
咬断力も向上され得る。
【0029】本例の上顎の前歯によるとトライアングル
プラットフォーム22は三角形状なので、これが三個同一
平面上に位置づけられても各平面間に間隙が生じている
のでサ行等の発声の障害は生じない。そして義歯Aの装
着時におけるまた顔正面からの外観は自然の歯と同様で
あるので美観上も優れている。
【0030】次に、上下顎の最後分割臼歯15,5の構成
について図7に基づき説明する。本例の最後分割臼歯1
5,5の臼面以外の形状は従来の解剖学的形状の人工歯
と同様である。しかしその臼面はすべて平坦であり、そ
の一部分がスロープを有する形状とされている。
【0031】すなわち上下顎の最後分割臼歯5及び15の
臼面の略中心を通る臼面の縦幅及び横幅に各々平行な線
によって四区分した場合にその縦に連続した二区分がス
ロープ部5a及び15a (図7中、斜線部分で示されてい
る)とされ、その他の臼面は全て平坦部5b及び15b とさ
れている。
【0032】この平坦部5b及び15b は、義歯A装着時に
おいて水平となる様に義歯床50に植付けられ、この時、
スロープ部5a及び15a は図8に示す様に平坦部5b及び15
b から各々上方向及び下方向に15度の角度を有してい
る。そしてスロープ部5aはほほ側に存在する様に、一
方、スロープ部15b は舌側に存在する様に位置づけられ
ている。そして上下顎の最後分割臼歯15,5は図9に示
す様に自然に口を閉じた咬合状態においてはその両臼面
はかみ合わせられず、0.5mm 程の間隔が生じる様な上下
位置に義歯床50に植付けられている。
【0033】次に、上下顎の最後分割臼歯15,5の作動
状態について図9及び図10に基づき説明する。自然に口
を閉じた咬合状態においては本例の総義歯は左右におい
て上下顎の連結臼歯体14,4がかみ合わされることによ
ってその義歯床50の残存歯肉9への装着性、すなわち義
歯の安定性は保たれている。次に、この上下顎の連結臼
歯体14,4がかみ合わさない状態となった時、例えば下
顎を動かして左側の下顎の犬歯3を上顎の犬歯13よりも
より顔前方へ移動させ、左右に移動させてかみ合わせた
場合、総義歯の義歯床50の左側前方に片寄った力が加重
される。この時、右側の上下顎の最後分割臼歯15,5の
平坦部15b 及び5bが図10に示される様にかみ合わせら
れ、一方、左側の最後分割臼歯15,5の臼面間はさらに
離れる。この右側の上下顎の最後分割臼歯15,5のかみ
合わせにより、総義歯の安定性が保たれうる。
【0034】そして上顎の犬歯13は美観上、通常の前歯
と同様にその先端が根元よりもより顔前方向に位置する
様な角度を有して義歯床50に植付けられている。従って
前記如くに下顎の犬歯3を上顎の犬歯13よりも顔前方へ
移動させる場合には下顎の動きはこの上顎の犬歯13の有
する角度に対応した動きとなる。従ってスロープ部5a及
び15a が平坦部5b及び15b から各々上方向及び下方向に
15度の角度を有しており、この角度が前記した下顎の動
きの角度と対応した適切な角度であることから、上下顎
の最後分割臼歯15,5の咬み合わせにおいて、平坦部15
b 及び5bがかみ合わさり、上顎の臼歯5の歯面の舌側に
存在するスロープ部15a は下顎の最後分割臼歯5の平坦
部5bの端辺と咬合し、下顎の最後分割臼歯5のほほ側に
存在するスロープ部5aは上顎の最後分割臼歯15の平坦部
15b の端辺と咬合する。従ってスロープ部15a 及び5aは
ストッパーの役割を果たし、上下顎の最後分割臼歯15,
5のかみ合わせはより安定化されうる。従って総義歯の
安定性がより良好に保たれる。また、前記とは左右反対
の動きにより、総義歯の前方右側に片寄った力が加重さ
れた場合には左側の上下顎の最後分割臼歯15,5が前記
と同様にかみ合わせられることにより、総義歯の安定性
は保たれうる。すなわち、総義歯の義歯床50が残存歯肉
からはずれて浮く状態が防止されうる。
【0035】なお本例の人工歯はその上下顎の人工歯の
かみ合わせの際に生じる力が患者の残存歯肉9の一番高
い位置10に略かかる位置に義歯床50に植付けられてい
る。従って残存歯肉のやせを防止することができる。
