JPH0767673B2 - ロボットの作業計画装置 - Google Patents

ロボットの作業計画装置

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JPH0767673B2
JPH0767673B2 JP26198191A JP26198191A JPH0767673B2 JP H0767673 B2 JPH0767673 B2 JP H0767673B2 JP 26198191 A JP26198191 A JP 26198191A JP 26198191 A JP26198191 A JP 26198191A JP H0767673 B2 JPH0767673 B2 JP H0767673B2
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grasp
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Sanyo Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】各種の三次元環境におかれた移動
対象物のロボットによる把握、移動の作業計画を行うロ
ボットの作業計画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、移動対象物の初期状態、目標
状態、組み立て等の最終目標状態から、この対象物の把
握、移動、載置(ピックアンドプレース)を行うロボッ
トの行動計画を自動的に決定するロボットの作業計画装
置が知られている。
【0003】このロボットの作業計画装置における作業
計画では、初期状態にある対象物を把握し、目標状態の
姿勢で載置する作業を実現するために、対象物をどのよ
うにして把握するかについての把握計画が必要となる。
【0004】そこで、本発明者等は、第8回日本ロボッ
ト学会学術講演会(平成2年11月)において、把握計
画の1手法についての提案をした。この把握計画法にお
いては、まず対象物の形状から、予め対象物の把握位置
の候補を与える。これは、通常の場合人間が前もって代
表的な点を特定しておくことによって行っている。そし
て、この予め与えた把握位置の候補について、その近傍
の空間記述を作成し、ピックアンドプレース作業におい
て、ロボットのハンドが動作し易いような障害の少ない
空間を選択し、把握計画を決定している。この方法によ
れば、ロボットハンド複数の把握位置候補の中から、最
適なものを自動的に選択することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来例に
おいては、対象物の形態のみから、予め把握位置の候補
を決定している。しかし、現実の把握計画においては、
環境の状態が変化すれば、それに伴って実現できる把握
位置は変化する。このため、予め決定した把握位置が、
全て実現不可能となることもあり、その場合には把握計
画が失敗するという問題点があった。特に、作業計画の
中には、対象物、ハンドの形状、回りの障害物の状態、
ロボットの可動範囲などのために、1回のピックアンド
プレースでは作業を実現できず、複数回のピックアンド
プレースによりこれを実現する場合がある。このような
場合には、各載置作業毎にハンドと対象物の環境が変化
し、予め与えた把握位置が不適切となる可能性が更に高
くなるという課題があった。本発明は、上記課題を解決
するためになされたものであり、対象物の初期状態、目
標状態、回りの障害物の状態、ハンドの形状等からハン
ドの動作し易さを評価し、適切なハンドの把握位置姿勢
を計画することができるロボットの作業計画装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るロボットの
作業計画装置は、対象物の初期状態及び目標状態とこれ
ら初期状態及び目標状態における周辺の環境状態と、ロ
ボットのハンドの幾何学形状に基づいて対象物を把握及
び載置可能な把握候補を算出する把握候補算出手段と、
