JPH076148B2 - リグノセルロース物質の漂白方法 - Google Patents

リグノセルロース物質の漂白方法

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JPH076148B2 JP1162607A JP16260789A JPH076148B2 JP H076148 B2 JPH076148 B2 JP H076148B2 JP 1162607 A JP1162607 A JP 1162607A JP 16260789 A JP16260789 A JP 16260789A JP H076148 B2 JPH076148 B2 JP H076148B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、リグノセルロース物質特に機械パルプ又は故
紙パルプの漂白方法に関する。
〔従来の技術〕
リグノセルロース物質を多くの用途に使用するために
は、化学的あるいは機械的作用により得られたパルプを
漂白する必要がある。クラフトパルプを包装資材のよう
に白さを必要としない用途に使う場合を除いて、通常化
学パルプは、塩素、次亜塩素酸塩(ハイポ)、二酸化塩
素、酸素、過酸化水素、苛性ソーダ等の漂白剤および漂
白助剤により漂白される。
一方機械パルプおよび故紙パルプの漂白方法としては、
過酸化物で漂白する方法と還元剤で漂白する方法が一般
的である。過酸化物による漂白においては、過酸化物と
して過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酢酸などが知ら
れているが、中でも過酸化水素が最も多く使われてい
る。通常過酸化水素漂白は、アルカリ性条件、好適には
pHが10−12で行う必要があるため、漂白補助剤として苛
性ソーダ(NaOH)およびケイ酸ソーダ(Na2SiO3)を添
加する。苛性ソーダは漂白浴のpHをアルカリ性に保つた
めに、通常NaOH/Na2SiO3(NaOH)として1/4−1/1のよう
に添加されている。またケイ酸ソーダは漂白浴のpHをア
ルカリ性に保つための緩衝剤として、あるいは漂白浴中
に含まれる金属イオンを封鎖するために使われている。
そのほかにも、硫酸マグネシウムを過酸化水素の安定剤
として少量添加する場合もある。一般的な漂白方法とし
ては、パルプ濃度が約10%のパルプスラリー中に苛性ソ
ーダおよびケイ酸ソーダを添加し、更に過酸化水素を添
加して50℃−70℃の温度で2−4時間保持した後、亜硫
酸水などでpHを5−6まで低下させ、残留する過酸化物
を分解し漂白パルプを得ている。
還元漂白はパルプの白色度を10ポイント程度上げる場合
に用いられる漂白法で、還元剤としてハイドロサルファ
イトナトリウム(以下ハイドロと略記する)を用いる方
法が一般的である。ハイドロ漂白は通常パルプ濃度3−
4%、pH4−6、温度40−70℃および保持時間30−90分
で行われる。またハイドロの安定剤としてトリポリリン
酸ソーダあるいはキレート剤を添加する場合もある。
しかしながらパルプ濃度が10%で、漂白を一段で行う方
法(以下一段漂白法と称す)では、過酸化物の添加率と
共に、漂白パルプの白色度は上昇するが、ある程度以上
の添加率では白色度の上昇は見られなくなり、80%(ハ
ンター値)以上の白色度を得ることは困難であった。ま
た還元漂白では70%程度の白色度が最高であった。
不透明度の高い機械パルプおよび故紙パルプの白色度を
80%以上に上げる漂白法が近年注目されている。それら
の方法としては、高農度で漂白する方法、漂白前段で化
学処理をする方法、同じく前段でパルプを十分に洗浄す
る方法およびそれらを組み合わせた方法、あるいは化学
パルプの漂白の場合に見られるように、多段漂白する方
法等がある。
一般に漂白はパルプ濃度を高めると漂白性が向上し、同
一薬品添加率で白色度の高いパルプが得られる(R.P.Si
ngh,“The Bleaching of pulp",TAPPI Press,1979)。
パルプ濃度を20%以上に高め、過酸化物で漂白するには
機械的な撹拌装置が必要であり、リファイナーを用いて