【0036】また、本例の上下顎の前歯(中切歯1,11
及び側切歯2,12及び犬歯3,13)のみを部分義歯とし
て使用しても良く、この場合にも従来の人工歯よりも優
れた咬断力を得ることができる。また自分の下顎の前歯
を有している患者に対して上顎の前歯のみ本例の人工歯
を使用しても良い。そして本例の上下顎の連結臼歯体1
4,4の左又は右側又は左右両側のみを部分義歯として
使用しても良く、この場合にも従来と比べて咬合位が得
やすい義歯が提供される。また側面が連続していない請
求項1に記載の上下顎の臼歯用の人工歯の1本以上を部
分義歯として使用してもよくこの場合にも従来よりもの
咬合位が得易い。また側面が連続していない請求項1に
記載の1本の人工歯であっても、咬合位を得た後で前記
の方法で平坦な歯面上に微小凹部17を形成し、よりかみ
切り易くするができる。
【0037】次に、本例の義歯Aの作成に用いるに適し
た本例の計測器具30について図11に基づき説明する。本
例の計測器具30は患者の口内に挿入可能な大きさの、目
盛付きの透明板よりなる。本例では縦8cm,横7cm及び
厚さ4mmの長方形板状の合成樹脂製の透明板に歯列弓の
形状に基づく前端が頂部で左右後方に広がる基準となる
楕円弧線35と、この楕円弧線35の頂部より前後方向にた
て向きの中心線36が描かれ、かつ前記楕円弧線36の頂部
より後方に所定間隔毎によこ向きのよこ線33が描かれ、
かつ前記中心線36の左右には所定間隔毎にたて向きのた
て線37が描かれ、前記よこ線33と前記たて線37と前記中
心線36の交差によるます目の目盛がたてよこに設けられ
ている。すなわち、図11に示すように、透明板の横辺31
の後端部分に目盛が印刷された目盛部32を有し、この目
盛部32より上部の面上にはます目が印刷されたます目の
目盛34が印刷された楕円弧線35まで設けられている。
【0038】前記目盛部32は最小一目盛が1mmにされて
いる。この目盛部32を有する横辺31から5mm上には横辺
31に平行な各よこ線33が印刷されている。前記ます目の
目盛34はこの各よこ線33に対し、中心線36に平行な各た
て線37を付し、5mm×5mmのます目が形成されている。
前記楕円弧線35は中心線36の横辺31から3.5cm 上方の点
を楕円の中心36A とする長径3.5cm 及び短径3cmの楕円
周の上半分の線部よりなる。
【0039】本例の計測器具30の使用方法を次に説明す
る。総義歯Aを作成する患者の口内に本例の計測器具30
を挿入する。計測器具30は目盛部32側より口内に挿入
し、中心線36を上顎側又は下顎側の正中小帯40と一致さ
せ、楕円弧線35を歯列弓に合わせる様にして残存歯肉上
に当てる。この時計測器具30は透明なので各歯が存在し
た位置の残存歯肉の一番高い位置が透けて直視し得るの
でこの位置を直接計測器具30に書き入れる。さらに患者
の歯列弓も計測器具30に直接書き入れても良い。
【0040】義歯Aを作成する際には義歯床50に残存歯
肉の一番高い位置及び/又は歯列弓が書き込まれた計測
器具30を直接当てることにより、容易にかつ正確に各人
工歯の植付け位置を決定しうる。すなわち、上下顎の人
工歯のかみ合わせにより生じる力が残存歯肉の一番高い
位置にかかる様に義歯床50に人工歯を植付ける作業が容
易とされる。
【0041】また、本例の計測器具30には平均的な健康
な歯列弓の大きさ及び形状である楕円弧線35が印刷され
ているので、この楕円弧線35を患者個有の歯列弓に沿わ
せて観察することにより、その左右の非対称性や大きさ
を直接診断できる。さらに本例の計測器具30はます目の
目盛34及び目盛部32を有しているので各患者に個有の歯
列弓の大きさや左右対称からのずれの大きさを数量的に
計測することも容易とされ、歯の大きさも容易に決定で
きる。
【0042】なお本例の計測器具30は一部又は全部の自
分の歯を有している患者に使用して歯の健康状態及び歯
の大きさを調べることもできる。すなわち、歯面に本例
の計測器具30を当てた場合計測器具の水平位置からずれ
が大きい程、歯の健康が損なわれていることが診断でき
る。
【0043】また、この計測器具30は患者の口腔内より