この把握候補算出手段によって算出された把握候補の把
握位置を中心とした把握位置近傍の空間を把握位置を頂
点とする所定の大きさの空間錐に分割すると共に、この
空間錐から周囲の物体と干渉しない開放空間錐を選択す
る開放空間錐選択手段と、得られた開放空間錐のそれぞ
れについて周囲物体と干渉する空間錐である非開放空間
錐からの距離(距離変換値)を求める距離変換手段と、
この距離変換手段によって得られた距離変換値に基づい
て把握候補の中から把握位置姿勢を選択する把握選択手
段とを有することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明に係るロボットの作業計画装置は、上述
のような構成を有しており、初期状態、目標状態におけ
る把握対象物の周辺環境により、適した把握位置姿勢を
計画することができる。従って、最適な把握位置を決定
することができ、最適な作業計画を行うことができる。
特に、複数回のピックアンドプレースを行う作業計画に
おいては、各載置における環境によって柔軟にハンドの
動き易い把握位置や姿勢を計画でき、効果的な持ち替え
把握計画を実現することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
いて説明する。
【0009】全体構成 図1は、本実施例に係るロボットの作業計画装置の全体
構成を示すブロック図である。図において、環境の三次
元モデル1には、対象物の形状、初期状態及び目標状態
における対象物の位置及び姿勢、周辺障害物の状態等を
示す周辺環境の形状、それらの位置及び姿勢、ロボット
及びハンドの形状、可動範囲等が記述されている。そし
て、この三次元モデル1のデータを利用して、各種の演
算を行う作業計画を作成するわけであるが、本実施例に
おいては、対象物の回転対称性を算出する回転対称性算
出手段2、対象物をテーブル上に安定に載置可能な状態
を求める安定姿勢算出手段3を有している。そして、こ
れら回転対称性算出手段2及び安定姿勢算出手段3の解
析によって得られたデータが、環境の三次元モデル1に
フィードバックされ、これによって作業計画のためのデ
ータが作成される。環境の三次元モデル1には、持ち替
え把握計画手段4が接続されており、この持ち替え把握
計画手段4により、持ち替え把握作業を計画する。すな
わち、初期状態から最終目標状態への状態遷移系列を状
態間の遷移可能性を調べつつ状態空間内を検索すること
により計画する。状態間の遷移可能性は、持ち替え把握
計画手段4の内部にある把握計画手段5を用いて行な
う。把握計画手段5は、対象物の形状、ピック時の回り
の環境、プレース時の回りの環境及びハンドの形状から
ハンドが対象物を載置可能な把握候補を算出する把握候
補算出手段6と、把握位置近傍の空間を測池ドームによ
りは把握位置を頂点とする所定の大きさの空間錐に分割
すると共に、空間錐からの周囲の物体と干渉しない開放
空間錐を選択する開放空間錐選択手段7と、得られた開
放空間錐のそれぞれについて周囲物体と干渉する空間錐
である非開放空間錐からの距離(距離変換値)を求める
距離変換手段8及びこの距離変換値とロボットの関節角
やアームに対する障害物の影響などを考慮して把握候補
から適切な載置把握位置姿勢を選択する把握選択手段9
を有している。そして、これらの解析によって得られた
データを利用して、把握計画手段5が、ハンドが動き易
く動作経路が計画し易いような載置のための把握を計画
することによって、対象物の状態間の遷移可能性を判別
する。
【0010】環境の三次元モデル1には、さらに持ち替
え場所決定手段10が接続されており、持ち替えが必要
な場合にはこの持ち替え場所決定手段10により持ち替
え場所を決定する。
【0011】さらに、環境の三次元モデル1には、動作
経路作成手段11が接続されており、環境の三次元モデ
ルとロボットの形状などのデータから、計画した各把握
間を結ぶロボットの動作経路を計画する。
【0012】次に、図2に本実施例に係るロボットの作
