JPH076381A - 焦点誤差検出装置 - Google Patents
焦点誤差検出装置Info
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- JPH076381A JPH076381A JP14072193A JP14072193A JPH076381A JP H076381 A JPH076381 A JP H076381A JP 14072193 A JP14072193 A JP 14072193A JP 14072193 A JP14072193 A JP 14072193A JP H076381 A JPH076381 A JP H076381A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 焦点ずれに対する焦点誤差信号が線形に変化
する範囲を広げるとともに、焦点誤差検出特性の光検知
器への入射光量依存性をなくし、さらに、光検知器の高
周波特性を改善した焦点誤差検出装置を得る。 【構成】 光源1からの出射光束Eを集束手段4を介し
て情報記録媒体5に集光照射し、この情報記録媒体5か
らの反射光束Rの一部を遮蔽板9によって遮蔽し、一部
が除かれた前記反射光束を2分割帯近傍に集光照射し、
前記2分割光検知器29の出力信号に基づいて焦点誤差
信号を得る焦点誤差検出装置において、2分割光検知器
29の分割線33を鋸歯状もしくは三角波状、正弦波状
とした。さらに、分割線33の周期性が焦点誤差検出特
性に影響を与えないように、円筒レンズ等の非点収差発
生手段28を2分割光検知器29の前に挿入することに
より2分割光検知器29上の集光スポット31を一方向
のみ拡大した。
する範囲を広げるとともに、焦点誤差検出特性の光検知
器への入射光量依存性をなくし、さらに、光検知器の高
周波特性を改善した焦点誤差検出装置を得る。 【構成】 光源1からの出射光束Eを集束手段4を介し
て情報記録媒体5に集光照射し、この情報記録媒体5か
らの反射光束Rの一部を遮蔽板9によって遮蔽し、一部
が除かれた前記反射光束を2分割帯近傍に集光照射し、
前記2分割光検知器29の出力信号に基づいて焦点誤差
信号を得る焦点誤差検出装置において、2分割光検知器
29の分割線33を鋸歯状もしくは三角波状、正弦波状
とした。さらに、分割線33の周期性が焦点誤差検出特
性に影響を与えないように、円筒レンズ等の非点収差発
生手段28を2分割光検知器29の前に挿入することに
より2分割光検知器29上の集光スポット31を一方向
のみ拡大した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学的に情報の記録再生
を行う光記録再生装置における焦点誤差検出装置に関
し、特に、焦点誤差信号が線形に変化する範囲が広く、
かつ安定で、さらに、周波数特性が良好な焦点誤差検出
装置に関するものである。
を行う光記録再生装置における焦点誤差検出装置に関
し、特に、焦点誤差信号が線形に変化する範囲が広く、
かつ安定で、さらに、周波数特性が良好な焦点誤差検出
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図21は例えば,特公昭62-18973号公
報,及び“G. Bouwhuis et al., Principles of Optica
l Disc System, Adam Hilger, pp. 77-79 (1985)”に
記載された瞳遮蔽法または半光束法と呼ばれる一般的な
焦点誤差検出装置を示す構成図である。図22〜24は
情報記録面上での光スポットの焦点ずれ状態と上記焦点
誤差検出装置の光検知器上での光スポット位置、形状の
関係を示したものである。図21において、1は記録再
生用の光束を放射する半導体レーザなどの光源である。
図21では光源1からの出射光束をEと称している。2
は光源1からの出射光束Eを平行光束に変換するコリメ
ータレンズである。3はコリメータレンズ2からの平行
光束を反射すると共に後述する情報記録媒体5からの反
射光束Rを透過させるビームスプリッタ、4は出射光束
Eを後述する情報記録媒体5の情報記録面20上に集光
するとともに情報記録媒体5からの反射光束Rを平行光
束にする対物レンズである。5は光ディスクなどの情報
記録媒体であり、6は情報記録媒体5の情報記録面20
上に形成された集光スポットである。7は案内溝と呼ば
れるもので、図に示したようにx方向に刻まれている。
ここで、y方向とは情報記録媒体5と平行な面内にあ
り、かつ、案内溝7に垂直な方向である。また、z方向
は情報記録面20に垂直な方向である。8は反射光束R
を後述の2分割光検知器11上に集光する集束レンズで
あり、9は情報記録媒体5からの反射光束Rのほぼ半分
を遮蔽する遮蔽板であり、10は遮蔽板9の上縁であ
る。11はその半分が遮蔽された反射光束Rを受光する
2分割光検知器であり、光軸Aに垂直な平面内に配列さ
れた2つの受光面12、13から構成されている。14
は2分割光検知器11上の光スポットである。受光面1
2、13の境界である分割線15の方向は、遮蔽板9の
上縁10の方向(y方向)にほぼ一致している。通常、
これら2分割光検知器はPIN型フォトダイオードによ
り構成されている。S1は受光面12から得られる出力
信号を表わしており、S2は受光面13から得られる出
力信号を表わしている。そして、S1とS2の差が差動
増幅器16によって取り出され、焦点誤差信号FESと
なる。この焦点誤差信号FESは位相補償回路/増幅器
17を介して対物レンズ駆動機構18、19に供給され
る。また、図25は図21における遮蔽板9の代わりに
屋根型プリズム21を用いた従来の焦点誤差検出装置で
あり、屋根型プリズム21の屋根22が遮蔽板9の上縁
10に対応している。図25では反射光束Rは2つの半
光束に分割されるので、2分割検知器11とこれと全く
同じ2分割検知器23が用意されている。24と25は
2分割光検知器23の2つの受光面、26は2分割光検
知器23上の光スポット、27は2つの受光面24、2
5の分割線である。
報,及び“G. Bouwhuis et al., Principles of Optica
l Disc System, Adam Hilger, pp. 77-79 (1985)”に
記載された瞳遮蔽法または半光束法と呼ばれる一般的な
焦点誤差検出装置を示す構成図である。図22〜24は
情報記録面上での光スポットの焦点ずれ状態と上記焦点
誤差検出装置の光検知器上での光スポット位置、形状の
関係を示したものである。図21において、1は記録再
生用の光束を放射する半導体レーザなどの光源である。
図21では光源1からの出射光束をEと称している。2
は光源1からの出射光束Eを平行光束に変換するコリメ
ータレンズである。3はコリメータレンズ2からの平行
光束を反射すると共に後述する情報記録媒体5からの反
射光束Rを透過させるビームスプリッタ、4は出射光束
Eを後述する情報記録媒体5の情報記録面20上に集光
するとともに情報記録媒体5からの反射光束Rを平行光
束にする対物レンズである。5は光ディスクなどの情報
記録媒体であり、6は情報記録媒体5の情報記録面20
上に形成された集光スポットである。7は案内溝と呼ば
れるもので、図に示したようにx方向に刻まれている。
ここで、y方向とは情報記録媒体5と平行な面内にあ
り、かつ、案内溝7に垂直な方向である。また、z方向
は情報記録面20に垂直な方向である。8は反射光束R
を後述の2分割光検知器11上に集光する集束レンズで
あり、9は情報記録媒体5からの反射光束Rのほぼ半分
を遮蔽する遮蔽板であり、10は遮蔽板9の上縁であ
る。11はその半分が遮蔽された反射光束Rを受光する
2分割光検知器であり、光軸Aに垂直な平面内に配列さ
れた2つの受光面12、13から構成されている。14
は2分割光検知器11上の光スポットである。受光面1
2、13の境界である分割線15の方向は、遮蔽板9の
上縁10の方向(y方向)にほぼ一致している。通常、
これら2分割光検知器はPIN型フォトダイオードによ
り構成されている。S1は受光面12から得られる出力
信号を表わしており、S2は受光面13から得られる出
力信号を表わしている。そして、S1とS2の差が差動
増幅器16によって取り出され、焦点誤差信号FESと
なる。この焦点誤差信号FESは位相補償回路/増幅器
17を介して対物レンズ駆動機構18、19に供給され
る。また、図25は図21における遮蔽板9の代わりに
屋根型プリズム21を用いた従来の焦点誤差検出装置で
あり、屋根型プリズム21の屋根22が遮蔽板9の上縁
10に対応している。図25では反射光束Rは2つの半
光束に分割されるので、2分割検知器11とこれと全く
同じ2分割検知器23が用意されている。24と25は
2分割光検知器23の2つの受光面、26は2分割光検
知器23上の光スポット、27は2つの受光面24、2
5の分割線である。
【0003】次に、図22〜図24を参照しながら、図
21に示した焦点誤差検出装置の動作について説明す
る。情報の記録再生を行う場合には、光源1から放射さ
れる出射光束Eは、コリメータレンズ2で平行光束とな
り、ビームスプリッタ3で反射され、対物レンズ4に向
かう。次に、この出射光束Eは対物レンズ4で集光され
情報記録面20上に集光スポット6として照射される。
そして、情報記録面20で反射された反射光束Rは対物
レンズ4、ビームスプリッタ3を通過し、集束レンズ8
によって集束光束となる。次いで、遮蔽板9によってそ
の一部が遮蔽され、2分割光検知器11に入射する。
21に示した焦点誤差検出装置の動作について説明す
る。情報の記録再生を行う場合には、光源1から放射さ
れる出射光束Eは、コリメータレンズ2で平行光束とな
り、ビームスプリッタ3で反射され、対物レンズ4に向
かう。次に、この出射光束Eは対物レンズ4で集光され
情報記録面20上に集光スポット6として照射される。
そして、情報記録面20で反射された反射光束Rは対物
レンズ4、ビームスプリッタ3を通過し、集束レンズ8
によって集束光束となる。次いで、遮蔽板9によってそ
の一部が遮蔽され、2分割光検知器11に入射する。
【0004】ところで、出射光束Eの集光スポット6が
情報記録媒体5の情報記録面20上に位置しているとき
は、図22に示すよう、反射光束Rの光スポット14が
2分割光検知器11上に位置するように、かつ、反射光
束Rの光スポット14が受光面12と13の間の分割線
15上に位置するように、2分割光検知器11の位置は
調整されてる。ここで、2Wx、2Wyはx、y方向そ
れぞれのスポットの直径である。従って、出射光束Eの
集光スポット6が情報記録面20上に位置している時に
は受光面12、13に入射する光量は等しくなる。よっ
て、受光面12から得られる出力信号S1と受光面13
から得られる出力信号S2は等しくなる。次に、情報記
録媒体5が対物レンズ5にΔZ(通常5μmから100
μm)近づいた場合を考える。図23に示すように、反
射光束Rは集光する前に2分割光検知器11それぞれに
入射する。ここで、a1、b1は、x、y方向それぞれ
のスポットの大きさである。従って、反射光束Rの大半
は受光面12に入射し、受光面13にはほとんど入射し
なくなる。よって、受光面12から得られる出力信号で
あるS1は受光面13から得られる出力信号S2より大
きくなる。逆に、情報記録媒体5と対物レンズ5との距
離がΔZ遠くなれば、図24に示すように、反射光束R
は2分割光検知器11の手前で集光する。ここで、a
2、b2は、x、y方向それぞれのスポットの大きさで
ある。従って、反射光束Rの大半は受光面13に入射
し、受光面12にはほとんど入射しなくなる。よって、
受光面12から得られる出力信号S1は受光面13から
得られる出力信号S2より小さくなる。
情報記録媒体5の情報記録面20上に位置しているとき
は、図22に示すよう、反射光束Rの光スポット14が
2分割光検知器11上に位置するように、かつ、反射光
束Rの光スポット14が受光面12と13の間の分割線
15上に位置するように、2分割光検知器11の位置は
調整されてる。ここで、2Wx、2Wyはx、y方向そ
れぞれのスポットの直径である。従って、出射光束Eの
集光スポット6が情報記録面20上に位置している時に
は受光面12、13に入射する光量は等しくなる。よっ
て、受光面12から得られる出力信号S1と受光面13
から得られる出力信号S2は等しくなる。次に、情報記
録媒体5が対物レンズ5にΔZ(通常5μmから100
μm)近づいた場合を考える。図23に示すように、反
射光束Rは集光する前に2分割光検知器11それぞれに
入射する。ここで、a1、b1は、x、y方向それぞれ
のスポットの大きさである。従って、反射光束Rの大半
は受光面12に入射し、受光面13にはほとんど入射し
なくなる。よって、受光面12から得られる出力信号で
あるS1は受光面13から得られる出力信号S2より大
きくなる。逆に、情報記録媒体5と対物レンズ5との距
離がΔZ遠くなれば、図24に示すように、反射光束R
は2分割光検知器11の手前で集光する。ここで、a
2、b2は、x、y方向それぞれのスポットの大きさで
ある。従って、反射光束Rの大半は受光面13に入射
し、受光面12にはほとんど入射しなくなる。よって、
受光面12から得られる出力信号S1は受光面13から
得られる出力信号S2より小さくなる。
【0005】以上で説明したように、焦点誤差信号FE
SはS1、S2の差をとることで得ることができる。何
故ならば、図22に示したように情報記録媒体5と対物
レンズ4との距離が適正で出射光束Eの集光スポット6
がちょうど情報記録面20上に位置する場合には、S1
とS2の差は零となるからである。また、図23に示し
たように情報記録媒体6と対物レンズ5との距離が近い
場合には正、図24に示したように情報記録媒体6と対
物レンズ5との距離が遠い場合には負となるからであ
る。このようにして得られた焦点誤差信号FESは位相
補償器/増幅器17を通して対物レンズ駆動機構18、
19に供給され、出射光束Eの集光スポット6は情報記
録面20上に常に保たれることになる。ところで、従来
例の構成の部分で説明したように、遮蔽板9の上縁10
の方向は前記情報記録媒体5の案内溝7の接線方向(x
方向)に対して略直交する方向に設定されている。これ
は集光スポット6が情報記録媒体5の案内溝7を横切る
時に、焦点誤差信号FESに現れる外乱をできるだけ小
さく保つためである。これに関しては“入江他、Focus
Sensing Characteristics of the Pupil Obscuration M
ethod for Continuously Grooved Disks、Japan Journa
l of Applied Phisics, vol.26,pp.183-186(1987)”に
詳しく説明されている。
SはS1、S2の差をとることで得ることができる。何
故ならば、図22に示したように情報記録媒体5と対物
レンズ4との距離が適正で出射光束Eの集光スポット6
がちょうど情報記録面20上に位置する場合には、S1
とS2の差は零となるからである。また、図23に示し
たように情報記録媒体6と対物レンズ5との距離が近い
場合には正、図24に示したように情報記録媒体6と対
物レンズ5との距離が遠い場合には負となるからであ
る。このようにして得られた焦点誤差信号FESは位相
補償器/増幅器17を通して対物レンズ駆動機構18、
19に供給され、出射光束Eの集光スポット6は情報記
録面20上に常に保たれることになる。ところで、従来
例の構成の部分で説明したように、遮蔽板9の上縁10
の方向は前記情報記録媒体5の案内溝7の接線方向(x
方向)に対して略直交する方向に設定されている。これ
は集光スポット6が情報記録媒体5の案内溝7を横切る
時に、焦点誤差信号FESに現れる外乱をできるだけ小
さく保つためである。これに関しては“入江他、Focus
Sensing Characteristics of the Pupil Obscuration M
ethod for Continuously Grooved Disks、Japan Journa
l of Applied Phisics, vol.26,pp.183-186(1987)”に
詳しく説明されている。
【0006】ここで、焦点誤差信号FESが焦点ずれΔ
z(出射光束Eの集光点6と情報記録面20との間隔)
に比例して変化する範囲をリニアゾーンと呼べば、対物
レンズの開口数が0. 5から0. 6の場合、従来例に示
した瞳遮蔽法のリニアゾーンの幅は2〜3μmであるこ
とがわかっている。詳細は、“G. Bouwhuis et al.,Pri
nciples of Optical Disc System, Adam Hilger社, pp.
