JPH0757906B2 - 昇華性物質の蒸発方法とるつぼ - Google Patents

昇華性物質の蒸発方法とるつぼ

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JPH0757906B2
JPH0757906B2 JP3089688A JP3089688A JPH0757906B2 JP H0757906 B2 JPH0757906 B2 JP H0757906B2 JP 3089688 A JP3089688 A JP 3089688A JP 3089688 A JP3089688 A JP 3089688A JP H0757906 B2 JPH0757906 B2 JP H0757906B2
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弘明 杉野
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は昇華性物質の蒸発に関し、特に蒸着薄膜、超微
粒子を製造するのに適した昇華性物質の。蒸発方法と昇
華性物質蒸発用のるつぼに関する。
[従来の技術] 物質の気化、蒸発は液体からの他、固体からの昇華があ
る。液体の場合、通常高温になった部分が体積を増し、
上昇し、上表面で蒸発する。真空蒸着では,加熱用フィ
ラメントに流す電流を制御することなどで蒸発量を制御
する。昇華性物質についても同様の蒸発方法を採ってい
る。
第6図に抵抗加熱式真空蒸着に用いられるるつぼの例を
示す。タングステン等の高融点金属のフィラメント23が
るつぼの骨格を画定し、アルミナ等の化学的に不活性で
耐熱性の物質がフィラメントをコートし、容器を形成し
ている。アルミナは高温で焼成されている。るつぼは蒸
発物質をどの位ロードするかによって種々の大きさに作
られる。このようなるつぼを真空容器内に設置し、目的
物質をロードし、そのフィラメントに低圧大電流回路か
ら電流を流すことによって、物質を加熱,蒸発させる。
[発明が解決しようとする問題点] 昇華性の物質を通常のるつぼで蒸発させる場合、突沸等
の現象が起き易く、経時的変化が大きい。
蒸発量をモニタし、加熱用電源にフィードバックするこ
とも考えられるが、装置が複雑化する割合に制御性が良
くない。
[問題点を解決するために行った解析] 昇華性物質の蒸着の場合、物質はるつぼ内で固体のまま
である。液体であれば、るつぼの壁面で加熱され高温に
なった部分は上昇し、対流を起こすのでるつぼ内の温度
分布は平均化され、蒸発速度も一定化すると考えられ
る。ところが、昇華性物質の場合は、対流によって混ざ
り合うことがない。
抵抗加熱用フィラメントを埋めこんだるつぼの場合、る
つぼの壁面に接する部分とるつぼ内部とを比較すれば,
壁面に接している部分の方が高温になる。したがって、
昇華性物質の蒸発、昇華はるつぼ壁面でのみ起こる。る
つぼには昇華性物質がロードされているので、下部壁面
で蒸発した蒸気分子はそのまま外部に飛び出すわけには
行かず、閉じ込められる感じになろう。上部に載ってい
る昇華性物質の量が少なく、機械的にもろい場合そこを
破って、蒸発分子が飛び出すことも起ころう。
また、壁面に接した部分が蒸発すると壁面と昇華性物質
との間に隙間ができる。隙間を介して壁面から離れた部
分は輻射でのみ熱せられることになろう。残った昇華性
物質の形が不安定なものとなったときには昇華性物質が
崩れ、昇華性物質が再びるつぼ壁面と接触し、伝導によ
っても加熱されるようになろう。これらの現象は偶発的
で制御することは困難であろう。突沸が起こるのは昇華
性物質に特有の現象と考えられる。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を改善するため、本発明によれば、複数の小
るつぼから同時に昇華性物質を蒸発させる。
複数の小るつぼの上に開孔を有する共通の蓋部材を設け
てもよい。
[作用] 小るつぼと昇華性物質の上面が接する面状部分では昇華
性物質が自由に蒸発できるであろう。小るつぼを複数使
用することによってこの自由に蒸発する部分が増加す
る。
1つのるつぼの大きさを小さくすることで突沸等の現象
自体は防げなくても、その規模を小さくできる。
さらに、各小るつぼでの蒸発量の変動は独立した事象と
して起きるであろうから、複数個の小るつぼ全体からの
蒸発量の変動としてみると平均化され、一定値に近くな
ろう。
開孔を有する蓋部材を使用すると、外部から見た蒸発源
は開孔のみとなり、蒸発分子は一旦貯えられ,開孔から
蒸発量の変動が低減した昇華性物質の蒸気が発生する。
[実施例] 第1図に本発明の1実施例による多連小るつぼを示す。
1本の電源ライン12の途中で複数個の小るつぼ用ヒータ
がタングステン等の高融点金属のフィラメント11により
形成されている。各フィラメント11はアルミナ等の化学
的に不活性で耐熱性の物質によりコートされ焼成され
て、小るつぼ1,2,3,4,5,6,7,8,9を形成している。各小
るつぼは底部から上部に向かうにしたがって広がる断面
形状を有している。複数個の小るつぼは近接配置され1
つの面状蒸発源を形成している。折り返し式に複数個の
小るつぼを配置した形状を示したが1つの円周上に小る
つぼが並ぶような配置にしてもよい。その場合は、各小
るつぼが同等の条件となるので小るつぼ間の均一性が取