業計画装置における動作の全体フローチャートを示す。
【0013】まず、初期状態、目標状態、周辺環境など
のデータから環境の三次元モデル1を作成する(S
1)。次に、この三次元モデル1の中の対象物の形状か
ら、回転対称性算出手段2による回転対称性算出及び安
定姿勢算出手段3による対象物の安定姿勢算出を行い
(S2)、この結果を環境の三次元モデル1に記述す
る。
【0014】そして、持ち替え把握計画手段4が、載置
把握計画を行いながら、状態空間探索を行い、持ち替え
把握計画を作成する(S3)。
【0015】次に、持ち替え場所決定手段9が、持ち替
え把握計画に従って持ち替え場所を決定する(S4)。
最後に、動作経路作成手段10が、持ち替え把握計画と
持ち替え場所の両方から把握のためのハンド位置及び姿
勢を結ぶ動作経路を計画する(S5)。
【0016】次に、上述の各ステップ(S1〜S5)の
内容について、順に説明する。
【0017】環境の三次元モデル作成(S1) 作業計画を行う場合、個々の対象物の形状、位置や作業
環境内にある物体の幾何学的形状等は予め決定されてお
り、これらの位置と姿勢をデータとして入力する。この
入力は、キーボードから人間が入力しても良いし、視覚
システムにより自動的に取り込んでも良い。これによっ
て、初期状態及び最終目標状態についての空間的な三次
元データが環境の三次元モデル1内に記述される。
【0018】回転対称性算出(S2) 対象物の形状によっては、把握位置、姿勢が異なってい
ても、実質的に同値の場合がある。例えば、対象物が左
右対称であれば、右側から把握した場合と左側から把握
した場合が実質的に同値の場合がある。このような場合
に、これらを別個のものと認識すると、余計な持ち替え
が必要となったりし、計画が不必要に複雑になる。そこ
で、回転対称性算出手段2が所定の演算を行うことで、
対象物の形状から回転対称性を認識しておく。
【0019】安定姿勢算出(S2) 作業計画を行う場合には、対称物を水平なテーブル上に
置かなければならない。そこで、安定姿勢算出手段3
が、対象物の形状から対象物をテーブル上に載置可能な
安定姿勢を算出する。具体的には、対称物を包む凸包を
考え、対象物の重心から下ろした垂線が凸包の面内にあ
れば安定姿勢を判断することによって行う。
【0020】持ち替え把握計画(S3) ここでは、持ち替え計画の概要について説明し、その主
要な処理である「載置把握計画」について後で詳細に説
明する。
【0021】持ち替え把握計画では、まず持ち替え時に
対象物をテーブルのどこにどういう姿勢でおくかを決め
る必要がある。そして、対象物を初期位置から持ち替え
位置、次に持ち替え位置から目標位置へと載置把握計画
を行うこととなる。そして、持ち替えの回数によって
は、持ち替え位置から次の持ち替え位置への載置把握計
画も行わなければならない。
【0022】このような持ち替え問題を対象物の初期位
置から載置により対象物の状態を変化させて目標状態に
位置に至る状態遷移系列を作成する問題と考える。この
ようにすることにより、この問題は対象物の状態と、状
態間の遷移を実現する作用素と、を定義して、状態空間
探索法により解くことができる。
【0023】対象物の状態としては、初期状態と最終目
標状態及び持ち替えのためにテーブルに載置することの
できる無数の持ち替え状態がある。そして、この持ち替
え状態には、テーブル上に安定して載置することのでき
るN個の安定姿勢(b:bは1〜Nの整数)、テーブル
上の位置(x,y)、鉛直軸回りの回転角(θ)の4つ
のパラメータがある。
【0024】ここで、対象物の持ち替え状態として、こ
の4つのパラメータによる四次元空間を設定して直接全
探索を行うと、計算時間が膨大になってしまう。そこ
で、状態遷移系作成の過程で行う把握姿勢の計画にお
いては、持ち替え場所の計画の解が求まり易いように計
画を行い、その後持ち替え場所を決定することにより、
全体の計画を効率良く行う。すなわち、状態遷移系列作
成時には、対象物の持ち替え状態のパラメータとして、
