JPH0760274A - 水処理設備 - Google Patents
水処理設備Info
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- JPH0760274A JPH0760274A JP23885493A JP23885493A JPH0760274A JP H0760274 A JPH0760274 A JP H0760274A JP 23885493 A JP23885493 A JP 23885493A JP 23885493 A JP23885493 A JP 23885493A JP H0760274 A JPH0760274 A JP H0760274A
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- tank
- water
- treated water
- sludge
- anaerobic tank
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】水処理設備における装置構成の簡素化、省スペ
ース化、処理能力向上。 【構成】第1循環パイプ21によって好気槽2の上部と
嫌気槽3の下部を接続し、第2循環パイプ22によって
嫌気槽3の上部と好気槽2の下部を接続する。嫌気槽3
内の下部に汚泥床領域3Hを形成してここに攪拌翼8を
設ける。好気槽2内にその底部からブロア7によって酸
素13を供給することによってエアリフトを形成する
と、下水循環経路20によって循環ポンプなしで図1矢
印M方向に処理水10が循環する。処理水循環中に好気
槽2で曝気を行ってBOD除去し、嫌気槽3内では脱窒
及び固液分離を行うと、汚泥床16を高濃度に出来、ま
た沈殿池が不要となる。界面10Lより上側に上澄水1
5を集めて処理水タンク6に回収し、嫌気槽3底部に余
剰汚泥17を沈殿させて汚泥引抜ポンプ9で回収する。
ース化、処理能力向上。 【構成】第1循環パイプ21によって好気槽2の上部と
嫌気槽3の下部を接続し、第2循環パイプ22によって
嫌気槽3の上部と好気槽2の下部を接続する。嫌気槽3
内の下部に汚泥床領域3Hを形成してここに攪拌翼8を
設ける。好気槽2内にその底部からブロア7によって酸
素13を供給することによってエアリフトを形成する
と、下水循環経路20によって循環ポンプなしで図1矢
印M方向に処理水10が循環する。処理水循環中に好気
槽2で曝気を行ってBOD除去し、嫌気槽3内では脱窒
及び固液分離を行うと、汚泥床16を高濃度に出来、ま
た沈殿池が不要となる。界面10Lより上側に上澄水1
5を集めて処理水タンク6に回収し、嫌気槽3底部に余
剰汚泥17を沈殿させて汚泥引抜ポンプ9で回収する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物を利用して、下
廃水中の有機物分解(BOD除去)及び脱窒等の処理を
行うための水処理設備に関する。
廃水中の有機物分解(BOD除去)及び脱窒等の処理を
行うための水処理設備に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の水処理方法の一例を示す図
である。従来、微生物を利用して下水、廃水等の水処理
を行うには、例えば図3に示すような下水処理設備40
を用いる。下水処理設備40には、原水タンク47と処
理水タンク48の間で下水を循環処理するための嫌気槽
41、脱窒槽42、好気槽43、沈殿槽44等が設けら
れており、脱窒槽42、好気槽43中には微生物が、担
体に結合された形で固定化微生物50としてそれぞれ略
所定濃度になるよう投入されている。下水処理設備40
にはこれ等の槽41、42、43、44を接続する形で
管路45が形成されており、管路45を流れる下廃水や
汚泥分は、循環ポンプ46によって図3矢印方向に示す
ように、嫌気槽41、脱窒槽42、好気槽43、沈殿槽
44を循環する形になっている。下水処理設備40によ
って下廃水の処理を行うには、処理すべき下廃水を汚泥
と共に処理水として管路45中で循環させながら、ブロ
ア431によって好気槽43に酸素供給することによっ
て、該好気槽43内において前記固定化微生物50の作
用によって、処理水中の有機物を分解しながら、アンモ
ニア性窒素(NH4-N)を好気的に硝化していく。当該
硝化によって形成された酸化態窒素(NO2-N)、(N
O3-N)を含む処理水を、循環ポンプ46によって管路
45中を循環返送する形で脱窒槽42に導水する。そし
て、該酸化態窒素を含む処理水と、嫌気槽41を経由し
て或いは原水タンク47からステップ流入させる分の下
水とを合流させて、脱窒槽42において嫌気的に攪拌す
ることによって、前記酸化態窒素を窒素ガス(N2)に
する形で、還元除去していく。こうして所定時間循環処
理された処理水を、該処理水中の汚泥と共に沈殿槽44
に導水して、沈殿させて、その上澄液を処理済水として
処理水タンク48に導水する。また、沈殿した汚泥中に
は微生物が多いので、これを管路45の循環によって嫌
気層41に返送する。そして、該沈殿した汚泥中の微生
物を、固定化微生物50として脱窒槽42好気槽43に
補充し、再び管路45中を循環している処理水の有機物
分解及び窒素除去に利用する。
である。従来、微生物を利用して下水、廃水等の水処理
を行うには、例えば図3に示すような下水処理設備40
を用いる。下水処理設備40には、原水タンク47と処
理水タンク48の間で下水を循環処理するための嫌気槽
41、脱窒槽42、好気槽43、沈殿槽44等が設けら
れており、脱窒槽42、好気槽43中には微生物が、担
体に結合された形で固定化微生物50としてそれぞれ略
所定濃度になるよう投入されている。下水処理設備40
にはこれ等の槽41、42、43、44を接続する形で
管路45が形成されており、管路45を流れる下廃水や
汚泥分は、循環ポンプ46によって図3矢印方向に示す
ように、嫌気槽41、脱窒槽42、好気槽43、沈殿槽
44を循環する形になっている。下水処理設備40によ
って下廃水の処理を行うには、処理すべき下廃水を汚泥
と共に処理水として管路45中で循環させながら、ブロ
ア431によって好気槽43に酸素供給することによっ
て、該好気槽43内において前記固定化微生物50の作
用によって、処理水中の有機物を分解しながら、アンモ
ニア性窒素(NH4-N)を好気的に硝化していく。当該
硝化によって形成された酸化態窒素(NO2-N)、(N
O3-N)を含む処理水を、循環ポンプ46によって管路
45中を循環返送する形で脱窒槽42に導水する。そし
て、該酸化態窒素を含む処理水と、嫌気槽41を経由し
て或いは原水タンク47からステップ流入させる分の下
水とを合流させて、脱窒槽42において嫌気的に攪拌す
ることによって、前記酸化態窒素を窒素ガス(N2)に
する形で、還元除去していく。こうして所定時間循環処
理された処理水を、該処理水中の汚泥と共に沈殿槽44
に導水して、沈殿させて、その上澄液を処理済水として
処理水タンク48に導水する。また、沈殿した汚泥中に
は微生物が多いので、これを管路45の循環によって嫌
気層41に返送する。そして、該沈殿した汚泥中の微生
物を、固定化微生物50として脱窒槽42好気槽43に
補充し、再び管路45中を循環している処理水の有機物
分解及び窒素除去に利用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、こうした下廃
水の処理方法を行う場合には、処理水を絶えず攪拌しな
がら循環させなければ、沈殿槽44以外で該処理水中の
汚泥が沈殿してしまって、該汚泥中の微生物を有効に働
かせることが出来ない。このため、下水処理設備40に
は、先に述べたように管路45中で下水や汚泥を循環さ
せるための循環ポンプ46がいくつか設けられると共
に、嫌気槽41、脱窒槽42には攪拌機構49がそれぞ
れ設けられていて、処理水の攪拌及び循環が図られてい
る。この結果、下水処理設備40の装置構成は非常に大
掛かりで、大駆動力を消費するものになっている。ま
た、汚泥の沈殿を防止するために、嫌気槽41内等の汚
泥濃度値があまり大きくならないようにしたり(従っ
て、汚泥内の微生物による水処理能力は、濃度が低い分
低下する)、好気槽43内の溶存酸素量を所定の値以上
に保持しておく必要があるために、こうした数値によっ
て限定される形で、微生物を用いた水処理能力は限定さ
れている。従って、水処理に時間がかかる。このため、
こうした微生物を利用した水処理設備の装置構成の簡略
化や、処理能力を向上させることは、その実現が望まれ