採取された臨床石膏模型に当てて義歯の咬合面の形状、
人工歯の各寸法等の義歯作成に必要なデーターを得るこ
ともでき、その際にも目盛部32,ます目の目盛34楕円弧
線35が印刷されているので上記データを得易いという利
点がある。
【0044】
【発明の効果】請求項1又は2に記載の人工歯によると
従来よりも咬合位の得易い義歯を得ることができる。請
求項2に記載の人工歯によるとさらに一体化しているの
で、人工歯の作成が容易とされ、義歯床への植付けも容
易とされる。請求項3に記載の義歯によると従来よりも
咬合位の得易い義歯とされる。請求項4に記載の人工歯
によると従来よりも優れた咬断力を有する義歯を得るこ
とができる。請求項5に記載の義歯によると従来よりも
優れた咬断力を有する義歯とされる。請求項6に記載の
人工歯によると従来よりも安定性に優れた義歯を得るこ
とができる。請求項7に記載の義歯によると従来よりも
安定性に優れた義歯とされる。請求項8に記載の総義歯
によると従来よりも咬合位が得易く、前歯での咬断力に
より優れ、かつ従来よりも安定性の良い総義歯とされ
る。請求項9に記載の義歯又は総義歯の製造方法による
とより咬断力に優れた臼歯を有する義歯又は総義歯とさ
れる。請求項10又は11に記載の歯科用の計測器具による
と、義歯作成時に必要なデーターを得ることが容易にで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本例の下顎部の義歯全体説明図である。
【図2】(A)は本例の上顎の連結臼歯部の臼面の平面
図であり、(B)は上顎連結臼歯部の全体斜視図であ
る。
【図3】(A)は本例の下顎の連結臼歯部の臼面の平面
図であり、(B)は下顎連結臼歯部の全体斜視図であ
る。
【図4】本例の上下顎の連結臼歯部の咬合状態の説明図
である。
【図5】本例の下顎の連結臼歯部の臼面上に微小凹部を
形成する場合の説明図である。
【図6】(A)は本例の上下顎の中切歯の作動状態説明
図、(B)は本例の上顎の中切歯の舌側面正面図、
(C)は本例の上下顎の犬歯の作動状態説明図、(D)
は本例の上顎の犬歯の舌側面正面図である。
【図7】(A)は本例の上顎の最後分割臼歯の臼面を平
面視した図、(B)は本例の下顎の最後分割臼歯の臼面
を平面視した図である。
【図8】本例の上下顎の最後分割臼歯の植付け状態説明
図である。
【図9】自然な咬合状態における最後分割臼歯の位置説
明図である。
【図10】最後分割臼歯の作用説明図である。
【図11】本例の計測器具の斜視図である。
【図12】従来の上下顎の人工歯の咬合状態説明図であ
る。
【符号の説明】
1 下顎側の中切歯 2 下顎側の側切歯 3 下顎側の犬歯 4 下顎側の連結臼歯体 5 下顎側の最後分割臼歯 6a,6b,6c かみ合わせ部 7 平坦面部 8 水平部 11 上顎側の中切歯 13 上顎側の犬歯 14 上顎側の連結臼歯体 15 上顎側の最後分割臼歯 15a 平坦部 15b スロープ部 16 光重合硬質レジン 17 微小凹部 22 トライアングルプラットフォーム 30 計測器具 32 目盛部 34 ます目の目盛 35 楕円弧線 36 中心線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61C 13/08 Z 7108−4C 19/04 A61C 19/04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上顎又は下顎の内の一方の臼歯の臼面が
    平坦であり、かつ他方の臼歯の臼面には小突設部が設立
    されていることを特徴とする上下顎の第一小臼歯又は上
    下顎の第二小臼歯又は上下顎の第一大臼歯の人工歯。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の隣接する第一小臼歯,
    第二小臼歯及び第一大臼歯用の人工歯の側面が連続する
    ことにより一体化されていることを特徴とする上下顎の
    第一小臼歯,第二小臼歯及び第一大臼歯の人工歯。
  3. 【請求項3】 平坦な臼面が義歯装着時にほぼ水平方向
