JPH076099U - ウオータージェットポンプ用可変取水口 - Google Patents

ウオータージェットポンプ用可変取水口

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JPH076099U JP3427793U JP3427793U JPH076099U JP H076099 U JPH076099 U JP H076099U JP 3427793 U JP3427793 U JP 3427793U JP 3427793 U JP3427793 U JP 3427793U JP H076099 U JPH076099 U JP H076099U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 船体抵抗の大幅な増加を招くことなく、船速
に応じて取水効率を最適にする。 【構成】 船底に取水口5を有し、この取水口5から吸
い込んだ水を噴出するウオータージェットポンプの取水
口5において、前記取水口5の後部に回動軸14Bを設
けると共に、取水口5の後方にこの回動軸14Bを回動
させる油圧シリンダ16を取水口5と直列配置し、前記
回動軸14Bに可変リップ9を設けて、この可変リップ
9を揺動自在とした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はウオータージェットポンプの取水口に関し、更に詳しくは、低速時に はウオータージェットポンプが必要とする多くの取水が可能で、高速航走時には 船体抵抗を増加することがない可変取水口に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ウオータジェットポンプ(以下、単にWJポンプという。)は高速船舶 用の推進機として多用されている。
【0003】 このWJポンプを採用する船型としては、例えば図9(a) の概略側面図と(b) のE−E矢視図に示すように、船体1と浮体となる没水体2とをストラット4に より連結し、この没水体2の両側面に水中翼3を設けた水中翼船Jがある。
【0004】 この水中翼船Jには、没水体2下部である船底に取水口50が設けられており 、この取水口50から取水された水は取水管路6を通って、主機関7によって駆 動されるWJポンプ8により加圧されて船体後方へと噴出される。
【0005】 このような水中翼船Jは、低速時には船体1が多少水中に没する艇走状態で航 走し、高速時には没水体2の浮力と水中翼3の揚力により船体1が水面Wから浮 上した図示する状態の翼走となる。
【0006】 この図9(a),(b) に示す取水口50はフラッシュ型取水方式であり、没水体2 下面には取水口50の開口が船底から突出することなく設けられ、この取水口5 0から取水した水をWJポンプ8により噴出して推力を得るものである(従来例 1)。
【0007】 一方、図10(a) の概略側面図と(b) のF−F矢視図に示す取水口51は、ポ ッド式取水方式を示しており、没水体2の下部である船底から突出した取水ポッ ド52が設けられており、この船底に突出した取水ポッド52前面の取水口51 から取水した水をWJポンプ8により噴出して推力を得るものである(従来例2 )。
【0008】 なお、この種の従来技術として、実開平1−112199号公報があり、この 公報記載の考案は、導入ダクト(取水口)に設けた吸込口を、導入ダクトに対し て進退可能に構成したものである(従来例3)。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記従来例1及び2に示す水中翼船Jのように、船体1が離水する ような船舶の場合には水面WからWJポンプ8の位置までの揚程が高く、その吸 込ヘッドに対応するための十分な水圧がないとWJポンプ8を効率良く駆動する ことができない。
【0010】 つまり上記従来例1は、船底から突出するものがないため、取水口50におい て船体抵抗を増加することはないが、この従来例1では取水効率が悪いため高速 時は問題ないが低速時には吸込み圧力が低く、WJポンプ8を駆動するに十分な 圧力を得る取水が極めて難しかった。このため、フラッシュ型は吸込抵抗が大き い取水管路6を持った水中翼船等の船舶への適用は難しい。
【0011】 一方、上記従来例2では、船底から突出した取水ポッド52前面の取水口51 から水が取水されるため、低速時の取水効率は非常に良いが、反面高速時にはこ の取水ポッド52が船体抵抗上大きな邪魔になり、船体抵抗の増加を余儀無くし ている。