ていながら、実行し難い問題であった。そこで本発明
は、上記事情に鑑み、微生物を利用して下廃水の水処理
を行うために必要な装置構成を簡略化することが出来、
また、処理能力の向上を図ることが出来るようにした、
水処理設備を提供するものである。
水の処理方法を行う場合には、処理水を絶えず攪拌しな
がら循環させなければ、沈殿槽44以外で該処理水中の
汚泥が沈殿してしまって、該汚泥中の微生物を有効に働
かせることが出来ない。このため、下水処理設備40に
は、先に述べたように管路45中で下水や汚泥を循環さ
せるための循環ポンプ46がいくつか設けられると共
に、嫌気槽41、脱窒槽42には攪拌機構49がそれぞ
れ設けられていて、処理水の攪拌及び循環が図られてい
る。この結果、下水処理設備40の装置構成は非常に大
掛かりで、大駆動力を消費するものになっている。ま
た、汚泥の沈殿を防止するために、嫌気槽41内等の汚
泥濃度値があまり大きくならないようにしたり(従っ
て、汚泥内の微生物による水処理能力は、濃度が低い分
低下する)、好気槽43内の溶存酸素量を所定の値以上
に保持しておく必要があるために、こうした数値によっ
て限定される形で、微生物を用いた水処理能力は限定さ
れている。従って、水処理に時間がかかる。このため、
こうした微生物を利用した水処理設備の装置構成の簡略
化や、処理能力を向上させることは、その実現が望まれ
ていながら、実行し難い問題であった。そこで本発明
は、上記事情に鑑み、微生物を利用して下廃水の水処理
を行うために必要な装置構成を簡略化することが出来、
また、処理能力の向上を図ることが出来るようにした、
水処理設備を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、それぞれ
の内部に処理水(10)が貯留され得る好気槽(2)と
嫌気槽(3)を有し、前記好気槽(2)の底部(2d)
から該好気槽(2)内にエア(13)を供給自在なエア
供給手段(7)を設け、前記嫌気槽(3)内の下部に汚
泥床領域(3H)を形成すると共に、該汚泥床領域(3
H)の上側に上澄水領域(3F)を形成し、さらに、該
嫌気槽(3)の底部に余剰汚泥沈殿領域(3G)を形成
し、前記余剰汚泥沈殿領域(3G)に汚泥引抜手段
(9)を接続する形で設け、前記嫌気槽(3)に処理水
攪拌手段(8)を、前記汚泥床領域(3H)に配置させ
る形で設け、前記嫌気槽(3)の前記上澄水領域(3
F)に対応した位置(3e)に処理水回収手段(25、
6)を接続する形で設け、前記好気槽(2)の上部(2
c)と前記嫌気槽(3)の汚泥床領域(3H)の下部
(3b)を接続する形の第1管路(21)を設け、前記
嫌気槽(3)の汚泥床領域(3H)の上部(3c)と前
記好気槽(2)の下部(2b)を接続する形の第2管路
(22)を設け、前記第1管路(21)と前記第2管路
(22)と前記好気槽(2)と前記嫌気槽(3)により
処理水循環経路(20)を形成し、前記処理水循環経路
(20)に、処理すべき原水(11)を供給自在な原水
供給手段(23、5)を接続する形で設けて、構成され
る。なお、( )内の番号等は、図面における対応する
要素を示す、便宜的なものであり、従って、本記述は図
面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の作用
の欄についても同様である。
の内部に処理水(10)が貯留され得る好気槽(2)と
嫌気槽(3)を有し、前記好気槽(2)の底部(2d)
から該好気槽(2)内にエア(13)を供給自在なエア
供給手段(7)を設け、前記嫌気槽(3)内の下部に汚
泥床領域(3H)を形成すると共に、該汚泥床領域(3
H)の上側に上澄水領域(3F)を形成し、さらに、該
嫌気槽(3)の底部に余剰汚泥沈殿領域(3G)を形成
し、前記余剰汚泥沈殿領域(3G)に汚泥引抜手段
(9)を接続する形で設け、前記嫌気槽(3)に処理水
攪拌手段(8)を、前記汚泥床領域(3H)に配置させ
る形で設け、前記嫌気槽(3)の前記上澄水領域(3
F)に対応した位置(3e)に処理水回収手段(25、
6)を接続する形で設け、前記好気槽(2)の上部(2
c)と前記嫌気槽(3)の汚泥床領域(3H)の下部
(3b)を接続する形の第1管路(21)を設け、前記
嫌気槽(3)の汚泥床領域(3H)の上部(3c)と前
記好気槽(2)の下部(2b)を接続する形の第2管路
(22)を設け、前記第1管路(21)と前記第2管路
(22)と前記好気槽(2)と前記嫌気槽(3)により
処理水循環経路(20)を形成し、前記処理水循環経路
(20)に、処理すべき原水(11)を供給自在な原水
供給手段(23、5)を接続する形で設けて、構成され
る。なお、( )内の番号等は、図面における対応する
要素を示す、便宜的なものであり、従って、本記述は図
面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の作用
の欄についても同様である。
【0005】
【作用】上記した構成により、本発明は、原水供給手段
(23、5)によって処理水循環経路(20)に原水
(11)を供給しながら、エア供給手段(7)によって
好気槽(2)の底部(2d)から該好気槽(2)内にエ
ア(13)を供給すると、好気槽(2)内の処理水(1
0)中においてエア(13)が浮上する動作を介して、
該好気槽(2)内に該処理水(10)の上昇流が形成さ
れる。これによって処理水(10)は、該好気槽(2)
内から、第1管路(21)を経て嫌気槽(3)内に導水
されて、該嫌気槽(3)内を上昇し、第2管路(22)
を経て、再び好気槽(2)内に導水されるように処理水
循環経路(20)を循環する。当該循環中に、原水(1
1)が流入した処理水(10)は好気性及び嫌気性汚泥
によって処理されて、該処理水(10)中の清浄な上澄
水(15)が上澄水領域(3F)に集まる一方で、余剰
汚泥(17)が余剰汚泥沈殿領域(3G)に沈殿するよ
うに作用する。
(23、5)によって処理水循環経路(20)に原水
(11)を供給しながら、エア供給手段(7)によって
好気槽(2)の底部(2d)から該好気槽(2)内にエ
ア(13)を供給すると、好気槽(2)内の処理水(1
0)中においてエア(13)が浮上する動作を介して、
該好気槽(2)内に該処理水(10)の上昇流が形成さ
れる。これによって処理水(10)は、該好気槽(2)
内から、第1管路(21)を経て嫌気槽(3)内に導水
されて、該嫌気槽(3)内を上昇し、第2管路(22)
を経て、再び好気槽(2)内に導水されるように処理水
循環経路(20)を循環する。当該循環中に、原水(1
1)が流入した処理水(10)は好気性及び嫌気性汚泥
によって処理されて、該処理水(10)中の清浄な上澄
水(15)が上澄水領域(3F)に集まる一方で、余剰
汚泥(17)が余剰汚泥沈殿領域(3G)に沈殿するよ
うに作用する。
【0006】
【実施例】図1は本発明による水処理設備の一実施例を
示す図、図2は図1に示す水処理設備において循環処理
される処理水の流れを示す図である。
示す図、図2は図1に示す水処理設備において循環処理
される処理水の流れを示す図である。
【0007】下水処理設備1は、図1に示すように、そ
の各々が底端側先細りの器状に形成された好気槽2と嫌
気槽3を有しており、好気槽2と嫌気槽3の内部には、
処理中の下水11及び微生物12等によって構成される
処理水10が、好気槽2側の処理水10の液面10aの
方が嫌気層3の液面10bより高さH1分だけ高く位置
するように、水頭差をなす形で、それぞれ貯留されてい
る。好気槽2と嫌気槽3には、下水処理設備1に流入さ
せるための処理すべき原水である下水11が貯留された
原水タンク5と、該下水処理設備1によって処理された
処理水である上澄水15を処理還元水15’として貯留
する処理水タンク6が接続されており、下水処理設備1
は、これら原水タンク5と処理水タンク6の間におい
て、好気槽2と嫌気槽3及びこれ等を接続する第1及び
第2循環パイプ21、22によって形成される処理水循
環経路である下水循環経路20によって下水11を、処
理水10として所定滞留時間循環させることによって、
該上澄水15即ち処理還元水15’を得るように構成さ
れている。
の各々が底端側先細りの器状に形成された好気槽2と嫌
気槽3を有しており、好気槽2と嫌気槽3の内部には、
処理中の下水11及び微生物12等によって構成される
処理水10が、好気槽2側の処理水10の液面10aの
方が嫌気層3の液面10bより高さH1分だけ高く位置
するように、水頭差をなす形で、それぞれ貯留されてい