漂白する方法(特公昭63−58957号公報、特公昭63−589
58号公報)、ディスパーザーを用いて漂白する方法(特
開昭63−502677号公報)、ベルトプレスを用いて漂白す
る方法(K.L.Kovasin:Swedish Pulp&Paper Week Proce
edings(1987))、中濃度ミキサーによ方法(S.L.Ledn
ovich:1983 Int.Mechanical Pulping Conference,P31
4)、フローターパルパーによる方法(A.Lindahl:1986T
APPI Pulping Conference Proceedings,米国特許第4029
543号明細書に対応)などがある。これらの方法によっ
てパルプの種類を選ぶことにより、80%以上の白色度と
なる。しかしパルプを高濃度化する装置や撹拌の装置が
必要であり、コスト的には不利である。
過酸化物漂白あるいは還元漂白の前段で化学処理を施
し、過酸化物漂白性あるいは還元漂白性を向上させるこ
とは可能である。その方法としては、二酸化塩素あるい
は亜塩素酸塩などの薬品で未晒パルプを処理した後、過
酸化水素で漂白する方法(特開昭51−7201号公報、T.Mc
Dough:Pulp&Paper Can.,78(12)63(1977)あるいは
M.Lachenal:1986 TAPPI Pulping Conference Proceedin
gs)などがある。また前段で酸性で過酸化水素処理をし
た後に過酸化水素漂白する方法(特公昭63−20953号公
報、米国特許第4222819号明細書に対応)もある。キレ
ート剤で前処理した後、過酸化物漂白する方法(特開昭
64−52892号公報、特公昭63−54838号公報、米国特許第
4732650号明細書)あるいはハイドロ漂白する方法(特
開昭63−99388号公報、特公昭62−62198号公報)なども
ある。この方法は単独では高白色度化は難しいが、他の
方法と組み合わせることによって80%以上の白色度を達
成することは可能である。また前処理の替わりに過酸化
物漂白の前段でパルプを充分に洗浄する方法(T.A.Hagg
lund:1986 TAPPI Pulping Conference Proceedings)
も提案されている。
多段漂白のうち、過酸化物で漂白した後還元漂白する砕
木パルプの二段漂白(R. Barton:TAPPI41(3)、(195
8)は1950年代から、すでに商業的に応用されている
が、パルプ濃度が低かったり、ミキシングが不十分であ
ったために白色度は75%程度であった。逆にハイドロ漂
白の後に過酸化物で漂白する方法もあるが、白色度は逆
に低下する傾向にある(P.Joice,M.Mackie;1979 Int.Me
chanical Pulping Conference Proceedings P127)。こ
れは上記のようなハイドロ漂白の前段でキレート剤で処
理する方法によってある程度白色度を向上できるが、80
%以上に漂白することは困難である。また一段目に水素
化ホウ素ナトリウムで、二段目に過酸化物で、更に三段
目にハイドロで漂白する方法も提案されており、ラボス
ケールでは88%(ISO表示)の白色度がえられている
(L.Lors,N.Soteland:Norsk Skoogindustri10P255(1
972))が、この方法は高価な水素化ホウ素ナトリウム
を使うなど経済的な方法とは言えない。
近年上記のようなパルプを高濃度化する装置あるいは高
濃度で撹拌する装置、あるいは効率的にパルプを洗浄す
る装置が開発され、それらの装置を使って過酸化物漂白
を二度行う方法(米国特許第4734160号明細書、E.Stran
d;1987 TAPPI Pulping Conf.Proceedings、D.Lacheana
l:1988 Int.Pulp Bleaching Conf.Proceedings、C.Gagn
e:Tappi J.,72(11)89(1988)、D.Carmichael:Pulp&
Paper Can.,80(10)39(1988))および過酸化漂白と
還元漂白による二段漂白法あるいは三段漂白法(特開昭