【0012】 この船体抵抗の増加は、船体形状にもよるが考案者の研究では図11に示すよ うな関係となり、ポッド型の船体抵抗はフラッシュ型の110%程度となること が分かっている。つまり、同じ船速で船を走らせるにはポッド型はフラッシュ型 より主機関の出力を10%大きくする必要があることになる。
【0013】 ところで、ポンプ回転数を上げることにより発生スラストを増加させることが できる。図13はこのポンプ回転数Nとポンプの発生スラストTHの関係を示し たグラフで、このグラフのように、発生スラストはポンプ回転数の2乗に比例す る。また、図12に取水管路の圧力とポンプ許容回転数の関係を示すが、このグ ラフのように、取水管路6の圧力が低い状態でポンプ許容回転数を所定回転数以 上に上げるとキャビテーション危険域に入ってしまうので、所定圧力以下の場合 にはポンプ回転数を上げることができない。逆に取水管路の圧力が高い程ポンプ のキャビテーション上安全な領域となり、ポンプの許容回転を上げることができ 発生スラストも大きくできる。
【0014】 すなわち、図12と図13の関係から、取水管路の圧力が高いほどポンプの回 転数を上げることができ、この結果ポンプの発生スラストを大きくすることが可 能になることが判る。つまり、取水効率が高いほど船体を短時間に高速航走でき る加速性の優れた運行が可能となる。
【0015】 しかし、上述したように、従来例1にあっては取水管路6の圧力を高くするこ とが難しく、取水管路6の圧力を高くするために従来例2のごとく取水ポッド5 2を設ける必要があるが、この場合には船体抵抗の大幅な増加を余儀なくされて しまう。
【0016】 なお、従来例3は、停止から発進する時には吸込口を格納した状態とし、高速 航行時には進出させることによって水を吸い込むものであり、この考案の場合、 船体の加速性能を改善する目的の船舶には適用することができない。また、この 考案は導入ダクトの傾斜角度と同一方向にしか吸込口を進退させることができな いため、突出させた場合、格納した時の開口面積よりも少ない取水面積による吸 込みとなり取水効率が悪い。
【0017】 本考案は上記課題に鑑みて、船体抵抗の大幅な増加を招くことなく、船速に応 じて取水効率を最適にすることができるウオータージェットポンプの可変取水口 を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案における第1のウオータージェットポンプ 用可変取水口は、船底に取水口を有し、該取水口から吸い込んだ水を噴出するウ オータージェットポンプの取水口において、前記取水口の後部に回動軸を設ける と共に、該取水口の側部に膨出形成した格納室を設け、該格納室に前記回動軸を 回動させる駆動手段を取水口と並列配置し、前記回動軸に可変リップを設けて、 該可変リップを揺動自在としたことを特徴とするものである。
【0019】 また本考案における第2のウオータージェットポンプ用可変取水口は、船底に 取水口を有し、該取水口から吸い込んだ水を噴出するウオータージェットポンプ の取水口において、前記取水口の後部に回動軸を設けると共に、該取水口の後方 に該回動軸を回動させる駆動手段を取水口と直列配置し、前記回動軸に可変リッ プを設けて、該可変リップを揺動自在としたことを特徴とするものである。
【0020】
【作用】
上記第1の考案によれば、低速航行時に取水口の後部に設けた回動軸を、取水 口の側部に並列配置した格納室内の駆動手段で回動させることにより可変リップ を揺動させて船底から突出させれば、水が可変リップに沿って容易に吸い込まれ る。
【0021】 また、第2の考案によれば、低速航行時に取水口の後部に設けた回動軸を、取 水口の後方に直列配置した駆動手段で回動させることにより可変リップを揺動さ せて船底から突出させれば、水が可変リップに沿って容易に吸い込まれる。
【0022】 従って、いずれの考案においても低速時に効率のよい取水が可能になる。また 、高速航行時等の定格出力時には、回動軸を駆動手段で回動させることにより可 変リップを揺動させて船底に格納すれば、可変リップが船体抵抗を増加させるこ とはない。
【0023】 更に、いずれの考案においても、取水口の圧力あるいは船速等に応じて取水口 の揺動角度を制御すれば、常に取水効率を最適にすることができる。
【0024】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1は本考案の第1実施例に係る可変取水口Hを示す縦断面図であり、図2は 同可変取水口のA−A断面図である。なお、以下の実施例では、上述した従来技 術の図9,図10と同じ水面Wからの揚程が大きい水中翼船Jの取水口を例にし 、上述した従来例と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