る。好気槽2と嫌気槽3には、下水処理設備1に流入さ
せるための処理すべき原水である下水11が貯留された
原水タンク5と、該下水処理設備1によって処理された
処理水である上澄水15を処理還元水15’として貯留
する処理水タンク6が接続されており、下水処理設備1
は、これら原水タンク5と処理水タンク6の間におい
て、好気槽2と嫌気槽3及びこれ等を接続する第1及び
第2循環パイプ21、22によって形成される処理水循
環経路である下水循環経路20によって下水11を、処
理水10として所定滞留時間循環させることによって、
該上澄水15即ち処理還元水15’を得るように構成さ
れている。
【0008】即ち、好気槽2の底部付近には、図1に示
すように、原水受入口2aが設けられており、原水受入
口2aには、その中間にバルブ27aが設けられた原水
供給パイプ23を介して、原水タンク5が、該原水タン
ク5中の下水11を選択的に受入自在な形で接続されて
いる。原水タンク5と原水供給パイプ23は、前記下水
循環経路20に下水11を供給するための原水供給手段
を構成する形で、該下水循環経路20に接続されてい
る。また、好気槽2の底部付近には、エア受入口2dが
設けられており、エア受入口2dには、バルブ27bを
介してブロア7が、該好気槽2内にエア即ち酸素13を
供給自在なエア供給手段として接続配設されている。ブ
ロア7は該好気槽2の底部即ちエア受入口2dからその
内部に貯留されている処理水10中にエアレーションす
る形で、好気槽2中の処理水10に酸素13を供給自在
な形になっており、これによって、好気槽2は該エアレ
ーションされた酸素13の体積分だけ水頭位が高くなる
形で、先に述べたように嫌気槽3よりH1分高い液面1
0aが形成されている。好気槽2の上部には吐出口2c
が設けられており、吐出口2cには第1循環パイプ21
が、該好気槽2内の処理水10が該吐出口2cから流入
自在な形で接続されている。吐出口2cの下方には処理
水受入口2bが設けられており、処理水受入口2bには
第2循環パイプ22が、バルブ27eを介して嫌気槽3
中の処理水10を好気槽2内に選択的に受入自在な形で
接続されている。
すように、原水受入口2aが設けられており、原水受入
口2aには、その中間にバルブ27aが設けられた原水
供給パイプ23を介して、原水タンク5が、該原水タン
ク5中の下水11を選択的に受入自在な形で接続されて
いる。原水タンク5と原水供給パイプ23は、前記下水
循環経路20に下水11を供給するための原水供給手段
を構成する形で、該下水循環経路20に接続されてい
る。また、好気槽2の底部付近には、エア受入口2dが
設けられており、エア受入口2dには、バルブ27bを
介してブロア7が、該好気槽2内にエア即ち酸素13を
供給自在なエア供給手段として接続配設されている。ブ
ロア7は該好気槽2の底部即ちエア受入口2dからその
内部に貯留されている処理水10中にエアレーションす
る形で、好気槽2中の処理水10に酸素13を供給自在
な形になっており、これによって、好気槽2は該エアレ
ーションされた酸素13の体積分だけ水頭位が高くなる
形で、先に述べたように嫌気槽3よりH1分高い液面1
0aが形成されている。好気槽2の上部には吐出口2c
が設けられており、吐出口2cには第1循環パイプ21
が、該好気槽2内の処理水10が該吐出口2cから流入
自在な形で接続されている。吐出口2cの下方には処理
水受入口2bが設けられており、処理水受入口2bには
第2循環パイプ22が、バルブ27eを介して嫌気槽3
中の処理水10を好気槽2内に選択的に受入自在な形で
接続されている。
【0009】一方、嫌気槽3の底部付近には、図1に示
すように、原水受入口3aが設けられており、原水受入
口3aには、前記原水供給パイプ23とその元側が同一
管路になっている原水供給パイプ23を介して、前記原
水タンク5が接続されている。原水受入口3aと原水タ
ンク5の間の原水供給パイプ23には、バルブ27cが
設けられており、嫌気槽3は、バルブ27cを介して原
水タンク5中の下水11を選択的に受入自在な形になっ
ている。従って、原水タンク5と原水供給パイプ23が
構成している原水供給手段は、下水循環経路20中に下
水11を、好気槽2の原水受入口2aと、嫌気槽3の原
水受入口3aとのいずれ側からでも選択的に供給し得る
ようになっている。また、嫌気槽3の底部付近には処理
水受入口3bが設けられており、処理水受入口3bに
は、先に述べたように好気槽2の吐出口2cに接続され
ている第1循環パイプ21の吐出先端側が、バルブ27
dを介して該好気槽2中の処理水10を選択的に受入自
在な形で接続されている。
すように、原水受入口3aが設けられており、原水受入
口3aには、前記原水供給パイプ23とその元側が同一
管路になっている原水供給パイプ23を介して、前記原
水タンク5が接続されている。原水受入口3aと原水タ
ンク5の間の原水供給パイプ23には、バルブ27cが
設けられており、嫌気槽3は、バルブ27cを介して原
水タンク5中の下水11を選択的に受入自在な形になっ
ている。従って、原水タンク5と原水供給パイプ23が
構成している原水供給手段は、下水循環経路20中に下
水11を、好気槽2の原水受入口2aと、嫌気槽3の原
水受入口3aとのいずれ側からでも選択的に供給し得る
ようになっている。また、嫌気槽3の底部付近には処理
水受入口3bが設けられており、処理水受入口3bに
は、先に述べたように好気槽2の吐出口2cに接続され
ている第1循環パイプ21の吐出先端側が、バルブ27
dを介して該好気槽2中の処理水10を選択的に受入自
在な形で接続されている。
【0010】ところで、嫌気槽3内の下部には、図1に
示すように、該嫌気槽3内に貯留される処理水10によ
って汚泥床16を生成配置させるための汚泥床領域3H
が、嫌気槽3の底から高さ略h2をなす領域中に形成さ
れており、汚泥床領域3Hの上側には、上澄水15を集
めるための上澄水領域3Fが形成されている。さらに、
嫌気槽3内の底部には余剰汚泥17を沈殿させるための
余剰汚泥沈殿領域3Gが、該嫌気槽3の底から高さ略h
3をなす領域中に形成されている。従って、先に述べた
ように嫌気槽3に貯留されている処理水10には、図1
に示すように、界面10Lが形成されており、界面10
Lより上側には、処理水10のうち浮遊物質を殆ど含ま
ない形の上澄水15(処理済水)が、上澄水領域3Fに
集合する形で貯留されている。界面10Lより下側に
は、汚泥分を含んだ処理水10による汚泥床16が、汚
泥床領域3Hに配置する形で生成されており、汚泥床1
6中には活性汚泥及び嫌気性汚泥、即ち微生物12が所
定濃度分だけ保持されている。また、嫌気槽3の底部に
は余剰汚泥17が、汚泥床16中の不要な汚泥が余剰汚
泥沈殿領域3Gに沈殿した形でここに生成配設されてい
る。
示すように、該嫌気槽3内に貯留される処理水10によ
って汚泥床16を生成配置させるための汚泥床領域3H
が、嫌気槽3の底から高さ略h2をなす領域中に形成さ
れており、汚泥床領域3Hの上側には、上澄水15を集
めるための上澄水領域3Fが形成されている。さらに、
嫌気槽3内の底部には余剰汚泥17を沈殿させるための
余剰汚泥沈殿領域3Gが、該嫌気槽3の底から高さ略h
3をなす領域中に形成されている。従って、先に述べた
ように嫌気槽3に貯留されている処理水10には、図1
に示すように、界面10Lが形成されており、界面10
Lより上側には、処理水10のうち浮遊物質を殆ど含ま
ない形の上澄水15(処理済水)が、上澄水領域3Fに
集合する形で貯留されている。界面10Lより下側に
は、汚泥分を含んだ処理水10による汚泥床16が、汚
泥床領域3Hに配置する形で生成されており、汚泥床1
6中には活性汚泥及び嫌気性汚泥、即ち微生物12が所
定濃度分だけ保持されている。また、嫌気槽3の底部に
は余剰汚泥17が、汚泥床16中の不要な汚泥が余剰汚
泥沈殿領域3Gに沈殿した形でここに生成配設されてい
る。
【0011】そして、嫌気槽3には、図1に示すよう
に、処理水10を攪拌するための処理水攪拌手段として
攪拌翼8が、前記汚泥床領域3Hに配置する形で設けら
れており、攪拌翼8はモータ81を介して、シャフト8
2を中心としてその周りに図1矢印A、B方向に回転駆
動自在な形になっている。攪拌翼8は、その回転駆動駆
動動作によって、汚泥床領域3Hに配置する処理水10
を攪拌自在な形になっており、該攪拌翼8の攪拌動作に
よって、汚泥床領域3Hには汚泥床16が形成されてい
る。なお、実施例においては、攪拌翼8は、その下端8
aが前記処理水受入口3bと対応した高さに位置する一