61−186593号公報、特開昭61−245392号公報)などの方
法が開発され、多くの機械パルプあるいは故紙パルプを
白色度80%以上にまで漂白することができるようになっ
た。
しかしながらこれらの多段漂白法は、パルプを高濃度化
する装置あるいは高濃度で撹拌する装置、あるいは一段
目と二段目の間で二段目の漂白性を良くするため効率的
にパルプを洗浄する装置あるいはプレスなどの脱水装置
を必要とするために設備費がかかる点および過酸化物あ
るいはハイドロの添加率を比較的多く要する点が問題で
あり、簡便でしかも少ない薬品添加率で高白色度化する
方法が望まれている。
(本発明の目的) 本発明は、機械パルプあるいは故紙パルプの漂白法とし
て上記パルプの高白色度漂白法の利点を生かし、かつそ
の欠点を解決するためになされたもので、その目的は白
色度の高いパルプを安価に得ることできる漂白法を提供
することである。
更に他の目的は漂白添加率を低減する漂白法を提供する
ことであり、更に他の目的は強度の高い漂白パルプを製
造する漂白法を提供することであり、更に他の目的は退
色しにくい漂白パルプを製造する漂白法を提供すること
であり、更に他の目的は排水負荷の少ない漂白パルプを
製造する漂白法を提供することであり、更に他の目的は
以下の記載から明らかになるであろう。
(発明の構成) 本発明について以下に概説すると、本発明は機械パルプ
または故紙パルプを過酸化物と還元剤で処理する工程を
含む漂白法において、過酸化漂白を単一装置内で実施
し、過酸化物を漂白開始時と漂白中とに分割して添加
し、漂白開始時の過酸化物の添加量を全添加量の0.1〜
0.9とし、かつ過酸化物を分割して添加する間に、パル
プの洗浄あるいは脱水操作を行なわないことを特徴とす
る漂白方法である。
すなわち本発明は、機械パルプまたは故紙パルプの漂白
において、過酸化物処理段で薬品の添加方法を工夫し更
に還元処理段を組合わせることにより、白色度の高いパ
ルプを安価に製造することを可能にし、更に薬品添加率
が少ないため強度の高い漂白パルプを製造することを可
能にし、更に通常の一段漂白法よりもアルカリ添加率が
増えるために退色性の少ないパルプの製造が可能であ
る。
次に本発明を構成する要素について詳説する。本発明の
漂白系の過酸化処理段に使用される過酸化物としては、
過酸化水素、過酸化ソーダが操業性の点で最もよいが、
過酢酸、t−ブチルパーオキシド、m−クロロパーベン
ゾエイト、クメンパーオキシド、テトラヒドロフランパ
ーオキシドなどの公知の過酸化物を使用してもよい。過
酸化物の対絶乾パルプあたりの添加率は、多いほど白色
度は向上する傾向にあるが、経済性も考慮して1から10
%(100%H2O2換算)程度であるが、好ましくは1から
6%の間である。反応温度は30℃から100℃の間であ
り、好ましくは50℃から80℃である。反応時のパルプ濃
度は1%から35%(重量ベース)の間であり、好ましく
は8%から25%である。全反応時間は1時間から10時間
であり、好ましくは2時間から8時間である。
本発明の過酸化物処理段に使用されるアルカリは当業者
にとって公知の多くのアルカリ性化合物から選ぶことが
できるが、通常作業性の点で苛性ソーダを選ぶことが多
い。対パルプ当りのアルカリ添加率は過酸化物の添加量
と共に変化するが、通常Na2O換算で1%から10%の間で
あり、好ましくは2%から7%である。同段で過酸化物
安定剤として使用される珪酸ソーダは、3号珪酸ソーダ
あるいはカレットなどであり、添加率(対絶乾パルプ)
はアルカリの場合と同様に過酸化物の添加率に比例して
添加するが、1%から10%の間であり、好ましくは、2
%から7%である。
過酸化物、アルカリおよび珪酸ソーダの添加方法は、通
常の漂白と同様にキレート処理あるいは未処理パルプに
薬品所定量の一部を添加し、ミキサー等で混合し加温し
た後漂白する。漂白時間が10分から180分経過後、好ま
しくは15分から120分経過後に、洗浄あるいはプレスな
しに再度薬品所定量の残りを添加し、混合し、好ましく
は2時間から5時間さらに保持する。薬品の分割割合
(漂白初期/漂白中)は10/90から90/10の間である。混