【0025】 図示するように、没水体2下部の船底に取水口5が設けられており、この取水 口5は、船首側から船尾側へと流れる水を取り入れ易いように、没水体2の底面 から緩やかな曲面を描きながら垂直方向の取水管路6へと連続するように形成さ れている。
【0026】 この第1実施例では、駆動手段たる油圧シリンダ16を取水管路6と並列配置 しており、取水口5の両側部に没水体2と一体的に形成されたシリンダ格納室1 0がサイドフェンス11をも形成するように膨出形成されている。また、この取 水口5後部には、両端部に配設された軸受13Aにより支持軸12Aが没水体2 側に回動自在なよう軸支されており、この支持軸12Aにはキー12aを介して 回動軸14Aが一体的に設けられ、この回動軸14Aに可変リップ9が固着され ている。従って、支持軸12Aを回動させると回動軸14Aと共に可変リップ9 が揺動可能なよう構成されている。なお、この第1実施例では没水体2が1本で あるため、両側に対称形の格納室10,サイドフェンス11を形成している。
【0027】 この支持軸12Aの一端には作動レバー15Aが設けられ、作動レバー15A の端部は駆動手段たる油圧シリンダ16のピストンロッド17の端部と連結され ている。この油圧シリンダ16は船体側に支持されており、油圧配管19により 圧油を供給するとピストンロッド17が進退して作動レバー15Aで可変リップ 9を揺動させるよう構成されている。また、支持軸12Aの他端には支持軸の回 転角を検出するための角度検出器18が設けられており、この角度検出器18か らの信号により可変リップ9の揺動角度が検出できるよう構成されている。なお 、軸受13Aの側部にシール部材26を設けることにより水密構造を形成してい る。また、取水管路6には圧力検出器20が設けられている。
【0028】 次に、本考案の第2実施例を図3に示す第2実施例の縦断面図と、図4に示す 図3のB−B断面図に基づいて説明する。なお、上述した第1実施例と同一の構 成には同一の符号を付して説明する。
【0029】 この第2実施例は、上述した第1実施例における駆動手段たる油圧シリンダ1 6の配置と、この油圧シリンダ16による回動軸の駆動方法が異なっており、第 2実施例では、油圧シリンダ16を取水管路6の後方に直列配置している。また 、没水体2の取水口5側部にはサイドフェンス21が設けられており、このサイ ドフェンス21の取水口5後部に支持軸12Bが一体的に設けられ、この支持軸 12Bに配設された軸受13Bにより回動軸14Bが回動自在なよう支持されて いる。この回動軸14Bには可変リップ9が固着されており、回動軸14Bを回 動させることにより可変リップ9が揺動可能なよう構成されている。この第2実 施例では、油圧シリンダ16を取水口5と直列配置することにより可変リップ9 の回動機構をコンパクト化している。
【0030】 この回動軸14Bの中央部には作動レバー15Bが固着されており、この作動 レバー15Bの端部に駆動手段たる油圧シリンダ16のピストンロッド17の端 部が連結されている。この油圧シリンダ16は、没水体2内に形成された格納室 22内に配設されており船体側に支持されている。この油圧シリンダ16は、油 圧配管19から圧油を供給するとピストンロッド17が進退して作動レバー15 Bを介して可変リップ9を揺動させる。また、この油圧シリンダ16にはストロ ーク検出器23付を用いており、ピストンロッド17のストロークから可変リッ プ9の揺動角度を検出できるよう構成されている。なお、取水管路6には圧力検 出器20が設けられている。
【0031】 ところで、上記第2実施例では作動レバー15Bを油圧シリンダ16の格納室 22に挿入するため、この作動レバー15Bを挿入する挿入孔22aから格納室 22内に海水が侵入してしまう。しかし、油圧シリンダ16を海水中で使用する ことは技術的に可能であり問題はない。また、格納室22に海水が充満すると浮 体である没水体2の排水量が一部減少してしまうと共にその海水重量が船の高速 化に問題を生じる。そこで、この格納室22に、例えば粒子状の発砲樹脂等を充 填することにより排水量の減少を最小限にすることも考えられる。この場合、図 5に示す図4のC−C拡大断面図に示すように、シール部材24を設けて挿入孔 22aからの充填材の漏れを防ぐ。なお、この充填材は比重が1以下の物であれ ば液体等でもよい。