    とされる位置にかつ、小突設部はほぼ垂直方向とされる
    位置に請求項1又は2に記載の人工歯が義歯床へ植付け
    られていることを特徴とする義歯。
  4. 【請求項4】 上顎の中切歯又は側切歯又は犬歯の人工
    歯であって、先端部分は一定長さ及び一定厚さの板状体
    であり、この板状体の一方の面は顔正前から見た前歯の
    解剖学的形状を有し、他方の面においてはこの板状体に
    連続して平面部が突設され、この平面部と板状体との連
    続部分は辺とされ、さらにこの平面部の形状は中切歯,
    側切歯及び犬歯の前記平面部が同一平面とされる様に配
    置された場合に互いに隣り合う平面間には間隔が存在す
    る形状であることを特徴とする上顎の中切歯又は側切歯
    又は犬歯の人工歯。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の人工歯を義歯床に植付
    けた義歯であって、平面部は舌側に位置する様に植付け
    られ、前記辺の位置において下顎の人工歯の先端が咬合
    する様に植付けられたことを特徴とする義歯。
  6. 【請求項6】 上下顎の臼歯の臼面は平坦面の部分と、
    この平坦面から13度以上16度以下の角度を有する歯面端
    に沿って設けられるスロープ面とを有することを特徴と
    する上下顎の第二大臼歯の人工歯。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の義歯の義歯床にさらに
    請求項6に記載の人工歯を植付けた義歯であって、請求
    項6に記載の人工歯は平坦面がほぼ水平位置とされ、か
    つ上顎の臼歯はスロープ面を舌側に有し、下顎の臼歯は
    スロープ面をほほ側に有している様に上下顎の人工歯が
    義歯床に植付けられていること、及び自然に口を閉じた
    咬合位では上下顎の人工歯の歯面は接触しない上下位置
    に義歯床へ植付けられていること及び義歯床の前方の左
    右の一方に片寄った力が加重される場合にその反対側の
    上下顎の人工歯の平面部同志がかみ合わさる上下位置に
    義歯床へ植付けられていることを特徴とする義歯。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の義歯の義歯床にさらに
    請求項2に記載の人工歯がその平坦な臼面が義歯装着時
    にほぼ水平方向とされる様にかつ小突設部はほぼ垂直方
    向とされる様にかつ請求項6に記載の上顎の人工歯の平
    面部は同一平面とされる様に植付けられていることを特
    徴とする総義歯。
  9. 【請求項9】 請求項3又は8に記載の義歯の平坦な歯
    面上に光重合硬化レジンを置く行程と、上下顎の臼歯を
    実際の咬合位置に置くことにより小突設部をこのレジン
    に接触させた状態において、実際の下顎の運動と同様の
    動きにより下顎の臼歯を移動させる行程と、この移動に
    より平坦な歯面上にレジンによって形成された微小凹部
    に可視光線及び/又は紫外線を照射して硬化させる行程
    とを有する義歯又は総義歯の製造方法。
  10. 【請求項10】 透明板よりなり歯列弓の形状に基づく
    楕円弧線と、たてよこの各線による目盛が設けられてな
    ることを特徴とした義歯作成等用の計測器具。
  11. 【請求項11】 透明板よりなり歯列弓の形状に基づく
    前端が頂部で左右後方に広がる基準となる楕円弧線と、
    この楕円弧線の頂部より前後方向にたて向きの中心線が
    描かれ、かつ前記楕円弧線の頂部より後方に所定間隔毎
    によこ向きのよこ線が描かれ、かつ前記中心線の左右に
    は所定間隔毎にたて向きのたて線が描かれ、前記よこ線
    と前記たて線と前記中心線の交差による目盛がたてよこ
    に設けられてなることを特徴とした義歯作成等用の計測
    器具。
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