方で、その上端8bが後述する循環吐出口3cに対応し
た高さに位置する形に配設されており、一枚の平板状に
形成された攪拌翼8が用いられている。
に、処理水10を攪拌するための処理水攪拌手段として
攪拌翼8が、前記汚泥床領域3Hに配置する形で設けら
れており、攪拌翼8はモータ81を介して、シャフト8
2を中心としてその周りに図1矢印A、B方向に回転駆
動自在な形になっている。攪拌翼8は、その回転駆動駆
動動作によって、汚泥床領域3Hに配置する処理水10
を攪拌自在な形になっており、該攪拌翼8の攪拌動作に
よって、汚泥床領域3Hには汚泥床16が形成されてい
る。なお、実施例においては、攪拌翼8は、その下端8
aが前記処理水受入口3bと対応した高さに位置する一
方で、その上端8bが後述する循環吐出口3cに対応し
た高さに位置する形に配設されており、一枚の平板状に
形成された攪拌翼8が用いられている。
【0012】そして、嫌気槽3には、図1に示すよう
に、前記界面10Lに対応した該嫌気槽3の上部位置
と、上澄水領域3Fに対応した位置と、余剰汚泥沈殿領
域3Gに対応した位置にそれぞれ位置する形で、3ヶの
吐出口3c、3d、3eが設けられている。即ち、界面
10Lに対応した嫌気槽3の上部位置には循環吐出口3
cが設けられており、循環吐出口3cには、前記第2循
環パイプ22が、先に述べたようにバルブ27を介して
好気槽2の処理水受入口2bに嫌気槽3側の処理水10
を送給自在な形で接続されている。また、上澄水領域3
Fに対応した位置には回収吐出口3eが設けられてお
り、回収吐出口3eには、処理水回収パイプ25を介し
て、処理水タンク6が、該上澄水15を処理済みの清浄
な処理還元水15’として回収し得る形で接続されてい
る。処理水回収パイプ25と処理水タンク6は、下水処
理設備1によって処理された処理水の回収手段を構成し
ている。また、余剰汚泥沈殿領域3Gには、汚泥引抜吐
出口3dが設けられており、汚泥引抜吐出口3dには、
バルブ27fを介して汚泥引抜手段である汚泥引き抜き
ポンプ9が、該余剰汚泥17を嫌気槽3底部から選択的
に引抜自在な形で接続されている。
に、前記界面10Lに対応した該嫌気槽3の上部位置
と、上澄水領域3Fに対応した位置と、余剰汚泥沈殿領
域3Gに対応した位置にそれぞれ位置する形で、3ヶの
吐出口3c、3d、3eが設けられている。即ち、界面
10Lに対応した嫌気槽3の上部位置には循環吐出口3
cが設けられており、循環吐出口3cには、前記第2循
環パイプ22が、先に述べたようにバルブ27を介して
好気槽2の処理水受入口2bに嫌気槽3側の処理水10
を送給自在な形で接続されている。また、上澄水領域3
Fに対応した位置には回収吐出口3eが設けられてお
り、回収吐出口3eには、処理水回収パイプ25を介し
て、処理水タンク6が、該上澄水15を処理済みの清浄
な処理還元水15’として回収し得る形で接続されてい
る。処理水回収パイプ25と処理水タンク6は、下水処
理設備1によって処理された処理水の回収手段を構成し
ている。また、余剰汚泥沈殿領域3Gには、汚泥引抜吐
出口3dが設けられており、汚泥引抜吐出口3dには、
バルブ27fを介して汚泥引抜手段である汚泥引き抜き
ポンプ9が、該余剰汚泥17を嫌気槽3底部から選択的
に引抜自在な形で接続されている。
【0013】従って、下水処理設備1には、図1に示す
ように、前記第1循環パイプ21が、好気槽2の上部の
吐出口2cと嫌気槽3の汚泥床領域3Hの下部である処
理水受入口3bを接続する形で第1管路として設けられ
ており、また、前記第2循環パイプ22は、嫌気槽3の
汚泥床領域3Hの上部である循環吐出口3cと好気槽2
の下部の処理水受入口2bを接続する形で第2管路とし
て設けられている。これによって、先に述べた下水循環
経路20が、好気槽2と嫌気槽3と第1及び第2循環パ
イプ21、22によって、図1矢印M方向に示すように
処理水10が流通する形で形成されており、下水循環経
路20は、前記原水供給パイプ23を介して原水タンク
5から処理すべき原水として下水11が流入自在で、ま
た、前記処理水回収パイプ25に上澄水15を処理還元
水15’として流出自在な形になっている。そして、下
水循環経路20は、ブロア7を介してエア受入口2dか
ら好気槽2内の処理水10に酸素13が供給されること
によって、該好気槽2内の処理水10がエアリフトされ
る動作を利用して、該処理水10を好気槽2と嫌気槽3
間で所定滞留時間をかけて、図1矢印M方向に循環移動
させ得るようになっている。
ように、前記第1循環パイプ21が、好気槽2の上部の
吐出口2cと嫌気槽3の汚泥床領域3Hの下部である処
理水受入口3bを接続する形で第1管路として設けられ
ており、また、前記第2循環パイプ22は、嫌気槽3の
汚泥床領域3Hの上部である循環吐出口3cと好気槽2
の下部の処理水受入口2bを接続する形で第2管路とし
て設けられている。これによって、先に述べた下水循環
経路20が、好気槽2と嫌気槽3と第1及び第2循環パ
イプ21、22によって、図1矢印M方向に示すように
処理水10が流通する形で形成されており、下水循環経
路20は、前記原水供給パイプ23を介して原水タンク
5から処理すべき原水として下水11が流入自在で、ま
た、前記処理水回収パイプ25に上澄水15を処理還元
水15’として流出自在な形になっている。そして、下
水循環経路20は、ブロア7を介してエア受入口2dか
ら好気槽2内の処理水10に酸素13が供給されること
によって、該好気槽2内の処理水10がエアリフトされ
る動作を利用して、該処理水10を好気槽2と嫌気槽3
間で所定滞留時間をかけて、図1矢印M方向に循環移動
させ得るようになっている。
【0014】下水処理設備1は、以上のような構成を有
しているので、該下水処理設備1を用いて下水11を処
理するには、ブロア7を駆動状態にして、下水循環経路
20に処理水10を、好気槽2と嫌気槽3内に所定濃度
の微生物12をそれぞれ保留し得る形になるよう図1矢
印M方向に沿って循環させておく。そして、該下水循環
経路20を循環する処理水10中に原水供給パイプ23
を介して原水タンク5から下水11を流入混合させて、
該下水11中の有機物(BOD)や窒素(N)を微生物
12を利用して、除去していく。そこで、図2に示すよ
うに、好気槽2において曝気を行うことによって、有機
物(BOD)除去と硝化を行い、該硝化によって形成さ
れた酸化態窒素を、嫌気槽3の汚泥床領域3Hにおいて
嫌気的に攪拌することによって、窒素ガス(N2)として
還元除去する。そして、嫌気槽3内において、余剰汚泥
沈殿領域3Gに余剰汚泥17を沈殿させる一方で、上澄
水領域3Fに上澄水15を浮かばせる形で固液分離を行
うことによって、処理還元水15’と引抜処理すべき余
剰汚泥17及び、再び使える微生物12を含む処理水1
0を分離する。
しているので、該下水処理設備1を用いて下水11を処
理するには、ブロア7を駆動状態にして、下水循環経路
20に処理水10を、好気槽2と嫌気槽3内に所定濃度
の微生物12をそれぞれ保留し得る形になるよう図1矢
印M方向に沿って循環させておく。そして、該下水循環
経路20を循環する処理水10中に原水供給パイプ23
を介して原水タンク5から下水11を流入混合させて、
該下水11中の有機物(BOD)や窒素(N)を微生物
12を利用して、除去していく。そこで、図2に示すよ
うに、好気槽2において曝気を行うことによって、有機
物(BOD)除去と硝化を行い、該硝化によって形成さ
れた酸化態窒素を、嫌気槽3の汚泥床領域3Hにおいて
嫌気的に攪拌することによって、窒素ガス(N2)として
還元除去する。そして、嫌気槽3内において、余剰汚泥
沈殿領域3Gに余剰汚泥17を沈殿させる一方で、上澄
水領域3Fに上澄水15を浮かばせる形で固液分離を行
うことによって、処理還元水15’と引抜処理すべき余
剰汚泥17及び、再び使える微生物12を含む処理水1
0を分離する。
【0015】このためまず、一般的な都市下水の水質に
おいては、バルブ27aを閉じて、バルブ27cを開け
た状態にして、原水タンク5内の下水11を原水供給パ
イプ23から嫌気槽3の原水受入口3aに供給する形
で、下水循環経路20の処理水10に加えていく。この
際、実施例においては、下水11の供給を、処理水10
のアンモニア濃度が20mg/l程度になるように調整する。
また、バルブ27d、27eを開けておくことによっ
て、下水循環経路20に処理水10が循環自在な状態に
しておく。一方、このとき好気槽2側においては、ブロ
ア7を駆動させることによって、エア受入口2dから、