りやすい。もちろん他の配置形状としてもよい。第1図
のように内側に配置される小るつぼと外側に配置される
小るつぼがある時は、フィラメント11のピッチを調整す
ることなどにより加熱時の各小るつぼの均一性を上げる
ことができる。
第1図に示す直列接続型多連小るつぼは、電源電流は1
個の小るつぼの場合と同じで、電源電圧が小るつぼの数
だけ増倍されたものになる。その為、たとえば、スライ
ダックのような比較的簡便な低電流高電圧型電源が使え
る。
第2図に本発明の他の実施例による多連小るつぼを示
す。各小るつぼ1,2,3,4,5,6,7,8,9は第1図のもの同様
であり、上に説明したように複数個の小るつぼが互いに
近接配置される。電気的には、小るつぼの複数のフィラ
メント11が列接続され、電源ライン12,13間に接続され
る。第1図の直列型多連小るつぼの場合、小るつぼ間に
不均一があると、1部の小るつぼのみが高温になりやす
いが、本実施例の並列接続型多連小るつぼはこの点を改
良できる。すなわち、一部の小るつぼが他の小るつぼよ
り高温になろうとすると、フィラメント11の金属は温度
が高いほど抵抗が高くなるから、その小るつぼのフィラ
メント11の抵抗が増加し、電流が制限され、温度を下げ
るように働く。このように自動的に各小るつぼが均一に
動作するような調整がされる。
第2図の多連小るつぼの場合、電流は小るつぼの数だけ
増倍されるので、第3図に示すような低電圧大電流の電
源が駆動に適している。第3図において、商用交流電源
14にスライダック15が接続され、スライダック15の出力
側に低圧トランス16が接続される。低圧トランスの出力
に小るつぼ群が接続される。さらに,制御回路を備えて
もよい。
第4図に他の実施例を示す。小るつぼ群18は第1図また
は第2図に示すようなものである。この小るつぼ群18の
上に開孔19を有する蓋部材20が配置されている。蓋部材
20を第5図に示す。蓋部材20の内側表面上には開孔19を
外してフィラメント11が配置されている。第4図を参照
して、小るつぼ群18から蒸発した昇華性物質の蒸気は小
るつぼ群18と蓋部材20との間に貯えられる。開孔19から
この貯えられた昇華性物質の蒸気が発射される。小るつ
ぼ群と蓋部材の組み合わせがクヌーセンセルと同様な作
用を果たす。蓋部材20の開孔19以外の部分に当った蒸気
はフィラメント11による加熱のため蓋部材20に凝固堆積
せず、小るつぼ群18と蓋部材20との間に閉じこめられ
る。蒸気を一旦貯える中間状態を作ることにより時間的
変動が平滑化されると考えられる。図には半開放的構成
を示したが、小るつぼ群をアルミナ板に埋め込むこと、
蓋部材と接触させることなどによりもっと封止効果を高
くしてもよい。
[発明の効果] 複数の小るつぼを同時に使用して昇華性物質を蒸発させ
るため、安定な蒸発源となる部分が増加し、大規模な突
沸等の急激な蒸発増加が制限され、蒸発速度の変動が低
減する。
また,開孔を有する蓋部材を用いることによりさらに変
動を低減できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例による多連小るつぼを示す上
面の線図、第2図は他の実施例による多連小るつぼを示
す上面の線図、第3図は電源の回路図、第4図は他の実
施例によるるつぼ構造体を示す正面の線図、第5図は第
4図の蓋部材20の下面の線図、第6図は従来技術による
るつぼの例を示す部分横断面図である。 符号の説明 1,2,3,4,5,6,7,8,9……小るつぼ 11……フィラメント 12,13……電源ライン 14……電源 15……スライダック 16……低圧トランス 18……小るつぼ群 19……開孔 20……蓋部材 21……電源ライン 22……不活性耐熱物質 23……フィラメント

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の小るつぼに昇華性物質を収容し、該
    複数の小るつぼを同時に加熱して昇華性物質を蒸発させ
    ることを特徴とする昇華性物質の蒸発方法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の昇華性物質の
    蒸発方法であって,さらに該複数の小るつぼを開孔を有
    する蓋部材で覆い,複数の小るつぼから蒸発した蒸気が
    該開孔を介して蒸発することを特徴とする昇華性物質の
    蒸発方法。
  3. 【請求項3】電気的に接続された複数の抵抗加熱用フィ
    ラメントを有し、各フィラメントが小るつぼ用の空間を
    画定し、化学的に不活性で耐熱性の物質で各フィラメン
    トを覆って、複数個の小るつぼを形成したことを特徴と
    する昇華性物質蒸発用るつぼ。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項記載の昇華性物質蒸
    発用るつぼであって,さらに該複数のるつぼを覆い,開
    孔を有する共通の蓋部材を含むことを特徴とする昇華性
    物質蒸発用るつぼ。
JP3089688A 1988-02-15 1988-02-15 昇華性物質の蒸発方法とるつぼ Expired - Lifetime JPH0757906B2 (ja)

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