安定姿勢のみを考慮して、持ち替え場所の位置(テーブ
ル上の位置x,yと鉛直軸軸回りの回転角θ)は確定し
ない。そこで、持ち替え状態では、アームや回りの障害
物を考慮せず、ハンドとテーブルのみから把握位置と姿
勢を決定することとなる。なお、この時の作用素は、載
置把握計画を行う把握計画手段5により行う。そして、
状態遷移系列が求まった後、持ち替え場所(テーブル上
の位置x,y,θ)を決定する。
【0025】持ち替え把握計画作成に利用する状態空間
探索は、次のようにして行う。すなわち、持ち替え把握
位置と姿勢の計画は、初期状態から載置把握計画による
状態遷移を繰り返して、目標状態に至る探索によって行
う。そして、載置把握計画による状態遷移は、把握計画
手段5によって行う。すなわち、この把握計画手段5に
よる載置計画が成功すれば、2つの状態間の遷移は可能
として、探索を進める。
【0026】なお、探索アルゴリズムは、A*アルゴリ
ズムを用いて行い、探索の評価関数は、載置作業の回数
とした。これによって、持ち替えが必要のない場合に
は、載置の回数が1回の載置把握計画が出力され、それ
以外の場合には持ち替え回数が最小になるような持ち替
え計画が出力されることとなる。
【0027】持ち替え場所の決定(S4) 持ち替えを行なう持ち替え計画を出力した場合には、テ
ーブル上の二次元空間を解析し、できるだけ回りの障害
物の影響を受けない広い場所を探す。さらに、アームの
可動範囲も考慮し、解のありそうな空間から優先的に持
ち替え場所の探索をする。これによって効率的に持ち替
え場所を求める。
【0028】動作経路作成(S5) 計画した載置把握系列に従い、既知の動作計画手法を利
用して、回りの障害物に干渉しない動作経路を作成す
る。
【0029】このようにして、作業計画全体が作成され
る。
【0030】載置把握計画 次に、上述の持ち替え把握計画の主要な工程である載置
把握計画について説明する。この載置把握計画のフロー
チャートを図3に示す。
【0031】まず、把握候補算出手段6によって、載置
することが可能なハンドの把握位置、姿勢の候補を作成
する(S11)。
【0032】次に、把握候補の把握位置を中心として、
開放空間錐選択手段7により、測地ドームを作成し、周
囲物体との干渉を調べ開放空間錐を選択する(S1
2)。さらに距離変換手段8により、開放空間錐の分布
状況を距離変換により解析し、把握候補にハンドの動き
易さ(空間の広さ)に関する評価値(距離変換値)を与
える(S13)。
【0033】そして、把握選択手段9により、この距離
変換値とロボットの関節角やアームの障害物などの状態
等を考慮して、把握候補の中から適切な載置把握位置姿
勢を選択する(S14)。
【0034】載置把握候補算出(S11) ロボットの載置把握候補は次のようにして算出する。
【0035】まず、ハンドの指先が四角形であれば、図
4に示すように、ハンドの二つの指20に、把握のため
対象物と接触する領域として指先に内接する円(dis
k1)を設定する。そして、その2つのdisk1の中
心位置にハンドの原点Hを置く。次に把握時に障害物と
干渉しない領域として、Hを中心として指先に外接する
円(disk2)を設定する。本実施例で対象とする平
行2指ハンドは、図5(a)のように、指の先に対象物
と接触する円形の部分(disk)を有しているため、
disk1とdisk2とは、一致する。このハンドを
図5(b)のように直方体のハンド本体22と2本の指
20a,20bとに近似して利用する。
【0036】そして、対象物を安定に把握する条件を以
下のように設定する。
【0037】1.二つの指20a,20bの先端にある
disk1がそれぞれ、対象物の要素(面、辺、頂点)
と接触する。この二つの要素を把握要素のペアと呼ぶ。
【0038】2.対象物の面とは面接触、辺とは線接触
し、二つの接触の内少なくとも一つは面接触するものと
する。
【0039】この条件でハンドが対象物を把握する時に
は、図6に示すように、ハンド原点Hが、対象物の把握
要素のペアの中央に設定できる把握面(grippin