合の方法としては、過酸化物漂白塔中部にリング管を設
け、そこから同心円上に添加しても良く、最初に薬品を
添加してから15分から120分になるように、添加場所あ
るいは添加方法を選ぶことによって効果は大きくなる。
過酸化物処理後は、洗浄あるいは搾液工程を続けて行な
うことが望ましいが、洗浄する代わりに亜硫酸水などで
pHを約5に調節後ただちに還元処理を行ってもよい。
本発明の還元処理段の個々の条件は、一段の還元漂白条
件とほぼ同じであるが、目標とする白色度、不透明度、
さらには漂白排水負担量の面から過酸化物処理段の漂白
条件との関連から決定される。還元処理段に使われる還
元剤は、ハイドロサルファイトナトリウム、ハイドロサ
ルファイト亜鉛、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸マグネ
シュウム、水素化ホウ素アンモニウム、BOROL(登録商
標)、二硫化チオ尿素、水素化ホウ素アンモニウムある
いはヒドラジン等の公知の還元剤を使用しうるが、ハイ
ドロサルファイトが最も多く使われる。薬品の添加率
は、対パルプあたり0.1%から5%の間、好ましくは0.5
%から2%であり、処理温度は40℃から100℃の間、好
ましくは60℃から90℃であり、処理時間は5分から120
分の間、好ましくは10分から60分であり、パルプ濃度は
1%から20%の間、好ましくは3%から10%であり、初
期pHは3から10の間、好ましくは4から7である。また
ハイドロサルファイトの安定剤としてトリポリリン酸ソ
ーダやキレート剤を併用してもよい。
還元処理段後は、パルプを洗浄するか、プレスしてろ液
を絞る工程を用いることが望ましい。
本発明の漂白の対象となる機械パルプは、砕木パルプ、
リファイナーメカニカルパルプ、サーモメカニカルパル
プ、ケミメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパル
プ、プレッシャライズドグラウンドパルプであり、故紙
パルプ(脱墨された二次繊維)は新聞故紙、段ボール故
紙からのパルプなどであり、木材パルプ、非木材パルプ
いずれにも適用可能であることは言うまでもない。そし
て本発明の漂白方法は単独の漂白工程として行なうこと
ができることは勿論のこと、従来の漂白シーケンスに於
ける工程の一部として代替してもよい。
(発明の実施例) 次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこ
れによりなんら限定されるものではない。
以下に示す実施例に於て、パルプの漂白条件およびパル
プの物理的性質の測定は、特に示さない限り、次の操作
手段によった。
過酸化処理段での実験 キレート前処理あるいは未処理の針葉樹砕木パルプ(ス
プルース材、白色度60%、以下GPと略記)あるいは針葉
樹サーモメカニカルパルプ(スプルース材、白色度56.2
%、以下TMPと略記)あるいは故紙パルプ(新聞故紙主
体、脱墨後白色度54.4%、以下DIPと略記)各々絶乾30g
をプラスチック袋に取り、70℃まで加温した後、過酸化
水素、苛性ソーダおよび珪酸ソーダからなる漂白液(液
組成は、%対絶乾パルプ表示で1:1,6:1,3)の全添加量
の10ないし90%を添加し、更にパルプ濃度が20%になる
ようにイオン交換水を加え、直ちにニーダーに移して2
分間撹拌する。撹拌後再びプラスチック袋に集め、70℃
の恒温槽で30分間反応させた後、再び上記漂白液の残量
を添加し、手で充分に撹拌した後、70℃で更に4時間漂
白する。反応終了後パルプを絞り、ろ液に残存するH2O2
およびpHを測定する。その後パルプ濃度を約3%まで希
釈し、亜硫酸水で系のpHを約5.5に調整した後、遠心脱
水する。
還元処理後での実験 遠心脱水洗浄された過酸化物処理パルプ30g(絶乾)を
ポリエチレン袋に取り、パルプ濃度が5%になるように
所定量のイオン交換水を加え、更にpHが5−6になるよ
うにリン酸を加え、よく撹拌後、窒素で袋内をパージし
ながら絶乾パルプ当り1%のハイドロサルファイトナト
リウム水溶液(以下ハイドロと略記)を添加し、充分に