【0032】 また、図6に示す図4の別なC−C拡大断面図に示すように、例えば、回動軸 14Bと連結した作動レバー15Bの基部で、没水体2側との間にシール部材2 5を配設することにより格納室22内への海水の侵入を防止することも可能であ る。この場合、管路へ流入する海水圧に耐え得るような耐圧型のシール部材25 を用いた構造にする必要があるが、油圧シリンダ16を海水中で使用しなくなる ので信頼性が向上する。
【0033】 この第2実施例によれば、油圧シリンダ16を取水口5の後方に配置している ため、上述した第1実施例におけるシリンダ格納室10を没水体2から膨出形成 する必要がなくなり、そのためこの格納室10による船体抵抗の増加がなくなる 。
【0034】 ところで、上述した実施例ではいずれも駆動手段に油圧シリンダ16を用いて いるが、図7に示す第3実施例の縦断面図のように、電動機16Aを用いた電動 式の駆動手段であってもよい。この場合、油圧配管19が電気配線となる。なお 、この第3実施例における他の構成は上述した第2実施例と同一であるため、同 一の構成には同一符号を付して説明は省略する。
【0035】 また、上述した実施例の可変リップ9は、いずれも可変リップ9とサイドフェ ンス11,21とを別体で構成しているが、可変リップ9の両側部にサイドフェ ンスを一体的に形成したようなコ字状の断面形状に形成してもよい。この場合、 可変リップ9格納時に船底から突出する部材がない。
【0036】 以上のように構成した可変取水口Hを水中翼船Jの取水口に適用した場合、図 8(a) に示す水中翼船の概略側面図と(b) に示すD−D矢視図のように、水中翼 船Jの没水体2の下部船底に設けられた取水口5から取水される水は、可変リッ プ9を下方に揺動させることにより大幅に増加し、この取水口5から取水された 水は取水管路6を通って、主機関7により駆動されるWJポンプ8で加圧されて 船体後方へと噴出することにより推力を発生して推進する。
【0037】 この没水体2に設けた可変取水口Hの可変リップ9作動状態を以下に説明する 。なお、上述した第1及び第2実施例における共通の構成、例えば、回動軸14 A,14Bは以下の説明では単に14と付して説明する。
【0038】 先ず、船速に応じて船体側に設けた油圧シリンダ16のピストンロッド17を 進退させることにより作動レバー15を回動させると、この作動レバー15の回 動により、第1実施例では支持軸12を介して回動軸14を、第2実施例では回 動軸14を回動させ、回動軸14と一体化した可変リップ9を揺動させる。
【0039】 この可変リップ9の揺動は、取水管路6の入口近傍に設けた圧力検出器20で 測定した吸込圧力、あるいはこの圧力検出器20と図示しない個所に設けた圧力 検出器で測定した吸込圧力とを演算し、その吸込圧力に応じてWJポンプ8の性 能特性から最適な可変リップ9の揺動位置を調節する。このように取水管路6の 壁面に設けた圧力検出器20と角度検出器18又は油圧シリンダ16のストロー ク検出器23からの信号とを組合せ可変リップ9を最適位置に揺動させる。
【0040】 この調節は、船速の遅い時には吸込圧力が低いので可変リップ9を突出するよ う揺動させ、船速の増加に従って吸込圧力が高くなると、この吸込圧力の増加に 伴って可変リップ9を除々に格納し、定格出力時には完全格納状態とする。この ように、角度検出器18又はストローク検出器23により検出した可変リップ9 の位置をフィードバックさせて、常にWJポンプ8に最適な取水効率で運転する ことができる。なお、吸込圧力以外にも海象状態等のデータをフィードバックさ せるようにしておけば、より最適な取水効率にすることも可能である。
【0041】 また、本考案によれば可変リップ9を揺動させる角度を任意に設定することが できるため取水効率の制御範囲も広い範囲で可能である。
【0042】 更に、可変リップ9を突出するよう揺動させた場合、取水管路6の断面積より も取水口5の開口面積を広くすることができ、広い面積の取水口5から狭い面積 の取水管路6へ水を入れることとなり、吸込圧力を上げるのに極めて良好な形態 となる。また、可変リップ9の形状を取水管路6の曲面と近似するように形成し ているため、可変リップ9を揺動させても取水される水の抵抗が大幅に増加する ことなく滑らかに吸い込まれていく。なお、船底に設けたサイドフェンス11, 21は、可変リップ9を突出するよう作動させた時に取水した水が可変リップ9 の側部から漏れるのを防ぐ働きをする。
【0043】 以上のように、本考案は基本的に船体抵抗の小さいフラッシュ型の取水口を用 い、船速の遅い領域も取水口5に設けた可変リップ9を用いて取水効率を上げ、 これによってWJポンプ8の回転数を上げて発生スラストを大きくさせることを 可能とするものである。従って、この可変取水口Hを採用することにより船体停 止から定格船速に至るまでの加速性が良くなり機敏な操船が可能となる。