plane)内にあり、またハンドの姿勢はハンドの
y軸がその把握面の法線方向に平行になる。そのため、
一般に把握位置と姿勢を決定するには6つの自由度があ
るが、平行二指ハンドの場合には、この把握面内のハン
ド原点Hの位置(ハンドxz軸方向の2自由度)とハン
ドの姿勢(ハンドy軸回りの1自由度)の3自由度の空
間内で、ハンドが対象物や回りの障害物と干渉しない把
握位置と姿勢を求める問題になる。そして、載置把握計
画の場合には、ピック時とプレース時の両方とも回りの
障害物と干渉しない必要がある。
【0040】このような条件を満たす把握位置候補とそ
れを中心に放射状に設定分布する載置把握候補の算出の
フローチャートを図7に示す。そして、図8の対象物
が、図9のように置かれている時、図10(a)の把握
要素ペア(e1、e2)を把握する場合を例に詳しく説
明する。なお、この例では目標位置の対象物回りの障害
物は考慮していない。
【0041】[S21]まず、ハンドが対象物を把握す
る時にdisk1と接触する対象物の把握要素のペア
(面−面,面−辺,面−頂点)をすべて求める。
【0042】そして、S21によって求められたすべて
の把握要素のペアに対してS22からS28の処理を行
う。図10(a)に示すペアも求められるペアの1つで
ある。
【0043】[S22]把握要素のペアのみを考慮して
ハンドの二つのdisk1が同時に把握要素に接触でき
るHの領域(zone0)を求める。
【0044】すなわち、まず図10(b)に示すよう
に、e1、e2の把握面を求める。次に、e1、e2を
それぞれ把握面に投影し、その共通領域(図における
a)を求め、これをdisk1の半径だけ拡大し(図に
おけるb)、把握可能な領域を求める。これは、ハンド
の指先(disk1)が対象物に少しでもかかっていれ
ば把握可能と考えるからである。このとき、安全のため
には、disk1の半径を小さくすればよい。
【0045】[S23]次に、二つのdisk2が対象
物に干渉するか、或はハンドの本体から指先までの長さ
(指の長さ)のため、対象物と干渉して指先の把握する
部分(disk1)が届かないHの領域(zone1)
を求める。
【0046】すなわち、まず、把握面による拘束を受け
てハンドが移動及び指が開閉する時、指が掃引する空間
と対象物との共通部分(図11(a))を求め、これを
把握面に投影(図11(b)におけるa)し、disk
2の半径だけ拡大する(図11(b)におけるb)。
【0047】次に、把握面による拘束を受けてハンドが
移動する時、ハンド本体が掃引する空間と対象物との共
通部分(図12(a))を求め、これを把握面に投影
(図12(b))し、指の長さだけ縮小する。なお、例
では。この領域は存在しない。最後に、これらの領域を
足し合せる(図13(a))。
【0048】[S24]次に、二つのdisk2がピッ
ク時の回りの障害物と干渉するか、或は指の長さのため
ハンド本体がピック時の回りの障害物と干渉して届かな
いHの領域(zone2)を求める。すなわち、S23
と同様の方法を、ピック時の回りの障害物に対して行う
(図13(b))。
【0049】[S25]次に、二つのdisk2がプレ
ース時の回りの障害物と干渉するか、或は指の長さのた
めハンド本体がプレース時の回りの障害物と干渉して届
かないHの領域(zone3)を求める。即ち、S23
と同様の方法をプレース時の回りの障害物に対して行
う。なお、例ではこの処理は省略する。
【0050】[S26]次に、disk1が把握要素に
接触できる領域zone0から、対象物と干渉する領域
zone1、ピック時の回りの障害物と干渉する領域z
one2、及びプレース時の回りの障害物と干渉する領
域zone3を差し引いた領域(zone4)を求め
る。領域がなければ、その把握要素ペアは把握できな
い。
【0051】すなわち、図10(b)のbの領域から図
13(a)および(b)の領域を差し引く。その結果
は、図14(a)の領域であり、これが把握可能な把握
領域となる。