77-79 (1985)”および“入江他、Focus Sensing Chara
cteristics of the Pupil Obscuration Method for Con
tinuously Grooved Disks、Japan Journal of Applied
Phisics, vol.26, pp.183-186 (1987)”に開示されてい
る。
z(出射光束Eの集光点6と情報記録面20との間隔)
に比例して変化する範囲をリニアゾーンと呼べば、対物
レンズの開口数が0. 5から0. 6の場合、従来例に示
した瞳遮蔽法のリニアゾーンの幅は2〜3μmであるこ
とがわかっている。詳細は、“G. Bouwhuis et al.,Pri
nciples of Optical Disc System, Adam Hilger社, pp.
77-79 (1985)”および“入江他、Focus Sensing Chara
cteristics of the Pupil Obscuration Method for Con
tinuously Grooved Disks、Japan Journal of Applied
Phisics, vol.26, pp.183-186 (1987)”に開示されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の焦点誤差検出装
置は以上のように構成されるので、焦点誤差信号FES
が焦点ずれに対して線形に変化する範囲、即ち、リニア
ゾーンの幅が2〜3μmと狭いという問題点があった。
リニアゾーンが狭すぎると、外部からのショックによっ
て焦点制御のためのサーボがはずれやすく、出射光束E
の集光点6を情報記録媒体5上に維持できないという現
象が発生し易くなる。また、2分割光検知器11のわず
かの位置ずれが焦点誤差信号FESに大きなオフセット
を与えたり、サーボ回路内のわずかな電気的オフセット
が焦点誤差として現れ易くなる。
置は以上のように構成されるので、焦点誤差信号FES
が焦点ずれに対して線形に変化する範囲、即ち、リニア
ゾーンの幅が2〜3μmと狭いという問題点があった。
リニアゾーンが狭すぎると、外部からのショックによっ
て焦点制御のためのサーボがはずれやすく、出射光束E
の集光点6を情報記録媒体5上に維持できないという現
象が発生し易くなる。また、2分割光検知器11のわず
かの位置ずれが焦点誤差信号FESに大きなオフセット
を与えたり、サーボ回路内のわずかな電気的オフセット
が焦点誤差として現れ易くなる。
【0008】瞳遮蔽法において焦点誤差検出のリニアゾ
ーンの幅を拡大する方法としては、分割線15の幅を拡
大する方法が特開昭63−131333号公報、または
“入江他、Focus Sensing Characteristics of the Pup
il Obscuration Method forContinuously Grooved Disk
s、Japan Journal of Applied Phisics, vol.26,pp.183
-186(1987)”に示されている。図26は従来例における
2分割光検知器の分割線帯部の拡大図であり、dが分割
線の幅を示している。例えば、上記文献の一つである
(入江著)には、分割線15の幅d,光源1の波長λ
(=0. 78μm),2分割光検知器11へ入射する反
射光束Rの遮蔽板9の手前での開口数NA1(=0. 0
53)の間に、 d ≧ λ/NA1 =0. 78μm/0. 053 =
14. 7μm の関係が成立すれば、リニアゾーンが拡大できることが
示されている。図27には、分割線の幅dが10μmと
50μmの各々の場合について、焦点誤差信号FESと
焦点ずれΔzの関係を示した。実際、上記dを50μm
に設定した場合、dが10μmの2分割光検知器に比べ
てリニアゾーンの幅は2倍以上になる。このときの対物
レンズ4のNAは0.5、光源1の波長λは0.78μ
m、上記NA1は0.053とした。図28は、この解析
に用いられた2分割光検知器11の受光面12、13が
分割線15近傍でどの様な感度(単位受光量当りの出力
電流)分布を有するかを示したものであり、K1は受光
面12の感度分布、K2は受光面13の感度分布を示し
ている。この図ではx座標の座標原点(x=0)が分割
線15の中央にとられており、座標原点(x=0)に入
射した光束は受光面12、13両方に等量の電流を生じ
させる(即ち、x=0において受光面12、13の感度
K1,K2が等しい)ことになる。また、分割線15の
中ではそれぞれの受光面の感度はx座標に関して直線的
に変化し、相対する受光面の端部で零になっている。
ーンの幅を拡大する方法としては、分割線15の幅を拡
大する方法が特開昭63−131333号公報、または
“入江他、Focus Sensing Characteristics of the Pup
il Obscuration Method forContinuously Grooved Disk
s、Japan Journal of Applied Phisics, vol.26,pp.183
-186(1987)”に示されている。図26は従来例における
2分割光検知器の分割線帯部の拡大図であり、dが分割
線の幅を示している。例えば、上記文献の一つである
(入江著)には、分割線15の幅d,光源1の波長λ
(=0. 78μm),2分割光検知器11へ入射する反
射光束Rの遮蔽板9の手前での開口数NA1(=0. 0
53)の間に、 d ≧ λ/NA1 =0. 78μm/0. 053 =
14. 7μm の関係が成立すれば、リニアゾーンが拡大できることが
示されている。図27には、分割線の幅dが10μmと
50μmの各々の場合について、焦点誤差信号FESと
焦点ずれΔzの関係を示した。実際、上記dを50μm
に設定した場合、dが10μmの2分割光検知器に比べ
てリニアゾーンの幅は2倍以上になる。このときの対物
レンズ4のNAは0.5、光源1の波長λは0.78μ
m、上記NA1は0.053とした。図28は、この解析
に用いられた2分割光検知器11の受光面12、13が
分割線15近傍でどの様な感度(単位受光量当りの出力
電流)分布を有するかを示したものであり、K1は受光
面12の感度分布、K2は受光面13の感度分布を示し
ている。この図ではx座標の座標原点(x=0)が分割
線15の中央にとられており、座標原点(x=0)に入
射した光束は受光面12、13両方に等量の電流を生じ
させる(即ち、x=0において受光面12、13の感度
K1,K2が等しい)ことになる。また、分割線15の
中ではそれぞれの受光面の感度はx座標に関して直線的
に変化し、相対する受光面の端部で零になっている。
【0009】ところが、このような2分割光検知器を用
いた場合、情報記録媒体5からの反射光束Rの大半が分
割線15上に入射することになり、以下のような問題点
が発生した。通常、2分割光検知器はPINフォトダイ
オードで構成されているので、分割線15の幅が広い場
合には低いバイアス電圧では分割線の領域に空乏層が形
成されにくく、入射光束によって生成される電子やホー
ルの移動速度が遅くなるという現象が発生した。従っ
て、分割線の幅が広い2分割光検知器の出力を情報信号
の再生にも使った場合、周波数特性が劣化し、高域での
再生出力が減少するという問題点があった。さらに、入
射光量が増大すると分割線の領域に滞留する電子やホー
ルの量が増大し、これらに起因する電界が空乏層の幅を
変化させる現象も現れた。これは、焦点誤差検出感度が
2分割光検知器への入射光量に依存することを意味して
おり、2分割光検知器への入射光量の変化によって焦点
誤差補正のためのサーボのループゲインが変動すること
になった。
いた場合、情報記録媒体5からの反射光束Rの大半が分
割線15上に入射することになり、以下のような問題点
が発生した。通常、2分割光検知器はPINフォトダイ
オードで構成されているので、分割線15の幅が広い場
合には低いバイアス電圧では分割線の領域に空乏層が形
成されにくく、入射光束によって生成される電子やホー
ルの移動速度が遅くなるという現象が発生した。従っ
て、分割線の幅が広い2分割光検知器の出力を情報信号
の再生にも使った場合、周波数特性が劣化し、高域での
再生出力が減少するという問題点があった。さらに、入
射光量が増大すると分割線の領域に滞留する電子やホー
ルの量が増大し、これらに起因する電界が空乏層の幅を
変化させる現象も現れた。これは、焦点誤差検出感度が
2分割光検知器への入射光量に依存することを意味して
おり、2分割光検知器への入射光量の変化によって焦点
誤差補正のためのサーボのループゲインが変動すること
になった。
【0010】本発明はかかる問題点を解決するためにな
されたもので、瞳遮蔽法に使われる2分割光検知器の分
割線の幅を広げることなくリニアゾーンを拡大すること
により、焦点制御動作の安定化を図るとともに、上記2
分割光検知器の高周波数特性の劣化を防止した焦点誤差
検出装置を得ることを目的とする。
されたもので、瞳遮蔽法に使われる2分割光検知器の分
割線の幅を広げることなくリニアゾーンを拡大すること
により、焦点制御動作の安定化を図るとともに、上記2
分割光検知器の高周波数特性の劣化を防止した焦点誤差
検出装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る焦
点誤差検出装置は、情報記録媒体からの反射光束の一部
を遮蔽し、かつ、この反射光束を受光する2分割光検知
器において2つの受光面が相対する分割帯での受光面端
部の形状を略鋸歯状もしくは略三角波状もしくは略正弦
波状とするとともに、それぞれの受光面端部が歯車の歯
のように噛み合うように前記2分割光検知器を構成し、
さらに、この2分割光検知器の手前に非点収差発生手段
を配置したものである。
点誤差検出装置は、情報記録媒体からの反射光束の一部
を遮蔽し、かつ、この反射光束を受光する2分割光検知
器において2つの受光面が相対する分割帯での受光面端
部の形状を略鋸歯状もしくは略三角波状もしくは略正弦
波状とするとともに、それぞれの受光面端部が歯車の歯
のように噛み合うように前記2分割光検知器を構成し、
さらに、この2分割光検知器の手前に非点収差発生手段
を配置したものである。
【0012】また、請求項2の発明に係る焦点誤差検出
装置は、情報記録媒体からの反射光束を2分割する手段
としてプリズムを用い、かつ、複数の反射光束を受光す
る2分割光検知器において2つの受光面が相対する分割
帯での受光面端部の形状を略鋸歯状もしくは略三角波状
もしくは略正弦波状とするとともに、それぞれの受光面
端部が歯車の歯のように噛み合うように前記2分割光検
知器を構成し、さらに、この2分割光検知器の手前に非
点収差発生手段を配置したものである。