撹拌後、70℃の温度で1時間反応させた。反応終了後パ
ルプを取り出し遠心脱水した。
パルプの物理的性質の測定 白色度については、遠心脱水したパルプを、離解後、ブ
フナーで坪量150g/m2のシートを作製し、JIS P 8123
に従って測定した。
裂断長および比引裂き強さについては、遠心脱水したパ
ルプを、TAPPI試験法T205os−71にしたがって坪量60g/m
2のシートを作製し、製紙用パルプの強さ試験法(JIS
P 8123)に従って測定した。
退色性の指標としてPC価を測定した。PC価は、パルプシ
ートを105℃の乾燥器で2時間熱処理した後、白色度を
測定し、熱処理前の白色度の差を熱処理前の白色度で割
り、%表示した。
実施例1および比較例1、比較例2 実施例1および比較例1、比較例2は、パルプとしてGP
を用いた場合の実験を示す。実施例1は過酸化水素を漂
白開始時に3%(対絶乾パルプ、以下同様)、30分漂白
後に1%添加し漂白し、その後ハイドロ添加率1%で漂
白した例である。比較例1は、同GPを過酸化水素を漂白
開始時に3.8%(対絶乾パルプ、以下同様)、30分漂白
後に0.2%添加し漂白し、その後ハイドロ添加率1%で
漂白した例である。比較例2は同GPを過酸化水素4%で
一段漂白した後、ハイドロ添加率1%で漂白した例であ
る。その結果を次の第1表に示す。
実施例2および比較例3、比較例4 実施例2および比較例3、比較例4は、パルプとしてTM
Pを用いた場合の実験を示す。実施例2は過酸化水素を
漂白開始時に1%(対絶乾パルプ、以下同様)、30分漂
白後に5%添加し漂白した後、ハイドロ添加率1%で漂
白した例である。比較例3は、同TMPを過酸化水素を漂
白開始時に0.5%(対絶乾バルプ、以下同様)、30分漂
白後に5.5%添加し漂白し、その後ハイドロ添加率1%
で漂白した例である。比較例4は、同GPを過酸化水素6
%で一段漂白した後、ハイドロ添加率1%で漂白した例
である。
その結果を次の第2表に示す。
実施例3および比較例5 実施例3および比較例5は、パルプとしてGPを用いた場
合の実験を示す。実施例3は過酸化水素を漂白開始時に
4%(対絶乾パルプ、以下同様)、30分漂白後に1%添
加し漂白し、その後ハイドロ添加率1%で漂白した例で
ある。比較例5は、同GPを過酸化水素添加率4%で一段
漂白した後洗浄し、一段目と同様な条件で過酸化水素添
加率1%で再度漂白(二段漂白)した後、ハイドロ添加
率1%で漂白した例である。
その結果を次の第3表に示す。
実施例4および比較例6 実施例4および比較例6は、パルスとしてDIPを用いた
場合の実験を示す。実施例4は過酸化水素を漂白開始時
に1%(対絶乾パルプ、以下同様)、30分漂白後に6%
添加し漂白し、その後ハイドロ添加率1%で漂白した例
である。比較例6は、同DIPを過酸化水素添加率1%で
漂白した後洗浄し、一段目と同様な条件で過酸化水素添
加率6%で再度漂白(二段漂白)した後、ハイドロ添加
率1%で漂白した例である。
その結果を次の第4表に示す。
(発明の効果) 第1表から第4表までの各表から明らかなように、GP,T
MP,DIPのいずれの場合においても、過酸化物を分割して
添加する本発明により漂白したパルプは、一般漂白法あ
るいは二段漂白法で漂白したパルプよりも、同一過酸化
物添加率で白色度が高く、また裂断長および比引裂き強
さなどの強度も高く、退色しにくい。また漂白パルプの
白色度が高いために、同一白色度を得る場合には薬品添
加率を低減できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機械パルプまたは故紙パルプを過酸化物と
    還元剤で処理する工程を含む漂白法において、過酸化漂
    白を単一装置内で実施し、過酸化物を漂白開始時と漂白
    中とに分割して添加し、漂白開始時の過酸化物の添加量
    を全添加量の0.1〜0.9とし、かつ過酸化物を分割して添
    加する間に、パルプの洗浄あるいは脱水操作を行わない
    ことを特徴とする漂白方法。
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