【0052】[S27]次に、S26で求めた領域につ
いて把握位置を選ぶ。把握位置の決定方法はいろいろ考
えるられるが、ここでは、まず格子状に設定した把握位
置の中から、把握領域内の最も内側にあるもの(周縁か
らの距離が最も大きいもの)を選ぶ。そして、この点か
ら所定距離離れた点を離散的に数点選ぶ(図14
(a))。
【0053】[S28]最後に、S27で選んだ把握位
置に対し実現可能な把握姿勢の範囲を求める。
【0054】すなわち、把握位置にハンドの原点Hを固
定してハンドy軸回りに一回転させた時、対象物や回り
の環境と干渉しない範囲を求める。すなわち、2つのハ
ンドの指と本体をそれぞれの把握面に投影した2d−f
inger、2d−bodyを求める。そして、2d−
fingerを把握位置に中心として把握面内で一回転
させた時、指の障害物を把握面に投影した領域と干渉し
ない範囲と、2d−bodyを把握位置を中心として把
握面内で一回転させた時、ハンド本体の障害物を把握面
に投影した領域と干渉しない範囲との積が求める。これ
によって、把握可能な範囲(図14(b))が求められ
る。図14(b)の扇形の要の部分を把握位置として孤
のない方向が可能な把握姿勢の範囲を示している。
【0055】なお、S21〜S23の処理は、対象物の
位置や姿勢や回りの障害物に依存せず、対象物とハンド
の幾何学形状のみから求まるため、把握計画を行う前に
実行しておくことができる。
【0056】開放空間錐の選択と距離変換(S12,S
13) 回りの障害物に関する把握時のハンドの動き易さの指標
を得るためには、ハンドからみた物体の占有しない空間
の広がりを知ることが重要である。そのため、把握位置
近傍の局所的な空間の広がりの様子を記述し、その構造
を解析する。空間の記述法として、以下の要件を満たす
ことを条件とした。
【0057】(1)ハンドの姿勢に関する情報が得易い
こと。
【0058】(2)ハンドに関する広さの指標を得るた
め、ハンドの占有する空間との一致度が高い単位で記述
できること。
【0059】(3)把握位置から見てすべての方向の空
間を一様に調べるため、把握位置を中心とした三次元空
間が全方向にわたり一様に記述できること。
【0060】これらの条件を満たす空間記述として、図
15に示すように、把握位置近傍の空間を各方向一様
に、三角錐に分割して記述する手法を提案する。通常、
平行二指ハンドは、上述の図5および6に示したよう
に、Z方向に縦長であるため、ハンドの占有する空間
は、ハンド姿勢方向の三角錐を中心とした複数の三角錐
の束と一致度が高い。
【0061】この記述は、測地ドームによって容易に記
述できる。測地ドームは、例えば正20面体の各面を4
個の小三角形に再分割することによって生成する。そし
て、これを把握位置を中心として作成することによっ
て、空間は把握位置に頂点を置き測地ドーム表面の三角
形を底面とする三角錐に分割される(図16)。
【0062】次に、回りの障害物とすべての三角錐との
干渉を調べ、把握位置を中心とした空間の記述を作成す
る。実際の計算では、各三角錐について、図17に示す
ように、把握位置から底面の重心を通るように伸ばした
半直線(中心軸)が、周囲の物体表面と最初に交わるま
での距離を求める。頂点からこの長さまでの三角錐の部
分が物体に占有されない空間であり、これを空間錐と呼
ぶことにする。空間錐のうち、基準長以上の長さを持つ
ものを開放空間錐と名付ける。ここでは、基準長を、ハ
ンドが存在でき、接近動作のための余裕を持たせて、ハ
ンド長×1.5とした。
【0063】この開放放射錐がどのように分布している
かを距離変換手段8を用いて調べることにより、把握位
置近傍の空間構造を知ることができる。即ち、把握位置
を中心として基準長の半径を持つ測地ドームの表面上に
ある開放空間錐の底面間で、非開放空間錐に対する距離
変換を行う。これによりすべての開放空間錐について最
も近傍の非開放空間錐までの距離(距離変換値)が得ら
れる(図18)。
【0064】一般に開放空間錐は束になって分布する