装置は、情報記録媒体からの反射光束を2分割する手段
としてプリズムを用い、かつ、複数の反射光束を受光す
る2分割光検知器において2つの受光面が相対する分割
帯での受光面端部の形状を略鋸歯状もしくは略三角波状
もしくは略正弦波状とするとともに、それぞれの受光面
端部が歯車の歯のように噛み合うように前記2分割光検
知器を構成し、さらに、この2分割光検知器の手前に非
点収差発生手段を配置したものである。
【0013】また、請求項3の発明に係る焦点誤差検出
装置は、情報記録媒体からの反射光束を分割する手段と
して略半面が回折格子部である光束分割素子を用い、か
つ、複数の反射光束を受光する2分割光検知器において
2つの受光面が相対する分割帯での受光面端部の形状を
略鋸歯状もしくは略三角波状もしくは略正弦波状とする
とともに、それぞれの受光面端部が歯車の歯のように噛
み合うように前記2分割光検知器を構成し、さらに、こ
の2分割光検知器の手前に非点収差発生手段を配置した
ものである。
装置は、情報記録媒体からの反射光束を分割する手段と
して略半面が回折格子部である光束分割素子を用い、か
つ、複数の反射光束を受光する2分割光検知器において
2つの受光面が相対する分割帯での受光面端部の形状を
略鋸歯状もしくは略三角波状もしくは略正弦波状とする
とともに、それぞれの受光面端部が歯車の歯のように噛
み合うように前記2分割光検知器を構成し、さらに、こ
の2分割光検知器の手前に非点収差発生手段を配置した
ものである。
【0014】また、請求項4の発明に係る焦点誤差検出
装置は、情報記録媒体からの反射光束を分割する手段と
して互いに周期の異なる第1の回折格子部と第2の回折
格子部を具備する光束分割素子を用い、かつ、複数の反
射光束を受光する2分割光検知器において2つの受光面
が相対する分割帯での受光面端部の形状を略鋸歯状もし
くは略三角波状もしくは略正弦波状とするとともに、そ
れぞれの受光面端部が歯車の歯のように噛み合うように
前記2分割光検知器を構成し、さらに、この2分割光検
知器の手前に非点収差発生手段を配置したものである。
装置は、情報記録媒体からの反射光束を分割する手段と
して互いに周期の異なる第1の回折格子部と第2の回折
格子部を具備する光束分割素子を用い、かつ、複数の反
射光束を受光する2分割光検知器において2つの受光面
が相対する分割帯での受光面端部の形状を略鋸歯状もし
くは略三角波状もしくは略正弦波状とするとともに、そ
れぞれの受光面端部が歯車の歯のように噛み合うように
前記2分割光検知器を構成し、さらに、この2分割光検
知器の手前に非点収差発生手段を配置したものである。
【0015】
【作用】本発明においては、非点収差発生手段が2分割
光検知器上の光スポットをその分割帯に平行な方向に拡
大するので、略鋸歯状もしくは略三角波状もしくは略正
弦波状の分割線の周期をある程度大きくしてもその周期
性が焦点誤差検出特性に影響を与えなくなる。また、分
割線の鋸歯状化により分割線の幅が2分割光検知器上の
光スポットの大きさに比べて十分小さく設定されるの
で、2分割光検知器の分割線上に入射する光束の量が変
化しても焦点誤差検出特性が変化しなくなるし、高周波
に対する応答特性が向上する。さらに、分割線の鋸歯状
化は焦点誤差信号が焦点ずれに対して直線的に変化する
範囲を拡大する。
光検知器上の光スポットをその分割帯に平行な方向に拡
大するので、略鋸歯状もしくは略三角波状もしくは略正
弦波状の分割線の周期をある程度大きくしてもその周期
性が焦点誤差検出特性に影響を与えなくなる。また、分
割線の鋸歯状化により分割線の幅が2分割光検知器上の
光スポットの大きさに比べて十分小さく設定されるの
で、2分割光検知器の分割線上に入射する光束の量が変
化しても焦点誤差検出特性が変化しなくなるし、高周波
に対する応答特性が向上する。さらに、分割線の鋸歯状
化は焦点誤差信号が焦点ずれに対して直線的に変化する
範囲を拡大する。
【0016】また、光束分割手段としてのプリズムは、
焦点誤差検出感度を向上するし、光束分割手段としての
回折格子型素子は焦点誤差検出装置を安価なものとす
る。
焦点誤差検出感度を向上するし、光束分割手段としての
回折格子型素子は焦点誤差検出装置を安価なものとす
る。
【0017】
実施例1.図1は請求項1の発明の一実施例による焦点
誤差検出装置の構成を示す斜視図である。図において、
28は円筒レンズ等の非点収差発生手段、29は鋸歯状
分割線を持つ2分割光検知器である。ここで、非点収差
発生手段28と2分割光検知器29以外の焦点誤差検出
装置の構成要素は図20に示した従来例と同様であり、
従来例中の2分割光検知器11を上記2分割光検知器2
9と置き換え、非点収差発生手段28を遮蔽板9と2分
割光検知器29の間に配置すれば本実施例の焦点誤差検
出装置が構成できる。図2は図1における2分割光検知
器の構成図であり、図3は図1における2分割光検知器
の分割帯部の拡大図である。ここで、30と31が受光
面であり、32は上記2分割光検知器29上の光スポッ
ト、33が分割線である。図2、図3において、2つの
受光面30と31が相対する領域を分割帯と定義すれ
ば、分割帯の長手方向(図1中ではy方向)は遮蔽板の
上縁10の接線方向とほぼ一致している。図2、図3に
示すように分割帯の中での受光面端部の形状は鋸歯状で
あり、2つの受光面30、31の端部は歯車の歯のよう
に噛み合っている。受光面30、31の境界を成す分割
線33はy方向に鋸歯状に変化しており、分割線33の
幅sは2分割光検知器上の光スポット32の大きさに比
べて十分小さい。wは分割帯の幅、pは分割帯に於ける
鋸歯状部分の周期である。分割線33の幅sが十分小さ
いと仮定した場合、分割線の座標は、 y= (p/w)x + 2np、 y = −(p/w)x +(2n − 1)p、 但し、− w/2 ≦ x≦ w/2、n:整数 で表現される。ここで、xy座標系の原点は分割帯の中
心に設定した。ところで、図では分割線33の形状が鋸
歯状であったが、略鋸歯状、もしくは、略三角波状、略
正弦波状であってもよい。
誤差検出装置の構成を示す斜視図である。図において、
28は円筒レンズ等の非点収差発生手段、29は鋸歯状
分割線を持つ2分割光検知器である。ここで、非点収差
発生手段28と2分割光検知器29以外の焦点誤差検出
装置の構成要素は図20に示した従来例と同様であり、
従来例中の2分割光検知器11を上記2分割光検知器2
9と置き換え、非点収差発生手段28を遮蔽板9と2分
割光検知器29の間に配置すれば本実施例の焦点誤差検
出装置が構成できる。図2は図1における2分割光検知
器の構成図であり、図3は図1における2分割光検知器
の分割帯部の拡大図である。ここで、30と31が受光
面であり、32は上記2分割光検知器29上の光スポッ
ト、33が分割線である。図2、図3において、2つの
受光面30と31が相対する領域を分割帯と定義すれ
ば、分割帯の長手方向(図1中ではy方向)は遮蔽板の
上縁10の接線方向とほぼ一致している。図2、図3に
示すように分割帯の中での受光面端部の形状は鋸歯状で
あり、2つの受光面30、31の端部は歯車の歯のよう
に噛み合っている。受光面30、31の境界を成す分割
線33はy方向に鋸歯状に変化しており、分割線33の
幅sは2分割光検知器上の光スポット32の大きさに比
べて十分小さい。wは分割帯の幅、pは分割帯に於ける
鋸歯状部分の周期である。分割線33の幅sが十分小さ
いと仮定した場合、分割線の座標は、 y= (p/w)x + 2np、 y = −(p/w)x +(2n − 1)p、 但し、− w/2 ≦ x≦ w/2、n:整数 で表現される。ここで、xy座標系の原点は分割帯の中
心に設定した。ところで、図では分割線33の形状が鋸
歯状であったが、略鋸歯状、もしくは、略三角波状、略
正弦波状であってもよい。
【0018】図4、図5は図1に示した焦点誤差検出装
置における主要部の平面図を示しており、図4がxz面
上、図5がyz面上のものである。図4には、出射光束
Eの集光スポット6が情報記録面20上に位置している
(即ち、合焦状態である)とき、反射光束Rの2分割光
検知器29上の光スポット32がxz面上でどのように
集光されているかが示されている。図から明らかなよう
に、2分割光検知器29上で光スポット32がちょうど
x方向に集光されるように2分割光検知器29のz方向
の位置が調整され、かつ、光スポット32が分割帯上に
くるように2分割光検知器29のx方向の位置が調整さ
れている。ところで、図5に示したように、出射光束E
の集光スポット6が情報記録面20上に位置していると
きには、2分割光検知器29上での光スポット32はy
方向には集光されていない。これは、非点収差発生手段
28が1方向にのみレンズ作用を持つからである。
置における主要部の平面図を示しており、図4がxz面
上、図5がyz面上のものである。図4には、出射光束
Eの集光スポット6が情報記録面20上に位置している
(即ち、合焦状態である)とき、反射光束Rの2分割光
検知器29上の光スポット32がxz面上でどのように
集光されているかが示されている。図から明らかなよう
に、2分割光検知器29上で光スポット32がちょうど
x方向に集光されるように2分割光検知器29のz方向
の位置が調整され、かつ、光スポット32が分割帯上に
くるように2分割光検知器29のx方向の位置が調整さ
れている。ところで、図5に示したように、出射光束E
の集光スポット6が情報記録面20上に位置していると
きには、2分割光検知器29上での光スポット32はy
方向には集光されていない。これは、非点収差発生手段
28が1方向にのみレンズ作用を持つからである。
【0019】次に、図1に示したこの発明の一実施例の
動作について、図6〜図8を参照しながら、説明する。
図6に示すように、出射光束Eの集光スポット6が情報
記録面20上に位置しているとき、x方向に集光された
反射光束Rが2分割光検知器29上に位置するように、
かつ、反射光束Rの光スポット32が分割帯上に位置し
受光面30、31からの出力電流S1,S2が等しくな
るようにように、2分割光検知器29の位置は調整され
ている。非点収差発生手段28の作用により、光スポッ
ト32の分割帯に平行な方向(y方向)のスポット直径
2Wyは鋸歯状部の周期pに比べ大きくなっているの
で、2分割光検知器29がy方向に移動しても焦点誤差
信号FESが変動することがない。ここで、2Wxは分
割帯に垂直な方向(x方向)のスポット直径である。次
に、情報記録媒体5が対物レンズ4に近づいた場合に
は、反射光束Rはx方向に集光する前に2分割光検知器
29に入射する。従って、図7に示すように、反射光束
Rの受光面30に入射する量が増加し、受光面31に入
射する量は減少する。ここで、a1、b1はx、y方向