【0044】 また、WJポンプ8の効率を落とすことなく従来の取水ポッド52を不要とす ることができるので、船体1の軽量化と共に船体抵抗の低減も可能であり、それ によって高速化が可能となるだけではなく主機関の燃費低減も可能となる。
【0045】 なお、上述した実施例では船体1の下部に没水体2を設けた水中翼船Jを例に したが、没水体2を有しない、例えば、従来例3の実開平1−112199号の ような船体形状の船舶であっても適用可能である。
【0046】 また、上記実施例では、可変リップ9を揺動させる駆動手段をアクチュエータ である油圧シリンダ16あるいは電動機16Aで構成しているが、空圧式等の駆 動手段であっても良く、特に限定されるものではない。更に、アクチュエータと 回動軸14あるいは支持軸12との連結も作動レバー15を用いたリンク機構に 限定されるものではない。
【0047】
【考案の効果】
本考案によれば、低速時において、取水口に設けた可変リップを突出するよう 揺動させれば取水効率を上げることが可能となるため、これによってウオーター ジェットポンプの回転数を上げて発生スラストを大きくすることができる。
【0048】 また、可変リップは船速の増加に伴って格納することができるので、船体抵抗 を増加することはない。
【0049】 更に、可変リップの揺動角度を取水口圧力や船速等と連動させれば常に最適な 取水効率を得ることが可能となり、これによってウオータージェットポンプの極 めて効率的な運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る可変取水口の第1実施例を示す縦
断面図である。
【図2】図1に示す可変取水口のA−A断面図である。
【図3】本考案に係る可変取水口の第2実施例を示す縦
断面図である。
【図4】図3に示す可変取水口のB−B断面図である。
【図5】図4のC−C拡大断面図である。
【図6】図4の別なC−C拡大断面図である。
【図7】本考案に係る可変取水口の第3実施例を示す縦
断面図である。
【図8】本考案に係る可変取水口を設けた水中翼船を示
す図面で、(a) は概略側面図、(b) はD−D矢視図であ
る。
【図9】従来例1の取水口を設けた水中翼船を示す図面
で、(a) は概略側面図、(b) はE−E矢視図である。
【図10】従来例2の取水口を設けた水中翼船を示す図
面で、(a) は概略側面図で(b) はF−F矢視図である。
【図11】船速と船体抵抗との関係を示すグラフであ
る。
【図12】取水管路圧力とポンプ許容回転数との関係を
示すグラフである。
【図13】ポンプ回転数と発生スラストとの関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
1…船体 2…没水体 3…水中翼 4…ストラット 5…取水口 6…取水管路 7…主機関 8…ウオータージェットポンプ 9…可変リップ 10…格納室 11…サイドフェンス 12A,12B…支持軸 13A,13B…軸受 14A,14B…回動軸 15A,15B…作動レバー 16…油圧シリンダ(駆動手段) 16A…電動機(駆動手段) 18…角度検出器 20…圧力検出器 21…サイドフェンス 22…格納室 23…ストローク検出器 H…可変取水口 J…水中翼船 W…水面

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船底に取水口を有し、該取水口から吸い
    込んだ水を噴出するウオータージェットポンプの取水口
    において、 前記取水口の後部に回動軸を設けると共に、該取水口の
    側部に膨出形成した格納室を設け、該格納室に前記回動
    軸を回動させる駆動手段を取水口と並列配置し、前記回
    動軸に可変リップを設けて、該可変リップを揺動自在と
    したことを特徴とするウオータージェットポンプ用可変
    取水口。
  2. 【請求項2】 船底に取水口を有し、該取水口から吸い
    込んだ水を噴出するウオータージェットポンプの取水口
    において、 前記取水口の後部に回動軸を設けると共に、該取水口の
    後方に該回動軸を回動させる駆動手段を取水口と直列配
    置し、前記回動軸に可変リップを設けて、該可変リップ
    を揺動自在としたことを特徴とするウオータージェット
    ポンプ用可変取水口。
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