が、最も大きな距離変換値を持つ開放空間錐が局所的に
最も太い開放空間錐の束の中心となる。従って、この方
向が最も広い空間の存在する方向であり、回りの障害物
に関してハンドが動き易い姿勢を示している。開放空間
錐の例を図19(a)に示し、その中で、距離変換値の
最も大きい開放空間錐を図19(b)に示す。
【0065】載置把握候補の選択(S14) 求めた把握候補の把握位置近傍の空間を、上に述べた方
法により把握位置を頂点とした所定の大きさの空間錐に
分割しこの空間錐の中から周囲物体と干渉がない開放空
間錐を選択し、得られた開放空間錐のそれぞれについて
非開放空間錐からの距離(距離変換値)を求め、それを
基に把握候補の中から最もハンドが動き易いものを選択
する。この時、ハンドの動き易さは、各関節の可動範囲
やアームと障害物との干渉によっても影響を受ける。こ
れらのことを考慮して、図20に示すように、把握姿勢
候補の中から適したものを選択する。
【0066】[S31]まず、ピック時の回りの障害物
とプレース時の回りの障害物とを対象物座標系上に重ね
てその環境モデル内でS27で求めたすべての把握位置
候補において、その近傍の空間記述を作成しその構造を
解析する(S12,S13)。
【0067】[S32]すべての開放空間錐の中でその
頂点位置とその中心軸の方向が、把握候補の位置と姿勢
に対応するものを選び、その中で距離変換値が最も大き
な開放空間錐と位置姿勢が対応する把握候補を選ぶ。
【0068】[S33]次に、S32で選んだ把握候補
に対して、各関節角に余裕があり、かつ、その近傍でア
ームと障害物との干渉がないかを調べる。
【0069】[S34]最後に、S33が真なら成功、
偽なら、S32に戻り次の候補を選ぶ。次の候補は、既
に選ばれた候補から把握位置が一定距離あるいは把握姿
勢が一定角度以上離れたものを選ぶ。
【0070】回転対称性の利用方法 これまで述べてきた手法は、多面体の対象物に適用でき
るが、対象物に回転対称性がある場合には問題がある。
例えば、図21に示すピックアンドプレース把握計画で
は、ピック時の把握位置姿勢(図21(a))は、プレ
ース時には、図21(b)の把握位置姿勢になるが、図
21(b)の把握位置姿勢が障害物と干渉するため把握
計画に失敗し、持ち替えをすることになる。しかし、実
際には、回転対称性があるため、図21(a)の位置姿
勢でピックして、図21(c)の位置姿勢でプレースす
ることにより一回のピックアンドプレイスによって実現
可能である。これは、回転対称性を有する対象物の場合
には、対象物をピックしたハンドの位置姿勢に対してプ
レース時には複数の位置姿勢の可能性があるにもかかわ
らず、これを考慮していないためである。
【0071】そこで、変換を施してもその形状が変化し
ないような対象物の原点回りの回転変換行列(回転対称
行列)を利用して、ピック時の把握位置姿勢に対応する
複数のプレース時の把握位置姿勢を求めて、ピックアン
ドプレース把握計画を行うことにより、回転対称性を有
した対象物の場合でも、持ち替えを必要最小限に抑える
ことができる。具体的には、対象物毎に回転対称行列を
求め、先に示したS24(ピック)の領域(zone
2)とS25(プレース)の(zone3)領域との対
応をその対象物の回転変換行列から求めその対応毎にS
6以降の処理を行う。
【0072】持ち替えが必要な場合には、同一の占有空
間を持つ複数の位置姿勢をまとめて唯一の状態と見なす
ことにより、持ち替え状態の状態数を減らして探索空間
を小さくすることができる。これにより動作計画の効率
を上げることができる。
【0073】動作例 図8の物体が図22(1)に示すように置かれた状態を
図22(8)に示すように組み付ける作業の持ち替え動
作計画を本発明の手法により行った。
【0074】この例は、持ち替えを2回行わなければな
らない例であり、対象物は、図22(1、2)の状態か
ら図22(3、4)の状態と、図22(5、6)の状態
を経て図22(7、8)の状態へ遷移している。
【0075】本発明の装置によって作成された計画によ