それぞれのスポットの大きさを表している。逆に、情報
記録媒体5と対物レンズ4との距離が遠くなれば、反射
光束Rは2分割光検知器29の手前で集光する。従っ
て、図8に示すように、反射光束Rの受光面31に入射
する量が増加し、受光面30に入射する量は減少する。
ここで、a2、b2はx、y方向それぞれのスポットの
大きさを表している。
動作について、図6〜図8を参照しながら、説明する。
図6に示すように、出射光束Eの集光スポット6が情報
記録面20上に位置しているとき、x方向に集光された
反射光束Rが2分割光検知器29上に位置するように、
かつ、反射光束Rの光スポット32が分割帯上に位置し
受光面30、31からの出力電流S1,S2が等しくな
るようにように、2分割光検知器29の位置は調整され
ている。非点収差発生手段28の作用により、光スポッ
ト32の分割帯に平行な方向(y方向)のスポット直径
2Wyは鋸歯状部の周期pに比べ大きくなっているの
で、2分割光検知器29がy方向に移動しても焦点誤差
信号FESが変動することがない。ここで、2Wxは分
割帯に垂直な方向(x方向)のスポット直径である。次
に、情報記録媒体5が対物レンズ4に近づいた場合に
は、反射光束Rはx方向に集光する前に2分割光検知器
29に入射する。従って、図7に示すように、反射光束
Rの受光面30に入射する量が増加し、受光面31に入
射する量は減少する。ここで、a1、b1はx、y方向
それぞれのスポットの大きさを表している。逆に、情報
記録媒体5と対物レンズ4との距離が遠くなれば、反射
光束Rは2分割光検知器29の手前で集光する。従っ
て、図8に示すように、反射光束Rの受光面31に入射
する量が増加し、受光面30に入射する量は減少する。
ここで、a2、b2はx、y方向それぞれのスポットの
大きさを表している。
【0020】反射光束Rが入射する受光面30、31は
それぞれの受光量に比例した出力電流S1、S2を発生
するので、焦点誤差信号FESはS1、S2の差をとる
ことで得ることができる。何故ならば、図6に示したよ
うに情報記録媒体6と対物レンズ5との距離が適正で出
射光束Eの集光スポット6がちょうど情報記録面20上
に位置する場合には、S1とS2の差は零となるからで
ある。また、図7に示したように情報記録媒体6と対物
レンズ5との距離が近い場合には正、図8に示したよう
に情報記録媒体6と対物レンズ5との距離が遠い場合に
は負となるからである。このようにして得られた焦点誤
差信号FESは位相補償器/増幅器17を通して対物レ
ンズ駆動機構18、19に供給され、出射光束Eの集光
スポット6は情報記録面20上に常に保たれることにな
るのも従来例と同じである。
それぞれの受光量に比例した出力電流S1、S2を発生
するので、焦点誤差信号FESはS1、S2の差をとる
ことで得ることができる。何故ならば、図6に示したよ
うに情報記録媒体6と対物レンズ5との距離が適正で出
射光束Eの集光スポット6がちょうど情報記録面20上
に位置する場合には、S1とS2の差は零となるからで
ある。また、図7に示したように情報記録媒体6と対物
レンズ5との距離が近い場合には正、図8に示したよう
に情報記録媒体6と対物レンズ5との距離が遠い場合に
は負となるからである。このようにして得られた焦点誤
差信号FESは位相補償器/増幅器17を通して対物レ
ンズ駆動機構18、19に供給され、出射光束Eの集光
スポット6は情報記録面20上に常に保たれることにな
るのも従来例と同じである。
【0021】次に、この2分割光検知器29を用いた焦
点誤差検出装置のリニアゾーンについて考える。いま、
x座標の原点を2分割光検知器29の分割帯の中心にと
り、2分割光検知器29に入射する光束のうちx=u
(−w/2≦u≦w/2)の部分を考える。いま、光束
のy方向の幅が周期pに比べて十分大きいと仮定する
と、この部分光束のうち(w/2−u)/wが受光面3
0に当り、(w/2+u)/wが受光面31に当たるの
で、受光面30、31の出力電流S1、S2は部分光束
の座標x1 に対して、分割帯内で直線的に変化する。即
ち、受光面30、31の感度分布は図27と同じにな
る。従って、2分割光検知器29の分割帯の幅wを広げ
ることは、従来例で示された2分割光検知器11の分割
線15の幅dを広げることと等価になりうる。よって、
分割帯の幅wを広げることにより、リニアゾーンの拡大
が可能となる。さらに、2分割光検知器29の分割線3
3の幅sを全く広げる必要はないので、分割線33の近
傍には十分な空乏層が形成され、2分割光検知器29の
周波数特性が劣化したり入射光量によって焦点誤差検出
特性が変化することはない。
点誤差検出装置のリニアゾーンについて考える。いま、
x座標の原点を2分割光検知器29の分割帯の中心にと
り、2分割光検知器29に入射する光束のうちx=u
(−w/2≦u≦w/2)の部分を考える。いま、光束
のy方向の幅が周期pに比べて十分大きいと仮定する
と、この部分光束のうち(w/2−u)/wが受光面3
0に当り、(w/2+u)/wが受光面31に当たるの
で、受光面30、31の出力電流S1、S2は部分光束
の座標x1 に対して、分割帯内で直線的に変化する。即
ち、受光面30、31の感度分布は図27と同じにな
る。従って、2分割光検知器29の分割帯の幅wを広げ
ることは、従来例で示された2分割光検知器11の分割
線15の幅dを広げることと等価になりうる。よって、
分割帯の幅wを広げることにより、リニアゾーンの拡大
が可能となる。さらに、2分割光検知器29の分割線3
3の幅sを全く広げる必要はないので、分割線33の近
傍には十分な空乏層が形成され、2分割光検知器29の
周波数特性が劣化したり入射光量によって焦点誤差検出
特性が変化することはない。
【0022】実際の2分割光検知器においては、作成プ
ロセスの制約から分割線の幅sはある幅以下にはできな
いので、鋸歯状部の周期pもある値以下にはできない。
例えば、分割線の幅sの最小値が5μmの場合、分割帯
の幅wを50μmにしようとすれば、分割帯の周期pは
大体30μm以上は必要となる。従って、2分割光検知
器29上の光スポット32のy方向の直径2wy が周期
pに比べて十分大きくなるよう、非点収差発生手段28
の仕様を設定する必要がある。図9は本発明の実施例1
における焦点誤差検出装置によって得られる焦点誤差信
号と焦点づれとの関係を示す図である。対物レンズ4の
開口数を0.55、集束レンズ8の開口数を0.029、
光束直径を3.3mm、非点収差発生手段28によって
与えられた非点隔差Δを4mmとし、分割帯の幅wを5
0μm、分割帯の周期pを30μmとしたときの焦点ず
れと焦点誤差信号の関係を示したものである。この条件
において、集光スポット6が情報記録面20に対してほ
ぼ合焦状態にある場合、2分割光検知器29のy方向の
移動が焦点誤差信号FESに与える影響は殆ど無くな
る。また、5から6μmのリニアゾーンが得られること
が、図9からわかる。
ロセスの制約から分割線の幅sはある幅以下にはできな
いので、鋸歯状部の周期pもある値以下にはできない。
例えば、分割線の幅sの最小値が5μmの場合、分割帯
の幅wを50μmにしようとすれば、分割帯の周期pは
大体30μm以上は必要となる。従って、2分割光検知
器29上の光スポット32のy方向の直径2wy が周期
pに比べて十分大きくなるよう、非点収差発生手段28
の仕様を設定する必要がある。図9は本発明の実施例1
における焦点誤差検出装置によって得られる焦点誤差信
号と焦点づれとの関係を示す図である。対物レンズ4の
開口数を0.55、集束レンズ8の開口数を0.029、
光束直径を3.3mm、非点収差発生手段28によって
与えられた非点隔差Δを4mmとし、分割帯の幅wを5
0μm、分割帯の周期pを30μmとしたときの焦点ず
れと焦点誤差信号の関係を示したものである。この条件
において、集光スポット6が情報記録面20に対してほ
ぼ合焦状態にある場合、2分割光検知器29のy方向の
移動が焦点誤差信号FESに与える影響は殆ど無くな
る。また、5から6μmのリニアゾーンが得られること
が、図9からわかる。
【0023】非点収差発生手段28が無く、かつ、2分
割光検知器29上の光スポット32の直径2Wy が周期
pに比べて小さい場合には、2分割光検知器29のy方
向の移動が焦点誤差信号FESに大きな影響を与える。
いま、2分割光検知器29に入射する反射光束Rの収束
をα(αは光軸Aと集束レンズ8によって収束される反
射光束Rの最も外側の光線が成す角度である)とすれ
ば、集束レンズ8の開口数NA1 はsinαで与えられ
る。反射光束Rのちょうど半分が遮蔽板9によって遮蔽
され、残りの半分が2分割光検知器29に入射するもの
とすれば、分割帯に平行な方向(y方向)のスポット直
径(最初に光強度が零となる直径)2wyは、大略1.
22(λ/NA1 )で与えられる。ここで、出射光束
Eの集光点が情報記録面20上にちょうど位置している
と仮定している。いま、NA1の値が一定であるとし
て、pのいくつかの値について焦点誤差信号を計算して
みた。pがλ/(2・NA1 )より小さくなると、焦点
誤差信号は光スポット32のy方向の位置とは無関係と
なる。光源の波長λが0.78μmの場合、NA1 が0.
029の場合、y方向のスポット径2wyは32.8μm
で、焦点誤差信号FESが2分割光検知器29のy方向
の位置とは無関係となるpの最小値は13.4μmであ
る。図10は上記NA1 を0. 029、分割帯の周期p
を30μm、分割帯の幅dを50μmに設定し、対物レ
ンズのNAが0. 53の場合の焦点誤差信号を示したも
のである。分割帯の周期pが30μmより小さいので、
2分割光検知器29のy方向の移動により焦点誤差信号
が大きく変動することがわかる。
割光検知器29上の光スポット32の直径2Wy が周期
pに比べて小さい場合には、2分割光検知器29のy方
向の移動が焦点誤差信号FESに大きな影響を与える。
いま、2分割光検知器29に入射する反射光束Rの収束
をα(αは光軸Aと集束レンズ8によって収束される反
射光束Rの最も外側の光線が成す角度である)とすれ
ば、集束レンズ8の開口数NA1 はsinαで与えられ
る。反射光束Rのちょうど半分が遮蔽板9によって遮蔽
され、残りの半分が2分割光検知器29に入射するもの
とすれば、分割帯に平行な方向(y方向)のスポット直
径(最初に光強度が零となる直径)2wyは、大略1.
22(λ/NA1 )で与えられる。ここで、出射光束
Eの集光点が情報記録面20上にちょうど位置している
と仮定している。いま、NA1の値が一定であるとし
て、pのいくつかの値について焦点誤差信号を計算して
みた。pがλ/(2・NA1 )より小さくなると、焦点
誤差信号は光スポット32のy方向の位置とは無関係と
なる。光源の波長λが0.78μmの場合、NA1 が0.