該好気槽2中の処理水10に酸素13を供給する。する
と、エア受入口2dに供給された酸素13が好気槽2内
の処理水10中を上昇することによって、該好気槽2内
に処理水10の上昇流が、図1矢印M方向に沿って形成
される。これによって、好気槽2内の処理水10は、酸
素13の供給を受けると同時にエアリフトされる形で、
処理水10の曝気が行われる。また、好気槽2内の処理
水10は、該処理水10中に酸素13がエアレーション
されることによって、該酸素13分だけ見かけの容量が
大きくなる形で、嫌気槽3側の処理水10よりその水頭
位置が高さH1分だけ高くなる。なお、酸素13の供給
量は、好気槽2内における酸化還元電位(ORP)が+
10mv以上に保持出来るように調整する。
おいては、バルブ27aを閉じて、バルブ27cを開け
た状態にして、原水タンク5内の下水11を原水供給パ
イプ23から嫌気槽3の原水受入口3aに供給する形
で、下水循環経路20の処理水10に加えていく。この
際、実施例においては、下水11の供給を、処理水10
のアンモニア濃度が20mg/l程度になるように調整する。
また、バルブ27d、27eを開けておくことによっ
て、下水循環経路20に処理水10が循環自在な状態に
しておく。一方、このとき好気槽2側においては、ブロ
ア7を駆動させることによって、エア受入口2dから、
該好気槽2中の処理水10に酸素13を供給する。する
と、エア受入口2dに供給された酸素13が好気槽2内
の処理水10中を上昇することによって、該好気槽2内
に処理水10の上昇流が、図1矢印M方向に沿って形成
される。これによって、好気槽2内の処理水10は、酸
素13の供給を受けると同時にエアリフトされる形で、
処理水10の曝気が行われる。また、好気槽2内の処理
水10は、該処理水10中に酸素13がエアレーション
されることによって、該酸素13分だけ見かけの容量が
大きくなる形で、嫌気槽3側の処理水10よりその水頭
位置が高さH1分だけ高くなる。なお、酸素13の供給
量は、好気槽2内における酸化還元電位(ORP)が+
10mv以上に保持出来るように調整する。
【0016】こうして好気槽2において処理水10を曝
気すると、当該曝気中に、図2に示すように、該処理水
10に含まれている活性汚泥中の微生物12が有機物を
好気的に分解処理する形で、BOD除去が行われる。ま
た、処理水10中に含まれているアンモニア性窒素(N
H4−N)は、微生物12によって酸化される形で好気
的に硝化されて、当該硝化によって酸化態窒素(NO2-
N)、(NO3-N)が形成される。こうして好気槽2内
において曝気されながらエアリフトされた処理水10
は、該好気槽2内の水頭位置が酸素13の供給に起因し
て嫌気槽3より高さH1分だけ高くなっていることによ
って、該好気槽2の吐出口2cから、第1循環パイプ2
1に流入する。そして、このときバルブ27dは開放さ
れているので、好気槽2から第1循環パイプ21に流入
した処理水10は、処理水受入口3bから嫌気槽3内に
流入する。
気すると、当該曝気中に、図2に示すように、該処理水
10に含まれている活性汚泥中の微生物12が有機物を
好気的に分解処理する形で、BOD除去が行われる。ま
た、処理水10中に含まれているアンモニア性窒素(N
H4−N)は、微生物12によって酸化される形で好気
的に硝化されて、当該硝化によって酸化態窒素(NO2-
N)、(NO3-N)が形成される。こうして好気槽2内
において曝気されながらエアリフトされた処理水10
は、該好気槽2内の水頭位置が酸素13の供給に起因し
て嫌気槽3より高さH1分だけ高くなっていることによ
って、該好気槽2の吐出口2cから、第1循環パイプ2
1に流入する。そして、このときバルブ27dは開放さ
れているので、好気槽2から第1循環パイプ21に流入
した処理水10は、処理水受入口3bから嫌気槽3内に
流入する。
【0017】そこで、嫌気槽3においては、モータ81
を介してシャフト82の周りに攪拌翼8を、図1矢印
A、B方向に回転させることによって、該嫌気槽3内の
汚泥床領域3H部分の処理水10を攪拌する。この際、
攪拌翼8による処理水10の攪拌はかなり緩穏であり、
例えば攪拌翼8を周速度0.1m/sec以下で回転させる。す
ると、攪拌翼8が配設された汚泥床領域3H部分の処理
水10がゆっくりと攪拌される形で、この部分において
は、処理水10中に含まれる汚泥分が水分中に浮遊した
形になり、これによって、該汚泥床領域3Hには、図1
に示すように汚泥床16が、上記攪拌条件下においては
濃度5000mg/l程度をなすように形成される。このとき、
汚泥床16を形成している処理水10中には、先に述べ
たようにアンモニア性窒素(NH4-N)の硝化によって
形成された酸化態窒素、即ち亜硝酸性窒素(NO2-
N)、硝酸性窒素NO3-N等が含まれている。この状態
で攪拌が行われることによって、こうした酸化態窒素が
ガス化する形で、窒素ガスN2として処理水10から除
去されていく。そして、窒素ガスN2は図1に示すよう
に、嫌気槽3の上部から気体として排出される形で処理
される。
を介してシャフト82の周りに攪拌翼8を、図1矢印
A、B方向に回転させることによって、該嫌気槽3内の
汚泥床領域3H部分の処理水10を攪拌する。この際、
攪拌翼8による処理水10の攪拌はかなり緩穏であり、
例えば攪拌翼8を周速度0.1m/sec以下で回転させる。す
ると、攪拌翼8が配設された汚泥床領域3H部分の処理
水10がゆっくりと攪拌される形で、この部分において
は、処理水10中に含まれる汚泥分が水分中に浮遊した
形になり、これによって、該汚泥床領域3Hには、図1
に示すように汚泥床16が、上記攪拌条件下においては
濃度5000mg/l程度をなすように形成される。このとき、
汚泥床16を形成している処理水10中には、先に述べ
たようにアンモニア性窒素(NH4-N)の硝化によって
形成された酸化態窒素、即ち亜硝酸性窒素(NO2-
N)、硝酸性窒素NO3-N等が含まれている。この状態
で攪拌が行われることによって、こうした酸化態窒素が
ガス化する形で、窒素ガスN2として処理水10から除
去されていく。そして、窒素ガスN2は図1に示すよう
に、嫌気槽3の上部から気体として排出される形で処理
される。
【0018】こうして、処理水受入口3bから嫌気槽3
内に受け入れられた処理水10は、攪拌によって脱窒処
理を受けながら、該嫌気槽3内を上昇していく形になる
ので、該嫌気槽3内の汚泥床領域3Hには、図1矢印M
方向に示すように上向きの流れが形成される。実施例に
おいては、このときの上昇流速は、0.1m/min〜1.0m/min
が得られる。そして、このように嫌気槽3の汚泥床領域
3Hを上昇した処理水10は、このような上向きの流れ
にしたがって、該汚泥床16が形成している界面10L
に対応した位置に配設された循環吐出口3cから第2循
環パイプ22に流入する形で、再び好気槽2側に導水さ
れる。すると、汚泥床16の上部には、高濃度の汚泥が
保持された形になっているために、該高濃度の汚泥が、
再び好気槽2に返送される。なお、このとき好気槽2内
では先に述べたようにブロア7によってエアレーション
されているので、嫌気槽3内の処理水10は第2循環パ
イプ22を介して好気槽2内側に吸い込まれる形にな
る。これによって下水循環経路20では、矢印M方向に
沿って処理水10の円滑な循環流が形成される。こうし
て、嫌気槽3から好気槽2に返送された処理水10の汚
泥中の微生物12は、該好気槽2内において酸素13の
供給を受けることによって再び活性化される。これによ
って、好気槽2では常に好適に、先に述べた曝気動作が
継続される。なお、本発明による下水循環設備1におい
ては、好気槽2内の溶存酸素量(DO)が+0mg/l付近
でも酸化還元電位(ORP)が+10mv以上であれば、曝
気が可能である。このため、ブロア7の送風量を、従来
の水処理設備における曝気に必要とされていたものより
大幅に低減することが出来る。
内に受け入れられた処理水10は、攪拌によって脱窒処
理を受けながら、該嫌気槽3内を上昇していく形になる
ので、該嫌気槽3内の汚泥床領域3Hには、図1矢印M
方向に示すように上向きの流れが形成される。実施例に
おいては、このときの上昇流速は、0.1m/min〜1.0m/min
が得られる。そして、このように嫌気槽3の汚泥床領域
3Hを上昇した処理水10は、このような上向きの流れ
にしたがって、該汚泥床16が形成している界面10L
に対応した位置に配設された循環吐出口3cから第2循
環パイプ22に流入する形で、再び好気槽2側に導水さ