れば、途中図22(2、3)、図22(4、5)及び、
図22(6、7)の3回の載置把握が計画されている。
これらは、すべて、ハンドが動き易いような把握位置姿
勢が選択されているのがわかる。また、特に図22
(7)では、把握位置の近くに障害物があるためこの障
害物を避けて回りの環境に適した把握を計画しているこ
とがわかる。
【0076】また、持ち替え場所は、図22(3、
4)、図22(5、6)ともに、回りの障害物を避けて
広い場所に決定されている。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るロボ
ットの作業計画装置によれば、環境の状況によって、適
した把握位置姿勢を計画する載置把握手段を有している
ため、各載置において環境によって柔軟にハンドの動き
易い把握位置や姿勢を計画できる持ち替え把握計画を実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロボットの作業計画装置の実施例
を示すブロック図。
【図2】本発明に係るロボットの作業計画装置の動作の
全体フローチャート。
【図3】本実施例に係る載置把握計画手段の動作フロー
チャート。
【図4】ハンド指先の近似例を示す図。
【図5】本実施例で対象とするハンドの図。
【図6】ハンドが対象物を把握する時の把握面の図。
【図7】本実施例に係る把握候補算出手段の動作フロー
チャート。
【図8】対象物の形状の例を示す図。
【図9】対象物の載置状態の例を示す図。
【図10】載置把握候補算出の例を説明する図。
【図11】載置把握候補算出の例を説明する図。
【図12】載置把握候補算出の例を説明する図。
【図13】載置把握候補算出の例を説明する図。
【図14】載置把握候補算出の例を説明する図。
【図15】把握位置近傍空間の記述の図。
【図16】測地ドームの図。
【図17】空間錐の距離値の図。
【図18】距離変換を説明する図。
【図19】開放空間錐の例を示す図。
【図20】把握位置姿勢選択動作を説明するフローチャ
ート。
【図21】回転対称性を有した物体の持ち替え状態の不
都合を説明する図。
【図22】作業計画例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 環境の三次元モデル 2 回転対称性算出手段 3 安定姿勢算出手段 4 持ち替え把握計画手段 5 把握計画手段 6 把握候補算出手段 7 開放空間錐選択手段 8 距離変換手段 9 把握選択手段 10 持ち替え場所決定手段 11 動作経路作成手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 7531−3H G05B 19/403 E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動対象物を把握するハンドの形状を含
    む三次元環境モデルから対象物の把握、移動の作業計画
    を行うロボットの作業計画装置において、 対象物の初期状態及び目標状態と、これら初期状態及び
    目標状態における周辺の環境状態と、ロボットのハンド
    の幾何学形状に基づいて、対象物を把握及び載置可能な
    把握候補を算出する把握候補算出手段と、 この把握候補算出手段によって算出された把握候補の把
    握位置の近傍空間を把握位置を頂点とする所定の大きさ
    の空間錐に分割するとともに、この空間錐から周囲の物
    体と干渉がない開放空間錐を選択する開放空間錐選択手
    段と、得られた開放空間錐のそれぞれについて周囲物体
    と干渉する空間錐である非開放空間錐からの距離(距離
    変換値)を求める距離変換手段と、 この距離変換手段によって得られた距離変換値に基づい
    て把握候補の中から把握位置姿勢を選択する把握選択手
    段と、 を有することを特徴とするロボットの作業計画装置。
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