029の場合、y方向のスポット径2wyは32.8μm
で、焦点誤差信号FESが2分割光検知器29のy方向
の位置とは無関係となるpの最小値は13.4μmであ
る。図10は上記NA1 を0. 029、分割帯の周期p
を30μm、分割帯の幅dを50μmに設定し、対物レ
ンズのNAが0. 53の場合の焦点誤差信号を示したも
のである。分割帯の周期pが30μmより小さいので、
2分割光検知器29のy方向の移動により焦点誤差信号
が大きく変動することがわかる。
【0024】図1においては非点収差発生手段28が円
筒レンズである場合が示されていたが、図11に示すよ
うに円筒レンズの代わりに光軸Aに対して斜めに傾けた
平行平板34を使うこともできる。図12に示すよう
に、平行平板の発生する非点収差は、非点隔差Δとし
て、 Δ=t・{1−(n2・cos2i)/(sin2i)}/(n2
−sin2i)1/2 t:基板厚、n:平行平板の屈折率、i:入射角 と表されるのは公知である(W. J. Smith,“Modern Opt
ical Engineering,”McGraw-Hill 社、p.84 (1966)参
照)。ところで、円筒レンズや平行平板の替わりに非点
収差を発生できるフレネルレンズやウェッジ板やホログ
ラムも使うことができるのはいうまでもない。
筒レンズである場合が示されていたが、図11に示すよ
うに円筒レンズの代わりに光軸Aに対して斜めに傾けた
平行平板34を使うこともできる。図12に示すよう
に、平行平板の発生する非点収差は、非点隔差Δとし
て、 Δ=t・{1−(n2・cos2i)/(sin2i)}/(n2
−sin2i)1/2 t:基板厚、n:平行平板の屈折率、i:入射角 と表されるのは公知である(W. J. Smith,“Modern Opt
ical Engineering,”McGraw-Hill 社、p.84 (1966)参
照)。ところで、円筒レンズや平行平板の替わりに非点
収差を発生できるフレネルレンズやウェッジ板やホログ
ラムも使うことができるのはいうまでもない。
【0025】実施例2.図13は請求項2の発明の一実
施例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図であ
る。図において、21は屋根型プリズム、22は屋根型
プリズム21の屋根、29、35は鋸歯状分割線をもつ
2分割光検知器である。これは、図21に示した従来例
において、2分割光検知器11、23を鋸歯状分割線を
もつ2分割光検知器29、35で置き換え、非点収差発
生手段28を屋根型プリズム21と2分割光検知器2
9、35の間に配置したものであり、それ以外の構成要
素は図21に示した従来例と同様である。情報記録媒体
5からの反射光束Rは屋根型プリズム21によって2つ
の半光束R1とR2にほぼ2分割されるとともに、半光
束R1はx方向に偏向され、半光束R2は―x方向に偏
向される。そして、半光束R1は2分割光検知器29
に、半光束R2は2分割光検知器35に入射する。2分
割光検知器35は2分割光検知器29と同じ構造をして
おり、36及び37は受光面で、38は上記2分割光検
知器35上の光スポット、39は分割線である。分割線
39の形状は略鋸歯状もしくは略正弦波状もしくは略三
角波状であってもよい。図に示されているように、受光
面37は受光面30に、受光面31は受光面36に接続
されており、受光面30と37の出力の和をS1、受光
面31と36の出力の和をS2と表示している。S1と
S2の差が焦点誤差信号FESであるのは、実施例1と
同じである。さらに、受光面30と31が相対する分割
帯の長手方向、および、受光面36と37が相対する分
割帯の長手方向はともに屋根型プリズム21の屋根22
の接線方向(y方向)とほぼ一致している。
施例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図であ
る。図において、21は屋根型プリズム、22は屋根型
プリズム21の屋根、29、35は鋸歯状分割線をもつ
2分割光検知器である。これは、図21に示した従来例
において、2分割光検知器11、23を鋸歯状分割線を
もつ2分割光検知器29、35で置き換え、非点収差発
生手段28を屋根型プリズム21と2分割光検知器2
9、35の間に配置したものであり、それ以外の構成要
素は図21に示した従来例と同様である。情報記録媒体
5からの反射光束Rは屋根型プリズム21によって2つ
の半光束R1とR2にほぼ2分割されるとともに、半光
束R1はx方向に偏向され、半光束R2は―x方向に偏
向される。そして、半光束R1は2分割光検知器29
に、半光束R2は2分割光検知器35に入射する。2分
割光検知器35は2分割光検知器29と同じ構造をして
おり、36及び37は受光面で、38は上記2分割光検
知器35上の光スポット、39は分割線である。分割線
39の形状は略鋸歯状もしくは略正弦波状もしくは略三
角波状であってもよい。図に示されているように、受光
面37は受光面30に、受光面31は受光面36に接続
されており、受光面30と37の出力の和をS1、受光
面31と36の出力の和をS2と表示している。S1と
S2の差が焦点誤差信号FESであるのは、実施例1と
同じである。さらに、受光面30と31が相対する分割
帯の長手方向、および、受光面36と37が相対する分
割帯の長手方向はともに屋根型プリズム21の屋根22
の接線方向(y方向)とほぼ一致している。
【0026】次に、動作について説明する。基本的に
は、焦点誤差信号を得るための2分割光検知器の個数が
2個になった点が従来例と違うだけであるが、以下に簡
単にその動作を説明する。出射光束Eの集光スポット6
が情報記録面20上に位置しているとき、x方向に集光
された半光束R1が2分割光検知器29上に位置するよ
うに、かつ、半光束R1の光スポット32が分割帯上に
位置し受光面30、31からの出力電流が等しくなるよ
うにように、2分割光検知器29の位置は調整されてい
る。同様に、x方向に集光された半光束R2も2分割光
検知器35上に位置するように、かつ、半光束R2の光
スポット38が分割帯上に位置し受光面36、37から
の出力電流が等しくなるようにように、2分割光検知器
35の位置は調整されている。従って、S1とS2は等
しく、焦点誤差信号FESは零となる。ところで、円筒
レンズ28の作用により、光スポット32、38の分割
帯に平行な方向(y方向)のスポット直径2Wyは鋸歯
状部の周期pに比べ大きくなっているので、2分割光検
知器29および35がy方向に移動しても焦点誤差信号
FESが変動することがない。
は、焦点誤差信号を得るための2分割光検知器の個数が
2個になった点が従来例と違うだけであるが、以下に簡
単にその動作を説明する。出射光束Eの集光スポット6
が情報記録面20上に位置しているとき、x方向に集光
された半光束R1が2分割光検知器29上に位置するよ
うに、かつ、半光束R1の光スポット32が分割帯上に
位置し受光面30、31からの出力電流が等しくなるよ
うにように、2分割光検知器29の位置は調整されてい
る。同様に、x方向に集光された半光束R2も2分割光
検知器35上に位置するように、かつ、半光束R2の光
スポット38が分割帯上に位置し受光面36、37から
の出力電流が等しくなるようにように、2分割光検知器
35の位置は調整されている。従って、S1とS2は等
しく、焦点誤差信号FESは零となる。ところで、円筒
レンズ28の作用により、光スポット32、38の分割
帯に平行な方向(y方向)のスポット直径2Wyは鋸歯
状部の周期pに比べ大きくなっているので、2分割光検
知器29および35がy方向に移動しても焦点誤差信号
FESが変動することがない。
【0027】次に、情報記録媒体6が対物レンズ5に近
づいた場合には、半光束R1、R2はx方向に集光する
前に2分割光検知器29、35に入射する。従って、図
7に示したように、半光束R1の受光面30に入射する
量が増加し、受光面31に入射する量は減少する。同様
に、半光束R2の受光面37に入射する量が増加し、受
光面36に入射する量は減少する。よって、S1はS2
より大きくなり、焦点誤差信号FESは正となる。逆
に、情報記録媒体6と対物レンズ5との距離が遠くなれ
ば、半光束R1、R2は2分割光検知器29、35の手
前で集光する。従って、図8に示したように、反射光束
R1の受光面31に入射する量が増加し、受光面30に
入射する量は減少する。同様に、半光束R2の受光面3
6に入射する量も増加し、受光面37に入射する量は減
少する。よって、S2はS1より大きくなり、焦点誤差
信号FESは負となる。
づいた場合には、半光束R1、R2はx方向に集光する
前に2分割光検知器29、35に入射する。従って、図
7に示したように、半光束R1の受光面30に入射する
量が増加し、受光面31に入射する量は減少する。同様
に、半光束R2の受光面37に入射する量が増加し、受
光面36に入射する量は減少する。よって、S1はS2
より大きくなり、焦点誤差信号FESは正となる。逆
に、情報記録媒体6と対物レンズ5との距離が遠くなれ
ば、半光束R1、R2は2分割光検知器29、35の手
前で集光する。従って、図8に示したように、反射光束
R1の受光面31に入射する量が増加し、受光面30に
入射する量は減少する。同様に、半光束R2の受光面3
6に入射する量も増加し、受光面37に入射する量は減
少する。よって、S2はS1より大きくなり、焦点誤差
信号FESは負となる。
【0028】遮蔽板9の代わりに屋根型プリズム21を
用いる大きな利点は、以下の2点であり、この分野の専
門家にはよく知られている。一つは、屋根型プリズムを
用いる光学系では情報記録媒体5からの反射光束Rを遮
蔽することなく利用できるので、基本的には焦点誤差信
号検出感度を遮蔽板9を用いる光学系に比べて2倍に高
めることができる点である。もう一つの利点は、2分割
光検知器29と35を一つのパッケージに入れた場合、
このパッケージが図13におけるx方向に移動しても、
焦点誤差信号FESにオフセットとして現われにくい点
である。
用いる大きな利点は、以下の2点であり、この分野の専
門家にはよく知られている。一つは、屋根型プリズムを
用いる光学系では情報記録媒体5からの反射光束Rを遮
蔽することなく利用できるので、基本的には焦点誤差信
号検出感度を遮蔽板9を用いる光学系に比べて2倍に高
めることができる点である。もう一つの利点は、2分割
光検知器29と35を一つのパッケージに入れた場合、
このパッケージが図13におけるx方向に移動しても、
焦点誤差信号FESにオフセットとして現われにくい点
である。
【0029】図13では屋根型プリズム22を使った実
施例を示したが、これの代わりに図14に示す組み合わ
せプリズム40を使っても良い。組み合わせプリズム4
0は傾きの異なるウェッジ板を2枚貼り合わせた構造を
しており、2枚のウェッジ板の境界線が反射光束Rを幾
何学的に略2分する。図では、組み合わせプリズム40
は反射光束Rを2つの半光束R1とR2に分割するとも
に、それぞれをy方向に偏向している。。屋根型プリズ
ム22を使った光学系では2つの2分割光検知器29、
35がx方向に配列したが、組み合わせプリズム40を
使った光学系では2つの2分割光検知器29、35がy
方向に配列することになる。なお、組み合せプリズム4
0を平行平板とウェッジ板が貼り合わさった構造として
もよい。この場合、ひとつの半光束は光軸Aと平行に伝
搬することになる。
施例を示したが、これの代わりに図14に示す組み合わ
せプリズム40を使っても良い。組み合わせプリズム4
0は傾きの異なるウェッジ板を2枚貼り合わせた構造を
しており、2枚のウェッジ板の境界線が反射光束Rを幾
何学的に略2分する。図では、組み合わせプリズム40
は反射光束Rを2つの半光束R1とR2に分割するとも
に、それぞれをy方向に偏向している。。屋根型プリズ
ム22を使った光学系では2つの2分割光検知器29、
35がx方向に配列したが、組み合わせプリズム40を
使った光学系では2つの2分割光検知器29、35がy
方向に配列することになる。なお、組み合せプリズム4
0を平行平板とウェッジ板が貼り合わさった構造として
もよい。この場合、ひとつの半光束は光軸Aと平行に伝
搬することになる。
【0030】実施例3.図15は請求項3の発明の一実
施例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図であ
る。図において、41は情報記録媒体5からの反射光束
Rを2つ以上の光束に分割する回折格子型光束分割素子
であり、略半面に回折格子が形成されている。回折格子
型光束分割素子41において、42は回折格子が形成さ
れた回折格子部であり、43は回折格子がない非回折格
子部である。さらに、回折格子部41と非回折格子部4
2との間の境界線はほぼy方向を向いており、反射光束
Rを幾何学的に略2等分するように配置されている。図
においては回折格子部42からの光束R1と非回折格子
部43からの光束R2の2つが示されているが、回折格
子部42の回折作用によって2つ以上の光束が生じる場
合には、光束分割素子41は反射光束Rを3つ以上の光
束に分割することになる。29は光束R1を受光する鋸
歯状分割線を有する2分割光検知器であり、35は光束
R2を受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器で
ある。なお、分割線の形状は略鋸歯状もしくは略正弦波
状もしくは略三角波状であってもよい。受光面30と3
1との間の分割帯の方向、および、受光面36と37と
の間の分割帯の方向は、回折格子型光束分割素子41の
回折格子部42と非回折格子部43との間の境界線の方
向(y方向)にほぼ一致している。次に、FESaは2
分割光検知器29から得られる焦点誤差信号で、受光面
30からの出力信号と受光面31からの出力信号の差を
表している。同様に,FESbは2分割光検知器35か
ら得られる焦点誤差信号で、受光面37からの出力信号
と受光面36からの出力信号の差を表している。44、
45はこれら焦点誤差信号FESa、FESbを得るた
めの差動増幅器である。焦点誤差信号FESa、FES
bは加算器46によって加え合わせられ、焦点誤差信号
FESとなる。
施例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図であ