れる。すると、汚泥床16の上部には、高濃度の汚泥が
保持された形になっているために、該高濃度の汚泥が、
再び好気槽2に返送される。なお、このとき好気槽2内
では先に述べたようにブロア7によってエアレーション
されているので、嫌気槽3内の処理水10は第2循環パ
イプ22を介して好気槽2内側に吸い込まれる形にな
る。これによって下水循環経路20では、矢印M方向に
沿って処理水10の円滑な循環流が形成される。こうし
て、嫌気槽3から好気槽2に返送された処理水10の汚
泥中の微生物12は、該好気槽2内において酸素13の
供給を受けることによって再び活性化される。これによ
って、好気槽2では常に好適に、先に述べた曝気動作が
継続される。なお、本発明による下水循環設備1におい
ては、好気槽2内の溶存酸素量(DO)が+0mg/l付近
でも酸化還元電位(ORP)が+10mv以上であれば、曝
気が可能である。このため、ブロア7の送風量を、従来
の水処理設備における曝気に必要とされていたものより
大幅に低減することが出来る。
【0019】こうして下水循環経路20によって、下水
11を処理水10を好気槽2と嫌気槽3間で循環させな
がら、該処理水10のBOD除去や脱窒処理を施してい
くが、この際、下水循環経路20においては上述したよ
うに、ブロア7を用いて好気槽2内にエアレーションす
ることによって、処理水10が常に図1矢印M方向に流
れるように形成される形になるので、処理水10の循環
のために、循環ポンプや汚泥返送ポンプを用いる必要が
ない。また、酸素13の供給量を調整することによっ
て、処理水10の循環速度を調整することが出来る。或
いは、バルブ27d、27eの開閉によって、好気槽
2、嫌気槽3における処理水10の滞留時間をコントロ
ールすることも出来る。
11を処理水10を好気槽2と嫌気槽3間で循環させな
がら、該処理水10のBOD除去や脱窒処理を施してい
くが、この際、下水循環経路20においては上述したよ
うに、ブロア7を用いて好気槽2内にエアレーションす
ることによって、処理水10が常に図1矢印M方向に流
れるように形成される形になるので、処理水10の循環
のために、循環ポンプや汚泥返送ポンプを用いる必要が
ない。また、酸素13の供給量を調整することによっ
て、処理水10の循環速度を調整することが出来る。或
いは、バルブ27d、27eの開閉によって、好気槽
2、嫌気槽3における処理水10の滞留時間をコントロ
ールすることも出来る。
【0020】一方、先に述べたように嫌気槽3におい
て、汚泥床領域3H部分での攪拌動作によって脱窒処理
を行うと、該攪拌中には、図2に示すように、嫌気槽3
内において処理水10の固液分離が行われる。即ち、攪
拌中の汚泥床領域3Hより上側には、攪拌翼8がないこ
とによって、ここに界面10Lが形成されて、該界面1
0L上の処理水10は殆ど浮遊物質を含まない処理済み
の上澄水15になる。これによって、嫌気槽3の上澄水
領域3Fには上澄水15が溜る形になる。そこで、上澄
水領域3Fに形成された上澄水15を回収吐出口3eか
ら処理水回収パイプ25によって導水する形で、処理還
元水15’として、処理水タンク6に回収する。する
と、下水処理設備1を用いて下水11に下水循環経路2
0を4時間滞留循環させた場合においては、生物学的酸
素要求量(BOD)が20mg/l以下で、窒素濃度が5mg/l
以下である所定処理基準を満たす形の処理還元水15’
が得られる。なお、下水処理設備1以外の微生物を用い
た水処理設備では、通常、これと同等程度の処理基準値
の処理還元水を得るのに、6時間が必要とされている。
これは、従来の下水処理設備では嫌気槽内で汚泥が沈殿
しないように常に該嫌気槽内を攪拌しておく必要があっ
て、これによって、該嫌気槽内の汚泥濃度を所定濃度よ
り高く出来ないという事情があったものを、本発明によ
る下水処理設備1においては、嫌気槽3内の底部の余剰
汚泥沈殿領域3Gに余剰汚泥17を沈殿させるようにし
たことによって、汚泥床領域3Hの濃度を積極的に高く
保持し得るようにしたことに起因する。これによって汚
泥床領域3Hに大量の微生物12を保持することが可能
となった。従って、下水処理設備1を用いれば、処理時
間が短くて済むので、この結果、大きな処理能力で下水
処理を行うことが出来る。
て、汚泥床領域3H部分での攪拌動作によって脱窒処理
を行うと、該攪拌中には、図2に示すように、嫌気槽3
内において処理水10の固液分離が行われる。即ち、攪
拌中の汚泥床領域3Hより上側には、攪拌翼8がないこ
とによって、ここに界面10Lが形成されて、該界面1
0L上の処理水10は殆ど浮遊物質を含まない処理済み
の上澄水15になる。これによって、嫌気槽3の上澄水
領域3Fには上澄水15が溜る形になる。そこで、上澄
水領域3Fに形成された上澄水15を回収吐出口3eか
ら処理水回収パイプ25によって導水する形で、処理還
元水15’として、処理水タンク6に回収する。する
と、下水処理設備1を用いて下水11に下水循環経路2
0を4時間滞留循環させた場合においては、生物学的酸
素要求量(BOD)が20mg/l以下で、窒素濃度が5mg/l
以下である所定処理基準を満たす形の処理還元水15’
が得られる。なお、下水処理設備1以外の微生物を用い
た水処理設備では、通常、これと同等程度の処理基準値
の処理還元水を得るのに、6時間が必要とされている。
これは、従来の下水処理設備では嫌気槽内で汚泥が沈殿
しないように常に該嫌気槽内を攪拌しておく必要があっ
て、これによって、該嫌気槽内の汚泥濃度を所定濃度よ
り高く出来ないという事情があったものを、本発明によ
る下水処理設備1においては、嫌気槽3内の底部の余剰
汚泥沈殿領域3Gに余剰汚泥17を沈殿させるようにし
たことによって、汚泥床領域3Hの濃度を積極的に高く
保持し得るようにしたことに起因する。これによって汚
泥床領域3Hに大量の微生物12を保持することが可能
となった。従って、下水処理設備1を用いれば、処理時
間が短くて済むので、この結果、大きな処理能力で下水
処理を行うことが出来る。
【0021】一方、嫌気槽3内の底部の余剰汚泥沈殿領
域3Gには、ここにもまた攪拌翼8がないことによっ
て、汚泥床領域3Hにおいて攪拌されている汚泥床16
中の過剰な固形汚泥分は徐々に該余剰汚泥沈殿領域3G
に沈降していく形になる。こうして、嫌気槽3内の底部
の余剰汚泥沈殿領域3Gには余剰汚泥17が沈殿形成さ
れる。そこで、汚泥引抜ポンプ9を駆動させて、バルブ
27fを開けることによって、汚泥引き抜き吐出口3d
から余剰汚泥沈殿領域3Gに沈殿した余剰汚泥17を引
き抜く。これによって、処理水10から上澄水15、即
ち処理還元水15’を還元生成して不要となった余剰汚
泥17を、嫌気槽3から直接引き抜く形で、簡単に回収
することが出来る。なお、嫌気槽3内の処理水10に含
まれる汚泥分のうち、下水循環経路20によって好気槽
2側に返送する分と余剰汚泥17として引き抜き回収す
る分の割合、即ち汚泥床16の濃度は、攪拌翼8の回転
速度を調整することによって、下水処理に最も適した状
態にコントロールすることが出来る。こうして、嫌気槽
3の内部において、その汚泥床領域3Hにおいて攪拌に
よる脱窒処理を行いながら、処理水10から上澄液15
と余剰汚泥17を分離して、これを上澄水領域3Fと余
剰汚泥沈殿領域3Gからそれぞれ簡単に回収し得ること
によって、沈殿槽が不要となる。従って、下水処理設備
1は、沈殿槽分だけ省スペース化を図ることが出来、そ
の分設備構成が簡略でありながら、先に述べたように大
きな処理能力をもって下水11等の処理すべき原水を的
確に処理することが可能である。
域3Gには、ここにもまた攪拌翼8がないことによっ
て、汚泥床領域3Hにおいて攪拌されている汚泥床16
中の過剰な固形汚泥分は徐々に該余剰汚泥沈殿領域3G
に沈降していく形になる。こうして、嫌気槽3内の底部
の余剰汚泥沈殿領域3Gには余剰汚泥17が沈殿形成さ
れる。そこで、汚泥引抜ポンプ9を駆動させて、バルブ
27fを開けることによって、汚泥引き抜き吐出口3d
から余剰汚泥沈殿領域3Gに沈殿した余剰汚泥17を引
き抜く。これによって、処理水10から上澄水15、即
ち処理還元水15’を還元生成して不要となった余剰汚
泥17を、嫌気槽3から直接引き抜く形で、簡単に回収
することが出来る。なお、嫌気槽3内の処理水10に含
まれる汚泥分のうち、下水循環経路20によって好気槽
2側に返送する分と余剰汚泥17として引き抜き回収す
る分の割合、即ち汚泥床16の濃度は、攪拌翼8の回転
速度を調整することによって、下水処理に最も適した状