る。図において、41は情報記録媒体5からの反射光束
Rを2つ以上の光束に分割する回折格子型光束分割素子
であり、略半面に回折格子が形成されている。回折格子
型光束分割素子41において、42は回折格子が形成さ
れた回折格子部であり、43は回折格子がない非回折格
子部である。さらに、回折格子部41と非回折格子部4
2との間の境界線はほぼy方向を向いており、反射光束
Rを幾何学的に略2等分するように配置されている。図
においては回折格子部42からの光束R1と非回折格子
部43からの光束R2の2つが示されているが、回折格
子部42の回折作用によって2つ以上の光束が生じる場
合には、光束分割素子41は反射光束Rを3つ以上の光
束に分割することになる。29は光束R1を受光する鋸
歯状分割線を有する2分割光検知器であり、35は光束
R2を受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器で
ある。なお、分割線の形状は略鋸歯状もしくは略正弦波
状もしくは略三角波状であってもよい。受光面30と3
1との間の分割帯の方向、および、受光面36と37と
の間の分割帯の方向は、回折格子型光束分割素子41の
回折格子部42と非回折格子部43との間の境界線の方
向(y方向)にほぼ一致している。次に、FESaは2
分割光検知器29から得られる焦点誤差信号で、受光面
30からの出力信号と受光面31からの出力信号の差を
表している。同様に,FESbは2分割光検知器35か
ら得られる焦点誤差信号で、受光面37からの出力信号
と受光面36からの出力信号の差を表している。44、
45はこれら焦点誤差信号FESa、FESbを得るた
めの差動増幅器である。焦点誤差信号FESa、FES
bは加算器46によって加え合わせられ、焦点誤差信号
FESとなる。
【0031】次に、動作について説明する。情報の記録
再生を行う場合には、光源1から放射される出射光束E
は、コリメータレンズ2で平行光束となり、ビームスプ
リッタ3で反射され、対物レンズ4に向かう。次に、こ
の出射光束Eは対物レンズ4で集光され情報記録面20
上に集光スポット6として照射される。そして、情報記
録面20で反射された反射光束Rは対物レンズ4、ビー
ムスプリッタ3を通過し、集束レンズ8によって収束光
束となる。次いで、この光束Rは回折格子型光束分割素
子41に入射し、回折格子部42に入射したその断面が
半円状の光束R1は回折格子部42の回折作用により偏
向され、2分割光検知器29に向かう。また、非回折格
子部43に入射したその断面が半円状の光束R2はその
まま直進し、2分割光検知器35に向かう。ところで、
回折格子型光束分割素子41の回折格子部42と非回折
格子部43との間の境界線が、従来例における屋根型プ
リズム21の屋根22と同じ働きをするのは上述したと
おりである。光スポット6が情報記録媒体5の案内溝7
を横切る時に、焦点誤差信号FESに現れる外乱をでき
るだけ小さく保つために回折格子部42と非回折格子部
43との間の境界線の方向は前記情報記録媒体5の案内
溝7の接線方向(x方向)に対して略直交する方向(y
方向)に設定されている。
再生を行う場合には、光源1から放射される出射光束E
は、コリメータレンズ2で平行光束となり、ビームスプ
リッタ3で反射され、対物レンズ4に向かう。次に、こ
の出射光束Eは対物レンズ4で集光され情報記録面20
上に集光スポット6として照射される。そして、情報記
録面20で反射された反射光束Rは対物レンズ4、ビー
ムスプリッタ3を通過し、集束レンズ8によって収束光
束となる。次いで、この光束Rは回折格子型光束分割素
子41に入射し、回折格子部42に入射したその断面が
半円状の光束R1は回折格子部42の回折作用により偏
向され、2分割光検知器29に向かう。また、非回折格
子部43に入射したその断面が半円状の光束R2はその
まま直進し、2分割光検知器35に向かう。ところで、
回折格子型光束分割素子41の回折格子部42と非回折
格子部43との間の境界線が、従来例における屋根型プ
リズム21の屋根22と同じ働きをするのは上述したと
おりである。光スポット6が情報記録媒体5の案内溝7
を横切る時に、焦点誤差信号FESに現れる外乱をでき
るだけ小さく保つために回折格子部42と非回折格子部
43との間の境界線の方向は前記情報記録媒体5の案内
溝7の接線方向(x方向)に対して略直交する方向(y
方向)に設定されている。
【0032】実施例2でのプリズム21、40の替わり
に本実施例3で述べた回折格子型光束分割素子41を用
いる利点として以下の3つの点があげられる。ひとつ
は、回折格子部42と非回折格子部43との間の境界領
域の幅が極めて小さくできる(例えば、10μm以下)
ので、この部分での散乱損失を低く抑さえることができ
るという利点である(それ故、この境界領域を境界線と
呼んでいる)。他の利点は、回折格子型光束分割素子4
1における境界線の位置精度を数10μm以下に容易に
保てることと光束分割素子の製造コストを屋根型プリズ
ムに比べて安くできるという点である。これらはすべ
て、光学研磨の替わりとして、半導体プロセスでの光リ
ソグラフィやエッチングの技術、もしくは、ホログラフ
ィの作成技術がこの回折格子型光束分割素子の製作に使
えるからである。
に本実施例3で述べた回折格子型光束分割素子41を用
いる利点として以下の3つの点があげられる。ひとつ
は、回折格子部42と非回折格子部43との間の境界領
域の幅が極めて小さくできる(例えば、10μm以下)
ので、この部分での散乱損失を低く抑さえることができ
るという利点である(それ故、この境界領域を境界線と
呼んでいる)。他の利点は、回折格子型光束分割素子4
1における境界線の位置精度を数10μm以下に容易に
保てることと光束分割素子の製造コストを屋根型プリズ
ムに比べて安くできるという点である。これらはすべ
て、光学研磨の替わりとして、半導体プロセスでの光リ
ソグラフィやエッチングの技術、もしくは、ホログラフ
ィの作成技術がこの回折格子型光束分割素子の製作に使
えるからである。
【0033】回折格子型光束分割素子41に形成された
回折格子としては、体積型や平面型の回折格子が使え
る。図16はこの一例であり、回折格子部42には鋸歯
状のレリーフ構造を有する平面型回折格子が形成されて
いる。溝の深さをh、回折格子型光束分割素子41の材
料の屈折率をん、光源1の波長をλとすれば、 h = λ /(n―1) をほぼ満たすように、溝の深さhを選ぶのが望ましい。
この場合、回折格子型光束分割素子41の表面、裏面そ
れぞれでのフレネル損失がないと仮定すれば、回折格子
部42に入射した光束は全ては1次回折光として回折さ
れることになる。図17は図16に示した回折格子型光
束分割素子41を使用した光学系である。
回折格子としては、体積型や平面型の回折格子が使え
る。図16はこの一例であり、回折格子部42には鋸歯
状のレリーフ構造を有する平面型回折格子が形成されて
いる。溝の深さをh、回折格子型光束分割素子41の材
料の屈折率をん、光源1の波長をλとすれば、 h = λ /(n―1) をほぼ満たすように、溝の深さhを選ぶのが望ましい。
この場合、回折格子型光束分割素子41の表面、裏面そ
れぞれでのフレネル損失がないと仮定すれば、回折格子
部42に入射した光束は全ては1次回折光として回折さ
れることになる。図17は図16に示した回折格子型光
束分割素子41を使用した光学系である。
【0034】また、図18に示した構造をもつ回折格子
型光束分割素子41は作製が容易である。回折格子部4
2には矩形状のレリーフ構造を持つ平面型回折格子が形
成されている。溝の深さをh、回折格子型光束分割素子
41の材料の屈折率をn、光源1の波長をλとすれば、 h = λ /{2(n―1)} をほぼ満たすように、溝の深さhを選ぶのが望ましい。
この場合、回折格子型光束分割素子41の表面、裏面そ
れぞれでのフレネル損失がないと仮定すれば、回折格子
部に入射した光束の40.5%が1次回折光として、同
じく40.5%がマイナス1次回折光として回折され、
0次回折光は発生しないこととなる。残りの20%は3
次以上の奇数次回折光となる。
型光束分割素子41は作製が容易である。回折格子部4
2には矩形状のレリーフ構造を持つ平面型回折格子が形
成されている。溝の深さをh、回折格子型光束分割素子
41の材料の屈折率をn、光源1の波長をλとすれば、 h = λ /{2(n―1)} をほぼ満たすように、溝の深さhを選ぶのが望ましい。
この場合、回折格子型光束分割素子41の表面、裏面そ
れぞれでのフレネル損失がないと仮定すれば、回折格子
部に入射した光束の40.5%が1次回折光として、同
じく40.5%がマイナス1次回折光として回折され、
0次回折光は発生しないこととなる。残りの20%は3
次以上の奇数次回折光となる。
【0035】図19は請求項3の発明のさらに他の実施
例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図である。
図19では、回折格子型光束分割素子41によって情報
記録媒体5からの反射光束Rは3つの光束R1、R2、
R3に分割され、回折格子部42と非回折格子部43と
の境界線は反射光束Rを略2等分するように配置されて
いる。ここで、R2は非回折格子部43をそのまま通過
した光束であり、R1は回折格子部42によってプラス
1次回折光として+y方向へ回折された光束であり、R
3は回折格子部42によってR1とは反対方向にマイナ
ス1次回折光として回折された光束である。光束分割素
子41への反射光束Rが強度分布が一様の円形ビームで
あり、光束分割素子41の回折格子部42と非回折格子
部43との境界線がこの円形ビームをちょうど2等分す
る場合を考えると、上記ビームの50%が光束R2に、
20. 25%が光束R1に、20. 25%が光束R3に
なる。上記ビームの残りの9. 5%は高次回折光として
より大きな角度で偏向されるので、図18では光検知器
に入射はできないが、これら高次回折光も受光して焦点
誤差信号を発生するための光検知器を用意することは容
易である。図19においては、実施例3での光束R1を
受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器29と光
束R2を受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器
35に加えて、光束R3を受光する鋸歯状分割線を有す
る2分割光検知器47が示されている。2分割光検知器
47は光軸Aに垂直な平面内に配列された2つの受光面
48,49から構成されており、50は2分割光検知器
47上の光スポットである。受光面48、49との間の
分割帯の方向も、光束分割素子41の回折格子部42と
非回折格子部43との間の境界線の方向(y方向)にほ
ぼ一致しているし、これら3つの2分割光検知器29、
35、47のそれぞれの分割帯は一本の直線54の上に
ほぼ並んでいる。FESa、FESbはそれぞれ2分割
光検知器29、35から得られる焦点誤差信号であるの
は図15と同じである。FEScは2分割光検知器47
から得られる焦点誤差信号であり、受光面48からの出
力信号と受光面49¥からの出力信号の差を表してい
る。52はこれら焦点誤差信号FEScを得るための差
動増幅器である。焦点誤差信号FESa、FESb、F
EScは加算器53によって加え合わせられ、焦点誤差
信号FESとなる。
例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図である。
図19では、回折格子型光束分割素子41によって情報
記録媒体5からの反射光束Rは3つの光束R1、R2、
R3に分割され、回折格子部42と非回折格子部43と
の境界線は反射光束Rを略2等分するように配置されて
いる。ここで、R2は非回折格子部43をそのまま通過
した光束であり、R1は回折格子部42によってプラス
1次回折光として+y方向へ回折された光束であり、R
3は回折格子部42によってR1とは反対方向にマイナ
ス1次回折光として回折された光束である。光束分割素
子41への反射光束Rが強度分布が一様の円形ビームで
あり、光束分割素子41の回折格子部42と非回折格子
部43との境界線がこの円形ビームをちょうど2等分す
る場合を考えると、上記ビームの50%が光束R2に、
20. 25%が光束R1に、20. 25%が光束R3に
なる。上記ビームの残りの9. 5%は高次回折光として
より大きな角度で偏向されるので、図18では光検知器
に入射はできないが、これら高次回折光も受光して焦点
誤差信号を発生するための光検知器を用意することは容
易である。図19においては、実施例3での光束R1を
受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器29と光
束R2を受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器
35に加えて、光束R3を受光する鋸歯状分割線を有す
る2分割光検知器47が示されている。2分割光検知器
47は光軸Aに垂直な平面内に配列された2つの受光面
48,49から構成されており、50は2分割光検知器
47上の光スポットである。受光面48、49との間の
分割帯の方向も、光束分割素子41の回折格子部42と
非回折格子部43との間の境界線の方向(y方向)にほ
ぼ一致しているし、これら3つの2分割光検知器29、
35、47のそれぞれの分割帯は一本の直線54の上に
ほぼ並んでいる。FESa、FESbはそれぞれ2分割
光検知器29、35から得られる焦点誤差信号であるの
は図15と同じである。FEScは2分割光検知器47
から得られる焦点誤差信号であり、受光面48からの出
力信号と受光面49¥からの出力信号の差を表してい
る。52はこれら焦点誤差信号FEScを得るための差
動増幅器である。焦点誤差信号FESa、FESb、F
EScは加算器53によって加え合わせられ、焦点誤差
信号FESとなる。
【0036】実施例4.図20は請求項4の発明の一実
施例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図であ
る。図においては、光束分割手段として互いに周期の異
なる第1の回折格子部と第2の回折格子部を具備する回
折格子型光束分割素子54を用いている。54は情報記
録媒体5からの反射光束Rを2つ以上の光束に分割し、
略半面が第1の回折格子部55で他の略半面が第2の回
折格子部56である。さらに、第1の回折格子部55と
第2の回折格子部56との間の境界線はほぼy方向を向
いており、反射光束Rを幾何学的に略2等分するように
配置されている。図においては第1の回折格子部55か
らの光束R1と第2の回折格子部56からの光束R2の
2つが示されているが、回折格子の回折作用によって3
つ以上の光束が生じる場合には、光束分割素子54は反
射光束Rを3つ以上の光束に分割することになる。29
が光束R1を受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検
知器であり、35が光束R2を受光する鋸歯状分割線を
有する2分割光検知器であるのは図14と同じである。
受光面30と31との間の分割帯の方向、および、受光
面36と37との間の分割帯の方向は、回折格子型光束
分割素子54の2つの回折格子部55と非回折格子部5
6との間の境界線の方向(y方向)にほぼ一致してい
る。2分割光検知器29から得られる焦点誤差信号FE
Saと2分割光検知器35から得られる焦点誤差信号F
ESbが加算器46によって加え合わせられ、焦点誤差
信号FESとなるのも図14と同じである。
施例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図であ
る。図においては、光束分割手段として互いに周期の異
なる第1の回折格子部と第2の回折格子部を具備する回
折格子型光束分割素子54を用いている。54は情報記
録媒体5からの反射光束Rを2つ以上の光束に分割し、
略半面が第1の回折格子部55で他の略半面が第2の回
折格子部56である。さらに、第1の回折格子部55と
第2の回折格子部56との間の境界線はほぼy方向を向
いており、反射光束Rを幾何学的に略2等分するように
配置されている。図においては第1の回折格子部55か
らの光束R1と第2の回折格子部56からの光束R2の
2つが示されているが、回折格子の回折作用によって3
つ以上の光束が生じる場合には、光束分割素子54は反
射光束Rを3つ以上の光束に分割することになる。29
が光束R1を受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検
知器であり、35が光束R2を受光する鋸歯状分割線を
有する2分割光検知器であるのは図14と同じである。
受光面30と31との間の分割帯の方向、および、受光
面36と37との間の分割帯の方向は、回折格子型光束
分割素子54の2つの回折格子部55と非回折格子部5
6との間の境界線の方向(y方向)にほぼ一致してい
る。2分割光検知器29から得られる焦点誤差信号FE
Saと2分割光検知器35から得られる焦点誤差信号F
ESbが加算器46によって加え合わせられ、焦点誤差
信号FESとなるのも図14と同じである。
【0037】上記説明では、本発明を光記録再生装置の
焦点誤差検出装置に利用する場合について述べたが、自
動焦点カメラ等の焦点誤差検出装置にも利用できること
はいうまでもない。
焦点誤差検出装置に利用する場合について述べたが、自
動焦点カメラ等の焦点誤差検出装置にも利用できること
はいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
2分割光検知器の受光面を分離する分割線を略鋸歯状も
しくは略正弦波状もしくは略三角波状鋸歯状に形成する
とともに、分割線の周期性が焦点誤差信号に影響しない
ように、非点収差発生手段を用いて前記2分割光検知器
上の光スポット径を一方向に拡大したので、焦点誤差信
号が焦点ずれに対して直線的に変化する範囲が拡大でき
る。さらに、2分割光検知器の受光面を分離する分割線
の幅を広げる必要がないので、2分割光検知器に入射す
る光量が変化しても焦点誤差検出特性は変化せず、さら
に、2分割光検知器の出力を信号再生に用いる場合にも
周波数特性の劣化は生じない。従って、遮蔽板を用いる
瞳遮蔽法おいて、焦点制御動作が安定な焦点誤差検出装
置を実現できるとともに、情報信号再生時の周波数特性
を向上できる効果がある。
2分割光検知器の受光面を分離する分割線を略鋸歯状も
しくは略正弦波状もしくは略三角波状鋸歯状に形成する
とともに、分割線の周期性が焦点誤差信号に影響しない
ように、非点収差発生手段を用いて前記2分割光検知器
上の光スポット径を一方向に拡大したので、焦点誤差信
号が焦点ずれに対して直線的に変化する範囲が拡大でき
る。さらに、2分割光検知器の受光面を分離する分割線
の幅を広げる必要がないので、2分割光検知器に入射す
る光量が変化しても焦点誤差検出特性は変化せず、さら
に、2分割光検知器の出力を信号再生に用いる場合にも
周波数特性の劣化は生じない。従って、遮蔽板を用いる
瞳遮蔽法おいて、焦点制御動作が安定な焦点誤差検出装
置を実現できるとともに、情報信号再生時の周波数特性
を向上できる効果がある。
【0039】また、上記遮蔽板の代わりにプリズムによ
る光束分割素子を用いた場合は、上記効果に加えて、焦
点誤差検出装置に入射する光束を全て利用できるので焦
点誤差検出感度を向上できる効果がある。
る光束分割素子を用いた場合は、上記効果に加えて、焦
点誤差検出装置に入射する光束を全て利用できるので焦
点誤差検出感度を向上できる効果がある。
【0040】さらに、上記遮蔽板の代わりに回折格子に
よる光束分割素子を用いた場合は、上記遮蔽板やプリズ
ムを用いた時の効果に加えて、回折格子は光学リソグラ
フィやエッチングの技術で作製できるので、簡単な構成
ながら安価な焦点誤差検出装置を実現できる効果があ
る。
よる光束分割素子を用いた場合は、上記遮蔽板やプリズ
ムを用いた時の効果に加えて、回折格子は光学リソグラ
フィやエッチングの技術で作製できるので、簡単な構成
ながら安価な焦点誤差検出装置を実現できる効果があ
る。
【図1】請求項1の発明の一実施例による焦点誤差検出
装置の構成を示す斜視図である。
装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1における2分割光検知器の構成図である。
【図3】図1における2分割光検知器の分割帯部の拡大
図である。
図である。
【図4】図1における焦点誤差検出装置の主要部を示す
平面図である。
平面図である。
【図5】図1における焦点誤差検出装置の主要部の他の
一つを示す平面図である。
一つを示す平面図である。
【図6】本発明の実施例1において、対物レンズからの
出射光束の集光スポットがちょうど情報記録面上にある
とき、即ち、合焦時の2分割光検知器上での光束の状態
を示す図である。
出射光束の集光スポットがちょうど情報記録面上にある
とき、即ち、合焦時の2分割光検知器上での光束の状態
を示す図である。
【図7】本発明の実施例1において、情報記録面が対物
レンズに近づいたため、対物レンズからの出射光束の集
光スポットが合焦ではなくなったときの2分割光検知器
上での光束の状態を示す図である。
レンズに近づいたため、対物レンズからの出射光束の集
光スポットが合焦ではなくなったときの2分割光検知器
上での光束の状態を示す図である。
【図8】本発明の実施例1において、情報記録面が対物
レンズから離れたため、対物レンズからの出射光束の集
光スポットが合焦ではなくなったときの2分割光検知器
上での光束の状態を示す図である。
レンズから離れたため、対物レンズからの出射光束の集
光スポットが合焦ではなくなったときの2分割光検知器
上での光束の状態を示す図である。
【図9】本発明の実施例1における焦点誤差検出装置に
よって得られる焦点誤差信号と焦点ずれとの関係を示す
図である。
よって得られる焦点誤差信号と焦点ずれとの関係を示す
図である。
【図10】本発明の実施例1における焦点誤差検出装置
において、非点収差発生手段がない場合に得られる焦点
誤差信号と焦点ずれとの関係を示す図である。
において、非点収差発生手段がない場合に得られる焦点
誤差信号と焦点ずれとの関係を示す図である。
【図11】本発明の実施例1における焦点誤差検出装置
において、非点収差発生手段として斜めに傾けた平行平
板を用いた構成を示す斜視図である。
において、非点収差発生手段として斜めに傾けた平行平
板を用いた構成を示す斜視図である。
【図12】非点収差発生手段としての斜めに傾けた平行
平板を示す構成図である。
平板を示す構成図である。
【図13】請求項2の発明の一実施例による焦点誤差検
出装置の構成を示す斜視図である。
出装置の構成を示す斜視図である。
【図14】請求項2の発明の他の実施例による焦点誤差
検出装置の構成を示す斜視図である。
検出装置の構成を示す斜視図である。
【図15】請求項3の発明の一実施例による焦点誤差検
出装置の構成を示す斜視図である。
出装置の構成を示す斜視図である。
【図16】鋸歯状のレリーフ構造を有する回折格子型光
束分割素子の構成図である。
束分割素子の構成図である。
【図17】請求項3の発明の他の実施例による焦点誤差
検出装置の構成を示す斜視図である。
検出装置の構成を示す斜視図である。
【図18】矩形状のレリーフ構造を有する回折格子型光
束分割素子の構成図である。
束分割素子の構成図である。
【図19】請求項3の発明のさらに他の実施例による焦
点誤差検出装置の構成を示す斜視図である。
点誤差検出装置の構成を示す斜視図である。
【図20】請求項4の発明の一実施例による焦点誤差検
出装置の構成を示す斜視図である。
出装置の構成を示す斜視図である。
【図21】従来の焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図
である。
である。
【図22】従来例において、対物レンズからの出射光束
の集光スポットがちょうど情報記録面上にあるとき、即
ち、合焦時の2分割光検知器上での光束の状態を示す図
である。
の集光スポットがちょうど情報記録面上にあるとき、即
ち、合焦時の2分割光検知器上での光束の状態を示す図
である。
【図23】従来例において、情報記録面が対物レンズに
近づいたため、対物レンズからの出射光束の集光スポッ
トが合焦ではなくなったときの2分割光検知器上での光
束の状態を示す図である。
近づいたため、対物レンズからの出射光束の集光スポッ
トが合焦ではなくなったときの2分割光検知器上での光
束の状態を示す図である。
【図24】従来例において、情報記録面が対物レンズか
ら離れたため、対物レンズからの出射光束の集光スポッ
トが合焦ではなくなったときの2分割光検知器上での光
束の状態を示す図である。
ら離れたため、対物レンズからの出射光束の集光スポッ
トが合焦ではなくなったときの2分割光検知器上での光
束の状態を示す図である。
【図25】従来の焦点誤差検出装置のもう一つの構成を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図26】従来例における2分割光検知器の分割帯部の
拡大図である。
拡大図である。
【図27】従来の焦点誤差検出装置における焦点誤差検
出特性を示す図である。
出特性を示す図である。
【図28】従来例で使用される2分割光検知器の分割帯
部における感度分布特性図である。
部における感度分布特性図である。
1 光源 4 対物レンズ 5 情報記録媒体 9 遮蔽板 29、35、47 2分割光検知器 33、39、51 分割線 28 非点収差発生手段 21、40 プリズム 41、54 回折格子型光束分割素子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】実際の2分割光検知器においては、作成プ
ロセスの制約から分割線の幅sはある幅以下にはできな
いので、鋸歯状部の周期pもある値以下にはできない。
例えば、分割線の幅sの最小値が5μmの場合、分割帯
の幅wを50μmにしようとすれば、分割帯の周期pは
大体30μm以上は必要となる。従って、2分割光検知
器29上の光スポット32のy方向の直径2wy が周期
pに比べて十分大きくなるよう、非点収差発生手段28
の仕様を設定する必要がある。図9は本発明の実施例1
における焦点誤差検出装置によって得られる焦点誤差信
号と焦点ずれとの関係を示す図である。対物レンズ4の
開口数を0.55、集束レンズ8の開口数を0.029、
光束直径を3.3mm、非点収差発生手段28によって
与えられた非点隔差Δを4mmとし、分割帯の幅wを5
0μm、分割帯の周期pを30μmとしたときの焦点ず
れと焦点誤差信号の関係を示したものである。この条件
において、集光スポット6が情報記録面20に対してほ
ぼ合焦状態にある場合、2分割光検知器29のy方向の
移動が焦点誤差信号FESに与える影響は殆ど無くな
る。また、5から6μmのリニアゾーンが得られること
が、図9からわかる。
ロセスの制約から分割線の幅sはある幅以下にはできな
いので、鋸歯状部の周期pもある値以下にはできない。
例えば、分割線の幅sの最小値が5μmの場合、分割帯
の幅wを50μmにしようとすれば、分割帯の周期pは
大体30μm以上は必要となる。従って、2分割光検知
器29上の光スポット32のy方向の直径2wy が周期
pに比べて十分大きくなるよう、非点収差発生手段28
の仕様を設定する必要がある。図9は本発明の実施例1
における焦点誤差検出装置によって得られる焦点誤差信
号と焦点ずれとの関係を示す図である。対物レンズ4の
開口数を0.55、集束レンズ8の開口数を0.029、
光束直径を3.3mm、非点収差発生手段28によって
与えられた非点隔差Δを4mmとし、分割帯の幅wを5
0μm、分割帯の周期pを30μmとしたときの焦点ず
れと焦点誤差信号の関係を示したものである。この条件
において、集光スポット6が情報記録面20に対してほ
ぼ合焦状態にある場合、2分割光検知器29のy方向の
移動が焦点誤差信号FESに与える影響は殆ど無くな
る。また、5から6μmのリニアゾーンが得られること
が、図9からわかる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】図19は請求項3の発明のさらに他の実施
例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図である。
図19では、回折格子型光束分割素子41によって情報