態にコントロールすることが出来る。こうして、嫌気槽
3の内部において、その汚泥床領域3Hにおいて攪拌に
よる脱窒処理を行いながら、処理水10から上澄液15
と余剰汚泥17を分離して、これを上澄水領域3Fと余
剰汚泥沈殿領域3Gからそれぞれ簡単に回収し得ること
によって、沈殿槽が不要となる。従って、下水処理設備
1は、沈殿槽分だけ省スペース化を図ることが出来、そ
の分設備構成が簡略でありながら、先に述べたように大
きな処理能力をもって下水11等の処理すべき原水を的
確に処理することが可能である。
【0022】ところで、上述した下水処理工程において
は、バルブ27aを閉じておいて、原水タンク5から下
水11の全量を嫌気槽3側に投入するようにしている
が、これは、原水タンク5から下水処理設備1に流入さ
せる下水11のアンモニア濃度が20mg/l程度の通常の都
市下水を想定したものであり、そのアンモニア濃度が50
mg/l〜100mg/lにもなるような下水を処理するような場
合には、バルブ27aも開けることによって、嫌気槽3
側だけでなく、好気槽2側にも原水を流入させて、処理
水中のアンモニアを分散させる。また、処理すべき下水
11中に、アンモニア性窒素(NH4)にみあった分だ
けのアルカリ度がない場合には、ペーハーコントロール
(pHC)の為に、原水タンク5或いは原水供給パイプ2
3中にアルカリ材として水酸化ナトリウムや消石灰等を
注入することによって、処理水10のpH=7.0付近にな
るようにコントロールしてから、これを下水循環経路2
0に流入させる。こうした処理を行っても、下水処理設
備1における水処理能力には何等変わりはない。
は、バルブ27aを閉じておいて、原水タンク5から下
水11の全量を嫌気槽3側に投入するようにしている
が、これは、原水タンク5から下水処理設備1に流入さ
せる下水11のアンモニア濃度が20mg/l程度の通常の都
市下水を想定したものであり、そのアンモニア濃度が50
mg/l〜100mg/lにもなるような下水を処理するような場
合には、バルブ27aも開けることによって、嫌気槽3
側だけでなく、好気槽2側にも原水を流入させて、処理
水中のアンモニアを分散させる。また、処理すべき下水
11中に、アンモニア性窒素(NH4)にみあった分だ
けのアルカリ度がない場合には、ペーハーコントロール
(pHC)の為に、原水タンク5或いは原水供給パイプ2
3中にアルカリ材として水酸化ナトリウムや消石灰等を
注入することによって、処理水10のpH=7.0付近にな
るようにコントロールしてから、これを下水循環経路2
0に流入させる。こうした処理を行っても、下水処理設
備1における水処理能力には何等変わりはない。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、そ
れぞれの内部に処理水10が貯留され得る好気槽2と嫌
気槽3を有し、前記好気槽2エア受入口2d等の底部か
ら該好気槽2内に酸素13等のエアを供給自在なブロア
7等のエア供給手段を設け、前記嫌気槽3内の下部に汚
泥床領域3Hを形成すると共に、該汚泥床領域3Hの上
側に上澄水領域3Fを形成し、さらに、該嫌気槽3の底
部に余剰汚泥沈殿領域3Gを形成し、前記余剰汚泥沈殿
領域3Gに汚泥引抜ポンプ9等の汚泥引抜手段を接続す
る形で設け、前記嫌気槽3に攪拌翼8等の処理水攪拌手
段を、前記汚泥床領域3Hに配置させる形で設け、前記
嫌気槽3の前記上澄水領域3Fに対応した回収吐出口3
e等の位置に、処理水回収パイプ25、処理水タンク6
等の処理水回収手段を接続する形で設け、前記好気槽2
の吐出口2c等の上部と前記嫌気槽3の汚泥床領域3H
の処理水受入口3b等の下部を接続する形の第1循環パ
イプ21等の第1管路を設け、前記嫌気槽3の汚泥床領
域3Hの循環吐出口3c等の上部と前記好気槽2の処理
水受入口2b等の下部を接続する形の第2循環パイプ2
2等の第2管路を設け、前記第1管路と前記第2管路と
前記好気槽2と前記嫌気槽3により下水循環経路20等
の処理水循環経路を形成し、前記処理水循環経路に、処
理すべき下水11等の原水を供給自在な、原水供給パイ
プ23、原水タンク5等の原水供給手段を接続する形で
設けて構成したので、原水供給手段によって処理水循環
経路に原水を供給しながら、エア供給手段によって好気
槽2の底部から該好気槽2内にエアを供給すると、好気
槽2内の処理水10中においてエアが浮上する動作を介
して、該好気槽2内に該処理水10の上昇流が形成され
る。これによって処理水10は、該好気槽2内から、第
1管路を経て嫌気槽3内に導水されて、該嫌気槽3内を
上昇し、第2管路を経て、再び好気槽2内に導水される
ように処理水循環経路を循環する。当該循環中に、原水
が流入した処理水10は好気性及び嫌気性汚泥によって
処理されて、該処理水10中の清浄な上澄水15が上澄
水領域3Fに集まる一方で、余剰汚泥17が余剰汚泥沈
殿領域3Gに沈殿することが出来る。即ち、本発明にお
いては、エア供給手段によって好気槽2内に供給された
エアが該好気槽2内を浮上する動作によって(所謂エア
リフトによって)、処理水循環経路に処理水10の円滑
な流れが形成されるので、該処理水循環経路の流れにの
って処理水10が円滑に循環することが出来る。従っ
て、微生物12等の微生物を用いて下水、廃水等の水処
理を行うために、好気槽2と嫌気槽3を処理水10を循
環させるに際し、循環ポンプが必要とされない。また、
処理水10は、嫌気槽3内に形成された汚泥床領域3H
と上澄水領域3Fと余剰汚泥沈殿領域3Gとにおいて、
該汚泥床領域3Hに設けられた処理水攪拌手段の攪拌動
作によって、汚泥床16と上澄水15と余剰汚泥17と
に分離される。そして、処理水10は、汚泥床領域3H
において脱窒を行いつつ第1管路及び第2管路を介して
処理水循環経路中を循環するよう図られたり、また上澄
水15は処理水回収手段により、更に余剰汚泥17は汚
泥引抜手段によって回収され得るので、固液分離及び不
要な汚泥を回収する為の沈殿池が不要である。従って、
下水処理設備1等の水処理設備における装置構成の簡略
化や省スペース化を図ることが出来る。また、本発明に
用いる嫌気槽3では、底部に余剰汚泥沈殿領域が設けら
れていることから、従来のように嫌気槽内での汚泥の沈
殿を防止するために汚泥濃度を低く保つ必要がなくな
り、該嫌気槽3内における余剰汚泥の沈殿を許容した形
での攪拌が可能となる。従って、処理水攪拌手段による
処理水攪拌状態を調整することによって、汚泥床16の
濃度を自在に調節することが出来、汚泥床領域3Hには
高濃度の(即ち水処理に有効な微生物を多量に含んだ)
汚泥床16を保留することが出来る。そして、該高濃度
の汚泥床16中の微生物は、嫌気槽のものは嫌気槽3内
で活動し、また好気性のものは処理水循環経路を介して
好気槽2内側に返送されたときに、該好気槽2内におい
てエア供給手段を介してエアレーションされる形で、効
果的に活性化される。この結果、高濃度の汚泥を用いて
水処理することが可能になるので、処理水10が微生物
によって曝気及び脱窒等の処理を施されるまでに要する
時間が短くてすむ。よって、本発明は高い水処理能力を
保有することが出来る。
れぞれの内部に処理水10が貯留され得る好気槽2と嫌
気槽3を有し、前記好気槽2エア受入口2d等の底部か
ら該好気槽2内に酸素13等のエアを供給自在なブロア
7等のエア供給手段を設け、前記嫌気槽3内の下部に汚
泥床領域3Hを形成すると共に、該汚泥床領域3Hの上
側に上澄水領域3Fを形成し、さらに、該嫌気槽3の底
部に余剰汚泥沈殿領域3Gを形成し、前記余剰汚泥沈殿
領域3Gに汚泥引抜ポンプ9等の汚泥引抜手段を接続す
る形で設け、前記嫌気槽3に攪拌翼8等の処理水攪拌手
段を、前記汚泥床領域3Hに配置させる形で設け、前記
嫌気槽3の前記上澄水領域3Fに対応した回収吐出口3
e等の位置に、処理水回収パイプ25、処理水タンク6
等の処理水回収手段を接続する形で設け、前記好気槽2
の吐出口2c等の上部と前記嫌気槽3の汚泥床領域3H
の処理水受入口3b等の下部を接続する形の第1循環パ
イプ21等の第1管路を設け、前記嫌気槽3の汚泥床領
域3Hの循環吐出口3c等の上部と前記好気槽2の処理
水受入口2b等の下部を接続する形の第2循環パイプ2
2等の第2管路を設け、前記第1管路と前記第2管路と
前記好気槽2と前記嫌気槽3により下水循環経路20等
の処理水循環経路を形成し、前記処理水循環経路に、処
理すべき下水11等の原水を供給自在な、原水供給パイ
プ23、原水タンク5等の原水供給手段を接続する形で
設けて構成したので、原水供給手段によって処理水循環