記録媒体5からの反射光束Rは3つの光束R1、R2、
R3に分割され、回折格子部42と非回折格子部43と
の境界線は反射光束Rを略2等分するように配置されて
いる。ここで、R2は非回折格子部43をそのまま通過
した光束であり、R1は回折格子部42によってプラス
1次回折光として+y方向へ回折された光束であり、R
3は回折格子部42によってR1とは反対方向にマイナ
ス1次回折光として回折された光束である。光束分割素
子41への反射光束Rが強度分布が一様の円形ビームで
あり、光束分割素子41の回折格子部42と非回折格子
部43との境界線がこの円形ビームをちょうど2等分す
る場合を考えると、上記ビームの50%が光束R2に、
20. 25%が光束R1に、20. 25%が光束R3に
なる。上記ビームの残りの9. 5%は高次回折光として
より大きな角度で偏向されるので、図18では光検知器
に入射はできないが、これら高次回折光も受光して焦点
誤差信号を発生するための光検知器を用意することは容
易である。図19においては、実施例3での光束R1を
受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器29と光
束R2を受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器
35に加えて、光束R3を受光する鋸歯状分割線を有す
る2分割光検知器47が示されている。2分割光検知器
47は光軸Aに垂直な平面内に配列された2つの受光面
48,49から構成されており、50は2分割光検知器
47上の光スポットである。受光面48、49との間の
分割帯の方向も、光束分割素子41の回折格子部42と
非回折格子部43との間の境界線の方向(y方向)にほ
ぼ一致しているし、これら3つの2分割光検知器29、
35、47のそれぞれの分割帯は一本の直線54の上に
ほぼ並んでいる。FESa、FESbはそれぞれ2分割
光検知器29、35から得られる焦点誤差信号であるの
は図15と同じである。FEScは2分割光検知器47
から得られる焦点誤差信号であり、受光面48からの出
力信号と受光面49からの出力信号の差を表している。
52はこれら焦点誤差信号FEScを得るための差動増
幅器である。焦点誤差信号FESa、FESb、FES
cは加算器53によって加え合わせられ、焦点誤差信号
FESとなる。
例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図である。
図19では、回折格子型光束分割素子41によって情報
記録媒体5からの反射光束Rは3つの光束R1、R2、
R3に分割され、回折格子部42と非回折格子部43と
の境界線は反射光束Rを略2等分するように配置されて
いる。ここで、R2は非回折格子部43をそのまま通過
した光束であり、R1は回折格子部42によってプラス
1次回折光として+y方向へ回折された光束であり、R
3は回折格子部42によってR1とは反対方向にマイナ
ス1次回折光として回折された光束である。光束分割素
子41への反射光束Rが強度分布が一様の円形ビームで
あり、光束分割素子41の回折格子部42と非回折格子
部43との境界線がこの円形ビームをちょうど2等分す
る場合を考えると、上記ビームの50%が光束R2に、
20. 25%が光束R1に、20. 25%が光束R3に
なる。上記ビームの残りの9. 5%は高次回折光として
より大きな角度で偏向されるので、図18では光検知器
に入射はできないが、これら高次回折光も受光して焦点
誤差信号を発生するための光検知器を用意することは容
易である。図19においては、実施例3での光束R1を
受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器29と光
束R2を受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器
35に加えて、光束R3を受光する鋸歯状分割線を有す
る2分割光検知器47が示されている。2分割光検知器
47は光軸Aに垂直な平面内に配列された2つの受光面
48,49から構成されており、50は2分割光検知器
47上の光スポットである。受光面48、49との間の
分割帯の方向も、光束分割素子41の回折格子部42と
非回折格子部43との間の境界線の方向(y方向)にほ
ぼ一致しているし、これら3つの2分割光検知器29、
35、47のそれぞれの分割帯は一本の直線54の上に
ほぼ並んでいる。FESa、FESbはそれぞれ2分割
光検知器29、35から得られる焦点誤差信号であるの
は図15と同じである。FEScは2分割光検知器47
から得られる焦点誤差信号であり、受光面48からの出
力信号と受光面49からの出力信号の差を表している。
52はこれら焦点誤差信号FEScを得るための差動増
幅器である。焦点誤差信号FESa、FESb、FES
cは加算器53によって加え合わせられ、焦点誤差信号
FESとなる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】実施例4.図20は請求項4の発明の一実
施例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図であ
る。図においては、光束分割手段として互いに周期の異
なる第1の回折格子部と第2の回折格子部を具備する回
折格子型光束分割素子54を用いている。54は情報記
録媒体5からの反射光束Rを2つ以上の光束に分割し、
略半面が第1の回折格子部55で他の略半面が第2の回
折格子部56である。さらに、第1の回折格子部55と
第2の回折格子部56との間の境界線はほぼy方向を向
いており、反射光束Rを幾何学的に略2等分するように
配置されている。図においては第1の回折格子部55か
らの光束R1と第2の回折格子部56からの光束R2の
2つが示されているが、回折格子の回折作用によって複
数の光束が生じる場合には、光束分割素子54は反射光
束Rを3つ以上の光束に分割することになる。29が光
束R1を受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器
であり、35が光束R2を受光する鋸歯状分割線を有す
る2分割光検知器であるのは図14と同じである。受光
面30と31との間の分割帯の方向、および、受光面3
6と37との間の分割帯の方向は、回折格子型光束分割
素子54の2つの回折格子部55と非回折格子部56と
の間の境界線の方向(y方向)にほぼ一致している。2
分割光検知器29から得られる焦点誤差信号FESaと
2分割光検知器35から得られる焦点誤差信号FESb
が加算器46によって加え合わせられ、焦点誤差信号F
ESとなるのも図14と同じである。
施例による焦点誤差検出装置の構成を示す斜視図であ
る。図においては、光束分割手段として互いに周期の異
なる第1の回折格子部と第2の回折格子部を具備する回
折格子型光束分割素子54を用いている。54は情報記
録媒体5からの反射光束Rを2つ以上の光束に分割し、
略半面が第1の回折格子部55で他の略半面が第2の回
折格子部56である。さらに、第1の回折格子部55と
第2の回折格子部56との間の境界線はほぼy方向を向
いており、反射光束Rを幾何学的に略2等分するように
配置されている。図においては第1の回折格子部55か
らの光束R1と第2の回折格子部56からの光束R2の
2つが示されているが、回折格子の回折作用によって複
数の光束が生じる場合には、光束分割素子54は反射光
束Rを3つ以上の光束に分割することになる。29が光
束R1を受光する鋸歯状分割線を有する2分割光検知器
であり、35が光束R2を受光する鋸歯状分割線を有す
る2分割光検知器であるのは図14と同じである。受光
面30と31との間の分割帯の方向、および、受光面3
6と37との間の分割帯の方向は、回折格子型光束分割
素子54の2つの回折格子部55と非回折格子部56と
の間の境界線の方向(y方向)にほぼ一致している。2
分割光検知器29から得られる焦点誤差信号FESaと
2分割光検知器35から得られる焦点誤差信号FESb
が加算器46によって加え合わせられ、焦点誤差信号F
ESとなるのも図14と同じである。
Claims (4)
- 【請求項1】 光源からの出射光を集束手段を介して情
報記録媒体に集光照射し、この情報記録媒体からの反射
光束の一部を遮蔽し、一部が除かれた前記反射光束を2
分割光検知器の分割帯近傍に集光照射し、前記2分割光
検知器の出力信号に基づいて焦点誤差信号を得る焦点誤
差検出装置において、前記2分割光検知器の分割帯にお
ける受光面端部の形状を略鋸歯状もしくは略三角波状も
しくは略正弦波状とするとともに、2つの受光面が相互
に噛み合うように前記2分割光検知器を構成し、かつ、
非点収差発生手段を前記集束手段との前記2分割光検知
器との間に配置し、前記情報記録媒体上に上記出射光の
集光スポットがあるときに前記反射光束の焦線が前記分
割帯上にほぼ位置するように前記2分割光検知器を配置
したことを特徴とする焦点誤差検出装置。 - 【請求項2】 光源からの出射光を集束手段を介して情
報記録媒体に集光照射し、この情報記録媒体からの反射
光束を光束分割手段を用いて光束の中央から2つの方向
に分割し、分割された前記反射光束の各々を2つの2分
割光検知器の分割帯近傍に集光照射し、前記2つの2分
割光検知器の出力信号に基づいて焦点誤差信号を得る焦
点誤差検出装置において、前記光束分割手段をプリズム
によって構成し、かつ、前記2分割光検知器の分割帯に
おける受光面端部の形状を略鋸歯状もしくは略三角波状
もしくは略正弦波状とするとともに、2つの受光面が相
互に噛み合うように前記2分割光検知器を構成し、非点
収差発生手段を前記集束手段との前記2分割光検知器と
の間に配置し、前記情報記録媒体上に上記出射光の集光
スポットがあるときに前記反射光束の焦線が前記分割帯
上にほぼ位置するように前記2分割光検知器を配置した
ことを特徴とする焦点誤差検出装置。 - 【請求項3】 光源からの出射光を集束手段を介して情
報記録媒体に集光照射し、この情報記録媒体からの反射
光束を光束分割手段を用いて光束の中央から2つ以上の
方向に分割し、分割された前記反射光束の各々を2つ以
上の2分割光検知器の分割帯近傍に集光照射し、前記2
つ以上の2分割光検知器の出力信号に基づいて焦点誤差
信号を得る焦点誤差検出装置において、前記光束分割手
段を略半面が回折格子部である素子によって構成し、か
つ、前記2分割光検知器の分割帯における受光面端部の
形状を略鋸歯状もしくは略三角波状もしくは略正弦波状
とするとともに、2つの受光面が相互に噛み合うように
前記2分割光検知器を構成し、さらに、非点収差発生手
段を前記集束手段との前記2分割光検知器との間に配置
し、前記情報記録媒体上に上記出射光の集光スポットが
あるときに前記反射光束の焦線が前記分割帯上にほぼ位
置するように前記2分割光検知器を配置したことを特徴
とする焦点誤差検出装置。 - 【請求項4】 光源からの出射光を集束手段を介して情
報記録媒体に集光照射し、この情報記録媒体からの反射
光束を光束分割手段を用いて光束の中央から2つ以上の
方向に分割し、分割された前記反射光束の各々を2つ以
上の2分割光検知器の分割帯近傍に集光照射し、前記2
つ以上の2分割光検知器の出力信号に基づいて焦点誤差
信号を得る焦点誤差検出装置において、前記光束分割手
段を互いに周期の異なる第1の回折格子部と第2の回折
格子部を具備する素子によって構成し、かつ、前記2分
割光検知器の分割帯における受光面端部の形状を略鋸歯
状もしくは略三角波状もしくは略正弦波状とするととも
に、2つの受光面が相互に噛み合うように前記2分割光
検知器を構成し、非点収差発生手段を前記集束手段との
前記2分割光検知器との間に配置し、前記情報記録媒体
上に上記出射光の集光スポットがあるときに前記反射光
束の焦線が前記分割帯上にほぼ位置するように前記2分
割光検知器を配置したことを特徴とする焦点誤差検出装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14072193A JP3198724B2 (ja) | 1993-06-11 | 1993-06-11 | 焦点誤差検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14072193A JP3198724B2 (ja) | 1993-06-11 | 1993-06-11 | 焦点誤差検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH076381A true JPH076381A (ja) | 1995-01-10 |
JP3198724B2 JP3198724B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=15275166
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14072193A Expired - Fee Related JP3198724B2 (ja) | 1993-06-11 | 1993-06-11 | 焦点誤差検出装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3198724B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100430276B1 (ko) * | 2001-02-06 | 2004-05-04 | 엘지전자 주식회사 | 비점 수차법을 이용한 광픽업 장치 |
-
1993
- 1993-06-11 JP JP14072193A patent/JP3198724B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR100430276B1 (ko) * | 2001-02-06 | 2004-05-04 | 엘지전자 주식회사 | 비점 수차법을 이용한 광픽업 장치 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3198724B2 (ja) | 2001-08-13 |
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