経路に原水を供給しながら、エア供給手段によって好気
槽2の底部から該好気槽2内にエアを供給すると、好気
槽2内の処理水10中においてエアが浮上する動作を介
して、該好気槽2内に該処理水10の上昇流が形成され
る。これによって処理水10は、該好気槽2内から、第
1管路を経て嫌気槽3内に導水されて、該嫌気槽3内を
上昇し、第2管路を経て、再び好気槽2内に導水される
ように処理水循環経路を循環する。当該循環中に、原水
が流入した処理水10は好気性及び嫌気性汚泥によって
処理されて、該処理水10中の清浄な上澄水15が上澄
水領域3Fに集まる一方で、余剰汚泥17が余剰汚泥沈
殿領域3Gに沈殿することが出来る。即ち、本発明にお
いては、エア供給手段によって好気槽2内に供給された
エアが該好気槽2内を浮上する動作によって(所謂エア
リフトによって)、処理水循環経路に処理水10の円滑
な流れが形成されるので、該処理水循環経路の流れにの
って処理水10が円滑に循環することが出来る。従っ
て、微生物12等の微生物を用いて下水、廃水等の水処
理を行うために、好気槽2と嫌気槽3を処理水10を循
環させるに際し、循環ポンプが必要とされない。また、
処理水10は、嫌気槽3内に形成された汚泥床領域3H
と上澄水領域3Fと余剰汚泥沈殿領域3Gとにおいて、
該汚泥床領域3Hに設けられた処理水攪拌手段の攪拌動
作によって、汚泥床16と上澄水15と余剰汚泥17と
に分離される。そして、処理水10は、汚泥床領域3H
において脱窒を行いつつ第1管路及び第2管路を介して
処理水循環経路中を循環するよう図られたり、また上澄
水15は処理水回収手段により、更に余剰汚泥17は汚
泥引抜手段によって回収され得るので、固液分離及び不
要な汚泥を回収する為の沈殿池が不要である。従って、
下水処理設備1等の水処理設備における装置構成の簡略
化や省スペース化を図ることが出来る。また、本発明に
用いる嫌気槽3では、底部に余剰汚泥沈殿領域が設けら
れていることから、従来のように嫌気槽内での汚泥の沈
殿を防止するために汚泥濃度を低く保つ必要がなくな
り、該嫌気槽3内における余剰汚泥の沈殿を許容した形
での攪拌が可能となる。従って、処理水攪拌手段による
処理水攪拌状態を調整することによって、汚泥床16の
濃度を自在に調節することが出来、汚泥床領域3Hには
高濃度の(即ち水処理に有効な微生物を多量に含んだ)
汚泥床16を保留することが出来る。そして、該高濃度
の汚泥床16中の微生物は、嫌気槽のものは嫌気槽3内
で活動し、また好気性のものは処理水循環経路を介して
好気槽2内側に返送されたときに、該好気槽2内におい
てエア供給手段を介してエアレーションされる形で、効
果的に活性化される。この結果、高濃度の汚泥を用いて
水処理することが可能になるので、処理水10が微生物
によって曝気及び脱窒等の処理を施されるまでに要する
時間が短くてすむ。よって、本発明は高い水処理能力を
保有することが出来る。
【図1】本発明による水処理設備の一実施例を示す図で
ある。
ある。
【図2】図1に示す水処理設備において循環処理される
処理水の流れを示す図である。
処理水の流れを示す図である。
【図3】従来の水処理方法の一例を示す図である。
1……水処理設備(下水処理設備) 2……好気槽 2b……下部(処理水受入口) 2c……上部(吐出口) 2d……底部(エア受入口) 3……嫌気槽 3b……下部(処理水受入口) 3c……上部(循環吐出口) 3e……上澄水領域に対応した位置(回収吐出口) 3F……上澄水領域 3G……余剰汚泥沈殿領域 3H……汚泥床領域 7……エア供給手段(ブロア) 8……処理水攪拌手段(攪拌翼) 9……汚泥引抜手段(汚泥引抜ポンプ) 5……原水供給手段(原水タンク) 23……原水供給手段(原水供給パイプ) 6……処理水回収手段(処理水タンク) 25……処理水回収手段(処理水回収パイプ) 20……処理水循環経路(下水循環経路) 21……第1管路(第1循環パイプ) 22……第2管路(第2循環パイプ) 10……処理水 11……原水(下水) 13……エア(酸素)
Claims (1)
- 【請求項1】それぞれの内部に処理水が貯留され得る好
気槽と嫌気槽を有し、 前記好気槽の底部から該好気槽内にエアを供給自在なエ
ア供給手段を設け、 前記嫌気槽内の下部に汚泥床領域を形成すると共に、該
汚泥床領域の上側に上澄水領域を形成し、さらに、該嫌
気槽の底部に余剰汚泥沈殿領域を形成し、 前記余剰汚泥沈殿領域に汚泥引抜手段を接続する形で設
け、 前記嫌気槽に処理水攪拌手段を、前記汚泥床領域に配置
させる形で設け、 前記嫌気槽の前記上澄水領域に対応した位置に処理水回
収手段を接続する形で設け、 前記好気槽の上部と前記嫌気槽の汚泥床領域の下部を接
続する形の第1管路を設け、 前記嫌気槽の汚泥床領域の上部と前記好気槽の下部を接
続する形の第2管路を設け、 前記第1管路と前記第2管路と前記好気槽と前記嫌気槽
により処理水循環経路を形成し、 前記処理水循環経路に、処理すべき原水を供給自在な原
水供給手段を接続する形で設けて構成した、水処理設
備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23885493A JPH0760274A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 水処理設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23885493A JPH0760274A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 水処理設備 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0760274A true JPH0760274A (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=17036254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23885493A Pending JPH0760274A (ja) | 1993-08-31 | 1993-08-31 | 水処理設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0760274A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6259887B1 (en) | 1998-08-11 | 2001-07-10 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image forming apparatus |
CN104961232A (zh) * | 2015-06-16 | 2015-10-07 | 徐州工程学院 | 一种竖式一体化污水处理装置 |
CN105502657A (zh) * | 2016-01-05 | 2016-04-20 | 北京化工大学 | 一种曝气-厌氧循环式处理高浓度氨氮废水的装置及方法 |
CN110448941A (zh) * | 2019-05-27 | 2019-11-15 | 宁波国谱环保科技有限公司 | 一种原位微生物净化装置 |
-
1993
- 1993-08-31 JP JP23885493A patent/JPH0760274A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6259887B1 (en) | 1998-08-11 | 2001-07-10 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Image forming apparatus |
CN104961232A (zh) * | 2015-06-16 | 2015-10-07 | 徐州工程学院 | 一种竖式一体化污水处理装置 |
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CN110448941A (zh) * | 2019-05-27 | 2019-11-15 | 宁波国谱环保科技有限公司 | 一种原位微生物净化装置 |
CN110448941B (zh) * | 2019-05-27 | 2024-03-12 | 宁波国谱环保科技有限公司 | 一种原位微生物净化装置 |
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